粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

国際性をもつための3条件

2013-06-25 15:38:37 | プロ市民煽動家

現在世相研究所を主宰する川内時男氏は中学校に教頭として在職中から退職直後にかけて、数年間海外の日本人学校を視察・授業指導した経験をもつ。その経験から今の研究所を立ち上げて、日本の教育や国家のあり方を提言し続けている。

その川内氏が保守派の動画メディアに出演して、教育問題を語っていた。動画の最後の部分で川内氏は「国際性を身につけるとはどういうことか」という観点で3つの条件を挙げていた。

1)異国の文化を偏見を持たずに尊重すること

2)しっかりとした日本の感性日本の文化を尊重すること

3)自分の国に誇りを持ち愛すること

まず何よりも1)は当然だろう。ただなかなか偏見を持たないというのは難しいが、こちら側の謙虚さが何より必要だ。自分自身、以前はイスラム教に対してはあまり良い印象をもっていなかった。しかし、あるテレビで中央アジアの農耕民が、自分たちの営みに対して神の加護をたえず口にしているのには感動した。

春に水が農地を浸すのも神の恵みであり、それで収穫にも神の思し召しだと語っていた。素朴な神への敬愛が人生を支えているのが実感として伝わってくる。最近騒がしい原理主義ではなくこんな素朴の信仰こそがイスラムであり、彼らを見る目が変わった。

2)だが、動画でも川内氏が語っているように、英語が堪能で欧米のスタイルでワインを嗜むことが、国際性ではないだろう。まして金髪に染めたことで、相手の欧米人が親近感を持つなどあり得ないだろう。むしろ軽蔑されるだけだ。

日本の文化どれか一つでも教養として嗜み、それを誇りにできるものがあればいい。日本のアニメでも映画でも歴史として語れるぐらいの造詣をもちたいものだ。

3)の日本の国を誇りに思う気持ち、愛する心こそ、国際性を持つ上での基本精神といえるかもしれない。昔30年以上前テレビのインタビューにある男性が「愛国心」よりも「愛地球心」が必要だと語っていたのを思い出す。生番組の広い会場であったが、その発言に大きな拍手が起こった。しかし、今の時代「愛地球心」などといっても、多くの人は違和感を覚えるだろう。正直言って「愛地球心」など幻想といってよいし、根なし草でしかない。

川内氏が「国を愛するなどというと日本では右翼に見られるが、そうすると世界中が右翼になる」と皮肉っていたが、確かにそれはいえる。つい相手に対して「右翼」呼ばわりするのは、反撃できずに苦し紛れにレッテル貼りで逃げているようにしか思えない。欧米や中国などに訪問しては対日批判を繰り返す某ノーベル賞作家を思い出す。



公明党、共産党躍進と最近のヒット曲

2013-06-24 10:04:49 | 国内政治

昨日行われた東京都議会議員選挙は、明暗がくっきり分かれた。自民党、公明党の完全勝利、共産党の大躍進、民主党の惨敗、哀れを留めたのは日本維新の会だ。今回の一番の敗者かもしれない。もはや社民党、生活の党、みどりの風は話題にすらならない。人から無視されることほど屈辱はない。悲劇を通り越して喜劇かもしれない。

それにしても公明党、共産党のこの「躍進」はなんなんだろう。両党に「風が吹いた」とはとてもいえない。いうまでもなくこれら政党は組織政党である。支持する組織ががっちり固まっている。公明党は、創価学会という「鉄の結束」の組織が強力に支えている。こうした組織政党は、投票率が低ければ威力を発揮する。今回はそれがもろに出たということだろう。選挙の「風」も吹かず無風選挙で、その威力を遺憾なく発揮した。

思えば公明党、共産党の議席獲得は最近のヒット曲のようなものだ。オリコンのヒットチャートに登場する曲の多くは初登場でいきなり上位に入る。特定のファンが発売日に合わせてCD店に殺到する。固定ファンが万単位の歌手は堂々のトップを飾る華々しさだ。しかしその後が続かない。あっという間の急降下、トップ100の圏外に落ちるのも早い。ファンの内輪だけその曲は知られることはあっても世間一般に記憶に残ることは少ない。これを義理にも「ヒット曲」とは呼べない。AKB然り、嵐、エグザイル然り。

公明党も共産党も特定の「購買力」しかもたない歌手のようなものだ。全体的にCDが売れている時期は目立たないが、最近のようなCD不況の時代は、特定の購買力による成果が比較して際立ってみえるのと一緒である。早い話が広く「国民」の支持を得ていないということだ。

政治にはそういう支持組織は確かに必要であろう。しかし、国民の風という力を得てプラスアルファが膨らまなければ、党の力を拡充していくことはできないのも現実だ。両党が常に脇役に甘んじているのもそのためだ。

