日本のマスコミの報道は「南米最大の経済大国ブラジルのルセフ政権が窮地に追い込まれている。汚職スキャンダルや深刻な経済不況で、政権支持率は10%前後に低迷。後ろ盾であるルラ前大統領の汚職疑惑も浮上し、退陣を求めるデモは広がる一方だ。議会でもルセフ大統領の弾劾(だんがい)に向けた手続きが本格化し、8月のリオデジャネイロ五輪を前にブラジルは混迷を深めている。」(朝日)といった案配だが、ルセフ大統領の補助金使途疑惑、とかルラ前大統領の汚職疑惑に経済的な不況が加わり、反政権デモが行われているようだ。
2003年ようやくブラジルに民主的な政権が選挙で誕生し、ルラ大統領の支持率は80%を超え、貧民層から圧倒的な支持を得て、ルセフ新大統領が誕生した。それがいまや支持率は10%だという。ブラジルのマスコミを巻きこんだ旧体制勢力が背後で糸を操っているという労働組合の声も日本のマスコミには登場しない。しかも奇妙なのは前と現の二人の大統領の疑惑が具体的に報道されないことだ。
ニューヨークタイムスはルセフ大統領の独断性が周囲の支持者の離反を招いているとして、政権運営のまずさを挙げている。ブラジルは貧困格差が大きく、貧困層の支持で選ばれた二人の大統領であり、支持基盤は弱い。真相はどうなのか?ルセフを弾劾したらどういう政権になるのかそれで今回の真相がわかるのだろうか