Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Je ne suis pas Charlie

2015-01-12 18:27:31 | Weblog
"Je suis Charlie"が拡がり、"Nous sommes Charlie"(We are Charlie)
「ペンは剣よりも強し。」といったスローガン、
「武器は使わずにネットであなた達を追い詰める」といったバナーを見るにつけ、
自分の中でだんだんと違和感を覚え始める。

そこに来て"Je ne suis pas Charlie"(I'm not Charlie)
というトップの画像が10日の朝方からアップされた。
アメリカのジャーナリストが発信したものだ。

シンガポール在住のセネガル生まれで子供の時にフランスに移住し帰化した女性と
フランス語圏で仕事と生活をする日本人女性が早速、この画像を投稿している。
日本人の女性に対しては彼女の人柄や周りの人が穏やかだからか、
「身の危険を感じている状況にいるフランスの人々の気持ちを考えると、
どうかと思う。」という程度で収まっているが、
フランス人の女性のウォールには非難のコメントが集中した。
彼女は「人それぞれに考え方があるはず。」と反論しているが、
それに対して「それは正論だがそんなことを言っているような状況ではない。
あなたのことをフランス人だと思っていたけれど、間違いだったんだね。」
とまで書かれている。

10日にフランス政府公式機関である語学学校に行くと、
献花台が設けられていて、フランス国旗は折りたたまれている。
中庭では"Je suis Charlie"の札を持った講師たちが、
公開するための写真撮影を行っていた。



授業の中でも講師がそれまで批判していた安倍首相に対して、
フランスへの弔意を署名して表してくれたことへの感謝、
また11日にパリで行われるデモ、テロリストから更なる攻撃を受ける危険が伴う中に、
参加する人々への勇気を讃え、できれば自分もそこにいたかったと締め括った。

そういったものに触れていく内に、
何となくしっくりこない想いが沸々としてくる。
校内でも翌日には多くの人が集まって"Tokyo est Charlie"(Tokyo is Charlie)
とプラカードを持った記念撮影が行われた。



私のどうもすっきりしない気持ちと言うのは巧く表現できないが、
今朝、エリックべネイの投稿を見て、まさしくその通りだと思った。
Eric Benet:
"The killing of 17 victims in 3 despicable terrorist acts this week
prompted a unity march of 1.5 million people including 40 world leaders in Paris.
Well done.
Maybe it's just me but did anyone else hear about Nigeria?
2000 civilians including women and children were massacred by terrorists this week.
Can somebody tell me why nobody is marching for those victims?
Any world leaders planning a trip to Lagos or Abuja this week?
Too busy?
Bad flight connections?
Just asking. Imagine the statement we could make."

「パリにおけるテロリストの攻撃に対して世界40か国のリーダーを含む
多くの人が集まり行進したのは、立派なことだと思う。
でもナイジェリアで先週に2000人の市民が虐殺されたのに、
そのことには皆、無関心なのか?」

年末にはアメリカで無防備のアフリカ系アメリカ人が警官により射殺されたことに対して、
"Black Life Matters""Black Lives Matter"と多くのアフリカ系アメリカ人が怒り抗議し、
日本でもデモが行われた。
これには共感できたが、今回のフランスの人々に広がっている急速な連帯感には
ついていけない気持ちが残る。

シャルリー・エブドのスタッフが二人日本に滞在し、福岡と東京で取材した風刺画を見た。
皮肉の中にもユーモアもある。
こんなものを描かれたからといって日本人は殺意までは感じない。
殉職した警察官達の人種も白人、アフリカ系、アラブ系、男性も女性もいる。
犠牲者やその家族達を悼む気持ちももちろんある。
でも今回のフランス人達の熱気がフランスらしくないという印象は否めない。


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