ただ、全体の投票率が上がらなければ、こうした政党は一定の影響力を行使できる。彼らが国民の声を反映させますと建前ではいいながら、内心は投票率が下がってもらうことを望んでいるというのが本当のところではないか。

民主党にしても、維新の会にしても組織としての基盤が脆弱であり、それが一つの大きな原因として今回もろに結果として現れたといえるだろう。特に維新の会は、石原慎太郎、橋下徹の2大看板で何とか党勢を維持してきたが、その片方がメディアから批判を浴びては(不当な扱いにも思えるが)劣勢は如何ともしがたい。せめて公明党の結束力の1割でもあったら、こんな惨敗もなかっただろう。


口をあんぐり開けている左翼メディア

2013-06-23 00:05:01 | 反原発反日メディア

高市早苗自民党政調会長の「原発事故で死者は出ていない」発言、言葉足らずであるが真実である。死者をおろか病人さえ出ていない。反原発市民団体があれほど激しく反対した被災地がれきの広域処理でも、既に1年半を過ぎた東京都では焼却によって誰か病人が出ただろうか。

高市政調会長は謝罪するよりも発言の真意を説明をすべきだった。「確かに事故による避難などで残念ながら亡くなられた方はおられます。しかし、放射能の影響では、死者は出ていないし、病人さえもはっきりした報告はありません。国連の科学委員会や世界保健機関でも今後その影響は極めて軽微だということが報告されています。そうした疫学的な観点も考慮してこの問題を議論すべきだと考えます。」と。

しかし、メディア、特に反原発を社是とするところはこの高市発言に鬼の首を取ったような騒ぎぶりだ。科学的、疫学的な論議は極力避け、情緒一辺倒で攻めまくる。特に仮設住宅で避難生活を送っている人々の声がよく紹介される。確かにこうした人々の苦悩は事実であるが、放射能の健康被害とは関係ないものである。

その典型といえるメディアの伝え方を朝日新聞の天声人語にみることができる。これを読めば反原発メディアの「高市叩き」の意図するところは明白だ。

6月19日付の天声人語をそっくり転載する。

野菜の有機栽培に力を入れていた福島県須賀川市の農家の男性が、東日本大震災の13日後に首をつって自殺した。畑では丹精込めたキャベツ7500株が収穫を待つばかりだった。そこへ原発の事故が起きた。
遺族は原子力損害賠償紛争解決センターに仲介を申し立て、先日、和解の運びとなった。次男の樽川和也さん(37)の語った言葉が印象深い。「お金がほしくてではない。原発事故による死者はいないと言わせないために申し立てました」。偽らざる気持ちだと思う。
それを知ってか知らずか、自民党の高市政調会長が一昨日、「事故によって死亡者が出ている状況ではない」と発言した。原発の再稼働をめぐる文脈でのことだ。さて、どちらの言葉に、人はうなずくだろう。
高市さんだけの問題ではない。安倍政権の原発回帰は「どさくさ」「うやむや」「なし崩し」が3本の矢だ。財界をチアリーダーに、本音を出したり引っ込めたりしながら、既成事実を積み上げていく。首相は原発のセールスマンよろしく海外を飛び歩く。
新しいエネルギー白書からは、民主党政権が昨年「原発ゼロ」を打ち出した事実が省かれていて、「世変わり」の色が濃い。これで「脱原発依存」の旗は下ろしていないと聞けば、意外に思う人が多いのではないか。
いつしか関心は経済に移り、原発問題の影はどうも薄い。福島の苦難は続いている。なのに政治家は、3・11を過去形で語り始めてはいないか。参院選が近い。しっかりと吟味したい。(引用終了)

野菜の有機栽培に情熱を燃やしていた農家の男性の痛ましい死、原発事故で出荷中止を余儀なくされた苦悩からだった。次男の「原発事故による死者はいないと言わせないために(賠償を)申し立てた」という言葉は事実かもしれない。それによって今回の高市発言も批判する。しかし天声人語の狙いとするところはそれに留まらない。

むしろその先が本当の意図するところなのである。安倍政権の原発回帰は「どさくさ」「うやむや」「なし崩し」が3本の矢だという部分こそがその核心なのだ。早い話が朝日が社是とする「安部叩き」である。特にここでは安部政権が進める原発再稼働が主たるターゲットである。これを阻止してあわよくば安部政権を退陣に追い込みたい。高市発言はその絶好の攻撃の口実であり、叩ける材料を探してえげつなく叩く。言い方は悪いが、農家の男性の悲惨な死もその手段に利用されているのだ。

