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●西山太吉さん: 「特定秘密保護法制の実施機関にメディアが入っている」非民主国

2014年05月27日 00時00分03秒 | Weblog


東京新聞の記事【ツワネ原則関わった米元高官 秘密保護法を批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014050902000133.html)。
田中龍作ジャーナル』の二つの記事【元米政府高官 「秘密保護法なくても安全保障交渉に支障ない」】(http://tanakaryusaku.jp/2014/05/0009308)と、
【沖縄密約、因縁の日米2人が語る「秘密保護法」】(http://tanakaryusaku.jp/2014/05/0009315)。
最後に、nikkanーgendai.comの記事【米NSC大物が「安倍首相のウソ」明言 解釈改憲はデタラメ】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150186)。

   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の
          非常に危険な思い入れ、それに手を貸す責任


 世界の潮流と逆行する「『平成の治安維持法』をつくった総理」アベ様・・・・・・「国家が秘密にする情報の明確化などを求めた、安全保障と知る権利に関する国際ルール「ツワネ原則」・・・・・・「日本政府はきちんとした手続きを踏んでおらず、急いで成立させた。民主社会であるべき協議をしていない」と政府の姿勢を批判」、「米国の安全保障の生き証人であり、日米交渉の舞台裏を知り抜いた人物である。特定秘密保護法の国会上程にあたって安倍首相や政権幹部はことごとく「日米の安全保障、特に防衛機密の漏えいを防ぐために欠かせない」と説明してきた。だがハルペリン氏の話を聞く限りでは、それは全くウソだった」。

 「西山氏「特定秘密保護法制の実施機関にメディアが入っている。そんな国が世界のどこにあるか?」 ハルペリン氏「ない」」・・・・・・この国の異常さといううよりも、アベ様はじめ自公議員、翼賛野党議員、そして、それが分かっていて、あるいは、無関心に彼・彼女らに投票してしまった人々の異常さ。

   『●ジャーナリズムの矜持無きこんな「公共」放送なんて要らない!
   『●原発再稼働・もんじゅ推進を
        無批判に放送できる公正中立な公共放送「アベ様のNHK」
   『●確信犯? ノー天気? 猛毒法に、
      座長・渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長は断言「・・・賛成だ」
   『●「治安維持法」を止めるために:
        「アベ様のNHK」などマスメディアだけに任せてはおれない


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014050902000133.html

ツワネ原則関わった米元高官 秘密保護法を批判
2014年5月9日 朝刊

 国家が秘密にする情報の明確化などを求めた、安全保障と知る権利に関する国際ルール「ツワネ原則」の策定に深く関与したモートン・ハルペリン氏(75)が八日、国会内で講演した=写真、伊藤遼撮影。昨年十二月に成立した特定秘密保護法について「日本政府はきちんとした手続きを踏んでおらず、急いで成立させた。民主社会であるべき協議をしていない」と政府の姿勢を批判した。

 ハルペリン氏は外交政策や核戦略論などが専門の政治学者で、米国家安全保障会議(NSC)の元メンバー。ニクソン政権時代に沖縄返還時の核密約にも関わり、クリントン政権時代には大統領特別顧問を務めた。昨年公開されたツワネ原則の策定にも主要な役割を果たした。ハルペリン氏は、米国などでは秘密法の制定や改定に二、三年費やしたことを説明。秘密保護法が民間人に刑事罰を科し、政府の不正を秘密にしてはならないという要件や内部告発者の保護などが明確でない欠点を指摘した。

 ツワネ原則が国際的に認知されていない、との日本政府の主張については「世界の民主的な国で実行されているものを踏まえた」と反論。「秘密を守る法律がないことを根拠に、米政府が日本との協議や情報共有に及び腰になると決めた事実はない」と疑問を呈した。
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http://tanakaryusaku.jp/2014/05/0009308

