Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●《裏金づくりのテクニックにたけた政治家…保守政治家などと言える代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったか…》

2024年02月03日 00時00分22秒 | Weblog

[↑ ※「3度目の政権交代は絶対にできる。…」(週刊金曜日 1456号、2024年01月19日号)]


(2024年1月25日[木])
新しい四文字熟語「集団泥縄」。
 (こちら特報部)《「まるで集団万引した人間に万引防止策考えさせるよう」 自民党の政治刷新本部の顔触れに透けるやる気のなさ》。カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党という犯罪集団、反社会的集団、泥棒集団に自身を縛るためのお縄を綯わせる…泥縄ドロナワ。新しい四文字熟語「集団泥縄」。事実関係を明らかにする気など全く無し。会計責任者をトカゲのしっぽ切り。会計責任者は、「裏金」を何に使っていたのか暴露すればよいのにね。(リテラ)《会計責任者が裏金づくりや政治資金収支報告書への不記載などの犯罪行為を独断でできるはずがないのは明らかだからだ》。 

   『●(こちら特報部)《「政治とカネ」で孤軍奮闘…毎年発覚する政治資金問題、
      そろそろ「上脇さん頼み」を脱却した独立の公的監視告発機関が必要》
   『●《「自民党の自浄作用は期待できない」──。政治資金パーティーの
      裏金疑惑に火を付けた神戸学院大教授の上脇博之氏はそう断言する》
   『●自民党「政治刷新本部(仮称)」の凄いメンツ…本部長・キシダメ総裁、
     最高顧問・すがっちとド「アホウ節」氏、事務総長・木原誠二幹事長代理

   『●上脇博之さん《政治にカネ…抜本的な見直し…「政党助成金、企業献金、
     パーティーの全廃」と「政策本位で当選する仕組み」の実現を訴えた》
   『●アベ様派議員だけでなく「利権」「裏金」党全体の問題 ―――― 青木理
      さん《永田町にあまたいる政治部記者はなぜ気づけなかったのか》?

   『●裏金問題:〝平和の党〟〝子育ての党〟…〝むじな〟ではなかったとして
     も、ボロボロの下駄にへばり付いた、泥の混じったどす黒い《下駄の雪》
   『●アベ《昭恵氏が引き継いだ「自民党山口県第4選挙区支部」の残金
     には約2400万円もの政党交付金が含まれている…原資は国民の血税》
   『●《検察は行政機関でありながらも政治からの中立性と独立性が求めら
     れる。しかし、安倍官邸は法務省を通じて検察の捜査に介入していた…》
   『●新しい四文字熟語「集団泥縄」…【こちら特報部/「まるで集団万引した
     人間に万引防止策考えさせるよう」自民党の政治刷新本部の顔触れに…】

 カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党の多くの国会議員が塀の中に堕ちない不思議。忖度ばかりの検察のだらしなさ。民主的に政権交代するしかない。《裏金づくりのテクニックにたけた政治家保守政治家などと言える代物ではない政治家》、自らが法を犯しておきながら、壊憲を口にする異常な人治国家。よくも自公お維コミに投票できるものだ、選挙にも行かずに自公を間接的に支持できるものだね。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/栄華を誇った自民党、今は悪あがきの末期症状か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202401250000129.html#goog_rewarded)によると、《★派閥の功罪議論に明け暮れる自民党の会議に自民党のたそがれを見る裏金づくりのテクニックにたけた政治家が、政治も社会も日本をもつまらなくした。保守政治家などと言える代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったかを思い知らされるが、一方、デジタル社会にいち早くかじを切った自民党中堅・若手からも党再生の気の利いた声は発信されない》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202401250000129.html#goog_rewarded

コラム
政界地獄耳
2024年1月25日8時1分
栄華を誇った自民党、今は悪あがきの末期症状か

★栄華を誇った自民党も、議席数があっても知恵がなければもろいものだ。権力から転落するぞと脅かされる時に自民党は一番まとまり、エネルギーを発揮するものだったが、今はそのパワーがない。ある意味、つまらん裏金づくりで建前の政治がうそで固められていたとバレた瞬間、幹部は保身に走り、中堅は下克上を意識し、若手は幹部の体たらくや裏切られた思いを抱えて浄化を訴える。日本の劣化の象徴が今の自民党と言える。

そもそも民主主義を語る資格が自民党にあるのか小選挙区制度自民党の選挙を楽にした分、政治家の質はレベルを下げた。1989年、前年に発覚したリクルート事件を契機に、自民党は「政治改革大綱」に「政治倫理の確立」「パーティーの自粛」「派閥解消への決意」などを盛り込んだが何ら実現していない小手先の政治が通用することに慣れてしまい、それに乗じて政治の低レベル化を見抜いた官僚も手を抜き始め、国力は落ちた。多くの国民が日本の政治や社会が「今だけ、カネだけ、自分だけ」で動いていることを実感したことだろう。経済一流、政治は二流と言われたが、いずれも過大評価だったと言わざるを得ず、悪あがきの末期症状が今の自民党の姿ではないか。

★派閥の功罪議論に明け暮れる自民党の会議に自民党のたそがれを見る裏金づくりのテクニックにたけた政治家が、政治も社会も日本をもつまらなくした。保守政治家などと言える代物ではない政治家の保守というものがいかに薄っぺらかったかを思い知らされるが、一方、デジタル社会にいち早くかじを切った自民党中堅・若手からも党再生の気の利いた声は発信されない。つまり、自民党自体のアナログ体質が限界を迎え、最低限のアップデートすらできていなかったことで、すべてが機能不全に陥ったのではないか。これが国民から見た自民党中間報告とりまとめだ。(K)※敬称略
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●中島京子さん《要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は…》

2022年04月15日 00時00分16秒 | Weblog

[※【ウィシュマさん死亡問題の入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】 (東京新聞 2021年08月17日[火]、https://www.tokyo-np.co.jp/article/125024)↑]


(2022年03月31日[木])
日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/直木賞作家・中島京子さんが、ウクライナ避難民受け入れで日本政府に危惧すること】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302974)。

 《ロシア軍の侵攻に逃げ惑うウクライナ市民の映像を見ない日はない。欧州各国に続き、日本政府も「避難民」の受け入れに手を挙げたが、果たしてその資格があるのか。「ウィシュマさん死亡事件」によって知れ渡った出入国在留管理庁による外国人収容を巡る問題は、依然として改善されていないなぜ日本は外国人に厳しいのか。「入管問題」をテーマに扱った小説「やさしい猫」で吉川英治文学賞と芸術選奨(文科大臣賞)を受賞した作家に聞いた》。

   『●「敗戦70年 日本人は、戦争で何をしたのか」
      『週刊金曜日』(2015年1月9日、1022号)
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
           …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●アベ様案件…(武田砂鉄さん)《近場から放たれる「病人なんだから」
     という、勝手に設けられた除外規定を素直に受け止め過ぎでは》?
    「【安倍政権が残したもの/弱者は切り捨て、戦中の隠蔽体質 「泥船」
     7年8カ月 作家・中島京子さん】…《特定秘密保護法
     安全保障関連法森友文書改ざん……。戦前・戦中の庶民の暮らしを
     描いた「小さいおうち」で知られる直木賞作家、中島京子さん
     (56)は、第2次安倍政権下で多くの問題が指摘されながらも
     強行採決された法案や数々の不祥事に対し、国会前のデモに参加して
     抗議の声を上げてきた。中島さんが「泥船表現した長期政権が
     醸し出した時代の空気とは――。》」



ドキュメンタリー映画『牛久』予告編
 (https://youtu.be/sNGGRt_-_YE

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』(https://www.ushikufilm.com/)――― 「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。《職員たちは「暴力」とは認識していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》。中島京子さん《要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は、いかに「帰ります」と言わせるかが仕事になってしまっているように思います》。

   『●《「人間として扱って欲しい」…ウィシュマさんの遺品である番号が
       振られた青いシャツの写真を示し、人間は数字ではない、と》…
    「周香織氏による、レイバーネットの記事【安田菜津紀さん渾身の
     黒板解説〜TBS「サンデーモーニング」でウィシュマ事件】…。
     望月衣塑子記者による、東京新聞の記事【ウィシュマさん死亡問題の
     入管開示資料 1万5113枚全て黒塗り 遺族「ごまかさないで」】」

   『●《人道上の対応》? 《ウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点》から
      同席拒否? ➙《遺族は弁護士の同席を強く希望して》るんだよ!
   『●武田砂鉄さん《忘却に加担するのか、しっかり掘り返して問うのか、
     メディアが問われている。またいつもの感じでやっているの…》
    「「入管がウィシュマさんを見殺しに」《人命軽視》、1万5113枚
     すべて黒塗り隠蔽体質》…もう、滅茶苦茶だ」
    【「入管がウィシュマさんを見殺しに」代理人弁護士が語る人命軽視、
     隠蔽体質】…《スリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん
     (当時33)が、名古屋出入国在留管理局の施設で亡くなった問題は、
     わが国の入管体制のずさんさを浮き彫りにした。過去にも同種の事案が
     起きていながら、なぜ悲劇は繰り返されるのか。遺族側の代理人である
     指宿昭一弁護士に聞いた》

   『●古川禎久法相「捜査機関で死因含め、適正な捜査が行われる」はホント
       なのか? ウィシュマさん事件で入管幹部らを殺人容疑で刑事告訴
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《華やかな東京オリンピック
     開催の影で、露わになる日本の“おもてなしの現実”と“偽りの共生”》
   『●ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…《職員たちは「暴力」とは認識
     していない…入管側の認識が、一般常識とあまりにもかけ離れている》
   『●「殺す側の論理」、ついには人の「死」にまで「自己責任論」を持ち
      出すようになったよ。あなたは「殺す側」に居るつもりらしいが…

 ドキュメンタリー映画『牛久 Ushiku』…「これがオモテナシかよ」!、と吐き捨てる…。
 再度引用。Webちくまのコラム斎藤美奈子 世の中ラボ/【第138回】ウィシュマさん事件の背後にある入管の闇】(https://www.webchikuma.jp/articles/-/2580)によると、《その果てに、起きるべくして起きたウィシュマさんの事件。拷問禁止委員会自由権規約委員会人種差別撤廃委員会といった国連機関から日本の入管収容制度は再三批判されてきた。しかし、日本政府は無視し続けている。終わったばかりの東京五輪のテーマは「多様性と調和」だった。が、その裏で日本政府が何をやっていたかを考えれば「ざけんじゃねーよ」というしかない》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/302974

注目の人 直撃インタビュー
直木賞作家・中島京子さんが、ウクライナ避難民受け入れで日本政府に危惧すること
公開日:2022/03/28 06:00 更新日:2022/03/28 06:00

     (中島京子さん(C)日刊ゲンダイ)

 ロシア軍の侵攻に逃げ惑うウクライナ市民の映像を見ない日はない。欧州各国に続き、日本政府も「避難民」の受け入れに手を挙げたが、果たしてその資格があるのか。「ウィシュマさん死亡事件」によって知れ渡った出入国在留管理庁による外国人収容を巡る問題は、依然として改善されていないなぜ日本は外国人に厳しいのか。「入管問題」をテーマに扱った小説「やさしい猫」で吉川英治文学賞と芸術選奨(文科大臣賞)を受賞した作家に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 ーー2021年4月まで1年間にわたり読売新聞夕刊に連載された「やさしい猫」は、高校生のマヤを語り手に、母でシングルマザーのミユキさんと恋に落ちたスリランカ出身の青年クマさんが入管制度に翻弄されていく様子を描いています。なぜ、このテーマを選んだのでしょうか。

 17年3月、茨城県牛久市東日本入国管理センターに収容されていたベトナム人男性が適切な医療を受けられずに亡くなる事件がありました。その問題について、弁護士の友人がSNSで発信していたのを通じ、初めて入管収容というのを知りました。衝撃を受け、その友人がシェアするものをよく読むようになったのがキッカケです。


 ーー折しも連載中の21年3月、スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが名古屋市の入管施設で収容中に亡くなりました。この死亡事件も、入管側が適切な医療を受けさせなかったことで引き起こされました。

 ウィシュマさんが亡くなるまで、多くの人が入管問題にあまり関心を寄せていなかったと思います。施設内で何が行われているか、ブラックボックスのように見えなくなっていたし、私自身もあまり関心を持っていませんでした。「外国人の問題」として、出入国を管理する入管や法務省に「お任せする」みたいな。ウィシュマさんの事件によって、そうした無関心がいかに問題だったか、ブラックボックスをつくってはいけないと気付かされました。たとえ自分には縁遠いと感じても、日本国内の問題であるし、突き詰めれば、私たちの税金がどう使われるかという問題でもあるから、まったく関係ないことはあり得ません。


■「帰ります」と言わせるのが入管の仕事になっている

 ーー入管施設では死亡事件以外に、「制圧」と称した被収容者への暴力も常態化しています。なぜ改善されないのでしょう。

 入管収容は原則として滞在資格のない人が自国に帰るまでの間、居るところがないからとどめるものですが、被収容者が「帰る」と言うまで痛めつける場になってしまったと思います。ウィシュマさん問題について、入管が内部調査を行った中間報告には、彼女の仮放免申請を却下した理由に〈自分の立場を分からせるため〉と書かれていた。被収容者がひどい病気を患ったり、ケガをしたりした時は、条件付きで仮放免を認めて治療を受けさせることが原則であるにもかかわらず、です。要するに、収容そのものが被収容者に「もう耐えられない。帰ります」と言わせるための手段になり、そこで働く職員は、いかに「帰ります」と言わせるかが仕事になってしまっているように思います。外で治療を受けさせ、元気になってしまったら帰らないじゃないか、とまで考えているのではないか

     (「避難民受け入れがパフォーマンスにならないか心配です」
      ウィシュマさん事件は終わっていない(C)日刊ゲンダイ)


 ーー不法滞在に至る過程もさまざまなのに、「法を犯している以上は収容されても当然」という独特の意識がうかがえます。

 この人は滞在してもいい、この人はダメ、と決めているのは入管ですよね。いわば入管が「不法である」という状態に置いている。裁量が大き過ぎるのです。入管法違反にはビザが切れているとか、入国の方法に問題があるなどの事例が該当しますが、例えば、難民の中にはパスポートを持って入国できない事情もある。入管が自分たちの裁量で決めていると、似たような立場に置かれた2人のうち一方は在留資格を取得できて、もう一方は取れないといった事態も起こり得ます。こっちの人は「不法」で、こっちの人は「合法」だと。帰国したくてもできない事情が個々にあるし、本来は帰ってもらうべきだとしても、それを理由に被収容者を死に追いやってしまうのは、いくらなんでもおかしい。送還するかどうかよりも、人権の方がよほど大事であるという当たり前の原則に立ち返って欲しいです。


