橋下徹弁護士が、8/29に書いた「光市母子殺害事件弁護団緊急報告集会出席報告(5)」というブログの中で興味深いことを書いている。
http://hashimotol.exblog.jp/6366720/#6366720_1
>(略)彼ら弁護団の責任はどうするんだよ。
>弁護士会も何も動かない。
>この弁護団がやった行動こそ、まさに究極の人権侵害!!
>僕は麻原については、犯罪事実が立証される限り、死刑は当たり前だと思う。
>だけど、近代国家にあって、3審制が定められている以上、3回裁判を受ける
>権利は絶対に保障されなければならない。
>この裁判を受ける権利を絶対に守るためにこそ弁護人が存在しているんだと僕
>は思う。
>麻原弁護団は、麻原被告人に、1回しか実質裁判を受けさせなかった。
>2審、最高裁は、書面の提出期限オーバーの理由だけで裁判を打ち切ったんだ
>から。
>そして、この1回の裁判だけで、死刑が確定した。
>こんなこと、裁判史上はじめてのとんでもない事態なんだよ。
>ことの重大さを、弁護士界をはじめ、刑事弁護命の弁護士たちは全くわかっちゃ
>いない。
>そして弁護団は、裁判所の打ち切りを批判している。
>おいおい、期限を守らなきゃならないのは、一般社会の常識だし、夏休みの宿題
>に追われている小学生だってわかっていることだよ。麻原弁護団は小学生以下だね。
>麻原被告人には死刑が確定したけど、何よりも死刑が執行されるかどうか疑わしい。
>というのは、死刑を執行するためには法務大臣が命令しなければならないんだけど、
>もともと日本の法務大臣は死刑執行には消極的。
>それが、実質一回しか裁判を受けていない状態で、死刑執行の命令書に署名ができ
>るかね。
>麻原死刑囚には死刑が執行されないまま、法務大臣の引き継ぎ事項になるんじゃな
>いかと危惧している。
>その全責任は麻原弁護団にある。
>もしかして、死刑反対論者の彼らは、そこまで見越して書面の提出を拒んだんじゃ
>ないか。それだったら究極の死刑回避術だよ。
究極の死刑回避術、ですか。
これはすごい。
オウム裁判で10名以上の死刑判決が出たことについて、ぼくは刑が重過ぎるのではないだろうか、国家にたてつくってことはそれほどまでに重罪なのか、と重い気分になったけど、もしかしたら次々に、旧オウムの幹部が処刑されても親分だけは生き延びる、ということにもなりかねないわけですね。酷です。
その、麻原弁護団と団長がかぶってる光市母子殺害事件の弁護団について、ぼくは8/28「ついに橋下(はしもと)弁護士が提訴されるらしい」でふれた。
「弁護士さんたちは正義は自分たちにあると思っている」というようなことを書いたけど、橋下弁護士も「自分こそが正義の担い手なんだという妄想に浸っているから、自分のやっていることが全て正義、それに反することは不正義と信じ込んじゃうんだろうね」と書いていた。認識が近い。
それに対抗するかのように、「橋本徹弁護士は責任を追及されて当然でしょう」とブログで8/28に意見を述べた山口貴士弁護士は、ブログ上で「追記」として次のように書いて橋下弁護士のブログにリンクを貼っている。
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2007/08/post_b268.html#comments
>ところで、同業者のことを「チンカス」、「カルト集団」呼ばわりしたことについて
>の弁明はないんでしょうか?こっちの方が、確実に弁護士としての品位を害しますし、
>懲戒に値すると思いますが。
でも、この件については、山口さんは下手に手を出すと傷を負うから控えめにしておいたほうがよいと思います。
橋下弁護士が、光市母子殺害事件の弁護団の弁護士たちや山口さんを、「世間知らずの、人の目を意識していないオタク」扱いしたところで、しかたない面もある。
橋下弁護士の土俵での勝負は避けるべきでしょう。
顔も髪型もしゃべりも服装も一般人以上の橋下弁護士に対し、妙な髪形の妙な口調の締まりのない体型の、静かな視線の弁護士さんたちが立ち向かおうと思っても、それはまず無理。
(中にはさわやかでかっこいい弁護士さんもいますが)
橋下弁護士の挑発に乗って「たかじんのそこまで言って委員会」に出て相手をしてしまったら、いくらしゃべってもますます評判は悪くなってしまう。テレビ慣れしていないし。
(それに、橋下弁護士は弁護士の中でも頭の回転が速いほうだと思う)
光市母子殺害事件の弁護団の弁護士たちや山口さんたちは、地道に、一般人にもわかる論理で淡々と説明を続けていくべきでしょう。
感情的に主張する必要はない。自分たちを正義だと思う必要もない。一般人を衆愚扱いする必要もない。
法律の枠の中で物事を処理すればいいだけ。
別に何々教や何々主義を信じていてもいいから、淡々と物事の処理を進めてください。
自分が正義だと思ってしまうと、落とし穴にはまってしまう。
そもそも、弁護士さんは社労士さんや司法書士さんなどと同じで、哲学者や思想家ではない。
(だからこそ、落とし穴にはまることがあるかも。要注意)
橋下弁護士が改めて弁護団批判 光市事件懲戒請求問題で(朝日新聞) - goo ニュース
http://hashimotol.exblog.jp/6366720/#6366720_1
>(略)彼ら弁護団の責任はどうするんだよ。
>弁護士会も何も動かない。
>この弁護団がやった行動こそ、まさに究極の人権侵害!!
