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(2023年07月25日[火])
森村誠一氏が亡くなった。ご冥福をお祈りします。
タイトルの言葉は、特定秘密保護法の強行採決の際の御言葉。《こういう法律ができたことを国民が忘れず、廃止に向け声を上げ続けることが大切だ》。このことは、戦争法強行採決でも同様だ…《安倍政権は(日本を)再び戦争可能な国家にしようとしているが、絶対にいけない》。
『●「今、福島の森と川で何が起きているのか」
『週刊金曜日』(9月13日、959号)についてのつぶやき』
「根岸恵子氏【今夏、森村誠一氏とともにロシア公演 加害を歌い
続ける「悪魔の飽食」合唱団】。「戦争できる国」の現実」
『●8・30壊憲法案反対デモ: アベ様らは
「国民は忘れてくれる」?、と思っているようだが……』
《◆作家・森村誠一さん…安倍政権は(日本を)再び戦争可能な
国家にしようとしているが、絶対にいけない。私たちの責任であり、
使命であり、義務でもある。今日の雨を共有した女性たちは
忘れないようにお願いしたい》
『●8・30壊憲法案反対デモ: それでもアベ様は
壊憲を強行か?……「安倍首相の頭は普通じゃないから」』
《「戦争法案反対」12万人の凄まじい熱気と安倍官邸の異常対応
...作家の森村誠一氏、ルポライターの鎌田慧氏も次々にマイクを
握り、そのたびに、「安倍辞めろ」コールが盛り上がった。
驚くべきは、こうした反対運動が全国350カ所で、
沸き起こったことだ》
『●木下昌明さん《あの黒く目隠しされた羊…実は何も
知らないで日々を送っているわたしたちのことではないのか?》』
《また森村誠一の『悪魔の飽食』(光文社のちに角川書店)で
告発した石井四郎率いる731部隊の非人道的所業を思い出した。
映画をみていて、いまの政権が、かつての日本軍と同じことを
やろうとしているのか、とおぞましく感じた》
東京新聞のお悔やみ記事【森村誠一さん死去 90歳 「人間の証明」ベストセラー作家 「民主主義はもろい」国民が声上げる大切さ説く】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/265085)によると、《森村さんは、ベストセラーを数々生み出すかたわら、少年期に戦争を経験したことから護憲派作家としても知られた》、《(秘密保護法)…法成立間際に、官僚が官僚の秘密指定の妥当性をチェックする機関を粗製乱造したのを見ても、いかに秘密保護法の作成、強行成立の過程が杜撰(ずさん)だったか分かる。こういう法律ができたことを国民が忘れず、廃止に向け声を上げ続けることが大切だ。(2014年3月16日朝刊掲載)》。
返す返すもあの《クーデター》《テロ》も悔やまれる…。
『●壊憲:「国民を置き去りにした状態で法秩序の連続性を
破壊する行為を、法学的には「クーデター」と呼ぶ」』
『●《歴代内閣が「憲法上許されない」としてきた「集団的自衛権の
行使」を可能とする》違憲な戦争法の成立から4年』
「《法学的には「クーデター」と呼ぶ》…
(2015年09月19日 00時00分08秒 | ブログ)
「「憲法の制定権は主権者である国民に」、その「国民を置き去りに
した状態で法秩序の連続性を破壊する行為を、法学的には
「クーデター」と呼ぶ」。その第3幕を、参院特別委員会で
目の当たりに。あれで「採決」? どこが「可決」??
Mr.ワタミ・渡辺美樹参院議員や(ツイッターでは、
ヒゲの隊長ならぬ)ヒゲの組長・佐藤正久参院議員が大活躍。
サモシさを感じるね。国会の外が全く見えていない」」
『●2014年7月1日「7・1クーデター」の第二幕
…違憲な手法で壊憲するアベ様ら自公政権の暴走』
『●〝戦争法〟施行、5年も経ってしまった…《有事となれば真っ先に狙わ
れるのは国境の島であり、米軍、自衛隊基地が集中する沖縄である》』
『●映画『妖怪の孫』…《安倍政治は決して過去のものではない。それは
そのまま岸田政権に引き継がれ、戦争する国へと一直線に向かっている》』
『●《総理によるテロだ》《あれは安倍政権によるクーデターだった》
《政治的なクーデターだ》《法学的には『法の破壊』がなされた》』
『●「平和憲法」を違憲に壊憲し、戦争できる国に…最早、《平和国家》などと
諸外国のどこも思っていない。「専守防衛」の組織どころか軍隊となり…』
『●トランプ氏により《安倍政権が「戦争のできる国」への大転換を行い》、
バイデン氏により《岸田政権は「軍事国家」へ大転換》(琉球新報)』
「返す返すもあの《クーデター》《テロ》が悔やまれる…アノ戦争法の
違憲立法のことである。「戦争のできる国」どころか、
「軍事国家」へと堕ちていく」
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/265085】
森村誠一さん死去 90歳 「人間の証明」ベストセラー作家 「民主主義はもろい」国民が声上げる大切さ説く
2023年7月24日 16時21分
小説「人間の証明」、旧日本軍731部隊の実態を描いたノンフィクション「悪魔の飽食」などを著した作家の森村誠一さんが24日午前、東京都内の病院で死去した。90歳。埼玉県熊谷市生まれ。
森村さんは、ベストセラーを数々生み出すかたわら、少年期に戦争を経験したことから護憲派作家としても知られた。
(特定秘密保護法について話す森村誠一さん
=2014年、東京都町田市で)
◇ ◇
森村誠一さんは、2014年3月16日に東京新聞のインタビュー連載「秘密保護法 言わねばならないこと」に登場し、当時成立したばかりの特定秘密保護法について、戦争や旧治安維持法下で恋愛小説を没収された経験を踏まえ「歴史は繰り返す」と警鐘を鳴らしました。その後、安倍晋三政権は2014年7月の閣議決定で集団的自衛権の行使を一部容認する解釈改憲に踏み切り、翌2015年9月に安全保障関連法を成立させました。
森村さんを悼み、インタビュー連載「秘密保護法 言わねばならないこと」を紹介します。(肩書きなど、内容は当時のものです)
◆民主主義を壊す軸
<秘密保護法 言わねばならないこと>
全国で相当数の人が、言論や報道の自由を制約する恐れがある特定秘密保護法案への反対運動に加わったにもかかわらず、議員の数の力で強行採決された。
安倍晋三首相は選挙で勝ったとはいえ、民主党の失政で転がり込んだ「便乗」内閣だ。国民の声に耳を貸さずに成立させた秘密保護法は今後、民主主義を壊す軸になる。民主主義はもろく、いったん壊れると、回復するのは難しい。このまま改憲や解釈改憲まで暴走すれば、安倍首相は不朽の汚名を残すのではないか。
政権が進める中国包囲網も軍拡競争を誘発するだけだ。靖国参拝にしても、中韓両国に塩を送る(日本批判の材料を与える)結果になった。戦争もなく、安らかに英霊を守っているのは、多大なる戦争の犠牲の上にできた不戦の誓いである憲法9条であって、中国包囲網ではない。
終戦の日の未明に埼玉県熊谷市で空襲を受け、家を焼かれた。治安維持法下で文学少年だった私は恋愛小説すら没収された。安倍首相が記者会見で「特定秘密保護法が通常の生活を脅かすことは断じてあり得ない」と断言したが、担保は何もない。治安維持法も当初はそんな目的ではなかった。悪法は悪貨が良貨を駆逐するように、どんどん悪くなる。政権が代われば悪法の責任を取れなくなる。歴史は繰り返すことを戦争から学んでいない。
法成立間際に、官僚が官僚の秘密指定の妥当性をチェックする機関を粗製乱造したのを見ても、いかに秘密保護法の作成、強行成立の過程が杜撰(ずさん)だったか分かる。こういう法律ができたことを国民が忘れず、廃止に向け声を上げ続けることが大切だ。(2014年3月16日朝刊掲載)
【関連記事】写真と俳句を組み合わせた新たな表現「写真俳句」も提唱した森村誠一さん
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[※ 沖縄復帰50年 利用され続けた海と大地/西山太吉 「密約」を語る (週刊金曜日、2022年5月13日1376号)↑] (2023年06月21日[水])
《偽りの日米関係、偽りの沖縄返還の尻尾を捕まえて、これをすっぱ抜いた伝説の記者》西山太吉さん。(神保哲生さん)《これだけの大ニュースだ。本来であれば、この記事を発端に、偽りの日米関係の実態が次々と明らかになり、アメリカに隷属することで日本国内で安定的な権力が確保できるという現在の日本の国辱的な属国体質は、もっと早くに改善されるはずだった》のだが…。様々な意味で、西山太吉さんは《見殺し》にされた。《ジャーナリズム界最高の栄誉とされるピュリッツァー賞を受賞》してもおかしくないレベルの大スクープだったのに…。「ペンタゴン・ペーパー」報道と比較して、《ところが、同じく政府の壮大な嘘がばれた日本はどうなっただろうか。》 《強面のニクソン政権と言えども、アメリカ中の新聞をすべて差し止めることなどできるはずもなかった》…一方、ニッポンでは、ニッポン《中の新聞をすべて差し止め》たかのように、《すっぱ抜きを後追いする社は一つも無かった》。日・米での結果の彼我の差はなぜ?
再びの引用。日刊ゲンダイのコラム【佐高信「追悼譜」/西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554)によると、《国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか》。
佐高さんの「追悼譜」タイトルが示す通り、《西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ》。無念だった、と思う。
『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》』
神保哲生さんのビデオニュースドットコムの記事【偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言/マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1101回)】(https://www.videonews.com/marugeki-talk/1101)によると、《なぜあの時日本は西山氏を見殺しにしたのか。西山氏の取材手法を非難したとしても、なぜ同時にそこで暴かれた密約をきちんと追求できなかったのか。その結果として、その後の日米関係はどのような「隷属の道」を辿ることになったのか。これは決して過去の話ではなく、今もわれわれ一人ひとりの喉元に突きつけられた匕首なのではないか。》
『●三十数年前の映画 ~『密約 ―外務省機密漏洩事件―』』
『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了』
『●西山太吉さん密約事件が示すもの:
「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」』
「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
(佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。
また、「西山事件が
示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
その時の権力に
よって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」
「「公務員法でも政と官がその気になれば、
ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、
それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。
自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っている
のでしょう?」
『●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が
伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」』
「田島泰彦氏の発言で気になるのは、「日本は今でさえ、
本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で…
「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム
(SPEEDI)」や
被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ…
身近で必要な情報が一層隠される」という部分。
ホント~にロクでもない事ばかりする政権!」
『●西山太吉さん: 「特定秘密保護法制の実施機関に
メディアが入っている」非民主国』
『●密約破棄』
「自民党の政治家の顔色を見てもみ消したわけですね。西山太吉・
元毎日新聞記者の記者生命を奪っておいて、さんざん嘘を吐き、
最後はもみ消してあげるわけ」
『●『沖縄密約』文書破棄という歴史の冒涜
~「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国~』
『●沖縄密約文書:
「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国を許す最高裁』
《それ以外にも「秘密枠」が存在し、莫大(ばくだい)な金を日本が
積んでいた。核兵器の持ち込みなど「核密約」も含まれていた。
このような重要情報が米国からもたらされても、日本側は「ない」
と言い張ってきた状況は異様である》
『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ』
『●特定秘密保護法案「改悪」協議:
沖縄密約事件時どころか、戦前の「治安維持法の再来」』
『●〝沖縄密約〟東京高裁判決、原告側の逆転敗訴』
「「無いんだから仕方ないジャン」、
「捨てちゃっただからもういいジャン」
という言い訳を認めて良いのかな。本当に廃棄してしまった
のならば、それはそれで大問題でしょう。これだけ議論を
呼んだこんな重要な文章が、
そういう風にいい加減に取り扱われていて大丈夫なのか?
廃棄を指示したのは一体誰で、実行したのは一体誰?」
『●西山太吉さんが喝破、
「うそをつく人たちが作ろうとしている危険な法案」』
『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには
報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…』
「リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画
『ペンタゴン・ペーパーズ』! 三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】」
『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…アベ様や
中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…』
《綿井健陽さん…「報道やジャーナリズムに携わる者が、
「言論・報道の自由」という言葉を抵抗手段として公に訴える場合は、
それは対国家、対公権力に向けて使うべきだと私は考えている。
たとえばNHKの「ETV番組改編問題」のときの
安倍晋三や故・中川昭一ら国会議員(当時)の対応、古くは毎日新聞
西山太吉記者(当時)の沖縄返還密約記事での逮捕・有罪、
最近では映画『靖国』上映中止問題のときに国会議員らが試写要求と
文化庁に口出しや取材対象者に接触する行為など、これらは
「言論・報道の自由」の問題として、それこそ良い意味での
〝メディア・スクラム〟でもって対応すべき出来事だった》
『●《権力にとって、これほど便利で御しやすい低能メディアも、
国民も珍しい…一刻も早く立て直さなければ、本当に危険》』
『●西山太吉さん亡くなる: 事件の本質のすり替えであり、「西山事件」に
非ず…《今も政府は密約を認めない…「返還密約事件」は終わっていない》』
『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》』
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【https://www.videonews.com/marugeki-talk/1101】
【西山太吉×宮台真司×神保哲生:偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言【ダイジェスト】】
(https://youtu.be/FYS1qSLLwoY)
完全版part1 ( 42分 15秒 ) https://youtu.be/6a-YWupmt10
完全版part2 ( 44分 14秒 ) https://youtu.be/fHyV8HzaSgw
2022年05月14日公開
偽りの沖縄返還を暴いた伝説の記者・西山太吉の遺言
マル激トーク・オン・ディマンド マル激トーク・オン・ディマンド (第1101回)
ゲスト
西山太吉 (にしやま たきち)
元毎日新聞記者
その他の放送 (3件)
1931年山口県生まれ。52年慶應義塾大学法学部卒業。54年慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修了。同年毎日新聞社入社。横浜支局、経済部を経て、政治部記者として首相官邸、自民党、外務省などを担当。72年沖縄密約取材をめぐり、国家公務員法違反容疑で逮捕・起訴。一審無罪、二審で逆転有罪、78年、最高裁で有罪確定(懲役4ヵ月、執行猶予1年)。74年毎日新聞社を退社し西山青果勤務。91年退職。著書に『沖縄密約 「情報犯罪」と日米同盟』、『記者と国家 西山太吉の遺言』など。
概要
西山太吉さんの2023年2月のご逝去を受けて、過去の番組を追悼番組として無料で放送いたします。
この5月15日で沖縄は本土返還50周年を迎える。終戦と同時に始まった米軍の4半世紀にわたる占領が解かれ、沖縄の施政権が日本に返還された記念日は、本来であれば日本にとっても沖縄にとっても祝うべきおめでたい日なのかもしれない。
しかし、実は50年前、沖縄は完全に日本に返されたわけではなかった。それは沖縄の施政権を返還するにあたり、当時の日米政府間では米軍が沖縄の基地を自由に使用し続けることを認めるという密約が存在していたからだ。にもかかわらず当時の佐藤政権は「核抜き、本土なみ」などというスローガンであたかも沖縄が無条件で日本に返還され、これから沖縄は日本の他の都道府県と同様の地位を得るかのような幻想をしきりと喧伝した。もちろん核兵器もないし、基地負担も他県と同等程度になるはずだった。
ところが、これがとんでもない嘘だった。そして、沖縄はその後も基地負担に喘ぎ続けることになるが、それが沖縄返還時の両国が密かに合意した条件だったのだ。
その偽りの日米関係、偽りの沖縄返還の尻尾を捕まえて、これをすっぱ抜いた伝説の記者がいる。元毎日新聞記者の西山太吉氏だ。今年、齢91歳となる西山氏は、日米間で沖縄返還を巡る交渉が大詰めを迎えていた1971年6月、日米間の機密電文を入手し、両国の間には国民に説明されていない密約が存在することを暴く記事を書いたのだ。
これだけの大ニュースだ。本来であれば、この記事を発端に、偽りの日米関係の実態が次々と明らかになり、アメリカに隷属することで日本国内で安定的な権力が確保できるという現在の日本の国辱的な属国体質は、もっと早くに改善されるはずだった。
実はアメリカでもほぼ同時期に有名な機密暴露報道があった。西山氏が密約をすっぱ抜いた2日後の1971年6月13日、機密指定されていた国防総省の内部文書「ペンタゴンペーパー」が、内部告発者ダニエル・エルズバーグ博士によって持ち出され、これを入手したニューヨークタイムズがスクープしたことをきっかけに、それまでのアメリカ政府によるベトナム戦争に関する嘘が次々と明らかになっていた。
アメリカではペンタゴンペーパー報道の結果、アメリカ国民がベトナム戦争の実態を知ることとなり、ニクソン政権がベトナム戦争に対する国民の支持を失った結果、4年後のアメリカによるベトナムからの撤退につながっている。そして、これを報じたニューヨークタイムズのニール・シーハン記者はジャーナリズム界最高の栄誉とされるピュリッツァー賞を受賞する一方で、支持率が低迷したニクソン政権はその後、ウォーターゲート事件を引き起こし、アメリカ史上初の現職大統領の辞任へとつながっていった。ところが、同じく政府の壮大な嘘がばれた日本はどうなっただろうか。
まず、当時、西山記者のすっぱ抜きを後追いする社は一つも無かった。記者会見で密約の存在を質したりする記者もまったくいなかったと西山氏は言う。結果的に、国家機密を暴いた毎日新聞、とりわけ当時、同社の外務省記者クラブのキャップだった西山氏だけが矢面に立つこととなった。ペンタゴンペーパーをスクープしたニューヨークタイムズも、ニクソン政権が取った法的措置によって発行が差し止められていたが、ペンタゴンペーパーはワシントン・ポストを始めとする全米の新聞が後追いで内容を報じ続けたために、政府は嘘を隠し通すことができなくなっていた。強面のニクソン政権と言えども、アメリカ中の新聞をすべて差し止めることなどできるはずもなかった。
しかも、西山氏と西山氏に機密文書を渡した外務省の女性事務官を公務員法違反で起訴した検察が、起訴状の中で「密かに情を通じ」という表現で西山氏と事務官の間の男女関係にことさらに焦点を当てたことで、日本では西山氏の情報の入手手段に対する一斉攻撃が始まった。「沖縄密約=佐藤内閣が日本国民に対してアメリカとの合意内容について嘘の説明をしている問題」がいつのまにか「外務省機密情報漏洩事件」となり、気がつけば密約とはまったく関係のない「毎日新聞記者と外務省女性事務官の不倫スキャンダル」にすり替えられてしまったのだ。もはや日本には、密約や政府の嘘を問題視する空気感は残っていなかった。
それから4半世紀が過ぎ、アメリカで機密指定されていた沖縄返還交渉に関わる膨大な量の公文書の機密が解除されたことで、1990年代後半になって日米密約の存在が明らかになった。西山氏の報道内容が正しかったことも、初めてそこで裏付けられたが、時既に遅し。西山氏は裁判の一審で無罪判決を受けた1974年に毎日新聞を退社し、地元小倉に戻り家業の青果店を継ぐ選択を下していた。アメリカ側の公開文書によって密約の存在が明らかになった後、西山氏の名誉を回復するための国賠訴訟や密約の存在を確認するための情報公開請求訴訟などが提起されたが、裁判所はいずれもこれを退けている。アメリカ側の公式文書でその存在が確認された今となっても、日本政府は未だに密約の存在を正式には認めていないのだ。
アメリカではペンタゴンペーパーの存在を暴いたニューヨークタイムズのシーハン記者がピュリッツァー賞を受賞し、ニューヨークタイムズもその報道によって高級紙としての地位を確固たるものとした。その一方で、日本でほぼ同時期に政府の嘘を暴いた西山氏は、逮捕された上に筆を折りジャーナリスト活動を廃業せざるを得なくなった。この事件で社会から指弾された毎日新聞はそこから一気に部数を落とした挙げ句、事件から6年後の1977年には事実上の倒産をしている。また、アメリカではニクソン大統領がその後、辞任に追い込まれたが、一方の佐藤栄作首相は沖縄返還を実現したことが評価され、ノーベル平和賞まで受賞している。両国のこのギャップは一体何なのだろうか。
西山氏の情報入手方法の是非については、メディア論としては色々な議論があって然るべきだろう。また、西山氏が国会で政府を追及させるために、入手した機密情報の一部を当時の社会党の国会議員に渡したことも、仮に目的が公益的なものであったとしても、メディア倫理上、その是非は当然議論されて然るべきものだ。また、守秘義務を負っている公務員に機密を持ち出させてそれを報じた以上、公務員法違反(そそのかし罪)に問われることも覚悟はしなければならないだろう。しかし、それもこれも、その一方で、西山氏が暴いた政府の嘘がきちんと追求され、責任者がしかるべき責任を取らされるという大前提があればこその話だ。
西山氏の記事は密約のほんの一端を捉まえただけだった。西山氏はこれを「巨大な密約の尻尾を捕まえただけ」と表現する。しかし、例え尻尾でも、沖縄返還協定でアメリカ側が負担することになっていた原状回復費の400万ドル(当時のレートで約14億円あまり)を実は日本政府が負担し、国民には嘘の説明をして頬被りをしようとしていたことを白日の下に晒すものだったことに変わりはない。そして、実際には日本政府はアメリカとの間で沖縄の基地の自由使用の容認という、主権国家としては到底あり得ない密約まで結んでいたことが、後にこれもまたアメリカ側で公開された文書によって明らかになる。
なぜあの時日本は西山氏を見殺しにしたのか。西山氏の取材手法を非難したとしても、なぜ同時にそこで暴かれた密約をきちんと追求できなかったのか。その結果として、その後の日米関係はどのような「隷属の道」を辿ることになったのか。これは決して過去の話ではなく、今もわれわれ一人ひとりの喉元に突きつけられた匕首なのではないか。
沖縄が返還50周年を迎える今週、マル激はジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が福岡県の小倉に西山太吉氏を訪ね、西山氏とともに当時の日米関係と、その後、日本が歩んだ道をどう考えるかなどについて議論した。
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(2023年03月11日[土])
