[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)] (2024年06月23日[日])
沖縄「慰霊の日」。沖縄では、《慰霊の日を前に増える沖縄メディアの報道は「6月ジャーナリズム」なのか》(金口木舌)。着々と軍事要塞化=《標的の島》々へと…。相変らず、日々、美ら海に土砂をぶちまけ続けてている。ドブガネ。新基地は完成しないし、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりの辺野古。辺野古は単なる破壊「損」。《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)。
再度引用。昨年の琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙している暇はない】によると、《「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう》、《沖縄は戦後78年の慰霊の日を迎えた。100年、200年と「戦後」を重ねていくために、沖縄メディアに沈黙している暇(いとま)はない》。
それにしても、先週6月16日[日]の沖縄県議会選挙、投票率も低く、また、大変に大変に残念な結果に。悔しくて仕方ない。玉城デニー沖縄県知事が《辺野古の新基地建設に関しては「移設反対は揺るぎない思い。これからもできうることはしっかりと取り組んでいきたい」と強調》したことがせめてもの救いではあるが、ニッポン政府のごり押しを止めることがより一層困難に。決して普天間は返還されず、日々ドブガネし、出来もしない新基地建設のために、美ら海に土砂をぶちまける愚行が続く。軍事費は倍増され、戦争を煽る。番犬様の下請けとして軍需産業で生きていこうというさもしい国、情けない国に落ちぶれたニッポン。平和憲法はどこに行ってしまったの? (琉球新報社説)《日本は「戦争ができる国」づくりから「戦争準備」へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する》。狂った自公政権によって沖縄に《多少の犠牲は仕方ない》《軽んじられる命》が押しつけられる。わずかな希望の光《ミュニシパリズム(地域自治主義)》の芽も、沖縄では摘み取られる…。(琉球新報社説)《私たちに求められているのは「戦う覚悟」を拒み平和を築く意思と行動だ》。
《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓を沖縄ほど、身にしみている方々は居ないと思うのだが。沖縄県内での《基地のたらい回し》って、そんなイジメ・差別をやる政府って一体何?
『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」』
《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊「護郷隊」や八重山の
戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》
『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)』
《香山リカ×三上智恵対談…》《ただ、遺族感情はそれとは別です。
久高良夫さんという戦死した少年兵のお母さんが唯一、村上さんに
食って掛かった人でした。「何でおまえが生きているんだ」とつかみ
かかったという話を、映画の中で弟さんがしています》
『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》』
『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…』
『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》』
『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、
食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》』
『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念
日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》』
『●辺野古破壊について玉城デニー沖縄県知事「移設反対は揺るぎない思い」と
強調…日々膨大なドブガネし、美ら海に大量の土砂をぶちまける愚行が続く』
軍事費倍増、沖縄で自衛隊基地をどんどんと増強…「平和」を築く気はあるのか?
琉球新報の記事【沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html)。《沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁の平和祈念公園では、県と県議会が主催する …》。
対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。
沖縄タイムスの【[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334)。《学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは「多くの教え子を死なせ、自分は生き残った」と自責の念にとらわれ、生前、「私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという》。
琉球新報の【<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html)。《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない。むしろ「新しい戦前」と呼ばれる状況に抗(あらが)うため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている。沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう》。
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334】
[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を
2024年6月23日 4:01
県内各地に慰霊塔や慰霊碑があり、地域や団体による慰霊祭が、6月23日の「慰霊の日」前後に執り行われる。
この日に合わせて、企画展や芝居の上演、講演会、講座など平和を考える催しもめじろ押しだ。
沖縄戦体験は、沖縄にとって地域アイデンティティーの核である。
広島・長崎の被爆体験や東京・大阪などの空襲体験と、住民を巻き込んだ沖縄の地上戦体験は、多くの民間人が犠牲になったという点では共通するが、その質は異なる。
米国の2人のジャーナリストの証言を紹介したい。
80年前の1944年6月、サイパン戦を取材した米誌タイムのシャーロッド記者は従軍日誌に書き記した。
「サイパン島戦こそ、あらゆる戦争中でもっとも残忍なものであった」
日本軍にとってサイパン戦は多数の民間人を巻き込んだ最初の地上戦だった。沖縄県人の戦没者だけでも約6200人に上る。
沖縄戦を取材した米紙ニューヨーク・タイムズのボールドウィン記者は指摘する。
「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ」
2人の文章が同じような表現になっているのは、サイパンでも沖縄でも、目を覆いたくなるような惨劇が起き、多くの民間人が犠牲になったからだ。
サイパン戦や沖縄戦で表面化した「戦争と民間人保護」の問題は、ウクライナやガザの戦争にもつながる現代の課題でもある。
■ ■
多くの民間人が犠牲になっただけではない。
沖縄戦のもう一つの特徴は、子どもや親きょうだい友人を死なせ自分が生き残ったことに罪責感を抱き、心身の不調を来す人が多かったことである。
心の傷、心的外傷のことをトラウマという。住民を巻き込んだ激烈な地上戦は、生き残った人々の中に深い心の傷を残した。
学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは「多くの教え子を死なせ、自分は生き残った」と自責の念にとらわれ、生前、「私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。
蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという。
■ ■
慰霊の日のきょう、糸満市摩文仁で沖縄全戦没者追悼式が開かれる。
慰霊の日は県条例によって「平和を希求し、戦没者の霊を慰める」日だと定められている。
戦争で生き残り、米軍統治下の沖縄で新たな苦難に直面し、それでも希望を失わず、語り部として平和の尊さを若い世代に伝え続け人生を全うした人々に対しても、慰霊の日に感謝の気持ちをささげたい。
平和創造の次の一歩を踏み出す誓いを込めて。
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【https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html】
沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日
公開日時 2024年06月23日 12:39
更新日時 2024年06月23日 16:10
宮沢之祐
(沖縄全戦没者追悼式であいさつする玉城デニー知事=23日午後、
糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影)
沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁の平和祈念公園では、県と県議会が主催する沖縄全戦没者追悼式が開かれた。
玉城デニー知事は平和宣言の中で「自衛隊の急激な配備拡張が進み、県民は強い不安を抱いてる」と、国が沖縄で進める防衛力強化に言及。参列した岸田文雄首相らを前に「沖縄の現状は、無念の思いを残して犠牲になられた御霊を慰めることになっているのか」と問いかけた。
式には遺族らに加え、額賀福志郎衆院議長や尾辻秀久参院議長も参列。正午の時報と共に黙とうした。
(沖縄全戦没者追悼式で正午の時報に合わせ黙祷する人たち
=23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影))
玉城知事は平和宣言で「抑止力の強化が地域の緊張を高めている」とした上で、平和を願う「沖縄のこころ」を国内外に発信することが世界の恒久平和につながると指摘。しまくとぅばと英語を交え、交流による信頼関係の構築を訴えた。
また、県遺族連合会の我部政寿会長は、終戦から79年がたつ中、遺児の平均年齢が83歳となった組織の維持の難しさに触れつつ「二度と戦没者遺族を出さないという強い信念をもって、これからも活動する」と誓った。
沖縄戦などで亡くなった人の名前を記す同公園の「平和の礎」には、今年も181人の追加があり、刻銘総数は24万2225人に。日曜の慰霊の日とあって訪れる人は早朝から途切れず、碑の前には手向けられた花束が並んだ。(宮沢之祐)
>>【全文】玉城デニー知事による平和宣言
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html】
<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け
2024年06月23日 05:00
戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。
年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない。
むしろ「新しい戦前」と呼ばれる状況に抗(あらが)うため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている。沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう。
日本は「戦争ができる国」づくりから「戦争準備」へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する。
集団的自衛権の行使を可能とする憲法の解釈変更、敵基地攻撃を可能とする安全保障3文書の閣議決定によって日本の防衛政策は大転換した。それに続く「特定利用空港・港湾」指定、米軍基地や自衛隊基地周辺を対象とした土地利用規制法、地方に対する国の指示権を拡大する改正地方自治法なども警戒すべき動きだ。
これらは国家総動員法や軍機保護法などと重なる。言論の自由を制限し、人的・物的資源を国に集中する法制度が戦時体制を支えたのである。
沖縄の島々では自衛隊増強と米軍基地の機能強化が進んでいる。ミサイル攻撃を想定した住民参加の避難訓練も実施された。この動きも戦前期の沖縄と重なる。
1941年に中城湾、西表・船浮で臨時要塞(ようさい)が築かれる。44年3月の32軍創設以後、飛行場整備や陣地構築が急速に進み、沖縄が本土防衛の防波堤に位置付けられた。今日の軍備増強も沖縄を中国の脅威に対する防波堤として想定しているのではないか。
防衛省・自衛隊の動きも気になる。沖縄の陸自第15旅団は公式ホームページに牛島満32軍司令官の「辞世の句」を載せ、問題視されている。今年1月には陸上自衛隊幹部ら数十人が靖国神社を集団参拝した。日本軍との連続性を疑わざるを得ず、平和憲法の精神にそぐわない。
教育の分野では皇国史観に偏重した令和書籍の中学校歴史教科書が検定に合格した。沖縄戦に関して旧制中学校・師範学校生の戦場動員を「志願というかたち」、特攻隊員の戦死を「散華」と記述している。子どもたちに軍国主義を植え付けた戦前の国定教科書をほうふつとさせる。
政治家の発言に驚かされる。中国を念頭に抑止力向上を主張した昨年8月の麻生太郎元首相の「戦う覚悟」発言は波紋を広げた。県内でも糸数健一与那国町長が今年5月の講演で「一戦を交える覚悟」を説いた。
私たちに求められているのは「戦う覚悟」を拒み平和を築く意思と行動だ。
新たな戦争犠牲者を出す事態を回避できるか。私たちは時代の分岐点に差し掛かっていることを戦後79年の「慰霊の日」に確認したい。
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[※ 「3.11から12年 「脱原発の約束はどこに」」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑] (2023年05月30日[火])
《原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分先》…NUMOにからめとられて、泥沼に足を突っ込み…。百万歩譲って、せめて核発電所を止めてからにしませんか? 全ての核発電所の廃炉作業に着手してからにしませんか? マンションからたれ流しにしておいて、トイレをどうするのかとか、放流先どこにするのか、なんて考えるのは変でしょ?
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
…空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます』
『●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させて
いただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…』
『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ
増を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》』
「防人の島」の《町民の皆さんがその道を選んだ》のですか?
足抜けできるのか? NUMOにからめとられて、泥沼に足を突っ込み、抜け出られなくなるのではないか。しかも、被爆地のナガサキで。《改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという》…意味が分からない? そんな理由で死の灰を受け入れるの?
西田直晃・中山岳両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/核のごみ 被爆地の長崎県、しかも日韓国境近くの「防人の島」に埋めてもよいのか…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/252197?rct=tokuhou)によると、《1週間後の19日には、対馬市商工会も請願の提出を決めた。商工会によると、処分地選定を担当する「原子力発電環境整備機構(NUMO、ニューモ)」から昨秋までに、会員向けの説明会を主催したいと打診を受けた。昨年のうちに理事らがこの説明会に参加。商工会は4月、市民も含めた説明会を開いた》。
この地震大国に、厄介なものを抱え込んでしまい、しかも、日々、それを増やし続けている愚行。《経済産業省が最終処分の適地を公表した「科学的特性マップ」には、対馬を火山や活断層が近くにないとして「好ましい」とした。ただ政府の地震調査委員会は昨年3月、対馬近海に活断層があると発表した。壱岐・対馬付近では1700年、マグニチュード(M)7.0の地震も起きたとされる》。
《◆デスクメモ 最終処分の誘致話が出る自治体は日本の端の方にある。典型的な「地方」だ。迷惑施設を受け入れてでも経済的な潤いを求めようとする。そうせねばならぬ困窮ぶりこそ直視が必要だ。地方創生を掲げてきた自公政権。看板に見合う責務を果たすべきでは。あのムラの救済より先に。(榊)》
『●原子力発電環境整備機構(NUMO)の担う役割と実績』
『●なぜ反核の元長崎市長が長崎に核燃料廃棄物の最終処分場誘致…?』
『●1000000年間「死の灰」を管理、「国が科学的に
有望な候補地を絞り込」むと云う「科学的」とは?』
『●核発電所からの「死の灰」最終処分場をどうするのか?、
を今ごろ考えている「麻薬」中毒患者たちの無責任』
『●ニッポン科学の勝利!! 10,0000年間管理可能な
地域が「科学的特性マップ」上に30~65%も』
『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、北海道から
沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》』
『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》』
《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
寿都町。町内に不安が広がり、道や隣接自治体との亀裂も深まって
いる。巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。
『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)』
『●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を
超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/252197?rct=tokuhou】
こちら特報部
核のごみ 被爆地の長崎県、しかも日韓国境近くの「防人の島」に埋めてもよいのか…
2023年5月25日 17時00分
(かつては韓国人観光客でにぎわった比田勝港。
最近は人影がまばらに=長崎県対馬市で)
原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」の最終処分先が決まらずに久しい中、被爆地の長崎県で新たな動きが出た。処分場の誘致に向け、対馬市の複数の経済団体が市議会に請願を出す方針を決めた。ただ対馬は国境に近く「防人(さきもり)の島」とも称された。安全保障上、重要な地域に埋めていいか。近隣国の反発を買わないか。(西田直晃、中山岳)
◆誘致請願の背景に人口減少、観光需要の落ち込み
福岡空港からジェット機で約30分。玄界灘に浮かぶ島にあるのが対馬市だ。
人口約2万8000人。漁業や観光業が盛んだ。市北部の高台に行くと、朝鮮半島が視界に飛び込むことも。距離は約50キロ。「冬場が一番ですが、空気が澄んだ日に山や展望所に登れば、この季節でも韓国の街並みがまれに見えます」。市職員の男性が教えてくれた。
朝鮮半島と長く交易を持ち、心理的な距離も近いだけに、韓国との関係がしばしば取り沙汰されてきた。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の創設者・文鮮明氏が提唱したとされるのが「日韓トンネル」だが、市議会は2013年、「日韓トンネルの早期建設を求める意見書」を可決した。
安全保障政策でも重きが置かれる。重要な施設周辺などが対象となる土地利用規制法の特別注視区域に指定された地域がある。陸上自衛隊対馬駐屯地を抱えるためだ。一定の面積以上の土地や建物の売買時に氏名や国籍の届け出を求める。
その対馬で今月浮上したのが「核のごみ」の最終処分場の誘致に向けた動き。具体的には、複数の経済団体が市議会に請願を提出する方針を決めた。
「核のごみ」は使用済み核燃料を再利用する際に出る。放射能レベルが非常に強く、危険度が下がるのに長時間を要する。国が目指す最終処分法は地層処分。地下深くの岩盤に隔離する。
選定過程の第1段階に当たるのが文献調査だ。応募して受け入れると、国から自治体に約20億円が交付される。過去には、07年に高知県東洋町が応募したが、町民の反対で取り下げに。20年11月からは北海道寿都町と神恵内村で行われている。
今月12日、文献調査に応募するよう求める請願を提出する方針を固めたのが「対馬建設業協同組合」。会員数は25年前のピーク時に比べて4割減に。組合員の男性は「公共工事が減り、市内の建設業には打開策が必要だ」と語る。
(レベル放射性廃棄物の最終処分場選定の文献調査を巡り、
長崎県対馬市商工会の理事会が開かれたホテル
=19日午後、対馬市で)
1週間後の19日には、対馬市商工会も請願の提出を決めた。商工会によると、処分地選定を担当する「原子力発電環境整備機構(NUMO、ニューモ)」から昨秋までに、会員向けの説明会を主催したいと打診を受けた。昨年のうちに理事らがこの説明会に参加。商工会は4月、市民も含めた説明会を開いた。
こちらは「文献調査」という文言を請願に明記しない。商工会の山田審司事務局長は「請願は文献調査ありきではなく、まずは市議会で再度の議論を、という体裁にする。段階を踏むことが重要」と話す。
市内では07年にも一部の市議に誘致の動きがあり、最終的に市議会が「誘致反対」を決議した。改めて誘致が浮上した背景には「深刻化する人口減少、最近までの日韓関係の悪化、観光需要の落ち込み」があるという。特に打撃だったのが、コロナ禍による韓国・釜山との航路停止。ピーク時の18年に約40万人いた訪日客が消え、比田勝港周辺に林立していた商店や飲食店の撤退も相次いだ。
◆文献調査への応募阻止へ署名で対抗
対馬では今も「核のごみ」の最終処分の誘致に反発が強い。市民有志の「核のごみと対馬を考える会」は、文献調査に市が応募しないよう求める請願の提出に向けて準備しており、応募反対の署名も集めている。
水産加工会社を長年営んだ上原正行代表(78)は「核のごみ捨て場というレッテルを貼られたら魚価低迷につながる。核のうば捨て山を造るような国策にだまされたらいかん」と息巻く。
危機感を強めるのは、2011年の東京電力福島第一原発事故直後、海外の消費者から海産物やシイタケの安全性に厳しい目が向けられたからだ。「原発事故後に香港で海産加工品などの物産展を開いたが、ツシマから来たと言ってもフクシマと誤解された。予定していたマグロの解体ショーも中止になった」
懸念は、まだある。
経済産業省が最終処分の適地を公表した「科学的特性マップ」には、対馬を火山や活断層が近くにないとして「好ましい」とした。
ただ政府の地震調査委員会は昨年3月、対馬近海に活断層があると発表した。壱岐・対馬付近では1700年、マグニチュード(M)7.0の地震も起きたとされる。「政府が核のごみを安全に管理できるといくら言っても信用できない」(上原さん)
漁業会社役員の久保嘉代さん(50)は、最終処分に関する情報が市民に広く伝わっていないとし「子育て世代や若者もよく知らないまま誘致の話が進んでしまうようで心配だ」と危ぶむ。
朝鮮半島に近い対馬は1300年以上前に「防人」が置かれ、歴史的に国防の要衝にもなってきた。現在も陸自の対馬駐屯地があり、隊員は地元住民から「やまねこ軍団」と呼ばれる。そんな国境の島に最終処分場を誘致して、安全保障上の問題はないのか。
元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さん(53)は「ウクライナで原発がロシア軍に占拠されたように、原発や核物質の関連施設は攻撃対象になるリスクをはらむ」と述べた上、「政府が九州以南で防衛強化を図ってきたのは中国や北朝鮮の脅威を念頭に置いてきたから。その前提に立てば、攻撃を受けやすい国境近くで『核のごみ』を処分していいのかと疑問が湧く」と語る。
万が一、放射能漏れがあれば九州や本州に運ばれる恐れもある。「安全保障の観点からは対馬を最終処分場の候補地から切り離したほうがいいのではないか」
国境近くで最終処分すれば、韓国はじめ近隣国の反発を買う恐れもある。先の上原さんは「処分場を誘致すれば韓国などから観光客も来なくなるだろう。そうなれば、政府が防人の島を見捨てることと同じではないのか」と語気を強める。
どこであれ、住民の合意を得るのは簡単ではない最終処分場を巡る問題に、どう向き合えばいいのか。
新潟国際情報大の佐々木寛教授(政治学)は、そもそも政府が最終処分をはっきりさせないまま、原発の再稼働や活用を進める点を「無責任だ」と批判する。
さらに「文献調査に手を挙げた自治体が数十億円単位の交付を受けたとしても、その後に地元合意がまとまらない可能性がある。その場合に首長が誘致を断れるのかも疑問だ」と述べ、こう強調する。
「最終処分場の誘致は今生きている世代だけでなく、将来にわたる世代たちにも影響が及ぶ、いわば『世代間民主主義』の問題だ。自治体は補助金との引き換えに『核のごみ』を引き受けることが子々孫々にも本当に合意を得られるのか、慎重に考える必要がある。さもないと将来にわたり禍根を残すことになるだろう」
◆デスクメモ
最終処分の誘致話が出る自治体は日本の端の方にある。典型的な「地方」だ。迷惑施設を受け入れてでも経済的な潤いを求めようとする。そうせねばならぬ困窮ぶりこそ直視が必要だ。地方創生を掲げてきた自公政権。看板に見合う責務を果たすべきでは。あのムラの救済より先に。(榊)
【関連記事】78年前の東京・山の手大空襲 渋谷で犠牲になった米兵捕虜62人 なぜそこに? なぜ知られていない?