 ーーどうすれば、事態は改善されるのでしょう。

 昨年の春、国会で入管法改正の動きがありました。「難民申請を3回以上した人は送還してしまってもよい」とする改悪案でした。日本はただでさえ難民認定率が1%以下なのに、追い返すとはひど過ぎると、改正に反対する声がツイッターを中心に広がりました。それにウィシュマさんの事件も重なり、廃案になりました。画期的なことだったと思います。一般市民が普通の感覚に照らして「これはおかしい」と関心を持っていれば、またフシギな法案が出てきても止めることができる。例えば、ウクライナ情勢について話しているのと同じように、みんなが関心を持っていると、入管側もブラックボックスであり続けるのは難しいと思います。


 ーー入管の制度面の改革も必要ですね。

 制度については勉強した限りですが、はっきりした道筋があるんじゃないかと思っています。まず収容や仮放免などを入管だけに決めさせない。入管に大きな権限を与えるのをやめて、司法が介在できるようにする。難民に関しては、入管が難民認定をするのではなく、難民認定を行う別組織をつくることが必要ではないかと思います。


■生まれた時から「仮放免」の人もいる

 ーー日本政府はウクライナから「避難民」を受け入れています。今月15日までに57人。90日間の「短期滞在」から就労可能な1年間の「特定活動」への変更も認めました。

 積極的に受け入れて欲しいし、良いことだと思う半面、何年も難民認定されずに仮放免の身で大変な生活をしている人はどうなるんだろうな、とも考えてしまいます。日本で生まれ育ったのに、生まれた時から仮放免の身で就職もできず、健康保険に入れない人もいる。ウクライナからの避難民と同じように、ちゃんと救済して欲しい。


 ーー避難民の通訳に学生ボランティアを募集するとの話もありました。

 行政側の真剣さが足りないというか。通訳は大変な仕事ですし、ちゃんとリスペクトを払って欲しい。それこそ、避難民の受け入れ自体がパフォーマンスになりはしないか心配です。世界中でウクライナ避難民を受け入れているからうちもやりますかみたいな感じで始めて、避難してきた方々の日本での生活をしっかり支援できるのでしょうか。避難民の子供たちの教育機会についても、ちゃんと考えているのかなって。


 ーーそもそも政府は外国人を労働不足を補う労働力や、地方にカネを落としてくれる観光客程度にしか見ていないのでは。

 「役に立つ外人か、役に立たない外人か」をいつも見られている気がすると、ある外国の方が言っていました。特定の民族や人種と犯罪傾向を結び付けて捜査する「レイシャル・プロファイリング」も問題ですね。東京弁護士会の調査によると「外国人である」こと以外に職質を受けた理由はなかったと認識している人が、過去5年で職質を受けた人の7割超だったといいます。日本はそんなことしてるのか、と悲しくなります


 ーー差別意識も入管問題も根深いです。

 入管問題に取り組んでいると、若い人に会うことが多いんです。ある時、入管問題に関するデモの取材に来ていた新聞記者のおじさんが「デモは大体70代が平均年齢なんだけど、これは違うよね」と言っていて、確かに、と。高校生とか大学生とか若い人の方が、身近に外国にルーツを持つ人は多いのではないかなと思います。私の姪が今年卒業した専門学校にもミャンマーからの留学生がいました。在学途中で祖国が大変なことになってしまったから、その子は日本での就職が決まった時「よかった」と話していたそうです。私の時代に比べると、外国にルーツを持つ人が身近になっているから、若い人の方が割と自然に入管問題に対して「ええ⁉ おかしいでしょ!」ってなったんじゃないかと思う。若い人を中心に「入管はおかしい」と感じているのは、問題解決に向けた希望ですね。

(聞き手=高月太樹/日刊ゲンダイ)


中島京子(なかじま・きょうこ)1964年、東京都生まれ。東京女子大文理学部卒。出版社勤務を経て渡米。帰国後の2003年、「FUTON」でデビュー。10年に「小さいおうち」で直木賞受賞。今年、「ムーンライト・イン」「やさしい猫」で芸術選奨(文科大臣賞)を受賞。「やさしい猫」は吉川英治文学賞も受賞した。
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●鈴木耕さん《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば…》

2021年08月31日 00時00分50秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


―――――― 鈴木耕さんの予言通り、《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない》…。


(2021年08月21日[土])
小野沢健太記者による、東京新聞の記事【敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/125150)。

 《原子力規制委員会は18日の定例会合で、地質データに関する資料の不適切な書き換えが判明した日本原子力発電原電)の敦賀原発2号機(福井県)について、資料の信頼性が確保されていないとして、再稼働に必要な審査を中断することを決めた。検査で業務改善が認められるまで審査は行わず、再稼働はより困難になった》。

 2014年2月の鈴木耕さんによる、マガジン9のコラム。アベ様政権時、《舛添要一氏の東京都知事当選》時で、核発電寄生委の現委員長・更田豊志氏の名前も。

   『●原子力「推進」委員会であり、「規制」委でもなく、「寄生」委員会(1/2)

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/36ee06125bcf530d58f3579b827889b5


http://www.magazine9.jp/article/osanpo/11010/

2014年2月26日up
時々お散歩日記
鈴木耕
170

いま、東電で起きていること、
原子力規制委員会の危うい動き

 安倍政権のあまりに極右的な突っ走りぶりに目を奪われている間に、原発再稼働への動きが露骨になってきた。舛添要一氏の東京都知事当選で、まるで「再稼働承認」の錦の御旗を得たとでも言わんばかりに、政府は原発再稼働へはっきりと舵を切った。

……

 これらの審査について、規制委の更田豊志委員は早々と(1月9日)、「安全審査の新基準に不適合とされる原発が出てくるとは、考えていない」と語り、大飯原発については「夏になってまだ安全審査をやっているとは思わない」。さらに、高浜原発についても「夏までの再稼働は不可能ではない」と、ほぼ審査合格のお墨付きを与えてしまった

……

 規制委は1月20日、敦賀原発2号機(福井、日本原電)の断層の再調査に入った。しかし、この再調査はどうも不可解だ。なぜなら、規制委はこの断層が「活断層である」とすでに判断していたからだ

 それに対し日本原電が独自調査した結果、活断層ではないと言い出した原子炉建屋の下に活断層があれば原発稼働は許されない。確かに日本原電にとっては死活問題だろう。だが、一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない再稼働への道はいつでも開かれている、ということになる

 同じことが東通原発(青森、東北電力)の安全審査でも起きている。実はこの原発も、2013年2月に「敷地内にある断層群の多くが活断層である可能性が高い」と、規制委の調査団が認定する報告書をまとめていたのだ。

 ところが、東北電力側が反論、「これは地層が水を吸って膨張するいわゆる『膨潤現象』で形成されたもの」という、かなり無理な主張の追加調査書を提出。それをもとに調査団が再議論。

 一度、規制委として結論を出したものを、電力会社側が反論すれば再調査するこれでは、いつまで経っても終わらない

 なぜこんなことが起るのか。原子力関連ではよくあることだが、審議会や調査団のメンバーがいつの間にか入れ替わっていて、最初の結論とは違う方向へ議論が誘導される電力会社側が、それを画策している。そして、規制委はまんまとその電力側の意図に乗った…?

……
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 鈴木耕さんの予言通り、《一度、活断層だと判断したものを電力会社が独自調査で否定したら、それを受けて規制委が再調査するというのであれば、いつまで経っても調査は終わらない》。

   『●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考えで
     しょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?
    「井上能行記者による、東京新聞のコラム【【私説・論説室から】現代版
     「水戸黄門」】
     https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2020030202000167.html
    《舞台は原子力規制委員会の審査会。黄門様は審査会の座長役を務める
     地質学者の石渡明・同委員会委員、助さん格さんは原子力規制庁の
     職員、悪徳商人(越後屋)の役回りは日本原子力発電(原電)だ。
     原電は敦賀原発2号機が地質学的な理由から廃炉の窮地に立たされて
     いて、その申し開きをしている》

 《越後屋 書き換えはよくやるでしょう》、《黄門 黙らっしゃい。都合よく書き換えるなんてことは役人はやっても、科学者や技術者はしません。触って軟らかかったものが、よく見たら硬いなんてことがありますか》…何をいまさら言ってるのか…。原子力「推進」委員会=核発電「寄生」委員会が《悪徳商人(越後屋)》をさんざん今まで「甘やかした」ツケでしょ?

   『●東京電力に資格無し…さらには《なめている》そういったデタラメな
      東電を〝育てた〟のは更田氏ら原子力「寄生」委員会や国、自公である
    「金(カネ)色の五つの輪等に絡めて、アベ様らはさんざん
     《テロ対策》云々と言っておきながら、ナニコレ?
      《東電のずさんな態勢》《問題が次々と発覚》―――万事この有様。
     3.11人災に対する責任の自覚も無く、10年前の人災から何の教訓も
     得ていない。東電に核発電所の運転や再稼働の資格なし。さらには、
     《なめている…》そういったデタラメな東電を〝育てた〟のは
     更田豊志委員長ら原子力「寄生」委員会や国、(デタラメな関西電力
     九州電力も含めて)自公お維なのではないか。その〝育成〟は、
     東京電力核発電人災前だけではなく、人災後も同様に継続されてきた。
     皆、核発電「麻薬」中毒者。」

 一方、浜岡原発。COVID19対応や豪雨対策も満足にできないのに、これ以上悩みを増やすな …砂上にペラペラの壁を造ってまでも再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木
 中日新聞の記事【静岡・浜岡原発建屋で発煙 放射性物質漏れなし】(https://www.chunichi.co.jp/article/312492)によると、《17日午前5時15分ごろ、運転停止中の中部電力浜岡原発5号機(静岡県御前崎市)のタービン建屋で、複数の火災報知機が作動した。中部電力によると、作業員が建屋内で発煙を見つけたものの、消防の現場確認で煙や炎は見当たらず「火災ではない」と判断された。けが人や、外部への放射性物質漏れはなかった。建屋は地上4階、地下2階建てで、2階と3階にある報知機が作動した。報知機作動と同じ時間に建屋4階の空調設備が停止しており、関連を調べている。浜岡原発では12日に敷地内の電線から煙が上がる火災があった》。

   『●浜岡原発と大飯原発: 「当面」「いったん」が
                       ポイント、「一切」「永久に」ではない
   『●浜岡原発〝一時〟停止のみでいいのか?
   『●浜岡原発: 元原発技術者の叫び
   『●まずは第一歩目かな…??
   『●浜岡原発: 安全対策工事という
         砂上の楼閣に期待する人たち
    「安全対策工事後って、物理的にも砂上の楼閣が
     出来たからと言って、何なんでしょうか?? 
     何の役に立つというのでしょう?? 東京電力人災の
     教訓が全く活かされていません」

   『●浜岡原発という凶器:  
      砂上にペラペラの壁を造って、な~にが「安全」なのか?
   『●砂上にペラペラの壁を造ってまでも
       再稼働したくなる浜岡原発という「金のなる巨大木」
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●《原発再稼働や増設を唱える連中の頭の中を掻っ捌いて、中身を
     見てみたい》(鈴木耕さん)――― なぜ今直ぐ「原状回復」しないの?

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/125150

敦賀原発2号機の審査中断、規制委が決定 終わり見えぬ地質データ書き換え問題
2021年8月18日 11時30分

 原子力規制委員会は18日の定例会合で、地質データに関する資料の不適切な書き換えが判明した日本原子力発電原電)の敦賀原発2号機(福井県)について、資料の信頼性が確保されていないとして、再稼働に必要な審査を中断することを決めた。検査で業務改善が認められるまで審査は行わず、再稼働はより困難になった。

 (https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=125150&pid=432410

 会合で、地質を担当する石渡明委員は「審査資料の品質に疑問があり、ほかの審査と同じように続けるのは適切ではない」と指摘。他の委員からも異論は出なかった。更田豊志委員長は「科学的な作法にのっとっていないと話にならず、今回はお話にならないケース。審査会合を開ける状況ではない」と述べた。

 敦賀2号機は原子炉建屋直下の断層が、規制委の専門家チームに地震を引き起こす活断層と指摘されている。原電は指摘を否定し続けているが、審査で活断層と確定すれば廃炉は免れない

 地質データは審査の行方を左右する重要な資料だが、規制委事務局の原子力規制庁は検査の中間報告で「データ処理に必要な業務管理が適切ではなかった」として、資料の信頼性が確保されていないと判断した。

 データ書き換えは、2020年2月の審査会合で規制庁側の指摘で判明。ボーリング(掘削)で取り出した地層の状態を「肉眼で観察した記載」から「顕微鏡で観察した記載」に無断で書き換えた。(小野沢健太

【関連記事】尾を引く地質データ書き換え 敦賀原発2号機の審査、規制委が中断検討
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●アベ様の無恥・無知・鞭…(リテラ)《とりわけ安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状…

2019年07月19日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【松尾貴史が語るテレビで芸人が権力批判できない理由…安倍首相のモノマネに「誰かが号令かけたように苦情の電話が」】(https://lite-ra.com/2019/07/post-4803.html)。

 《そんな松尾貴史が、最近、スタジオ・ジブリが発行する小冊子「熱風」6月号で、ジャーナリスト・青木理氏との対談に登場。芸能界の内側から“お上にモノを言えない雰囲気”を分析し、日本のマスメディアの問題を深くえぐっているので紹介したい》。

   『●「あれはまさに安倍政権のグロテスクさが濃縮され
          露わになった瞬間」…「茹でガエル」ニッポン
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏の記事【安倍「拍手・起立」を井筒監督と松尾貴史
     痛烈批判!「自衛隊員が死ぬたびに拍手送るつもりか」
     「ユーゲントのよう」】」
    《松尾は、安倍政権や報道が他国からの脅威、恐怖をことさら煽っている
     のではと疑義を呈し、ナチス・ドイツの国家元帥だった
     ヘルマン・ゲーリングの国民を戦争に引きずり込むのは簡単である。
     外国に攻撃されつつあると言えばいい。それでも戦争に反対する者に
     対しては愛国心がないと批判するだけでいい」という証言を紹介。
     そして、こんな言葉で文章を締めくくっている》

   『●松尾貴史さん「政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演…
                    批評性がないくせに評論家のふりをして…」
    《心根も作法も悪い安倍政権 議論を拒み、「中間報告」という禁じ手で
     「共謀罪」法を成立させた安倍政権に対し、ツイッターで
     〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉といった激しい言葉を羅列して批判した。
     皮肉を効かせた風刺を身上とするタレントの松尾貴史氏(57)には珍しい
     ストレートな物言いだ。ものを言わない芸能人が多い中、堂々と自らの
     主張を発信するのはなぜか。その思いとは――》

   『●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、
      「安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」
   『●成田三樹夫さん、《権力にへたへたする役者じゃ意味がない。
                  …バカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》

 アベ様による善政は何一つ無し。悪辣な独裁状態。そんなアベ様の「政」で唯一〝上手く行っている〟のが、メディアコントロール《日本のメディアの閉塞状況》《閉塞するメディア、政権批判に対して圧力がかかる不健全な言論状況》…

   『●沖縄イジメ: アベ様…「大学時代の恩師は
      二つのムチ(無知、無恥)を挙げ「彼は歴史を知らない」」

 アベ様の無恥・無知…を、テレビでは、ほとんど批判できない。《とりわけ安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されている》現状は、あまりに悲惨過ぎる。マゾヒスティックな信者が心酔する、こんなサディスティックな独裁政権の下、委縮した社会のままでいいのですか?

