粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

マイク・ホンダと翁長雄志

2015-04-30 20:59:43 | 沖縄の虚像と実像

本日行われた安倍首相の米議会演説は概ね米国議員たちには好感を持って迎えられたようだ。しかし、演説の中に「侵略」や「お詫び」の言葉が含まれていなかったことを中韓の政府やメディアが批判していた。

ただ、これは最初からに予想されていたことなので、特別気にはならない。強いて注目するならば、中国と韓国の政府を比べると韓国外務省が「遺憾」の意を表明したのに中国の場合は「不満」に留まっている。これは先のバンドンでも日中首脳会談が実際中国からの要望で行われていたことを考えると、少しは中国に軟化の兆しが出てきたともいえる。

それに反して、韓国の朴槿恵大統領は相変わらず「歴史認識」を振りかざして安倍首相に会おうとしない。最近では韓国のメディアもしびれを切らして首脳会談を促す論調が目立ち始めている。朴おばさん、いい加減に目を覚まして!良識ある韓国国民の悲痛の声が聞こえてきそうである。

それはともかく、米国議員の中で一部で安倍首相の演説を喜んでいない議員がいる。その筆頭があのマイク・ホンダ民主党下院議員である。この人物はカリフォルニア州議員時代からおよそ一貫して日本の戦争責任を追及してその謝罪と補償を要求する活動を続けている。ただ、その支持基盤はカリフォルニアの在米中国・韓国人団体であり完全にこれら勢力の「御用議員」に成り下がっている。

今回の安倍首相の演説にもホンダ議員は「「安倍首相が今日の演説で第2次世界大戦中に帝国主義の日本軍隊が組織的に犯した蛮行、いわゆる『慰安婦』犯罪に対しておわびをしないことで責任を継続して回避しているが、これは衝撃的であると同時に非常に恥ずべきことだ」と露骨に批判している。

しかし、「組織的に犯した蛮行」などというのは全く言いがかりである。昨年朝日新聞が捏造を認めた慰安婦報道の新展開など、全く無視してひたすら安倍首相が慰安婦の真実をねじ曲げているといわんばかりの悪質さだ。この議員、安倍演説に合わせて韓国の「自称」慰安婦を呼び寄せ、反安倍キャンペーンを煽動している。

こんな反日専門はホンダ議員以外にはそれほどいないであろう。しかし、一部の米国、中韓、そして日本の左派系メディアが持ち上げて、あたかも米国の代表的政治家のように彼の主張を誇大に扱うのは問題だと思う。

今回在米韓国大使館が安倍訪米に対抗してロビー活動で1870万円を投入したという。おそらく、この一部がホンダ議員の活動資金として流れたものと予想される。しかし、ホンダ議員が一応安倍演説を批判したが、多勢に無勢でさしたる効果はなかった。金だけでは人の心は動かせない。

こんな「反日」で在米中韓勢力のために奔走するホンダ議員を見るにつけ、直接関係はないがなぜか沖縄の翁長雄志知事を思い出してしまった。以前は普天間基地の辺野古移設を推進していた人物であったが、民主党政権時代に移設反対の気運が燃え盛ったのを見て突然「移設反対」を唱えだした。

それも知事の座を奪い取る目的のために、自民党県連幹事長だった経歴もかなぐり捨てて共産党などの移設反対革新勢力とも手を結ぶ。ホンダ議員ばりの資金提供も取りざたされている。自分の野望実現のためなら敵対勢力にも媚を売る。翁長知事は盛んに沖縄の民意を強調するが、実態はそんな打算が強く働いているのだ。

そして気になるのが知事の背後に見え隠れする中国の影だ。那覇市長時代、「中華帝国様大歓迎」を象徴する「龍柱」を建設することを決め、今もその後継者によって密かに続行している。また、今月中国をわざわざ訪問して李克強首相とも会っている。もちろんこの知事が尖閣諸島問題で中国を批判した話など聞いたことがない。

翁長知事は来月米国を訪問して移設反対を政府や議会に訴えるという。しかし、今回の安倍訪問で日米の結束がさらに強化されたので米国政府は全く相手にはしないであろう。「せいぜい」このホンダ議員ぐらいか。同じ反日政治家同士で「中国談義」に花が咲くかもしれない?