[※ 沖縄復帰50年 利用され続けた海と大地/西山太吉 「密約」を語る (週刊金曜日、2022年5月13日1376号)↑]
『●西山太吉さん亡くなる: 事件の本質のすり替えであり、「西山事件」に
非ず…《今も政府は密約を認めない…「返還密約事件」は終わっていない》』
【<金口木舌>「ペンタゴン・ペーパーズ」】《▼後追いで報じたポストもタイムズと共に政府に訴えられた。だが最高裁は「制限を受けない自由な報道のみが政府の偽りを効果的に暴くことができる」と新聞社勝訴の判決を出す。報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》? (リテラ)(ワシントン・ポスト編集主幹のベン・ブラッドリー氏)《報道の自由を守るには報道しかない》。
日刊ゲンダイのコラム【佐高信「追悼譜」/西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554)によると、《国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか》。
佐高さんの「追悼譜」タイトルが示す通り、《西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ》。無念だった、と思う。
『●三十数年前の映画 ~『密約 ―外務省機密漏洩事件―』』
『●『密約 ~外務省機密漏洩事件~』読了』
『●西山太吉さん密約事件が示すもの:
「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」』
「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
(佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。
また、「西山事件が
示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
その時の権力に
よって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」
「「公務員法でも政と官がその気になれば、
ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、
それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。
自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っている
のでしょう?」
『●東京電力原発人災「被ばくに関する正確な情報が
伝えられなかった・・・身近で必要な情報が一層隠される」』
「田島泰彦氏の発言で気になるのは、「日本は今でさえ、
本来なら国民が知るべき情報が出てこない。原発事故で…
「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム
(SPEEDI)」や
被ばくに関する正確な情報が伝えられなかったのがその表れだ…
身近で必要な情報が一層隠される」という部分。
ホント~にロクでもない事ばかりする政権!」
『●西山太吉さん: 「特定秘密保護法制の実施機関に
メディアが入っている」非民主国』
『●密約破棄』
「自民党の政治家の顔色を見てもみ消したわけですね。西山太吉・
元毎日新聞記者の記者生命を奪っておいて、さんざん嘘を吐き、
最後はもみ消してあげるわけ」
『●『沖縄密約』文書破棄という歴史の冒涜
~「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国~』
『●沖縄密約文書:
「捨てちゃったんだからもういいジャン」の国を許す最高裁』
《それ以外にも「秘密枠」が存在し、莫大(ばくだい)な金を日本が
積んでいた。核兵器の持ち込みなど「核密約」も含まれていた。
このような重要情報が米国からもたらされても、日本側は「ない」
と言い張ってきた状況は異様である》
『●情報公開法と公文書管理法: 「「何が秘密かすら秘密」
という特定秘密保護法が施行」、そして共謀罪へ』
『●特定秘密保護法案「改悪」協議:
沖縄密約事件時どころか、戦前の「治安維持法の再来」』
『●〝沖縄密約〟東京高裁判決、原告側の逆転敗訴』
「「無いんだから仕方ないジャン」、
「捨てちゃっただからもういいジャン」
という言い訳を認めて良いのかな。本当に廃棄してしまった
のならば、それはそれで大問題でしょう。これだけ議論を
呼んだこんな重要な文章が、
そういう風にいい加減に取り扱われていて大丈夫なのか?
廃棄を指示したのは一体誰で、実行したのは一体誰?」
『●西山太吉さんが喝破、
「うそをつく人たちが作ろうとしている危険な法案」』
『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには
報道しかない」、でも、沖縄密約と西山太吉記者…』
「リテラの記事【森友文書改ざん問題を彷彿と話題の映画
『ペンタゴン・ペーパーズ』! 三浦瑠麗はまたトンチンカンコメント】」
『●政権広報「アベ様のNHK」への切っ掛け…アベ様や
中川昭一氏に「勘ぐれ、お前」と忖度を強要されて…』
《綿井健陽さん…「報道やジャーナリズムに携わる者が、
「言論・報道の自由」という言葉を抵抗手段として公に訴える場合は、
それは対国家、対公権力に向けて使うべきだと私は考えている。
たとえばNHKの「ETV番組改編問題」のときの
安倍晋三や故・中川昭一ら国会議員(当時)の対応、古くは毎日新聞
西山太吉記者(当時)の沖縄返還密約記事での逮捕・有罪、
最近では映画『靖国』上映中止問題のときに国会議員らが試写要求と
文化庁に口出しや取材対象者に接触する行為など、これらは
「言論・報道の自由」の問題として、それこそ良い意味での
〝メディア・スクラム〟でもって対応すべき出来事だった》
『●《権力にとって、これほど便利で御しやすい低能メディアも、
国民も珍しい…一刻も早く立て直さなければ、本当に危険》』
さて、モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?
沖縄タイムスの【[社説]放送法巡る文書公表 解釈変更の真相究明を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1116088)によると、《安倍晋三政権当時、官邸官僚が各省庁ににらみを利かせ、官邸主導の政治を担っていたことはよく知られているが、その実態を伝える内部資料が明らかになった。放送法が定める「政治的公平」の解釈を巡り、立憲民主党議員が公表した内部文書とされる資料について、松本剛明総務相は、同省の「行政文書」だと正式に認め、全文を公表した》。
琉球新報の【<社説>放送法解釈変更 「報道の自由」を侵害した】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1674441.html)によると、《露骨な政治介入の経緯が明らかになった。「報道の自由」を侵害するものであり、到底許されない。放送法第4条が定める「政治的公平」の解釈変更を巡り、立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した総務省の内部文書について、松本剛明総務相は公式な「行政文書」と認め、全文をホームページで公表した。小西氏が公表した文書と同じ内容だった》、《当時の高市早苗総務相は15年5月、国会で「一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」と答弁した。高市氏の答弁は官邸と総務省の協議を踏まえたものだった。しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演である。政権に批判的な番組へのけん制を狙い、官邸主導で放送法の解釈を変えたのだ。岸田文雄首相は「従来の解釈を変更することなく補充的な説明を行ったと承知している」と解釈変更を否定するが、高市氏の答弁は放送局を萎縮させるものにほかならない》。
斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
日刊ゲンダイの記事【批判的なコメンテーターは今や皆無 自民党政権の言論弾圧“黒歴史”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319684)によると、《第2次安倍政権以降、権力は公然と大手メディアに圧力をかけ、萎縮したメディアによる忖度は常態化し、「権力の監視」は骨抜きにされた。大きな転換点となったのが、2015年5月に示された放送法の政治的公平性をめぐる「新たな解釈」の追加だ。政権に批判的なメディアに対する圧力を強めるため、…》。
『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」』
『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…』
『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》』
『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》』
『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/319554】
佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。
佐高信「追悼譜」
西山太吉はメディアや岸田文雄に絶望して憤死したのだ
公開日:2023/03/06 06:00 更新日:2023/03/06 11:38
西山太吉(2023年2月24日没 享年92)
(西山太吉さん(2023年2月24日没 享年92)
/(C)日刊ゲンダイ)
国家の嘘を暴いた元『毎日新聞』記者の西山太吉の死を各新聞を含むメディアがそれなりに大きく取り上げている。しかし、報じたメディアは西山の怒りがそのメディアにも向けられていることを知っているのだろうか。
私が聞き手を務めた西山の『西山太吉最後の告白』(集英社新書)で西山はこう憤る。
「戦後において、国家機密が日本のメディアによって暴かれたことがありますか? 1回もないよ。西山太吉だけですよ。国家機密の暴露は」
沖縄返還の密約を暴いて、時の首相・佐藤栄作の怒りを買い、その取材方法が「情を通じて」だったとして逮捕された西山は天国から地獄への苦痛を味わった。
その時、メディアは西山に味方して国家権力に立ち向かったのかと西山は問うているのである。
「(国家機密の暴露は)1回だけ。最初にして最後。情けないですよ」
死後にこれほど焦点を当てるなら、生前にもっと西山の名誉回復に努めるべきではなかったのか。
「最後の告白」を受けた私はこう言わざるをえない。
「日本のメディアは何一つ、自力で取材し、裏付けを取ってはいないんです」
密約をいまだに政府は認めていないが、危険なものは焼却したり、なかったことにしてきたのだが、たとえば森友事件などでは改ざんに変えた。
「特に、安倍政権では特定秘密保護法を制定し、国民の知る権利を侵害する一方、内閣人事局による人事統制で、公文書改ざんや国会での虚偽答弁など好き放題やってきた。これに対して、メディアが徹底した取材や追及を本当にやってきたかについては、私は大いに疑問を持っています」
最初は否定しながらも、のちに密約を認めた事件当時の外務省アメリカ局長の吉野文六は諸永裕司著『ふたつの嘘』(講談社)の中で西山をこう語っている。
「自分を、そして国民を欺いた国家に嘘を認めさせようとする執念、そして正義感。さらには、みずからの名誉をなんとしても回復させたいという欲。そのすべてをひっくるめて、偉大だと思います。なにしろ、鎧兜をつけたような国を相手に、ひとり素手で戦ってきたのですから」
西山によれば、岸信介やその弟の佐藤栄作らの強権的な秘密主義を阻止すべく池田勇人や大平正芳らの宏池会は組織された。しかし、その流れをくむはずの岸田文雄には「宏池会のこの字もない」と西山は断罪する。大平と一心同体だった西山は岸の孫の安倍晋三に、亡くなってからも追随する岸田が腹立たしくてならないのだろう。岸田が腹立たしくてならないのだろう。岸田は宏池会を名乗るが、「私の知っている宏池会とは似て非なるものですよ。宏池会は絶対追随しません」と西山は怒りに体をふるわせていた。
西山はメディアや岸田に絶望して憤死したのだと私は思う。(文中敬称略)
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(2023年03月05日[日])
記憶の継承を断絶。核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》、なんという情けなさ。
『●《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」
を子どもたちに教えるのはやめよう。…警察に届けるべき…》……』
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。「はだしのゲン」は批判される》。
日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207)によると、《アホにも限度がある。戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。》⦅「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうな」という属国根性と「戦争の責任を追及するな」という無責任体質に基づいている。⦆
『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
「「きれいな戦争というのはないんだ。戦争の残酷な実態を
知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
死ぬまで変わらぬ思い」
だったそうです。
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる』
《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
「黒い雨にうたれて」を発表した》
《◆福島第一事故でも訴え 人間、制御できない》
《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
核利用がなくならない状況を嘆いていた》
『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる』
『●「国家と教育」『週刊金曜日』
(2013年3月22日、936号)についてのつぶやき』
「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
による松江市教委への抗議活動があった・・」」
『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件』
「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」」
『●コドモに見せないようコッソリ画策する
情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い』
『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき』
「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出
『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
どんな社会にしたいのか」?」
『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき』
「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」』
《過去には図書館で漫画「はだしのゲン」の閲覧をさせないように
する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》
『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める』
《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさも
伝える》
《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
となっている》
『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》』
どう戦争の記憶を残し、戦争を回避するのか。戦争の記憶の継承、《語り継ぐ》。
「火事場ドロボー」どもが、台湾有事を煽り、先制攻撃・核保有までも口にする。戦争法を盾に、子や孫を戦場に送り出したくて仕方ないらしい。《戦争絶滅受合法案》の制定を切に願う。
『●「戦争の愚かさを身に染みて知っているはず…
9条の「戦争放棄」「戦力不保持」の理念はその教訓の結晶」』
『●《戦争の記憶を継承…なぜ継承するのか。端的に言えば、過ちを繰り
返さないためである…過ちを繰り返さないために過去の過ちから学ぶ》』
『●《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに…』
「平和な社会への《語り部》の皆さんの重要な貢献。特に、
《沖縄戦の語り部》の皆さんは高齢化している。そんな中、
戦争の記憶をどのように継承していくのか。
《「真実を後世に伝えることが生き残った自分の義務」と心の傷を
押して語り部を続け大きな足跡を残した》安里要江さんがお亡くなりに
なったそうです」
『●琉球新報《かつての戦争「前夜」の状況を繰り返さないことを誓いたい》
《沖縄のメディアとして改めて誓う。戦争のためにペンは取らない》』
『●《沖縄戦をどう継承するか。…国のために死を強いた沖縄戦の実相を
美談にしてはならない。紡いできた住民目線の継承を大切にしたい》』
「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、「一番いけないのが戦争です」。そして、《戦争に向かうハードルが低く…戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世になってしまった。腐敗した自公お維コミによる政治では、決して良い世の中には向かわない。戦争法を廃止し、核廃絶に向かうこともない…。
「総員玉砕せよ!」には、《「人間の生き死にははかないものである(中略)殺りくの記録は、ここの石と木だけが知っている。いまここに書きとどめなければ誰も知らない間に葬り去られるであろう」との記述が、戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》があった。
『●やはりアベ様「の頭は普通じゃな」かった:
誰一人止めない、止めようともしない自公議員…決して忘れない』
『●そもそも、子どもたちのためにこそ
「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?』
『●水木しげるさんと堀江邦夫さん:
原発ジプシーと云う地獄と戦場と云う地獄』
『●「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん、
「一番いけないのが戦争です」』
《あれだけ国民をいじめた歴史はないんじゃないでしょうかね》。
「「皇軍兵士として戦場で地獄を見た」水木しげるさん。
《自由を国家が制限するんですからね。一番いけないのが戦争です。
戦争で死ぬんだと思うと希望もわきませんでした》という水木さんの
言葉は、戦争したい人々、「死の商人」たち、「戦争屋」たち、自公議員や
その支持者達には聞こえないらしい。
自公議員に投票できる親御さんや祖父母ら……、ブログ主には彼ら、
彼女らの神経が知れない」
『●桂歌丸さん…《戦争なんて本当に愚の骨頂》
《あんな思いなんか二度としたくないし、させたくない》』
《高畑勲、野坂昭如、大橋巨泉、永六輔、かこさとし、水木しげる、
愛川欽也、金子兜太など、戦争を知り、自身の体験をもとに平和を
希求するメッセージを発してきた戦中世代の著名人が続々と鬼籍に
入り始めている》
『●水木しげるさんの言葉を…《戦争に向かうハードルが低く…
戦争の怖さが(若者の)耳に届きづらい》恐ろしい世に』
『●《ビンタばかり食らい、敵軍に片腕をふっとばされた一兵卒、それが
軍隊のなかの水木だった》…《戦争の惨禍を伝えようとする強い決意》へ』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319207】
適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中
適菜収「それでもバカとは戦え」
「はだしのゲン」平和教材から削除…日本をむしばみ続ける属国根性と無責任体質
公開日:2023/02/25 06:00 更新日:2023/02/25 06:00
(現在の小学生の生活実態と合わないのは当たり前
(中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」)
/(C)共同通信社)
広島市教育委員会は高1と小3の平和教育の教材として使っていた漫画「はだしのゲン」を別の絵本などに差し替えることを決めた。
「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を殺された少年がたくましく生き抜く姿を描いている。
市教委が設置した大学教授や学校長による会議では、ゲンたちが浪曲を披露して日銭を稼ぐシーンに対し「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」、栄養不足で体調を崩した母親のためにコイを盗むシーンには「コイを盗んでもいいという誤解を与える」といった指摘が出たという。
アホにも限度がある。
戦争前後を描いた漫画と現在の小学生の生活実態が合わないのは当たり前であり、これを読んで「コイを盗んでもいい」という教訓を引き出したとしたら、それはまた別の問題だ。
私は小学6年生のときに「はだしのゲン」を読んだ。今回の市教委の決定を受け、SNS上に漫画の断片が次々とアップされたが、記憶に残っているものが多かった。それだけ印象深かったということであり、平和教育としては成功している。
脊髄反射のように、左翼のイデオロギーがどうこうと言いだす連中は昔からいるが、国土を破壊され、同胞を大量虐殺されたことに怒りを表明するのは当然の感覚だろう。残酷なシーンを描いていることを批判するのも筋違い。それを見て子供は原爆の恐怖を学ぶのだ。
「はだしのゲン」に批判的な意見の多くは、「アメリカ様に逆らうな」という属国根性と「戦争の責任を追及するな」という無責任体質に基づいている。
敗戦後、雨後のタケノコのように出現した精神の奴隷たちは、現在までわが国をむしばみ続けている。
しまいには「原爆を落とされて長崎は本当に無数の人が悲惨な目に遭ったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理で今、しょうがないなと思っている」と発言する防衛大臣やポツダム宣言と原爆投下の時系列すら理解していない総理大臣まで出現した。
「はだしのゲン」は戦中と戦後で発言をコロコロ変え、責任を持たない卑劣な人間を描いた。
ある種の人間が「はだしのゲン」に反発するのは、グロテスクな自分の顔を描かれたような気分になるからではないか。
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[※ 石川文洋さん 【NNN ドキュメント'19/平成ニッポンを歩く 報道カメラマン80歳 日本縦断】(http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/user_images/oa_190818.jpg)↑](2023年03月04日[土])
沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]桃太郎とゲン】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1106553)によると、《おばあさんが川へ洗濯に行くなんて、時代に合わない。もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめよう。だいたい、流れてきた桃は警察に届けるべきなのに、持ち帰る描写はまずいのではないか- ▼もちろん桃太郎はこういう批判を受けない。「はだしのゲン」は批判される。被爆地の広島市教育委員会が平和教育の教材からゲンの漫画を外すことを決めた ▼浪曲を歌うこまは「児童の実態に合わない」、池のコイを盗むこまは「誤解を与える」と外部識者が疑問視したのだという。どちらも家族を助けるためにゲンたちがやった。一家は戦争の愚かさを批判し、「非国民」扱いされて窮乏していた…》。
(大弦小弦)《もう「桃太郎」を子どもたちに教えるのはやめ》るべきなのか? 広島市教育委員会は正気なのかね? 《外部識者が疑問視》? 《教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという》…一体誰??