   『●アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟
      メディアコントロール…「一人でも権力に立ち向かう」とはいうものの…
   『●南彰記者『報道事変』…《皆さんと一緒に考え、
      新しい時代のメディア、ジャーナリズムをつくっていきたい》
   『●《日本のメディアの閉塞状況》《閉塞するメディア、
        政権批判に対して圧力がかかる不健全な言論状況》…

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https://lite-ra.com/2019/07/post-4803.html

松尾貴史が語るテレビで芸人が権力批判できない理由…安倍首相のモノマネに「誰かが号令かけたように苦情の電話が」
2019.07.11 09:13

     (小冊子「熱風」6月号(スタジオ・ジブリ発行))

 老後は年金に頼るな、2000万円自助で貯めろ」とする金融庁の年金問題で、結局、報告書の受け取りを拒否、国会でも集中審議に応じず争点を隠して参院選に臨もうとしている安倍首相。相変わらずの強権政治と言わざるを得ないが、テレビではそうした首相の国民軽視を批判するどころか、コメンテーターの芸人やタレントらがお茶を濁してばかりで問題を追及しようとしない

 そんななか、メディアやSNSで安倍政権へ果敢に苦言を呈しているのが、マルチタレントの松尾貴史だ。

 松尾といえば、俳優としてドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ)での好演が記憶に新しいところだが、最近もTwitterで年金問題について〈都合の悪い報告は拒否するという愚行の方が逆に不安や不信を助長する。労働統計のイカサマといい、年金財政検証を参院選後に発表するという姑息といい、この政権のなりふり構わぬ足掻きは醜悪過ぎる〉(6月12日)と痛烈に批判した。

 文筆活動でも、毎日新聞の連載コラムでは政治や社会問題を深い教養に裏付けされた言葉で紡ぎ、今年2月にそれをベースにした著書『違和感のススメ』(毎日新聞出版)を上梓。つねに“多数派”を疑いながら、メディアタブーや政権批判に踏み込んでいる

 そんな松尾貴史が、最近、スタジオ・ジブリが発行する小冊子「熱風」6月号で、ジャーナリスト・青木理氏との対談に登場。芸能界の内側から“お上にモノを言えない雰囲気”を分析し、日本のマスメディアの問題を深くえぐっているので紹介したい。

 まず、青木氏が、芸能活動に関わっている人たちは、自らの政治的信念などの発言を避ける傾向が明らかに強いと言うと、松尾は「同調圧力」とは別に、「芸能分野のビジネススタイルの因習」が背景にあると指摘する。

「たとえば江戸時時代の、おそらくは芸者の置屋からきているような気もするんですが、「置屋はんに迷惑かけたらあきまへん」「旦那衆に迷惑かけたらあきまへん」という世界。置屋や旦那衆に迷惑をかけないよう、行く先々の水に合わせなければならず、だから当たり障りのないような振る舞いをする。日本の芸能界の場合、大きな芸能事務所が芸人を雇って派遣するという形が長く続いてきましたね。いわば芸人の元締めのような形で芸能プロダクションが存在する。そうすると、多くの人気者を抱える芸能プロダクションとしては、さまざまな企業や団体との利害なども考えるようになってくる」

 芸能プロという元締めの存在は、まさにテレビで政権批判がタブーになっていく構造の特徴のひとつだが他方、欧米の芸能界では俳優やミュージシャンたちが積極的に政治批判をし、それが世間でも大きな話題となっている。松尾は、それは「自分が自分のエージェントを選んで雇っているから」だとして、さらに、「社会風刺」に対する歴史的な文化の差異を理由にあげる。

「欧米では、宮廷道化師のような存在も歴史的にありました。その道化師だけは王様に失礼なことをしても許される。そういう存在が日本にはたぶんなかったんじゃないでしょうか。力の強い人に対してものが言えないという風潮がものすごく強い」


■松尾貴史が語る「叩きやすいものを叩く」風潮とその背後にある閉塞感

 政権中枢など力の強い者へは過剰に忖度する一方で、ネット上では、少しでも安倍政権に批判的だととらえられた言論は、確実に安倍応援団やネット右翼から標的にされる。また、政権の重大不祥事や問題発言が大して批判されないまま、「バイトテロ」や「交通事故の加害者」などはその何百倍もネット上で批判にさらされ、過剰な社会的制裁を受ける。いわば批判の価値観の転倒だ。

「いわば、誰もが叩きやすいものを叩いて溜飲を下げるという風潮の背後にある閉塞感。ほかに鬱憤ばらしをする場がないから、誰かが少し道を踏み外したら寄ってたかって叩きのめすという気持ち悪いムード。もともとこの国にはそういう面があったのかもしれません。たとえば関東大震災の際の朝鮮人虐殺とか、誰もが善良な市民の顔をして普段生きているけれど、誰もがそういう負の側面も持っている。最近は匿名のネット上で誰かを叩いたり、デマを拡散して溜飲を下げてみたり……」(松尾)

 松尾が言うように、「叩きやすい者だけを叩く」という性質はネットで広くみられるが、それはテレビにも同じことが言えるだろう。青木氏が、昔のテレビでは政治家のモノマネなどの政治風刺があったが、最近は見られなくなったと指摘すると、松尾は、自身がかつて安倍首相のモノマネをテレビで披露したときに受けた“圧力”についてこう語るのだ。

「まだ政権に復帰する前、自民党総裁選に出馬したころのことです。そうしたら、そのテレビ局に苦情の電話が、まるで誰かが号令をかけたように大挙して押し寄せたらしいんですね。で、「次回からは結構です」と言われてしまった。ひょっとしたら誰かに雇われたアルバイトなのか、あるいは義憤に駆られた人たちが同時多発的に電話をかけたのかは知りませんが、そんなふうにプレッシャーめいたことが起きるようになったのが一因かもしれません」

 たしかに、テレビで安倍首相のモノマネをすれば、すぐさま親衛隊のネット右翼たちが局に“電凸”と呼ばれる抗議を殺到させ、Twitterなどでも炎上に追い込むのは火を見るより明らかだ。松尾や青木氏も指摘しているとおり、海外では、コメディアンがトランプ米大統領のモノマネなどで強い社会風刺を表現し、それが視聴者にも受け入れられているのに、日本ではそれが「けしからん」として逆にバッシングを受けてしまうのだ。


■安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されている現状

 しかもこの問題は、単に「政治家を笑う」ということ自体がタブー化しているということではない。現在の政治のなかで大きな力を持たない野党や若手の議員、あるいは地方議員の場合、ワイドショーは彼らの問題発言やトンデモ言行を盛んに取り上げ、普段、政治的話題に触れない芸人やタレントたちも口を揃えて批判に転じるケースがある。数年前、「号泣議員」としてあらゆるメディアから笑われた野々村竜太郎・元兵庫県議などはその最たる例だろう。

 しかし、これが安倍首相となると話はまったく違う。たとえば第一次政権の際、任期途中で突然、総理をほっぽり出した無責任ぶりに触れれば、即座にネトウヨたちが「持病をバカにした!」などと言いがかりをつけてくる。また、芸人やタレントが野党の政治家を批判しても何も言わないが、たとえば、ウーマンラッシュアワーや爆笑問題などが安倍政権を揶揄するネタを披露すれば、狂ったようにいっせいに牙を剥く。

 つまり、「権力・権威を笑う」ことが忌避されるテレビのなかでも、とりわけ安倍首相だけが何段も上のレベルでタブー視されているのである。当然、そうした安倍揶揄に対する炎上攻撃を目の当たりにしたテレビ局や他のタレントたちは萎縮し、「笑い」だけでなく、ちょっとでも政権に批判的なコメントをも封印してしまう。そうした負のサイクルがすでにでき上がってしまっているのだ。

 もっともこうした現象については、青木氏も「広い意味で政治的な発言ということで言えば、情報番組の司会やコメンテーターをしている芸人やタレントはたくさんいるし、首相をゲストに招いたお笑い番組まであるというのに、そうしたケースでは大した批判が起こらない」と言及している。これに対して松尾は「要するに、強い者を味方する発言は許されるんです。逆に、強い者に歯向かうような発言は批判されてしまう(笑)」と述べているが、まさにそのとおりとしか言いようがない。


■松尾貴史が政権批判を続ける理由「収入は半分くらいになったけど、次の世代を考えれば」

 その意味でも、松尾のようにウィットに富んだ政治批判を続けるメディア人は貴重だが、やはり、周囲からのプレッシャーは凄まじいものがあるようだ。前述した著書『違和感のススメ』では、一億総活躍社会などの政策、森友・加計学園問題をめぐる政府対応などを鋭く批判的に批評しているのだが、芸能の世界でこうした問題提起をする難しさは、松尾自身が身をもって知っている。それでも松尾を駆り立てているのは、日本を戦争のできる国につくりかえている安倍政権への危機感なのだろう。

「収入で言えば、たぶん半分くらいになっているかもしれませんが、子ども世代が戦争でひどい目に遭うかもしれないとか、そういう可能性を考えれば、いま受けているストレスなんてケタ違いに小さいんじゃないですか」(松尾)

 もちろん、政権批判を理由に仕事を干されるということなどあってはならないが、それ以上に、松尾が対談の最後で強調したのは、「権力に対する風刺」を含む権力への批判をためらわないための、積極的な戦略と心構えだった。

「だから一番大切なのは、きちんと批評性のあるものを、時には面白おかしく作ること。そういう才能のある放送作家だとか、パロディに達者な人たちを集めて情報発信する拠点を作る必要があるかもしれません。ただ、そういう賢い人たちって、賢いから仲間割れをしやすいところもあって(笑)」
「政治の世界だって、政権とか与党っていうのは権力と金を持っているから、放っておいてもたくさんの人が自然に群がるわけでしょう。一方、批判する側はみんな正しい批判をしているんだけど、誰もが自分は正しいと思っているから、そのうちにだんだん仲間割れを起こして、力が分散してしまう。最近の選挙の結果ってそういうことでしょう

 たしかに、ある意味でネトウヨや応援団文化人は下品ではあるが、それゆえに“安倍サマ”の大号令で一致団結している。一方、メディアにいる気骨のある記者やディレクターは組織のなかで孤立しやすく、政界では野党同士の連携が不十分なのは間違いないだろう。

 しかし、このまま安倍政権を放置していれば、明日が今日よりもまたひとつ悪くなっていくだけだ。社会風刺の本質は、自らが真剣に「おとなしさ」を捨てることで権力を笑い者にし、それによって立ち向かう流れをつくっていくことではないのか。政権とその応援団のあまりの傍若無人ぶりにへこたれている人は、是非、松尾貴史のやり方を目に焼き付けてほしい。

(編集部)
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●松尾貴史さん×室井佑月さん対談、「安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない」

2018年09月17日 00時00分30秒 | Weblog

[●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]



リテラの対談の前編【室井佑月の連載対談アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(前編)/松尾貴史室井佑月が本音で語る安倍政権の危険な本質!「安倍首相になってからメディアへの圧力が露骨に」】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4165.html)と、
後編
室井佑月の連載対談アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(後編)/松尾貴史室井佑月が体験した安倍政権からの圧力と「反日」バッシング!「日本をいちばん貶め壊しているのは安倍さん」】(http://lite-ra.com/2018/08/post-4167.html)。

 《それから1年半以上経ったいまも安倍政権下の言論状況に改善の気配はない。それどころか気がつけば、テレビには政権に迎合する芸能人や論客ばかりがますます増えている。そんななか今回、果敢にもこの連載「アベを倒したい!」に登場してくれたのが、タレントの松尾貴史氏だ》
 《ふたりの実体験をもとに、安倍応援団やネトウヨによる「反日バッシング」のメカニズム、安倍政治がもたらした社会の分断にも話が及ぶ。なかでも、松尾は国民やメディアをコントロールする安倍政権の巧妙な手法を冷静に分析》


   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…
      諸悪の根源である“主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著)読了
                 …《あなたの政治的ポジションを見つけて…》
    《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は
     「中立公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。
     それ、常識。》《党派性をもたずに政治参加は無理である。》

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    《ジャーナリズムの最大の存在意義は「権力のチェック機能」である。
     …専門的には「番犬ウォッチ・ドッグジャーナリズム」理論という》
    《「番犬ジャーナリズム」は、純粋培養の環境下にあるよりも、
     一人ひとりのジャーナリストがもがき、苦悩しながら遂行していってこそ
     成長し、民主主義社会に貢献できる
のではないか》

   『●『追及力 権力の暴走を食い止める』(望月衣塑子×森ゆうこ著)読了
                    …《今、ジャーナリズムと野党の…》
    《望月衣塑子さんと森ゆうこ森裕子)さんの対談。お二人の共通した
     問題意識は、森友問題加計問題準強姦事件の3つ》

 アベ様や自公議員らのやっていることは全て、松尾貴史さんのツイートそのもの…〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉。

   『●松尾貴史さん「政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演…
                    批評性がないくせに評論家のふりをして…」
    《心根も作法も悪い安倍政権 議論を拒み、「中間報告」という禁じ手で
     「共謀罪」法を成立させた安倍政権に対し、ツイッターで
     〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉といった激しい言葉を羅列して批判した。
     皮肉を効かせた風刺を身上とするタレントの松尾貴史氏(57)には珍しい
     ストレートな物言いだ。ものを言わない芸能人が多い中、堂々と自らの
     主張を発信するのはなぜか。その思いとは――》

 醜悪なメディアコントロール。アベ様は《盲目的に服従しない者には弾圧で…》。

   『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」…
              アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」
    《自民党の石破茂氏が2013年にブログで公にした「デモもテロ」を
     思い出す。特定秘密保護法案をめぐる国会周辺のデモが続いた
     時期だった。そしてアベ首相は、盲目的に服従しない者には弾圧で
     応える姿勢において、おそらくは彼の上を行く

 壊れた社会、アベ様の政…《死にそうな子どもたちを助けるための金と、人をたくさん殺す武器の値段が、どう考えても釣り合わないくらいの使われ方をしている》。
 《安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない》…、あぁ、絶望的な気分。さらに、それを支えるマスコミ。これまた絶望的か?