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[↑ 命どぅ宝/沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)] (2023年05月17日[水])
(琉球新報社説)《沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ》。
《安心してください。本土は 無事ですよ》でいいんですか? ダグラス・ラミスさんは《「沖縄が軍事化され、日本が受けるダメージは沖縄限定にとどめることに無意識に納得していないか。それこそ構造的差別そのものだ」とし、「日本は沖縄を再び捨て石にするのか。戦争が帰ってくる…そうさせないために、国からはき出される言葉に注意してほしい。沈黙は差別への加担なのだから」と訴える》。
沖縄タイムスの【[社説]復帰51年 進む要塞化 平和こそ島んちゅぬ宝】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1151827)によると、《本紙13日付5面の「ゼロチャンネル」に、こんな投稿があった。
「『台湾有事は沖縄有事』 安心してください。本土は 無事ですよ
-とにかく明るい斎藤法務大臣
日本国民各位
(うるま・ごーぐち)」
批評の鋭さと、笑いを誘うユーモアに感心した》。
『●ニッポン〝復帰〟50年…《沖縄の自然が破壊され、民意が踏みにじら
られて軍事基地ができていく現実》、辺野古は単なる破壊「損」な現実』
『●番犬様のものじゃない…《基地負担の軽減は遠く、米軍は今も島全体を
自由使用する。よもや「返したけれど俺のもの」と思ってはいまいか》』
『●《元山仁士郎さん…「半世紀たっても、米軍基地の押しつけは変わって
いない」…言葉には、沖縄にずっとのしかかる負担の重さがにじむ》』
『●(沖縄タイムス)《軍事的な必要性が全てにおいて優先…沖縄は憲法が
適用されない「軍事植民地」だった》…50年経っても変わらない』
『●《迷惑施設が自分の家の近くに来るのは嫌だという日本本土のNIMBY
(Not In My Back Yard = ニンビー) …沖縄には基地を押し付け》』
『●《田島征彦さん…「平和憲法を持っている日本は、どんな理由が
あっても戦争だけはやってはいけない。そのためにも平和憲法が必要」》』
『●目取真俊さん《中台危機を煽って東アジアに軍事的緊張を生み出し、日本
や韓国に米国製の軍事兵器を大量に売り込もうという意図》がミエミエ』
『●半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられ
ません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない』
半田滋さん《南西諸島の戦場化…住民が巻き込まれるリスクは避けられません…これを避けるには「戦争をしない」という選択しか》ない。「基地のない島」々どころか、小さな小さな妥協がどんどんと大きくなり、大穴となり決壊し、いまや自衛隊駐屯地がどんどんと展開され…番犬様の基地と相まって「軍事要塞(ようさい)化」。
琉球新報の【<社説>「日本復帰」51年 原点は「基地のない島」】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1710164.html)によると、《「一九七二年五月一五日 沖縄の祖国復帰は実現した しかし県民の平和への願いは叶(かな)えられず 日米国家権力の恣意(しい)のまま 軍事強化に逆用された」 沖縄本島最北端の国頭村・辺戸岬に建つ「祖国復帰闘争碑」に刻まれた碑文の一部だ。沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ》。
沖縄の《日本復帰…米軍支配の人権抑圧から解放され、平和憲法下で共に生きる社会の実現だった》……【[大弦小弦]復帰闘争碑に刻まれた願い】によると、《「祖国復帰闘争碑」…▼碑文には「全国の、そして全世界の友人へ贈る」と題し、沖縄が日本から切り離されて米軍統治下に置かれた屈辱と平和への願いが刻まれている ▼沖縄が本土と27度線の国境で分断されていた時代、多くの県民の願いは、米軍支配の人権抑圧から解放され、平和憲法下で共に生きる社会の実現だった》。
一方、木原育子記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「日本は沖縄を再び捨て石にするのか」 元海兵隊員が抱く「南西諸島」という呼び方への違和感】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/249634?rct=tokuhou)によると、《日本政府が防衛強化を進める南西諸島。鹿児島以南の島々を指すが、沖縄ではこの言葉がクローズアップされることに違和感を抱く人もいる。元海兵隊員の政治学者、ダグラス・ラミスさん(86)=那覇市在住=はその1人だ。沖縄の日本復帰51年になる15日を前に、募る懸念を聞いた。(木原育子)》
『●日本国憲法第九条「国権の発動たる戦争と、
武力による威嚇又は武力の行使は、永久にこれを放棄する」』
「「戦後70年、日本は国家として他国民を誰一人殺さず、
また殺されもしなかった。非戦を貫けたのは、戦争の放棄を定めた
憲法9条があったからにほかならない」。一方、壊憲はどんどんと進み、
沖縄の高江や辺野古では沖縄差別、沖縄イジメ、沖縄破壊が進む。
番組中でダグラス・ラミスさんは述べています、
「(沖縄)…米軍基地はアメリカという帝国の単なる手段ではなく
米軍基地は植民地です アメリカの占領する縄張りなのです」。
アベ様と菅官房長官らが辺野古でやっていること…
「人権や言論の自由も軽視され、植民地支配と同じ」。アベ様、
自公議員や翼賛野党議員が好き放題に壊憲させていていいのか?
そんな議員に投票する人たちは、そんなに「人殺し」に行きたい
のだろうか?、そんなに「大量殺人」に行きたいのだろうか?」
『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》』
「所詮、番犬様も、(ダグラス・ラミスさん)《米軍基地は植民地です
アメリカの占領する縄張り》としか思っていない。デンデン王国
「裸の王様」にとって沖縄は、米政権への「供物」程度
としか思っていないでしょう。」
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1710164.html】
<社説>「日本復帰」51年 原点は「基地のない島」
2023年5月15日 05:00
「一九七二年五月一五日 沖縄の祖国復帰は実現した しかし県民の平和への願いは叶(かな)えられず 日米国家権力の恣意(しい)のまま 軍事強化に逆用された」
沖縄本島最北端の国頭村・辺戸岬に建つ「祖国復帰闘争碑」に刻まれた碑文の一部だ。
沖縄の施政権が日本に返還された「日本復帰」から51年を迎えた。米占領下で県民が求めた「基地のない平和の島」は実現するどころか「軍事要塞(ようさい)化」が進んでいるのが実情だ。
復帰後、県内の在日米軍専用施設面積は、1972年5月の2万7892.5ヘクタールから、2021年には1万8483.3ヘクタールと、3割以上減少した。しかし、主要な基地の返還は実現していない。一方、自衛隊施設は166.1ヘクタールから、2021年には779.8ヘクタールと4.6倍に拡大した。
南西諸島への自衛隊配備強化が顕著だ。政府は、反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有などを明記する新たな安保関連3文書を閣議決定した。戦後堅持してきた専守防衛から逸脱し「戦争ができる国」へと変貌した。与那国島や宮古島、石垣島に陸自駐屯地が開設されるなど自衛隊増強は加速度を増している。
この動きに合わせるように政府は米軍、自衛隊施設周辺などの土地利用状況を調査し、取引を規制する「土地利用規制法」の対象区域の候補地に、石垣、宮古、与那国など県内の39カ所を選定した。住民の権利を脅かし、重大な人権侵害を招く恐れがある。
復帰を前にした71年、屋良朝苗主席は「復帰措置に関する建議書」で、(1)地方自治権の確立(2)反戦平和の理念をつらぬく(3)基本的人権の確立(4)県民本位の経済開発―を骨組みとする新生沖縄像を描いた。県民は米軍の圧政から逃れ、日本国憲法の下に復帰し、基地のない平和な島の実現を望んだ。しかし、復帰闘争碑の碑文のように「国家権力の恣意のまま 軍事強化に逆用された」のが実態ではないか。
先の大戦で、沖縄は日本防衛の「捨て石」とされ、敗戦で日本国から切り離された。復帰から51年、依然として軍事の「要石」であり続けている沖縄を、再び「有事」の「捨て石」にしてはならない。沖縄の地理的特性を軍事面ではなく、人間の安全保障に生かし、平和の要石とするよう政府に求めたい。同時に、沖縄に基地の重圧を強いることで成り立つ安全保障体制をいつまで続けるのか、国民全体にも問わなければならない。
屋良氏は復帰式典のあいさつで「復帰とは、沖縄県民にとってみずからの運命を開拓し、歴史を創造する世紀の大事業」と強調した。沖縄が抱える課題の解決に向けた自主主体性の発揮を県民に求めたのである。
復帰51年を迎えるにあたり、復帰の意義を振り返り、原点である「基地のない平和の島」の実現に取り組まなければならない。
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/249634?rct=tokuhou】
こちら特報部
「日本は沖縄を再び捨て石にするのか」 元海兵隊員が抱く「南西諸島」という呼び方への違和感
2023年5月13日 12時00分
(危機感を募らせるダグラス・ラミスさん=那覇市内で)
日本政府が防衛強化を進める南西諸島。鹿児島以南の島々を指すが、沖縄ではこの言葉がクローズアップされることに違和感を抱く人もいる。元海兵隊員の政治学者、ダグラス・ラミスさん(86)=那覇市在住=はその1人だ。沖縄の日本復帰51年になる15日を前に、募る懸念を聞いた。(木原育子)
5月上旬、那覇市の首里城周辺。木のつえを突き、大地を踏みしめるような堂々とした足取りで、ダグラスさんが現れた。
◆沖縄の危険性が見えなくされている
「つまり琉球ってことでしょう。なぜ沖縄と言わず、南西諸島とぼかしているのか」。防衛関係を伝えるニュースで、「南西諸島で防衛強化」「南西シフト」と連発して報じられることへの違和感を口にした。「南西諸島」との言葉を多用することで、沖縄の危険性が見えなくされているように感じるからだ。
「沖縄は本土の捨て石にされたという強烈な記憶が残る。沖縄がまた戦場になる可能性をわかりやすく示すと、抵抗感が再び大きくなる。そうさせないために南西諸島という言葉で、国にとっての不都合をごまかし、曖昧にしていないか」
ダグラスさんは米サンフランシスコ生まれ。1958年に海兵隊に入隊し、60年4月から1年間、返還前の沖縄でキャンプ瑞慶覧(ずけらん)(宜野湾市など)に駐留した。その後除隊し、平和運動を続けながら政治学者として発信を続けてきた。
ダグラスさんは、「言葉の分析は大事だ。戦争と言わず、有事と言い換えることもだ」と語る。
◆進む自衛隊の「南西シフト」
南西諸島を巡っては、民主党政権が2010年、中国の軍事力強化を背景に防衛大綱で「自衛隊配備の空白地域」と位置づけ、自衛隊配備を明記。自民党政権の大綱でも「南西シフト」の方針は続いた。16年には沖縄県の与那国島に駐屯地が開設され、同県の宮古島、鹿児島県の奄美大島も続いた。
今年でいえば、鹿児島県の馬毛島で自衛隊基地の本体工事が始まり、敵の艦艇の接近を阻止するために「12式地対艦誘導弾」が沖縄県の石垣島に設置された。宮古島、奄美大島にもミサイル部隊は配備され、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の設置も進む。
◆沖縄の軍事化は「構造的差別そのもの」
確かに「南西シフト」は進むものの、基地負担という点で考えれば、米軍基地を含めた沖縄への比重はやはり大きい。そんな沖縄にダグラスさんはなぜ、傾倒してきたのか。
それは沖縄に駐留した経験が大きい。大卒後に入隊すれば学費が免除になる米国の制度があり、家計を助けるために海兵隊員に。
ある時、訓練で泥だらけになった服を毎日洗濯してくれた沖縄女性のため、「感謝の思いでもっと多くの給与を払いたい」と願い出たことがあった。結局認められなかったが「沖縄のためにと思っても、こちら側にいる限り対等にはなれず、どこかで沖縄を差別している。差別に参加する構造からどうやっても抜け出せない」。植民者側という事実に愕然(がくぜん)としたという。
共同通信の世論調査では、防衛力強化の増税方針を「支持する」は19%で、「支持しない」が80%を占めた。一方で、敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有は「賛成」が61%で、「反対」の36%を大きく上回る。
ダグラスさんは「沖縄が軍事化され、日本が受けるダメージは沖縄限定にとどめることに無意識に納得していないか。それこそ構造的差別そのものだ」とし、「日本は沖縄を再び捨て石にするのか。戦争が帰ってくる…そうさせないために、国からはき出される言葉に注意してほしい。沈黙は差別への加担なのだから」と訴える。
【関連記事】南西諸島を戦地にしたくない 映画監督・三上智恵さんが公開前の映画素材をDVDで無料貸し出し【インタビュー詳報あり】
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(2023年01月25日[水])
《愚かな戦争で犠牲を強いられた人々の遺骨を戦争の道具に使っていいはずがない》。《人柱》をやろうとしている。自公お維コミの議員らあるいは〝本土〟のその支持者らは何も感じないのだろうか?