『はだしのゲン』を書いた中沢啓治さんの想いは、
「「きれいな戦争というのはないんだ。戦争の残酷な実態を
知らせなければ、子どもに戦争というものが伝わらない」。
戦争の恐ろしさに小さな頃から触れ、大人になって戦争を
防ぐ方法をじっくり考えてほしいというのは、
死ぬまで変わらぬ思い」
だったそうです。
『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である』
『●「はだしのゲン」中沢啓治さん、亡くなる』
《1963年のデビュー当初は原爆体験を秘していたが、66年の
母の死への憤りをきっかけに、初めて原爆を題材にした作品
「黒い雨にうたれて」を発表した》
《◆福島第一事故でも訴え 人間、制御できない》
《昨年八月、広島市の平和記念式典に初めて出席した。その直前には、
福島第一原発事故の放射性物質流出を恐れる被災者を、放射能を含む
黒い雨にぬれて「いつ病気になるのか」と不安を抱えた自身と
重ねながら、「黒い雨は今も世界に降り続けているんです」と、
核利用がなくならない状況を嘆いていた》
『●『はだしのゲン』中沢啓治さんの新たな遺稿が見つかる』
『●「国家と教育」『週刊金曜日』
(2013年3月22日、936号)についてのつぶやき』
「岩本太郎氏【ヘイトデモの次段階 個人や各自治体が攻撃の新たな
矛先に】、「そこでさっそく表面化したのが、松江市の…
『はだしのゲン』閲覧制限問題。背景には、高知市の在特会関係者
による松江市教委への抗議活動があった・・」」
『●情けないオトナ達: コドモへの『はだしのゲン』閲覧制限事件』
「下村文科相、閲覧制限を容認 はだしのゲン「配慮必要」」
『●コドモに見せないようコッソリ画策する
情けないオトナ達: 中沢啓治さんの想い』
『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき』
「編集部【練馬区民が閲覧制限請求に抗議の署名提出
『はだしのゲン』を隠すな】、神田香織さんと佐高信さん、
「…を隠して、どんな子どもを育てたいのか、
どんな社会にしたいのか」?」
『●『DAYS JAPAN』(2013,DEC,
Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき』
「斎藤美奈子さん…【OUTLOOK 安倍自民党が陰で糸引く
学校現場への政治介入】、「「はだしのゲン」排除問題」
「実教出版締め出し問題」「育鵬社採択問題」「東京都副読本問題」」
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を
貸さない自治体が増え…。自治体こそ市民への忖度を怠るな」』
《過去には図書館で漫画「はだしのゲン」の閲覧をさせないように
する動きがあったり、同年には「東京都美術館で展示中の造形作品が
政治的だとして、美術館側が作家に作品の撤去や手直しを求めていた
ことが発覚」したこともあった。こんな出来事が全国で続いた》
『●沖縄戦《証言者の萎縮、戦争の教訓継承の妨げ》…「戦争屋」が政権を
持っている社会では愚者がヘイトをまき散らし、暴力で歴史を歪める』
《<金口木舌>沖縄戦体験者への冒涜 …小学生のころ、原子爆弾の
悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」(中沢啓治作)を読み、
戦争の脅威を具体的に想像するようになった。絵の力は大きい。
戦争に反対する主人公一家を非国民と迫害した軍国主義の恐ろしさも
伝える》
《▼「はだしのゲン」を巡っては2013年、「史実の誤り」との陳情を
きっかけに島根県松江市内の学校図書館から排除しようとする動き
があった。のちに反発を受けて撤回された。次世代の目や耳も標的
となっている》
『●長崎を含めたすべての人々の《幅広く速やかな救済を願う。まず考える
べきは新たな線引きではなく、雨にぬれた人へのいたわりであろう》』
核廃絶どころか、広島で《消える「はだしのゲン」》。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/広島の学校教材から消える「はだしのゲン」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html)によると、《その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない》。
東京新聞の記事【こちら特報部/「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou)によると、《広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲)》。
=====================================================
【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202302180000053.html】
コラム
政界地獄耳
2023年2月18日7時30分
広島の学校教材から消える「はだしのゲン」
★首相・岸田文雄が政治生命をかけ、5月19日から開催される広島サミット。超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」はサミットまでに「LGBTの人たちへの理解を増進するための議員立法」を成立させる努力をすると15日に開いた議連で確認した。またウクライナのゼレンスキー大統領もサミットの参加に意欲的と報道され、岸田の考える被爆地・広島で世界の首脳たちが集い、平和や非核が語られるという思惑は世界の注目となった。
★ところが、その広島の教育委員会は広島市立の小中高校で教材として10年前から掲載されてきた漫画「はだしのゲン」が「被爆の実相に迫りにくいと判断した」としてこの4月から別の教材に差し替わる。教員や大学教授、平和記念資料館の職員ら“有識者”が決めたという。漫画の中に出てくる「街角で浪曲のまね事をして小銭を稼ぐ場面。栄養不足で倒れた身重の母親に食べさせようと、池のコイを盗むシーン」が「なぜコイを盗むのか。浪曲とは何か。子どもたちに説明しなければいけない。それで本質に近づくための説明が増える」からやめるという。
★「はだしのゲン」は13年ごろ、反戦色が濃く戦争や被爆の模写がきついなど「間違った歴史認識を植え付ける」という声が上がり、全国の図書館から撤去する動きが高まった。児童が読めないように閉架扱いにしろとか、貸し出し禁止にせよ、有害図書に指定せよといったものだ。これらは結果、多くの自治体の議会で否決されたり、図書館が図書の自由を守るために戦い、大筋で事なきを得た。その間、米国、スペイン、最近ではロシアなど世界24カ国で翻訳され出版されている。「はだしのゲン」は子供ながらにきつい模写や怖いシーンを見て平和や戦争の悲惨さ、原爆の怖さを学ぶものだ。浪曲やコイを盗むことが理解できないからと読むのをやめることなどない。子供も世界の読者もこの漫画の本質が分かっているからで、それならば世界で翻訳されるわけがない。広島の判断は残念でならない。(K)※敬称略
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/231806?rct=tokuhou】
こちら特報部
「はだしのゲン」の何が問題視されたのか 広島市教委の平和学習教材から外された理由
2023年2月18日 12時00分
(世界中で親しまれている「はだしのゲン」。
すでに23言語に翻訳されている)
広島市教育委員会は、市立小学校3年生向けの平和学習教材に引用掲載してきた漫画「はだしのゲン」を、2023年度から削除し、別の被爆者体験談に差し替えることを決めた。理由は「被爆の実相に迫りにくい」からだという。原爆の恐ろしさを伝える世界的な名作「ゲン」への評価としては首をかしげたくなるが一体、何が問題なのか。(宮畑譲)
【関連記事】「戦争は女の顔をしていない」漫画でヒット 「ゲン」「火垂る」に続く定番に
◆「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」
同市の全小中学校、高校では、2013年度から平和教育プログラムが始まり、市教委が学齢に応じて作った教材「ひろしま平和ノート」が使われている。
「はだしのゲン」は小学校3年生向けの教材に掲載。家計を助けようと浪曲を歌って小銭を稼いだり、栄養不足で体調を崩した母親に食べさせようと池のコイを盗んだりするシーンが引用されている。家屋の下敷きになった父親がゲンに逃げるよう迫る場面も使われてきた。
だが、13年度のプログラム開始後、市教委が設置した大学教授や学校長による会議が教材の改定を検討する中で、引用された漫画の場面が「浪曲は現代の児童の生活実態に合わない」「コイ盗みは誤解を与える恐れがある」などの指摘が出ていたという。
市教委の高田尚志指導第1課長は「ゲンは市民に広く読まれており、市にとって大切な作品という認識は変わらない」としつつも、「漫画の一部を切り取ったものでは、主人公が置かれた状況などを補助的に説明する必要が生じ、時間内に学ばせたい内容が伝わらないという声があった」と説明。23年度版からはゲンの掲載をやめ、被爆者の体験を親族に聞き取って再構成した教材を使うという。
◆総発行部数1000万部、アニメやミュージカルにも
「はだしのゲン」は、広島に投下された原爆で父や姉、弟を亡くした少年・中岡元が、たくましく生き抜く姿を描く長編漫画。1973(昭和48)年から87年にかけ、「週刊少年ジャンプ」などで連載された。故中沢啓治さんが、自らの被爆体験を基に描いた。
愛蔵版などを含めた総発行部数は1000万部を超える。エンターテインメントとしても評価され、アニメやミュージカルにもなった。多数の言語に翻訳されていて、2007年には、核拡散防止条約(NPT)の委員会で日本政府が英訳版を配布する一幕もあった。
それだけに今回、作品が平和教材から消えることのショックは小さくない。
中沢さんの妻ミサヨさん(80)は「市教委が決めたことだから仕方がない」としつつ、残念さをにじませた。中沢さんは、原爆の悲惨さをどう描けば子どもたちに伝わるか、面白く読んでもらえるか、必死に掘り下げて考えながら一コマ一コマ描いていたといい、教材に採用されることを知った時は喜んでいたという。
ミサヨさんは「これまで子どもに親しまれていて、理解してくれていると思っていた。物語で描いているから、全部読んでもらえば、戦争の悲惨さやなぜ戦争が起きたかも分かってもらえると思う」と話す。
◆子どもの世界を広げるのが教育なのに…
「はだしのゲンは多くの人に読まれてきた社会的価値のある作品」と評価する名古屋大の中嶋哲彦名誉教授(教育行政学)は「授業で使うことで作品を読むきっかけになり、学習が広がる。子どもの世界を広げていくのが教育。切り出した場面が分かりにくければ、違う場面を使う方法もあったのでは」と指摘する。
ゲンを巡っては12年、松江市教委が「描写が過激」として、学校図書館の倉庫に移して閲覧を制限するよう市内の小中学校に要請し、後に撤回する騒動もあった。この件も踏まえ、中嶋氏は「今回のことをきっかけにして、学校からゲンがなくなることにつながってはいけない。これまで以上に学校図書館に置いてあるといったことをアピールしていくべきだ」と話す。
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(2022年06月06日[月])
琉球新報の【<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html)。
《自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない》。
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
「海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの
「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】」
『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)』
《この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市と与那国町への
陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や
自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が
施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制が
一層強まる》
自公お維コミが幅を利かす限りデタラメは続く…。戦争法など、《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる。(恣意的な)欠陥法・「土地利用規制法」「土地規制法」。
《軍隊に監視される社会でいいのか?》。《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
海渡雄一さん《基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです》《三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました》。
同様に、沖縄タイムスの【社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ】によると、《戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われている》。
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
(田中角栄氏だけでなく、お維も同様な宣伝?)「決断と実行」だってさ? 〝検討氏〟による「検討と不履行。暮らしを破壊」。いまだに、「辺野古が唯一の解決策」なんて言っているしね。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「決断と実行」岸田首相には重いキャッチコピーでは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202206030000091.html)によると、《★自民党は1日、来月の参院選挙へ向けポスターを発表した。キャッチコピーは「決断と実行。暮らしを守る」。党広報本部長・河野太郎は「確かな決断と揺るぎない実行が求められている」と胸を張ったが、72年の田中が指揮した衆院選の自民党のコピーも「決断と実行」だった。「検討する」を連発し、決断力に欠けると野党から言われる首相・岸田文雄にはいささか荷が重いコピーではないか》。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html】
<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない
2022年6月3日 05:00
自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。
基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。
全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない。
全面施行後は政府が「注視区域」や「特別注視区域」に指定すると、土地の所有者名や国籍などの情報を政府が収集し、分析できるようになる。特別注視区域では、一定面積以上の土地売買に事前の届け出が義務付けられる。
基地や国境離島の機能を阻害する行為(機能阻害行為)について中止の勧告・命令や罰則を出すことも可能となるが、法律の条文は抽象的な表現にとどまり、どのような行為が罰則の対象となるのか具体的に示されていない。
機能阻害行為について法律の条文上明確でないことが法案の国会審議で問題となり、思想、信教、集会、結社などの自由に配慮することなどを求める付帯決議が付されることとなった。
政府は9月の全面施行に向け、規制対象の区域や行為を検討する有識者の会議を設置し、閣議で基本方針を決める。だが、一部施行の段階になっても「検討中」を繰り返し、必要な情報を伏せている。国民の権利を侵害する規制の中身がどこまで明らかにされるのか全く見えない。
国会審議では、情報収集に公安調査庁や内閣情報調査室などの情報機関が協力することや、個人の思想信条を調べることも条文上は「排除されていない」という政府の認識も示された。内閣官房は、実際には土地利用と関係のない事項を調べることは想定していないとしたが、条文上の調査権限や罰則行為があいまいでは、政府が恣意(しい)的に規制を運用する恐れがある。
戦時中に日本軍が作成した秘密文書「防諜ノ地域的措置ニ関スル説明要図」という資料には、軍事的に重要な施設の周囲を距離で区分し、住民の立ち入り禁止や他地区の人への秘匿、写真撮影の禁止、外国人の旅行制限など、区域ごとの規制措置が記されている。土地利用規制法の設計は、日本軍が戦時下でとったこの措置と重なる。
沖縄戦では治安維持、軍機保護の名目で、日本軍が沖縄の住民をスパイ視した。安全保障を名目に国民監視を認める土地利用規制法は、戦時体制の再来になりかねない。私権侵害の乱用に歯止めをかけるすべがない欠陥法を全面施行させてはならない。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑] (2022年04月20日[水])
沖縄タイムスの【社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/943670)。
《問題は「誤解」されていることではない。戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われているのだ。松野氏は野党の追及を受け「不適切だった」と軌道修正したが、不十分だ。文民統制に関わる事態と捉え、岸信夫防衛相は陸自への指導など対応を検討すべきだろう》。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)』
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
しかも、ジャーナリズムの問題も。《記者向け勉強会で配布》《テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた》そうだが、記者も随分と舐められたものですね。(リテラ)《安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──》、ああぁ…。
『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代…
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?』
「桐山桂一さんの仰る通り、《今日では既に、首相の演説にやじを
飛ばしただけで、警官に排除される時代である。
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだであろうか》?」
「《鹿児島県警から任意の「捜査関係事項照会」と呼ばれる依頼を受け、
うち4図書館で利用者の個人情報が提供》…。
《警察は政党の手先ではない》訳がないし、《警察は正義の味方と
呼ぶこと》もできない…悲惨な社会。最「低」裁を頂点とした司法も、
検察や警察も、いまやアベ様に忖度する時代。
《岸の末裔が首相では日本に未来はない》。」
『●《安倍政権下で始まった危険な言論統制に歯止めをかける判決…首相に
ヤジを飛ばした市民が、北海道警の警察官に違法に排除された事件》』
『●《現役の総理大臣へのヤジも許されず、それが報道もされない世界》
《ヤジも言えない国家や有無も言わさず排除をする警察》でいいの?』
そして、ニッポンは壊れっぱなし。《立憲主義》《平和憲法》《国の根幹を担う最高法規》を蔑ろにし、《火事場ドロボー》らによる違憲な壊憲へと爆走。
琉球新報の【<社説>加速狙う改憲論議 国民を置き去りにするな】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1503212.html)によると、《自民は新型コロナウイルス感染拡大を踏まえて緊急事態条項の新設にも前のめりだ。この条項は私権制限を伴い、立憲主義の理念を損なう問題をはらむ。一方、ロシアによるウクライナ侵攻を挙げて9条改憲を唱える姿勢も顕著だ。憲法は国の根幹を担う最高法規である。岸田文雄首相は改憲について「国会の議論と国民の理解は車の両輪」と述べ、国民的論議が必要との認識を示している。国民を置き去りにした拙速な議論は避けるべきだ》。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/943670】
社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ
2022年4月16日 06:12
陸上自衛隊が2020年、記者向けの勉強会で配布した資料で「予想される新たな戦い」の対象に、「反戦デモ」を例示していた。
デモは、憲法21条で表現の自由として保障されている。戦争に反対し平和を訴える市民の合法的な意思表示の敵視であり、憲法と民主主義を軽視する危険な認識だ。
陸自は記者に配った資料で、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態の具体例を挙げた。この中で、テロやサイバー攻撃と反戦デモを併記していた。
記者から「不適切だ」と指摘を受けて回収し「暴徒化したデモ」に修正したという。
反戦デモへの見解を巡っては、湯浅悟郎前陸上幕僚長が19、20年に外部で講演した際の資料にも、同様の記述があったことが分かっている。
勉強会の担当者だけでなくトップを中心に、デモを敵視する風潮が組織内でまん延していたと疑わざるを得ない。
政府内では、文民の危機感も薄い。松野博一官房長官や鬼木誠防衛副大臣は当初「誤解を招く表現だった」と釈明するにとどめた。
問題は「誤解」されていることではない。戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われているのだ。
松野氏は野党の追及を受け「不適切だった」と軌道修正したが、不十分だ。文民統制に関わる事態と捉え、岸信夫防衛相は陸自への指導など対応を検討すべきだろう。
■ ■
市民との関係を巡っては07年、陸自の情報保全隊が自衛隊の活動に批判的な市民の動向を調べ、個人情報を記したリストを作っていたことが明らかになった。
県内でも沖縄弁護士会、労組や市民団体などの幹部が実名とともに活動内容を記載され「戦前の特別高等警察の再来か」と猛反発した。
組織の方針にそぐわない市民を監視し、敵視する体質が脈々と受け継がれているのではないか-。そんな危惧が募る。
中国の脅威を念頭に、自衛隊の「南西シフト」が奄美から先島まで、琉球弧全体で進んでいる。情報保全隊も、宮古島市と与那国町への陸自配備に伴い、配置された。
台湾有事への備えを口実に、先島でも市民の活動に逐一、目を光らせるようなことがあれば、住民は他国だけでなく自国の軍事組織へも緊張を強いられてしまう。
■ ■
自衛隊基地などの周囲で、土地の所有者や利用状況を調査できる土地規制法が9月に全面施行され、情報保全隊の監視活動は県内でも強まると想定される。保全隊のリストには、ヘリの騒音に苦情を言っただけで勤務先や住所を調べられた人もいた。
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、反戦デモは世界中で広がっている。先の大戦で住民を巻き込んだ大規模な地上戦があった沖縄県民は、平和を望む思いが特に強い。デモに加わる市民の声に謙虚に耳を傾ける姿勢こそ、自衛隊に必要だと自覚してほしい。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑] (2022年04月04日[月])
琉球新報の【<社説>陸自、反戦デモ敵視 文民統制 逸脱許されない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1494580.html)。
リテラの記事【ロシアと同じ! 防衛省陸幕が安倍政権時代、「反戦デモ」「報道」をテロと同列視して「戦い」の対象とする勉強会資料を作成】(https://lite-ra.com/2022/04/post-6179.html)。