いつしか関心は経済に移り、原発問題の影はどうも薄い。福島の苦難は続いている。なのに政治家は、3・11を過去形で語り始めてはいないか。参院選が近い。しっかりと吟味したい。

実は朝日新聞は原発問題で国民が冷静に見つめ始めたことを恐れている。それが「原発の影は薄い」という危機感となっている。そして「参院選が近い、しっかり吟味してほしい」とつい本音がでる。まるで「安部政権の自民党には投票しないでほしい」と読者に哀願するようでもある。

朝日のような左翼メディアが、特に選挙を控えて安部政権の失点を探してそれを糾弾しようと構えている。高市さん、結構本音をずばずば言う政治家として大いに評価している。しかし、念には念を入れることも必要だ。特に参院選までは。飢えたオオカミが口をあんぐり開けて待っている。

追記;よく鼻血、下痢、生理不順、胸痛、咳などを放射線と関連付けて言う人がいる。これらは放射能を過敏に意識することによる精神的ストレスとみてよい。少なくとも被曝との因果関係を証拠づける報告はいまだにない。


涙そうそう

2013-06-22 16:28:57 | 音楽

たまにはブログで自分の好きな歌謡曲のことを書いてみたい。よくカラオケで歌うのは、この「涙そうそう」だ。作詞の森山良子や作曲のBEGINがそれぞれ歌ったものも素敵だが、やはり夏川りみの歌が一番いい。歌に華がある。森山良子に華がないとことでない、失礼!夏川の透明感があって情熱がほとばしる歌唱がストレートに伝わってくる。

これは亡くなった兄に想いを寄せる森山良子本人の心情を歌った曲という。「夕暮れに見上げる空、心いっぱいあなた探す」そんなピュアな気持ちでいたいものだ。「あなたの場所から私が見えたらきっといつか会えると信じ生きていく。」

しかし、そうは思っても、どうしようもなく自分の気持ちを抑えられない。「会いたくて会いたくて君への思い涙そうそう」希望と切なさが複雑に交錯する。素朴な三線の響きが無性に心を掻きむしる。

「涙そうそう」は、聞くたびに新たな感慨が生まれてくる。やはり今後もずっと歌い継がれる名曲であることは間違いない。自分自身拙い解説などどうでもいい。心静かに曲に浸るだけだ。


人権軽視最悪の国

2013-06-21 11:34:00 | 厄介な隣国

今日の産経ウェブサイトに「送還の9人が座談会 北朝鮮、韓国系に拉致されたと主張」との記事があった。北朝鮮を出国し、ラオスで拘束され同国に送還された9人。彼らは北朝鮮のメディアを通じて、「韓国による拉致」という立場を表明した。

もちろん日本ばかりか世界中でこのニュースに接してこれが北朝鮮の政治的な宣伝行為であり、彼らが無理矢理言わせられていることはわかるはずだ。

かつて脱北して日本へ帰った元在日朝鮮人妻が、突然北朝鮮へ再度戻るという事件があった。おそらく北朝鮮に残された家族を心配しての行動だったようだ。その女性は北朝鮮の記者会見で日本帰国は日本の陰謀だと言い張り、その「首謀者」として横田早紀江さんを名指したのには仰天した。日本人なら誰もこんな言い分など信じるはずもないのに見え透いた嘘としか言いようがない。

今回の9人の声明もそれと全く同じで、北朝鮮の政治宣伝に利用されているのは誰でもわかる。普通なら国家反逆罪で銃殺されるか収容所送りであろう。あくまでも北朝鮮当局との裏取引で「韓国拉致」ということにしてもられば大目に見てやるということになったのではないか。

9人の中には日本人拉致被害者の家族がいるとも噂されているようだが、ともかく強制送還で最悪の運命だけは免れそうなのでその点は少し安心もする。しかし、北朝鮮当局による今後の彼らへの監視は相当厳しいものになるだろう。再度脱北に失敗したなら、もはや容赦されないはずだ。

北朝鮮国民が置かれている厳しく悲惨な環境に同情を禁じ得ない。世界を見てもこんなに人権が軽視されている国がはたして他にあるだろうか。アフリカの紛争地でもこんな人権無視の国は珍しいのではないか。北朝鮮は核開発開発で国連で糾弾されているが、もっとこうした人権問題で厳しい制裁を科すべきだろう。

しかし、つい最近でも国連の人権委員会が橋下市長の慰安婦発言を取り上げ「政府や公人による事実の否定、元慰安婦を傷つけようとする試みに反論するよう」日本政府に求めたようだ。いまだ国連の敵国条項に日本を敵視する項目がある国連。過去の日本に対する不当な認識から国連は抜け出せない。人権を問題にする相手が全く違っているのは明白なはずだ。