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http://lite-ra.com/2018/08/post-4165.html

室井佑月の連載対談アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(前編)
松尾貴史室井佑月が本音で語る安倍政権の危険な本質!「安倍首相になってからメディアへの圧力が露骨に」
2018.08.03

     (松尾貴史氏と室井佑月対談)

 「どんどん仲間がいなくなる」「右のやつらが羨ましい」……昨年1月の連載スタート時にそう嘆いていた室井佑月だが、それから1年半以上経ったいまも安倍政権下の言論状況に改善の気配はない。それどころか気がつけば、テレビには政権に迎合する芸能人や論客ばかりがますます増えている
 そんななか今回、果敢にもこの連載「アベを倒したい!」に登場してくれたのが、タレントの松尾貴史氏だ。
 松尾は、政治的発言がタブーとされる日本の芸能界に身を置きながら、毎日新聞の連載コラムやSNSで、ときにストレートに、ときにユーモアを交えて、知的で鋭い政権批判を続けている貴重な存在だ
 対談は、直情型の室井がぶつける疑問と怒りに、知的で冷静な松尾氏が問題の本質を解き明かすかたちで進んだ。安倍政権の最大の問題点とは? 安倍政権になってから明らかに増えた圧力や嫌がらせの正体とは? それでも松尾氏が政権批判を続ける理由とは?
(編集部)

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●安倍首相の悪口を言うと圧力や嫌がらせが…しかも安倍応援団は陰湿で粘着質

室井 20代の頃「anan」(マガジンハウス)で対談させていただいていただいたじゃないですか。もう20年以上も前です。その頃から落ち着いていて、達観しているというか、なんか大人っぽいんですよね。イヤミとかも、すっごく深いの(笑)。

松尾 そんなことないと思いますよ(苦笑)。昔から進歩も退化もせずにキープしているだけだと自分では思ってます。

室井 でも、松尾さんは政治的発言も昔から一貫してる。それは安倍政権になって、芸能界において政治的発言がタブーのようになっても変わっていないじゃないですか。でも、安倍政権の悪口言って大丈夫なの?

松尾 本来、時の政権批判権力チェックは誰でも大丈夫なはずなのにね。ただ、安倍政権はマスコミに圧力をかけることをすごく一生懸命やってきた人たちなので。僕は無邪気に自分が思ったことを書いたり話したりしているだけ。たとえば麻生太郎さんの記事をリツイートするときに、「阿呆丸出し」って書いたりしたけど、それが本心だから。でも、あの人たちが一生懸命だから、僕はここ数年、情報番組などにあまり出ていないでしょう? 逆に連載コラムやSNSなどでは自由に発言しているし、精神衛生上はいいんですよ。まあ、これまでも「出してください!」と頼んでテレビに出してもらっていたわけではなく、「呼ばれたら行く」「呼ばれなかったら行かない」というスタンスでしたから。

室井 でも、安倍政権になってからマスコミに対する圧力や、マスコミの忖度も露骨になったと思いませんか。小泉さんのときもたまげたことはいっぱいあったけど、こんなに怖くなかったです。小泉さんの悪口いっぱい書いても……。

松尾 変な圧力とか嫌がらせは来なかったもんね。いまは本当に……。そういう意味では、道筋をつけた小泉純一郎さんも罪深いと思いますけどね。

室井 安倍さんの場合は、応援団もひどいでしょ。

松尾 しかもあの方たちの応援団は、陰湿で粘着質です。ただ、思うんです。安倍政権やその応援団の人たちが、絡んでくるってことは、「自分が言ったことが正しかったんだ」ということの証明だと。僕の言葉が「効いているんだな」「痛いところ突かれたんだな」ということの現象なので。逆に、「我が意を得たり」と思うんです。

室井 そういうところが大人。わたしは気が弱くなってきちゃって。自分のほうが間違いなのかと思ってしまうこともあるんです。だって、安倍政権になってからわたしがおっかないと思ったのが、メディアへの嫌がらせって他の政権もしていたけど、ある程度抑制が効いていたし、メディアもここまで萎縮していなかった。でも、安倍政権ってメディアへの介入にすっごく熱心だし、真剣。しかも、ピンポイントで名前をあげたりするじゃないですか。朝日新聞に敵愾心をむき出しにしたりして。

松尾 それで自分の気に入ったところにはえこひいきして、首相インタビューを喜んで引き受ける。そこが面白いですよね。含羞がないというかね、全体的に。欲望に忠実というか。思ったらストレートに欲望を表現することに抵抗感を感じない、脳内に関所が設けられてない方たち、みたいなね。


■政治家のモノマネをしただけで、テレビ局に苦情の電話が

室井
 芸能人も、あの人に対して腹が立ってる人いっぱいいると思うんです。でも、なぜ声を上げないんですか?

松尾 「俺は言うよ」って人はいるにはいるんですが、それが少数派になってしまって。たとえば海外では、マドンナやレディ・ガガ、ジョージ・クルーニー、ショーン・ペンとか、政治的・社会的な発言を能動的にする。あれはアメリカのアーティストがエージェントを雇うというかたちも関係しているんです。日本の場合、芸能人と所属事務所は対等ではなく自分が雇用してもらっている、つまり昔で言うところの「置屋さんに所属している感覚なんです。「置屋さんと旦那衆とお茶屋さんには迷惑をかけられしまへん」というようなメンタリティをもっているんじゃないのかなと。たまに僕みたいな行儀の悪いのが好き勝手言っているだけで、もともとそういう発言をすることに抵抗があるという構造ではあったと思う。

室井 でも、事務所はマージン取ってるわけでしょ。いっぱい!

松尾 いや、そういう筋論じゃないの。たとえば、自分が発言することで大スポンサー降りるとか。そうすると、同じ所属している先輩たちも業界で肩身が狭くなるとかね。そういう感覚があるから、みんな物言えば唇寒しになっている。

室井 やだぁ。“みたい。長いものには巻かれろってこと? でも、空気感が変わったと思う。松尾さんはブレていないけど、でも周りは変わったんじゃないですか?

松尾 政治家のモノマネをすると、放送局に苦情の電話がかかってくるようなことにはなっています。おそらく安倍さんのファン筋から(笑)。昔はそんなことなかったんですけどね。

室井 政治家って風刺の対象になる人たちでしょ。権力者風刺はもともと庶民の楽しみだし、お笑いには欠かせないものだったはず。それなのに……。

松尾 政治家のモノマネなんて、もちろん本来はまったく問題ないもののはずです。だって相手は権力者だもん。それが許されないというのは、日本は先進国ではないってことですよね。


■政治も官僚も企業も、これから先より腐っていく予兆がいま出ている

室井
 モノマネくらいで批判がくるなんて恐ろしい世の中になったもんです。わたしもテレビに出て政権を批判すると、メディア関係者からはたぶん心配してくれているんだと思うんだけど、「もっと大人になれよ」みたいなことを言われるんです。「まだマスコミとかが正義だと思ってるの?」って。

松尾 マスコミは正義でないと思うけど、マスコミのなかに正義感をもっている人はいる。それは芸能人でも作家でも飲食店の人でも、街で働いている人でもね、もちろん政治家のなかにも、正義感をもっている人もいるということじゃないですか。

室井 でも、すごく不思議です。金持ちや政治家、地位が高い人のほうは、一般の人よりもさらに倫理観をもって世の中に尽くすっていうのが当たり前だと思っていたから。でも、安倍政権になってから、どんどんそうした倫理観がなくなっていると思うんです。官僚や政治家の不祥事、なにより安倍さんのモリカケ問題を見ると嘘ばかり

松尾 以前は政治家も少しは品がありましたよね。でも、いまは政治家もお金持ちもどんどん品がなくなっていって。これから先、政治にしても官僚や企業にしても、さらにゆるゆる腐っていくだろうなっていうムードになっていますよね。強い者だけが得をし、バレなかった者だけが得をする世の中になっている。そして現時点ではいい人でも悪い人でもない人が、この先悪いほうに転がるという予兆がいま、出てるんじゃないのかなって気がします。

室井 勝てばなんでもいい。そんな風潮はおかしいでしょ。でも、安倍さんを見ているとそれがまるで“正義”みたいになっちゃって。

松尾 たとえば選挙でも戦争でもそうだけど、勝ったほうが正義の“フリ”をできるだけなんですね。いまは選挙でも、与党自民党がバカ勝ちをして「自分たちがやっていることが国民から信任された」と胸張って、悪いことをやっても「国民が選んだんだ」と白紙委任されたようなムードです。思いついたことを思いついた人がトップダウンでやれてしまう。これって民主主義ではないですよ。しかも与党は「国民の付託を受けて俺たちはその数にのっとってやっているんだから、国民にも責任がある」という言い訳までたつ。みんな“良く生きよう”とは思っているでしょう。だって家族の前で恥ずかしくて言えないようなことをしたくない人が、大多数なんじゃないんですか?

室井 そうですよね。


■安倍首相は笑顔の裏で、お友だちや軍事産業が得する仕組みづくり

松尾
 性善説か性悪説か、そんな両極端ではないと思うけど、世の中の人は平和で優しく生きていたいって思っているはずです。だから、安倍さんのファンも「安倍総理ってこんなに優しい」という証明として、広島の被爆者の人と抱き合っているような写真とか、子どもをあやしているような写真とかを、ありがたがって見ている。今年の「桜を見る会」での様子が首相官邸のHPにアップされていたけど、動画ではやたらと子どもたちとにこにこ笑っている安倍さんの姿が映っていた。でも、その笑顔の影で、ものごとを隠したりすり替えたり、証拠文書を廃棄したり、隠れたところで身内やお友だちだけが得をするよう仕組みをつくる。社会の仕組みの一番大事なところを司っている人たちが、です。そしてその先には、もっと大きな企業や軍事産業などに関わっている人たちが儲かるような世の中の仕組みにしていこう。そんな悪い野望があると思うんです。そこを見極めていかないとね。

室井 でも、安倍さんはじめ、いまの政府要人たちは尊敬できない。たとえば、このまえ強行成立させたカジノだって人の不幸で成り立つような仕事でしょう?

松尾 カジノというのは、必ず胴元が儲かるようにできているからね。だから参加した人は、おしなべて言うと、必ず損はするけど、それをエンターテインメントととるなら、それはテーマパークに遊びに行くときの入場料を払うのとどこが違うのかと言われる。けれど、一部の人がバカ負けするわけです。そのためか知らないけど、金貸しができる法律が盛り込まれているでしょう。借金しなきゃ博打できないような人に、金を貸すシステムをそこに盛り込むっていうのは、ちょっと江戸時代ですか? っていうかね。これはいいのかと。

室井 しかも、嘘だったじゃないですか。外貨をいっぱい呼び込むって言ってたけど、実際は客の7〜8割が日本人という予測だとわかった。あと、イスラエルと武器共同開発をするって言い出してもいる。武器は人を殺すためのものだから、それでちょっと儲けたからといって、まったく尊敬できないって思っちゃうんです。

松尾 死にそうな子どもたちを助けるための金と、人をたくさん殺す武器の値段が、どう考えても釣り合わないくらいの使われ方をしている戦闘機一つ買うお金と、苦しい、ギリギリのところで生きている人たちに手を差し伸べるってことは、桁が違うんです。その辺りのことを視覚化してほしいなと思いますよね。

室井 その通り! 松尾さんって、ホント、アタシの言いたいことを全部わかりやすく解説してくれる。スッキリする! 

(後編に続く)
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http://lite-ra.com/2018/08/post-4167.html

室井佑月の連載対談アベを倒したい!」第11回ゲスト 松尾貴史(後編)
松尾貴史室井佑月が体験した安倍政権からの圧力と「反日」バッシング!「日本をいちばん貶め壊しているのは安倍さん」
2018.08.04

     (松尾貴史と室井佑月の真剣対談)

 タレントの松尾貴史をゲストに迎えた室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第11回。
 前編では、松尾、室井ともに「安倍政権になってから明らかに増えた」口をそろえ、安倍政権のメディア圧力、いまメディアで政権批判することの難しさが語られた。
 後編ではさらに、ふたりの実体験をもとに、安倍応援団やネトウヨによる「反日バッシング」のメカニズム、安倍政治がもたらした社会の分断にも話が及ぶ。
 なかでも、松尾は国民やメディアをコントロールする安倍政権の巧妙な手法を冷静に分析。
 メディアで仕事をしているふたりだからこそ語れる、リアルで本質的な議論をぜひ最後まで読んでほしい。
(編集部)

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室井 前回、安倍政権のメディア圧力のことを語りましたけど、いま普通のことが普通に言えなくなってきていて、戦争に反対だというだけですぐに「反日だ」とバッシングされます。松尾さんはこの状況について、どう思ってます?

松尾 まず、「安倍政権」=「日本って思っている人が妙に多いよね。安倍政権に異を唱えているだけなのに、「反日」と言われるのはおかしいはずなのに。さらに言えば、僕の中の評価だけど、一番の反日は安倍さんだと思っているほど。日本を一番貶めて壊しているのは安倍さんだし、安倍さんを応援する人たちは反日に手を貸していると。

室井 同感!

