Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

映画生感想『オペラ座の怪人』

2005年02月02日 08時39分26秒 | 映画
2005年2月1日、会社帰りにおひとり、
109シネマズみなとみらいにて、21時10分の回を観賞しました。

感想を一言で言うと、
セットや衣装等、とっても丁寧に作り込まれた、
歌だけでお話が展開していく、
よく出来たミュージカル映画でした。
観賞後、きっと舞台を観たくなると思います。

映画を観たなって言うより、舞台を観たなって印象で、
チョット高尚な気持ちで帰れると思います。

舞台版は観たことないのですが、
セットの制限等、舞台では描き切れないであろう、
想像で補う部分が、しっかり映像化されていたように思えます。

最近のミュージカル映画は、
まんまミュージカルというよりも、
映画向けに観やすく工夫を凝らして構成されることが、
わりと多い気がしますが、
この作品は、チョットした工夫がありつつも、
ほぼ、まんまミュージカルでした。

ミュージカルの録画映像を観てるかのような。

ただ、そうしてまんまミュージカルな割には、
人物のアップが多くて、体全体の動きが見られず、
映画におけるアップな構図があまり好きでない私的には、
少し残念な場面が多々ありました。。。

なので、余計に舞台を観たくなるのかもしれません。

音楽的には、重厚で聴き応えはあるんで浮けど、
デーン、デデデデデーン、っていう、
例のテーマ曲があまりに印象的過ぎて、
その他の楽曲の輝きがくすんでしまっているのが残念ですが、
どれも聴きやすく、台詞が自然と入ってくる、
いい楽曲群だったと思います。

物語的には、わかりやすい三角関係で、
ある一部の層を除いては、普通に楽しめると思います。

私は一部の層に該当してしまいましたが。。。

なので、この先は個人的な私怨になってしまいます。
あまり参考にすることはないと思います。

ネタバレると、ひとりの女性に恋した、
人がおののく醜い顔のせいで地下に潜むオペラ座の怪人が、
女性に顔を見せず、声だけで陰ながら歌を教えて、
女性が美しい歌声を持つ。

女性は怪人とは知らず、
その声の主を音楽の天使として慕う。

しかし女性が幼い頃、互いに恋心を抱いてた、
イケメン子爵が現れて、互いにまた恋に落ちて、
女性は、音楽の天使たる怪人の歌声を慕うものの、
その醜い顔を見て恐怖を感じ、
イケメンの元へ向かい、愛を誓い合い、
怪人は嫉妬に狂い。。。

というお話。

おいおい、結局は見た目かよ、みたいな、
そういう印象を受けてしまいました。

確かに、怪人の行動が常軌を逸してて、
女性を地下に幽閉しようとか酷いこともしてるので、
恐怖を抱くことは仕方ない気もしますが、
それにしても、女性の身勝手さが目につき過ぎです。。。

てか、怪人の怒り方が理解できないくらい暴走するのに、
最後の最後、美男美女カップルを追いつめたところで、
女性に「醜いのは顔でなく、あなたの心よ」とか、
日の光の下で生きて人だからこそな正論言われたとき、
歪んだ心の怪人が最も怒るべき言葉であるはずなのに、
あんまり逆上しないんです。

で、女性にキスされて全て許しちゃうっていう。

どうした腰抜けが、って感じですよ。
美しいものが全て正しいっていうのは、
うんざりですよ。。。

私が思いつめるくらい好きな女性にキスされても、、、
あ、されたら許すかも。

けど、醜かったり、どこかに障害を持ってたり、
そういう違う環境で生きてきた人の立場をまるで無視した、
あくまでお話上の、コンプレックス持ってない人側の正論で、
狂気に満ちた怪人を納得させるだなんて。。。

改めて、人は決して分かり合えないんだな、と思いつつ、
人間が持つ中で最も役に立つ才能は、
やっぱり、外見だな、と思えた瞬間でした。

美しいことが必ずしも正しくはない、
ブサイク賛歌な『シュレック』シリーズの方がいいです。

ということで、醜く、なにかコンプレックスがあり、
彼女のいない、フラれっぱなしの男がひとりで観ると、
怪人に感情移入してしまい、嫌な気持ちになること請け合いです。

それ以外の方、幸せなカップルさんや全ての女性、
あとフった経験のあるイケメンさんは、
三角関係に揺れる女性か、イケメン子爵に感情移入できると思いますので、
心から楽しめるミュージカル映画だと思います。

恋や愛の強さを知って、
互いの気持ちがまた燃え上がるかと思います。

ホントは作品として問題はないんですけどね、
今回の感想は、全て私の醜い姿、醜い心が悪いのです。。。

デーン、デデデデデーン♪