琉球新報のコラム【<金口木舌>遺骨への尊厳を】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1644732.html)によると、《▼戦没者の無念に思いを寄せ、遺骨の帰りを待つ遺族たちがいる。国の責務で遺族に返すべきだ。ところが、遺骨が残る激戦地の土砂が国の米軍基地建設に使われようとしている。愚かな戦争で犠牲を強いられた人々の遺骨を戦争の道具に使っていいはずがない》。
(沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん)《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか? 《遺骨を岩ズリと一緒に軍事基地を造るために埋め立てに使うなど言語道断》…もう、滅茶苦茶すぎる。それを平気でやろうとしたのがアベ様や当時の最低の官房長官。そして、首相となった最低の官房長官も、キシダメ首相も、沖縄の声を聞こうともしない。
『●《埋め立てに使う土砂を、沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部から
採取することが新たに盛り込まれた…「戦没者に対する冒とくです」》』
『●《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地
建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか?』
『●《人柱》…《「助けてぃくみそーれー!」…この言葉が1945年、
島中の至る所で地中に滲み込むほどに叫ばれていた》(三上智恵さん)』
『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力がある
のかもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》』
『●今月で《25年…国策に翻弄され続けた四半世紀》…米軍普天間
飛行場は返還されず、一方、辺野古は破壊され続け、単なる破壊「損」』
『●遺骨の混ざった土砂が辺野古破壊の(出来もしない)新基地建設に
使用か? カースーオジサンらはヒトデナシなことをやろうとしている』
『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…』
『●確実に《人柱》計画断念を! 《助けてぃくみそーれー!》
頼みの玉城デニーさんが〝折れて〟しまえば、沖縄県にとって致命的』
『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する』
『●アベ様の国葬モドキを沖縄戦体験者はどう見たのか? 《国葬を見て
思うのは戦争で命を奪われ、葬式さえあげられなかった人たちである》』
4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設中止》でしたので、自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味していた訳ですが…。さて、いま、立憲主義の看板を下げようとしている〝論憲〟民主党の皆さんは、この《共通政策》についてどのように考え、この政策を撤回するのであれば、どの様に責任を取るのでしょうか? 他の3党はこの政策を堅持されるはずです。〝論憲〟民主党となり、《共通政策》を撤回されるのであれば、最早、野党ではなく、お維コミ同様、ゆ党。軍事費倍増を国会で議論することもとなく決め、特に、沖縄に《標的》を強いる自公政権や自公お維コミの議員ら。これで良いのですか?
沖縄イジメは止まず、辺野古は息も絶え絶えだ。普天間飛行場が返還されることも無く、新基地も完成することはない。辺野古は単なる破壊「損」である。
『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設
が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?』
『●土地利用規制法というイジメ…《法が指定する注視区域は沖縄では
全域がなり得る…。人が注視対象とは。法で守るべき利益主体があべこべ》』
『●辺野古抗告訴訟、《原告の資格がないとして県敗訴とした一、二審判決
が確定》――― アベ様《政権を忖度した判決が連発》危惧が的中…』
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1644732.html】
<金口木舌>遺骨への尊厳を
2023年1月11日 05:00
金口木舌 魂魄の塔 遺骨収集
4日、糸満市米須の「魂魄の塔」の前で開かれた「戦没者遺骨の尊厳を守る集会」に、直前まで出たいと願っていた人がいた。翁長安子さん(93)だ
▼78年前の沖縄戦で激しい戦火を生き抜き、戦後すぐに一帯で遺骨収集にあたった旧真和志村民の1人でもある。参加予定だったが、体調が許さなかった
▼沖縄戦の組織的戦闘が終わって半年後。米須一帯にはおびただしい遺骨があった。「ほとんどが住民だった」。翁長さんは、2人の子どもと母親らしい3人の遺骨を泣きながら拾った
▼遺骨を納め、鎮魂の祈りを込めて魂魄の塔が建てられた。4日の集会には地元の人々の姿もあった。防衛隊の父親を亡くした市内の女性は「万年筆でも靴でもいいから」と必死に遺骨収集を続けてきた
▼戦没者の無念に思いを寄せ、遺骨の帰りを待つ遺族たちがいる。国の責務で遺族に返すべきだ。ところが、遺骨が残る激戦地の土砂が国の米軍基地建設に使われようとしている。愚かな戦争で犠牲を強いられた人々の遺骨を戦争の道具に使っていいはずがない。
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(2023年01月06日[金])
(沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さん)《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか? 《遺骨を岩ズリと一緒に軍事基地を造るために埋め立てに使うなど言語道断》…もう、滅茶苦茶すぎる。それを平気でやろうとしたのがアベ様や当時の最低の官房長官。そして、首相となった最低の官房長官も、キシダメ首相も、沖縄の声を聞こうともしない。
『●《埋め立てに使う土砂を、沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部から
採取することが新たに盛り込まれた…「戦没者に対する冒とくです」》』
『●《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地
建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか?』
『●《人柱》…《「助けてぃくみそーれー!」…この言葉が1945年、
島中の至る所で地中に滲み込むほどに叫ばれていた》(三上智恵さん)』
『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力がある
のかもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》』
『●今月で《25年…国策に翻弄され続けた四半世紀》…米軍普天間
飛行場は返還されず、一方、辺野古は破壊され続け、単なる破壊「損」』
『●遺骨の混ざった土砂が辺野古破壊の(出来もしない)新基地建設に
使用か? カースーオジサンらはヒトデナシなことをやろうとしている』
『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…』
『●確実に《人柱》計画断念を! 《助けてぃくみそーれー!》
頼みの玉城デニーさんが〝折れて〟しまえば、沖縄県にとって致命的』
『●4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の
新基地建設中止》…自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味する』
『●アベ様の国葬モドキを沖縄戦体験者はどう見たのか? 《国葬を見て
思うのは戦争で命を奪われ、葬式さえあげられなかった人たちである》』
4野党の共通政策は《米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設中止》でしたので、自公お維に投票=《人柱》を許容することを意味していた訳ですが…。さて、いま、立憲主義の看板を下げようとしている〝論憲〟民主党の皆さんは、この《共通政策》についてどのように考え、この政策を撤回するのであれば、どの様に責任を取るのでしょうか? 他の3党はこの政策を堅持されるはずです。〝論憲〟民主党となり、《共通政策》を撤回されるのであれば、最早、野党ではなく、お維コミ同様、ゆ党。軍事費倍増を国会で議論することもとなく決め、特に、沖縄に《標的》を強いる自公政権や自公お維コミの議員ら。これで良いのですか?
沖縄イジメは止まず、辺野古は息も絶え絶えだ。普天間飛行場が返還されることも無く、新基地も完成することはない。辺野古は単なる破壊「損」である。
『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設
が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?』
『●土地利用規制法というイジメ…《法が指定する注視区域は沖縄では
全域がなり得る…。人が注視対象とは。法で守るべき利益主体があべこべ》』
『●辺野古抗告訴訟、《原告の資格がないとして県敗訴とした一、二審判決
が確定》――― アベ様《政権を忖度した判決が連発》危惧が的中…』
琉球新報の【<社説>激戦地土砂採掘抗議 新基地断念し遺骨収集を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1642697.html)によると、《沖縄戦で亡くなった人の骨が今も残る激戦地の土が、戦争のための基地建設に使われる。戦没者の尊厳に対するこれほどの冒涜(ぼうとく)はない。沖縄中から土砂を調達しなければ成り立たない名護市辺野古での新基地建設を、政府が早く断念することだ》。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1642697.html】
<社説>激戦地土砂採掘抗議 新基地断念し遺骨収集を
2023年1月6日 05:00
沖縄戦で亡くなった人の骨が今も残る激戦地の土が、戦争のための基地建設に使われる。戦没者の尊厳に対するこれほどの冒涜(ぼうとく)はない。沖縄中から土砂を調達しなければ成り立たない名護市辺野古での新基地建設を、政府が早く断念することだ。
糸満市の沖縄戦慰霊碑「魂魄(こんぱく)の塔」で4日、激戦地の土砂を新基地建設に使うことに反対する集会が開かれた。
沖縄戦跡国定公園内にある糸満市米須の鉱山から土砂を採掘する計画の届け出が、昨年末に受理された。名護市辺野古の埋め立て資材として採掘土砂が使われる可能性があることへの危機感が、戦争体験者や遺族、平和ガイドらの間で高まっている。
現状では、糸満市内で採掘した土砂は辺野古の埋め立てに投入できない。沖縄防衛局が仲井真県政時に承認を得た埋め立て申請書で、県内での土砂調達先を本部・国頭地区と明記しているからだ。
それがなぜ本島南部の土砂採掘に警戒が強まっているのか。辺野古埋め立て工事が見込み違いとなり、国が土砂調達先を県全域に広げることを計画しているためだ。
埋め立て予定海域の大浦湾側にある「マヨネーズ並み」とされる軟弱な地盤を固めるため、埋め立てに必要な土砂の量が当初の6.7倍に膨らんでいる。沖縄防衛局は県に申請した設計変更で、土砂の調達先を石垣、宮古島を含む7地区9市町村に拡大変更した。県内で調達可能とする量のうち南部地区(糸満市・八重瀬町)が7割超に達する。
これに対し玉城デニー知事は設計変更を不承認とした。軟弱地盤は国内で改良工事の施工例がない海面下90メートルにまで及んでおり、完成したとしても沈下や液状化の恐れがある。不承認は当然だ。
だが、防衛省の不服申し立てを受けた国土交通相が県の不承認を取り消した。内閣の「身内」同士の手続きで県の処分を無効にし、新基地建設を強行している。土砂の調達先が県全域に広がることになれば、各地の景観や自然の改変を伴いながら、遺骨が混じった土ごと埋め立てに投入される可能性は高まる。
厚生労働省は遺留品などの手がかりがなくてもDNA鑑定を行う取り組みを沖縄で試行し、2021年から全国に広げた。戦没者を遺族の元に返す戦後処理はまだ途上だ。激戦地での遺骨の保全、収集は重要性を増している。
沖縄戦の犠牲者は沖縄県民だけではない。昨年12月までに、県内外の227議会が新基地建設への激戦地土砂の使用中止を求める意見書を可決し、要請は全国に広がる。
民間事業者の鉱業権は尊重されるが、米軍基地建設は政治の問題だ。工期、工費が膨張する埋め立て工事の行き詰まりに加え、戦没者の遺骨が混じる可能性がある土砂を基地建設に使うという道義的な責任も生じる。辺野古新基地建設は中止しかない。
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[↑ 命どぅ宝/沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)] (2022年09月18日[日])
沖縄タイムスの記事【沖縄は民主主義の最先端 有権者から感じた「他者への優しさ」と「愛」 知事選を取材した畠山理仁さん】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024776)。
《今回、玉城デニー氏が再選を果たしたことで、「辺野古新基地建設反対」の知事が3回連続で当選した。2019年の県民投票でも「辺野古埋め立て反対」が7割を超えた。沖縄県民は民主主義の手続きに則(のっと)って民意を示し続けている。民主主義の本質を理解しない日本政府に何度となく民意が踏みにじられても、粘り強く民意を示し続けている。沖縄は悪くない。沖縄は甘えていない。沖縄はあきらめていない。愛のある沖縄は、間違いなく民主主義の最先端を行っている》。
畠山理仁さん自身の「他者への優しさ」や「愛」を感じる記事。
『●『記者会見ゲリラ戦記』読了』
『記者会見ゲリラ戦記』の著者・畠山理仁さん…「《ボールを投げることもバットを振ることもできない》グランドキーパーとして、記者クラブオープン化に向けてグラウンド整備に疲弊。ようやくその第一歩、扉がわずかに開いた。記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら《本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ》。《記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも出るだろう。さあ、一刻も早く試合を始めよう。開かれた日本の民主主義のために》」。
アベ様は「悪夢の民主党政権」と言っていたが…。カースーオジサンが最低の官房長官の頃のアベ様政権による《メディアコントロール》下の記者会見一つとっても、一体どちらが《悪夢》だったろうか?
そして、沖縄イジメは止まず、辺野古は息も絶え絶えだ。普天間飛行場が返還されることも無く、新基地も完成することはない。辺野古は単なる破壊「損」である。
『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設
が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?』
『●土地利用規制法というイジメ…《法が指定する注視区域は沖縄では
全域がなり得る…。人が注視対象とは。法で守るべき利益主体があべこべ》』
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【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024776】
沖縄は民主主義の最先端 有権者から感じた「他者への優しさ」と「愛」 知事選を取材した畠山理仁さん
2022年9月15日 15:10
【寄稿】畠山理仁さん(フリーランスライター)
(畠山理仁さん)
(筆者がベストと感じた玉城氏の演説。
「あきらめないことは勝つこと! 勝つのは皆さんです!」
=7日、那覇市・県民広場(畠山理仁さん撮影))
全国の選挙を取材して20年以上。フリーランスライターの畠山理仁さんが沖縄に3週間滞在して見た知事選をつづった。
のぼり、のぼり、のぼり-。演説会場を埋め尽くす大量の旗が風ではためく。荷台に旗を立てた軽トラが街を疾走する。交差点や道路沿いには候補者の個人名が書かれた旗や横断幕が固定され、その数は「ランチ営業中」「PCR検査実施中」などの旗を圧倒する。多くは「本土ではダメなやつ(違法)」だが、沖縄では普通に見られる光景だ。
集会ではエイサーが披露され、花火が吹き出す。街宣車を花で埋め尽くす候補もいる。爆音で流れる曲にのって候補者が登場し、当確を決めた候補者が会場の手拍子でカチャーシーを踊る。街じゅうが選挙という祭りの高揚感に包まれる沖縄は、選挙の大切さや面白さをどこの土地よりも知っている。
選挙で誰を支持するか。なぜ支持するのか。何が一番大切だと思っているのかを私が聞くと、多くの人が躊躇(ちゅうちょ)なく話してくれた。多様な意見を話しても受け入れられる空気が沖縄にはある。選挙違反に優し過ぎるのはいけないが、民主主義を担保する上で大切な「他者への優しさ」「愛」が根強くある。
辺野古のテント村に行くと「ネット右翼が来たのかと思った」と冗談を言われた。政権与党が推薦する候補の事務所に行くと「お前は中立か。タイムスや新報じゃないよな」と笑いながら先制パンチを食らった。沖縄の人たちは自分の思いをストレートにぶつけてくるが、批判にも愛があって優しい。決して拒絶しない。すべての候補者が私の突撃取材に答えたことからもわかるように、選挙に参加することへの敷居が低い。だから選挙応援のボランティアも全国から駆けつける。
沖縄では選挙という競技に参加する人がたくさんいる。勢いあまって勝手に「野良街宣車」を走らせる人がいる。勝手に街頭でスピーカーを使った選挙運動をする集団もいる。違法行為は褒められないが、情熱はすごい。選手層が厚いから、有権者のレベルが高い。
今回、玉城デニー氏が再選を果たしたことで、「辺野古新基地建設反対」の知事が3回連続で当選した。2019年の県民投票でも「辺野古埋め立て反対」が7割を超えた。沖縄県民は民主主義の手続きに則(のっと)って民意を示し続けている。民主主義の本質を理解しない日本政府に何度となく民意が踏みにじられても、粘り強く民意を示し続けている。
沖縄は悪くない。沖縄は甘えていない。沖縄はあきらめていない。愛のある沖縄は、間違いなく民主主義の最先端を行っている。
◇ ◇
はたけやま・みちよし 1973年愛知県生まれ。著書に「コロナ時代の選挙漫遊記」「黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い」「記者会見ゲリラ戦記」など。
【どんな選挙だった?】
知事選勝利の主演・演出は玉城デニー 争点をつぶしたエンターテイナー
「今回は佐喜真さんの応援はできません」 かみ合わなかったセット戦術
辺野古反対を主張した下地氏 政界復帰への布石か 政党や選挙区をめぐり憶測
【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1023556】
知事選勝利の主演・演出は玉城デニー 争点をつぶしたエンターテイナー 再選の舞台裏に迫る
2022年9月13日 10:28
[根を張る民意 3期目のオール沖縄](1)政治家玉城デニー
(名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前のテントを訪れ、
支持を訴える玉城デニー氏=8月25日(古謝克公撮影)
日本復帰50年の知事選は「政治家玉城デニー」が主演・演出した勝利の舞台となった。
知事選告示まで約2週間と迫った8月9日夕、那覇市銘苅の玉城デニー氏(62)の選対事務所。米軍基地問題を最上位にした争点整理のメモを見つめた玉城氏は書き換えを指示した。(1)県経済と県民生活の再生(2)子どもの貧困対策や若者支援の拡充(3)米軍基地問題-。「全てやらないと意味がない」
得意の経済政策を前面に掲げた自民、公明推薦の佐喜真淳氏(58)に結果的に大差をつけた「意図しない争点つぶし」(玉城氏周辺)の始まりだった。
■「経済危機」浸透せず
本紙などの世論調査では知事選で「経済」を重視した人が48%で最多。うち佐喜真氏支持51%、玉城氏支持44%と拮抗(きっこう)、投開票日の調査でも3割が玉城氏に投票した。
自公にも誤算があった。夏場を迎え観光客は増加、県内の新型コロナウイルスも収束傾向へ向かう中、佐喜真氏側が宣伝した「経済危機」は浸透せず、玉城氏の選対幹部は「『県政不況』の刀は空振りだった」と皮肉る。
■親しみやすい人柄を前面に
「見えてますよ」
告示後の8月28日の那覇市内。遠くの団地から手を振る親子にマイクを通して応えた。選対は玉城氏の親しみやすい人柄を前面に押し出そうと街に出る機会を増やした。「エンターテイナー。普通の政治家にはない」と触れ合いを重視する姿勢に関係者も舌を巻く。
有効投票の半数を獲得し当選した玉城氏。名護市辺野古の新基地建設の争点は明確化したとして「再選は辺野古に反対するはっきりした民意」と胸を張る。
■変化する「オール沖縄」
だが、争点を並列にしたシナリオの勝利はもろ刃の剣でもある。経済の比重を上げた結果、基地の訴えは相対的に低下。「辺野古阻止一点の腹八分」で始まった「オール沖縄」が主張する最大の強みは薄まった。
政府関係者は「これで辺野古への民意とは、論理が破綻している」と冷ややかだ。自民県議も「都合のいい解釈」と非難する。
玉城氏の選対幹部は返す刀で「ワンイシュー(一つの争点)の県民投票で出た辺野古反対の結果すら政府は取り入れなかった」と批判。「反論しても意味がない」と意に介そうとはしない。
政治勢力としてのオール沖縄が2014年に誕生し8年。さまざまな立場をつなぎ留めるくさびが、「辺野古一点」ではままならなくなっている変化が起きていることは確かだ。
◇ ◇
知事選は、現職の玉城デニー氏が再選した。オール沖縄が誕生して3度目の知事選の舞台裏や示された民意の行方を探る。(知事選取材班)
【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024244】
「今回は佐喜真さんの応援はできません」 かみ合わなかったセット戦術 “統一教会”がボディーブローのように
2022年9月14日 14:39有料
[根を張る民意 3期目のオール沖縄](2)自民の失敗
「すいません。今回は佐喜真さんの応援はできません」。統一地方選・知事選を直前に控えた7月中旬。沖縄市の保守系市議の後援会関係者は、自民党県連に対し、知事選に立候補した佐喜真淳氏への選挙協力はできない旨を伝えた。
この市議は地元地区では遊説やツーショット名刺の配布は避けた。
沖縄市は、「オール沖縄」勢力が推す相手候補の玉城デニー氏がかつて市議を務めた地盤の一つ。保守系市長が現職だが、今回の知事選で佐喜真氏は玉城氏より6千票余り下回った。
佐喜真氏と地方選立候補者の名前を同時に売り込む「セット戦術」。2021年の衆院選では、自民候補者全員の得票総数が非自公候補者と比べて上回ったこともあり、自民側は「県全体の有権者は保守系が過半数。保守票が佐喜真に乗れば勝機はある」(党県連幹部)との見立てがあった。
しかし一部の地方選立候補者から「佐喜真氏を応援すれば議席が危なくなる」との声が漏れ始める。...……。
【https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024821】
辺野古反対を主張した下地氏 政界復帰への布石か 政党や選挙区をめぐり憶測
2022年9月15日 11:15有料
[根を張る民意 3期目のオール沖縄](3)政界復帰狙う下地氏
「軟弱地盤は埋め立てさせない」。下地幹郎氏(61)は、知事選の公約の目玉に辺野古問題を掲げた。
米国ホワイトハウス前から立候補を表明し、動画で配信。刈り上げた髪にオレンジ色のバラの花束を掲げた姿に政界はざわついた。
………。
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[↑ 命どぅ宝/沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)] (2022年09月18日[日])
玉城デニー知事が再選された。何度、沖縄県民の民意を示しても、辺野古破壊が止まらない。普天間は返還されない。予算の削減など、最早、沖縄イジメのレベルであり、ニッポンは本当に民主主義国家なのか大いなる疑問だ。
例えば、イジメの一例。土地利用規制法…《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》。
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
「海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの
「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】」
『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)』
《この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市と与那国町への
陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や
自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が
施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制が
一層強まる》
『●戦争法等《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる…その
一つが土地利用規制法で、《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》』
琉球新報のコラム【<金口木舌>法益があべこべだ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1583954.html)によると、《▼自衛隊や米軍基地など周辺の土地利用を規制する。航空機の離着陸を妨げる工作物設置など各施設の機能を阻害する行為も調査対象とするが、行為の主体は人に他ならない。人物調査が主眼だろう》。
自公お維コミが幅を利かす限りデタラメは続く…。戦争法など、《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる。(恣意的な)欠陥法・「土地利用規制法」「土地規制法」。
『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設
が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?』
玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに? 自公の日本会議系統一協会ヅボヅボ氏(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/13eb6f479280d0e58aa1dec6f0da2c96)が万が一にも勝っていたと仮定したら、はたして官房長官は「コメントを控える」と言ったでしょうか?