《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候だ。…反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》。
《2020年2月、防衛省陸上幕僚監部が記者を対象に勉強会をおこない、その際に配布した「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載していた、というのだ。言っておくが、「グレーゾーン事態」は平時と有事の間にあることを指し、安保法制を発動させる事態のひとつとなっている。そんな「グレーゾーン事態」だの「予想される新たな戦い」だのという物騒なもののひとつとして、テロやサイバー攻撃、特殊部隊による破壊活動と並列して、「反戦デモ」を挙げていたのである。つまり、戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていたのだ。しかも、注目すべきは、この資料が配布されたのが2020年2月、つまり安倍政権下だったことだ》。
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
《記者向け勉強会で配布》《テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた》そうだが、記者も随分と舐められたものですね。《安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──》、ああぁ…。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1494580.html】
<社説>陸自、反戦デモ敵視 文民統制 逸脱許されない
2022年4月1日 05:00
思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候だ。
陸上自衛隊が2020年に作成した資料で、「予想される新たな戦いの様相」として、テロやサイバー攻撃と共に「反戦デモ」を例示していたことが分かった。戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ。
主権者として行動する国民を自衛隊が戦う相手として名指しするなど、文民統制(シビリアンコントロール)を明らかに逸脱している。政府は実力組織を統制する立場として、文書が作成された経緯の検証と公表など毅然(きぜん)とした対処をとるべきだ。
資料は陸上幕僚監部が作成し、記者向け勉強会で配布された。陸上自衛隊の今後の取り組みの中で、テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた。記者から不適切だとの指摘を受けて回収し、「暴徒化したデモ」と修正したという。
デモ行進は憲法21条で保障された表現の自由であり、反戦平和の主張を危険視することは憲法19条の思想・良心の自由を侵害する。抑制されることがあってはならない大切な権利だ。「新たな戦いの様相」の中に反戦デモを位置付けた認識を、根本からたださなければならない。
自衛隊の国民監視を巡っては07年に、陸自のイラク派遣に批判的な市民を監視した内部文書の存在が明らかになった。派遣反対の集会やデモ、ビラ配布などを行った団体・個人の動きを詳細に記録。県内でも沖縄弁護士会や沖縄平和運動センターなどが監視対象となっていた。
この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市と与那国町への陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制が一層強まる。
文民統制を果たすはずの政府にも深刻な懸念がある。13年の特定秘密保護法案を巡る議論で、当時自民党幹事長だった石破茂氏は市民団体のデモを「テロ行為」になぞらえた。特定秘密の報道にも「わが国の安全が極めて危機にひんするのであれば何らかの方向で抑制されることになる」と述べ、報道機関への処罰を示唆する発言をしていた。
個人の権利より国家を優先する自民党の志向は、国民に監視の矛先を向ける自衛隊の活動と重なる。
沖縄戦の体験や過重な基地負担、台湾有事をにらんだ自衛隊の南西シフトなどを抱える沖縄では、県民の生命や安全な暮らしを守る上で、反戦デモは政治に主権者の意思を示す大切な手段となる。
反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない。
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【https://lite-ra.com/2022/04/post-6179.html】
ロシアと同じ! 防衛省陸幕が安倍政権時代、「反戦デモ」「報道」をテロと同列視して「戦い」の対象とする勉強会資料を作成
2022.04.01 07:50
(首相官邸HPより)
ロシアのウクライナ侵略で、ロシア国内における反戦デモなど言論に対する取り締まりが連日報道されているが、そんななか、日本政府がとんでもない資料を作成していたことが判明した。
2020年2月、防衛省陸上幕僚監部が記者を対象に勉強会をおこない、その際に配布した「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載していた、というのだ。
言っておくが、「グレーゾーン事態」は平時と有事の間にあることを指し、安保法制を発動させる事態のひとつとなっている。そんな「グレーゾーン事態」だの「予想される新たな戦い」だのという物騒なもののひとつとして、テロやサイバー攻撃、特殊部隊による破壊活動と並列して、「反戦デモ」を挙げていたのである。
つまり、戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていたのだ。
しかも、注目すべきは、この資料が配布されたのが2020年2月、つまり安倍政権下だったことだ。
安倍政権下では、政権を批判するデモやヤジを取り締まる言論弾圧がどんどん強化されていった。実際、先日も、2019年の参院選において札幌市で演説中の安倍晋三首相に「安倍やめろ」「増税反対」とヤジを飛ばした市民2人が北海道警の警察官に排除された件で、北海道地裁は道警が表現の自由を侵害したとしてその違法性を認め、道に対して計88万円の支払いを命じる判決を出たばかりだが、警察庁幹部は「当時、安倍首相の周囲がヤジを気にしているとの話があり、排除となったようです」と市民排除にいたった裏側について語っている(「AERA.dot」3月28日付)。
また、安保法制や森友公文書改ざんなど安倍政権の問題が噴出すると、国会前や首相官邸前では市民による大規模な抗議デモがおこなわれてきたが、そのたびに警察の過剰警備や公安の監視が問題になってきた。
ほかにも、ラジオDJのピーター・バラカン氏が告発したように、「No .9」「NO WAR」「LOVE & PEACE」とプリントされたTシャツを着ていただけで警官に止められたり、「No.9(憲法九条)」と書かれた小さなタグや缶バッジをつけた市民が国会本館や議員会館に入ろうとすると警備員らに制止される例が続出。平和を訴える集会が「政治的」とみなされ、自治体が会場使用を認めないような事態も進行していった。
■防衛省資料で「反戦デモ」「報道」を「新たな戦い」の対象扱いしていたのにメディアは…
つまり、当時は、安倍政権が政権批判を封じ込める言論弾圧を繰り広げ、憲法に保障されている「思想・良心の自由」や「集会・結社の自由」の侵害が加速していたのだが、まさか、防衛省・自衛隊が「反戦デモ」を「新たな戦い」として研究していたとは……。
これはようするに、安倍政権は現在のロシア政府のように、市民による反戦デモをテロ扱いにし、反戦を訴える市民を武力で鎮圧できるような状況をつくり出すことを目指していた、というわけだ。
今回、発覚した防衛省資料は、いかに安倍政権が危険かつ恐ろしいものだったか、あらためて痛感させられるものだが、しかし、問題はこれだけではない。
というのも、この防衛省資料では、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」のなかに、「反戦デモ」のみならず「報道」も挙げられているからだ。
言わずもがな、ロシアでは反戦を訴える市民だけではなく、プーチン政権に批判的なメディも取り締まり対象にされ、ウクライナ侵略を正当化する報道しか許されていない。また、プーチン大統領は「偽情報」を流した記者を最高15年の禁錮刑を科す法律に署名したばかりだ。
他方、防衛省は「事実に反する事柄を意図的に報道する行為」を「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として挙げている。この事実を考えれば、政府はプロパガンダしか許されない状況をつくり上げようとしているとしか考えられないだろう。
だが、今回の問題で浮き彫りになったのは、メディア側の姿勢の深刻さだ。
というのも、前述したように問題の資料は2020年2月4日におこなわれた記者勉強会で配布されたものだったというのに、当時、これを取り上げたメディアは皆無。日本共産党の穀田恵二・衆院議員が資料を入手し、3月30日の衆院外務委員会で追及したことによってはじめて表沙汰となったのだ。
■防衛省は「反戦デモ」をテロと同列扱いした資料を保存期間中に廃棄する隠蔽行為
外務委員会での鬼木誠・防衛副大臣の答弁によると、「反戦デモ」の記述については「参加者(記者)から『用語が不適切ではないか』との指摘を受け、資料を回収し、誤解を招かないよう『暴徒化したデモ』と修正した」とし、翌日、修正後の資料を再度記者に配布したという。だが、防衛省が指摘を受けて文言を修正したことも、当時報道は一切なされていない。
いや、そればかりか、「反戦デモ」については指摘を受けて修正がなされているが、「報道」にかんしては修正されていない。つまり、「報道」が「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」としてやり玉に挙げられたというのに、記者たちは抗議や指摘をすることもなく、挙げ句、「反戦デモ」「報道」がテロと同等の扱いにされていることを報じようともしなかったのだ。
いまのロシアを見ればよくわかるが、反戦デモを取り締まり、報道を抑圧してプロパガンダを垂れ流すといった言論弾圧は、国を「戦争ができる状態」にしてしまう。明らかに、それと同じ姿勢を示した政府を黙認し、報じようともしないというのは、報道機関・記者としての責務を放棄したに等しい。
その上、防衛省は資料を記者から回収した翌日、保存期間は1年であったにもかかわらず、これを廃棄。つまり、情報公開請求がなされても開示できないよう、隠蔽工作までおこなっていた。この問題も、穀田議員の追及ではじめて明らかになったものだ。
安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──。だが、安倍首相が退陣したからといって、こうして安倍元首相が残した民主主義の軽視・破壊という戦争の萌芽は、政府にも社会にも根を下ろしたままであり、メディアの腑抜けぶりも相変わらずだ。「ロシア化」を目指すために安倍政権が目指した言論弾圧体質の批判、そして脱却のために一掃することが、いまこそ必要だ。
(編集部)
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/国会のヤジは許され、国民の声は排除か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201908290000092.html)。
《★柴山がまず閣僚として答えるべきは国会審議中、首相・安倍晋三や閣僚、首相秘書官まで野党の質問にヤジを飛ばしている実態は許され、国民の声は許されないのかという根本的な問いに答えてほしい》。
アベ様や小野田美紀氏らのソレを《許容し》、一方、《国民の声は政府にいい声しか聴く耳がないとはどういう了見》?
《野党の質問にヤジを飛ばしている実態…。政府の行いに疑義を持ち、答弁に対してヤジを発するのは国会が言論の府だからだ。…今では政府側が野党を“ヤジる”という憲政史上まれにみる下品な内閣が続いている》。トホホ…。
「ヤジ」…警察は、市民にはとんでもなくやたらに厳しく、一方で、アベ様らにはとっても寛大で過剰に忖度。市民に向かって、「こんな人たち」呼ばわりまで。下記のような高市早苗氏や、さらには、《市民団体らのデモ活動をテロとみな》すお方もいる。こういった思考や《思想は自民党の考えだということがよくわかる》。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
『●ウソとデマな行政府の長…「立法府の長」になったり、
「森羅万象すべて担当」したり…今度は「私が国家」』
「リテラの記事【安倍首相が統計不正追及に
「だから何だってんだ!」と逆ギレ野次! 「私が国家」
とまた独裁発言もポロリ】…によると、
《「席からヤジるのだけは、やめてもらえませんか?」
「誠意をもってお答えしているんですから」と述べていた。
「ヤジはやめろ」と言った本人が、そのすぐあとヤジを飛ばした…
「私が国家です」また出た安倍首相の傲慢発言!
自民党では4選の動きも》。
「立法府の長」になったり、「森羅万象すべて担当」したり…
今度は《国家》ですってさ。それにしても、自民党の「壊れ」っぷりが
凄まじい…でも内閣支持率が4割強、1/4の支持者と選挙に
行きもしない2/4の眠り猫な皆さんがニッポンを破壊し続けている」
『●《平和なアジアという井戸…先人の掘った
井戸の水を濁らせている》人々…企画展「表現の不自由展・その後」を破壊』
「札幌など参院選ではあれだけアベ様に〝忖度〟して大活躍だったのに、
今回は、な~んにもしない警察。市民の表現の自由や言論の自由を
踏みにじって止まない愚者たち」
『●あとの《増税》祭り…《家計に痛みを強いる施策が
続々と動きだす》…自民党議員全員が第Ⅳ象限なのでは?』
「《安倍晋三首相(自民党総裁)にやじを飛ばした男女が、北海道警の
警察官らに現場から相次いで排除された》…それでも、自公お維に
投票するのだからオメデタイ限りだ。《警察は政党の手先ではない》
訳がない…悲惨な社会」
『●《人権を軽々に扱っている…。合憲違憲が争われた
戦後の重要な民事裁判の記録多数を全国の裁判所が既に廃棄処分》』
『●《首相の演説にやじを飛ばしただけで、警官に排除される時代
…こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだ》?』
「桐山桂一さんの仰る通り、《今日では既に、首相の演説にやじを
飛ばしただけで、警官に排除される時代である。
こんな「表現の不自由」な社会を誰が望んだであろうか》?」
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201908290000092.html】
コラム
政界地獄耳
2019年8月29日8時36分
国会のヤジは許され、国民の声は排除か
★先の埼玉県知事選の応援演説をしていた文科相・柴山昌彦に対し、大学入試の在り方に反対するヤジを飛ばした男性が埼玉県警に排除させられたことがネットで話題に。27日の閣議後会見で柴山は「大声で怒鳴る声が響いてきた。表現の自由は最大限保障されなければいけないが、選挙活動の円滑、自由も非常に重要。そういうことは権利として保障されているとは言えないのではないか」と発言した。
★柴山がまず閣僚として答えるべきは国会審議中、首相・安倍晋三や閣僚、首相秘書官まで野党の質問にヤジを飛ばしている実態は許され、国民の声は許されないのかという根本的な問いに答えてほしい。政府の行いに疑義を持ち、答弁に対してヤジを発するのは国会が言論の府だからだ。野党議員の当意即妙なヤジは与党議員をもうならせてきた。ところが昨今、全体的に質が低下、今では政府側が野党を“ヤジる”という憲政史上まれにみる下品な内閣が続いている。それを許容し国民の声は政府にいい声しか聴く耳がないとはどういう了見だろうか。
★14年、衆院議院運営委員長・高市早苗が自民党政調会長当時、党のヘイトスピーチプロジェクトチームで議論している時、「仕事にならない状況がある。仕事ができる環境を確保しなければいけない。批判を恐れず議論を進めると国会議事堂などでの大音量の街宣やデモに対する規制もすべき」と発言。その論法と全く同根だと思っていたら、当時、柴山はヘイトスピーチPT座長代理だった。この思想は自民党の考えだということがよくわかる。また当時高市は「他国や他民族を口汚くののしるような言動は、日本人の品位をおとしめる」とも発言していたが、それは嫌韓をあおる政府や自民党議員にそっくりお返ししたい。(K)※敬称略
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[※ 『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督) (LOFT)↑]
琉球新報のコラム【<金口木舌>75年前、隠された惨劇】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-950062.html)と、
【<社説>自衛隊の情報保全隊 国民に活動内容の説明を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-950055.html)。
《▼軍国主義の下で情報は統制され、「女性と子どもも潔く死んだ」と美化されて報じられた。権力が隠そうとしたのは南洋戦の実態だけではない。軍隊は住民を守らないという正体も覆い隠された》。
《宮古島市と与那国町への陸上自衛隊の配備で、自衛隊の秘密情報を守るために編成された防衛相直轄の部隊「情報保全隊」が配置されていた。防衛省は住民らに説明していない。隠蔽体質がまたも露呈したとのそしりは免れない…情報公開請求で保全隊の情報を入手した軍事評論家の小西誠氏は部隊について、住民の調査・監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定されると指摘》。
『●「世紀の大悪法 特定秘密保護法案」
『週刊金曜日』(11月15日、968号)についてのつぶやき』
「三宅勝久さん【「広報」を通さないと刑務所送り!? 元情報保全隊長が
法廷で漏らした記者監視という任務】、「「働きかけ」を監視」
「記者も調査対象に」「あらゆる官庁が情報収集」。こんな法案が通ってしまうと
…(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a38306f4b58e0871400154b303996c38)」
wikipediaの「情報保全隊」のページ(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1%E4%BF%9D%E5%85%A8%E9%9A%8A)を見てみると……:
《情報保全隊(じょうほうほぜんたい)とは、陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊のそれぞれに置かれていた、情報保全業務のために必要な資料及び情報の収集整理及び配布を行うことを任務とする防衛大臣直轄部隊。「情報保全」は「Intelligence Security」、「Counter-Intelligence」の和訳とされており、防諜を意味する》
《それまで、各自衛隊には「調査隊」という部隊が置かれていた。…2009年7月31日をもって廃止となり、翌8月1日付で防衛大臣直轄の自衛隊情報保全隊が発足(事実上の改組)した》
《市民活動監視問題》
《日本共産党による批判…この内部資料は、本来任務たる「自衛隊に対する外部からの働き掛け等から部隊等を保全するために必要な資料及び情報の収集整理等」(内部統制)のためであるとして隊が行っていた情報収集(日本共産党、社会民主党、ジャーナリストなど報道関係者や、市民や聖職者による自衛隊イラク派遣反対の活動や反戦運動、また集会などの調査)を示すものであり、活動日時・場所・内容、活動に携わった団体の名称や活動の規模、活動団体の代表の氏名などについての調査結果、及びそれらの活動が自衛隊関係者または国民世論への影響や活動の今後の見通しの分析などが中心となっていた。
共産党によれば共産党系を「P」、社民党系を「S」、民主党及び連合系を「GL」、新左翼系を「NL」、その他の市民運動を「CV」、個人その他を「その他」と分類し、その活動を記録するほか、活動内容の種類によっては、『反自衛隊活動』と分類し、適宜、自衛隊活動の正当性を強調する内容の脚注が付けられていた。
公明党は調査対象にされていなかったことから、調査対象とされた団体・個人から「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」と批判される結果となった。調査の対象には消費税や年金の問題、あるいは春闘関連の集会、団体には地方議会までも含まれている、「自衛隊、防衛問題とは無関係でないか」とその正当性を問う批判も出ている》
《社民党党首の福島瑞穂と同党議員の保坂展人は6月8日に市ヶ谷の防衛省を訪問し、防衛事務次官の守屋武昌に市民活動監視は不当・不法として抗議を行った。その際に守屋がキャンプ・シュワブでの基地移設反対運動についても、海自の情報保全隊が事後の情報収集を行っていると言及したと保坂は自身のブログで報告している。ただし、守屋は其の後の記者団との非公式会見ではこの事を否定しており、各社の報道は両論併記となった》
……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を侵害するような活動は許されない》のに…。
『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
…米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その1)』
『●「防波堤」としての全ての「日本全土がアメリカの「風かたか」」
…米中の「新たな戦争の「防波堤」に」(その2)』
『●米中戦争の「防波堤」:
与那国駐屯地による「活性化」? 「島民との融和」か分断か?』
『●「武力によって平和を創造することはできない」…
「真の平和をつくっていく…「憲法宣言」を採択」』
『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…』
『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督
…「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根』
《 “戦争に備える軍隊”は、本当に人々を守るのか。…沖縄戦における
少年ゲリラ兵、軍が住民を強制移住させた「戦争マラリア」の問題、
本土から送り込まれた陸軍中野学校出身者の暗躍、そして、
軍統制下での秘密保持と相互監視のもとで起きた「住民虐殺」の真相に迫る》
『●「武力によって平和を創造することはできない」…
「真の平和をつくっていく…「憲法宣言」を採択」』
『●現在進行形の「身代わり」: 「反省と不戦の誓いを…
沖縄を二度と、身代わりにしてはならない」』
『●与那国島や石垣島、《沖縄は名護市辺野古だけでなく、
宮古島もまた国防のために政府に翻弄されている》』
『●虚偽説明…《宮古島では、島民の基地負担は
ますます重くなっている。政府がやってるのはいじめそのもの》』
「《いじめそのもの》。《石嶺香織さん(38)は「防衛省は、住民に事実を
明らかにして説明する義務がある。『住民を守る』と言いながら、
実際は安心できない生活環境を押し付けている。沖縄戦の記憶から、
弾薬庫が真っ先に攻撃されるのは明らか。再び島が標的にされる」と訴える》」
『●石垣島陸上自衛隊ミサイル部隊配備:
《菩提樹》を切り倒すのか? ささやかな願いさえも打ち砕くのか?』
『●沖縄イジメ…《この74年間、沖縄戦以来、
陸兵が軍服を着て宮古島を闊歩する姿など誰も見たことはない》』
「情報保全隊」は《情報保全業務》を担うが、《戦前の憲兵政治の再来》という批判もある。
コラム<金口木舌>は《軍国主義の下で情報は統制され…美化されて報じられた。権力が隠そうとしたのは南洋戦の実態だけではない。軍隊は住民を守らないという正体も覆い隠された》。
いま南西諸島に自衛隊が配備されている…。《中国の海洋進出への対抗策というが、住民の安心をないがしろにして、地域の平和を守るといえるの》か? また、《“戦争に備える軍隊”は、本当に人々を守るのか》?
