Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●「映像や写真って「撮る」ものだと思っていた」

2011年07月31日 17時48分12秒 | Weblog


THE JOURNALの記事(http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/07/19.html)。

 既に終わってしまったシンポ。
 綿井健陽さん、「映像や写真って「撮る」ものだと思っていた」。まっとうな真のジャーナリストの感覚。

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http://www.the-journal.jp/contents/shinoda/2011/07/19.html

原発報道をめぐるペンクラブ声明と719シンポジウム

 日本ペンクラブから『原発と原発事故に関する情報の完全公開を求める声明』を出しました。
 私も起草に関わりましたが、声明文をまとめたのは吉岡忍さん。ちょっと長いけど、吉岡さんらしいいい文章です。
 原発報道については、綿井健陽さんがブログでこう指摘しています。

【東京電力】【IAEA】提供に続いて、今度は【内閣広報室】提供の写真が登場http://t.co/30d0w6D 写真や映像って「撮る」ものだと思っていたら、テレビや新聞では「もらう」ものになったようだ。ずっとこのまま提供写真でやるつもりか?これが報道写真・映像か07/16

 本当にその通りで、東電や統合本部の提供写真や提供資料に依拠した報道をいつまでも続けているという報道のあり方は、異常です。5月のシンポジウムで共同アピールを出し、政府にも働きかけているのですが、いつまでも改善されないのはどうして? まさか大手マスコミはこっちの方が楽だと思っているのじゃないだろうな。
 大手マスコミの記者に聞くと、原発で一般の市民に取材をすると、最近は「マスコミは信用できないから」という言葉を発する人が多くて困ったと言います。これだけ市民の間にマスコミ不信が噴き出しているのに、どうして取材・報道の検証や見直しを行おうとしないのか不思議です。
 昨年、マスコミの検察報道に対する批判が噴出した時はまだ新聞などが紙面でそれを取り上げ、反論というか弁明をしていましたが、原発報道については7月12日付で朝日新聞が「原発取材 厚い壁」という検証記事を載せたくらい。リードに「大本営発表に追随した太平洋戦争時の報道に似ているとの批判も出ている」と現実を認識しているらしい記述はあるものの、全体的に何となく他人事ふうで、批判部分は識者コメントで処理というスタイルです。でも東京新聞や朝日新聞はまだいい方で、テレビ・新聞全体をおおう「危機意識の欠如」はいったい何なのだろうと思ってしまいます。
 さて、そんな現状を議論しようというのが7月19日の『創』主催のシンポジウム「原発とメディア」です。前回5月22日シンポは満席で入れない人もいたので、今回は四谷区民ホールという大きな会場を使用します。当日飛び込みでもたぶん入れると思うので、ぜひおいで下さい。・・・・・・。
 報道の問題だけでなく、7月17日に全国の原発訴訟の弁護団が集まり、秋以降各地で原発差止訴訟を起こしていこうという運動を進めている河合弘之弁護士(浜岡原発差止訴訟弁護団長)や、1千万人署名運動を呼び掛けている鎌田慧さんらに出ていただいて、原発反対運動についても報告・議論しようと考えています。いろいろな世代がいろいろな方法で進めている反原発の運動ですが、たぶん今後、様々な接点をもって連動していく可能性があります。鎌田さんなどは、60年安保闘争のああいう大衆運動をイメージしているようです(『創』8月号)。
 19日のシンポについては、以前も本欄で紹介しましたが、ちょっと変更が生じたのは、森達也さんが身内の不幸があって出演ができなくなったのと、『週刊金曜日』発行人の北村肇さんや最近原発問題で話題の吉本芸人「おしどり」に出演いただくことになったこと。山本太郎さんにもお願いしたのですが、ちょうどその日は仕事が入っていて難しいとのことでした。当日のタイムスケジュールもほぼ決まっているので、一応紹介しておきます。あくまでも予定なのでご了承ください。

緊急シンポジウム「原発とメディア」
【日時】
2011
719日(火)
開場1820分 開会1845分 閉会2130
・・・・・・。

【内容】
第1部 18451930
鎌田慧(ジャーナリスト)×河合弘之(浜岡原発差止訴訟弁護団長)
1950  おしどり(吉本芸人)  10分間休憩

第2部 20002045
原発報道について(パネルディスカッション)
金平茂紀TBS「報道特集」キャスター)
綿井健陽(フリージャーナリスト)
北村肇(『週刊金曜日』発行人/元毎日新聞記者)
進行・篠田博之

第3部 20452105
香山リカ(精神科医/立教大教授)
2120 鈴木邦男(一水会顧問)

 なお発売中の月刊『創』8月号は前号に続いて原発報道の特集を掲載しています。ぜひご覧ください。19日のシンポジウム会場でも販売します。
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 リンクが上手く貼られていませんが、『創』のWP(http://www.tsukuru.co.jp/)にシンポの簡単な報告が出ています。

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http://www.tsukuru.co.jp/

7月19日反原発シンポ、無事終了しました。
2011
71913:04

  台風が来ているのでお客さんが来てくれるか心配でしたが、約300人の入場者を得て、無事にシンポは終了しました。
  
『創』8月号の論者総登場という感じで何しろ出演者が多かったうえに、最後の香山リカさんと鈴木邦男さんの対談に「ぢぢ放談」の矢崎泰久さんが飛び入り登場で怪気炎をあげるなど、今回も盛りだくさんの内容でした。
 
『創』イベント初登場のおしどりの2人も、盛大な拍手に包まれ好評でした。終了後、四谷区民ホールの前の大衆食堂で矢崎さんと食事をしたのですが、シンポ帰りの客が多く、「よかったよ」と声をかけられて矢崎さんも満足げでした。
 最後は鈴木邦男さんらのグループの打ち上げに顔を出して深夜解散。ばたばたし通しのイベントでしたが、内容は濃かったと思います。5月のシンポに続いて来てくれた方、『創』を愛読してますと声をかけてくれた方々、ありがとうございました。
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●政策決定の場から追放

2011年07月26日 01時00分56秒 | Weblog


CMLに出ていた前田朗さんの論考(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010491.html)。

 ニセ科学似非科学という視点。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010491.html

[CML 010622] 科学という名の犯罪に抗して/四国電力が10日に予定していた伊方原発再稼働
                      2011 7 8 () 15:25:10 JST

前田 朗です。

7月8日

四国電力が10日に予定していた伊方原発再稼働を断念しました。

  http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/electric_companies/?1310099541

玄海、伊方と一喜一憂が続きます。原発推進派・再開派はそう簡単に断念しま
せん。彼らには、金力、権力があり、御用学者と御用メディアがあります。巨大原発でなりふり構わず利潤を追求することは資本主義社会では 正当な経済活動だというニセの名分もありますし。

最近の朝日新聞を見ると、ブレがよくわかります。以前とは違って、かなり脱原発的な記事が増えましたが、原発推進の記事も出ますし、今朝の記事では、脱原発派が代替案を提示してこなかったから問題なのだ、といったトンデモな論調まで。まだまだブレるでしょう。それだけ厳しい綱引き状態だということです。サンケイは少しもブレてませんが(笑)。

