粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

反原発デモの行方

2013-06-03 15:19:55 | プロ市民煽動家

このデモの動員数は一体どれだけなのだろう。昨日2日に行われた国会周辺の反原発デモ。マイナーな情報サイト(失礼!)では警察発表で約2万5千人、主催者発表で約6万人となっている。ただ毎日新聞では6万5千人、朝日新聞に至っては延8万5千人と膨張している(「延べ」というところが気になる)。しかしテレビ朝日では主催者発表2000人以上という「超控え目」な数字になっている(同じ朝日なのにこの違いは何だ)。その真相は不明だが、1年前から続いているこの反原発デモが曲がり角にきていることは確かだ。

作家の大江健三郎氏が演説をしたようだが、どうもこの人物、今イチ存在感を欠き、迫力もない。胡散臭ささえ感じる。彼が中国や北朝鮮の核開発を批判するのを見聞きしたことはない。坂本龍一はどうした。山本太郎はどうした。瀬戸内寂聴は?

マイナーな情報サイトの記事を読むと、現在の反原発デモを取り巻く環境を物語っているような気がする。「ユニーク」な看板を掲げて参加し山梨の60歳男性の声が紹介されている。

(この男性は)迷彩服を着た安倍首相が原子炉から飛び出すプラカードを持参。「自民党政権になってから、まるで事故がなかったかのように原発推進に転じている。国民も事故を忘れてしまっているかのよう。メディアはアベノミクスばかり報じているが、経済だけ良ければいいのか」と話した。

原発再稼働を公然と表明した安倍首相、アベノミックスで湧いていて支持率も高く、メディアもこれにたなびく日和見の姿勢。デモ参加者はこの風潮にいらだちを感じていることだろう。

7月には原発稼働基準が施行され、日本の原発政策は新たなステージに入る。しかし、こうしたデモを見ていると相変わらず「再稼働反対」といったお決まりの行進で、1年前と比べても新味を欠きマンネリの感を否めない。アベノミクスの眩しさに前途は厳しいようだ。