松尾 統治機構=国ではないはずです。国の要素は統治機構と、国土と国民であって、他にも様々な要素はあるでしょうけど、この3つは大きい。そもそも国民が幸せに暮らせるなら、統治機構なんてはいらないはずです。それだけでなく国土がなくても国として認識されている集団はあるけれど、でも国民がいないと国とは呼べない。ということは一番必要なもの、大事な要素は国民なんです。それなのに、国民の生活や未来より、国民が統治機構に忠誠を誓わされて我慢を強いられる。今、そんな状況が“よし”とされている。まるで戦前戦中です。だからそんな統治機構のトップの安倍さんが、“国”に対して反旗を翻している行為ではないかとさえ思うんです。

室井 日本国民って、「長いものに巻かれろ」みたいな国民性だから、より一層、強いものや権力になびいちゃうしね。それも周囲のムードや雰囲気で。一種の同調圧力なんだと思う。松尾さんやわたしが安倍ファンのネトウヨから攻撃されるものそういうことでしょ? 強い安倍ちゃんを応援したい。信じたい。それが正義だ!と。

松尾 そうなんです。人間って信ずべきものより、信じたいものを信じようとする。

室井 安倍親衛隊やネトウヨはその最たるものだけど、わたしもネットは自分の読みたいものしか読んでないかも(笑)。実生活でもハッと気づくと、思想が似たような友だちしか残ってない(笑)。

松尾 ツイッターもそう。自分の意見が合う人や、この人の意見をもっと読みたいって人をフォローして、自分のタイムラインに出るのは自分の気に入った人たちしか並ばないようにしているからまさに“快楽情報”です。快楽情報ばかりに浸って、自分の反対意見なんかフォローしない。反対意見やケチ、難癖をつけるため、絡むためにフォローしているアカウントはあるでしょうが。でもほとんどは自分の好きな意見ばかりで、でも室井さんの言うように、人間ってほとんどがそうなんです。ただ、僕の周りには安倍さんを好きな人、一人もいません(笑)。でも世の中には実際に4割くらいいるでしょう。

室井 松尾さんのツイッターもすごいことになってますよね。日の丸模様のアカウントの人たちからすごく絡まれてる。

松尾 僕はどんどんブロックしています。ブロックを恥だと思っていないので。読みたくないなら、読ませません。しかも彼らの手口は手が込んでいるんです。以前に、文科省前事務次官の前川喜平さんを「素晴らしい」と書いたんです。一方で、そのずっと前に、同じく文科省OBで天下り先の厚遇を国会で証言した嶋貫和男さんに対して、嶋貫さんの名前を書かずに「ゲス官僚」と書いたんです。でもその2つを貼り合わせて、まるで前川さんを以前に「ゲス官僚」と非難したということにされた。そして「(松尾は)こういう男だ」「こんなにダブルスタンダードだ」との批判がツイートされて。僕の人格を貶めることを目的に書いているんだけど、ただ僕は痛くも痒くもないんですよ。さきほども言いましたが、こんなことでわざわざコラージュ作ってやるってことは、よっぽど僕のさまざまな批判が安倍ファンの痛いところを突いたと思うから。そこまで僕に絡んで来る人たちは気の毒だとも思うし、そうやって反応があるってことは「相手に効いたんだな。僕は上手に言ったんだな」と、我が意を得たりですよ。

室井 やっぱり大人。わたしだったら死ねと思っちゃう。敵と味方どっちだ、という性格だし。

松尾 (爆笑)。


■松尾貴史と室井佑月が体験した安倍政権のメディア圧力、安倍応援団の実態

室井
 苦しんで死ねとすら思ってるくらい。もちろんわたしは公の場で発言しているし、叩かれることも仕事、ギャラのうちと頭では思っているけど、心ではやっぱりね。でもわたしのことをネットで「バカ」「ブス」「売国奴」「日本人じゃない」って書いている人とばったり会って握手をしたとしたら、その瞬間からわたしのファンになるような人の気がするの。

松尾 さすが、前向きだね(笑)。確かにああいう人たちは、直接会うと何も言えない、目も合わせられないような人たち。だから顔を隠し名前を隠し、サブ垢、裏アカつくって勤しんでやっている。すごく弱い人だと思う。ただ、考え方だけで敵対するなんて今時ナンセンスだし、ナチスの時代じゃないから、「敵と味方」ではないと思う。ただ、世の中が“そっちのほう”に流れればいいなと思っているのが、今の政府や偉い人たちじゃないか。そう思うと、不安ですけどね。たとえばいじめに加担する子たちって、なんとなく「あの子悪者だよ」という大義名分をムードでつくってひとりの子をいじめたりするでしょう。その子が何も悪いことをしていなくてもそういうムードになっちゃう。それが今、日本全体に蔓延していてマスコミもそれに手を貸してさらにムードを醸成しているところがあると思うんです。

室井 マスコミ、とくにテレビって視聴率しか考えてないもん。

松尾 そうなんだよね。視聴率ってすごく大きな問題だよね。でもテレビが商売である以上そこはしょうがないですよ。ただこれから、ネットメディアがどのように、本来に伝えるべきものを伝えていくか。たとえばアジアのどこかの国だと、視聴率とは別に質のいい番組だという評価を独立した組織がして、保証を与えているシステムがあるらしいです。そういう発想が日本はないよね。

室井 しかも権力に弱腰だから、余計圧力をかけられる。でもメディアって権力の監視役でしょ。そこに圧力をかける政権なんて“独裁そのものなんだから、たとえば放送権のことで脅されたら、各局で団結して、抗議番組を作るとか。どうしてそういう発想にならないのか本当に不思議

松尾 目先の利益がほしいですからねえ。

室井 今は国民がメディアの味方をしない。信用されていない。そのことも大きいと思う。

松尾 確かに。それで、室井さんの出演している『ひるおび!』(TBS)はどう? 個人的には八代英輝弁護士が面白いなと思っていて。安倍さんのお友だちなの?


■メディアをコントロールし、国民の無知・無関心をつくる安倍政権の愚民化作戦

室井 聞いたけど、お友だちってじゃないって。ワイドショーに出てる人で、安倍さんや菅義偉さんや麻生太郎さんと隠れて飲みに行ったりして、友だちだと思っている人はたくさん知っているけど、八代さんはただの自衛隊と自民党好きでしょ。でもわたしに「もっと大人になれ」と心配してくる人より、わたしとはまるで考え方が違うけど、八代さんのように「それが絶対の正義」ってはっきり言っている人のほうが、ある意味純粋だと思う。親切な人なだし。でも安倍さんとか国とか防衛の考え方とか、そういうところでいきなり目が三角になって怒り出したりする(笑)。

松尾 あはははは!

室井 八代さんはアメフトの日大の酷さとかは、舌鋒鋭く追及するのに、安倍さんのことは「証拠もないのに、まだ決まってないんだから断定するな」と言うんです。ほんと不思議でしょうがない(笑)。でも、情報番組の司会やコメンテーターも安倍政権になってから、“安倍支持か不支持か”の基軸が鮮明になってきた。

松尾 そうなんです。利害に忠実、欲望に忠実っていう人たちが、安倍政権の閣僚や、閣僚だった人や周辺の人たち、あるいは奥さん、そしてマスコミにこんなに多かったのかって。加計学園にしても関連人物が政権のまわりにいっぱいいる。こんなにあからさまなことがあるのかとびっくりするものね。でもあまりテレビではそれを言わない。それがどういうことなのか。イマジネーションを働かせれば、すぐにわかることです。

室井 じゃあ松尾さんは? こんなにズバズバ発言していて安倍政権からの直接的嫌がらせや圧力は感じたことはありますか?

松尾 直接はないです。間接的にはあるけどね。ものすごく巧みですよ。証拠が残らないようにやってきますので。でも具体的に言うと間に入っている人に迷惑がかかる。この辺が僕もマスコミで毒されているところなんですけどね。でも、マスコミだけでなく、国民も政権からバカにされてますよね。実際に、「民は愚かに保て」というムードが偉い人の中にあると感じます。だから大事なことは伝えないし、情報も隠す。そして考える機会を与えない。無力感・無関心の状況を作っておいて、気がついたらトンデモない事態が進んでいる。そんな取り返しのつかない法律もたくさんできています。その最終形が改憲だと思っています。そこに向かって巨大なPRがお得意な人たちでムードを作ったときに、どうなってしまうんだろう。成立してから「改憲は間違いだった」と国民が思っても取り返しがつかない。


■安倍首相は、嘘も権力の私物化も恥ずかしいとすら思っていない

室井
 今の政権は嘘が平気だから、いくらでもフェイクや嘘の情報を繰り出し作り話して違うことを言いますし、官僚トップがセクハラもしちゃう。

松尾 エリート中のエリート、セクハラ財務官僚にしても、「手縛っていい?」なんて女性記者に言うセンスも問題でしょう。勉強を一生懸命してきたことは尊敬するけど、でもまっとうな甘酸っぱい恋とかしてこなかったんじゃないのかなと思うんです。思いやりとか、「女子にこう言ったら嫌がられるかも」「傷つくんじゃないか」ということを考えるより先に、地位とかランク、ステージばかり考えてきたから、バランス感覚さえなくなってしまった。

室井 思いやりや想像力の欠如ですよね。安倍さんや麻生さんにしても、何を考えてああなっちゃったの? 自分たちのせいで自殺者まで出ても何も思わない。そういえば昭恵夫人がインタビューで話していたことだけど、安倍さんって映画監督になりたかったって言うじゃない。わたし、びっくりしちゃって。いやいや、映画監督や物書きや役者、音楽家は才能がなければダメだから。想像力がないとダメだから。なりたいと言ってもお金で買えない。自己認識が足らなすぎるというか、恥かしくないのかなと思いますね。自分のことなにもわかってない人なんだな。だいたい権力の私物化ってすごく恥ずかしいことじゃないですか。それなのに安倍さんは平気でやってしまう。

松尾 それを恥と思っていないんでしょう。

室井 やっぱり、尊敬できない。1月の参院予算委員会でエンゲル係数の上昇が指摘されたとき、安倍さんってデタラメな言い訳をしてた。そんな人、総理って呼びたくない。

松尾 あの答弁から、ウィキペディアまで書き換えられたんですよね。なんでもかんでも閣議決定しちゃう政権だから当然かもしれないけど(笑)。

室井 「昭恵夫人は公人」だとか「『そもそも』には『基本的』にという意味もある」という閣議決定もあったしね。本当にバカバカしい。

松尾 でも室井さんは頑張りすぎじゃない? そんなに無理して頑張っちゃダメですよ。しんどいときはやめたらいい。自分でハードル高くしちゃうと、ハードルは高くなっても自分の能力は変わらないから、いい結果が出なかったら自己嫌悪が起こるでしょ。そうすると鬱入っちゃいますから。そんなことはやめたほうがいいですよ。ゆるーく、思ったことを言って、やだなあと思ったら距離を置くくらいの感じでやっていかないと。みんなできることをできる範囲内でやればいいだけで。使命感を持って「ここまでやらなきゃ」なんてしてると壊れちゃうから。

室井 使命感ではないんですけどね。ただ、ライフワークになっているって感じかな。だから安倍さんが辞めたら、寝込むと思います。燃え尽き症候群。

松尾 (爆笑)。安倍さん批判が、人生の張り合いになっちゃったんですね(笑)。

室井 ……。 
〈了〉

松尾貴史(まつお・たかし) 1960年兵庫県神戸市出身。大阪芸術大学卒業後デビューし、テレビ、ラジオ、映画、舞台、執筆、イラストなど多彩に活躍。現在各地で巡回公演中の、権力にすり寄る記者クラブを題材にした舞台「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」(二兎社)に出演中。毎日新聞毎週日曜日の連載コラム「松尾貴史のちょっと違和感」での知的で鋭い政権批判やメディア批評は毎回大きな注目を集めている、著書に『東京くねくね』(東京新聞出版局)など。

室井佑月(むろい・ゆづき) 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。「週刊朝日」「女性自身」「琉球新報」などにコラム連載を持つ。
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コメント (2)
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●《これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい》

2018年01月15日 00時00分34秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



リテラの昨年末の二つの記事【年末特別企画 リテラの2017年振り返り/今年も虚言を吐きつづけた! 安倍首相の真っ赤な嘘&インチキ発言ワースト10】(http://lite-ra.com/2017/12/post-3703.html)、
【年末特別企画 リテラの2017年振り返り/お前は絶対君主か! 安倍首相の国民軽視、独裁者体質丸出し発言集】(http://lite-ra.com/2017/12/post-3704.html)。

 《モリカケにはじまり、共謀罪強行採決、北朝鮮問題、大義なき解散……と国民を完全に舐めきった態度に終始し、嘘の低レベルさ、アホさにも磨きがかかった》。
 《それは主権者の存在を無視し、民主主義を否定する、「独裁者」の態度が透けて見える》。

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
             “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●与党自公によるデタラメな《行う必要のない政策》の
          羅列に加えて、国費160億円削減で弱い者イジメ
   『●アベ様は、「部下たちに『知りません。記憶がありません』
             と言わせて、ひたすら逃げ続けるしかない」?
   『●憲法25条「健康で文化的な最低限度の生活」が保障されない、
                        血も涙も無い「国費…160億円削減」
   『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を断行した
                  という記念碑的目標」…《愚劣なことだ》

 人治主義国家・アベ様王国のDictator息吐く様に噓垂れ流し、不正の数々、平成の治安維持法戦争法、デタラメな《行う必要のない政策》の羅列…極めつけは《議会制民主主義はもう機能していない》独裁政治下で、壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、そして、緊急事態条項の創設…。(前川喜平さん)《どう見ても李下に冠を正しているところまでは間違いない。本当に李(すもも)をとっているかもしれない》《規制緩和ではない。特権の付与です》《これが逃げ切れるなら私は日本の民主主義を疑う》。ニッポンは、言葉で言い表せないほど壊れてしまっている。
 《大嘘10 「私や妻が(認可や国有地払い下げに)関係していたということになれば、これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」》…いつ実行されるんだろう?

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http://lite-ra.com/2017/12/post-3703.html

年末特別企画 リテラの2017年振り返り
今年も虚言を吐きつづけた! 安倍首相の真っ赤な嘘&インチキ発言ワースト10
2017.12.31

     (首相官邸HPより)

 年末恒例となった、安倍首相による「大嘘」振り返り企画をお届けする季節が今年もやってきた。昨年は「なぜここまで平気で嘘をつけるのか?」と題して安倍首相の姿勢に疑問を投げかけたが、今年はその余地もなし。モリカケにはじまり、共謀罪強行採決、北朝鮮問題、大義なき解散……と国民を完全に舐めきった態度に終始し、嘘の低レベルさ、アホさにも磨きがかかった。
 しかも、モリカケ疑惑は終わった話ではない。新年でリセットさせないためにも、今年の真っ赤な嘘&インチキ発言をいま一度、確認していこう。


大嘘1 「(加計学園の獣医学部新設計画を知ったのは)1月の20日の特区諮問会議」
7月24日、衆院予算委員会の閉会中審査

 それは度肝を抜かれる嘘だった。突然、何を思ったのか安倍首相は、今年1月20日の特区事業者決定まで加計学園の獣医学部新設計画を知らなかったと強弁しはじめ、「私は知り得る立場にはあったわけでございますが、しかし、そのことについての具体的な説明は私にはなかったわけでございまして」などと述べたのだ。
 完璧すぎる虚偽答弁だ。なぜなら、安倍首相はこの答弁の約4カ月前の国会では「関係者はみんな知っているんですよ!」とキレまくった上、6月にも「構造改革特区で申請された」ときに承知したと明かした上で「国家戦略特区に申請をすれば私の知り得るところになる」と答弁。しかも、社民党の福島瑞穂議員の質問主意書に対しても、答弁書で“構造改革特区の説明資料に加計学園が候補となっていると記載されていた”と回答、閣議決定している。それをすべてなかったことにしようとは、インチキをはるか通り越して、もはや「ご乱心」と呼ぶべきだろう。


大嘘2 「この問題の本質は、岩盤規制にどのように穴をあけていくかだ」
6月5日、衆院決算行政監視委員会

 こういう台詞をバカのひとつ覚えと言うのだろう。この時期にはすでに「総理のご意向」と書かれた文書が明らかになり、さらに前川喜平・前文部科学事務次官が、安倍首相の側近である和泉洋人首相補佐官から「総理の代わりに言う」として対応を早くしろと迫られていたことを証言するなど「加計ありき」の実態が明らかになりつつあったが、安倍首相は頑として「岩盤規制」の一点張り。その上、“獣医学部新設は民主党が検討したものを安倍政権が引き継いだだけ”とまで言い出した。民主党政権下で始まった高校無償化や子ども手当は引き継がず廃止したくせに、である。
 あらためて言うまでもなく、問題になっているのは「加計学園のために安倍首相は自分がスタートさせた国家戦略特区を使って獣医学部新設を押し進めたのではないか?」ということ、そして「岩盤規制に開けたその穴はなんで加計しか通れない仕掛けなの?」ということだ。安倍首相はいまだにそれに対して明確な回答をできていない。挙げ句、デタラメを上塗りするように、以下のような大嘘をついているのだ。