私たち市民にとっての基本問題は、「科学という名の犯罪」「権力としての科」にだまされずに、原発推進政策の御臨終を見届け、御用学者、マッド・サイエンティストを政策決定の場から追い出すことです。

岩波新書の『宇宙論への招待』で知られ、その他多くの新書で「科学」案内をしてきた佐藤文隆さんの 『職業としての科学』(岩波新書、2011)は、これからの科学政策の方向性を探るために、近代西欧科学と科学者の展開過程をトレース し、日本の科学と科学者の歴史も踏まえて、現在を転換期と位置づけ、今後の日本では「科学技術エンタープライズ」で科学者の雇用を拡大 し、子どもたちが科学に夢を持てるような政策をとるべきとしています。著者は「制度としての科学」と特徴づけています。私の言葉では「権力としての科学」です。なぜなら、議論の実態は、科学のための予算獲得(税金からの分捕り合戦)だからです。

そのこと自体を私は批判しません。研究のために必要な経費ですから。しかし、税金分捕り科学者たちが、特権の座に胡坐をかいて、科学の名における犯罪を遂行しても、だれも責任を取ろうとしません。彼らが「<科>学者」であるというの は、「前<科>者」であるというのとイコールです。生命を尊重せず、他者を侮蔑する「ニセ科学者」です。

(水素爆発が起きて、科学者ならだれでもレベル7と予測できる事態になっても)レベル4です。大丈夫です」「放射能が漏れても、ただちに人体に影響はありません」「放射能100ミリシーベルトでも子どもを外で 遊ばせなさい福島の事故はたいしたことない。チェルノブイリを引き合いに出すな」「プルトニウムは飲んでも安全です」・・・これが我 が国の「<科>学者」です。の生命にかかわる問題について発言する資格がまったくないことがよくわかります。

迷走する菅直人政権ですが、エネルギー政策の転換のためにそれなりに頑張っています。財界やニセ科学による恫喝に負けないよう期待しながら、市民は自分たちにできることを続けましょう。風向きは確かに変わりつつ あるのですから。
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●鳴き殺し・被爆労働者

2011年07月25日 04時42分38秒 | Weblog


gendai.netに出ていた記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/131454)。

 樋口健二さんは原発ジプシー・被爆労働者に関する報道の第一人者。チャンネル4の映像は必見である。電力会社が囲い込み、今や、被爆労働者の現在の声を報道することは困難となっている。フリージャーナリストが要求しても電力会社はお茶を濁すばかりだし、大手マスコミもダンマリ。重労働にマスクを外す「鳴き殺し」の上に、世間に声を発して「鳴く」ことさへ許されない

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http://gendai.net/articles/view/syakai/131454

著者が語る隠された福島原発事故の恐怖
                            2011712 掲載

復刊した問題のルポ「闇に消される原発被曝者」

作業をしているのはロボットじゃない
 福島原発の事故以来、現場作業で被曝(ひばく)した労働者は何十人何百人に上るのか?
 東電は「特例上限の250ミリシーベルトを超えたのは6人だけ」と発表しているが、本当のところは誰にも分からない。いくらでも隠し事やゴマカシのきく世界が原発労働者なのである。
 世間から隔離され、隠されてきた原発労働者の実態を37年間追いかけてきたルポルタージュ問題作が復刊された。「闇に消される原発被曝者」(八月書館)だ。写真家の樋口健二氏が嫌がらせや妨害の中、体当たりで原発内部と被曝者に直接取材してきたものである。
 あらためて樋口氏に聞いた。
「原発労働者の過酷な実態は、37年前から変わっていませんよ。東電協力企業社員といったやさしい言葉に置き換えられたけど、30万円とか50万円というカネで原発労働者が全国から福島に集められ、大量被曝が確実の原発に送り込まれている。テレビなどの報道では、高濃度の建屋内はロボットが作業していることになっている。あれはウソです。原発内はパイプが縦横に走り、高い場所での作業も必要。ロボットでは手に負えない。修理修復や放射能除去の掃除は人海戦術でやるしかない。人間であれば、息をする。こうしている間にも、次々と労働者は内部被曝しているのです」
 与えられた作業のノルマを達成しないと、労働者は賃金をもらえない。だから、線量計のアラームが鳴ろうと無視して作業を続ける。暑いし苦しいし見えづらいから、防毒マスクをはずして作業する労働者も少なくない。その結果、体が動かなくなり、やがてがん死。そんな人を樋口氏は何人も見てきた。
「それでも昔は、上限が50ミリシーベルトだった。それが100に緩和され、今回の福島では250に上げられた250という数字は死に直結するものです。労働者の声を聞こうと、私は福島に行った。でもJヴィレッジに隔離され、取材は禁止。取材したら罰則が待っている。なぜ、そこまで隠すのか。大変なことが起きているからでしょう。あと5年、10年したら、がんで死ぬ被曝労働者がどれだけ出ることか」
 闇に消される原発労働者は、いま現在も生み続けられている。それが現実なのだ。
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●松浦総三さん亡くなる

2011年07月24日 01時05分38秒 | Weblog


asahi.comから(http://www.asahi.com/obituaries/update/0722/TKY201107220483.html)。

 ご冥福をお祈りします。

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http://www.asahi.com/obituaries/update/0722/TKY201107220483.html

評論家の松浦総三さんが死去
                                                            20117221855

 松浦総三さん(まつうら・そうぞう=評論家、本名総蔵)が6日、結腸がんで死去した。96歳だった。葬儀は近親者のみで行った。喪主は長男洋(ひろし)さん。

 改造社の編集者を経て、家永三郎氏らと発行した「東京大空襲・戦災誌」で菊池寛賞。著書に「占領下の言論弾圧」などがある。
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●原発の父・正力松太郎のくだらない〝理由(わけ)〟

2011年07月23日 00時01分43秒 | Weblog


videonews.comからTHE JOURNALへの転載記事(http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/06/post_116.html)。

 そんないい加減な理由で、「原発の父」読売・正力松太郎氏が、原子力の安全利用・核開発を推進したなんて!? あきれます。そこに群がった政治屋や電力会社、その結果としてのFUKUSIMA。

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http://www.the-journal.jp/contents/jimbo/2011/06/post_116.html

正力松太郎はなぜ日本に原発を持ち込んだのか

マル激トーク・オン・ディマンド
532回(20110625日)
正力松太郎はなぜ日本に原発を持ち込んだのか
ゲスト:有馬哲夫氏(早稲田大学社会科学部教授)