さらに、室井佑月さんは《それにしてもいつまで民意を無視するんだか。てか、民意をいったん脇に置いて、科学的に考えても、あそこはマヨネーズ地盤で工事は無理なんよ。つか、普天間の全面返還ってのも、嘘じゃね? アメリカさんときちんと話はついたのか》、と。新基地は完成することはないし、普天間飛行場も返還されることはない。まさに、辺野古は破壊「損」だ。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/松野官房長官「コメントを控える」ってなんだよ いつまで民意を無視するんだか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311437)におると、《松野さんの冒頭の言葉は、前半と後半が一つになってない。むちゃくちゃだ。県知事選の結果は、県民の判断、それはわかっているわけだよね。でも、松野さんは冒頭発言の後にこうつづけるのさ。「辺野古移設が唯一の解決策であり、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性除去につながる。」 ん? つまり冒頭で「政府としてコメントを控える」っていいながら、ちゃっかりコメントしてんじゃん。結局、国は、選挙結果や県民の意向はどうでも良く、辺野古移設に向けた工事を進めていくらしい。じゃあ、なんのために選挙をやったんだ。もちろん、このことは選挙の際に大きな争点となった。なのに、それを無視していいのか?》
沖縄タイムスの【社説[知事選後の沖縄施策]負担軽減へ本気度示せ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024762)によると、《岡田直樹沖縄担当相は、就任後初めて来県し、再選されたばかりの玉城デニー知事と会談した。玉城知事は名護市辺野古の新基地建設について「反対する県民の民意が明確に示された」と述べ、建設計画の断念を求めた。復帰50年の県知事選を終え、国と県が何よりも優先して取り組まなければならないことは何か。政府によくよく考えてもらいたいのは知事選で示された「民意の重さ」である。再選を果たした玉城デニー知事の支持層に1期目のような高揚感はない。辺野古の新基地建設を巡って、これからも政府と県の対立が続くとみているからだ。これからもいばらの道が続くと知りながら、多くの県民が玉城知事に票を投じ大差で当選させた、その意味は重い》。
「辺野古移設が唯一の解決策」と嘯き、普天間飛行場の廃止も出来ない。また、「日米地位協定」を改定することもしない…自公政権の無能さを露呈している。
dotの記事【“殺人または強姦”凶悪犯罪でも米軍の「好意的考慮」なしには捜査もできない 沖縄が抱える「日米地位協定」という病】(https://dot.asahi.com/dot/2022091500018.html)によると、《9月11日の沖縄県知事選で、自公推薦候補らを破り再選を果たした玉城デニー氏。米軍基地問題については、「沖縄の未来を描いていくため、基地問題の解決を図っていく。私はこれまでもこれからも1ミリもぶれない」と改めて主張した。「差別的」とされる、沖縄の米軍基地問題を語るうえで欠かさないものに、米軍に法的な特権を認めた日米地位協定がある。玉城氏が繰り返し「見直し」を求める日米地位協定とは。》
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1583954.html】
<金口木舌>法益があべこべだ
2022年9月15日 05:00
金口木舌 土地利用規制法
1942年の夏、長崎県の佐世保港での出来事という。宿題で9歳の男児が海の写生をしていたらスパイの嫌疑をかけられ軍の施設で厳しい取り調べを受けた
▼スパイ防止を目的とした改正軍機保護法は軍事施設の撮影、模写を禁じた。佐世保港は海軍の拠点。高台からの風景画が諜報と疑われた。子どもの写生にも容赦ない。「生きて帰れないかな」。80歳の男性が当時の恐怖を語った本紙記事(2014年1月17日)を思い出した
▼敗戦後に改正軍機保護法は廃止されたが、そんな法が復活したかと思わせる。重要土地利用規制法が今月中に全面施行される
▼自衛隊や米軍基地など周辺の土地利用を規制する。航空機の離着陸を妨げる工作物設置など各施設の機能を阻害する行為も調査対象とするが、行為の主体は人に他ならない。人物調査が主眼だろう
▼法が指定する注視区域は沖縄では全域がなり得ると専門家はみる。人が注視対象とは。法で守るべき利益主体があべこべでは。子どもの行動さえ疑いの目を向ける。そんな時代の再来はまっぴらだ。
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311437】
室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。
室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
松野官房長官「コメントを控える」ってなんだよ いつまで民意を無視するんだか
公開日:2022/09/16 06:00 更新日:2022/09/16 06:00
(沖縄県知事の玉城デニー氏(C)共同通信社)
「県知事選の結果は、沖縄県が抱えるさまざまな課題を巡る県民の判断であり、政府としてコメントを控える」(松野博一・官房長官)
これは松野官房長官が12日午前の記者会見で、語った言葉(12日付の『沖縄タイムス』より)。
もちろん、11日の沖縄県知事選で、玉城デニーさんが再選したからだ。
応援してたよ、デニーさん。嬉しい!
デニーさんは、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対している。
松野さんの冒頭の言葉は、前半と後半が一つになってない。むちゃくちゃだ。
県知事選の結果は、県民の判断、それはわかっているわけだよね。でも、松野さんは冒頭発言の後にこうつづけるのさ。
「辺野古移設が唯一の解決策であり、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性除去につながる。」
ん? つまり冒頭で「政府としてコメントを控える」っていいながら、ちゃっかりコメントしてんじゃん。
結局、国は、選挙結果や県民の意向はどうでも良く、辺野古移設に向けた工事を進めていくらしい。
じゃあ、なんのために選挙をやったんだ。もちろん、このことは選挙の際に大きな争点となった。なのに、それを無視していいのか?
無視していいわきゃないだろ。辺野古移設をやめるか、どうしても移設したいのなら、今度こそ県民が納得できるような説明を国はしなくちゃならないはずだ。
コメントを控えるってなんだよ。誰が控えよっていったよ。松野さんは民意に逆らい、うちらに「黙れ」と暴言を吐いたに等しい。
それにしてもいつまで民意を無視するんだか。てか、民意をいったん脇に置いて、科学的に考えても、あそこはマヨネーズ地盤で工事は無理なんよ。つか、普天間の全面返還ってのも、嘘じゃね? アメリカさんときちんと話はついたのか。
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[※ 「国葬反対」(週刊金曜日 1388号、2022年08月05日・12日合併号) ↑] (2022年08月07日[日])
小出裕章さん《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争ができる国への道づくりだった》…それを支持した「1/4」と「2/4」。
AERAの記事【安倍政権下で後退した民主主義 安田菜津紀「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」】(https://dot.asahi.com/aera/2022072800067.html)によると、《その上で、長期にわたる安倍政権とは何だったのかと考えたとき、それは「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」だったと思います》。
自民党議員や党首が先頭に立って統一協会問題に取り組まない、不思議。元首相・元党首アベ様の銃撃事件の原因究明は自民党を筆頭に、あらゆる政党が取り組むべき課題でしょうに。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/安倍元首相国葬や旧統一教会、コロナの問題…荒れる国会になる】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202208020000031.html)によると、《★その首相・岸田文雄は31日、旧統一教会と現職の閣僚や自民党議員との関係が発覚していることに元首相の銃撃事件後、初めて言及し「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思う」と人ごとのように発言。》
キシダメ氏「民主主義を断固として破壊する決意を示す」国葬…麻生太郎副総裁、とんだ《後見役》だね。《国葬の決断を促した》ことで、グズグズのキシダメ首相が即決した訳ね。
週刊朝日の記事【強引すぎる「国葬」裏事情 麻生副総裁の進言で「国民葬」から転換か】(https://dot.asahi.com/wa/2022080200057.html?page=1)によると、《自民党が圧勝した参院選の余韻が漂う7月11日、自民党本部で開かれた臨時役員会の席上、党四役の一人がこう訴えた。「安倍元首相の葬儀は国葬にすべきだ!」 他の保守系役員からも「国葬」を求める声が相次いだほか、党内の保守系議員グループからも同様の意見が官邸に寄せられていた。政府関係者はこう話す。「…そんな首相を説得したのが後見役である麻生太郎副総裁。12日の夜に岸田首相の携帯電話を鳴らし、国葬の決断を促した。そこで岸田首相は持ち前の『聞く力』を発揮して国葬転換の決心がついたのです」 いくら麻生氏の意向があったとはいえ、岸田首相はなぜ異例とも言える国葬実施に転じたのか。》
『●戦争法等《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる…その
一つが土地利用規制法で、《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》』
ついでで申し訳ない…統一協会と底なしのズブズブヅボヅボな自民党は、こんな悪法ばかりよくも作れるものだね。
琉球新報【<金口木舌>おごりは極まった】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1560465.html)によると、《与党推薦の参考人も懸念するお粗末な法案だった。東京財団政策研究所の吉原祥子さんが昨年6月にこう述べた。「条文を読んだだけではどのようにでも解釈が可能になってしまうのは本当にあってはならない」 ▼9月に全面施行される土地規制法を指す。法は基地周辺など政府が安全保障上重要とみれば土地の利用を規制する。問題は、罰則もあるのにやってはいけない行為がはっきりしない。航空機の離着陸の妨げになる工作物設置など7類型を挙げたが「この類型」以外にもあるという ▼近代刑法は処罰の対象を明確に定めるのが基本原則。解釈の拡張とさじ加減で規制に歯止めがかからないのでは困る。罪刑法定主義のスルーはいけない ▼まして罰するからには適正手続きが必須の要件だ。憲法31条にある。それ以前に法がこれでは。違憲立法とも言えよう ▼拙速な立法に推薦識者も駄目出しせざるを得なかったとはおごりも極まった。この法の運用方針などへの意見公募(パブリックコメント)が24日まで行われている。もの申す機会だ》。
『●琉球新報《核兵器禁止条約の第1回締約国会議…オブザーバー参加を
見送った日本政府の不在が際立った会議だった…不参加は歴史的過ち》』
これもついでで申し訳ない…。核兵器禁止条約の第1回締約国会議のオブザーバー参加さえも見送った情けない自称・《橋渡し役》ニッポン政府。
【<社説>首相、NPT会議で演説 「橋渡し役」物足りない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1559596.html)によると、《国際社会は重要な局面に立っている。核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開幕した。26日まで約4週間の会議で「核のない世界」への取り組みを示す最終文書を採択できるかが最大の焦点だ。唯一の戦争被爆国の日本は核保有国と非保有国の「橋渡し役」として、これまでにない役割を期待されている。これに応えなければならない。岸田文雄首相は日本の歴代首相として初めて会議に出席し、演説した。核兵器不使用の継続など5本柱からなる行動計画を提唱した。ただ、核兵器を非合法化する核兵器禁止条約に言及しないなど、橋渡し役を務めるには物足りないと言わざるを得ない。自民党内には「核共有」の議論を認める発言がある。首相の姿勢も問われる。演説で掲げた核戦力の透明性向上といった行動計画をどのように実現していくのか、具体性も欠いた。実現は本当に可能だろうか。日本がまずやらなければならないことは、核廃絶に向けた姿勢を国際社会に示すことではないのか。》
『●「統一協会、暴力団、日本会議に神道議員連盟…どうするの」と
ヤジり返して、アベ様にそれらの真偽を確認してもらうべきだった』
『●あとの祭り…《故人の過大評価、美化・神格化…「安倍元首相の悲願は
憲法改正」「憲法改正が安倍元首相の夢だった」》の垂れ流し…』
『●《二〇二一年時点で民主主義国は八十九で、権威主義国は九十。世界人口
の七割の約五十四億人が権威主義下で暮ら》す…91国目に堕ちる?』
『●《私は意見を言いません、強いものの近くにいたいのです、という宣言
に、音楽業界の偉い人がすり寄っているという光景は、あまりに…》』
『●前川喜平さん《「暴力と言論」…言論の衰退と暴力の増長の悪循環を
止めるには言論を立て直すしかない。だから今言論が委縮してはいけない》』
『●《メディアコントロール》という置き土産 … 《新聞・テレビはこの
宗教団体の名前を報じていないが、ネット上では「統一教会」…》』
『●《彼のしたこと、しようとしてきたことはただただカネ儲け、戦争が
できる国への道づくりだった》…それを支持する「1/4」と「2/4」』
『●《「民主主義への挑戦・冒涜」という点で言えば、それこそ安倍政権の
8年とは、まさに民主主義への挑戦と冒涜、否定の連続であった》』
『●《元首相の死によってすべての疑惑を闇に葬り去るどころか、安倍氏を
神格化しようとしている》…「民主主義を断固として〝破壊〟する決意」』
『●「不気味な兆候」は既に現実になっている…《まさに言論の砦たる
メディアとメディア人の役割が問われています》(青木理さん)』
『●《少数意見を尊重し、歩調を合わせようと努めて議論を重ね、成り
立ってきた戦後民主主義ではないか。それを「聞かない」とは。…》』
『●《メディアコントロール》は続いている…《だからといって、政治》と
統一協会の《関係について徹底追及がおこなわれているわけではない》』
『●武田砂鉄さん《繰り返し問題視されてきた団体…付き合いが深い議員…。
再発防止のためにも、宗教と政治の関係を洗い出すのが必要不可欠》』
『●つまり、アベ様は《堂々と、司法の場でも違法性が指摘されている》
統一協会の《実質トップの名前を自ら挙げ、敬意を表したのである》』
『●キシダメ首相は「民主主義を断固守る」ために国葬を行うというが、
(政界地獄耳)《よほど民主主義を逸脱し独裁的ではないのか》?』
『●統一協会名称変更問題…《実体が変わらないのに、名称を変えることは
できない》はずなのに、《あり得ない》ことがなぜ可能になったの?』
『●元文科相からして、統一協会とズブズブだったのではないのか? 反面
教師として、文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』に載せては?』
『●伊達忠一前参議院議長が元総理に統一協会票を依頼したと驚きの証言…
《今回…安倍さんは…。『井上(義行氏)をアレ(支援)するんだ』…》』
『●汚染責任者アベ様という壺の蓋が割れた瞬間に、自民党“統一協会汚染”
物質が壺から噴出…衆参院議長、防衛相、文科相、国家公安委員長…』
『●《暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団または
個人》=統一協会…《自民党が大っぴらに反社とつながっていることに》』
『●茂木敏充幹事長、統一協会と「党としては一切関係がない」…《その
爛れた関係が岸信夫防衛相や二之湯智国家公安委員長、末松信介文科相…》』
『●《法外な寄付を集め、家庭を崩壊させるような活動が問題に…次々と関与が
判明する自民党こそ、教団との関係を国会の場で丁寧に説明すべき》』
『●《このように安倍氏の一存で統一教会の組織票の差配が決まっていたと
すれば…》…もはや開いた口が塞がらないよ。どこまでズブズブだったの?』
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【https://dot.asahi.com/aera/2022072800067.html】
安倍政権下で後退した民主主義 安田菜津紀「引き継がれた『膿』を出し切るのはこれから」