 

三味線が奏でる秋の虫の音

2015-04-29 11:48:24 | 音楽

最近パソコンでラジオを聞くことが多い。いわゆるradikoと呼ばれるネット放送が主だが、これはNHKを除く地域の民放である。NHKの場合は「らじる★らじる」というネットラジオで聞くことができる。自分自身、らじる★らじる」NHKFMでクラシック音楽を聴くことが多い。

ところでこのネットラジオのホームページを見ると「過去の放送」という欄外のコーナーがあり、過去に放送した一部の番組をいつでも聞くことができる。そのなかで「高校講座」というのがあって、NHKが毎週放送している高校性向けの通信教育の授業を自由に受けることができる。

40年以上前の学生気分で、なぜか授業を覗いてみたくなって、まず「音楽1」のジャンルをクリックしてみた。今週放送されている講座を聞いたらとても驚いた。。音楽の授業だから、主に西洋音楽の基礎的なものかと思ったら日本伝統の音楽についての話題だった。第3回「身のまわりの音を取り込む~日本の音」というテーマだ。これが予想外に面白かった。内容として下記のような解説がある。

自然音や生活音など、私たちの身のまわりの音と日本の音楽がどうつながっているのかを、おもに江戸時代に生まれた音楽から探ります。歌舞伎で情景描写に使われる音や、身近な音を三味線や箏の音楽に取り入れて洗練した表現の例を聴き、古い時代の身のまわりの音が、今も日本の音楽の中に生き続けていることを考えます。

放送ではまず雷雨の音、そして隅田川を船が行き交う際の波の音が、歌舞伎でどのように表現されいるかが紹介される。また雪がしんしんと降る情景や幽霊や怨霊が現れる様子など普通は音にならないものも、三味線や太鼓を使った歌舞伎特有の表現で巧みに奏でている。もちろん、写実性とはほど遠いが、だんだん聞いているうちになぜか情景がリアルに想起されてくるから不思議だ。

さらに「秋色種」(あきいろぐさ)という長唄の中の「虫の合方」という曲を聞いてその表現力に圧倒された。長唄とは「唄と三味線からなる歌舞伎には欠かせない音楽」だが、ここでは冒頭と最後に唄がはいるだけでほとんどは三味線のみの演奏だ。秋の松虫が、賑やかに鳴き散らす様子が生き生きと奏でられている。最後に「楽しき」と唄が入るように聴いていてうきうきさせる音楽だ。そのリズミカルかつ躍動的でしかもユーモラスの感じが、三味線だけで表現されているところに成熟し洗練された日本の伝統音楽のレベルの高さを感じる。

この曲は、江戸時代に大名の新築祝いの際に演奏されたようだが、果たして現在の大企業が自社ビルの落成式にこうしたお祝い用の音楽が演奏されるだろうか。そう考えると江戸時代の文化水準は現代人が想像する以上に高かったといえるのではないか。

一昨年日本の和食がユネスコの無形文化遺産として登録された。しかし、日本の伝統文化は和食に留まらず、こうした音楽もそれに匹敵するのではないかと思う。食事や音楽はとも日本の風土と密接に結びついている。そこには四季の移り変わりが日本人の感性を磨いたともいえる。今年は夏の蝉や秋の松虫の鳴き声が特別待ちこがれる。どんな三味線の音色を楽しませてくれるだろうか。


毎時1μSも480μSも…

2015-04-25 22:09:35 | 過剰不安の先

最近、被曝に関し、2つの事件(事象)が話題になった。ひとつは官邸屋上に墜ちた無人飛行機ドローンで検出された放射性物質の被曝量が毎時1μSだったこと。もう一つは東京池袋の公園の地表で最大毎時480μSの被曝量が観測されたこと。後者は地中に埋められたものから発せられており、現在その放射性物質について分析が行われている。

しかし、二つの事件のうち、ドローンの方は、政治の中枢を狙われるという部分が注目されるだけで、その被曝量のことはさして問題にはならない。池袋の公園に関して一時的にその数字は注目されたが、急速にニュース性は薄れてすでに過去の話になりつある。