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-950062.html】
<金口木舌>75年前、隠された惨劇
2019年7月8日 06:00
タピオカ テニアン 太平洋戦争
那覇市や福岡市で同じ行列を見かけた。目的はタピオカ入りの甘いドリンク。全国で流行している。もちもちとした食感のタピオカの原材料はキャッサバ。沖縄や熱帯気候の地域で栽培される
▼30年間日本が委任統治した旧南洋群島のサイパン、テニアンなどでも移民した県人が生産していた。パラオにはタピオカ工場もあった。海の幸も含め自然の恵みは豊富で、移民者から南洋は楽園と呼ばれた
▼1944年、戦火が襲い、地獄に変えた。太平洋戦争が起きる3年前、南洋の県人は5万3千人を超え、現地住民の数を上回った。南洋戦の一般邦人死者数は約8千~1万人、このうち県人は約6千人とみられる
▼南洋から本土への引き揚げ船は次々に撃沈された。住民は味方と信じた日本軍から壕(ごう)を追い出され、食料を奪われた。米軍から辱めを受けるともすり込まれ、住民は崖から飛び降り、家族を手にかけた
▼南洋の組織的戦闘は7月7日に終結した。証言に触れるたびに、がくぜんとする。その後の1年間、同じ惨劇が沖縄や周辺の海で繰り返されたからだ。テニアンからは広島、長崎に原爆を投下する米軍機が飛び立った
▼軍国主義の下で情報は統制され、「女性と子どもも潔く死んだ」と美化されて報じられた。権力が隠そうとしたのは南洋戦の実態だけではない。軍隊は住民を守らないという正体も覆い隠された。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-950055.html】
<社説>自衛隊の情報保全隊 国民に活動内容の説明を
2019年7月8日 06:01
宮古島市と与那国町への陸上自衛隊の配備で、自衛隊の秘密情報を守るために編成された防衛相直轄の部隊「情報保全隊」が配置されていた。防衛省は住民らに説明していない。隠蔽(いんぺい)体質がまたも露呈したとのそしりは免れない。
防衛省は3月、宮古島に新たに陸自駐屯地を開設、約380人の警備部隊を先行配備した。鹿児島県奄美大島にも駐屯地を開設し警備部隊と地対空・地対艦ミサイル部隊を配備している。与那国島では2016年に約160人の陸自沿岸監視部隊が発足した。
これらの部隊の配備に伴い宮古島と与那国で情報保全隊が発足していた。規模は数人程度という。奄美でも発足した。建設中の石垣駐屯地にも配置される可能性がある。だがこうした事実を防衛省は明らかにしてこなかった。地元からは不安や批判の声が出ている。無理からぬことだ。
情報公開請求で保全隊の情報を入手した軍事評論家の小西誠氏は部隊について、住民の調査・監視のほか、島嶼(とうしょ)戦争の際の対スパイ戦任務も想定されると指摘している。
情報保全隊は、従来は陸海空3自衛隊にそれぞれ編成されていたが、09年8月に統合された。自衛隊への攻撃に対する事前の情報収集や自衛隊員が外部の不審者と接触していないかといった調査を行うが、自衛隊のイラク派遣反対の活動をした団体や個人を監視していたことが07年に発覚し、大きな問題となった。
イラク派遣反対活動の監視では16年、東北地方の住民が国に損害賠償などを求めた訴訟で、公表していない本名や勤務先の情報収集はプライバシー侵害で違法だと認めた判決が確定した。
情報保全隊は那覇を拠点に県内でも活動している。防衛省は離島への配置について「内部管理が任務の部隊で、北海道から沖縄まで配置されている。与那国や宮古島が特別なわけではない」と話した。そうであればなぜ事前に地元に説明しなかったのか。
宮古島駐屯地では、住民に説明がないまま迫撃砲弾や中距離多目的誘導弾などの弾薬が保管されていた。与那国では弾薬保管の「火薬庫」を「貯蔵庫」と説明していた。基地問題や防衛政策に関する防衛省説明への不信や疑念は枚挙にいとまがない。今回も都合の悪い情報を隠していたのではとみられても仕方がない。
情報保全隊は過去に各地で市民集会や自衛隊、米軍に批判的な団体・個人の活動を監視していたことが報告された。沖縄でも沖縄弁護士会や沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や特高警察を想起させるとの批判が出ていた。
憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を侵害するような活動は許されない。今回の配置を含めて、情報保全隊の活動内容をきちんと説明し、県民、国民の十分な理解を得ることは防衛省の最低限の義務である。
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沖縄タイムスの磯野直記者のコラム【[大弦小弦]しわがれた声が沖縄セルラースタジアム那覇に響いた光景…】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/350714)。
《前回知事選の真っ最中だった4年前の11月1日、俳優の菅原文太さんが翁長雄志さんの総決起大会に駆けつけた…▼演説にどよめいた万余の人々は、1カ月もしないうちに訃報を聞くことになる。「辺野古を他国へ売り飛ばさないでくれ」は、「最も危険な政権」と断じた安倍政権への命懸けの忠告だった…沖縄への遺言、28日の命日にかみしめたい》。
菅原文太さんの命日のコラム。
『●騙されることの責任、再び: 特定秘密保護法案を
仲良く協議する翼賛与党・翼賛野党議員に投票した人々』
《きょうの集会には俳優の菅原文太さん(1933年生まれ)も駆けつけた―
「こういう法律が出てくるなんて考えもしなかった。戦後初めてでしょう。
私は戦争中の時代をかすっている。その頃は異常な時代だったから
考えられないことが沢山あった。この法案が通ればトドメになるのか
と思うくらい悪法。娯楽と騒々しい中に放り込まれて、考える事を
なくしてしまった中で、こんなものが突きつけられている。
ここにいる皆さんが考えつかないような時代になる」》
『●まだ「積極的平和主義」を言うか!? ダメだこりゃ・・・・・・
「薔薇の花束」を理解できないアベ様!』
《昨年、亡くなった俳優の菅原文太さんは、沖縄知事選に立候補した
翁長雄志候補の集会で、こう訴えました。「政治の役割はふたつあります。
ひとつは、国民を飢えさせないこと。もう一つは、これが最も大事です。
絶対に戦争をしないこと!」。聴衆は割れるような拍手で賛成しました》
『●「平和と憲法を守る決意をもった著名人」菅原文太さん:
「政治の役割は・・・絶対に戦争をしないこと」』
「日刊スポーツの記事『大橋巨泉、愛川さん訃報「日本にとって大マイナス」』
(http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1463027.html)によると、
「菅原文太さんに続いて、平和と憲法を守る決意をもった著名人が
他界した事は、日本にとって大マイナスである。ボクも簡単には
死ねないなと考えている」。
「絶対に戦争をしないこと!」、この一点を死守したい。「アベ様のNHK」を
はじめとしたマスコミの堕落、そして、「”テレ朝は今日、死んだに等しい
と思います”」状態。何度も引用するが、俳優や芸人の矜持の無さ…」
『●宮崎駿さん「沖縄の非武装地域化こそ、東アジアの平和のために必要です」』
「「俳優の故菅原文太さんの妻・文子さんが就任。同県出身報道カメラマンの
石川文洋氏の就任」に加えて、「「辺野古基金」の共同代表に、映画監督の
宮崎駿氏が就任する意向」
『●「アベ様のNHK」では、永六輔さんは「戦争が嫌だ…。
戦争はしちゃいけない」ということを伝えれない』
《2014年12月、俳優の菅原文太が亡くなったときには夫人がコメントを発表し、
そのなかで菅原の晩年の活動について〈一つは、先進諸国に比べて
格段に生産量の少ない無農薬有機農業を広めること。もう一粒の種は、
日本が再び戦争をしないという願いが立ち枯れ、荒野に戻って
しまわないよう、共に声を上げることでした〉と触れたが、
NHKはこの部分を丸々カットして放送した》
『●映画『コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方』…
「軍隊を持たない意味」を理解しようとしない本家』
《…多数決をしたらあとはすべて従えというのは本来の民主主義じゃない!
多数派に属する者たちが「選挙で選ばれたのは俺たちだから議論なんて
時間の無駄。お前らは黙って言うことを聞け。それが嫌なら次の選挙で
見返してみろ」と主張する社会。それは「民主主義」とは呼ばない。
野坂昭如氏、大橋巨泉氏、愛川欽也氏、菅原文太氏、金子兜太氏など、
戦争を体験し、その経験をもとに強く平和を訴えてきた世代が次々と鬼籍に
入りつつある。現在の権力者たちは、彼らが命がけで得た知見や反省を
無きものにしようとしつつあるが、その先にあるのは70年以上前の
悲劇の再来であることは火を見るよりも明らかだ。
私たちは彼らの残してくれた警鐘を無にしてはならない》
『●「将来の子や孫の世代が、あの時、
つまり今の我々が頑張ったおかげで、平和な島になったんだよ」、と…』
《『戦場ぬ止み』という映画は2014年、翁長知事を誕生させる島ぐるみの
大きなうねり、激動の沖縄を捉えている。辺野古には基地を造らせない
と訴える翁長さんを取り巻く観衆が、数百人が数千人になり、1万人を
超えたセルラースタジアムで菅原文太さんが駆け付けたときの熱狂は
まさに地鳴りのよう。島を揺るがすほどのエネルギーで、保革を超えて
沖縄を束ねる初めての存在「翁長知事」を押し上げていった》
沖縄タイムスの記事【安倍首相とデニー知事の出席検討 新基地集中協議 次回終了見通し】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/350718)によると、《一方、政府は1996年の普天間返還を含めた日米特別行動委員会(SACO)最終報告の取り組みに触れ、辺野古を断念する考えがないことを伝えている。協議は平行線の状態だが県は対話の継続を要望しており、協議期間の終了後も話し合いの機会を設けるよう求める見通しだ》そうだ。
「森」を殺す、「美ら海」を殺す愚行を続ける。与党自公・癒党お維キト。
《政治の役割は…絶対に戦争をしないこと》。辺野古破壊はこの政治の役割を果たしているのか?
とても読み応えのある、マガジン9の記事【こちら編集部/「非軍事中立戦略」は、理想論かリアリズムか?──『9条の挑戦』出版記念イベントを聞いて(西村リユ)】(https://maga9.jp/181128/)から、3つの部分を引用させて頂く。
《布施祐仁さん…「非軍事中立というと、やはり『すぐに軍隊をなくすべき』と主張するイメージがあったんです。でも、僕は『今は』自衛隊は必要だけど、いずれは軍事力に頼らない方向性を目指すべきだと考えている。神原さんと議論するうちに、それも一つの『非軍事中立』の考え方じゃないかと考えるようになりました」》。
《伊藤真さん…「非軍事中立、というと誤解されることがありますが、これは単なる倫理的、あるいは宗教的な話ではないのです。私自身、『殺すより殺されたほうがいい』なんてまったく思っていません」ときっぱり。「非軍事中立」を唱えるのは、むしろそれが「現実的な選択」だから。貧困などさまざまな問題が山積する中で、現実的な問題として、軍隊にお金をつぎ込むことが国民を幸せにすることになるとは思えない、と指摘》。
《高遠菜穂子さん…からは、イラクなどで民間人の命を奪ってしまい、PTSDに苦しむ米兵の話も紹介いただきましたが、それを受けての伊藤さんの言葉がとても印象的でした。「軍隊をもつというのは、被害のみならず加害をつくり出すこと、我々がそれに荷担するということです。もちろん税金もそこに使われる。社会としてそれを受け入れる覚悟もなしに、『軍隊をもつ』などと言うべきではありません」 安倍首相や自民党は、憲法に自衛隊の存在を明記しても「現状は何も変わらない」と繰り返してきました。あまりにもそれは、「軍隊をもつ」ということを軽く見た発言ではなかっただろうか、と思わされます》。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/350714】
[大弦小弦]しわがれた声が沖縄セルラースタジアム那覇に響いた光景…
2018年11月27日 07:24
しわがれた声が沖縄セルラースタジアム那覇に響いた光景を忘れない。前回知事選の真っ最中だった4年前の11月1日、俳優の菅原文太さんが翁長雄志さんの総決起大会に駆けつけた
▼ゆっくりと、一言ずつかみしめるように語る81歳の言葉。民を飢えさせない、安全な食べ物の供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目と説いた上で対立候補の名を挙げ、ぶつけた。「弾はまだ1発、残っとるがよ」
▼1973年の映画「仁義なき戦い」の名セリフだ。生前、「週刊プレイボーイ」のインタビューで「弾」の意味を聞かれると「自分がこれまで勉強したことや、周囲から受けた愛情や支えだと思えばいい。で、本当に自分が勝負を賭けたい時にその弾をブッぱなせばいいんだ」
▼演説にどよめいた万余の人々は、1カ月もしないうちに訃報を聞くことになる。「辺野古を他国へ売り飛ばさないでくれ」は、「最も危険な政権」と断じた安倍政権への命懸けの忠告だった
▼4年前と今回の知事選で、県民は辺野古ノーの「弾」を放った。だが国は新基地を巡る玉城新県政との協議を、工事を中断しないまま行っている。仁も義もない態度
▼「弾」がなかなか届かなくても、菅原さんなら当たるまで言い続けるだろう。「まだ1発残っとる」と。沖縄への遺言、28日の命日にかみしめたい。(磯野直)
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[※ 《#ケチって火炎瓶》「選挙妨害を暴力団に発注」した方は、素直に挙手願います!(東京新聞2018年8月27日)↑]
日刊ゲンダイの森田健司氏のコラム【孤独のキネマ/「大統領の陰謀」 米国民はニクソンを追い詰めたが…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/237370)。
《B・ウッドワードがトランプ政権の暴露本を書いて騒ぎになっている。国防長官のマティスがトランプを「小学5年生程度の理解力」とケナしたそうだ。ウッドワードは「ワシントン・ポスト」でC・バーンスタインとともにウォーターゲート事件を暴いた記者。今年は事件のディープスロートだったFBI副長官を描く「ザ・シークレットマン」や事件につながる「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」が日本公開された。3本まとめて見ると面白い…この事件でニクソンは辞任に追い込まれたが、現代の日本では「もりかけ」疑惑が晴れてもいないのに安倍晋三は3選の勢いだ。あの公文書改ざんやメモの発見は何だったのか!》
『●『創(2011年1月号)』読了』
「森達也さん「極私的メディア論/第57回 尖閣映像流出とポピュリズム」…
ベトナム戦争についての極秘報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」を提供した
「エルスバーグに対する政府の訴追も裁判所から棄却された。/ところが
日本では同年、毎日新聞の西山太吉記者が政府の密約と国民への
背信行為を暴く記事を紙面に掲載したが、国民はこの取材にまつわる
不倫問題により強く関心を示し、結果として外務省密約はないものとされた。
/…民意とジャーナリズムのあり方はこれほどに違うのかと、
暗澹たる気持ちになる」。「…ところが日本における民意形成は、
政府の説明責任や不正を追及する方向ではなく、一時の感情に
煽られながら暴走する傾向が明らかに強い」」
『●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』』
「「「うそをつく人たち」にとって都合の「いい内容」」の特定秘密保護法案。
森達也さんは「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」、
と仰っています…」
《森達也リアル共同幻想論…映画『フェアゲーム』が暴くもの
…1976年に作られた『大統領の陰謀』は、ワシントン・ポスト社会部の
記者であるボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが主人公だ。
実際に2人がスクープした「ウオーターゲート事件」(ニクソン政権に
よる非合法な盗聴工作)をテーマに描いたこの映画も、登場人物は
すべて実名だ。ウッドワードとバーンスタインは、この前年に
ベトナム戦争の極秘報告書である「ペンタゴン・ペーパーズ」の全文コピーを
ニューヨーク・タイムズに渡したダニエル・エルズバーグや、これを
受け取って記事にしたニール・シーハンと共に、今もアメリカでは国家的な
英雄だ(ただしここに名前を挙げた全員が事件当時には、政府から
「国旗に泥を塗った」とか「国家の敵」などと糾弾されている)。…
沖縄密約事件の西山記者は英雄になるどころか日本中から批判された
翻って日本はどうか。政府による情報の隠ぺいと国民への背信行為として
真先に思いつくのは、1971年(ペンタゴン・ペーパーズがスクープされた年だ)
に起きた沖縄密約事件だ。でもこのとき、メディアは当時の佐藤栄作政権への
追及を途中でやめた。だから密約はないものとされてきた。ワシントン・
ポストやニューヨーク・タイムズの記者たちは英雄となったけれど、
密約を暴いた毎日新聞の西山太吉記者は日本中から批判されながら退職し、
さらに国家公務員法違反(機密漏えい教唆)で有罪とされた。…
密約の存在には触れないまま判決は出された…
ペンタゴン・ペーパーズやウオーターゲート事件のときにアメリカ政府は
記事差し止めを求めて提訴したが、最終的に司法は「政府は説明責任を
果たしていない」としてこれを却下した。今さらではあるけれど、まったく
同じ時期に起きた2つの事件の扱われかたは、何かの間違いじゃないか
と思いたくなるほどに違う》
『●『DAYS JAPAN』
(2013,DEC,Vol.10,No.12)の最新号についてのつぶやき』
「綿井健陽さん【民主主義社会から、国家第一主義社会へ】、
「「政府の情報は、国民のものだ」…「ペンタゴン・ペーパーズ」を
報道したフロイド・エイブラムズ弁護士は…」。岐路
(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/eba7913f790119052ad2a3313ebc4478)」
『●「これは相当に見つけにくかろう」…というか、
真に《不存在》な無い物(国民の信用)は見つけようがない』
《▼米国であった政府文書報道をテーマにした映画が公開中だ。
物は物でも超ド級の極秘文書で、ベトナム戦争の経緯を政府が
国民に隠してきた「ペンタゴン・ペーパーズ」だ。文書をスクープしたのは
ニューヨーク・タイムズだが、映画の主役は後追いする
ワシントン・ポスト…だが最高裁は「制限を受けない自由な報道のみが
政府の偽りを効果的に暴くことができる」と新聞社勝訴の判決を出す。
報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》
『●広報…「livedoor NEWSも産経ニュースも、
記事のタイトルがおかしくネ? ……腐ってんな」』
『●自衛隊PKO日報問題…「森友捜査ツブシ」選挙の
ドサクサに紛れて人治主義国家ニッポンの人事考査が再び』
『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには報道しかない」、
でも、沖縄密約と西山太吉記者…』
『●「規制の少ない通信と放送」…がもたらすのは
「総安倍チャンネル化」、「アベチャンネルに成り下がる」』
『●【NNNドキュメント/南京事件Ⅱ ―歴史修正を検証せよ―】
…「消し去られた事実の重み…現代に警鐘」』
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」…
アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
『●「戦争に関する資料が隠ぺいされたことにより、
子孫たちに正しい歴史を伝えることができなくなった」』
マスコミには、瓶三さんの報じられない事実「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」。《この事件でニクソンは辞任に追い込まれたが、現代の日本では「もりかけ」疑惑が晴れてもいないのに安倍晋三は3選の勢いだ。あの公文書改ざんやメモの発見は何だったのか!》 一体どういうこと? ……で、結局、お見事に三選だそうです。自民党議員や支持者の皆さんは、正気なんでしょうかね。暴力団につながる方に、しかも、選挙妨害を依頼するような人が国会議員、どころか、自民党総裁三選。静かに、世界に「恥」を拡散。
『●ヨイショ本・礼讃本『安倍晋三の真実』が伝えない、
「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」という事実』
《報道の自由を守るには報道しかない》…でも、《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、今の日本にあるだろうか》?