大嘘3 「(国家戦略特区の)議事はすべて公開しています」
6月19日、記者会見冒頭発言ほか

 こう主張しては国家戦略特区の決定プロセスの透明性に胸を張ってきた安倍首相だが、8月になって、国家戦略特区ワーキンググループ(WG)が2016年6月に愛媛県と今治市からヒアリングをおこなった際、加計学園の幹部3名が同席していたにもかかわらず公開されている議事要旨にそのことが伏せられていた事実が発覚。さらに、発言内容を一部削除することで発言主旨を真逆に書き換えるという議事録の改竄までおこなわれていたことも明らかになった。「すべて公開」などされていなかったのだ。
 だが、安倍首相が事実をねじ曲げ正当性を主張してきた例は、これだけにかぎらない。たとえば、選挙中にもしつこく繰り返した「朝日新聞は加戸守行・前愛媛県知事や八田達夫・WG座長の報道をしていない!」という主張がそれだ。実際には朝日は加戸証言も八田証言も記事にしてきたが、「報道が歪められている」というお得意の“印象操作”で問題をすり替えようという下心が見え見えだ。
 また、安倍首相は同じように「国会審議すべてを見られた方々は納得されたという方も多かったのではないか」とも言いつづけているが、どうしたら「プロセスに一点の曇りもない」だの「(加計の獣医学部計画は)1月20日に知った」だのと明らかな大嘘を吐いておいて誰が納得できるのか。国民を舐めすぎである。


大嘘4 「この解散は国難突破解散だ」
9月25日、記者会見冒頭発言

 で、モリカケ問題の国会追及に耐えきれなくなった安倍首相が、民進党のゴタゴタと北朝鮮問題を助け船にして打って出たのが、国会の冒頭解散という「大義なき解散」だった。そして、自己保身のために解散権を濫用するという民主主義を破壊する暴挙にもかかわらず、安倍首相は会見で「国難突破」などというインチキも甚だしい恐怖を煽るような戦中ワードをキャッチコピーにもち出したのだ。
 しかも、失笑せざるを得なかったのは、「国難」の中身だろう。安倍首相は北朝鮮問題だけでなく、何十年も前から叫ばれてきた「少子高齢化」までいまさら「国難」と認定。幼児・高等教育の無償化を謳ったが、選挙後に蓋を開けてみたら自民党の検討案はその売り文句に遠く及ばない内容であることが判明している。その上、早期解消が求められている待機児童についても、「今後ゼロになるかについて、断定的にゼロになるとは言えない」(11月28日衆院予算委)と言い出す始末。解散時にさんざん匂わせていた「12月に米朝軍事衝突」という説といい、「国難」はどこに行ったのだろう。


大嘘5 解散前「国民のみなさまに説明しながら選挙する」 →
       選挙中「街頭演説で説明するよりも国会で説明したい」 →
         選挙後「国会において丁寧な説明を積み重ねて参りました」
9月25日記者会見→10月9日『NEWS23』(TBS)→11月20日衆院本会議

 ここまでわかりやすい嘘に、説明はいらないだろう。しかも、安倍首相が選挙中の遊説でモリカケ問題の説明をしたことは一度もなし。ようするに、ハナから「丁寧に説明」する気などさらさらなかった、ということだ。
 その上、選挙が終わると文科省の大学設置・学校法人審議会は加計学園獣医学部の新設を認める結論の答申をした。選挙のスケジュール自体がこの設置審の認可を認める答申前にと調整されたという情報もあり、つまり選挙さえ「加計ありき」で進められた可能性もあるのである。


大嘘6 「TOC条約を締結できなければ、東京オリンピック・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」
1月23日、衆院本会議

 今年、安倍政権が禁断の暴挙である「中間報告」によって強行採決で成立してしまった共謀罪。「21世紀の治安維持法」でしかない危険極まりない法案を通すために安倍首相がついた嘘が、この「共謀罪を成立させないと国際的組織犯罪防止(TOC)条約に加盟できない、TOC条約を締結できなければ五輪は開けない」という論法だった。
 だが、TOC条約と共謀罪はまったく別の話だ。多くの識者が言及しているように、共謀罪を新設せずとも現行法の制度のなかでTOC条約を締結させることはできるし、TOC条約は組織的な経済犯罪を防止するマフィア対策なのに、共謀罪はそのような中身にはなっていない上、テロ対策にさえなっていない。だいたい、オリンピックが本当に国民の人権を制限しなければならなければ開催できないような代物なら、さっさと開催を返上するべきなのだ。
 しかし、法案成立に躍起になる安倍首相は、書簡で共謀罪法案を「プライバシーや表現の自由を不当に制約する恐れがある」と指摘した国連特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏を攻撃するため、「アントニオ・グテーレス氏国連事務総長も『人権理事会の特別報告者は、国連とは別の個人の資格で活動しており、その主張は必ずしも国連の総意を反映するものではない』旨、述べていました」などと国会で主張。だが、このグテーレス事務総長の発言内容は、安倍政権によってかなり都合よく歪曲されたものだったのだ(詳しくは既報参照)
 国連事務総長の発言までねじ曲げる総理大臣……。「国賊」とはこの人のことだろう。


大嘘7 「『そもそも』を辞書で調べたら『基本的に』という意味もある」
4月19日、衆院法務委員会

 穴があったら入りたくなるような、恥ずかしすぎる嘘である。発端は、安倍首相が1月に過去の共謀罪法案との違いとして「今回は“そもそも”犯罪を犯すことを目的としている集団でなければならない」と述べたことだ。ところが、その後に「性質を一変させた場合」と取り締まり対象の拡大を突然言い出した。この答弁の矛盾を山尾志桜里議員にただされると、安倍首相は自信満々に上記のハッタリをかましたのだ。
 しかし後に、「そもそも」の意味を「基本的に」と記している辞書など存在しないことが明らかにされると、政府は「大辞林」(三省堂)に「(物事の)どだい」という意味があり、「どだい」には「基本」の意味があると主張。違う言葉をあいだに挟んで意味が同じになるならほとんど全部の言葉が同じ意味になるが、恐ろしいことにこのトンデモ解釈は閣議決定されてしまった。しかも、さらっと「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」と嘘を修正したかたちで。
 あまりに馬鹿馬鹿しい嘘だが、この「そもそも」問題は、「訂正でんでん」発言などとは違い、法案の根幹にかかわる重要な部分。こんなインチキかつ杜撰な主張の末に共謀罪を成立させたことは、憲政史上でも汚点中の汚点と言っていいだろう。


大嘘8 「我が国に北朝鮮がミサイルを発射」
「我が国を飛び越えるミサイル発射という暴挙は、これまでにない深刻かつ重大な脅威」
8月29日、記者会見

 この日の北朝鮮の弾道ミサイル発射では、早朝から全国瞬時警報システム「Jアラート」と緊急情報ネットワークシステム「エムネット」が発動し、国民にかつてない恐怖感を与えた。そして、安倍首相の会見でのこの一言も、さらなる恐怖を煽った。
 だが、上空を通過したミサイルを「我が国に発射」というのは明らかに言い過ぎであり、「かつてない脅威」というのも事実ではない。北朝鮮は日本全域を射程にしたミサイルを10年以上前から開発しており、この件で脅威が高まったわけではないからだ。その上、日本上空を越えてミサイルが発射されたのも過去に2回あり、1998年には今回と同様、事前予告がなかった。
 しかも、この日のミサイルが北海道上空を通過した時間はJアラートによるアナウンスからわずか約4分後で、避難のしようもない。Jアラートは役立たずであるばかりか、時間帯によっては大パニックを起こしかねない。ようは危機を煽って北朝鮮のミサイルを政治利用しようという魂胆しか感じられないものだ。
 こうした煽動は来年も繰り返されていくことは必至だが、いちばん怖いのは、トランプ大統領と一緒になって北朝鮮を無用に刺激し、国民には恐怖を植え付けようとする安倍首相の存在だとあらためて言っておきたい。


大嘘9 「(山口敬之氏のことは)取材対象として知っている」
11日30日、参院予算委員会

 ようやく国会で取り上げられるようになった、元TBS記者・山口敬之氏によるレイプ疑惑。この日は福島瑞穂議員がついに安倍首相に対してはじめて山口氏の問題を追及し、「『総理』という本を書いたジャーナリストをご存知ですか、面識はあるでしょうか」と質問した。そして、その答弁は上記のものだった。
 よくもまあ、ヌケヌケと言ったものだ。山口氏と安倍首相の関係が「取材者と被取材者」というようなものでないことは、それこそ山口氏の著書『総理』(幻冬舎)を読めば明らか。執務室での写真をジャーナリストに使わせることも異例だし、山口氏が安倍氏の自宅や外遊先のホテルの客室にもしょっちゅう出入りするシーン、第一次政権崩壊後の2008年から安倍や昭恵夫人と定期的に登山をしていたエピソード、さらには、内閣人事案や消費税をめぐってメッセンジャー的な役割まで果たしていたことを、山口氏自らが自慢げに語っているからだ。それを「取材対象として知っている」とは開いた口が塞がらない。
 しかし、この山口氏のレイプ疑惑は、山口氏の逮捕状もみ消しに官邸の関与が疑われるという、法治国家の根幹を揺るがす大問題だ。山口氏をめぐっては、氏と昵懇だったペジーコンピューティング社長の齊藤元章氏が助成金詐欺事件で逮捕された一件とあわせて、徹底した真相究明がおこなわれなくてはならない。


大嘘10 「私や妻が(認可や国有地払い下げに)関係していたということになれば、これはもう、まさに、私は総理大臣首相も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げておきたい」
「(獣医学部新設で)私がもし働きかけて決めているとあれば、責任を取る」
2月17日衆院予算委員会/3月13日参院予算委員会


 今年のいちばんの安倍首相による大嘘は、森友・加計問題それぞれで見得を切ったこの発言だろう。「妻が(国有地払い下げに)関係していた」ことは、総理夫人付き職員だった谷査恵子氏の口利きFAXや、財務省が不当な値引きを主導していたことを示す音声データからも明らかだ。そして加計問題も、官邸による異様な「加計ありき」が数々の証言・証拠によって証明されている。そして来春4月には、まさに「総理のご意向」どおりに獣医学部が新設されるのである。
 これだけ「詰んだ」状態では、過去の政権ならいまごろはもう倒れているはずだ。それが、安倍政権はどっこい年を越そうとしている。その背景には、誠意も正義もなく平気で国民に嘘をつく総理の存在と、もうひとつは忖度しかできない腰抜けメディアの存在がある。だからこそ、何度でも執拗に指摘しつづけなければならない。「総理は稀代の大嘘つきだ!」と。


 ──安倍首相の嘘とデタラメはまだまだあるのだが、今回は10本に厳選した。しかし、安倍首相の思い出しておきたい発言は、嘘・デタラメ以外にもある。追ってお伝えするので、そちらも楽しみにしていただきたい。

(編集部)
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http://lite-ra.com/2017/12/post-3704.html

年末特別企画 リテラの2017年振り返り
お前は絶対君主か! 安倍首相の国民軽視、独裁者体質丸出し発言集
2017.12.31

     (首相官邸HP)

 本サイトでは先立って「安倍首相の真っ赤な嘘&インチキ発言ワースト10」をお送りしたが、安倍首相の問題発言はまだまだある。なかでも目についたのは、「あなた、何様のつもり?」とツッコみたくなる上から目線、いや、もはや“絶対君主”気取りの発言の数々だ。それは主権者の存在を無視し、民主主義を否定する、「独裁者」の態度が透けて見える。
 そんな独裁者気質を丸出しにした安倍首相の今年の発言を、以下にピックアップしていこう。


◎「我が軍」発言の反省なし
「警戒監視や情報収集に当たる部隊は、私の目であり耳であります」
「諸君のなかから最高指揮官たる内閣総理大臣の片腕となって、その重要な意思決定を支える人材が出てきてくれる日を楽しみにしています」
3月19日、防衛大学校卒業式での訓示

 自衛隊は「私の目であり耳」「片腕になれ」──。しかも、この訓示で安倍首相は6回も自分は「最高指揮官」であると繰り返した上、「最前線の現場にあって指揮をとる諸君と、最高指揮官である私との意思疎通の円滑さ、紐帯の強さが、我が国の安全に直結する。日本の国益につながっています」とも述べた。
 自衛隊員に向かって恥ずかしげもなく「私とのつながりの強さ」が安全の基準だと断言し、「私の目であり耳」「片腕」などとのたまう。「国民の」ではなく「私の」と言明しているのがポイントで、これこそまさに、安倍晋三が自衛隊を私兵として見ていることの証明だろう。そして、この口ぶりは戦前の「軍人勅諭」そっくりだ。
 悲願の2020年までの改憲に向け、安倍首相はこれまでこだわってきた9条への「国防軍」明記と2項削除案から、1・2項を残して3項に自衛隊を明記する「加憲」案にシフトした。だが、訓示からわかるのは、安倍首相にとって自衛隊は「我が軍」であることに変わらない、ということだ。
 だいたい、安倍首相の「加憲」案は9条に手を加えることに対する国民の抵抗感を下げる一方で、2項の平和主義を骨抜きにするのが目的であることは明々白々。そうして改憲をしてしまえば、事実上、2項が空文化したことで自衛隊の活動には歯止めがきかなくなり、「我が軍」化は現実となるだろう。安倍首相の一見「ソフト」に見せかけた「加憲」案に、騙されてはいけない。


◎国家戦略特区は「俺ありき」だった!
「速やかに全国展開を目指したい」
「地域に関係なく、2校でも3校でも、意欲のあるところにはどんどん認めていく」
6月24日、神戸「正論」懇話会での講演