田中龍作ジャーナル
元米政府高官 「秘密保護法なくても安全保障交渉に支障ない」
2014年5月8日 19:57 

    (ハルペリン氏は民主党、共和党両政権で安全保障交渉に
     携わってきた。眼光は76歳とは思えないほど鋭い。=8日、
     衆院会館 写真:筆者=)

 日弁連などの招きで来日した元米政府高官がきょう、衆院会館で「特定秘密保護法」の危うさについて語った。

 モートン・ハルペリン氏(1938年生まれ)は、ジョンソン政権で国防次官補代理、ニクソン政権とクリントン政権で国家安全保障会議のメンバーを務め、ニクソン政権時には「沖縄核密約・返還交渉」にあたった。

 米国の安全保障の生き証人であり、日米交渉の舞台裏を知り抜いた人物である。

 特定秘密保護法の国会上程にあたって安倍首相や政権幹部はことごとく「日米の安全保障、特に防衛機密の漏えいを防ぐために欠かせない」と説明してきた。だがハルペリン氏の話を聞く限りでは、それは全くウソだった。

 ハルペリン氏の証言は冒頭から強烈だった。「特定秘密保護法制定にあたって日本政府に米国政府から大きな圧力があったと理解している」としながらも「事実として言えることは、秘密保護法がなくても最もセンシティブな安全保障交渉に支障はなかった。現政権と日本との協議でもそうだ」。

 「私はジョンソン政権から今に至るまで、長い間アメリカ政府側担当者として、またアメリカ政府のアドバイザーとして日米関係に関与してきた。日本の秘密保護に関する強い法律がないために協議ができないということは、一度たりとも誰の口からも聞いたことはない」。ハルペリン氏は畳みかけた。

 「(核交渉でさえ)この新しい法律(秘密保護法)は必要ない」とまで言った。実際に核密約の交渉にあたったハルペリン氏の指摘は説得力があった。

    (衆院会館での講演は「特定秘密保護法」に反対する超党派の
     国会議員が主催した。=写真:筆者=)

 特定秘密保護法で懸念されているのが「知る権利」の侵害だ。国家機密をスッパ抜いたジャーナリストが罪に問われることになる。ハルペリン氏は次のように警鐘を鳴らす―

   「一番問題だと思われるのは、ジャーナリストが政府から情報を
    得て公開(記事に)することに刑事罰を与えることだ。ツワネ原則(※)は
    市民が国家安全保障に関する情報を漏らした時に刑事責任を
    問うてはならないと明確にしている。アメリカでもNATO諸国(同盟国)の
    多くでも国家安全保障に関する情報を漏洩したからと言って
    刑事罰を問うようなことは設けていない」。

 国家機密を暴いたジャーナリストが罪に問われない、とは本当だろうか? 質疑応答の時間が設けられたため、筆者は「メキシコの麻薬戦争」に関する調査報道をしていたフリージャーナリストが2012年9月、FBIに拘束されたことをハルペリン氏に質問した。

 ハルペリン氏は「事実を知らないのでコメントできない」と答えた。一介のフリージャーナリストの身柄拘束なんぞはベタ記事にさえならないため、氏も知らないのだろうか。

 特定秘密保護法には「取材報道の自由」が書き添えられた。ただし報道機関とは記者クラブメディア(大新聞、大放送局、大通信社)のことである。権力とお友達の取材報道活動の自由は保証されるが、権力のコントロールが効かないフリーランスが特定秘密に触れた場合は罪に問われる、ということだ。

 安全保障を知り尽くしたハルペリン氏もそれは知らなかったようだ。

 ◇

(※)ツワネ原則

「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」。国家安全保障上の国家秘密に関する法津制定と国民の知る権利の保護の両立をはかるための国際的な指針。2013年南アフリカのツワネで採択された。
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http://tanakaryusaku.jp/2014/05/0009315

沖縄密約、因縁の日米2人が語る「秘密保護法」
2014年5月11日 00:19

    (西山氏「特定秘密保護法制の実施機関にメディアが
     入っている。そんな国が世界のどこにあるか?
     ハルペリン氏「ない」 =10日夜、弁護士会館 写真:筆者=)