報ずることの重要さ。目加田説子さん《執拗なまでに伝え続けること》。メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使すべきだし、《権力の監視》《権力のチェック機能》を発揮し、《番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム》に活路を。
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
…《今、ジャーナリズムと野党の…》』
《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す》
『●「公平・公正な報道」を求める文書の「こと細かな注文に従うのか」?
「報道の自由」を行使するのか」?』
「さて、こちらの「注文」主は、血判状を集めて回る「ヤクザまがい」
瓶三親分「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」。選挙妨害という
「不公平・不公正」な選挙をし、公職選挙法違反なアベ瓶三親分が、
「公平・公正な報道」を求める文書の「注文」主」
「「店主」メディアは、「ヤクザまがい」アベ瓶三親分の「公平・公正な報道」を
求める文書の「驚くほど具体的で細かい注文」に従うのか? それとも、
メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使するのか? 《権力の監視》
《権力のチェック機能》《番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム》が
失われ行くなかで、さて…」
『●浅野健一さん、「口先で…批判…トランプ大統領よりも、
メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質」』
「日刊ゲンダイの記事【巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で
露呈】…《とうとう米国内のメディアから集中砲火を浴びたのだが、
日本の大メディアはこの“ケンカの作法”を学ぶ気はないらしい…
■マスコミを懐柔する安倍首相は野放しに》」
『●目加田説子さん「「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること
…戦争と平和に関わる報道の重要な使命」』
「記事の最後に、目加田説子さんは《見ないふり知らないふりをする
私たちに、「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること。それが、
戦争と平和に関わる報道の重要な使命である》と言います。
《執拗なまでに伝え続けること》…是非、実践しましょう」
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/237370】
孤独のキネマ
「大統領の陰謀」 米国民はニクソンを追い詰めたが…
2018年9月13日
(「大統領の陰謀」ブルーレイ2381円+税/DVD1429円+税
ワーナー・ブラザーズホームエンターテイメント(C)1976/
renewed Entertainment Inc.and Wildwood Enterprises Inc.All rights reserved.)
■1976年 アラン・J・パクラ監督
B・ウッドワードがトランプ政権の暴露本を書いて騒ぎになっている。国防長官のマティスがトランプを「小学5年生程度の理解力」とケナしたそうだ。
ウッドワードは「ワシントン・ポスト」でC・バーンスタインとともにウォーターゲート事件を暴いた記者。今年は事件のディープスロートだったFBI副長官を描く「ザ・シークレットマン」や事件につながる「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」が日本公開された。3本まとめて見ると面白い。
ストーリーはご存じのとおり。72年6月、ワシントンのウォーターゲートビルにある民主党本部に男5人が盗聴を目的に侵入して逮捕された。ウッドワード(ロバート・レッドフォード)は彼らの裁判を取材。背後に大きな力があることに気づき、バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)とともに調査に乗り出すのだった。
まるで探偵映画だ。序盤は電話取材が中心。あちこちにかけるうちにホワイトハウスにつながるルートがあぶり出される。相手の嘘から疑惑を強める展開が面白い。中盤はニクソン大統領再選委員会の不審な資金に着目して関係者を個別訪問。ところが誰もが「知らない」の一点張りだ。そこを粘り強く交渉して固い口をこじ開ける。
印象的なのがディープスロートとの接触場面。駐車場の陰影に沈んだ男が「マスコミは嫌いだ」と言いながら、情報をリークする。緊迫感に満ちた演出だ。
この事件でニクソンは辞任に追い込まれたが、現代の日本では「もりかけ」疑惑が晴れてもいないのに安倍晋三は3選の勢いだ。あの公文書改ざんやメモの発見は何だったのか!
ニクソンについては「ニクソン」(95年)、「フロスト×ニクソン」(08年)の秀作があり、いずれも彼の陰湿な性格を根底にしている。ニクソンは徳川家康タイプ。根暗なのだ。アホなパフォーマンスがうまいトランプは豊臣秀吉だろう。
ニクソン映画はシリアスドラマになったが、トランプが映画化されたら、知性が低いのでどんなに頑張ってもコメディーになってしまうはずだ。そんな男を米国民はワーワー言って持ち上げている。悲劇か喜劇か……。
(森田健司)
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[●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]
リテラの対談の前編【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(前編)/松尾貴史と室井佑月が本音で語る安倍政権の危険な本質!「安倍首相になってからメディアへの圧力が露骨に」】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4165.html)と、
後編
【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(後編)/松尾貴史と室井佑月が体験した安倍政権からの圧力と「反日」バッシング!「日本をいちばん貶め壊しているのは安倍さん」】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4167.html)。
《それから1年半以上経ったいまも安倍政権下の言論状況に改善の気配はない。それどころか気がつけば、テレビには政権に迎合する芸能人や論客ばかりがますます増えている。そんななか今回、果敢にもこの連載「アベを倒したい!」に登場してくれたのが、タレントの松尾貴史氏だ》
《ふたりの実体験をもとに、安倍応援団やネトウヨによる「反日バッシング」のメカニズム、安倍政治がもたらした社会の分断にも話が及ぶ。なかでも、松尾は国民やメディアをコントロールする安倍政権の巧妙な手法を冷静に分析》
『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻』
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
…《今、ジャーナリズムと野党の…》』
《望月衣塑子さんと森ゆうこ(森裕子)さんの対談。お二人の共通した
問題意識は、森友問題・加計問題・準強姦事件の3つ》
アベ様や自公議員らのやっていることは全て、松尾貴史さんのツイートそのもの…〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉。
『●松尾貴史さん「政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演…
批評性がないくせに評論家のふりをして…」』
《心根も作法も悪い安倍政権 議論を拒み、「中間報告」という禁じ手で
「共謀罪」法を成立させた安倍政権に対し、ツイッターで
〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉といった激しい言葉を羅列して批判した。
皮肉を効かせた風刺を身上とするタレントの松尾貴史氏(57)には珍しい
ストレートな物言いだ。ものを言わない芸能人が多い中、堂々と自らの
主張を発信するのはなぜか。その思いとは――》
醜悪なメディアコントロール。アベ様は《盲目的に服従しない者には弾圧で…》。
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」…
アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
《自民党の石破茂氏が2013年にブログで公にした「デモもテロ」を
思い出す。特定秘密保護法案をめぐる国会周辺のデモが続いた
時期だった。そしてアベ首相は、盲目的に服従しない者には弾圧で
応える姿勢において、おそらくは彼の上を行く》
壊れた社会、アベ様の政…《死にそうな子どもたちを助けるための金と、人をたくさん殺す武器の値段が、どう考えても釣り合わないくらいの使われ方をしている》。
《安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない》…、あぁ、絶望的な気分。さらに、それを支えるマスコミ。これまた絶望的か?
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【http://lite-ra.com/2018/08/post-4165.html】
室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(前編)
松尾貴史と室井佑月が本音で語る安倍政権の危険な本質!「安倍首相になってからメディアへの圧力が露骨に」
2018.08.03
(松尾貴史氏と室井佑月対談)
「どんどん仲間がいなくなる」「右のやつらが羨ましい」……昨年1月の連載スタート時にそう嘆いていた室井佑月だが、それから1年半以上経ったいまも安倍政権下の言論状況に改善の気配はない。それどころか気がつけば、テレビには政権に迎合する芸能人や論客ばかりがますます増えている。
そんななか今回、果敢にもこの連載「アベを倒したい!」に登場してくれたのが、タレントの松尾貴史氏だ。
松尾は、政治的発言がタブーとされる日本の芸能界に身を置きながら、毎日新聞の連載コラムやSNSで、ときにストレートに、ときにユーモアを交えて、知的で鋭い政権批判を続けている貴重な存在だ。
対談は、直情型の室井がぶつける疑問と怒りに、知的で冷静な松尾氏が問題の本質を解き明かすかたちで進んだ。安倍政権の最大の問題点とは? 安倍政権になってから明らかに増えた圧力や嫌がらせの正体とは? それでも松尾氏が政権批判を続ける理由とは?
(編集部)
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●安倍首相の悪口を言うと圧力や嫌がらせが…しかも安倍応援団は陰湿で粘着質
室井 20代の頃「anan」(マガジンハウス)で対談させていただいていただいたじゃないですか。もう20年以上も前です。その頃から落ち着いていて、達観しているというか、なんか大人っぽいんですよね。イヤミとかも、すっごく深いの(笑)。
松尾 そんなことないと思いますよ(苦笑)。昔から進歩も退化もせずにキープしているだけだと自分では思ってます。
室井 でも、松尾さんは政治的発言も昔から一貫してる。それは安倍政権になって、芸能界において政治的発言がタブーのようになっても変わっていないじゃないですか。でも、安倍政権の悪口言って大丈夫なの?
松尾 本来、時の政権批判、権力チェックは誰でも大丈夫なはずなのにね。ただ、安倍政権はマスコミに圧力をかけることをすごく一生懸命やってきた人たちなので。僕は無邪気に自分が思ったことを書いたり話したりしているだけ。たとえば麻生太郎さんの記事をリツイートするときに、「阿呆丸出し」って書いたりしたけど、それが本心だから。でも、あの人たちが一生懸命だから、僕はここ数年、情報番組などにあまり出ていないでしょう? 逆に連載コラムやSNSなどでは自由に発言しているし、精神衛生上はいいんですよ。まあ、これまでも「出してください!」と頼んでテレビに出してもらっていたわけではなく、「呼ばれたら行く」「呼ばれなかったら行かない」というスタンスでしたから。
室井 でも、安倍政権になってからマスコミに対する圧力や、マスコミの忖度も露骨になったと思いませんか。小泉さんのときもたまげたことはいっぱいあったけど、こんなに怖くなかったです。小泉さんの悪口いっぱい書いても……。
松尾 変な圧力とか嫌がらせは来なかったもんね。いまは本当に……。そういう意味では、道筋をつけた小泉純一郎さんも罪深いと思いますけどね。
室井 安倍さんの場合は、応援団もひどいでしょ。
松尾 しかもあの方たちの応援団は、陰湿で粘着質です。ただ、思うんです。安倍政権やその応援団の人たちが、絡んでくるってことは、「自分が言ったことが正しかったんだ」ということの証明だと。僕の言葉が「効いているんだな」「痛いところ突かれたんだな」ということの現象なので。逆に、「我が意を得たり」と思うんです。
室井 そういうところが大人。わたしは気が弱くなってきちゃって。自分のほうが間違いなのかと思ってしまうこともあるんです。だって、安倍政権になってからわたしがおっかないと思ったのが、メディアへの嫌がらせって他の政権もしていたけど、ある程度抑制が効いていたし、メディアもここまで萎縮していなかった。でも、安倍政権ってメディアへの介入にすっごく熱心だし、真剣。しかも、ピンポイントで名前をあげたりするじゃないですか。朝日新聞に敵愾心をむき出しにしたりして。
松尾 それで自分の気に入ったところにはえこひいきして、首相インタビューを喜んで引き受ける。そこが面白いですよね。含羞がないというかね、全体的に。欲望に忠実というか。思ったらストレートに欲望を表現することに抵抗感を感じない、脳内に関所が設けられてない方たち、みたいなね。
■政治家のモノマネをしただけで、テレビ局に苦情の電話が
室井 芸能人も、あの人に対して腹が立ってる人いっぱいいると思うんです。でも、なぜ声を上げないんですか?
松尾 「俺は言うよ」って人はいるにはいるんですが、それが少数派になってしまって。たとえば海外では、マドンナやレディ・ガガ、ジョージ・クルーニー、ショーン・ペンとか、政治的・社会的な発言を能動的にする。あれはアメリカのアーティストがエージェントを雇うというかたちも関係しているんです。日本の場合、芸能人と所属事務所は対等ではなく自分が雇用してもらっている、つまり昔で言うところの「置屋さん」に所属している感覚なんです。「置屋さんと旦那衆とお茶屋さんには迷惑をかけられしまへん」というようなメンタリティをもっているんじゃないのかなと。たまに僕みたいな行儀の悪いのが好き勝手言っているだけで、もともとそういう発言をすることに抵抗があるという構造ではあったと思う。
室井 でも、事務所はマージン取ってるわけでしょ。いっぱい!
松尾 いや、そういう筋論じゃないの。たとえば、自分が発言することで大スポンサー降りるとか。そうすると、同じ所属している先輩たちも業界で肩身が狭くなるとかね。そういう感覚があるから、みんな物言えば唇寒しになっている。
室井 やだぁ。“村”みたい。長いものには巻かれろってこと? でも、空気感が変わったと思う。松尾さんはブレていないけど、でも周りは変わったんじゃないですか?
松尾 政治家のモノマネをすると、放送局に苦情の電話がかかってくるようなことにはなっています。おそらく安倍さんのファン筋から(笑)。昔はそんなことなかったんですけどね。
室井 政治家って風刺の対象になる人たちでしょ。権力者風刺はもともと庶民の楽しみだし、お笑いには欠かせないものだったはず。それなのに……。
松尾 政治家のモノマネなんて、もちろん本来はまったく問題ないもののはずです。だって相手は権力者だもん。それが許されないというのは、日本は先進国ではないってことですよね。
■政治も官僚も企業も、これから先より腐っていく予兆がいま出ている
室井 モノマネくらいで批判がくるなんて恐ろしい世の中になったもんです。わたしもテレビに出て政権を批判すると、メディア関係者からはたぶん心配してくれているんだと思うんだけど、「もっと大人になれよ」みたいなことを言われるんです。「まだマスコミとかが正義だと思ってるの?」って。
松尾 マスコミは正義でないと思うけど、マスコミのなかに正義感をもっている人はいる。それは芸能人でも作家でも飲食店の人でも、街で働いている人でもね、もちろん政治家のなかにも、正義感をもっている人もいるということじゃないですか。
室井 でも、すごく不思議です。金持ちや政治家、地位が高い人のほうは、一般の人よりもさらに倫理観をもって世の中に尽くすっていうのが当たり前だと思っていたから。でも、安倍政権になってから、どんどんそうした倫理観がなくなっていると思うんです。官僚や政治家の不祥事、なにより安倍さんのモリカケ問題を見ると嘘ばかり。
松尾 以前は政治家も少しは品がありましたよね。でも、いまは政治家もお金持ちもどんどん品がなくなっていって。これから先、政治にしても官僚や企業にしても、さらにゆるゆる腐っていくだろうなっていうムードになっていますよね。強い者だけが得をし、バレなかった者だけが得をする世の中になっている。そして現時点ではいい人でも悪い人でもない人が、この先悪いほうに転がるという予兆がいま、出てるんじゃないのかなって気がします。
室井 勝てばなんでもいい。そんな風潮はおかしいでしょ。でも、安倍さんを見ているとそれがまるで“正義”みたいになっちゃって。
松尾 たとえば選挙でも戦争でもそうだけど、勝ったほうが正義の“フリ”をできるだけなんですね。いまは選挙でも、与党自民党がバカ勝ちをして「自分たちがやっていることが国民から信任された」と胸張って、悪いことをやっても「国民が選んだんだ」と白紙委任されたようなムードです。思いついたことを思いついた人がトップダウンでやれてしまう。これって民主主義ではないですよ。しかも与党は「国民の付託を受けて俺たちはその数にのっとってやっているんだから、国民にも責任がある」という言い訳までたつ。みんな“良く生きよう”とは思っているでしょう。だって家族の前で恥ずかしくて言えないようなことをしたくない人が、大多数なんじゃないんですか?