2022/08/01 08:00
(岸田文雄首相は安倍元首相の「国葬」を今秋に行うと表明。
首相経験者の国葬は1967年の吉田茂元首相以来で極めて
異例な決断だ)
2022年7月8日。安倍晋三元首相が凶弾に倒れた。にわかには信じられない。そんな状況のなか、手製の銃、旧統一教会と自民党、国葬など、さまざまな情報が流れていく。私たちはこの事件をどう捉えればいいのか。AERA 2022年8月1日号は、フォトジャーナリスト・安田菜津紀さんに聞いた。
* * *
事件の背景を考えること自体は大切ですが、大前提として、武力をもって命を奪うことがあってはなりません。
その上で、長期にわたる安倍政権とは何だったのかと考えたとき、それは「強きにすり寄り、弱きをへし折る政権」だったと思います・。
安倍元首相の在任中、生活保護の水準が引き下げられ、自民党議員からは性的マイノリティーの人たちについて「生産性がない」などという言及もありましたが、責任の所在がうやむやにされました。
特に私が力を入れ取材をしている外国人の人権に関しては、安倍政権下に、人道配慮などから特別に在留を許可される「在留特別許可」が出る割合が一気に減り、入管施設で収容中に亡くなった外国人は第1次・2次政権下で10人にもなりました。
安倍政権は、国際協調や多様性もスローガンとして掲げていましたが、そうであればこうした人権問題の根本にメスを入れるべきでした。しかしそれを行ってきませんでした。それどころか、邪魔な人間は排除し解決するという政策が続き、マジョリティー側が「理解」するまでマイノリティー側は不利益を被り続けろというメッセージが常に発せられました。その結果、市井に存在する差別にお墨付きを与えてきたのではないでしょうか。
■長期化すると必ず腐敗
襲撃事件の後、容疑者のバックグラウンドが明らかになっても、ネット上には「犯人は在日」「日本人じゃないに決まっている」という声が溢(あふ)れました。こうしたヘイトは大事件や災害などのたびに必ず起きることですが、政治がマイノリティーは踏みにじってもいいという誤ったメッセージを発し続けてきた責任も大きいはずです。
安倍元首相だけにとどまらず、巨大な権力を持ち、それが長期化すると必ず腐敗するというのが政治の性(さが)。為政者は、権力に対してよほど慎重であるべきだし、自覚的であるべきです。
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安田菜津紀(やすだ・なつき)/1987年生まれ。認定NPO法人「Dialogue for People」副代表。中東、日本国内などで難民や貧困、災害の取材を進める(写真:Dialogue for People提供)
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何より、安倍政権下で民主主義が後退した感は否めません。
岸田文雄首相は先日、安倍元首相の「国葬」を秋に行うと発表しました。理由を「民主主義を守り抜くため」と言っています。それを聞いて驚きました。国葬に反対する人は多くいます。私は、民主主義とはこうした反対の声、支持しない人の声も大切にすることだと思っています。でも、むしろ真逆のことをしてはいないかと、強く感じます。
政治姿勢が大きく見直されていないことを考えると、いまだに私たちは安倍政権下に生きているようなものかもしれません。安倍政権下で生まれ、続く菅政権と岸田政権に引き継がれた「膿(うみ)」を出し切るのはこれから。そのためには、できる形で声を上げることが大切です。
昨年、難民申請者の送還などを盛り込んだ入管法改正案が、反対の声に押されるように廃案となりました。
高校生や大学生も国会前でデモをし、抗議のシットイン(座り込み)を行いました。中でも、シットインを企画したある高校生が「私たちには声がある」と語っていたのがとても印象的でした。
それまでさんざん無気力にされそうになったことが続き、きっと法案は押し通されるという空気感が一部ではありました。だけど、私たちの声は完全に押し潰(つぶ)されたわけではない、私たちの声はまだ奪われたわけではないんだと、そのとき気持ちを新たにできました。
民主主義は手間のかかることですし、無力感を味わうことの方が多い仕組みかもしれません。それでも、おかしいものはおかしいと声に出していく。人権を理不尽に踏みにじるような障壁があればどけていく。そして、その中で進んだものを一つ一つ拾い上げていく。こうして小さくても力を持ち寄ることが社会を変え、健全な民主主義を築いていくことになると思います。
(構成/編集部・野村昌二)
※AERA 2022年8月1日号
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【https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202208020000031.html】
コラム
政界地獄耳
2022年8月2日7時13分
安倍元首相国葬や旧統一教会、コロナの問題…荒れる国会になる
★共同通信が先月の30、31両日に行った世論調査では、元首相・安倍晋三の国葬に「反対」「どちらかといえば反対」が計53・3%を占めた。岸田内閣の支持率は51・0%で7月11、12日の前回調査から12・2ポイントも急落し、内閣発足以来最低となった。旧統一教会と政界の関係も解明の「必要がある」は80・6%、「必要はない」は16・8%だった。
★その首相・岸田文雄は31日、旧統一教会と現職の閣僚や自民党議員との関係が発覚していることに元首相の銃撃事件後、初めて言及し「社会的に問題になっている団体との関係については、政治家の立場からそれぞれ丁寧に説明をしていくことは大事だと思う」と人ごとのように発言。自民党総務会長・福田達夫が「僕の今の理解の範疇(はんちゅう)だと、何が問題か僕はよくわからないです」と発言し大炎上した翌日の発言とは思えぬピントのずれ方だ。岸田内閣の現職の文科相・末松信介、経産相・萩生田光一、防衛相・岸信夫、国家公安委員長・二之湯智が教団や関連団体と接点があることが明らかになっている。文科を除く3大臣は国家安全保障会議のメンバーであることは過誤できない。
★首相は銃撃事件後、国葬についてもすぐに言及し保守派を沈静化させたが、今では国民の半数以上から反対と言われている。また3日から5日まで開かれる臨時国会での安倍の追悼演説も延期になった。国家公安委員長は「我が国の威信をかけ、警備を万全にすべく警察庁を指導する」としているが、内実はどんどん自民党・内閣葬に近づいており官房長官・松野博一は「国葬当日を休日にすることは検討していない」など平時の生活を国民は送るようだ。臨時国会後、夏休みに突入し9月末の国葬まで、コロナの「2類」「5類」の議論で済むと思っているのか。その後、様子を見て内閣改造に踏み切るのだろうが、荒れる国会になるのは間違いない。(K)※敬称略
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(2022年06月06日[月])
琉球新報の【<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html)。
《自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない》。
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
「海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの
「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】」
『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)』
《この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市と与那国町への
陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や
自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が
施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制が
一層強まる》
自公お維コミが幅を利かす限りデタラメは続く…。戦争法など、《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる。(恣意的な)欠陥法・「土地利用規制法」「土地規制法」。
《軍隊に監視される社会でいいのか?》。《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
海渡雄一さん《基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです》《三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました》。
同様に、沖縄タイムスの【社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ】によると、《戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われている》。
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
(田中角栄氏だけでなく、お維も同様な宣伝?)「決断と実行」だってさ? 〝検討氏〟による「検討と不履行。暮らしを破壊」。いまだに、「辺野古が唯一の解決策」なんて言っているしね。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「決断と実行」岸田首相には重いキャッチコピーでは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202206030000091.html)によると、《★自民党は1日、来月の参院選挙へ向けポスターを発表した。キャッチコピーは「決断と実行。暮らしを守る」。党広報本部長・河野太郎は「確かな決断と揺るぎない実行が求められている」と胸を張ったが、72年の田中が指揮した衆院選の自民党のコピーも「決断と実行」だった。「検討する」を連発し、決断力に欠けると野党から言われる首相・岸田文雄にはいささか荷が重いコピーではないか》。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html】
<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない
2022年6月3日 05:00
自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。
基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。
全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない。
全面施行後は政府が「注視区域」や「特別注視区域」に指定すると、土地の所有者名や国籍などの情報を政府が収集し、分析できるようになる。特別注視区域では、一定面積以上の土地売買に事前の届け出が義務付けられる。
基地や国境離島の機能を阻害する行為(機能阻害行為)について中止の勧告・命令や罰則を出すことも可能となるが、法律の条文は抽象的な表現にとどまり、どのような行為が罰則の対象となるのか具体的に示されていない。
機能阻害行為について法律の条文上明確でないことが法案の国会審議で問題となり、思想、信教、集会、結社などの自由に配慮することなどを求める付帯決議が付されることとなった。
政府は9月の全面施行に向け、規制対象の区域や行為を検討する有識者の会議を設置し、閣議で基本方針を決める。だが、一部施行の段階になっても「検討中」を繰り返し、必要な情報を伏せている。国民の権利を侵害する規制の中身がどこまで明らかにされるのか全く見えない。
国会審議では、情報収集に公安調査庁や内閣情報調査室などの情報機関が協力することや、個人の思想信条を調べることも条文上は「排除されていない」という政府の認識も示された。内閣官房は、実際には土地利用と関係のない事項を調べることは想定していないとしたが、条文上の調査権限や罰則行為があいまいでは、政府が恣意(しい)的に規制を運用する恐れがある。
戦時中に日本軍が作成した秘密文書「防諜ノ地域的措置ニ関スル説明要図」という資料には、軍事的に重要な施設の周囲を距離で区分し、住民の立ち入り禁止や他地区の人への秘匿、写真撮影の禁止、外国人の旅行制限など、区域ごとの規制措置が記されている。土地利用規制法の設計は、日本軍が戦時下でとったこの措置と重なる。
沖縄戦では治安維持、軍機保護の名目で、日本軍が沖縄の住民をスパイ視した。安全保障を名目に国民監視を認める土地利用規制法は、戦時体制の再来になりかねない。私権侵害の乱用に歯止めをかけるすべがない欠陥法を全面施行させてはならない。
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[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑] (2022年04月04日[月])
琉球新報の【<社説>陸自、反戦デモ敵視 文民統制 逸脱許されない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1494580.html)。
リテラの記事【ロシアと同じ! 防衛省陸幕が安倍政権時代、「反戦デモ」「報道」をテロと同列視して「戦い」の対象とする勉強会資料を作成】(https://lite-ra.com/2022/04/post-6179.html)。
《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候だ。…反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》。
《2020年2月、防衛省陸上幕僚監部が記者を対象に勉強会をおこない、その際に配布した「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載していた、というのだ。言っておくが、「グレーゾーン事態」は平時と有事の間にあることを指し、安保法制を発動させる事態のひとつとなっている。そんな「グレーゾーン事態」だの「予想される新たな戦い」だのという物騒なもののひとつとして、テロやサイバー攻撃、特殊部隊による破壊活動と並列して、「反戦デモ」を挙げていたのである。つまり、戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていたのだ。しかも、注目すべきは、この資料が配布されたのが2020年2月、つまり安倍政権下だったことだ》。
『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?』
(リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい、戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。
『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題』
「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
高市氏同様の「愚」「恥」」
『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ』
《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》
『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
…アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」』
《記者向け勉強会で配布》《テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた》そうだが、記者も随分と舐められたものですね。《安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──》、ああぁ…。
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1494580.html】
<社説>陸自、反戦デモ敵視 文民統制 逸脱許されない
2022年4月1日 05:00
思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候だ。
陸上自衛隊が2020年に作成した資料で、「予想される新たな戦いの様相」として、テロやサイバー攻撃と共に「反戦デモ」を例示していたことが分かった。戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ。