 この発言が報じられた際、多くの人が「は?」と首を傾げたことだろう。獣医学部新設を加計学園1校に限定したのは、文科省でもなければ日本獣医師会でもない。新設条件に「広域的に」「限り」という文言を萩生田光一副官房長官が書き加えたことによって、京都産業大学が必然的に振るい落とされた。つまり、官邸のゴリ押しで加計の1校に決まったのだ。
 にもかかわらず、安倍首相はこの講演で「1校に限定して特区を認めた中途半端な妥協が、結果として国民的な疑念を招く一因となった」などと発言。「中途半端な妥協」も何も、獣医師を管轄する農水省が「獣医師確保が困難になることは想定しにくい」と報告していたように、需給の観点からも新たに獣医学部を新設することに国民から疑義が呈されているのだ。しかし、そんな声を安倍首相はまるで無視。「そんなに加計加計言うなら全国展開してやるよ!」と逆ギレして見せたのだ。
 まったく冗談じゃない。実際、日本テレビが獣医師養成課程のある全国16の大学に実施したアンケート結果では、この安倍首相の発言に対して「コンビニ出店を目指す社長のような発言」「獣医学教育や獣医師の役割を全く理解していない発言」という意見が寄せられたという。あまりに当然の意見だ。
 しかも、この発言が恐ろしいのは、「データも実態調査もいらん! 俺が決めたら特区で何でもやれるんだ!」というワンマン社長さながらの「俺ありき」の実態を自ら暴露したこと。安倍首相はこの国のことを自分が好き勝手できる会社のようなものだと考えているから、こんな言葉が出てきたのだろう。そして、だからこそ加計問題は起こったのだ。


◎日本はすでに「トランプ・ファースト」
「(武器装備購入は)米国の経済や雇用にも貢献するもの」
2月15日、参院本会議

 トランプ米大統領が出した入国禁止令に対して世界中が非難の声をあげるなかでおこなわれた日米首脳会談で、「米国が偉大な国になっていくことを歓迎したい」と宣った安倍首相。そして、トランプに言われるがまま防衛装備品の購入を決め、挙げ句、上記のように高らかにアメリカ・ファーストを国会で強調。セーフティネットである社会保障費を削減し国民に身を切ることを強要する一方で、「武器を買ってアメリカの経済に貢献しよう!」と言い出したのだ。
 “国民の生活よりトランプが第一”というこの男の姿勢は、対北朝鮮でも鮮明になった。「北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていくことで完全一致」「日米が100%ともにあることを力強く確認」などというトランプと一体化した安倍首相の発言は北朝鮮を無駄に刺激するだけで、むしろ衝突をけしかけるものでしかない。だが、それも安倍首相にとっては当然の選択だった。こうやって今年、北朝鮮問題を煽りに煽ったことで政権浮揚を果たし、安倍政権はもち堪えたのだから。つまり、保身のために国民を危機に晒したのだ。
 北朝鮮を挑発しつつアメリカの軍事装備を売りつけるトランプに尻尾を振り、国民の生活と安全を差し出す安倍首相──これこそが、政権が喜ばしいことのように喧伝する「日米同盟の強化」の実態である。


◎恐怖政治さながらの国民分断
「こんな人たちに負けるわけにはいかない」
7月1日、都議選の秋葉原駅前街頭演説で

 ここまで直接的に市民を愚弄した総理大臣がいただろうか。加計学園問題の追及では閣僚席から仕切りにヤジを飛ばして質疑を邪魔していた当人が、そうした思い上がった首相の姿勢に異を唱える市民を「こんな人たち」呼ばわり。自分に対する批判に耳を傾け自省するでもなく、市民を「敵」として排除したのである。
 実際、衆院選の最終日に同じ場所でおこなわれた街宣には“安倍信者”が日の丸をはためかせ、政権を批判するプラカードを持った人たちに対して「朝鮮人!」などというヘイトスピーチまで飛び出すグロテスクな“極右集会”と化した。そして、安倍首相は直後に出演した自民党のネット番組で「熱気がすごかった。いろんな意味で『負けるな』というみなさんの気持ちだと思う」「何に『負けるな』とはいま私言いにくいですが」などと述べた。
 支持者は「味方」、批判する市民は「敵」。この分断と排除の発言を、このままでは近い将来、「あれが恐怖政治のはじまりだった」と振り返る日がくるかもしれない。


 いかがだっただろうか。いずれも自分は絶対的な存在なのだと信じて止まない思い上がりも甚だしい発言ばかりで、大きな問題になるに十分な、あるいはクビが飛んでも当然の発言も並んでいる。
 にもかかわらず、これらのなかにはテレビのニュースで取り上げられることもなかったものさえある。そうして、いまもこの男は総理の座に居座っているのだ。
 しかも、安倍首相が今年吐いた言葉は、嘘・インチキ発言や、こうした独裁者気取りの発言だけではなく、ネトウヨさながらの驚愕発言も連発してきた。それについては、追ってお届けしよう。

(編集部)
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●松尾貴史さん「政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演…批評性がないくせに評論家のふりをして…」

2017年11月30日 00時00分08秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



かなり前の日刊ゲンダイのインタビュー記事【注目の人 直撃インタビュー/もの言うタレント松尾貴史氏 政治をタブー視する風潮危惧】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208426)。

 《心根も作法も悪い安倍政権…そんな中で救いようがないのは、言葉も表現も下品で志も低い人》。

   『●「あれはまさに安倍政権のグロテスクさが濃縮され
          露わになった瞬間」…「茹でガエル」ニッポン
    「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏の記事【安倍「拍手・起立」を井筒監督と松尾貴史
     痛烈批判!「自衛隊員が死ぬたびに拍手送るつもりか」
     「ユーゲントのよう」】」
    《松尾は、安倍政権や報道が他国からの脅威、恐怖をことさら煽っている
     のではと疑義を呈し、ナチス・ドイツの国家元帥だった
     ヘルマン・ゲーリングの国民を戦争に引きずり込むのは簡単である。
     外国に攻撃されつつあると言えばいい。それでも戦争に反対する者に
     対しては愛国心がないと批判するだけでいい」という証言を紹介。
     そして、こんな言葉で文章を締めくくっている。

       〈今がそうではないと、誰か安心させてはもらえないだろうか。
        「雰囲気がおかしい」と違和感を覚えた時に歯止めをかけないと
        悔やんでも悔やみきれないことになる〉

       まさに茹でガエルのように、日々わたしたちは勝手につくり出された
     空気に馴らされつつある。拍手喝采パフォーマンスは気持ち悪いし、
     憲法の改悪など必要ない。──そんな松尾や井筒のような真っ当で
     当然の反応が社会のなかで薄れてしまっているその現状ほど
     怖いものはないのかもしれない》

   『●自公お維キト支持者、「どうして、危険を
      回避してくれるようなリーダーがほしいとならないのだろうか?」


 安倍政権はトップからして《言葉も表現も下品で志も低い人》。〈いやしいか〉、〈いやしくないか〉で言うと、どう見ても…後者。

   『●永六輔さん『職人』…「〈出世したか〉〈しないか〉ではありません。
                           〈いやしいか〉〈いやしくないか〉」
    《▼(ゆが)んだ行政をただそうと、勇気を持って告発した名も知らぬ
     あなたへ。もし、自身の正義感を悔やんでいるなら、永さんの著書から
     次の言葉を贈る。「人間、〈出世したか〉〈しないか〉ではありません。
     いやしいか〉〈いやしくないか〉ですね」》

 《いつの間にかテレビでは政治や時事問題のパロディーをやらなくなりましたよね。政治はニュースやワイドショーでしか扱わなくなった。ところが、そのワイドショーには、政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演している。批評性がないくせに評論家のふりをして……って僕は思いますけどね》。批評家に非ず、〈いやしき〉アベ様広報官。
 彼らに乗せられて、《「他に支持するところがない」というのは自死に向かう思考停止だ。強力な悪人と微力な凡人を比べて前者を選ぶという愚か》…「森友捜査ツブシ2017年10月衆院選で、またしても「愚か」な結果に。

   『●自民党の長期「党勢の低迷」…それでも絶対得票率1/4で
             3/4の議席を占める小選挙区制という欠陥制度

    「長期的な「自党の党勢の低迷」…にもかかわらず、それでも
     絶体得票率2.5割=1/4で3/4の議席を占める小選挙区制
     という欠陥制度。
      それにしても、石川真澄さんは偉かった。あの当時から、
     「『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない
     などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った」新聞記者なんて
     稀有だった。しかも、正鵠を得ていた訳だ」

   『●全く民意を正しく反映していない「勝者総取り」…
        絶対得票率1/4で3/4の議席を占める欠陥制度
   『●「自民党の補完勢力」「自民党の2軍」癒党が野党を破壊し、
                  与党自公の壊憲・緊急事態条項を推進…

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208426

注目の人 直撃インタビュー
もの言うタレント松尾貴史 政治をタブー視する風潮危惧
2017年7月3日

     (「なぜ政治に対して意思表示してはならないのか」
      と疑問を投げかける(C)日刊ゲンダイ)

心根も作法も悪い安倍政権

 議論を拒み、「中間報告」という禁じ手で「共謀罪」法を成立させた安倍政権に対し、ツイッターで〈悪辣、卑怯、狡猾、下品、姑息〉といった激しい言葉を羅列して批判した。皮肉を効かせた風刺を身上とするタレントの松尾貴史氏(57)には珍しいストレートな物言いだ。ものを言わない芸能人が多い中、堂々と自らの主張を発信するのはなぜか。その思いとは――。


――共謀罪の法案審議中、頻繁にツイッターで発信していました。感情をむき出しに言葉を並べていましたね。

 安倍政権は心根も作法も悪い。世の中には、発する言葉は上品だけれど志が低い人もいれば、表現は下品だけれど、志は高いという人もいる。そんな中で救いようがないのは、言葉も表現も下品で志も低い人。今の政権の国会運営がまさにそれだと感じました。怒りが強すぎたんでしょうね。抑えられませんでした。この怒りの矛先は自分自身にも向いていて、日本が暗黒の道に進む確率の高い法律を作ってしまうことを止められなかった自分にも腹が立ちます


――下品で志が低い。どんな場面でそう感じましたか。

 一番強くて偉い立場の人が、ヤジを飛ばしたり、関係のないことをだらだらと話して、答弁をしているふりをしたり。おまけに、「人を指ささない方がいいですよ」って言いながら、ご自身はしょっちゅう人を指さしている。なぜ、ご自身だけは特別扱いなのか。国会や委員会は神聖な場所であるという意識が少しでもあれば、そうした品のない振る舞いにはならないはずです。隣の国の3代目と似たところもあるかな、とすら思ってしまう。本当にめちゃくちゃですね。


――ツイッターでは、〈「他に支持するところがない」というのは自死に向かう思考停止だ。強力な悪人と微力な凡人を比べて前者を選ぶという愚か〉とも嘆いていました。

 一度法律ができてしまうと、その廃止を公約に掲げた政権に交代しない限り、永久に残るんです。共謀罪法の成立で、僕らの子供や孫たちが生きる時代が、陰惨で残酷な世の中になる確率が格段に高まったと思います。もちろん僕自身に何かを変えられる力はありません。それでも、国民の多くが自分で判断することを避け、思考停止している現状はまずい。政治に興味を持ったり、政治的な発言をすることが、行儀の悪いことであるかのように思う風潮も違うと思います。


――刺激的な発言をしたことで、嫌がらせも多かったようですが。

 攻撃してくる人は、ほとんどが匿名なので相手にしないようにしています。ただ、いい気持ちはしないので、すぐにブロックします。先日、確認したら、1100人ぐらいブロックしていました。もっとも、同一人物が別のアカウントを作って攻撃を繰り返してくるので、実際は十数人程度でしょう。ネットって、正確な数は隠れてしまうんです。炎上騒ぎといっても、ごく一部の人がお祭りにしているだけ。本当に炎上に関わったことのある人はネット人口の1%にも満たないと思います。テレビ局などが炎上や苦情を大騒ぎしたりしますが、そんなものを何かの判断基準にするのはバカバカしい


――嫌な思いをして、発言をやめようとは思いませんか。

 確かに、芸能人が思想信条を語るとネットサポーターやネトウヨが大挙して攻撃してきます。でも、芸人も俳優も歌手も、みんな税金を払って生活しているわけです。なぜ政治に対して意思表示してはならないのか。米国では、アーティストやアクターがエージェントを雇うスタイル。みな個人事業主なので自由に発言しています。一方、日本の芸能人は芸能事務所に雇用されているので、事務所に迷惑をかけないように穏便な表現を使う人が多い。社会性を重んじる文化もあり、周りに迷惑をかけたくないという美徳もあります。まあ、僕は行儀が悪いんですよ。


公正中立なんて存在しない

――それにしても日本の芸能人はおとなしい。

 藤山寛美さんや勝新太郎さんのようなスケールの大きい本当の意味でのタレントがいなくなり、今は僕らのような小粒の芸能人ばかり。コンプライアンスを守り、行儀よくして、身の回りを固めていないと、活動しにくい雰囲気になっています。こうした現状に、今回の共謀罪のような悪法が拍車をかけ、ますます芸能界は萎縮していくでしょう。みなが抑制的になって面白くないものを作り、ダイナミックなビジネスモデルも生まれなくなる。


――なぜ、そう感じるのですか。

 僕も含めてですが、いつの間にかテレビでは政治や時事問題のパロディーをやらなくなりましたよね。政治はニュースやワイドショーでしか扱わなくなった。ところが、そのワイドショーには、政権を擁護する提灯持ちが解説者と称して出演している。批評性がないくせに評論家のふりをして……って僕は思いますけどね。


――松尾さん自身、何かしら圧力を感じることはありますか。

 それはありません。情報番組のコメンテーターは久しくやっていませんが、これは僕の論調の問題ではないと思います。もっと激しく発言している人も出演していますから。


――できるだけ議論しないで衝突を避ける空気が日本中に蔓延している気がします。

 僕は公正中立なんていうものは存在しないと思っています。だから、マスコミもむしろスタンスをしっかり出していただきたい。その意味では、政権批判をする日刊ゲンダイはマスコミとして正しい姿勢であり、政権に近い読売新聞もまた正しいんです。テレビもそうあって欲しいですが、放送法のややこしい規定など縛りがある。それでも、当番組はこれに賛成とか反対とか、きちんと示せばいいんじゃないかなって思います。


――日本では政治や宗教の話は避けますよね。そういうことも関係しているのかもしれません。

 政治や宗教をタブー視するのはおかしいですよ。宗教は生き方ですし、政治はすべての人の命や生活に関わること。僕には支持政党がありません。選挙はいつも政党ではなく人物で選びます。そもそも、政党政治があまり好きではないし、党議拘束が日本をダメにしていると思っているんです。政治家はさまざまな考えを持っているはずなのに、政党に入ったら全ての政策で同じ意見を言わなければならない、というのが気持ち悪い。長い目で見ると、日本にとってマイナスだと思います。


――人物で選ぶとすると、どなたか期待する政治家はいますか?

 それがねえ、いないんです。今の僕は、安倍さんが推す人じゃない人を選びます。これは思考停止ではありません。考え抜いた末の結論。安倍政権に対抗できる少しでも当選しそうな人に投票する、という選択肢しかないかなと思っています。「反対」の意思表示は非常に大事です


――白票も反対の意思表示だという人もいますが。

 白票は何の役にも立ちません。(安倍政権は)「白票が増えたねえ。批判票が多いんだねえ。じゃあ、襟を正すか」なんて人たちではないでしょう? 日本人は優しいですよね。お友達を優遇したり、政治を私物化していても、大して怒らない。支持率が下がったとはいえ、一桁になるようなことはないでしょう。本当に人がいい。“美しい国”ですよね


■日本の本当の美しさとは

――安倍首相の言う「美しい国」と松尾さんの考える日本の美しさは違う?