おそらく、これが原発事故直後であれば、この480μSという数字は衝撃であり、テレビのワイドショーでも連日大騒ぎしていることだろう。それだけ、被曝への恐怖というものが風化して世間は冷静さを取り戻しているのだろう。

毎時480μSという数字は確かに一般的いえば想像を絶する甚大なものだ。しかし、これはあくまでも地表での数字だし、それも最大であるのに過ぎない。放射性物資がいつ頃地中に埋められたのかわからないが、これまで被曝して子供たちの健康に影響を与えたという話は聞かない。実際この公園での被曝量は想像するほど大きくはないのかもしれない。

広島、長崎の原爆による被爆では100mS以上を超えるとがんの発生率が0.5%高まるとされている。しかし、これは短期間での数字といわれている。現在被曝で問題にされる100mSは生涯での数字だから、広島長崎の被爆と比較するのは一般的にh無意味のように思う。

それを承知で仮に広島の被爆が1週間程度の間と想定してみる。(実際はもっと短期間の可能性が高い)大雑把に200時間とすると100mμS÷2000.5mμS500μS)ということになる。すなわち池袋の公園の地表で1週間寝そべってやっとこの100mμSに近い数値を記録し、健康への影響が出始めるということになる。しかし、そんな状況はいくら最近のホームレスでも考えられない。実際は広島長崎で100mμSを超えた被爆者でもなんら健康に影響なく長寿を全うしている人は少なくない。したがって、人間の被爆、被曝に対する抵抗力は想像以上に大きいといえるのではないか。

旧聞に属するが、以前東京世田谷の民家で極めて高い放射線量が検出されたことがあった。具体的にはその住民は大人も子供も年間30mμSもの被曝を30年間にわたって受けていたことがわかった。しかし、それで何らかの健康障害が起きたという話を聞かない。だから福島の避難区域で帰還の基準を年間20mμS以下としているのは極めて妥当なことだと考えられる。まして、どこかの見当違いの学者が年間1mμSを盛んに吹聴していのは笑止千万といえる。世界には年間10m程度に被曝を受けても問題なく生活している場所が存在している。

だからドローンの1μSがどうした、ということになる。これを飛ばした容疑者が反原発の立場から原発再稼働反対を訴えるために福島の土を搭載したというような話をしている。こんな健康に全くといってよいほど影響のない線量で被曝の恐怖を煽ったところでとても説得力がない。世間で今はそんな数字のマジックにだまされない。

 

日中首脳会談は中国からの申し出で!?

2015-04-24 21:03:07 | 厄介な隣国

インドネシアのアジアアフリカ会議で5ヶ月ぶりの日中首脳会談が実現した。日本のメディアでは日本側から申し出でをしたと伝えられている。しかし、評論家の青山繁晴氏の情報では、中国側から依頼があったというのだ。しかも、会談にあたって、中国側から日本の申し出でそれが実現したような形にしてほしいと条件もつけられたというから驚きだ。

自分がラジオの番組でその報道内容でもっとも信頼を置いている東京ニッポン放送「ザ・ボイス」に毎週木曜日青山氏がコメンテーターとして出演している。いつも彼の知見を興味深く聞いているが、昨日23日でも青山氏は「ニュースの裏を読め(動画17分あたりから)のコーナーで今回の日中首脳会談の真相を意表をつく切り口で語っていた。

それが前述した内容である。中国側の依頼で会談が実現したということだが、青山氏によれば中国側現在、相当焦っていて、そうせざるを得ない事情があったようだ。これは青山氏の勝手な推量ではなく、首相に近い自民党議員による裏情報で相当信憑性があるようだ。

何を中国側は焦っているかというと、例の中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)で日米が参加を見送ったことだ。それによって、銀行の信用度で想像以上に世界での低い格付けになりそうだからだ。中国は外貨準備額が世界一といっても、ここ最近中国の銀行が世界から多額の融資を受けていて外貨も急激に減らしているというのだ。それだけ中国の経済が失速して生産過剰で在庫を多く抱えているわけだ。