室井 そうですよね。
■安倍首相は笑顔の裏で、お友だちや軍事産業が得する仕組みづくり
松尾 性善説か性悪説か、そんな両極端ではないと思うけど、世の中の人は平和で優しく生きていたいって思っているはずです。だから、安倍さんのファンも「安倍総理ってこんなに優しい」という証明として、広島の被爆者の人と抱き合っているような写真とか、子どもをあやしているような写真とかを、ありがたがって見ている。今年の「桜を見る会」での様子が首相官邸のHPにアップされていたけど、動画ではやたらと子どもたちとにこにこ笑っている安倍さんの姿が映っていた。でも、その笑顔の影で、ものごとを隠したりすり替えたり、証拠文書を廃棄したり、隠れたところで身内やお友だちだけが得をするよう仕組みをつくる。社会の仕組みの一番大事なところを司っている人たちが、です。そしてその先には、もっと大きな企業や軍事産業などに関わっている人たちが儲かるような世の中の仕組みにしていこう。そんな悪い野望があると思うんです。そこを見極めていかないとね。
室井 でも、安倍さんはじめ、いまの政府要人たちは尊敬できない。たとえば、このまえ強行成立させたカジノだって人の不幸で成り立つような仕事でしょう?
松尾 カジノというのは、必ず胴元が儲かるようにできているからね。だから参加した人は、おしなべて言うと、必ず損はするけど、それをエンターテインメントととるなら、それはテーマパークに遊びに行くときの入場料を払うのとどこが違うのかと言われる。けれど、一部の人がバカ負けするわけです。そのためか知らないけど、金貸しができる法律が盛り込まれているでしょう。借金しなきゃ博打できないような人に、金を貸すシステムをそこに盛り込むっていうのは、ちょっと江戸時代ですか? っていうかね。これはいいのかと。
室井 しかも、嘘だったじゃないですか。外貨をいっぱい呼び込むって言ってたけど、実際は客の7〜8割が日本人という予測だとわかった。あと、イスラエルと武器共同開発をするって言い出してもいる。武器は人を殺すためのものだから、それでちょっと儲けたからといって、まったく尊敬できないって思っちゃうんです。
松尾 死にそうな子どもたちを助けるための金と、人をたくさん殺す武器の値段が、どう考えても釣り合わないくらいの使われ方をしている。戦闘機一つ買うお金と、苦しい、ギリギリのところで生きている人たちに手を差し伸べるってことは、桁が違うんです。その辺りのことを視覚化してほしいなと思いますよね。
室井 その通り! 松尾さんって、ホント、アタシの言いたいことを全部わかりやすく解説してくれる。スッキリする!
(後編に続く)
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【http://lite-ra.com/2018/08/post-4167.html】
室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(後編)
松尾貴史と室井佑月が体験した安倍政権からの圧力と「反日」バッシング!「日本をいちばん貶め壊しているのは安倍さん」
2018.08.04
(松尾貴史と室井佑月の真剣対談)
タレントの松尾貴史をゲストに迎えた室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回。
前編では、松尾、室井ともに「安倍政権になってから明らかに増えた」口をそろえ、安倍政権のメディア圧力、いまメディアで政権批判することの難しさが語られた。
後編ではさらに、ふたりの実体験をもとに、安倍応援団やネトウヨによる「反日バッシング」のメカニズム、安倍政治がもたらした社会の分断にも話が及ぶ。
なかでも、松尾は国民やメディアをコントロールする安倍政権の巧妙な手法を冷静に分析。
メディアで仕事をしているふたりだからこそ語れる、リアルで本質的な議論をぜひ最後まで読んでほしい。
(編集部)
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室井 前回、安倍政権のメディア圧力のことを語りましたけど、いま普通のことが普通に言えなくなってきていて、戦争に反対だというだけですぐに「反日だ」とバッシングされます。松尾さんはこの状況について、どう思ってます?
松尾 まず、「安倍政権」=「日本」って思っている人が妙に多いよね。安倍政権に異を唱えているだけなのに、「反日」と言われるのはおかしいはずなのに。さらに言えば、僕の中の評価だけど、一番の反日は安倍さんだと思っているほど。日本を一番貶めて壊しているのは安倍さんだし、安倍さんを応援する人たちは反日に手を貸していると。
室井 同感!
松尾 統治機構=国ではないはずです。国の要素は統治機構と、国土と国民であって、他にも様々な要素はあるでしょうけど、この3つは大きい。そもそも国民が幸せに暮らせるなら、統治機構なんてはいらないはずです。それだけでなく国土がなくても国として認識されている集団はあるけれど、でも国民がいないと国とは呼べない。ということは一番必要なもの、大事な要素は国民なんです。それなのに、国民の生活や未来より、国民が統治機構に忠誠を誓わされて我慢を強いられる。今、そんな状況が“よし”とされている。まるで戦前戦中です。だからそんな統治機構のトップの安倍さんが、“国”に対して反旗を翻している行為ではないかとさえ思うんです。
室井 日本国民って、「長いものに巻かれろ」みたいな国民性だから、より一層、強いものや権力になびいちゃうしね。それも周囲のムードや雰囲気で。一種の同調圧力なんだと思う。松尾さんやわたしが安倍ファンのネトウヨから攻撃されるものそういうことでしょ? 強い安倍ちゃんを応援したい。信じたい。それが正義だ!と。
松尾 そうなんです。人間って信ずべきものより、信じたいものを信じようとする。
室井 安倍親衛隊やネトウヨはその最たるものだけど、わたしもネットは自分の読みたいものしか読んでないかも(笑)。実生活でもハッと気づくと、思想が似たような友だちしか残ってない(笑)。
松尾 ツイッターもそう。自分の意見が合う人や、この人の意見をもっと読みたいって人をフォローして、自分のタイムラインに出るのは自分の気に入った人たちしか並ばないようにしているからまさに“快楽情報”です。快楽情報ばかりに浸って、自分の反対意見なんかフォローしない。反対意見やケチ、難癖をつけるため、絡むためにフォローしているアカウントはあるでしょうが。でもほとんどは自分の好きな意見ばかりで、でも室井さんの言うように、人間ってほとんどがそうなんです。ただ、僕の周りには安倍さんを好きな人、一人もいません(笑)。でも世の中には実際に4割くらいいるでしょう。
室井 松尾さんのツイッターもすごいことになってますよね。日の丸模様のアカウントの人たちからすごく絡まれてる。
松尾 僕はどんどんブロックしています。ブロックを恥だと思っていないので。読みたくないなら、読ませません。しかも彼らの手口は手が込んでいるんです。以前に、文科省前事務次官の前川喜平さんを「素晴らしい」と書いたんです。一方で、そのずっと前に、同じく文科省OBで天下り先の厚遇を国会で証言した嶋貫和男さんに対して、嶋貫さんの名前を書かずに「ゲス官僚」と書いたんです。でもその2つを貼り合わせて、まるで前川さんを以前に「ゲス官僚」と非難したということにされた。そして「(松尾は)こういう男だ」「こんなにダブルスタンダードだ」との批判がツイートされて。僕の人格を貶めることを目的に書いているんだけど、ただ僕は痛くも痒くもないんですよ。さきほども言いましたが、こんなことでわざわざコラージュ作ってやるってことは、よっぽど僕のさまざまな批判が安倍ファンの痛いところを突いたと思うから。そこまで僕に絡んで来る人たちは気の毒だとも思うし、そうやって反応があるってことは「相手に効いたんだな。僕は上手に言ったんだな」と、我が意を得たりですよ。
室井 やっぱり大人。わたしだったら死ねと思っちゃう。敵と味方どっちだ、という性格だし。
松尾 (爆笑)。
■松尾貴史と室井佑月が体験した安倍政権のメディア圧力、安倍応援団の実態
室井 苦しんで死ねとすら思ってるくらい。もちろんわたしは公の場で発言しているし、叩かれることも仕事、ギャラのうちと頭では思っているけど、心ではやっぱりね。でもわたしのことをネットで「バカ」「ブス」「売国奴」「日本人じゃない」って書いている人とばったり会って握手をしたとしたら、その瞬間からわたしのファンになるような人の気がするの。
松尾 さすが、前向きだね(笑)。確かにああいう人たちは、直接会うと何も言えない、目も合わせられないような人たち。だから顔を隠し名前を隠し、サブ垢、裏アカつくって勤しんでやっている。すごく弱い人だと思う。ただ、考え方だけで敵対するなんて今時ナンセンスだし、ナチスの時代じゃないから、「敵と味方」ではないと思う。ただ、世の中が“そっちのほう”に流れればいいなと思っているのが、今の政府や偉い人たちじゃないか。そう思うと、不安ですけどね。たとえばいじめに加担する子たちって、なんとなく「あの子悪者だよ」という大義名分をムードでつくってひとりの子をいじめたりするでしょう。その子が何も悪いことをしていなくてもそういうムードになっちゃう。それが今、日本全体に蔓延していて。マスコミもそれに手を貸してさらにムードを醸成しているところがあると思うんです。
室井 マスコミ、とくにテレビって視聴率しか考えてないもん。
松尾 そうなんだよね。視聴率ってすごく大きな問題だよね。でもテレビが商売である以上そこはしょうがないですよ。ただこれから、ネットメディアがどのように、本来に伝えるべきものを伝えていくか。たとえばアジアのどこかの国だと、視聴率とは別に質のいい番組だという評価を独立した組織がして、保証を与えているシステムがあるらしいです。そういう発想が日本はないよね。
室井 しかも権力に弱腰だから、余計圧力をかけられる。でもメディアって権力の監視役でしょ。そこに圧力をかける政権なんて“独裁”そのものなんだから、たとえば放送権のことで脅されたら、各局で団結して、抗議番組を作るとか。どうしてそういう発想にならないのか本当に不思議。
松尾 目先の利益がほしいですからねえ。
室井 今は国民がメディアの味方をしない。信用されていない。そのことも大きいと思う。
松尾 確かに。それで、室井さんの出演している『ひるおび!』(TBS)はどう? 個人的には八代英輝弁護士が面白いなと思っていて。安倍さんのお友だちなの?
■メディアをコントロールし、国民の無知・無関心をつくる安倍政権の愚民化作戦
室井 聞いたけど、お友だちってじゃないって。ワイドショーに出てる人で、安倍さんや菅義偉さんや麻生太郎さんと隠れて飲みに行ったりして、友だちだと思っている人はたくさん知っているけど、八代さんはただの自衛隊と自民党好きでしょ。でもわたしに「もっと大人になれ」と心配してくる人より、わたしとはまるで考え方が違うけど、八代さんのように「それが絶対の正義」ってはっきり言っている人のほうが、ある意味純粋だと思う。親切な人なだし。でも安倍さんとか国とか防衛の考え方とか、そういうところでいきなり目が三角になって怒り出したりする(笑)。
松尾 あはははは!
室井 八代さんはアメフトの日大の酷さとかは、舌鋒鋭く追及するのに、安倍さんのことは「証拠もないのに、まだ決まってないんだから断定するな」と言うんです。ほんと不思議でしょうがない(笑)。でも、情報番組の司会やコメンテーターも安倍政権になってから、“安倍支持か不支持か”の基軸が鮮明になってきた。
松尾 そうなんです。利害に忠実、欲望に忠実っていう人たちが、安倍政権の閣僚や、閣僚だった人や周辺の人たち、あるいは奥さん、そしてマスコミにこんなに多かったのかって。加計学園にしても関連人物が政権のまわりにいっぱいいる。こんなにあからさまなことがあるのかとびっくりするものね。でもあまりテレビではそれを言わない。それがどういうことなのか。イマジネーションを働かせれば、すぐにわかることです。
室井 じゃあ松尾さんは? こんなにズバズバ発言していて安倍政権からの直接的嫌がらせや圧力は感じたことはありますか?
松尾 直接はないです。間接的にはあるけどね。ものすごく巧みですよ。証拠が残らないようにやってきますので。でも具体的に言うと間に入っている人に迷惑がかかる。この辺が僕もマスコミで毒されているところなんですけどね。でも、マスコミだけでなく、国民も政権からバカにされてますよね。実際に、「民は愚かに保て」というムードが偉い人の中にあると感じます。だから大事なことは伝えないし、情報も隠す。そして考える機会を与えない。無力感・無関心の状況を作っておいて、気がついたらトンデモない事態が進んでいる。そんな取り返しのつかない法律もたくさんできています。その最終形が改憲だと思っています。そこに向かって巨大なPRがお得意な人たちでムードを作ったときに、どうなってしまうんだろう。成立してから「改憲は間違いだった」と国民が思っても取り返しがつかない。
■安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない
室井 今の政権は嘘が平気だから、いくらでもフェイクや嘘の情報を繰り出し作り話して違うことを言いますし、官僚トップがセクハラもしちゃう。
松尾 エリート中のエリート、セクハラ財務官僚にしても、「手縛っていい?」なんて女性記者に言うセンスも問題でしょう。勉強を一生懸命してきたことは尊敬するけど、でもまっとうな甘酸っぱい恋とかしてこなかったんじゃないのかなと思うんです。思いやりとか、「女子にこう言ったら嫌がられるかも」「傷つくんじゃないか」ということを考えるより先に、地位とかランク、ステージばかり考えてきたから、バランス感覚さえなくなってしまった。
室井 思いやりや想像力の欠如ですよね。安倍さんや麻生さんにしても、何を考えてああなっちゃったの? 自分たちのせいで自殺者まで出ても何も思わない。そういえば昭恵夫人がインタビューで話していたことだけど、安倍さんって映画監督になりたかったって言うじゃない。わたし、びっくりしちゃって。いやいや、映画監督や物書きや役者、音楽家は才能がなければダメだから。想像力がないとダメだから。なりたいと言ってもお金で買えない。自己認識が足らなすぎるというか、恥かしくないのかなと思いますね。自分のことなにもわかってない人なんだな。だいたい権力の私物化ってすごく恥ずかしいことじゃないですか。それなのに安倍さんは平気でやってしまう。
松尾 それを恥と思っていないんでしょう。
室井 やっぱり、尊敬できない。1月の参院予算委員会でエンゲル係数の上昇が指摘されたとき、安倍さんってデタラメな言い訳をしてた。そんな人、総理って呼びたくない。
松尾 あの答弁から、ウィキペディアまで書き換えられたんですよね。なんでもかんでも閣議決定しちゃう政権だから当然かもしれないけど(笑)。
室井 「昭恵夫人は公人」だとか「『そもそも』には『基本的』にという意味もある」という閣議決定もあったしね。本当にバカバカしい。
松尾 でも室井さんは頑張りすぎじゃない? そんなに無理して頑張っちゃダメですよ。しんどいときはやめたらいい。自分でハードル高くしちゃうと、ハードルは高くなっても自分の能力は変わらないから、いい結果が出なかったら自己嫌悪が起こるでしょ。そうすると鬱入っちゃいますから。そんなことはやめたほうがいいですよ。ゆるーく、思ったことを言って、やだなあと思ったら距離を置くくらいの感じでやっていかないと。みんなできることをできる範囲内でやればいいだけで。使命感を持って「ここまでやらなきゃ」なんてしてると壊れちゃうから。
室井 使命感ではないんですけどね。ただ、ライフワークになっているって感じかな。だから安倍さんが辞めたら、寝込むと思います。燃え尽き症候群。
松尾 (爆笑)。安倍さん批判が、人生の張り合いになっちゃったんですね(笑)。
室井 ……。
〈了〉
松尾貴史(まつお・たかし) 1960年兵庫県神戸市出身。大阪芸術大学卒業後デビューし、テレビ、ラジオ、映画、舞台、執筆、イラストなど多彩に活躍。現在各地で巡回公演中の、権力にすり寄る記者クラブを題材にした舞台「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」(二兎社)に出演中。毎日新聞毎週日曜日の連載コラム「松尾貴史のちょっと違和感」での知的で鋭い政権批判やメディア批評は毎回大きな注目を集めている、著書に『東京くねくね』(東京新聞出版局)など。
室井佑月(むろい・ゆづき) 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。「週刊朝日」「女性自身」「琉球新報」などにコラム連載を持つ。
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『今日の東京新聞』(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/)から、再びすいません、コピペ・マゴビキさせて頂きました。【「戦争と平和」報道の使命 目加田説子】(http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2018/08/26/115230)。
《戦前に映画監督として活躍した伊丹万作は「戦争責任者の問題」というエッセーで、多くの人が戦争でだまされていたとの言説について「だましていた人間の数は、一般に考えられているよりもはるかに多かったにちがいない…つまり日本人全体が夢中になって互いにだましたり、だまされたりしていたのだろうと思う」と書いている。「『だまされていた』と平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによってだまされ始めているにちがいないのである」とも記している…見ないふり知らないふりをする私たちに、「今」に潜む危機を執拗(しつよう)なまでに伝え続けること。それが、戦争と平和に関わる報道の重要な使命である》。
『●『だまされることの責任』読了(1/3)』
『●『だまされることの責任』読了(2/3)』
『●騙されることの責任』
『●戦争と原発: 伊丹万作さん
「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」』
『●騙されること・騙されたフリの責任: 何度でも騙される』
『●予算編成から見えてくるもの: 投票者の責任』
『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、騙す阿呆に、騙される阿呆』
『●騙されることの責任、再び: 特定秘密保護法案を
仲良く協議する翼賛与党・翼賛野党議員に投票した人々』
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
『●無関心の責任: 自公は「原子力に依存しなくてもよい経済・
社会構造の確立」、「原発ゼロ」を公約』
『●「騙されることの責任」とハンナ・アーレント氏「考えないことの罪」』
『●アベ様の決まり文句
「国民には丁寧に説明をしていく」、でも、そうしたタメシはなし』
『●壊憲、原発推進、平成の治安維持法、TPP、
高江・辺野古、カネ、ダーク・・・「アベ様政治」全体が争点』
『●選挙を何度やっても、「騙されることの責任」
「考えないことの罪」を自覚し得るかどうか?』
『●「学費“無償化詐欺”…選挙の公約が早くも骨抜きで「詐欺的」」…
アベノサギに何度も騙される方の大問題』
『●そういうことで騙される人はたくさんいる:
内閣支持率49.4%、アベ様による消費増税賛成46・5%』
『●新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》なので、
再稼働反対派の少なからずの方々が…「騙されることの責任」』
「何度騙されれば分かってもらえるのでしょうか? 公約だろうが
なんだろうが、彼らは平気でウソをつくのです。 アベノサギ。
「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」 投票してしまった
新潟県民の皆さんや、同じ構図の名護市長選で自公候補者に投票して
しまった名護市民の皆さんには、これまでの頑張りに対して敬意を
表しますが…「騙されることの責任」を思わざるを得ません。眠り猫の
ままでは、積極的に自公候補者を落選させる選挙行動をとらなければ、
ニッポンの政治は悪くなる一方。「眠り猫」の皆さん、「考えないことの罪」
(ハンナ・アーレント氏)を犯してはいないでしょうか? 」
《だまされるということ自体がすでに一つの悪である》。
伊丹万作監督の言葉。「多くの人が戦争でだまされていたというが、だまされるということ自体がすでに一つの悪である/だますものだけでは戦争は起こらない/だまされていた、といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう」。
『●沖縄を分断・破壊し尽すような日本会議系・
自公系候補者では絶対にダメ! 玉城デニーさんを沖縄知事に!』
『●日本会議系バリタカ派知事など絶対にダメ!…
「死してなお曲げられない正義というものを教えてもらった」』
『●《 #ケチって火炎瓶 》…「選挙妨害を暴力団に発注する」アベ様が
国会議員、自民党総裁、ましてや首相?』
記事の最後に、目加田説子さんは《見ないふり知らないふりをする私たちに、「今」に潜む危機を執拗なまでに伝え続けること。それが、戦争と平和に関わる報道の重要な使命である》と言います。《執拗なまでに伝え続けること》…是非、実践しましょう。
『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
…《あなたの政治的ポジションを見つけて…》』
《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》
『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》』
《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
…専門的には「番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム」理論という》
《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
成長し、民主主義社会に貢献できるのではないか》
『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
…《今、ジャーナリズムと野党の…》』
《今、ジャーナリズムと野党の存在意義を問い直す》
『●「公平・公正な報道」を求める文書の「こと細かな注文に従うのか」?
