粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

大阪国際女子マラソンを終えて

2012-01-31 11:03:42 | スポーツ

29日行なわれた大阪国際女子マラソンは天満屋の重友梨佐の優勝に終わった。期待の福士加代子はまたまた途中で失速してしまった。「みちのくの爆走娘」は、一体どうしたのだろうか。勝利後の爆走会見を期待したいほど、普段乗りのいい福士だが、またもやお預けになった。天満屋はこれで4大会連続で五輪出場が濃厚になった。竹富監督の指導力はすばらしい。

ただ選手寿命がなかなか伸びないのが気になる。これは天満屋に限らず日本の女子選手全般にいえることだが。本当言うと自分自身天満屋の坂本直子選手を秘かに応援していた。アテネ五輪代表で入賞もして次の北京では大いに期待されたが、身体の故障で北京に進めなかった。当時徳光和夫アナが「これからは、尚子(高橋)から直子(坂本)だ」と言っていたのを思い出す。ひょっとして今回「大復活」があるのかと期待したが残念だった。

期待と言えば今回2位に入った野尻あずさ選手は、スキーのクロスカントリーからマラソンに転身した異色の選手だが、走り方が他の日本選手と違う。スキーで鍛えただけあって、足腰ばかりか上半身もしっかりして、体全体で走っていたのにはすごく頼もしくみえた。今回欠場した野口みずきに似たタイプで全身の力で走る。強豪外国人にも対抗出来る実力をもっている感じだ。今後の練習や経験で大きく伸びそうな選手だ。

もちろん野口みずき選手こそ女子マラソンの本命であることは間違いない。名古屋でロンドン五輪出場のラストチャンスを賭けることになるが、実力的には群を抜いている彼女のことだから期待どおり応えてくれると信じている。


埼玉・千葉隣県対決

2012-01-30 00:00:56 | 一般

たまたま先週末は千葉新都心海浜幕張の千葉マリンスタジアムで草野球を観戦した。久しぶりの千葉であったが、こんなときに千葉と自分の住む埼玉ではイメージ的にどちらに軍配があがるのか、暇つぶしに「隣県対決」を自分勝手に試みた。全国各地で隣県をライバル視する傾向がある。宮城を除く東北の各県、北関東の3県、北陸の4県、広島と岡山、四国4県、福岡を除く九州各県など。北海道と沖縄など隣県ではないがある意味比較されることがある。

首都圏で埼玉・千葉もよくライバル視される。同じ首都圏でも神奈川は残念ながら勝負にならない。大都会横浜と海岸の聖地湘南とではこの2県は叶わず別格扱いになってしまう。

ともかく埼玉と千葉で各ジャンルで対決してみよう。まず観光地だが、千葉には「東京ディズニーランド」がある。もうこれで埼玉はお手上げだ。ただし「東京」の冠がついているのを知って埼玉県民は「姑息な禁じ手」を見つけてしまう。ここは千葉ではなく東京の「飛び地」ではないのか。同じく成田国際空港も以前は「東京国際空港」と名乗っていた。これも元々はやはり「東京の飛び地」ではないか。これら2箇所を除外した他の観光地はどうだろう。千葉の九十九里海岸と銚子の犬吠崎、あるいは内房の海岸などやはり埼玉の秩父・長瀞と比べても知名度が上だ。「禁じ手」を使ってもこの有様だ。そういえば埼玉県内小学校の潮干狩りや臨海学校は千葉の内房が昔から定番になっていた。海無し県のコンプレックスは子供のから植え付けられている。50を過ぎた今でも海を目の当たりにすると、言いようのない胸騒ぎを覚えるのは自分だけではないだろう。

新都心を含めた中枢都市の「都会度」はどうだろう。さいたま市が誕生するまでは単独の千葉市の方が人口も多く古くから都会的体裁が整っていた。しかしさいたま市として大宮、浦和、与野そして岩槻が合併して都会的な色合いを高めてきた。大宮駅の商業地域の地価は千葉・船橋のそれより高いのは何よりの証拠となる、とこれまた勝手に有利な数値を持ち出してしまう。