 沖縄返還(1972年)に絡んで日米両政府の間で交わされた密約をスッパ抜き逮捕された記者(※)と返還交渉に携わった元米政府高官が10日、初めて対面した。

 元毎日新聞の西山太吉記者とジョンソン、ニクソン政権で安全保障を担当したモートン・ハルペリン氏。霞が関の弁護士会館で顔を合わせた二人は照れ臭そうに席を並べた。特定秘密保護法の さきがけ となる事件から40年余りが経っていた。

田中:かつてスッパ抜いた方として密約の担当者にお会いしたお気持ちはいかがですか?

西山:喜ばしいことですよ。とにかく彼はどうしても一回お会いしたい人だったから。それができたから、今日は本当に喜ばしい日ですよ。人生にとって。

田中:(西山さんは)密約によって人生を犠牲にしたといえるが、どう思いますか?

ハルペリン:Very Sad. 大変嘆かわしい

田中:彼に会ってどうですか?

ハルペリン:大変うれしいです。

田中:西山氏の事件は特定秘密保護法のオリジナル版のようなものです。彼は法を犯したが、それによって密約が明らかになり国民は喜んだが?

ハルペリン:彼は法を犯すべきではなかった。(ハルペリン氏の真意は、法律に不備があるということではないだろうか。幾度も「ジャーナリストに特定秘密保護法を適用してはならない」と述べていることからもわかる。)

   (「安倍政権独特の歴史認識がある。集団的自衛権、
    武器輸出・・・権力が集中する時、必ず秘密を独占したがる」。
    西山氏は現政権の危険性を厳しく指摘した。=写真:筆者=)

 沖縄返還にあたって米国は核を撤去し、軍用地の原状回復費用を負担するとされていた。しかし実際は日米両政府の間で「沖縄米軍基地への核再持ち込み」「米国が負担する400万ドルは、日本政府が肩代わりする」という“合意”がなされていたのである。これが沖縄返還密約だ。

 「核抜き・本土並み返還」は、佐藤栄作首相(当時)が政治家としての集大成をかけた粉飾だったのである。実態は真逆だった。国民の血税が使われ、沖縄の基地は核(再)持ち込みのまま固定化することになったのだ。

 パネルディスカッションで司会者から「沖縄返還交渉で密約は必要だったか?」と問われた西山氏は次のように答えた―

   「核密約は非核三原則を自らの手で引き裂くものだから、
    密約が成立する。財政上の密約は、なぜ国民に言えなかったか?
    綺麗に「無償返還だ」と美化して、あらゆる戦略をとった。
    これは国民を愚弄すること。外交交渉のプロセスは隠しても、
    結論は国民に言うべきだ。民主主義のイロハのイでしょう。
    密約なんて必要じゃなかったと思う」。

 同じ趣旨を質問されたハルペリン氏は「(密約は)開示すべきだった。敵国からの反撃というより国民からの反感が怖かったから日本政府は開示しなかった」と答えた。

 パネルディスカッションの冒頭、西山氏は「(日本に)秘密保護法がないとアメリカが困るということはない」と言い切った。ハルペリン氏も8日、衆院会館で行った講演でまったく同じことを話している。

 外務省アメリカ局長(当時)が「密約の存在」を認め、米公文書館で「密約文書」が見つかり、故佐藤栄作氏の家族も「密約文書」を公開している。2010年、岡田克也外相は「密約はあった」とする調査結果を公表している。

 それでも「密約はない」と言い張る自民党政権が、無理やりに成立させたのが「特定秘密保護法」だ。国民に知られると都合の悪いものは、厳罰で縛って知らせないようにする。

 国民の利益に適うことであっても為政者には不利益なのである。故佐藤栄作が安倍首相の大叔父というのも因縁か。

  ◇

外務省の女性事務官から機密情報を引き出した西山氏は、国家公務員法違反(教唆)の罪で逮捕、起訴される。1978年に最高裁で有罪が確定した。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/150186

