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お天気博士カマキリの降雪予報は?

2016-11-16 06:25:18 | 日記
種類で色が違う

 歩く先に茶色の結構大きな虫の死骸が見えました。
10cm程のオオカマキリです。
受精を終えて命を全うしただろう雄の死骸です。
何故わかる?
その理由に入る前に、日本に棲んでいる代表的なカマキリの話です。
よく見かけるのは3種ですが、それぞれの体の色には簡単な決まりがあります。
ハラビロカマキリはほとんどの個体が緑色をしています。
コカマキリは逆にほとんどが茶褐色。
そしてオオカマキリは緑と茶色が半々ですが、オスは全て茶褐色と決まっています。
だから死んでいたオオカマキリは雄なのです。

枯れ草や地面が多い生活環境では、保護色の効果が高い茶褐色をした物の方が
生存には有利です。
当然この様な場所には茶色の個体が多く暮らしています。
反対に緑の草原や葉が茂っている環境では、緑色の個体がほとんどです。
オオカマキリの同じ卵塊から同時に生まれた幼虫は、茶と緑が半々の比率で
生まれてきます。
成長の過程で幼虫は色が変わる事はあっても、成虫になればもう色は変わりません。
だから自分の体の色を周りの環境に合わせて生き延びるのでは無く、環境にあった
色をしていた個体がたまたまその場所で生き残るのです。

予報を伺いました


 カマキリは冬の降雪量を予測して、雪の多い年には樹木の高い場所に、少ない
年には低い場所に卵を産み付けると言われています。
どうしてカマキリにそんな事ができるのか、不思議ですね。
 理由を推察したひとつの説を去年この欄で紹介しました。
簡単に振り返ると、
「樹木は吸い上げた水を一定の位置に保つ為の弁を持っている。
土壌に十分な水分があれば、木は好きな時に水分を取り入れられるので弁は低い
場所にある。
反対に土壌の水分が少ないと、樹木は多くの水を吸い上げて保っておこうと弁を
高い位置に設ける。
降水量の総量は年間を通せばほぼ同じなので、秋に土中の水分が少ない年は大雪に、
多い年には雪が少ないだろうと予測が立つ。
どうやらカマキリは樹木の弁の位置を探り当てて降雪量の予測をし、卵を産み付ける
位置を決めている様だ。」

 ウォーキングをしながら探していますが、この秋はまだ2個しか卵塊を見つけて
いません。
それが共に地面から20cmほどの低い場所にありました。
サンプル数が少な過ぎるのでまだ何とも言えませんが、取りあえず2匹のカマキリは
低い場所に弁を見つけた様です。
 このカマキリ博士は「今年は雪が少ないゾ」と子孫の存亡を掛けた予報をしましたが、
その他大勢のお天気博士達はどんな予測をしてどんな結果になるでしょうか。
 早ければ来月にも結果が出ます。
コメント
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