そんな中国の金融面や経済的な苦境を反映してこのAIIBの世界の評価も低くならざるを得ない。また、この銀行にしても運営が全く不透明で、アジアへのインフラに対しても中国の欠陥商品を提供するようではその信頼性は極めて低い。事前の世界の格付け予想でも想像以上に低い評価がされそうだ。そうなると中国の信用は丸つぶれになってしまう。

それを回避するためにも中国にとって、金融面で信用度が高く、インフラの技術力が圧倒的に強い日本の参加は自国のメンツのためにも不可欠というのが青山氏の見立てだ。日中首脳会談が事前の紆余曲折もなく、あっさり実現したのは、こうした中国の背に腹は代えられない裏事情が背景にあるということだ。

この青山氏の指摘が果たして正しいかは、近いうちに出される世界での格付けがどう査定するかにかかっている。これまでAIIBの実態が不明瞭で闇の部分が多すぎて中国の事情通の間での評価は極めて低い。こうなると、中国の苦境はより深まる感じがする。どうも日本のメディアの多くは中国を買いかぶり過ぎると思う。必要以上に経済大国として崇めるのもそろそろ考え直した方がよいのではないか。


沖縄基地、AIIB、原発差し止め判決、最近のメディア雑感

2015-04-18 14:14:39 | 反原発反日メディア

最近、マスコミの注目を集めている話題についてその報道ぶりにはどうしても首を傾げてしまう。昨年の失態で多少勢いは衰いたとはいえ、相変わらず朝日新聞の論説がこの世界で大手を振い、いまだ他のマスコミをリードする異常な状況だ。

まず、沖縄の基地問題、沖縄県民の民意に背く辺野古移設に反対というのがメディアの主流だ。沖縄県民(騒いでいるのはプロ市民とそれに煽動された一部の県民だけだと思う)が善で政府は悪という単純な二元論がまかり通っている。反面、尖閣諸島に対する中国の脅威といった国防政策が蔑ろにされている。

次にAIIB、アジアインフラ投資銀行対する日本の不参加表明を批判する論調だ。これも朝日新聞を先頭に「日本の孤立、バスに乗り起これるな」と警告じみた主張が中心で、その運営の不透明さやいかがわしさを糾す論調がほとんど見られない。一部産経新聞やネットメディアがそれを指摘する論説があるが、多くの主流メディアにかき消されている現状だ。

そして、最近の福井地裁による関電高浜原発再稼働差し止めの仮処分判決だ。くどいようだが、これも朝日新聞の社説にみられるように「重い警告としてうけとめるべき」「原発に向ける国民のまなざしは「福島以前」より格段に厳しいことを自覚するべきではないか」といった判決擁護の論調が圧倒的だ、

しかし、この裁判長は引用した教授の発言を曲解して持論の反原発主義に乱用するという、裁判官としてあるまじき行為をしている。そして原発の安全性を究極のゼロリスクに押上げて規制委員会の判断さえも否定するような無茶苦茶な判決をしている。これを正面切って批判しているメディアは読売、産経、日経以外はほとんどない。その点新聞ばかりかテレビも同様であり、「原発は危険」という情緒的な空気がマスコミを覆っている。

以上の3つの話題を見ると、それぞれ、反基地、反日(親中韓)、反原発といったリベラル左派の主張が依然として強い影響力をもっていることがわかる。これは翻れば政府批判であり、安倍叩きが朝日の社是というのも頷ける。

ネットをみるとそんな「朝日的」論壇を批判する声も強いが、まだまだ国民全体の世論を構成するまでには至っていない。特にテレビの報道はその傾向が強く、「朝日的」なものに引きずられて真っ向から否定するメディアはほとんどない。

自民党が最近NHKとテレビ朝日を呼び出して番組内容で事情聴取する動きがあったようだ。政府与党が放送局を呼ぶのは一般的には好ましくない。しかし、呼ばれても仕方がない位、偏向している番組もある。テレビ朝日の報道ステーションやTBSのサンデーモーニングなどその最たるものだ。

呼ばれてもやましくなく「公平中立」であれば放送局はそれを堂々と主張すればよい。それを呼ばれる前から「言論弾圧」などと言うのは「泣き言」「言い訳」にしか聞こえない。どこか「やましい」気持ちがあるのではないかと勘ぐりたくなる。最近の報道をみるとそんな思いと強くする。