米NSC大物が「安倍首相のウソ」明言 解釈改憲はデタラメ
2014年5月15日 

米は集団的自衛権の行使を望んでいないゾ

■解釈改憲はかくもデタラメ

 先日、アメリカの国家安全保障会議(NSC)の元メンバーで、外交専門家のモートン・ハルペリン氏が来日し、複数の国会議員や識者と懇談した。

 ハルペリン氏といえば、エール大で博士号を取得、国務省政策企画本部長などを務め、現在、外交問題評議会上級フェローという大物だ。そのハルペリン氏の口から飛び出したのが、安倍の「ウソ」なのである。

 意見交換会をセットしたひとり、柳澤協二元内閣官房副長官補にハルペリン氏を呼んだ趣旨と発言内容を語ってもらった。

 ハルペリン氏を呼んだのは集団的自衛権についてアメリカの識者から生の声を聞くことが目的です。安倍政権や解釈改憲容認派は『集団的自衛権行使容認をやらないと日米同盟が揺らぐ』みたいな言い方をするが、果たして、それは本当なのか。それを彼に聞いてみたかったのです。

 意見交換会には与党も含めて、複数の国会議員が参加しました。ズバリ、「集団的自衛権行使容認をアメリカが求めているのか」という質問が出ました。それに対してハルペリン氏の答えは明確でした。

 「秘密保護法よりも優先度は高いだろうが、最も優先度が高いのは貿易だ」「集団的自衛権にそれほどプライオリティーはない」と明言し、こんな例え話をしたのです。

   「夜中にオバマ大統領に電話をして、『(日本は米国のために)
    何が必要か』といきなり聞いてみればいい。その時にどんな答えが
    返ってくるのか。『1に貿易(TPP)、2に貿易、3に貿易だ』と言うだろう」

 日本が米国のために「集団的自衛権を行使できるようにします」と言えば、そりゃ、米国は「歓迎します」とは言うでしょう。米国にとって、迷惑な話ではないからです。しかし、それは米国が望む優先事項ではない。

 先日の日米共同声明で米国は「日本が集団的自衛権行使を検討することを歓迎する」とは言いました。でも、オバマ大統領は同時に『中国とは平和的に問題を解決するのが重要だし、あまり挑発的な言葉を使ったり、挑発的な行動を取るべきではない』とクギを刺した。


政府の言い分を信じちゃいけない

 私はハルペリン氏に「石破幹事長はアメリカに行って『アンザス条約(1951年に締結された米、豪、ニュージーランドの安全保障条約)のような多国間の同盟をつくっていきたい』という趣旨のことを述べた。そういうことをアメリカは考えているのか」と聞きました。

 ハルペリン氏は「マルチ(多国間)の同盟をつくるということは、それだけフリーハンドを失ってしまうことになるので、米国は望んでいない」と否定した。安倍政権がもくろむ中国包囲網のようなことをすれば、米国の利益を損なう。それが米国の考え方なのです。

 米国が日本の集団的自衛権の行使について、積極的に後押ししないのは理由があります。米国は日本の核武装や歴史認識について、かなり心配しているのです。ハルペリン氏も

   「(日本が)核開発はしない」というメッセージを出した上で、
    「北東アジアの非核地帯化というマルチ(多国籍間)の条約を
    作るべきだ。その方が日本の安全に役立つ」「安倍政権の
    歴史認識についても『昔の日本になるのではないか』と不安に
    思うアメリカ人がいる」「集団的自衛権の前に核軍縮や
    歴史認識問題を片付ける必要がある」と強調していました。
    改めて、「それが集団的自衛権行使容認の前提条件なのか」

と聞くと、「そうだ」と言う。

 「アメリカで安倍政権に危惧している人はいますか」という質問も出ました。この答えも「イエス」でした。なぜ、集団的自衛権がいま必要なのか。米国にもさまざまな意見、見方があるのです。政府側の言い分を100%うのみにするのではなく、幅広い検証と深化した議論が必要です。
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