主権者として行動する国民を自衛隊が戦う相手として名指しするなど、文民統制(シビリアンコントロール)を明らかに逸脱している。政府は実力組織を統制する立場として、文書が作成された経緯の検証と公表など毅然(きぜん)とした対処をとるべきだ。
資料は陸上幕僚監部が作成し、記者向け勉強会で配布された。陸上自衛隊の今後の取り組みの中で、テロと並べて「反戦デモ」や「報道」についても、武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要する「グレーゾーン」事態に当たると明記していた。記者から不適切だとの指摘を受けて回収し、「暴徒化したデモ」と修正したという。
デモ行進は憲法21条で保障された表現の自由であり、反戦平和の主張を危険視することは憲法19条の思想・良心の自由を侵害する。抑制されることがあってはならない大切な権利だ。「新たな戦いの様相」の中に反戦デモを位置付けた認識を、根本からたださなければならない。
自衛隊の国民監視を巡っては07年に、陸自のイラク派遣に批判的な市民を監視した内部文書の存在が明らかになった。派遣反対の集会やデモ、ビラ配布などを行った団体・個人の動きを詳細に記録。県内でも沖縄弁護士会や沖縄平和運動センターなどが監視対象となっていた。
この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市と与那国町への陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制が一層強まる。
文民統制を果たすはずの政府にも深刻な懸念がある。13年の特定秘密保護法案を巡る議論で、当時自民党幹事長だった石破茂氏は市民団体のデモを「テロ行為」になぞらえた。特定秘密の報道にも「わが国の安全が極めて危機にひんするのであれば何らかの方向で抑制されることになる」と述べ、報道機関への処罰を示唆する発言をしていた。
個人の権利より国家を優先する自民党の志向は、国民に監視の矛先を向ける自衛隊の活動と重なる。
沖縄戦の体験や過重な基地負担、台湾有事をにらんだ自衛隊の南西シフトなどを抱える沖縄では、県民の生命や安全な暮らしを守る上で、反戦デモは政治に主権者の意思を示す大切な手段となる。
反戦の声を上げる市民に敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない。
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【https://lite-ra.com/2022/04/post-6179.html】
ロシアと同じ! 防衛省陸幕が安倍政権時代、「反戦デモ」「報道」をテロと同列視して「戦い」の対象とする勉強会資料を作成
2022.04.01 07:50
(首相官邸HPより)
ロシアのウクライナ侵略で、ロシア国内における反戦デモなど言論に対する取り締まりが連日報道されているが、そんななか、日本政府がとんでもない資料を作成していたことが判明した。
2020年2月、防衛省陸上幕僚監部が記者を対象に勉強会をおこない、その際に配布した「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載していた、というのだ。
言っておくが、「グレーゾーン事態」は平時と有事の間にあることを指し、安保法制を発動させる事態のひとつとなっている。そんな「グレーゾーン事態」だの「予想される新たな戦い」だのという物騒なもののひとつとして、テロやサイバー攻撃、特殊部隊による破壊活動と並列して、「反戦デモ」を挙げていたのである。
つまり、戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていたのだ。
しかも、注目すべきは、この資料が配布されたのが2020年2月、つまり安倍政権下だったことだ。
安倍政権下では、政権を批判するデモやヤジを取り締まる言論弾圧がどんどん強化されていった。実際、先日も、2019年の参院選において札幌市で演説中の安倍晋三首相に「安倍やめろ」「増税反対」とヤジを飛ばした市民2人が北海道警の警察官に排除された件で、北海道地裁は道警が表現の自由を侵害したとしてその違法性を認め、道に対して計88万円の支払いを命じる判決を出たばかりだが、警察庁幹部は「当時、安倍首相の周囲がヤジを気にしているとの話があり、排除となったようです」と市民排除にいたった裏側について語っている(「AERA.dot」3月28日付)。
また、安保法制や森友公文書改ざんなど安倍政権の問題が噴出すると、国会前や首相官邸前では市民による大規模な抗議デモがおこなわれてきたが、そのたびに警察の過剰警備や公安の監視が問題になってきた。
ほかにも、ラジオDJのピーター・バラカン氏が告発したように、「No .9」「NO WAR」「LOVE & PEACE」とプリントされたTシャツを着ていただけで警官に止められたり、「No.9(憲法九条)」と書かれた小さなタグや缶バッジをつけた市民が国会本館や議員会館に入ろうとすると警備員らに制止される例が続出。平和を訴える集会が「政治的」とみなされ、自治体が会場使用を認めないような事態も進行していった。
■防衛省資料で「反戦デモ」「報道」を「新たな戦い」の対象扱いしていたのにメディアは…
つまり、当時は、安倍政権が政権批判を封じ込める言論弾圧を繰り広げ、憲法に保障されている「思想・良心の自由」や「集会・結社の自由」の侵害が加速していたのだが、まさか、防衛省・自衛隊が「反戦デモ」を「新たな戦い」として研究していたとは……。
これはようするに、安倍政権は現在のロシア政府のように、市民による反戦デモをテロ扱いにし、反戦を訴える市民を武力で鎮圧できるような状況をつくり出すことを目指していた、というわけだ。
今回、発覚した防衛省資料は、いかに安倍政権が危険かつ恐ろしいものだったか、あらためて痛感させられるものだが、しかし、問題はこれだけではない。
というのも、この防衛省資料では、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」のなかに、「反戦デモ」のみならず「報道」も挙げられているからだ。
言わずもがな、ロシアでは反戦を訴える市民だけではなく、プーチン政権に批判的なメディも取り締まり対象にされ、ウクライナ侵略を正当化する報道しか許されていない。また、プーチン大統領は「偽情報」を流した記者を最高15年の禁錮刑を科す法律に署名したばかりだ。
他方、防衛省は「事実に反する事柄を意図的に報道する行為」を「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として挙げている。この事実を考えれば、政府はプロパガンダしか許されない状況をつくり上げようとしているとしか考えられないだろう。
だが、今回の問題で浮き彫りになったのは、メディア側の姿勢の深刻さだ。
というのも、前述したように問題の資料は2020年2月4日におこなわれた記者勉強会で配布されたものだったというのに、当時、これを取り上げたメディアは皆無。日本共産党の穀田恵二・衆院議員が資料を入手し、3月30日の衆院外務委員会で追及したことによってはじめて表沙汰となったのだ。
■防衛省は「反戦デモ」をテロと同列扱いした資料を保存期間中に廃棄する隠蔽行為
外務委員会での鬼木誠・防衛副大臣の答弁によると、「反戦デモ」の記述については「参加者(記者)から『用語が不適切ではないか』との指摘を受け、資料を回収し、誤解を招かないよう『暴徒化したデモ』と修正した」とし、翌日、修正後の資料を再度記者に配布したという。だが、防衛省が指摘を受けて文言を修正したことも、当時報道は一切なされていない。
いや、そればかりか、「反戦デモ」については指摘を受けて修正がなされているが、「報道」にかんしては修正されていない。つまり、「報道」が「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」としてやり玉に挙げられたというのに、記者たちは抗議や指摘をすることもなく、挙げ句、「反戦デモ」「報道」がテロと同等の扱いにされていることを報じようともしなかったのだ。
いまのロシアを見ればよくわかるが、反戦デモを取り締まり、報道を抑圧してプロパガンダを垂れ流すといった言論弾圧は、国を「戦争ができる状態」にしてしまう。明らかに、それと同じ姿勢を示した政府を黙認し、報じようともしないというのは、報道機関・記者としての責務を放棄したに等しい。
その上、防衛省は資料を記者から回収した翌日、保存期間は1年であったにもかかわらず、これを廃棄。つまり、情報公開請求がなされても開示できないよう、隠蔽工作までおこなっていた。この問題も、穀田議員の追及ではじめて明らかになったものだ。
安倍政権が「反戦デモ」「報道」をテロ扱いするという言論弾圧体質を記者相手に公然と見せつけ、それを記者がスルーする──。だが、安倍首相が退陣したからといって、こうして安倍元首相が残した民主主義の軽視・破壊という戦争の萌芽は、政府にも社会にも根を下ろしたままであり、メディアの腑抜けぶりも相変わらずだ。「ロシア化」を目指すために安倍政権が目指した言論弾圧体質の批判、そして脱却のために一掃することが、いまこそ必要だ。
(編集部)
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[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]/
(2021年07月04日[日])
週刊朝日のコラム【室井佑月「『ずっと俺、総理な』っていいそう」】(https://dot.asahi.com/wa/2021062200078.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>チャモロと沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1340126.html)。
マガジン9のコラム【三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌 第104回:嘆きの雨止まず~沖縄戦遺骨問題と慰霊の日~】(https://maga9.jp/210630-7/)。
《緊急事態条項があったら、国民の権限をもっと制限でき、こんなに感染拡大はしなかった? コロナ禍の中で、どうしてもGo Toキャンペーンをやりたがったのは誰ですか? 海外から渡航してきた人の検査体制も遅かった。てか1年以上経っても、あたしたちの検査体制も万全とはいえない》。
コロナ禍で違憲な壊憲に手を貸す愚を犯す…。
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
沖縄では、番犬様がやりたい放題。
【<金口木舌>チャモロと沖縄】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1340126.html)によると、《「裏切りだ」。米領グアムの米軍基地で働くなど、米国民として誇りを抱いていたエンジェル・サントス氏は1990年代、環境影響調査の報告書を読んでがくぜんとした。基地周辺の飲用水、地下水が発がん性物質で汚染されていた》。
『●PFOSを含む泡消火剤《14万リットル流出 ドラム缶719本分》!!
沖縄市民に強硬な防衛相は番犬様には何にも吠え付けないとはねぇ…』
『●ポンコツな番犬様…泡消火剤《14万リットル…ドラム缶719本分》
流出事件の《原因は米兵が格納庫でバーベキューをしたことだった》』
《人柱》…コンナ事さえ止められない《市民の無力》さ。止まらない五輪、止められない独裁政権。
出来もしない軍事基地のためにドブガネし、普天間も返還されない。辺野古は単なる破壊「損」。そして、ヒトデナシな《人柱》…せめてコレくらいのこと、こんなデタラメでヒトデナシなことは止めてほしいな、玉城デニー沖縄県知事には。県知事の権限に限界があることは理解していますし、前独裁政権や現独裁政権、自公お維が諸悪の根源なんだけれど、玉城デニーさんにはもう少し頑張ってほしい。
マガジン9のコラム【三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌 第104回:嘆きの雨止まず~沖縄戦遺骨問題と慰霊の日~】(https://maga9.jp/210630-7/)によると、《辺野古の基地建設計画は今、大きく狂い、様々な工法の変更を余儀なくされている。国は沖縄県に対して変更の手続きを申請しているが、その中に、予定外の大量の土砂を新たに県内から調達する計画があり、それがいまだに多くの戦争犠牲者の骨が未回収である南部から掘削されることが発覚したため、動揺が広がっている…》。
『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力があるの
かもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》』
『●《埋め立てに使う土砂を、沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部から
採取することが新たに盛り込まれた…「戦没者に対する冒とくです」》』
『●《戦争で亡くなった人の血や肉が染みこんだ土や石を、新たな軍事基地
建設に使用するのは人間のやることじゃない》…《人柱》でいいのか?』
『●《人柱》…《「助けてぃくみそーれー!」…この言葉が1945年、
島中の至る所で地中に滲み込むほどに叫ばれていた》(三上智恵さん)』
『●《そんなふうに静かに始める抵抗にこそ、人々を変える力がある
のかもしれない》(北原みのりさん)――― 辺野古破壊と《人柱》』
『●今月で《25年…国策に翻弄され続けた四半世紀》…米軍普天間
飛行場は返還されず、一方、辺野古は破壊され続け、単なる破壊「損」』
『●遺骨の混ざった土砂が辺野古破壊の(出来もしない)新基地建設に
使用か? カースーオジサンらはヒトデナシなことをやろうとしている』
『●自公政権やお維に壊され行く沖縄: 沖縄「屈辱の日」を「主権回復の
日」と言う元首相、沖縄の戦後史を知らないという元最低の官房長官…』
『●カネカネカネの金(カネ)色の五つの輪で《国威を発揚》…《メディアの
報道は死の重みに無関心…空襲に遭ったら仕方がないとでも言いたげ》』
《おまけに、「軍隊」に歯向かえば何の支援も受けられない状況が
生まれた。感染爆発に襲われている沖縄県の玉城デニー知事が
大規模接種センターの設置を求めたが、防衛省は拒否。これでは
香港やミャンマーと変わらないではないか。自衛隊は菅首相や
岸防衛相の私兵になったのか。》
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【https://dot.asahi.com/wa/2021062200078.html】
室井佑月「『ずっと俺、総理な』っていいそう」
連載「しがみつく女」
室井佑月 2021.6.24 07:00 週刊朝日 #室井佑月
(室井佑月・作家)
作家・室井佑月氏は、加藤官房長官の「改憲の好機」という発言を取り上げる。
【この記事のイラストはこちら】
イラスト/小田原ドラゴン
* * *
加藤勝信官房長官は6月11日の記者会見で記者団に、
「新型コロナによる未曽有の事態を全国民が経験し、緊急事態の備えに対する関心が高まっている現状において、(改憲し憲法に緊急事態条項を入れる)議論を提起し、進めることは絶好の契機」
と述べたらしい。自民党の人たちってなんでも利用しようとするね。
コロナでは1万4千人の人が亡くなり、治っても後遺症に苦しむ方もいる。商売ができなくなった方、解雇された方、生活苦にあえいでいる人もいる。そういったことさえ、自分らがやりたい改憲の絶好の機会として捉えるとはね。
ま、そのあと、記者がコロナ禍で苦しむ人々のことを指摘すると、加藤氏は、
「皆さんが苦しんでいることを絶好と申し上げているのではない。こういった中で、緊急事態をどう考えるべきなのかについて高い関心を持っておられる、そこを申し上げている」
といい直した。
苦しんでいる大勢が、緊急事態条項について高い関心を持っている?
大勢が苦しんでいることは事実だけど、多くの人は、自分のワクチンはまだか、いつからお店を通常営業できるのか、2回目の給付金はまだか、まさか国はあたしたちに布マスク1世帯に2枚と1回こっきりの10万円でなんとかしろっていってるわけじゃないよね?などなどいいたいことはいっぱいあれども、改憲し緊急事態条項を入れて欲しいなんていってない。
加藤氏はうまく言い訳したつもりでも、本音ではコロナ禍のドサクサに紛れて改憲してしまいたいのは見え見えじゃ。
なぜドサクサに紛れてそれをしてしまいたいのか? この国の法に緊急事態条項があってもなくても、今回のコロナ対策は失敗していた。議論となれば、すぐバレる。
先進国最低のワクチンの接種率、緊急事態条項があったらなんとかなりました?
日本はただ買い負けただけ。マスクのときと一緒。製薬会社とちゃんと文書で細かく約束してなかったのもまずかった。
緊急事態条項があったら、国民の権限をもっと制限でき、こんなに感染拡大はしなかった?
コロナ禍の中で、どうしてもGo Toキャンペーンをやりたがったのは誰ですか?
