60代後半のスローライフ

                      

捨てられないメメント

2018-03-30 22:38:32 | 日本に帰国中
日本に帰ってくると、滞在するこの家は、もともとは、父母が住んでいた。

父が亡くなり、ごみ屋敷化していたのを、少しずつ整理して行った。
母が亡くなる時も、少しずつ整理して行った。

あんなに、いっぱい家具やら、不要品を捨てたのに、それでも、捨てきれないものが
まだ、いっぱい残っている。

思い出というものなのか?
父母の若かりし頃の写真、私が小さいころの写真、
そして、若かりし日の私の写真、息子の写真、夫からもらった手紙。

今日、一つの押し入れを開けてみて、目についたものは、息子が小学生の頃、書いた作文だった。
修学旅行に行くときの気持ちを書いてる。
そして楽しかった修学旅行の思い出をつづっている日記だ。
息子は、修学旅行に出かける前から、待ち遠しくて、わくわくしていたようだった。
修学旅行の説明会があった日は、ふ~っと長い溜息をついて、頭の中は、枕投げのことで
頭がいっぱいだったようだ。

友達にするいたずらを考えて、「悪だくみを考え付いた」などと表現しているのには、思わず笑ってしまう。その時の様子が目に浮かぶようだ。

こんな、かわいい時期もあったんだ。
何の心配もなく、素直に、その日その日を過ごしていたんだなあ。。

そう思うと、お父さんが殆ど帰って来なくても、超貧乏だったけど、案外、幸せな子供時代を送ったのかもしれないと思う。

息子が小学生の頃は、いつも笑っている子供だった。
友達も多かった。

中学生になり、ちょっとしたいじめの問題が浮上してきて、息子の顔から笑顔が見られなくなった。
それでも、中2になり、担任が変わると、クラス一致団結した、まるでドラマに出てくるような熱血先生のおかげで、息子に笑顔が戻ってきた。

高校生になると、少しは私の悩みも聞いてくれたりした。
今は、私のことなど気にかける様子は全くない。

もう少し尊敬されるような母親だったら、今の私の状況も、変わっていたかもしれない。

ちょっと整理するつもりが、こういう思い出に引っかかったら、整理どころでは、なくなる。
若かりし母の写真や、たった一人の息子の写真や、大切な友達との写真も、私には捨てられないのだ。

この家を売ってしまおうかという思いに駆られることもある。

それでも、二束三文にしかならない。
ここを売ったお金では、他に住むような家を買えないのが実情なのだ。

それに、よくよく考えたら、ここを売ってしまうと、日本に帰ってきて滞在する場所がないのだ。
やはり、無理かな?この家は古くてぼろいけど、母が残していったくれたものが揃っているのでお金がかからないのだ。古いから固定資産税も、わずかで済むのだ。

今日は、「キタキツネ物語」というDVDを借りて観た。
キツネのサバイバルは、本当に過酷だなと思った。
キツネの寿命が3年というのもわかるような気がした。
ついつい、ゴンキチと重なってしまった。
キタキツネは、夏が終わるころ、親離れさせるために、子供を巣から追い出すのだそうだ。

多分、ゴンキチの子供たちがいなくなったのも、夏の終わりころだった。

でも、この映画、映像が、ちょっと目まぐるしいなと思った場面が多かった。

やはりBBCのドキュメンタリーのカメラワークは上手だな、なんて思ってしまった。
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