 「原発の父」と呼ばれる正力松太郎は、独占的な通信網欲しさから原発を日本に持ち込み、田中角栄は利権目的で原発を利用した。こうして日本の原発は、その本来の目的とは乖離した、いわば不純な動機によって増殖を続けそしていつしかそれは誰も止めることができないものとなっていた。
 正力松太郎に詳しい早稲田大学の有馬哲夫教授によると、読売新聞の社長で日本初の民間放送局日本テレビの社長でもあった正力の真の野望は、マイクロ波通信網と呼ばれる国内通信網の実現だった。これを手にすれば、当時将来有望な市場と目されていた放送・通信事業のインフラを自らの手中に収めることができる。正力はそのための資金としてアメリカからの1000万ドルの借款、それに対する日本政府の承認、そして通信事業に参入するための公衆電気通信の免許が必要だった。
 正力は野望実現のために、当時の吉田茂首相やアメリカとの交渉に奔走した。しかし、正力はほどなく一つの結論にたどりつく。それは、野望を実現するためには自らが最高権力者、すなわち日本の首相になるしかない、というものだった。そして、正力は同じく当時将来が嘱望されていた原子力発電は、そのための強力なカードになると考えた。しかし、正力の関心はあくまでマイクロ波通信網であり、原発そのものは正力にとってはどうでもいい存在だった。
 当初はアメリカも、弱小紙だった読売新聞を大新聞に育て上げた正力のビジネスマンとしての才能や政治的コネクション、そして何よりもそのアンチ共産主義的な思想を評価していたと有馬氏は言う。更にアメリカは、1953年のアイゼンハワーの国連演説以降、核の平和利用を推進し、その恩恵を西側陣営に広げることを対ソ戦略の柱の一つにしていた。アメリカにとって正力は十分に利用価値のある人物だった。
 日本で初の原子力関連予算が成立した翌年の1955年、正力は衆院議員に当選するやいなや、原発の導入を強力に推進する。新人議員ながら既に70歳と高齢だった正力は、限られた時間の中で、自らが首相になるための実績作りを急がなければならなかった。そのために読売新聞や日本テレビを使った大々的な原発推進キャンペーンを次々と打ち、当時第五福竜丸の被爆などで高まりつつあった反米、反原子力の世論の懐柔に奔走した。こうして正力は初代の原子力委員会委員長、同じく初代の科学技術庁長官の座を手にし、権力の階段を着実に登り始めたかに見えた。
 しかし、その頃までにアメリカは正力の権力欲を警戒し、正力から距離を置き始めていたと有馬氏は言う。それでも正力はあきらめず、遂に19578月、茨城県東海原発実験炉に日本で初めて原子力の灯がともった。しかし、正力の首相になる夢は叶わず、マイクロ波構想も通信・放送衛星の登場によって、意味のないものとなってしまった。
 夢のエネルギーであるかに思えた原子力発電にも問題が起きる。その年の10月、イギリスのウィンズケールの原子炉で大規模な事故が起こり、原発のリスクが顕在化したのだ。正力が科学技術庁長官並びに原子力委員長を退任した後の1961年、原子力賠償法が成立したが、その内容は事業者負担の上限を定め、それ以上は国が負担するといういびつな二重構造だった。ここにも、民間と言いながら実際は国が保証しているという原発の二重性の欺瞞を見て取ることができる。
 しかし、原発は正力の手を離れた後も著しい成長をみせた。1970年の大阪万博には敦賀原発から電力が送られ、未来のエネルギーとしてもてはやされた。オイルショックも原子力の推進を後押しした。そうした中で登場した田中角栄首相のもとで、1974年、電源三法が制定され、原発は高度経済成長の果実を得ていない過疎地の利権としての地位を得て、更に推進されることになる。
 正力が「首相になるための道具」として日本に原発を導入してから、半世紀がたつ。一人の男の不純な動機で始まった日本の原発は、原発に利権の臭いを嗅ぎ取った希代の政治家田中角栄の手で、やはり本来の目的とは異なる別の動機付けによって推進されるなど、常に二重性の欺瞞に満ちているようだ。
 「原発の父」正力松太郎の生きざまを通じて、原発の歴史と今後のエネルギー政策へのヒントを、有馬氏と考えた。(今週の司会は武田徹、宮台真司の両氏です)
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 当時からヤラセや偽装が常態化していたというお話(http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY201107160721.html)。

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http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY201107160721.html

201171731
原子力委の設置、裏に偽装報告 55年 初の海外調査団

 政府が1955年、原発を導入するために初めて派遣した海外調査団の報告書が、原子力委員会の設置を推進する内容に偽装されていたことがわかった。作成に関与した旧通商産業省の初代原子力課長(故人)の偽装を認める証言が、文部科学省の内部文書に記録されていた。
 文書は85~94年、日本の原子力行政の重鎮で、原子力局長や原子力委員を務めた故・島村武久氏が、原子力政策にかかわった政治家や官僚、学者など33人を講師として招いた島村研究会録音記録。A4判620ページにわたって文書化され、文科省が製本したものを朝日新聞が入手した。
 政府は54年12月、初めての原子力予算で、物理学者を団長とする15人の「原子力平和的利用海外調査団」を派遣。4班に分かれて米英仏やインド、スウェーデン、デンマークなど14カ国を巡り、原子力行政の組織体制を調べた。
 調査団は帰国後、原子力を推進・開発する政府の機関について「各国の統括機関はほとんどすべて委員会の形をとり多頭。各方面の意見を十分に入れるためと思われる」と報告書に明記して、集団指導体制による委員会の設置を日本でも急ぐよう提言した。
 事務局として作成にかかわった旧通産省工業技術院原子力課の初代課長の故・堀純郎氏は88年、「島村研究会」に招かれ、「(トップに)委員会をつくっているのは米国だけで、ほかにはどこもない」と指摘。フランスは「役所」、イギリスは「公社」だったにもかかわらず、「(諸外国は)どこでも委員会だ。だから日本でも委員会を作らなくちゃいかんと強調した」と偽装を証言した。
 さらに「若い事務官がこんなうそ書けるかと憤慨した」とも証言し、のちに資源エネルギー庁次長となる豊永恵哉氏が偽装に抵抗したことを明らかにした。
 豊永氏は朝日新聞の取材に「委員会は米国にしかなく、責任があいまいになり、日本になじまないと思った。むしろしっかりした行政組織を作るべきだと上司に進言した」と話す。
 政府は報告書をもとに原子力委員会を56年に発足させ、初代委員長に正力松太郎国務相、委員にノーベル物理学賞の湯川秀樹氏、経団連会長の石川一郎氏らを起用。著名人を集めた委員会を設け、米国の水爆実験で「第五福竜丸」が被曝(ひばく)した事件による原子力への世論の逆風を弱める狙いがあったとみられる。政府が公表した報告書の偽装は、原発導入期からの隠蔽(いんぺい)体質を示すものだ。(山岸一生)
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●ババをつかまされた!?