「報道の自由」を行使するのか」?』
「さて、こちらの「注文」主は、血判状を集めて回る「ヤクザまがい」
瓶三親分「#選挙妨害を暴力団に発注するアベ様」。選挙妨害という
「不公平・不公正」な選挙をし、公職選挙法違反なアベ瓶三親分が、
「公平・公正な報道」を求める文書の「注文」主」
「「店主」メディアは、「ヤクザまがい」アベ瓶三親分の「公平・公正な報道」を
求める文書の「驚くほど具体的で細かい注文」に従うのか? それとも、
メディアの矜持を見せて「報道の自由」を行使するのか? 《権力の監視》
《権力のチェック機能》《番犬(ウォッチ・ドッグ)ジャーナリズム》が失わる行く
なかで、さて…」
『●浅野健一さん、「口先で…批判…トランプ大統領よりも、
メディアを手なずけている安倍首相のほうが悪質」』
「日刊ゲンダイの記事【巨悪に甘い日本の大メディア 米紙トランプ一斉批判で
露呈】…《とうとう米国内のメディアから集中砲火を浴びたのだが、
日本の大メディアはこの“ケンカの作法”を学ぶ気はないらしい…
■マスコミを懐柔する安倍首相は野放しに》」
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【http://a-tabikarasu.hatenadiary.com/entry/2018/08/26/115230】
今日の東京新聞
購読している東京新聞の記事を紹介します。読者の応援ブログです。
2018-08-26
「戦争と平和」報道の使命 目加田説子
新聞を読んで/「戦争と平和」報道の使命 目加田説子/5面
8月の東京新聞は広島、長崎、終戦記念日を丁寧に、カを込めて報じた。
権力者の公式発言はむしろ脇役で、主役は被爆・戦争体験者の言葉、戦争を語り継ぐ若者の取り組み、そして顧みられないままの人々の現在、例えば「北朝鮮被爆者 置き去り」(4日朝刊24面)など、民草の過去と現在を報じる記事だった。戦争体験を風化させないためにどう伝えたらいいのか。多くの記者が現場で悩みながらも多様な視点で取材を試み、奔走する日々が目に浮かぶようだった。
社説にも気迫を感じた。「『韓国のヒロシマ』から」(6日朝刊5面)をはじめ、14日から3日連続で「国家は国民を守るのか」「平和をつくるために」「不戦の思いを次世代に」(いずれも朝刊5面)と、戦争を繰り返さない決意が伝わる力作だった。
民草の視点で多くの主張、報道を展開した本紙を読んでいるうちに、戦争を停められなかったのはなぜだったのか、その責任はどこまで広がるのだろうかと、ふと考えた。
ナチスで最も冷酷と恐れられた宣伝大臣、ゲッペルスの秘書が69年の沈黙を破って告白したドキュメンタリー映画『ゲッペルスと私』(今年公開)。秘書はホロコーストについて「自分は何も知らなかった。私に罪はない」と語った。若き一秘書にすぎなかった彼女が、ナチスの戦争に加担したと言えるのか、責任があるのか。
戦前に映画監督として活躍した伊丹万作は「戦争責任者の問題」というエッセーで、多くの人が戦争でだまされていたとの言説について「だましていた人間の数は、 一般に考えられているよりもはるかに多かったにちがいない…つまり日本人全体が夢中になって互いにだましたり、だまされたりしていたのだろうと思う」と書いている。
「『だまされていた』と平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、現在でもすでに別のうそによってだまされ始めているにちがいないのである」とも記している(『伊丹万作エツセイ集』ちくま学芸文庫)。つづられたのは昭和21年8月だった。
平和は願うものではなく、反戦・非戦の運動によって闘いとられるものである。平和を「祈る」だけでは十分ではない。安保法制や秘密保護法、そして、今秋にも始まるともされる憲法改正論議の本格化が、どこに向かおうとしているのか。「国家を平和へと向けさせるのは私たちの判断と意思である」(15日朝刊社説)。その通りだ。
見ないふり知らないふりをする私たちに、「今」に潜む危機を執拗(しつよう)なまでに伝え続けること。それが、戦争と平和に関わる報道の重要な使命である。
(めかた・もとこ/中央大総合政策学部教授)※この批評は最終版を基にしています。
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[※ 東京「ト」迷惑防止条例壊悪案 (『サンデーモーニング』2018年3月25日)↑]
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/「憲法改正CM」は“表現の自由”議論とは明らかに次元が違う】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233456)と、
【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/繁華街なのに近所迷惑? 新宿区デモ禁止の根拠が凄まじい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/234428)。
《こんな連中に動かされる国で生きる私たちは不幸だ。かねて危惧されてきた言論封殺の奔流が、ここへきて一気に進んでもいる。東京・新宿区が、デモの出発地として使える区立公園を現在の4カ所から1カ所に減らすことを決めた…ある市民活動家が憤るのは、デモ禁止それ自体に対してだけではない。今回の措置は、議会にも諮られず、区長と職員らの判断だけで進められた。当初はヘイトスピーチ対策が目的だとされていたのに、実際にはすべてのデモが対象だった、という顛末も、悪質な詐術ではなかったか》。
《当初はヘイトスピーチ対策が目的だ》と小さく産んでおいて、《すべてのデモが対象だった》と大きく育てた訳だ。《悪質な詐術》師たちによるトんだ「ト」条例壊悪。表現の自由、言論の自由、集会の自由…が東京「ト」から無くなり、やがては、大阪「ト」へ波及して、沖縄に「輸出」され、全国に広がっていくことでしょうょ。もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」…アベ様や小池百合子「ト」知事らは「盲目的に服従しない者には弾圧で…」という訳だ。なにせ、《デモもテロ》ということで、市民がテロリスト呼ばわりされる国ですからね。沖縄では、市民がデマ・ヘイトな悪罵を投げつけられ、暴力的に市民が排除される。
『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、騙す阿呆に、騙される阿呆』
『●政治家の耳には市民の反対の声は届かず: 特定秘密隠蔽法案が衆院通過』
『●どこに「民主主義」「世論の共感」?、
特定秘密隠蔽法: 反対・廃案の声は届かないらしい』
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
『●辺野古高江裁判とヒラメ…《「人権のとりで」としての
司法がその役割を果たさず、行政と一体化すれば…》』
『●「2大ファシスト」「独裁者」のための憲法違反の
「ト」な「デモ封じ条例」=東京都迷惑防止条例壊悪案』
「リテラの記事【官邸前で「安倍は嘘つき」と声をあげたら逮捕?
東京都でデモや直撃取材を取り締まれる恐ろしい条例が成立寸前!】…。
《憲法で保障された市民のデモや抗議活動、ジャーナリストによる取材を
取り締まることが可能になる、共謀罪にも通じる弾圧・ファシズム条例案》。
…青木理さんは、東京都迷惑条例について。「名誉を害することを告げる」
「監視していると告げる」「みだりにうろつく」…デモ集会ビラが抵触したり、
取材を規制することに、なると。…」
「この「数多」のアベ様御夫妻案件のドサクサに紛れて、一体、トファ・キトは
何を考えてるのか…。《「乱用の危険が大きい」…市民活動や報道を
萎縮させる》ことで、一体どんな「ト」政を目指しているのだろう。似た者同士、
似た体質のアベ様の「政」を支援するつもりだろうか? 《抜き打ち立法や
憲法無視は安倍首相と同じ独裁者の常套手段だ》《事実上、小池都知事と
安倍首相という“2大ファシスト”がタッグを組み、市民を上から
押さえつけようというのだ》…怖い世の中になったものだ」
『●アベ様の「政」の下、「護憲派に集会の会場を貸さない自治体が増え…。
自治体こそ市民への忖度を怠るな」』
「日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自治体は市民へ忖度怠るな】…。
《安倍内閣が始まったころから護憲派に集会の会場を貸さない自治体が
増え始めた…★市民が改憲か護憲かを判断するためのセミナーや
シンポジウムに参加して最新の議論を学ぼうとすることが政治的中立を
犯すのだろうか。それを市長や教育長が判断することが極めて越権行為だ。
自治体は市民の要求をジャッジする立場にない。判断するのは市民自身だ。
自治体こそ市民への忖度を怠るな》」
司法は独裁者に忖度して政治判断を乱発し、司法判断を放棄するような国。警察や検察は行政府の長の意のまま。行政を監視すべき立法府は、あのザマ…。両院の議長や各委員会の委員長の醜悪な与党贔屓な運営。
『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻』
《安倍首相と近しい関係といわれる元TBSワシントン支局長の
山口敬之氏に「レイプされた」と会見で訴えた詩織さんの
「準強姦事件」も“本質”は同じ。事件を握り潰したと報じられたのは、
菅官房長官の秘書官だった警視庁の中村格刑事部長(当時)。
現在は共謀罪を担当することになる警察庁組織犯罪対策部長だ。
犯罪を平気でもみ消す、と批判されている人権軽視の警察官僚が、
犯罪を恣意的につくり出しかねないと懸念されている悪法の責任者に
就いているなんて、これぞ悪夢だ》
『●アベ様政権は大阪地検特捜部長を函館地検検事正に昇進させ、
「森友問題の幕引きを一気に図る魂胆」』
『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚』
『●「安倍首相のようなクソ」と取巻き…「安倍内閣の問題点を
簡単に挙げただけでも2時間45分になった」』
『●トリは災害対応そっちのけで博打合法化案を議論…
《憲政史上最悪の…「国権の最高機関」という国会》』
『●スゲエなぁアベ様、露骨…忖度な太田充理財局長に
《論功行賞で、財務省きっての花形ポストがプレゼント》』
《カネのある側に大量のCMを流されたら投票の公平などあり得ない。自民党やバックにいる財界の腹ひとつで、すべてのCM枠を買い占めることさえ可能なのである。どれほど広告費がかかろうと、改憲さえできてしまえば最後、半永久的に戦争でガッポガッポ儲けることができてしまう》。
言論の自由や表現の自由を守るべき、頼りのマスコミやジャーナリズムも…。斎藤貴男さんは、《「憲法改正CM」は“表現の自由”議論とは明らかに次元が違う》…民放連はそこまで考えているのか? 民放連はカネさえ儲かればそれでいいのか? 《でもさ、この時期だ。魂まで売り飛ばしちまったら、俺たちマスコミは、今度こそ、オシマイだよ》。
『●ビンラディン暗殺・私刑に喝さいを叫ぶ国民』
『●自民若手批判できないアベ様・・・
「「報道がそれで抑圧される、そんな例があったら私は辞める」と明言」』
『●テレ朝問題: 「これは圧力です」なんて答える訳がない!
「私は辞める」なんて考える訳がない!!』
『●『ヒトラー選挙戦略』へ推薦文を書ける
高市早苗氏は「公平」とか、「倫理」「法」とか口にできるのか?』
『●「クレショフ効果」と「電波停止」「メディアコントロール」:
「電波」な「凶器」高市総務相が暴走中』
『●ニッポンは民主主義国家? 《明白な事実や数字を
権力者が都合のいいように変え、信じ込ませようと》…』
『●「これは相当に見つけにくかろう」…というか、
真に《不存在》な無い物(国民の信用)は見つけようがない』
『●『ペンタゴン・ペーパーズ』: 「報道の自由を守るには報道しかない」、
でも、沖縄密約と西山太吉記者…』
『●「だが我が国は成熟国家になってから粉飾を始めた
相当情けない国家」(阿部岳さん)だなんて、哀し過ぎる』
『●「公平にしないと国民投票は成り立たないもの」…
「公平・公正」、自公お維キトに最もほど遠い言葉』
『●放送法「四条の規律を撤廃することは、
自由の拡大ではなく、自由縮小」…報道へのアベ様の不当な政治介入』
『●「規制の少ない通信と放送」…がもたらすのは
「総安倍チャンネル化」、「アベチャンネルに成り下がる」』
『●岸井成格さんの〝遺言〟「真実を伝えて、権力を監視する」…
「報道に携わる人間は重く受け止めなくては」』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233456】
斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ早大商卒業、英国・バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。『日本工業新聞』入社後、『プレジデント』編集部、『週刊文春』の記者を経て独立。弱者の視点に立ち、権力者の横暴を徹底的に批判する著作を出し続けている。消費税の逆進性を指摘する著作も多数。「機会不平等」「安心のファシズム」「戦争のできる国へ 安倍政権の正体」「ちゃんとわかる消費税」など。
二極化・格差社会の真相
「憲法改正CM」は“表現の自由”議論とは明らかに次元が違う
2018年7月18日
衆院憲法審査会の幹事懇談会で、この12日、日本民間放送連盟(民放連)のヒアリングが実現した。いざ憲法改正が国会で発議された場合に備える国民投票法改正案の審議過程で、野党がテレビCMの規制を主張しているためである。
民放連は席上、CM規制に否定的な姿勢を示した。「政治的表現の自由、意志の表明が制約される」危惧が強調されたという。かねて反対の立場を変えていないというだけではあるのだが、方針転換を望みたい。
憲法改正のCMは、日頃の“表現の自由”とは明らかに違う次元の問題だ。カネのある側に大量のCMを流されたら投票の公平などあり得ない。自民党やバックにいる財界の腹ひとつで、すべてのCM枠を買い占めることさえ可能なのである。
どれほど広告費がかかろうと、改憲さえできてしまえば最後、半永久的に戦争でガッポガッポ儲けることができてしまう。しかも洗脳のツールはテレビだけじゃない。新聞も雑誌も、電車の中吊りも駅の看板も、もちろん、ネットだって。
CM枠だけにとどまるはずもない。たとえばフジテレビはさる6月20日深夜、「名探偵コジン」なるドラマを放映した。「コナン」のもじりかどうかはどうでもよい。問題は、これがドラマとCMを一体化させた“アドフュージョン”だったことなのだ。
ドラマの中でCMも展開する。その商品やサービスに主人公の性格を物語らせ、事件の謎を解く鍵とする“新しい”広告手法であるという。
CM中のシーンでは、それとわかる表示がされてはいた。だから視聴者をだましているとはいえないが、CM部分を見ないと理解できなくなるドラマなら、番組全体が広告なのであって、新種のステマみたいなものだ。
「コジン」は、不自然なほどにつまらなかった。どのみち今回はスポンサー向け。一般には警戒されず、プロの監督やアドマンなら、視聴者に刷り込みたいメッセージをいくらでも面白く、巧妙に挿入できることくらい承知している金主にだけ伝わればいいということか。
フジと組んだ電通のプレスリリースには、“アドフュージョンを今後、バラエティーや映画、スポーツ、ゲームなどにも活用していきたい”旨の記述があった。それやこれやでも買い占めていただけば、それはあらゆるメディアがウハウハだ。
でもさ、この時期だ。魂まで売り飛ばしちまったら、俺たちマスコミは、今度こそ、オシマイだよ。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/234428】
斎藤貴男
二極化・格差社会の真相
繁華街なのに近所迷惑? 新宿区デモ禁止の根拠が凄まじい
2018年8月1日
(東京都新宿区の新宿中央公園、奥は代々木公園(C)共同通信社)
国会がチンピラの巣窟になって、一体どれくらいの歳月が流れただろう。先に提出された内閣不信任案の趣旨弁明では、立憲民主党の枝野幸男代表が的確な政権批判を展開したが、もはや権力のイヌになり切った大マスコミは黙殺し、何もなかったことにされた。
こんな連中に動かされる国で生きる私たちは不幸だ。かねて危惧されてきた言論封殺の奔流が、ここへきて一気に進んでもいる。
東京・新宿区が、デモの出発地として使える区立公園を現在の4カ所から1カ所に減らすことを決めた。8月1日から実施する予定だそうだ。
「中でも新宿駅に近い柏木公園がデモ禁止にされるというのが許せない。
市民にとってデモは数少ない主張と表現の場。それさえ認められない
のであれば、私たちは権力のどんな横暴にも抵抗ひとつできないことになる」
ある市民活動家が憤るのは、デモ禁止それ自体に対してだけではない。今回の措置は、議会にも諮られず、区長と職員らの判断だけで進められた。当初はヘイトスピーチ対策が目的だとされていたのに、実際にはすべてのデモが対象だった、という顛末も、悪質な詐術ではなかったか。
デモ禁止の根拠も凄まじい。区は「近所迷惑」を挙げ、担当のみどり土木部の部長が東京新聞(6月28日付朝刊)の取材に、「私自身、住んでいる家の近くの公園に警察がしょっちゅう来て、デモがあるのは嫌だ」。
デモが周辺住民の生活に影響を及ぼさないとは思わない。だが、それだけで表現規制が正当化されるなら、もはやこの国に民主主義の看板を掲げる資格はない。しかも柏木公園は、住宅地ではなく、日本一の大繁華街のド真ん中にあるのである。
東京では新宿区以外にも、デモ禁止の公園が加速度的に増えている。公立の集会施設でも反権力的な内容の集会は拒否されたり、老朽化した建物が放置され、廃館に持っていかれたりするケースが相次いでいる。
自民党の石破茂氏が2013年にブログで公にした「デモもテロ」を思い出す。特定秘密保護法案をめぐる国会周辺のデモが続いた時期だった。そしてアベ首相は、盲目的に服従しない者には弾圧で応える姿勢において、おそらくは彼の上を行く。
市民運動「集会・デモぐらい自由にやらせろ! 実行委員会」は31日夕、新宿区役所に抗議を申し入れ、また東口アルタ前で情宣活動を行う。闇の時代には一刻も早くピリオドを打たせなければ。
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