さて特産物はどうだろう。埼玉なら「草加せんべい」と「狭山茶」千葉は落花生や水産物。落花生の方が用途が広い分、千葉が有利か。いや東京からのお土産が「雷おこし」「ナボナのお菓子」ととも「草加せんべい」が含まれるからいい勝負か。先の禁じ手を忘れてしまっている。

出身の有名人はどうだろう。歴史上では埼玉の渋沢栄一、千葉の伊能忠敬がいる。業績の大小を比べられる対象にはならないが、知名度では伊能忠敬のほうが時代が古い分上か。現代人ではどうか。政治家とスポーツ選手では千葉県が圧倒している。千葉では現在の野田首相と共に、終戦時に鈴木貫太郎がいる。埼玉はかすりもしない政治家輩出不在県だ。ハマコーなど異色の暴れん坊政治家もいない。スポーツでも千葉が断然有利だ。野球で長島茂雄、掛布雅之、篠塚利夫、ゴルフの青木功、マラソンの小出義雄と錚々たる有名人がいる。特に長島茂雄は埼玉のちょっと有名な野球人が束になっても叶わない。彼は現在の国宝的人物であり、埼玉県民栄誉賞では鉄砲と竹刀で勝負するようなものだ。ゴルフの石川遼君では青木プロから赤子扱いされそうだ。マイナーな女子プロレスで埼玉県出身者が多いようだが、これではなぐさめにもならない。

ただ最近の芸能人では埼玉の方が人口が多い分、結構健闘している。女優では埼玉では菅野美穂、竹内結子など主役級をつとめる役者も結構いる。グラビアアイドルやバラドルも千葉より多いかもしれない。しかしこんなことで隣県対決になるのかと思うと興冷めしてくる。全体ではなんか千葉の方が上のような気がしてくる。これでは余計コンプレックスが溜まりそうだから、これくらいにしておこう。公共のネットでこんなつまらないブログを書いて恐縮です。そういえば「恐縮です」が決まり文句の故梨元勝さんもさいたま市(旧大宮市)出身でした。



草野球全国大会観戦

2012-01-29 10:27:58 | 一般

昨日(28日)草野球の全国大会の準々決勝を観戦した。全国のおよそ200ある草野球チームを5地区にわけリーブ戦を繰り広げる。そしてリーグ戦上位チーム同士で地区内の決勝戦を行なう。勝ち残った全国の8チームが全国大会の決勝トーナメントに進む。球場は千葉マリンスタジアム。知り合いが関東地区代表チームに所属しているというのでその応援に行った。

このチームは2年前にこの全国大会で優勝している強豪チーム、草野球の王者だ。チームメートの中には有名芸能人の息子で自身タレントとしても活躍している選手もいる。モノマネ芸人の子で人気女性タレントと浮名をながすイケメン芸人といえばピンとくるかもしれない。

ということでこの知り合いのチームには20歳そこそこのギャルの応援も数人いたが、全国大会というには観衆はわずかであった。なにしろ普通の観客席ではなくチームのベンチで選手と一緒に応援するといえば、その規模がわかるものだろう。観客各チーム20人程度というところか。

しかし試合内容は淋しい応援席に反して白熱したものであった。選手のレベルはさずがに全国大会ということで極めて高い感じがする。実業団のチームとも見劣りしないと思うくらいだ。

結局1対1の引き分け、時間の関係で7回終了。最後は選手のジャンケンでの決着というのはちょっと淋しい。知り合いの彼はヒットで塁にでてチームの唯一の得点は稼ぎ出す活躍を見せた。ただ守備でのエラーがあり(これは彼だけの責任ではない)結果的に相手チームの得点につながった。それを試合後気にしていたようだが。

今日準決勝、そしてそれに勝てばその日のうちに決勝戦がある。20歳代が中心のチームの中で彼は40歳を過ぎ決して若いというわけではない。しかしこの試合では彼の奮戦ぶりが目立った。普段はカラオケで「コブクロ」を熱唱する好青年?だが、野球への秘めた情熱は本物だ。めざせ日本一、今日夕方の勝利の雄叫びが待ち遠しい。

追記:本日は応援に行けなかった。彼のチーム(Y’S GIANT)は決勝戦には進んだが、名古屋のチーム(ジュネス)に敗れたようだ。残念至極!次回の雪辱を期待しよう。