2011年07月22日 00時03分51秒 | Weblog


玄海原発は、導入を嫌った関西電力東京電力に騙されて、プルサーマルというババをつかまされたのではないか、という指摘。偶然見つけた映像(http://www.youtube.com/watch?v=OPHcgvc_1yw&feature=player_embedded)だったのですが、今確認してみると、消えてしまっていました・・・。残念。

 一方、原発再開に向けて随分素早い対応だった玄海町長の素性(http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/07/post_788.html)。なんで身綺麗にする努力をしないのかな? 甘い汁を吸っていると思われて当然だろう。

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http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2011/07/post_788.html

〈高野論説〉
原発運転再開の先駆となった玄海町長の素性 ── 赤旗日曜版と西日本新聞の報道

 海江田万里経産相が7月4日佐賀県に出向いて「原発は安全です」と宣言して、定期点検で停止中の玄海原発2、3号機の運転再開を迫ったこと自体、大臣が官僚の操人形に堕していることを象徴する恥ずべき光景だが、それを待ってましたとばかり受け入れて運転再開に同意した玄海町の岸本英雄町長のためらいのなさもまた常軌を逸している

町長が原発土建のボス
 それもそのはずで、同町長は同原発関連の工事を多数受注してきた地元土建業者「岸本組」の元専務・営業本部長で、今も実弟が社長を務める同社の第2位の大株主。このことは共産党の機関紙『赤旗』が報じ、その後『西日本新聞』がフォローし、さらに一部全国紙もベタ記事程度で報じたが、余り知れ渡っているようではないので、7月10日付『赤旗日曜版』の「玄海町再稼働"容認"の裏側/町長と原発の"利益共同体"」及び同日付『西日本新聞』の「玄海町長実弟企業に原発マネー17億円」の記事から要約紹介する。
 岸本組は、九州電力玄海原発1号機の着工直後の1973年頃から原発工事に参入し、76年には原発サイト内に事務所を設置するまでして、06年8月〜10年4月だけでも少なくとも4億8000万円の工事を請け負っていた。また、同じ期間に同社が町から受注した公共工事は少なくとも229000万円で、うち122000万円が電源3法に基づく交付金事業だった。それ以外にも、九州電力が20億円を寄付した「早稲田佐賀中学校・高等学校」の工事でも、岸本組は共同企業体に加わって1億7600万円を受注している。
 岸本組は、町長の曽祖父が明治44年に創業した地元名門企業で、町長は1995年に県議に当選するまで同社の専務取締役・営業本部長を務めていた。後を受け継いだ町長の実弟が現在の社長で、その実弟が筆頭株主、町長は今も発行株式の約12.5%を持つ第2位の大株主である。このような、九州電力とベッタリ癒着して利益を貪ってきた直接の利害関係者が、堂々と町長になってはばからないという恥ずべき「原発政治文化」を築き上げてきたのがこれまでの自民党〜経産省〜電力会社の原発ブロックである。
 玄海町の場合、玄海原発1号機が運転開始した1975年度から2010年度までの35年間に町として受け取った電源立地地域対策交付金や核燃料サイクル補助金、広報・安全交付金などの「電源3法交付金」は、総額約267億円。2011年度の同町一般会計予算約57億円のうち、原発関連財源が約6割に達する。原発がなくなれば町の財政が立ち行かないのは明らかで、だからこそ岸本町長は全国に率先、原発再開を認める発言をした訳だが、それはつまり、「命よりも金が大事という価値観を認めろと町民に迫っているに等しい

メールだけがやらせ?
 さてその玄海原発再開を巡って、6月26日に県内ケーブルTVとインターネットで行われた「県民の意見を聞く」ための番組で、九州電力が組織的に社員や子会社社員に「再開賛成」のやらせメールを送るよう指示していたことが問題になっているが、こんなことは今に始まったことではなく、そもそも原発の安全性を国民に植え付けるためのすべてのイベントが「やらせ」なのである
 『週刊文春』7月21日号は巻頭特集「九電"やらせメール"どころじゃない/東京電力元社員が明かす"ペテン説明会"全手口!」で、経産省や原子力安全委員会が法に基づいて開催する「公開ヒアリング」そのものが、経産省と電力会社による遥かに膨大な「やらせ」であることを暴露している。
 それによると、まずヒアリングに参加して意見を述べる陳述人は、事前に経済産業大臣宛てに、住所、氏名、年齢、職業を明記して、質問内容を1200字以内で書いて、郵送しなければならない。しかし実際には、その陳述人を選定して、その質問内容を作成してその通りに言わせるのは電力会社の役目で、そのためどの公開ヒアリングでも、原発推進派が7割、反対派が3割になるよう割り振られ、しかも会場には必ず「住民」を装った電力会社やその関連の社員や家族が動員され、拍手や野次までもが推進に傾くよう演出されていた。
 つまり、原発そのものが「安全」という虚偽を取り繕うための「やらせ」の上に成り立ってきたということである。単純な話で、原発がそれほど「安全」ならば、何百億もの金を地元に落として「札束でほっぺたを叩く」ことも必要ないし、何度も公開ヒアリングも開くとは無意味だし、そこでの住民の鋭い質問を恐れて七転八倒の「やらせ」をすることもないし、要は自分らが「安全ではない」と分かっているものを押しつけようとするからそんな風にジタバタするのでしょう。石油や石炭やガスの発電所を作るのに、何百億円もの交付金その他を注ぎ込むということはなかったのだから、そういうものを注ぎ込んできたこと自体が、「安全でないものを押しつけることのお詫び料」を払わなければならないという負い目の現れなのでしょう。そういう政治的な原発文化が終わったのである。


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●原発を止める: 首長の決断

2011年07月21日 00時19分05秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0626/SEB201106260056.html)。

 知事決断で止めれる。上関原発祝島の人たち。それに対して玄海は・・・。

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http://www.asahi.com/national/update/0626/SEB201106260056.html

上関原発の埋め立て免許、延長認めない方針 山口県知事
201162730

 中国電力の上関(かみのせき)原子力発電所建設計画(山口県上関町)で、山口県の二井関成知事が予定地の公有水面埋め立て免許の延長を現状では認めない方針を固めた。国がエネルギー政策の見直しを打ち出しており、新規の原発建設自体が不透明になったため。二井知事は27日、県議会の代表質問に対し、その考えを表明する。
 中国電の埋め立て免許は来年10月に期限が切れる。東京電力福島第一原発の事故を受け、予定地海域の埋め立て工事は中断。期限内の完工は事実上不可能な情勢だ。中国電が免許の延長申請をしても、知事が認めなければ埋め立てはできず、中国電が予定している2012年6月の着工も、さらに難しくなった。
 二井知事は5月、免許を延長するかどうかについて「白紙の状態」と述べ、認めないとの判断が知事の裁量でできるかを国に問い合わせていた。県によると、国から、埋め立て免許の可否は知事の判断でできる、と回答があったという。
 二井知事は、福島第一原発の事故を受けて、国のエネルギー政策が見直されることになったことから、新たな原発の建設自体が不透明になっていると判断。この状態が続く限り、中国電から免許延長の申請があったとしても、認めることはできないとの方針を固め、県議会でも表明する意向だ。
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 伊方原発3号機の運転再開を断念(http://www.asahi.com/business/update/0708/OSK201107080075.html)。

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http://www.asahi.com/business/update/0708/OSK201107080075.html

