14日に金沢まで新幹線が伸びた。連日新幹線の駅ができた地域はこれでいっぺんに景気が良くなり地方が活性化するとばかりに連日大騒ぎ、観光客を送り込む旅行会社は毎日のようにダイレクトメールを送りつけてくる。同じ内容の広告を連日新聞に掲載している。
新幹線登場初の富山、金沢はもとより、ちょっと足を伸ばして福井とか途中下車駅の上越など観光客誘致に懸命で福井などは恐竜の巨大なレプリカを3体も展示するほどだ。これまでの新幹線開通時より今回の騒ぎは連日テレビ放送で実況中継をしているせいか首をかしげるほどだ。
地域では在来線は3つの第三セクターになり、これまでの特急は走らない。JR線でないことにより、北陸へ安く行こうとするととんでもないことになる。例えば青春18切符で富山へ行くには東海道線から高山線で行くルートしかない。歓迎一色の地元でも通勤通学で利用する三セクがこれまでどおりのサービスが続けられるかにより、1年後には結果が出て来る。
テレビ報道で脚光を浴びた軽井沢での結婚式、北陸からの結婚式需要を取り込むことになると金沢、富山の結婚式場は経営に大きな影響を受けることになる。さらに首都圏に需要をとり込められる業界も出て来きて地域経済にマイナスの影響も出てこよう。新幹線の影響はプラス面だけでないので1年後には明暗がはっきりする。
私は現役の頃、北陸3県には良く出張に行った経験から、今回最もメリットがあるのは金沢だろう。小松まで飛行機で飛んでも金沢へバスで出ると羽田から2時間半くらい掛かったからだ。富山は空港が市内にあり、羽田から1時間半だから、依然として飛行機の方が便利だと思う。福井は加賀温泉郷駅で見ると小松空港からバスで小松に出てJR線に乗るので、新幹線金沢駅から特急に乗るのとほぼ同じ時間になる。この特急の接続次第では福井が得するかもしれない。福井には恐竜の他に歴史遺産が永平寺、朝倉氏館など金沢に次いで多いからだ。