石原新党と今後の政界

2012-01-28 06:41:24 | 国内政治

朝日新聞によれば、石原慎太郎都知事と国民新党亀井静香代表との会談で、石原都知事を党首とした新党を3月中に結成することで合意したという。会談には「たち上がれ日本」の平沼赳夫氏も同席しており同氏も結党に参加する。ところでこれら三氏の年齢だが石原氏79歳、亀井氏75歳、平沼氏72歳だ。日本男性の平均寿命は79.64歳だから普通ならそろそろ失礼ながら「鬼籍」にはいる年頃だ。3人とも元気であと10年は現役でやれそうな人たちだが、ちょっと新党というにはどうも…。

特に人気が高く影響力がありそうな石原氏は、都知事で3年以上任期を残している。とても「党務」に専念できる立場にない。新聞によると亀井氏の国民新党、平沼氏の立ち上がれ日本の国会議員がそれぞれ全てこの新党構想に賛成ではないらしい。弱小政党全体の意思統一もできないのに、どうしたものだろうか。公明党や共産党のように党内対立が全くない政党も異常だが。

亀井氏によれば、大阪の橋下市長や愛知県の大村知事とも連携をはかりたいとしているが、当の橋下市長はあまり乗り気ではない様子だ。橋下氏も大阪市長になったばかり、これまた党務中心で国政に打って出る余裕はなさどうだ。ただ自身の大阪維新の会が党員養成に意欲的で、橋下氏に賛同する人たちを通して国政進出を窺う機会を狙っているようだ。年内にも予想される総選挙に大阪維新の会の新党が、関西を中心に総勢立候補すれば相当な国会議席を獲得することが予想される。しかし彼らは当面橋下氏の子飼に過ぎず、どれだけ橋下氏の意思が彼らに浸透していくのかはなはだ疑問だ。

かくして石原新党も橋下新党も表層的な注目を浴びたとしても本当に政治的な本領を発揮出来るのか未知数だ。既成政党はどうだろう。今の自民党の力ではひょっとして党勢回復どころか逆に議席を減らすのではないかと思う。谷垣総裁の指導力のなさと政策不在の党利党略が目立つ。それはなかなか上がらない政党支持率が証明している。

谷垣総裁は「衆議院解散に持ち込んで国民の真意を問う」と威勢の良いことを言っているが、解散を宣言出来るのは野田首相である。きっと首相に都合の良い時期を見計らって解散をするだろう。結局今の情勢では、現役の野田首相が依然政治のリーダーシップを取る可能性が大きい(わるくいえば牛のよだれのようにだらだらと)が、果たしてどうだろう。


天使の叫び声

2012-01-27 12:09:12 | 震災全般

今日の産經新聞によれば、宮城県南三陸町の防災対策庁舎から防災無線で町民に避難を呼びかけ続け、津波の犠牲になった女性職員のことが、埼玉県の小中学校でつかわれる道徳の教材に掲載されるという。

遠藤未来さん(24歳)の「大きい津波がきています。早く、早く、早く高台に逃げてください。」という絶叫に近いがしっかりした確かな声。身に迫る恐怖にもめげずに必至に呼びかけていた。その模様は震災直後のテレビで自分も見たが、その声は今でも頭に強く焼き付いている。しかしそのために彼女自身避難が遅れ7mの大津波の犠牲になってしまった。

テレビで流れる遠藤さんの母親のつらいつぶやきも忘れることができない。娘の声が鳴り響く当時の庁舎外部の模様を後でビデオで見た母親は「まだ言ってる、まだ言ってる」と何度も同じ言葉を繰り返していた。既に大津波がビデオから生々しく見えているのに「なんで娘は放送を止めないのか」という母親の無念。しかしそこにはそんな娘をもった母親の誇りも含まれていたに違いない。

彼女の葬儀に駆けつけた町民は口々に「あの時の女性の声で無我夢中で高台に逃げた。あの放送がなければ今自分はいきていなかっただろう。」と涙を流しながら手を合わせたという。

今年になって起こったイタリア客船の座礁事故、後になって明らかになった船長の自己中心的で無責任な行動。女性の必死の避難呼びかけとは余りにも落差がありすぎる。人間の価値は決して地位や資産の有無ではなく、こんな極限でいかに献身的に行動がとれるかで決まるものだということを実感する。