四国電力、伊方原発3号機の運転再開を正式断念
2011781323

 四国電力(高松市)は8日、定期検査中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、今月10日に予定していた運転再開を見送ると正式に発表した。九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の2号機、3号機の再開も4月に予定されていたが、地元自治体の反発が強く、メドが立っていない。
 四電は「現段階で地域の理解をいただける状況でないと判断した。引き続き、地元自治体や地域に丁寧に説明し、一日でも早く運転再開できるよう最善を尽くす」とのコメントを出した。中村時広・愛媛県知事は「再稼働は白紙」という姿勢を崩していない。
 国が新しい安全性評価(ストレステスト)の導入を決めたことで、再稼働の条件や時期が不透明になっていたことも影響した。(島脇健史)
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 玄海原発周辺の動き。九電や佐賀県・玄海町は県境で放射能は防げる、とでも言うのか? (http://www.asahi.com/national/update/0626/SEB201106260039.html

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http://www.asahi.com/national/update/0626/SEB201106260039.html

「島民納得なき原発再開認めない」 長崎・鷹島で決議
20116262238

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)から最短8キロの長崎県松浦市の離島、鷹島(人口約2400人)で26日夜、緊急の島民集会があり、定期検査で停止中の同原発2、3号機について「島民の納得なしの運転再開は認めない」と決議した。経済産業省原子力安全・保安院や九電に、立地自治体並みの説明も求めた。
 集会は、東京電力福島第一原発の事故後、農漁協や自治会の代表らが旗揚げした住民団体「玄海原発と日本のエネルギー政策を考える会」(90人)が主催。住民約120人が集まった。
 鷹島は原発の防災対策重点地域(EPZ)の10キロ圏内だが、松浦市と九電との間に安全協定はなく、原発の運転に住民の意見を反映させる仕組みがない
 参加者の不満はここに集中。地元漁協の前組合長、板谷国博さん(70)は「漁業者にとって原発の存在は死活問題。国や九電に原発からの温排水などの問題を訴えても、鷹島は県外と無視されてきた」と訴えた。
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 いつもの小出裕章さんの頁(http://hiroakikoide.wordpress.com/)で音声ファイル(http://hiroakikoide.wordpress.com/2011/07/05/tanemaki-jul-4/)を聞きつつ。
 福島原発に、国や東電は安全性の保証を与えていたのではないか? 国は、どんなことがあっても安全だと言ってきたのではないか? 福島原発人災後、国が安全だ、と言ったからといって、どうして原発を再開・継続運転して良いのかさっぱり分からない。圧力容器そのものが壊れる、ということを言っている方もおられる。中性子を浴びた金属は脆くなっているはず。ガラスのようにパッと割れて、破壊されやすくなる。金属試験片でどれほど「ガラスに近づいている」かどうかを調べつつ、どんどんと運転期間を延長をしている。どこまで運転可能なのか、は明らかになっているのか?

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●吉良龍夫さん亡くなる

2011年07月20日 00時03分14秒 | Weblog


asahi.comから(http://www.asahi.com/obituaries/update/0719/OSK201107190195.html)。

 ご冥福をお祈りします。

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http://www.asahi.com/obituaries/update/0719/OSK201107190195.html

吉良龍夫さん死去 植物生態学研究の第一人者
                                         20117192323

 熱帯雨林など植物生態学研究の第一人者で、琵琶湖を始め世界の湖沼保全に力を注いだ大阪市立大名誉教授で滋賀県顧問の吉良龍夫(きら・たつお)さんが19日、脳梗塞で死去した。91歳だった。葬儀は親族のみで行う。

 大阪府出身。京都大農学部の学生時代から、今西錦司氏や梅棹忠夫氏(いずれも故人)らとミクロネシアなどを探検調査した。

 植物の成長や、1本の木から森林ができる過程を数値化してとらえ、熱帯雨林の消失と地球温暖化の関係を早くから指摘した。
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●福島第一原発海水注入中断事件の裏にいたヒト

2011年07月19日 00時00分39秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナルhttp://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)7月16日の記事。

 民主党の偽メール事件と同じ構図。福島第一原発のメルトダウン直後、海水注入を菅直人首相がt中断させたことが再臨界を招きかねない行為だとして、自民党その他やマスコミが大騒ぎをしたが、なんとそのガセネタの背後にいた人があの安倍晋三元首相だったとは。国会その他での谷垣禎一自民党総裁の追求のネタ元が安倍元首相のブログ!

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/の7月16日の記事】

2011/07/16
<主張>安倍晋三元首相ネタ元の「菅首相の指示で海水注入中断」は、自民党版偽メール事件
執筆者: Yamaoka (2:30 pm)

 旧聞に属する話ながら、大手マスコミはまったくというほど自民党、特に安倍晋三元首相(冒頭写真)の責任を追及しないので報じる。
 5月23日の衆議院復興特別委員会で、自民党の谷垣禎一総裁(下写真の左端)は、菅直人首相に迫った。
 3月11日発生の東日本大震災の翌日、福島第1原発1号機では再臨界を阻止すべく、海水注入を行った。ところが、菅首相の指示により、その再注入が中断したとの報道があるが、実際、どうだったのかという内容。
 これに対し、菅首相は「直接報告が上がってなかったのだから、やめろとかやめるなとかいうはずもない」と完全否定。その後、26日になって中断自体がなかったことが判明。この質問は、完全なガセ情報を元にしたものだったのだ。
 偽メール事件とは、06年の通常国会で、民主党の永田寿康代議士(当時。後に自殺。横写真)が、ライブドア事件で服役中の堀江貴文が衆議院選出馬に関し、自民党の武部勤代議士の次男に3000万円振り込んだ証拠メールがあるとして質問したが、まったくガゼだったというもの。メール当時、武部氏は自民党幹事長で、これが事実なら自民党は大打撃を被るところだった。結果的に、民主党は守勢に回り、前原誠司代表ら執行部は総退任した。
 海水注入中断の件、谷垣総裁は「報道によれば」といっているが、その報道は5月21日にあり、そのネタ元は前日発信の安倍元首相のブログだった。
 要するに、これを偽メール事件に当てはめると、ガセネタを提供した西澤孝(2年少し前に養子に入り別姓に)というフリーライターの立場にいるのが安倍元首相であり、自殺した永田氏に当たるのが谷垣総裁ということになる。
 結果は大丈夫だったが、海水注入を中断していれば再臨界が起こる可能性があり、このネタが本物なら菅首相はすでに辞任していたかも知れない。自民党、安倍元首相の背後には原発を今後も推進したい経産省が付いており、この谷垣総裁質問の本質は、菅降ろしのための「原発クーデータ」計画だったといっていいだろう。
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●原発被爆労働という〝原発ジプシー〟の労災

2011年07月18日 00時00分06秒 | Weblog


CMLに出ていた記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010528.html)。映像がアップされています(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=1A6b0sgGLdc)。

