Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

金子三勇士 オデッサ歌劇場管弦楽団 2/5 @横浜みなとみらいホール

2012-02-08 00:18:24 | ピアニスト 金子三勇士
地下鉄みなとみらい駅で降りると、みなとみらいホールまで直結して行くことができる。
横浜近郊でもこの辺りは未来都市のような不思議な空気感がある。

金子三勇士、2009年の8月に二日連続で東京国際フォーラムにて、
チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番を演奏している。
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/d/20090813
その年の9月にテレビで放映されたこの曲の映像もyoutubeにアップロードした。
http://www.youtube.com/watch?v=I7Bkh4ZuldU
金子三勇士の演奏するチャイコフスキー ピアノコンチェルト、
二年半振りで聴くことができるこの日を心待ちにしていた。

ウクライナ国立オデッサ歌劇場管弦楽団、
この時期のオペラ公演と合わせて来日時にオールチャイコフスキープログラムで公演を行う、
といった趣旨のコンサート。
二人のマエストロも共に来日している。

大序曲「1812年」
ピアノ協奏曲第1番
交響曲第5番

大序曲は続くピアノ協奏曲へとの序曲の如く始まり、
近未来都市を思わせるコンサート会場は一気にロシアの宮殿劇場の雰囲気へと変わる。
円熟期のチャイコフスキーの作品 交響曲第5番は、ピアノ協奏曲第1番の清々しさから、
余韻を残してコンサートを締め括った。

19才の金子三勇士の演奏したピアノ協奏曲第1番も、
若手のピアニストとして注目されるきっかけともなり、
瑞々しい演奏、ダイナミックな部分がその時は印象に残ったが、
今回は演奏の力強い部分はもちろんのこと、
弱音、例えば片手で奏でるフレーズの優しい響きの美しさが際立って感じられた。

アンコールはバルトーク「トランシルバニアの夕暮れ」
ロシアの風景を思わせるピアノ協奏曲からハンガリーの夕暮れの情景へと繋げた。

ウクライナ国立オデッサ歌劇場管弦楽団、
日本の交響楽団とは明らかに違いが感じられる。
細かい部分よりも情感に訴えてくる部分が大きい。
また自分の国の生んだ偉大な作曲家であるチャイコフスキーの曲への
誇りと思い入れが深いことも演奏を聴いていて充分に伝わってくるものがある。

ユーモラスで親しみを感じるキャラクターのマエストロ、
ウクライナの管弦楽団と金子三勇士、この日はリハーサルも入れると演奏7日目。
それぞれ疲れも出ているのかもしれないが、公演が連続していることにより、
息の合った演奏、見事な調和を生み出していた。