行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

1200億円の護衛艦?空母?いずもが進水

2015-03-27 18:58:26 | Weblog

国会では自衛隊が軍かどうか神学論争みたいなことをやっているが、どんな呼称でも憲法第9条に縛られることには変わりない。集団的安全保障を認めた内閣決定こそが最大の争点なのだ。

その間、海上自衛隊では史上最大の護衛艦「いずも」が3月25日、就役した。「いずも」は全長248m。空母のように艦首から艦尾まで続く「全通甲板」を持つヘリコプター搭載型の護衛艦で、5カ所のヘリポートを持っている。潜水艦を探知する哨戒ヘリコプターなどを9機運用でき、陸自が2015年度から導入する新型輸送機「オスプレイ」も着艦可能と報道された。海上自衛隊は「探知が難しくなっている中国潜水艦への対応能力を高めた」と説明している。

いずもは旧日本海軍の空母「翔鶴」「瑞鶴」とほぼ同じ大きさがあり、国際的な権威があるジェーン海軍年鑑では「ヘリ空母」に分類され、英語ではAircraft Carrierであるが、いずもは護衛艦(戦艦とは言わない)Escourt shipと海上自衛隊は言う。ここでも世界の常識では空母だが、海自の分類では護衛艦だと苦しい。

近々配備する最新のステルスF35Bなど垂直発着できる戦闘機の搭載も可能であり、いずもの運用についてはもっと国会できちんと議論をする必要がある。いずもの就役は中国での空母の運用や集団的自衛権合憲解釈にあまりにもタイミングが合いすぎて軍拡への恐れが強い。戦後70年、大和や武蔵と同じくらいの巨大艦出現が歴史を繰り返すことにつながらないことを念じる。

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