 このような犠牲なくして成り立たない発電システムや社会は間違っている。労働の対価を得ていたのだから我慢せよというのか? 社会が誤りを犯し続けてきたのだから、身体を元に戻すことができない訳であり、せめて、国(税金)や電力会社が生活を保障すべきではないのか? 米軍基地に無駄金を使うなどドブに捨てるようなもので、こういうところにこそ使うべきではないのか? 福島第一原発の被災者も同様である。労働の対価や誘致の補助金について一万歩譲歩したとしても、原発に反対していた周辺地域に住む被災者や、特に、最も影響を受ける子供たちに何の罪があるのか? 
 梅田隆亮さんのQ大病院の診察資料を日立プラントが偽装したのか? 電力会社のヤラセ体質と同じか?
 内部被爆の証拠がようやく発見。「原発被爆労働の実態」が広く知られるべきである。それを知ったうえでも、原子力発電を続けるべきである、というのなら返す言葉もない・・・。
 〝原発ジプシー〟問題を早くから告発してきた樋口健二さんも出てきます。
 「鳴き殺し」(被爆アラームのスイッチオフ)など杜撰な労働実態。結局、梅田さんの労災は不支給となった・・・。喫煙者だったことが理由らしい。喫煙で内部被爆するのか? 現在、再審請求中。
 金平茂紀さんの厚労省の対応に対する疑問。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-July/010528.html

[CML 010659] Re: きょうの 「報道特集」 元原発作業員のたった一人の戦い
              2011年 7月 11日 (月) 01:27:24 JST

ここで見ることができます。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=1A6b0sgGLdc

----- Original Message -----

From: ・・・・・・
To:  ・・・・・・
Sent: Saturday, July 09, 2011 11:48 AM
Subject: [CML 010639] きょうの 「報道特集」 元原発作業員のたった一人の戦い

> ・・・さんからの情報です。
> 
> TBSで きょうの夕方 5:30からの番組後半。
> 
> 「30年のたった一人の戦い・・・
> 元原発作業員が健康被害を訴えて
>原発労働者と労災▽心筋梗塞との因果関係
>日当は当時で1万円▽作業員が着る赤い服の意味
>「ねばい鼻血」▽倦怠感と脱力感▽「鳴き殺し」とは?
> ▽30年前の報道特集に残っていた映像
>「診断書」と「覚書」の謎▽振り込まれた金
>彼の心を支えたもの▽見つかったデータ
>原発作業員は伸べ39万人超
> http://www.tbs.co.jp/houtoku/
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●小沢一郎氏に対してのバカ騒ぎのその後

2011年07月17日 02時46分34秒 | Weblog


gendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/131477)。

 小沢一郎氏への意味不明な訴追について、バカ騒ぎ・バッシング報道のマスコミはどう責任をとるのか。20日の論告求刑はどうなるかは分からないが、暴走してしまった検察とそれを煽ったマスコミ、いい加減な検察審査会はどうするのか?

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http://gendai.net/articles/view/syakai/131477

「調書」大量却下で小沢元秘書3人の量刑はどうなるのか
                     2011712 掲載

大久保、池田「無罪」、石川「罰金刑」なら猛烈な検察批判が起きるゾ
 東京地裁供述調書を大量却下した「決定書」は、元秘書3人の量刑にどう影響するのか。小沢元代表本人の無罪が確実視される中、元秘書たちの無罪もあるのか。
大久保隆規元秘書の無罪は確実」と言うのは、元東京地検特捜部検事で名城大教授の郷原信郎氏だ。大久保氏は陸山会の会計責任者だったが、報告書の作成は当時の秘書だった石川知裕議員と、その後任の池田光智元秘書に任せ切りだった。

   「地裁は今回の決定書で、石川氏と池田氏が大久保氏に報告書の虚偽記載を
    
『報告、了承された』と認めた調書を全て却下しました。検察側は
    大久保氏を聴取した改ざん検事の前田恒彦受刑者の調書の証拠申請を
    すでに見送っています。他の秘書と虚偽記載を共謀したとして、
    有罪に問える材料がもはやひとつもないのです」(郷原氏)


 検察に詳しいジャーナリストの魚住昭氏も、決定書を熟読した上で「大久保氏の無罪は間違いないと言い切った

 現職議員である石川氏はどうか。「唯一の不安材料は、04年分の報告書で問題となった『10月29日、金4億円、小澤一郎』という借入金の記載についての認識です」と魚住氏がこう言う。

   「決定書で石川議員の逮捕後の調書はほとんど却下されましたが、
    逮捕前の任意調書は証拠採用されています。検察は問題の記載を
    『りそな銀行から小澤一郎名義で借りた金。小沢本人からの借入金は
    記載していない』として起訴。石川議員は公判で『文字通り
    小沢本人からの借り入れ』とし、『不記載にはあたらない』と
    主張しました。しかし、採用調書で石川議員は『小沢本人からの
    借り入れを記載』と主張せず、『当時は忙しかったので書き忘れた』
    との記載が出てくる。この調書をもって、裁判所が不記載を
    認定するかは微妙なところです」


 とはいえ、検察側に有利な材料はこの一点のみ。「水谷建設からの裏金を隠すため、秘書3人が共謀して収支報告書をごまかした」というストーリーは完全に骨抜きとなり、残ったのは石川議員の記載ミスだけ。池田氏にいたっては、逮捕した理由すら見当たらない

 郷原氏は「仮に記載ミスで石川議員が有罪になっても罰金刑が関の山」と語り、魚住氏は「罰金刑でも、公民権停止の付かない軽い処分の可能性もある」と言う。
 今月20日の論告求刑。検察側がどうするのか見ものだ
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 魚住昭さんの論考は、WEBRONZA+(http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2011071100011.html)にも出ています。魚住さんは、ここでも無罪を確実視しています。

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http://astand.asahi.com/magazine/wrnational/2011071100011.html

起訴拠り所の調書否定で小沢氏の無罪確実
                   2011年07月13日
魚住昭

7月8日、笠間治雄・検事総長が検察改革について記者会見すると聞いたので霞が関の検察庁に行った。会見のポイントは「従来の独自捜査中心主義を改めて財政経済事件の捜査に軸足を移すため特捜部の班編制を変える」ということだった。

 会見を聞きながら、私は複雑な思いにとらわれた。笠間総長は、独自捜査をする「特殊・直告班」を2班から1班に縮小し、国税局や証券取引等監視委員会などからの告発を受ける「財政経済班」を2班に拡充するという。

 しかし、いくら班編制をいじっても、総体としての特捜部は従来通り存続するのだから、まるで朝三暮四のような話だ。それで国民に納得してもらえる思うんだったら、検察は国民を相当馬鹿にしている

 それに、金融証券など企業犯罪の摘発を強化する方針は、2000年代初頭からの検察の既定路線だった。今回の班編成の変更はその路線を具体化したものにすぎない。それをあたかも重大な改革であるかのようにぶち上げたのだから、ますます国民を愚弄している。

 しかし、そう思う一方で、私は今回の総長会見にこれまでとは明らかに違う空気を感じた。「特捜部は政治家を捕まえるためにできた部ではない。その意味で原点に帰る」という総長の言葉からも、かつてないほど切迫した気持ちが伝わってきた。