>僕は麻原については、犯罪事実が立証される限り、死刑は当たり前だと思う。
>だけど、近代国家にあって、3審制が定められている以上、3回裁判を受ける
>権利は絶対に保障されなければならない。
>この裁判を受ける権利を絶対に守るためにこそ弁護人が存在しているんだと僕
>は思う。
>麻原弁護団は、麻原被告人に、1回しか実質裁判を受けさせなかった。
>2審、最高裁は、書面の提出期限オーバーの理由だけで裁判を打ち切ったんだ
>から。
>そして、この1回の裁判だけで、死刑が確定した。
>こんなこと、裁判史上はじめてのとんでもない事態なんだよ。
>ことの重大さを、弁護士界をはじめ、刑事弁護命の弁護士たちは全くわかっちゃ
>いない。
>そして弁護団は、裁判所の打ち切りを批判している。
>おいおい、期限を守らなきゃならないのは、一般社会の常識だし、夏休みの宿題
>に追われている小学生だってわかっていることだよ。麻原弁護団は小学生以下だね。
>麻原被告人には死刑が確定したけど、何よりも死刑が執行されるかどうか疑わしい。
>というのは、死刑を執行するためには法務大臣が命令しなければならないんだけど、
>もともと日本の法務大臣は死刑執行には消極的。
>それが、実質一回しか裁判を受けていない状態で、死刑執行の命令書に署名ができ
>るかね。
>麻原死刑囚には死刑が執行されないまま、法務大臣の引き継ぎ事項になるんじゃな
>いかと危惧している。
>その全責任は麻原弁護団にある。
>もしかして、死刑反対論者の彼らは、そこまで見越して書面の提出を拒んだんじゃ
>ないか。それだったら究極の死刑回避術だよ。
究極の死刑回避術、ですか。
これはすごい。
オウム裁判で10名以上の死刑判決が出たことについて、ぼくは刑が重過ぎるのではないだろうか、国家にたてつくってことはそれほどまでに重罪なのか、と重い気分になったけど、もしかしたら次々に、旧オウムの幹部が処刑されても親分だけは生き延びる、ということにもなりかねないわけですね。酷です。
その、麻原弁護団と団長がかぶってる光市母子殺害事件の弁護団について、ぼくは8/28「ついに橋下(はしもと)弁護士が提訴されるらしい」でふれた。
「弁護士さんたちは正義は自分たちにあると思っている」というようなことを書いたけど、橋下弁護士も「自分こそが正義の担い手なんだという妄想に浸っているから、自分のやっていることが全て正義、それに反することは不正義と信じ込んじゃうんだろうね」と書いていた。認識が近い。
それに対抗するかのように、「橋本徹弁護士は責任を追及されて当然でしょう」とブログで8/28に意見を述べた山口貴士弁護士は、ブログ上で「追記」として次のように書いて橋下弁護士のブログにリンクを貼っている。
http://yama-ben.cocolog-nifty.com/ooinikataru/2007/08/post_b268.html#comments
>ところで、同業者のことを「チンカス」、「カルト集団」呼ばわりしたことについて
>の弁明はないんでしょうか?こっちの方が、確実に弁護士としての品位を害しますし、
>懲戒に値すると思いますが。
でも、この件については、山口さんは下手に手を出すと傷を負うから控えめにしておいたほうがよいと思います。
橋下弁護士が、光市母子殺害事件の弁護団の弁護士たちや山口さんを、「世間知らずの、人の目を意識していないオタク」扱いしたところで、しかたない面もある。
橋下弁護士の土俵での勝負は避けるべきでしょう。
顔も髪型もしゃべりも服装も一般人以上の橋下弁護士に対し、妙な髪形の妙な口調の締まりのない体型の、静かな視線の弁護士さんたちが立ち向かおうと思っても、それはまず無理。
(中にはさわやかでかっこいい弁護士さんもいますが)
橋下弁護士の挑発に乗って「たかじんのそこまで言って委員会」に出て相手をしてしまったら、いくらしゃべってもますます評判は悪くなってしまう。テレビ慣れしていないし。
(それに、橋下弁護士は弁護士の中でも頭の回転が速いほうだと思う)
光市母子殺害事件の弁護団の弁護士たちや山口さんたちは、地道に、一般人にもわかる論理で淡々と説明を続けていくべきでしょう。
感情的に主張する必要はない。自分たちを正義だと思う必要もない。一般人を衆愚扱いする必要もない。
法律の枠の中で物事を処理すればいいだけ。
別に何々教や何々主義を信じていてもいいから、淡々と物事の処理を進めてください。
自分が正義だと思ってしまうと、落とし穴にはまってしまう。
そもそも、弁護士さんは社労士さんや司法書士さんなどと同じで、哲学者や思想家ではない。
(だからこそ、落とし穴にはまることがあるかも。要注意)
橋下弁護士が改めて弁護団批判 光市事件懲戒請求問題で(朝日新聞) - goo ニュース