海外から渡航してきた人の検査体制も遅かった。てか1年以上経っても、あたしたちの検査体制も万全とはいえない
改憲し緊急事態条項とやらを入れても、この政府の無能ぶりは変わらない。というか、その無能らに緊急時だけといっても、これ以上、あたしたちの権利や権限を預けるなんて恐ろしい。「ずっと俺、総理な」ってこともいいだしそうで。
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中
※週刊朝日 2021年7月2日号
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1340126.html】
<金口木舌>チャモロと沖縄
2021年6月18日 05:00
金口木舌 米軍 環境汚染 グアム 汚染水 流出
「裏切りだ」。米領グアムの米軍基地で働くなど、米国民として誇りを抱いていたエンジェル・サントス氏は1990年代、環境影響調査の報告書を読んでがくぜんとした。基地周辺の飲用水、地下水が発がん性物質で汚染されていた
▼サントス氏は数年前、幼い娘をがんで亡くしていた。市民団体「ナシオン・チャモル」を結成し、米軍による環境汚染を告発。先住民族チャモロの自己決定権回復を求めて運動した。「穴を掘り、猛毒を含む軍需品を埋めるのは一般的だった」と米軍を非難した
▼2003年の死去後もチャモロの人々に語り継がれる存在だ。米国からの独立運動の象徴でもある。基地に振り回されてきたグアムの歴史は沖縄に重なる
▼うるま市の米陸軍貯油施設から有機フッ素化合物に汚染された水が漏れ出した。流出量は最大2・4トン余だという。排水路の先には北谷浄水場が取水する天願川がある
▼昨年、普天間飛行場から同物質を含む泡消火剤が大量に漏れたばかりだ。この物質による水質汚染は16年から問題化している。しかし陸軍貯油施設にも貯蔵されていたことを、県民は今回の事故で知らされた
▼基地内にどんな有害物質があるのか、米軍は全容を明らかにしない。日本側の立ち入り調査要求にも満足に応じない。この島に76年間も米軍を駐留させる日米両政府は今後も県民を欺き続けるのか。
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【https://maga9.jp/210630-7/】
三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌
第104回:嘆きの雨止まず~沖縄戦遺骨問題と慰霊の日~(三上智恵)
By 三上智恵 2021年6月30日
【2021年慰霊の日と南部遺骨問題】
(https://youtu.be/45QJxfxv2Xw)
とにかく尋常ではない雨だった。沖縄に住んで27回目の慰霊の日(6月23日)だが、こんな台風並みの雨に打たれながら摩文仁に立ったことは一度もない。例年、不思議と慰霊の日の直前には梅雨は終わるものだった。今年は梅雨入りも早かったというのに、この雨は何かの恨みのように止むことを知らない。昨日も各地で大雨の被害を出している沖縄。今日30日になっても、まだ梅雨明けの報はない。
辺野古の基地建設計画は今、大きく狂い、様々な工法の変更を余儀なくされている。国は沖縄県に対して変更の手続きを申請しているが、その中に、予定外の大量の土砂を新たに県内から調達する計画があり、それがいまだに多くの戦争犠牲者の骨が未回収である南部から掘削されることが発覚したため、動揺が広がっていることは過去二回、ここでもお伝えしている通りだ(第101回、第102回)。
前回まで、霊域に最も近く新しい鉱山開発に対し、沖縄県として自然公園法に則って待ったをかけて欲しいと要請する具志堅隆松さんのことを取り上げてきたのだが、「中止命令」には至らず、「措置命令」に留まったため具志堅さんや遺族らは落胆していた。
しかし実際は「遺骨を除去してから作業をする」など、県が条件に付した内容がネックになって簡単には操業できないことから、具志堅さんは県の判断を再評価している。さらに、玉城デニー知事はもともと公約で辺野古の基地建設に反対、国の「変更申請」を突っぱねると見られていることから、「変更申請」が不許可になれば工事は止まる。南部の土砂を集めるために無数のショベルカーが走り回る事態は回避できる。だから具志堅さんは希望を捨てていない。それなのに、慰霊の日に向けて二回目のハンストに入るという。
「この間、たくさんの遺族の方々から、絶対に止めてください、何かできることはありますかと聞かれた。遺族の皆さんの声を、当事者の声を伝えるというシンプルなことをやってないと気づかされた。遺族の思いを伝えて、戦没者の尊厳を守るためにも不承認とすると、はっきり反対する理由に盛り込んでほしい」
具志堅さんは二回目のハンストを通してもっと多くの遺族に出会い、力を結集して確実に計画断念を勝ち取る考えだ。県庁前で2日間、そして3日目からは慰霊の日の追悼式典が開かれる平和祈念公園でテントを張って仲間と共に座り込み、23日当日は式典に参加する玉城デニー知事に要請書を手渡す。国と対峙している沖縄県知事を応援するパフォーマンスにもなると思った。ところが、少し雲行きが変わってきた。知事の側近から、テントに行くのは可能だが、要請は別にしてほしいという要望が届いた。間もなく「不承認」というカードを切るつもりの知事にとっては背中を押すような要請になると信じていたのに。具志堅さんの表情は曇った。
「今の段階ではっきりとさせられない事情もあるのか……。要請を受け取るくらいはいいのではと思うけど。あるいは、遺族の署名を渡すのであれば受け取りやすいのだろうか?」
相手の立場を慮ってあれこれと思案する具志堅さん。当日まで、要請書も署名も準備しつつ、ここは単に知事の訪問を歓迎するというスタンスで行くべきか、悩み抜いていた。結局、直前になって書類を手渡すなどのパフォーマンスはなしにして、素直に知事を歓迎して激励する。ただしご遺族の一人に直接思いを伝えてもらう、という形に落ち着いた。
ハンストの期間中、様々な人が訪れていた。国に協力的な沖縄県護国神社の宮司さんらも、同じ戦没者の遺骨を大事にする立場から激励に来た。第32軍のトップだった牛島満司令官のお孫さんにあたる元教員の牛島貞満さんも初日に来ていた。貞満さんは、祖父の南部撤退の決断が招いた住民犠牲について何度も自ら沖縄の子どもたちに特別授業をするなど沖縄戦に向き合い続けていて、今は首里の司令部壕の保存に奔走している。
そして今回の遺骨の問題は、兵士の遺骨収集をおざなりにしてきた日本の軍隊の体質が影を落としていると指摘した。遺族と繋げる最後の手段である兵隊の「認識票」を、部隊の足跡を消す目的で部下から取り上げ、まとめて埋めたケースなど、「認識票」を二つ持たせて必ず遺体を回収する米軍と違い、死者の尊厳を軽視する体質を問題視した。
思いがけないところでは、今話題の赤木雅子さんも日帰りで駆け付けていた。森友問題で書類の改ざんを命じられたことから自死に追い込まれた夫のために、真実を追求し続けている雅子さんは、「国の犠牲者」に手を差し伸べて国家と闘っている具志堅さんに会うことが勇気になると思ったのかもしれない。「赤木ファイル」の存在を認めなかったり、黒塗りのまま誤魔化し続けたりする国の態度は「夫を二度殺すようなもの」と話す雅子さんに対し、基地建設の埋め立てに使われる戦没者も二度殺されるようなものだとして、具志堅さんは「国に二度までも尊厳を傷つけられるとは。同じですね」と答えたという。
ところで、6月23日の慰霊の日とは、ご存知の通り沖縄戦を戦った第32軍の将・牛島満中将ら幹部が、最後の地・摩文仁の丘で自決した日に合わせて制定されている。牛島司令官は自らの死をもって戦いを終わりにしたのかと言うと、そうではない。
「最後まで敢闘し、生きて虜囚の辱めを受くることなく、悠久の大義に生くべし」という最後の命令を出している。つまり自分の死後も、絶対に捕虜になるな。最後の一人まで戦えという命令を出して自分だけ楽になってしまった。従って戦闘は終わらず、犠牲者は出続けた。
住民や部下の運命をどん底に陥れたこの命令は、誰に向かって何を守るものだったのか。それを考えれば考えるほど、6月23日を慰霊の日とすることに抵抗がある県民が根強くいることもうなずける。日本の軍人の特質、日本の軍隊の成り立ちやその正体に関わる部分なので、牛島司令官の最後の姿勢を簡単に過去の出来事に収める気は少なくても私にはない。ところが、この十数年、自衛隊が人目を忍ぶように牛島司令官の最後の地に建つ「黎明の塔」を、制服を着用して恭しく集団で参拝するようになった。
どういうつもりの参拝なのか? 心はざわつくが、それを確認するには朝4時にはあの真っ暗な摩文仁の丘に登らねばならないので、なかなか撮影に行く勇気は持てなかったのだが、最近は待ち受けるメディアも多くなり、また今年は近くで具志堅さんたちが泊まり込んでいるという心強さもあって、2時に起きて深夜に摩文仁を目指した。
牛島が自決し、介錯人によって首を切り落とされたのは朝4時半だったという。その時間になると、制服・私服の自衛隊員が複数登って来ては手を合わせていた。個人の参拝は自由だが、沖縄の住民を守るどころか大量に死に追いやった第32軍の作戦行為を本当に知った上で、その責任者に敬意を表するのか? と聞いてみたい衝動に駆られる。
そして4時50分ごろ、沖縄に展開する第15旅団のトップ、佐藤真旅団長が、最先任上級曹長という、女性では初の上級幹部となった蛯原寛子准陸尉らと3人でやってきた、かりゆしウェアを着た広報部数人を入れても少人数だ。例年は30人規模で参拝していたのでちょっと拍子抜けしたが、深々と礼をして1分ほどで踵を返し、次の慰霊碑「しづたまの碑」に向かった。最後は「島守之塔」という三ケ所を回ったので、これは軍人、民間人、官つまり公務員、すべての犠牲者を網羅した形なのだろう。「軍官民共生共死」というスローガンで官民を巻き込んだ沖縄戦の実相を知るものからすれば、自衛隊も今後予想される有事には「軍」だけでなく「官と民」の積極的協力を仰ぐというのが基本的な姿勢なのだろう。こうして過去の協力に感謝し、参拝される栄誉を、今後のさらなる犠牲的協力と忠誠心に繋げるという魂胆があるのではないかと見るのは、うがち過ぎだろうか?
急患輸送に不発弾処理、災害救助と沖縄に貢献してきた自衛隊の活動には、私を含め感謝していない県民はいないだろう。自衛隊に就職する若者も多く、かつて沖縄にあった自衛隊アレルギーはもはや過去の遺物になりつつある。しかし、沖縄県民を守らなかった旧日本軍と今の自衛隊の連続性について、沖縄のジャーナリストなら疑って当然である。同じ軍事組織として沖縄戦をどう分析して反省し、またどう評価して参考にしようとしているのか、それが徹底して明かされないことには簡単に「信頼」などできるはずがない。
「私的参拝です」
「慰霊の日に亡くなられた方々のご冥福を祈るという気持ちで来ています」
という旅団長に対し
「制服を着て部下を伴って、私的はないんじゃないですか」「批判があることをご存知ですか」「花束はポケットマネーですか?」と食い下がる記者たち。このような厳しい目があるということを毎年示すだけでも、自衛隊が過去の日本軍のような横暴な振る舞いをする日の再来を防ぐ力になる。ウォッチドッグ、権力を監視するというジャーナリストの本分を発揮している記者やカメラマンたちの存在がとても頼もしく思えた。そしてこの日、本土メディアも含めて、具志堅さんのテントに100人を超えるメディアが集結していたことも。
日が昇るころからまた雨脚が強くなりはじめ、早朝から平和の礎に参拝する家族の姿も例年とは打って変わって少なく、過去最低の数だったと思う。身元不明者の遺骨を3万5千柱も収容した骨塚である魂魄の塔にも行ってみたが、毎年ごった返すあの熱気はどこへやら、コロナ禍らしく間隔を取って参拝できる程度だった。やがて正午の黙祷の頃には、雨は本降りに。荒波寄せる海沿いの丘であることを再認識するほどの横殴りの雨。摩文仁全体が大荒れの空模様になり、玉城デニー知事の挨拶の時に大雨はピークを迎えた。
たった30人の参列者に絞り、菅総理もビデオでの挨拶となった今年の式典はいつになくあっさりと終ったが、歩いて1分もかからないハンストのテントに、玉城デニー知事はなかなか来ない。取り囲む記者やカメラマンは場所を確保するため、雨ざらしであってもその場を動くことができない。15分も待てば来るだろうという予想は外れ、50分以上待たされることになった。
私も荷物とカメラで傘をさすこともできず、機材を雨から守るのに必死。滝行でもしたかのようにずぶ濡れになる。毎年暑さでどうにもならない慰霊の日なのだが、長袖でも寒く、腰も冷え、足が攣って撮影態勢の維持も難しくなってきた。具志堅さんは自分だけテントの下にいるのは申し訳ないと大雨の中詫びに来たが、みんな慌てて中に入ってくださいと押し返した。丸4日食事もしていない具志堅さんが、知事を相手に思いを伝えられるか。取材陣は濡れネズミになりながらも固唾を飲んで見守っていた。
そこに、だいぶ遅れて玉城知事がやって来た。「デニーさん!」と笑顔で迎える具志堅さんに対し、知事の表情は少し硬い。「今日は、不承認の言質を取ろうなんていう考えはないんです」と開口一番相手を安心させる言葉を伝え、まずは84歳になる遺族の女性を紹介。彼女は骨が見つからない父親と繋がる望みを託してDNA鑑定に申し込んだとして、なんとしてでも南部の土砂を埋め立てに使うのはやめてください、県のお金でその土地を買ってでも止めてくださいと懇願した。
「いろんな人たちの気持ちを受け止めて、私たちにできることを頑張ります」
デニー知事は答えた。
具志堅さんは、防衛省に不承認と回答する時に、ぜひ戦没者の尊厳を守るということを理由に入れてくださいと迫るが、これに対しての回答はなかった。そしてこう言った。
「いろんな方々の声をしっかり受け止めて、しっかり考えたいと思います」
具志堅さんの顔が曇った。さっきとほぼ同じ言い方だ。いろんな人たちの気持ち、いろんな方々の声。皆さんの声もあるけれども、真逆の声もあります。ほかの人たちの気持ちもあります、と突き放された感があると思ったのは私だけではなかったようだ。緊迫した無言の5秒が流れ、具志堅さんは大きく息を吸って「もう一つ」と決意したようにたたみかけた。
「多くの人が、デニーさんのことについて、不安に考えている方も……出始めています。その不安を解消するためにも、ぜひ、一歩ステップアップした……。安心させるための表現をよろしくお願いします!」。踏み込んだ言葉を乞う具志堅さん。
「言葉足らず、力足らずですいません。自分にできることをしっかりやりたいと思いますのでよろしくお願いします」
それを最後に足早に去っていった知事。「デニーさん、頼むよう!」「お願いしまーす!」という声が黒い公用車を追いかけた。テントに残った具志堅さんは吐き捨てるように言った。
「私は、まだ甘いです!」
76年間土の中で待っている兵士の無念さ。乳飲み子を置いて行く母の慟哭。ガマに火炎放射器を入れられた恐怖、苦しさ。断末魔の叫びにじっと耳を傾けてきた自分が、今日到達すべき地平はこれで良かったのか? 厳しすぎるほどに自問する具志堅さんの姿があった。
2時を回り、私は護郷隊の慰霊祭に間に合わせたいと車に飛び乗った。ビニールを敷いて座るほど濡れているので、寒くてクーラーもかけられない。ところが5分も走らないうちに太陽の光が差してきた。南風原の道路は驚いたことに、カラカラに乾いている。え? 狐につままれたようだ。摩文仁の暴風雨は、ずっと止まない雨は、あれは何だったのか?
「これは神様の涙だよ。当分止まないはずよ」。神人(神職)のおばさんが言った言葉が頭をぐるぐる回る。戦没者の嘆きの雨を、神さまの涙を全身で浴びた2021年の慰霊の日。私はきっとこの日の雨を、生涯、6月が来るたびに思い出すだろう。
三上智恵(みかみ・ちえ): ジャーナリスト、映画監督/東京生まれ。1987年、毎日放送にアナウンサーとして入社。95年、琉球朝日放送(QAB)の開局と共に沖縄に移住。同局のローカルワイドニュース番組のメインキャスターを務めながら、「海にすわる〜沖縄・辺野古 反基地600日の闘い」「1945〜島は戦場だった オキナワ365日」「英霊か犬死か〜沖縄から問う靖国裁判」など多数の番組を制作。2010年、女性放送者懇談会 放送ウーマン賞を受賞。初監督映画『標的の村~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』は、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、キネマ旬報文化映画部門1位、山形国際ドキュメンタリー映画祭監督協会賞・市民賞ダブル受賞など17の賞を獲得。14年にフリー転身。15年に『戦場ぬ止み』、17年に『標的の島 風(かじ)かたか』、18年『沖縄スパイ戦史』(大矢英代共同監督)公開。著書に『戦場ぬ止み 辺野古・高江からの祈り』(大月書店)、『女子力で読み解く基地神話』(島洋子氏との共著/かもがわ出版)、『風かたか 『標的の島』撮影記』(大月書店)など。2020年に『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社)で第63回JCJ賞受賞。 (プロフィール写真/吉崎貴幸)
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(2021年07月18日[日])
海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】(http://www.labornetjp.org/news/2021/0623kaido)。
《三上さんが、この本を書かれた思いが、沖縄スパイ戦は沖縄だから起きたことではなく、戦争に市民を協力させるという構造が作られたら、いつでもどこでもそういうことが起きるのだという警告のために書かれたのだということがわかりました。…●沖縄スパイ戦を沖縄差別の視点だけで語ることは、貴重な教訓を見落とすことにつながる …●「沖縄スパイ戦史」を土地規制法廃止のための武器に》。
《軍隊に監視される社会でいいのか?》。《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
海渡雄一さん《基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです》《三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》』
「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」
土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至。《杉田水脈議員が「辺野古の基地反対運動の人たちの弁当のごみが米軍基地に入ったらどうするか」という事例を出したように、こんなレベルの屁理屈でも調査監視の対象になってしまうというお粗末さを露呈》…あぁぁ…。
《監視社会…当たり前になる社会、戦前のような恐ろしい国に私たちをいざなう法律が、ついに参議院本会議で可決、成立してしまった。「重要土地等調査規制法」。大事な国防施設を守るため、という名目で無制限に市民の監視を可能にする、こんな稀代の悪法を止められない私たちの市民力のなさに改めて暗たんたる気持ちになる》。最低の官房長官を含めた第二次アベ様政権により、《メディアコントロール》は完成し、《私たちの市民力》はズタズタに。三上智恵さんの結びの言葉、《法は成立しても、せめて悪用された時に瞬時に声を上げて世論で監視し、実行させない市民力を、私たちは今からでも磨いておかねばならない》。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
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【http://www.labornetjp.org/news/2021/0623kaido】
三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性
三上智恵さんの「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性
海渡雄一
●はじめに
先の国会で成立してしまった土地規制法について、6月21日に、週刊金曜日の記事にする目 的で、三上智恵さんと対談しました。半分が土地規制法の話、残りは三上さんが映画にされ、本にもされた「沖縄スパイ戦」の話をしました。七月初旬発売の週刊金曜日に掲載されると思います。
私は、この対談のために三上さんの書かれた集英社新書『沖縄スパイ戦史』をあらためて読みなおしました。
三上さんが、この本を書かれた思いが、沖縄スパイ戦は沖縄だから起きたことではなく、戦争に市民を協力させるという構造が作られたら、いつでもどこでもそういうことが起きるのだという警告のために書かれたのだということがわかりました。
●護郷隊やスパイ虐殺者の人となりをなぜここまで掘り下げるのか
この本を読むと、護郷隊の二人の隊長やスパイを殺害した指揮者の生い立ちが詳しく調べられ、その人物像が愛情をこめて描かれていることに驚かれる方も多いと思います。戦後も沖縄に通い、慰霊を続けた人たちのことを克明に記録しています。
これまで、沖縄スパイ戦は鬼畜のような日本軍が、沖縄方言しか話せない人々を虐殺していったという、いわば沖縄差別の文脈で語られてきたと思います。