 この会見では検察庁の全職員に向けた「検察改革についてのメッセージ」も公表されたが、総長が全職員向けメッセージを発すること自体が異例中の異例の出来事だ。

 笠間総長がこれほど強い危機感を持った理由はもう言うまでもないだろう。東京地裁が6月30日、陸山会事件で特捜検事が作成した調書の多くを証拠採用しない決定をしたからである。

 なかでも致命的だったのは小沢一郎氏に4億円の虚偽記載を報告し、了承を得た」という石川知裕衆院議員の調書(昨年1月19日付)の任意性が全面否定されたことだ。

 登石郁朗裁判長は決定理由で「特捜部は恐ろしいところだという(検事の)威迫や、小沢の不起訴見込み判断という利益誘導、まさに硬軟両面からの言辞がなされたことにより、石川被告は本件調書に署名指印したものと推認される」と特捜の捜査手法を糾弾した。

 この本件調書は、検察審査会が2度にわたって小沢氏の起訴相当議決をした際に最大の拠り所だった。その任意性が完膚無きまでに否定されたのだから、これから始まる小沢氏の公判の結論は見えたも同然だった。

 理屈から言えば、石川議員ら3被告と小沢 氏本人の審理を担当する裁判官の顔ぶれは異なるので別の結論が出る可能性がないわけではない。しかし、登石裁判長が石川調書の任意性を否定した根拠は、昨年5月に石川氏が特捜部の再聴取(検審の起訴相当議決を受けて行われた)を受けた際、ひそかにICレコーダーに録音していたやりとりである。

 そのなかで検事自ら石川氏に対し「特捜部はおそろしいところだ。何でもできるところだぞ」と言って威迫したことを事実上認めているのだから、小沢公判でも石川調書の任意性が認められる可能性は限りなくゼロに近い。ほかに小沢氏の虚偽記載への関与を示す証拠はないから、彼の無罪は確実になったと言っても言い過ぎではないだろう。

 6月30日の決定のもう一つ重大なポイントは切り違 い尋問」が認定されたことだ。特捜部は陸山会の会計責任者だった大久保隆紀氏と石川氏の「自白調書」をもとに、大久保氏が石川氏から虚偽記載の報告を受けていたと断じていたが、実は・・・・・
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 Iwakami‐webには石川氏のインタビューが出ています(http://iwakamiyasumi.com/archives/10828)。

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●倫理観の欠片もないセンセ

2011年07月16日 00時28分29秒 | Weblog


山岡俊介さんのアクセスジャーナル(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)の6月25日の記事の一部を引用。

 こういう人を何と形容すれば良いのだろう? 小泉純一郎氏とともに、「売国奴」とでも呼ぶべきか。それとも、日本の政治や経済をずたずたにした「犯罪者」とでも呼ぶべきか。
 彼らに震災後の経済などを語らせてはならない!!


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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/、 6月25日】

2011/06/25
あの先物会社「コムテックス」の一番の広告塔と化した竹中平蔵元国務相

執筆者
: Yamaoka (8:30 pm)

 政治家の質が本当に落ちているとはいえ、そこは腐っても政治家。それも国務相まで務めた御仁となれば、いくらいまは民間人とはいえ、営業停止を食らったり、多くの民事訴訟を提起されたり、社員が詐欺罪で逮捕されたりし、いま現在も問題を起こした当時と実質、経営陣が代わっていないような先物会社の広告塔を務めるような真似は、常識的に考えればやらない、やれないだろう。

 ところが、竹中平蔵氏にはそういう常識は通用しないようだ。

 本紙が徹底追及していた先物会社「コムテックス」(大阪市)主催の、無料とはいえ、その実態は同社の営業ツール以外の何者でもない講演会を、昨年に続きまたやるそうだ

 タイトルは「震災後の日本経済と成長の展望」。

 ・・・・・・。
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●脱原発への義務

2011年07月15日 00時07分12秒 | Weblog


東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011062902000074.html)。

 先日の電力会社のヤラセ株主総会について。結論ありき、やる意味など無い単なる儀式。FUKUSIMA後も、何の反省もない、恥ずべき人たちだ。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011062902000074.html

電力株主総会 原発論議もっと深く
                                        2011629

 東京電力の株主総会で株主提案の「脱原発」が論議された。否決はされたが、深刻な事故は株主の脱原発の議決権行使を確実に増やしている。なお原発に頼るのか。全国民で論議を重ねたい。
 一向に事故の収束が見通せない東京電力の福島第一原発。関東、中部地方などにも広がる放射能汚染。総会に出席した株主は昨年のほぼ三倍、一気に九千二百人に膨らんだ。未曽有の事故が株主の関心を呼び起こしたようだ。
 しかし、東電の勝俣恒久会長らは「史上まれな巨大地震や津波の影響で事故を起こしてしまった」を繰り返し、国民が関心を強める脱原発と正面から向き合うことはなかった
 個人株主四百二人が提出した「古い原発から停止・廃炉」「新増設はしない」との定款変更議案を、脱原発は定款ではなく業務を執行する取締役会に委ねるべき案件と、手続き論で葬った
 原発を電力事業にどう位置づけるべきか。これも「国のエネルギー政策の議論などを踏まえ検討する」と、自らの判断を示さず政府頼みを色濃くにじませた。
 東電には福島の廃炉費用、火力発電の追加燃料費、避難住民への損害賠償などを合わせ、十兆円規模の負担がのしかかる。
 二〇一一年三月期末の東電の純資産は一兆六千億円。東電救済策ともいわれる国の原発賠償支援法案が成立しなければ、債務超過に直面する。徹底したリストラで法案を成立させ、東電の生き残りを図りたいようだが、果たしてそれだけで前に進めるのか。
 法案が成立すれば、原発事業を営む電力各社が負担金を拠出して東電の経営を支え合う道が見えてくるが、まずは漏えいが続く放射性物質の封じ込めが先決だ。
 そのうえで、原発なしで電力会社は存立しえないかを探る。東電には自然エネルギー買い取りの実績が蓄積されており、それを生かし電力の安定供給を担う公営企業として本格導入を検討すべきだ。
 静岡県の浜岡原発の全面停止を余儀なくされた中部電力の株主総会にも、昨年を千人以上も上回る約二千七百人が出席した。ふるさとを追われ、いつ帰れるか分からない十五万人もの人々の悲惨な状況に思いを寄せ、脱原発を噴出させたのだろう。
 世界の原発は約四百基。その1%、四基の事故で国内外の大気や海が放射能に汚染された。原発の安全神話を問い直し、国民的規模で脱原発の論議を深めるときだ。
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●「脱原発社会を目指す」と原発依存体質の抜けない人

2011年07月14日 00時05分39秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011071301000881.html)。

 3・11から4ヶ月が過ぎてようやくの決断。会見での記者の質問も否定的な感じかな? ま~、首相の方も思いつきのような会見だから仕方ないけれども、「脱原発社会を目指す」という一点のみ、頑張ってほしいと思う。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011071301000881.html

