波打ち際の考察

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波屋山人

イミダスと知恵蔵が休刊、現代用語の基礎知識は存続

2007-08-31 18:25:59 | Weblog
イミダスと知恵蔵が休刊する。
インターネットが普及して、大きな辞書や辞典を身の回りに置く必要を感じなくなっていたから当然の成り行きか。

 「イミダス」「知恵蔵」休刊へ=ネット版は存続 (時事通信) - goo ニュース

 世相を映し出す言葉や最新の専門用語を収録して毎年11月に出版していた「イミ
 ダス」(集英社)と「知恵蔵」(朝日新聞社)が、昨年発売の2007年度版で休刊
 することが31日、分かった。
 「イミダス」は1986年創刊。集英社によると、創刊号は113万8000部を売り上げた
 が、その後は減少を続け、今年度版は14万5000部になっていた。また、朝日新聞
 社によると、89年創刊の「知恵蔵」は、当初は95万部を売り上げるなど好調だっ
 たが、今年度版は13万部まで落ち込んだ。
 両社とも「IT(情報技術)やインターネットの普及で無料でさまざまな情報が得
 られるようになり、需要が少なくなった」としている。2誌とも並行して提供し
 ているネット版は存続させる。


これで現代用語の基礎知識だけが残る。
意外な結果だ。
すでに90年代のうちから現代用語の基礎知識の内容はイミダスや知恵蔵に見劣りがしていた。
新しい語を取り入れることや優れた解説を述べることに関して、スピードも内容も現代用語の基礎知識は負けていた。
理由は簡単。集英社や朝日新聞はお金をかけて十分なスタッフを用意していたけど、自由国民社はあまりお金をかけず、十分なスタッフもいなかったから。

一番最初に市場から脱落するのは自由国民社の「現代用語の基礎知識」だと思われていたけど、お金をかけていない分、赤字も少なかったのかもしれません。
これで競合がいなくなって、2~3年はまだ休刊することもないでしょう。

紀伊国屋全店での売上データを見ると、現代用語の基礎知識の売上は、イミダスと知恵蔵の間くらいのようです。

それにしても、朝日新聞はいよいよ赤字の朝日新聞出版局を分離して別会社にしようとしているのでしょうか。赤字部門をできるだけ廃止したいようです。


<紀伊国屋書店全店における月ごとの売上と累計>

■イミダス  2007 最新キーワード事典(集英社)
(2006年10月 発行 1334P AB  2,650円)
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月
668  447 289 186 155 120 105  96  82  67 (月の売上部数)
669 1116 1405 1591 1746 1866 1971 2067 2149 2216(累計)
集英社  2006/11 2524  

■知恵蔵  2007 朝日現代用語(朝日新聞社出版局)
(2006年10月 発行 1191P AB  2,650円)  
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月
485  398  248 153 120 70  64  52  45  51(月の売上部数)  
485  883 1131 1284 1404 1474 1538 1590 1635 1686(累計)  
朝日新聞社  2006/11 2524

■現代用語の基礎知識  2007 (自由国民社)
(2006年10月 発行 1698P A5  2,500円)
11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月
484  404  299 145 131 83  78  59  81  34(月の売上部数)
484  888 1187 1332 1463 1546 1624 1683 1764 1798(累計)  
自由国民社  2006/11 2381


コメント (5)
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