この問題には、確かに沖縄差別の一面があることは明らかです。日本軍にとって、沖縄の人々は日本民族の一員でありながら、半面では琉球民族という別の民族でもあり、琉球には外国経験が多い人々がいたという事情があるのも事実です。
しかし、そこを強調しすぎると、そんなことは日本本土では起きなかったし、今後も本土 では、日本軍が日本国民をスパイに仕立て上げて殺すようなことは起きないという認識にとどめ置かれてしまいます。
だからこそ、三上さんは、隊長たちが護郷隊の少年隊員たちを愛し、その命を一人でも救おうとしたことを丹念に記録しています。
●結局刺客を送り込まれていたヨネさん
また、みずから何人かのスパイを虐殺した竹下少尉が、スパイリストに入れられていた秘密戦の民間協力者でもあった米子さんたちを「ヨネちゃんとスミちゃんを殺すな。殺すなら俺が許さない」と周囲に厳命して、彼女たちを救おうとしたというエピソードは映画「沖縄スパイ戦」のハイライトともいえるシーンでした。
しかし、この本の中ではさらにその先の冷厳な真実が明らかにされています。映画で言えば「ネタバレ」かもしれませんが、公刊された本に書かれていることですのでここに書いておきます。三上さんが映画を撮り終えたあとの四回目に米子さんと会った時のことです。衝撃的です。
「『兵隊たちがね、五、六人が夜中に家に上がり込んできたんですよ。いるか! どこに寝てるか! と囁いてる声が聞こえて。私も母も、真っ暗闇の中、必死で蚊帳をくぐって裏口から転がり出て、危機一髪。裏の畑の中に身を隠して』
えっ、結局海軍は殺しに来たんですね? 武下少尉が止めてくれたんでは…
『いや、やがてやられよったですね。銃を持って来ていましたね。もう.怖い』
これまで、会う度に米子さんの口から語られたのは、水兵たちとの束の間の交流、武下少尉に食糧を届けた話。やがてスパイリストに挙げられたという信じがたい展開と恐怖と、それでも武下少尉が二人の女性を守ろうとしてくれたことを知り、戦後に救われた思いをした話。それがパターンだった。しかしこの日初めて聞いたのは、結局、刺客が彼女のもとに送り込まれていたという残酷な結末だった。」(507-8ページ)
これだけ、三上さんに心を許した米子さんも、四回目に話す決断を付けられるまで、このような悲しい結末は話さなかったのです。スパイ戦の真実を明らかにするという作業がいかに困難な作業であるかがわかります。言葉を換えれば、スパイ戦に関することの真実を明らかにするためには、関係者の多くが鬼籍に入りながら、秘密を抱えた幾人かの人々が、お元気で、傑出したジャーナリストであり、民俗学者でもある三上さんがこぼれ落ちる貴重な言葉の端々を記録できたという歴史のタイミングが必要だったことがわかります。
永遠に歴史の闇に埋もれていたかもしれない貴重な記憶を本にとどめたこの「沖縄スパイ戦史」は、まさに三上さんの血のにじむような努力と歴史的なタイミングが重なることで、決して私たちが忘れてはならない戦争の真実の姿を明らかにした瞠目すべき奇跡の書であるといえるでしょう。(写真右=筆者)
●沖縄スパイ戦を沖縄差別の視点だけで語ることは、貴重な教訓を見落とすことにつながる
本書の「終わりにかえて」で、三上さんは次のように述べています。本書の最も大切なメッセージであり、特定秘密保護法・共謀罪・デジタル監視法・土地規制法の制定後の日本に暮らす市民にとって最も伝えたかったメッセージは、この部分ではないかと思います。
「沖縄のスパイ虐殺といえば「沖縄方言を使った」ためという、文化の違いや差別に原因を求める解説が必ずついて回るが、この視点だけを提示するのは、全体の理解を妨げる危険もあると思っている。差別の問題だけで括ろうとすると、秘密戦の構造も、今後も監視社会の成れの果てとして私たちを襲う可能性のある恐ろしい前例だという点も、逆に見えにくくなる。「国内遊撃戦の参考」五十八条に見る通り、「変節者があれば断固たる処置を取りその影響を局限する」という軍の方針は他府県の住民に対しても沖縄戦同様に徹底されていたのだ。
もちろん、沖縄に対する歴史的な差別は根深く沖縄戦に影を落とし、それが悲劇を増大させたことも見過ごしてはならない。しかし沖縄県民が差別され、その命が軽く見られていたから起きた悲劇だとだけ解釈されると、一番大事な教訓を見誤ってしまうだろう。つまりそれは、「沖縄はいざ知らず、本土に住む私たちはそう簡単に自国の軍隊に殺されたりはしない」という誤解を生むことになる。それはさらにこういう勘違いにつながる。「もしも今後、隣の国と何か物騒な展開になったとしても、沖縄にいる米軍や自衛隊が何とかする、だろう。少なくとも本土に影響が出る前に収めるはず。本土にいる国民のことは、いくらなんでも守るでしょう」と。
今、南西諸島に続々と攻撃能力を持った自衛隊の新基地が作られていき、また戦場にされたらたまらないと島々から必死のSOSが発せられている。それなのに、日本中で平和や人権について活発な市民活動を展開しているような意識の高い人々も含め、無関心を装い黙殺している人が圧倒的に多いことからも、この「自分たちは大丈夫(沖縄に何かあったとしても)」という深刻な勘違いはかなり浸透していると私は疑っている(724ページ)。
●加害の側の人々の苦しみや後悔など人間的葛藤を知ることの大切さ
「特に、三人の虐殺者たち。今帰仁村の人々を何人も殺め、戦死扱いになったままひっそりと戦後を過ごしたであろう海軍の渡辺大尉や、米軍将校を血祭りにあげ大暴れし、投降する住民が許せず刃にかけた井澤曹長、住民虐殺に手を染めながらも、ヨネちゃんとスミちゃんだけは殺すなと言った武下少尉。いずれも罪もない沖縄県民を殺害しているのだから好感を持って調べはじめたわけでは到底ないが、しかし一人ひとりの個人史がわかってくると、やはり見え方は変わってくる。」(734ページ)
「たとえどんな残酷な出来事を起こして、その罪の重さは変わらないとしても、加害の側の人々の苦しみや後悔など人間的葛藤を知ったりした時に、また家族や関係者が向き合い続ける状況に接した時に、あらためてその出来事を捉えなおそうとするものである。赦しはしなくても、人は、悪の権化というレッテルをはがしてその人聞を見たり、前後の状況を知ろうとしたり、自分だったら、と考えてみる余地も生まれてくる。そうなって初めて、この不幸な事象が意味を持ってくる。私はここにかすかな希望のようなものを感じている。戦後七五年も経ち『鬼のような日本軍が沖縄の住民を苦しめた』という大枠の中からいくつもの事象が個別に紐解かれ、なぜ加害が発生したのか、その構図も明らかにされていく。」(735-6ページ)
●負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくる力に繋がる
「ある不幸な事象が、怒りや怨みやレッテル貼りから少し距離をおくことができるようになった時に初めて、そこに未来を救う大事な種が落ちていることに気づくのかもしれない。そしてその呪縛を解くカギは、結局は関係者がどう向き合ったか、悲しみや痛みを抱えてどう生きたかという人間の心が作り出す小さな波紋に過ぎないのかもしれない。でも私はこの本を書き進めながら、その人間の心が発する小さな波動をいくつも受け取ることができた。沖縄戦の裏側にある陰惨な事実を掘り起こしながらも、なぜか執筆期間を通して全く心が荒むことがなかったのは、大変な時代を生きた人たちの心の波動も、それを引き受けて今を生きようとする人たちの心の震えも、本当の光を見ようとしているように感じられ、その方向に私の心まで整えてくれたからだ。言い方を変えれば、負の歴史こそが、本物の、騙されない強い未来を引き寄せてくる力に繋がるということを、この人たちが私に信じさせてくれたのだ。」(736-7ページ)
本当にそのとおりです。三上さんの本は、悲しい歴史を記した本ではあるけれども、その登場人物には人間的な魅力が輝き、明るさに満ちている不思議な本です。
●「沖縄スパイ戦史」を土地規制法廃止のための武器に
土地規制法8条は「重要施設」周辺や国境離島の土地・建物の所有者や利用者の利用状況を調査するために、「利用者その他の関係者」に情報提供を義務付けています。「関係者」は従わなければ処罰されます。ですから、基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。
土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由を侵害するものなのです。
三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました。
沖縄県北谷町議会(亀谷長久議長)は18日の定例会で、「土地規制法」の廃止を求める意見書を賛成多数(賛成12反対6)で可決しました。意見書では、土地規制法は「基地周辺で暮らす住民のみならず、その土地の利用者をも調査・監視できるような内容」と批判し、「北谷町のみならず沖縄全土が注視対象区域とも言われ、個人情報が入手されることなども懸念され悪法とのそしりは免れない」と危機感を示しています。また、「基地周辺住民、県民全ての私権、財産権すら脅かされ、負担感は増すばかりで本来守られるべき国民は置き去りにされ本末転倒だ」として、土地規制法の廃止を求めています。
土地規制法の成立に危惧を持ち、日本を戦争をする国にさせたくないとお考えの方々は、ぜひとも、この『沖縄スパイ戦史』を読んでほしい、そしてともに土地規制法廃止の闘いに立ち上がってほしいと思います。
まずは各地の自治体で廃止決議を上げましょう。政府による政令や閣議決定の行方を厳しく監視し意見を述べていきましょう。各地の野党共闘は選挙後の重要施策に土地規制法の廃止を盛り込むように取り組みましょう。
Created by staff01. Last modified on 2021-06-23 13:09:39
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[↑ 辺野古破壊反対広告 (2021年06月06日、朝日新聞)]/
(2021年07月04日[日])
琉球新報の記事【<金口木舌>軍靴の足音】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1342759.html)。
《▼「法律ができてからでは遅いんだ」。瑞慶覧さんの言葉だ。もしかしたら、もう遅いのかもしれない。それでも、諦めるわけにはいかない。ひたひたと迫り来る軍靴の足音を止めよう。この沖縄で、誓いを新たにしたいと思う》。
《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律だ》。
《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。
『●軍隊は住民を守らない: 《情報保全隊…住民の調査・
監視のほか、島嶼戦争の際の対スパイ戦任務も想定》…』
《……以上のように、「情報保全隊」の防諜は、
《「戦前の憲兵政治の再来だ」、「一般市民の活動を監視している」
と批判》され、また、《沖縄でも沖縄弁護士会や
沖縄平和運動センターなどの団体や個人が監視され、戦前の憲兵隊や
特高警察を想起させるとの批判》が出ている。《市民集会や自衛隊、
米軍に批判的な団体・個人の活動を監視》していた訳だ。
《憲法で保障された表現の自由や思想・良心の自由を
侵害するような活動は許されない》のに…。》
『●《陸上自衛隊と米海兵隊が、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブに、
陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させる…極秘合意》』
《同訓練場返還地の米軍廃棄物問題などを調査しているチョウ類研究者の
宮城秋乃さんは「仮にヘリパッドとして使うのであれば、
高江の負担はより重くなる」と訴えた》
『●《官邸の意に沿わない記者を排除…
明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭める…》』
「琉球新報の【<社説>基地にドローン規制 沖縄を狙った報道弾圧だ】…
によると、《政府方針が盛り込まれれば、自衛隊基地や米軍基地への
取材が大きく制限される。国民の知る権利を著しく侵害する方針に、
新聞協会が反対を示したことは当然といえる》…そうです。
どこまでも《卑(ミーン)》なアベ様ら」
『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?』
『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)』
《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
残っていることを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》
『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
…《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至』
竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。…ニーメラーの警告を無視してはいけない》。
マガジン9のコラム【家なき人のとなりで見る社会 第7回:僕が生きられる場所を探して(小林美穂子)】(https://maga9.jp/210630-2/)によると:
《 **
国会議事堂が「優生日本党」の支持者と「偉大なる日本教団」に
占拠された。元々数を減らしていた野党議員たちがテロリストを扇動した
として拘束された。拘束された議員の中にはあっさりと優生日本党に
寝がえる者が相次いだ。
**
「おい、君、無事か?」
携帯を鳴らしてきたのは社会学を学んでいた大学の恩師だった。
僕は感極まって泣き出して、だけど先生はそんな僕を制して早口でこう言った。
「逃げろ」
**》
『●竹信三恵子さん《声をあげない限りどんどんやられていく。
…ニーメラーの警告を無視してはいけない》』
《関西地区生コンに対する弾圧とは、2017年末に関西生コン支部が
行ったストライキ決行を契機に、現在まで、のべ58名の逮捕者が
出ている事件を指す。労働組合としての当然の行為である
ストライキに対し、警察、裁判所、検察が一体となった弾圧行為が
行われている…集会参加者の一人、ジャーナリストの竹信三恵子さん
…はドイツの牧師マルティン・ニーメラーの詩を引用した…
「…彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった/
私は労働組合員ではなかったから/そして、彼らが私を攻撃したとき、
私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった」》
『●ニーメラー牧師「ナチスが最初共産主義者を攻撃した時」…
高江や辺野古が破壊された時、「関生」が狙われた時…』
《私権を制限し、言葉を奪う法律が何をもたらすか》。
以下、再度の引用:
――――――――――――――――――――――――――――――
【https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/48319b7fd1a8ee319ce6602f1dbe387a】
《赤木氏は明確に記している。「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」》…当たり前です。国有地8億円値引きには、赤木さんは関わっていないのですから。アベ様と阿比留瑠比広報員はヒトデナシ過ぎやしませんか?
『●合同世論調査データ不正問題で中止していたのに―――《フジテレビと
産経新聞社は…電話による合同世論調査を…再開すると発表》!?』
ところで、たとえアベ様広報紙な産経でも自公政権やお維が廃刊しようとしたら、私は反対しますね…《前夜から新聞スタンドに長蛇の列をつくって購入》することはないでしょうが。
【中国に批判的な香港紙「リンゴ日報」最後の発行は過去最多の100万部 市民ら「言論の自由が失われる」嘆き】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/112453)によると、《【香港共同】中国に批判的な論調で知られた民主派系の香港紙、蘋果(ひんか)日報(リンゴ日報)は24日、最後の新聞として通常の10倍以上に当たる過去最多の100万部を発行し、26年の歴史に幕を閉じた。中国の習近平指導部による締め付けで廃刊に追い込まれた。前夜から新聞スタンドに長蛇の列をつくって購入した市民らは「言論の自由が失われる」と嘆いた。最後の1面トップは、大きな文字で「香港人が雨の中、お別れ 『われわれは蘋果(リンゴ)を支える』」との見出し。23日夜に蘋果日報本社ビルの周囲に集まって「蘋果日報、頑張れ」などとエールを送った市民らの写真を載せた。同社は23日、警察によりさらなる逮捕者が出る危険を避けるため、記者らに本社には戻らないよう通知。最低限の編集者で同日深夜まで作業を行った。蘋果日報は、創業者の黎智英(れいちえい)氏が昨年、香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕され、今年4月に別件で実刑判決を受けて服役中。編集長や主筆らも逮捕された上、資産を凍結されて事業継続を断念した。黎氏は95年に同紙を創刊した》。
ついでに、〝リンゴ日報〟廃刊の香港政府を非難できるのかね?
【「表現の不自由展」東京開幕を当面延期 街宣車の抗議で会場移転にめど立たず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/112475)によると、《愛知県の国際芸術祭で抗議が殺到し2カ月中断した企画展「表現の不自由展・その後」の東京開催を予定していた実行委員会は24日、街宣車の抗議を受け余儀なくされた会場移転にめどが立たないとして、25日の開幕を当面延期すると発表した。10日にいったん内定した新会場がその後、「近隣への迷惑がかかる」として一転、貸し出しを拒否した。7月の名古屋市、大阪市での展示終了後の開催を目指し、新たな会場探しを続けるという。東京都内で記者会見した実行委メンバーの岡本有佳さん(58)は「今回はあくまで延期であり、開催できることを確信している」と話した。同席した弁護士は「開催への妨害行為は脅迫や威力業務妨害の罪に当たると考えており、法的措置を検討している」と述べた。入場予約した約500人のチケットは、希望者には払い戻す。少女像などをテーマに6月25、26日に予定していたオンラインでのイベントは開催するという。東京展は「表現の不自由展・その後 東京EDITION」と題し、内外の作家の作品を展示、7月4日に閉幕予定だった》。
当然、お維の地元もね。
毎日新聞の記事【「表現の不自由展」大阪会場の使用許可取り消し 抗議相次ぎ】(https://mainichi.jp/articles/20210625/k00/00m/040/253000c)によると、《大阪市で7月16~18日に開催予定だった企画展「表現の不自由展かんさい」について、会場の指定管理者が施設の使用許可を25日付で取り消したことが判明した。開催が明らかになった6月中旬以降、会場として予定されていたエル・おおさか(大阪府立労働センター)へ抗議が相次ぎ、指定管理者は施設利用者の安全を保証できないと判断した。【石川将来】》。
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【https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1342759.html】
<金口木舌>軍靴の足音
2021年6月23日 05:00
金口木舌 慰霊の日 土地利用規制法 特定秘密保護法 沖縄戦
新型コロナウイルスの感染拡大が続き、国中が混乱する中、土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。熟議とは程遠い数の力で
▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律だ。野党は徹底的に抵抗したか。国民はその危うさを実感しているだろうか。残念ながら否ではないか
▼法律が人を追い詰める。その実例を76年前の沖縄戦の前夜に見る。元県議で社会大衆党委員長だった瑞慶覧長方さんの父は社会主義者だと疑われ、自ら命を絶った。嫌疑のきっかけは社会主義に関する本を持っているといううわさだった
▼特高の尋問を受け、日を追うごとに憔悴(しょうすい)していく父の姿を瑞慶覧さんは忘れない。父を死に追いやった治安維持法と2013年制定の特定秘密保護法が重なって見えた。「法を盾に権力者は国民を押さえ付ける。その怖さを骨の髄まで味わった」
▼私権を制限し、言葉を奪う法律が何をもたらすか、私たちは忘れてしまったのだろうか。きょうは「慰霊の日」。犠牲者の冥福を祈りつつ、国民に問い掛けたい。本当にこのままでよいのか
▼「法律ができてからでは遅いんだ」。瑞慶覧さんの言葉だ。もしかしたら、もう遅いのかもしれない。それでも、諦めるわけにはいかない。ひたひたと迫り来る軍靴の足音を止めよう。この沖縄で、誓いを新たにしたいと思う。
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