脱原発依存社会」目指す 首相、具体的目標説明せず
                        2011年7月13日 19時35分

 菅直人首相は13日夕、記者会見し、今後のエネルギー政策に関連し「原発に依存しない社会を目指すべきだ」と強調。ただ、時期など具体的目標についての説明はしなかった。

 現在停止中の原発再稼働に関する混乱については自らの指示の遅れを認め陳謝し、「私を含め4人の大臣で判断しようとなっている。大丈夫となれば稼働を認めることは十分あり得る」と述べたが、一方で再稼働がなくても「節電の協力が得られれば、今年の夏と冬の必要な電力供給は可能だ」と説明した。

 首相は「必要な電力を供給するのは政府の責務」として、電力供給に関する計画案をまとめるよう指示したことを明らかにした。
                                                      (共同)
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 記者だけでなく、内閣の一員であるにもかかわらず、元自民党でどっぷりと原発で甘い汁を吸ってきたと思われる与謝野馨氏が早速首相を批判http://www.asahi.com/politics/update/0713/TKY201107130558.html)。原発依存体質の抜けない人だ。Mr.風見鶏氏中曾根中曽根)氏でさへ、今や脱原発に寝返ったと言われているのに。カネ、カネのことしか頭にないヒト。TPPにも驀進し、消費税増税も断行し、大企業のカネにしか興味のないヒトだ。

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http://www.asahi.com/politics/update/0713/TKY201107130558.html

                    2011年7月13日20時41分
与謝野氏「脱原発は多面的な検討必要」 首相の方針批判

 与謝野馨経済財政相は13日、日本記者クラブの講演で「脱原発のスローガンはある局面だけの議論で、多面的な検討が必要。貧しい国がなんとか成長してきたところを理解しないと、物事の判断を誤る」と述べた。原発に依存しない社会を掲げる菅直人首相の方針を批判した。

 与謝野氏は「脱原発は簡単に言えるが、原発の代わりに化石燃料を使えば、法人税を3割増税したのと同じコスト増が発生する」と話した。数兆円の負担増になり、国内総生産(GDP)を押し下げる要因にもなると指摘した。

 その後の月例経済報告の記者会見で与謝野氏は、「エネルギー政策全体の整合性を考える必要がある。将来の政策選択は福島(第一原発の事故)の現場が落ち着き、冷静にものを考える時期になされるべきだ」と重ねて疑問を呈した。
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●ビンラディン暗殺・私刑に喝さいを叫ぶ国民

2011年07月13日 00時41分33秒 | Weblog


綿井健陽さんのWP『逆視逆考PRESS』(http://watai.blog.so-net.ne.jp/)の5月4日の記事(http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-05-04)。

 もう忘れ去られたニュース。批判的な視点など、日本では皆無。
 アメリカの叫ぶ正義は唾棄すべきもの。マイケル・ムーア監督は「処刑だ」と批判し、死を祝福する風潮を強く批判したという。

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http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-05-04

それは正義なのか? OKなのか?

あのビン・ラディンが米国大統領の命令によって、米軍の軍事作戦で殺害されたという。オバマ大統領は演説で、「ビンラディン容疑者が『数千人の無実の男女や子どもを殺害した責任を負う』」「正義はなされた」と述べたようだ。

http://www.asahi.com/international/update/0502/TKY201105020162.html?ref=reca 

喜んでいるアメリカ人に対して聞いてみたいが、この
正義が「OK」「素晴らしい」「よくやった」とすれば、では次のような正義が起きた場合はどう解釈すればいいのだろうか? 子供たちから質問されたときはどう返答すればいいだろうか?

あるアフガニスタン人が、もしくはあるイラク人が、ブッシュ元大統領自宅を急襲して殺害した場合
あるパレスチナ人が、イスラエル首相の自宅を急襲して殺害した場合

どちらの大統領も首相も、イラクやアフガンやパレスチナで、「数千人(実際にはそれ以上)の無実の男女や子どもを殺害」してきた首謀者であるから、彼らを殺害することも正義であり、これも「OK」「素晴らしい」「よくやった」とみなされるのか。

アメリカで暮らす人たちが多数殺害された場合は、国際法も何もかも無視して、米国大統領の命令でいつでもどこでも、その首謀者を殺害できるのか。そんな権限は米国だけにあって、ほかの国には無いのか。ほかの国やどこかの組織が同じようなことを行うと「テロ」となって、米国がそれをすると「軍事作戦」となるのか。

ビンラディンが殺害されたことで、「報復テロを警戒」と報じられていたが、これまですでに米国は9・11同時多発テロ事件の後に、アフガンを「報復攻撃」したではないか。大量破壊兵器の因縁を作り上げてまでイラクに侵攻したではないか。

米国だけは誰でもどこの国にでも「報復」できる権利があって、「ミサイルを撃ち込む」こともOKなのか。オバマが大統領に就任したときの演説に感動・拍手・喝采した人たちは、ビンラディンへの軍事作戦にも感動・拍手・喝采しているのだろうか

ビンラディンを殺害すればもうテロは起きないとでもいうのか。9・11同時多発テロ事件の真相も、アルカイダの内実も、これまで世界で起きてきたテロの背景も、この処刑によって知る機会を失った。そしてさらに、またどこかで、その呼び方は「テロ」か「報復」か「軍事作戦」か「聖戦」かは変わっても、正義の名の下でまた人が殺されて連鎖していくのだろう。ビン・ラディンは死んだのかもしれないが、アメリカの思想や行動が絶対正義である限り、ビン・ラディン的な思想や行動を取る人は今後も世界に現れるだろう。

そんな絶対正義には、今こそ「NO!」と言わなければならない。

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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [
綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai

映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち
公式HP http://www.tongpoo-films.jp/littlebirds/
DVD発売中

月刊「創」『逆視逆考』
http://www.tsukuru.co.jp/
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関連して、「ベイエリア在住 町山智浩アメリカ日記」(http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20110701)から、FOXテレビが果たした役割についての記事(http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20110701)。

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http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20110701

2011-07-01  FOXニュースはいかにアメリカ国民をイラク戦争へと誘導したか

毎週金曜日夜11時半からトーキョーMXテレビで再放送中の『松嶋×町山 未公開映画を観るTV』、本日と来週の二回に分けて「アウトフォックスト」を放送します。

これはアメリカで一番人気のニュース専門ケーブルTV局「FOXニュース・チャンネル」が間違った報道によって911テロの犯人はイラクであると国民に信じ込ませ、ブッシュのイラク攻撃への世論を形成していったかを検証したドキュメンタリーです。

圧巻は、911テロの犠牲者の息子がFOXニュースに生出演して「911テロとイラクは無関係だ。僕の父の死を利用して戦争をデッチあげないでほしい」と発言したところ、FOX最高の人気司会者ビル・オレイリーが「黙れ!黙れ!」と怒鳴りつけて彼をスタジオから追い出す場面です。
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