 僕は、日本の本当の美しさって、伝統を大事にして、花鳥風月や春夏秋冬を大切に扱うことだけでなく、ものを無駄にしないとか、弱い立場の人も尊重して、コミュニティーを平穏に保つ知恵を絞るとかだと思うんです。本来は、こうした美しさを愛することこそが「愛国心」なのではないでしょうか。ところが、今の政権は、「美しい国」を標榜しながら裏腹に、こうした美しさをどんどん壊しています。そして、時の政権に従うことが「愛国者」だと錯覚している人が多いなという気がしています。

(聞き手=本紙・小川泰加)

▽まつお・たかし 1960年、神戸市生まれ。大阪芸術大芸術学部卒業。北新地でDJやスプーン曲げのショーに出演しているところをスカウトされ、芸能界入り。テレビ、ラジオ、舞台、映画、作家、カレー店の主人など多彩な活動を続け、「キッチュ」の別芸名でも知られる。新著に街歩きエッセー「東京くねくね」(東京新聞)を上梓。
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●大惨事アベ様内閣…「平気で嘘をごり押しする安倍政権の代表」は党内で出世する…とんだ「人づくり革命」

2017年08月07日 00時00分09秒 | Weblog

[報道特集 (2017年7月8日)↑]



リテラの記事【内閣改造で加計学園人脈のお友達が出世! 萩生田光一は幹事長代行に、新厚労相・加藤勝信も加計理事長が後援会幹事】(http://lite-ra.com/2017/08/post-3358.html)と、
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「革命」よりも成果の報告を】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1867296.html)。

 《安倍首相が「人心一新」「脱“お友だち”」なんてできるはずがないとは思っていたが、まさかここまで自浄能力がないとは──。…稲田朋美氏以外、重要な“お友だち”は誰一人、外していなかったのだ。それどころか、軒並み前職より出世している始末だった。その筆頭が、自民党幹事長代行に内定した萩生田光一官房副長官だろう》。
 《茂木敏充が、人づくり革命担当を兼務…小池晃…に指摘されるまでもなく、この政策は革命でも何でもない。…安倍政権になってからも多くのキャッチーな政策が発表されたが、その成果がまるで見えてこない。その最たるものがアベノミクスでもある。革命よりも、成果の報告を見せてほしい》。

 大惨事アベ様内閣がスタート…でも、内閣改造なんてことより、その「主犯」であるアベ様の大見得・啖呵「議員辞職」の実行がまず第一でしょうに…。

   『●「日本を守ってくれる人」って、アベ様は 
      「破壊している人」なんですが! 一体何を「記念」した小学校?
    「《私もも一切この認可にも、あるいは、この国有地の払い下げにも
     関係ない」「私やが関係していたということになれば、間違いなく
     総理大臣も国会議員も辞めるということははっきりと申し上げて
     おきたい》と大見得を切りました

   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
            “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●「瓜田不納履、李下不正冠」…「首相も友達と会食したいのなら、
                      辞めてから自由にやればいいのでは…」
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様は、 
      2017年1月20日まで、オトモダチの関与を知らなかった?
   『●国家戦略特区諮問会議議長・アベ様、
        そりゃぁ~ないでしょ! 質問主意書による「急な質問」?

 先日より、アベ様の口にする「人づくり」というのに、大笑いしていたのですが…:

   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞:
                   主犯の「A」(A夫妻)が抜けている

    「「」の最近の《人づくり》の事例…。
      …《「魔の2回生」もとい「魔の清和会」と永田町で揶揄されている…
     「THIS IS 敗因」のT(豊田真由子衆院議員)、H(萩生田光一官房副長官)、
     I(稲田朋美防衛相)、S(下村博文元文科相)は全員、「清和会」(細田派)所属》」

   『●「瓜田不納履、李下不正冠」…「首相も友達と会食したいのなら、
                      辞めてから自由にやればいいのでは…」
    「《「…結局側近やお友達といっても、安倍のためにすべてをなげうつ
     人材が1人もいない。それどころか、誰もが自分の頭上のハエを
     追うので精いっぱい。安倍が派閥の四天王にしたいという文科相・
     松野博一、防衛相・稲田朋美、幹事長代行・下村博文はスキャンダルの
     当事者だ」。助けてほしい時に誰もいない
       「人づくり」が聞いて呆れるね。」

 …その最たる「成功例」である「平気で嘘をごり押しする安倍政権の代表」は党内で出世する…とんだ「人づくり革命」です。
 で、その「人づくり革命担当相」が何と茂木敏充氏と云うからお笑い。以下のリテラの記事を読むと仰け反ってしまいます。
 【安倍改造内閣はハレンチ閣僚だらけ! 16歳少女に女体盛り、北情勢緊迫の中キャバクラ通い、女性記者セクハラ】(http://lite-ra.com/2017/08/post-3361.html)というもので、まず、《森友・加計学園や日報隠蔽などの問題は一向に解決しない。いや、むしろ、安倍政権にとっては「背水の陣」であるはずのこの内閣改造も、既報の通り、相も変わらず萩生田光一氏や加藤勝信氏といった自分の“お友だち”を重用している。しかも、新内閣の面子を見る限り、とんでもない「ハレンチ内閣」と言わざるを得ない…松山政司西村康稔小野寺五典茂木敏充…》…というもので、「ハレンチ内閣」と命名。その中にしっかりと、セクハラ親父として「人づくり革命担当相」のお名前が。
 同記事には、《茂木敏充人づくり担当相には女性記者へのセクハラ常習説あまりにレベルが低すぎて失笑するほかないが、そんな人物が「人づくり改革」の旗を振るというのだから、悪い冗談のような話だ》そうです。

 さらに、同記事には、《安倍政権は買春の事実もない出会い系バー通いを鬼の首を取ったように騒ぎ立てたが、彼らはまったくそれを非難するような立場ではない、ということはたしかである》…御尤も。前川喜平氏について、あれほど騒いでおきながら、「ハレンチ内閣」の面々について、「下足番」新聞「新聞とさえ呼べない」産経はなぜ大騒ぎしないのでしょうか? 不思議でしょうがない。
 おまけで…「元愛人」に1805万円というのも相当に破廉恥ですよね、「ハレンチ内閣」留任のアソウ殿。

   『●「S」で「D」なアベ様と麻生副首相は「政治資金」で
         夜な夜な一体何をしているのか? それでも支持??
    《“SM大臣”が霞む…安倍首相&麻生大臣「政治資金」放蕩三昧》
    《経営者の女性は麻生大臣と過去に愛人関係に
     あったことを認めた、と6年前に週刊誌で書かれたこともある。
     ちなみに安倍首相も店の常連です》

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http://lite-ra.com/2017/08/post-3358.html

内閣改造で加計学園人脈のお友達が出世! 萩生田光一は幹事長代行に、新厚労相・加藤勝信も加計理事長が後援会幹事
2017.08.03

     (首相官邸HPより)

 安倍首相が「人心一新」「脱“お友だち”」なんてできるはずがないとは思っていたが、まさかここまで自浄能力がないとは──。昨日夜遅くに判明した安倍改造内閣の新大臣、党役員の顔ぶれをみて、呆れ果てた。何しろ、日報問題で一足先に内閣から避難させた稲田朋美氏以外、重要な“お友だち”は誰一人、外していなかったのだ。それどころか、軒並み前職より出世している始末だった。

 その筆頭が、自民党幹事長代行に内定した萩生田光一官房副長官だろう。周知のように萩生田官房副長官は安倍首相の側近中の側近で、加計学園の獣医学部新設をめぐっても大きな役割を演じてきた。文科省が公開したメール文書では、「広域的に」「限り」という事実上の「京都産業大学外し」を内閣府に指示していたと名指しされてもいる。本人は厚顔にも加計問題への関与を完全否定したが、萩生田氏は加計学園が経営する千葉科学大学の客員教授を務め、報酬を得ていた(現在は無報酬の名誉客員教授)こともあるうえ、自らのブログに安倍首相、加計孝太郎理事長と3人仲良くバーベキューに興じる写真を掲載していたことも発覚した。

 ところが驚いたことに、萩生田氏は安倍首相と加計氏の友人関係すら知らなかったと言い張った

 まさに平気で嘘をごり押しする安倍政権の代表だが、安倍首相は今回の内閣改造でその萩生田氏を内閣の外には出したものの、なんと自民党幹事長代行に抜擢したのだ。

 幹事長代行といえば、党三役に次ぐ重要ポストで、党運営のキーマン。加計問題隠しのために山本幸三地方創生相や松野博一文科相ら加計問題に関係した大臣を次々外す一方で、側近については、安倍首相と加計理事長のつなぎ役まで担っていた人物を平気で要職に引き立ててしまういったい安倍首相はどういう神経をしているのか


加藤勝信・新厚労相の後援会幹部に加計孝太郎氏の名前

 しかも、安倍首相は今回の改造人事でもうひとり、加計学園に連なる“お友だち”を閣内にとどまらせている。それは一億総活躍相から厚労相に“昇格”した加藤勝信氏だ。

 周知のように加藤氏は安倍首相の母親である洋子夫人の親友、加藤六月夫人の娘婿で、安倍家と家族のように付き合ってきた人物。最初の入閣も洋子夫人が安倍首相に閣僚にするよう命じたとも言われている。

 “お友だち優遇が国民の反発を買った”と言われていたなかでこれまた“お友だちのなかのお友だち”を外さず格上の大臣に引き上げたわけで、これだけでも信じられないが、この加藤氏、なんと、加計学園と濃密な関係をもっていたのだ。

 加藤氏については、少し前から、加計学園主催の「加計学園杯日本語弁論国際大会決勝大会」に祝電を送っていたことが明らかになるなど、加計学園との関係がささやかれていた。

 しかし、ここにきて、加藤氏の後援会の幹事に加計学園理事長・加計孝太郎氏が名前を連ねていたことが明らかになったのだ。山陽新聞デジタル2014年9月5日付の記事によると、加藤氏が地元・岡山市と倉敷市を中心に後援会組織「加藤勝信岡山懇話会」を発足。その幹事のひとりとして、加計学園理事長の加計孝太郎氏の名前が列記されている。

 しかも、加藤氏が加計氏と深い関わりをもつようになったのは、安倍首相の紹介ではないのか、という推測も流れている。改造後に開かれる臨時国会では、野党から追及されることは必至だろう。

 今回の改造では他にも野党から厳しく追及されそうな“お友だち優遇”人事が行われている。それは西村康稔自民党総裁特別補佐の内閣官房副長官への抜擢だ。西村氏は安倍首相の出身派閥である細田派所属で、第二次安倍内閣が発足した際に内閣府副大臣に任命されるなど、やはり安倍首相の子飼いとして知られる人物だが、2013年に「週刊文春」(文藝春秋)でベトナム4P買春を報道されているのだ。


官房副長官に抜擢した西村康稔はベトナム4P買春を封じられた過去

 記事では、西村氏が関係をもったとされるベトナム人女性が告白。それによると、西村氏は2012年にベトナムを訪問した際、ベトナム・ホーチミン近くにあるカラオケクラブで別料金を払って、その店に在籍する7人の女性をハノイの5つ星ホテルのスイートルームに“お持ち帰り”。3人を選び、一緒にシャワーを浴び、マッサージをしてもらい、セックスをしたというのだ。相手をした女性は「週刊文春」にこんな内容の告白をしている。

 「私たち三人は部屋にあった大きなソファーに寝そべった彼をマッサージしてあげた。頭や胴体、足をそれぞれね。それからベッドルームでセックスしたわ。とにかくニシムラはジェントルマンだった。最後は私たち三人にチップもくれたのよ。三人あわせて六百ドルに満たないくらいだった」

 もちろん、ベトナムでも買春は違法行為だ。本人はホテルに女性を連れ帰ったことを否定したが、「週刊文春」は複数の女性に話を聞いており、確度はかなり高い。

 こんなすねに傷をもつ西村氏が官房副長官という要職に抜擢されたのは、森友問題で籠池泰典理事長の証人喚問の直後、自民党総裁特別補佐として記者会見を開き、「偽証の疑いが濃厚」と籠池攻撃をした論功行賞だといわれている。

 ようするに、安倍首相は「真摯に反省」「一から出直す」「人心一新」などと言いながら、お友だちとイエスマンばかりを重用してきたこれまでとまったく同じ人事を繰り返しているのだ。

 しかし、これまでなら力ずくでマスコミや国民を黙らせてきたが、いまは状況がまったく違う。改造後の臨時国会で安倍首相が手痛いしっぺ返しを受けるのは確実だろう。
(編集部)
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1867296.html

政界地獄耳
2017年8月5日8時22分
「革命」よりも成果の報告を

 ★新内閣にメディアは、キャッチフレーズを付けたがるものだ。毎回、目的は分かるが、一向に実現しないスローガンが安倍内閣には付けられる。3日の内閣改造で経済財政再生担当相に就任した茂木敏充が、人づくり革命担当を兼務する。首相・安倍晋三は国会閉会後の6月19日の会見で、人材育成への投資政策に言及。今月中には有識者会議「みんなにチャンス構想会議」も発足させる。

 ★しかし中身を聞くと、大学の高等教育や幼児教育の教育費無償化、待機児童の解消、社会に出た後も生涯にわたって労働と教育を交互に行う教育システム「リカレント(循環する、の意味)教育」を目指すという。年内に基本政策を策定、来年度予算で4兆円規模を予定しているそうだ。この方針について共産党の小池晃は、「内閣改造があったが、革命という言葉をね、軽々しく使わないでほしいと思います。革命っていうのは、もう政治権力が変わるわけですよ。ある階級からある階級に政治権力が変わるような重い言葉だと思う」と、「革命」に不快感を示した。

 ★小池に指摘されるまでもなく、この政策は革命でも何でもない。まして、これまでの一億総活躍だとか女性活躍だとか、組閣のたびに生まれるスローガンの進捗(しんちょく)や中間報告はないものか。地方創生は、特区構想で大学設置という「結果」を見せてもらった。安倍政権になってからも多くのキャッチーな政策が発表されたが、その成果がまるで見えてこないその最たるものがアベノミクスでもある。革命よりも、成果の報告を見せてほしい4兆円の予算ありきの革命とは、一体何を目指すのか。(K)※敬称略
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●「平成の治安維持法」…「いつの間にか「こんな人たち」にくくられる危険性が、この法には色濃く潜む」

2017年07月28日 00時00分44秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]




沖縄タイムスの磯野直記者のコラム【[大弦小弦]具体的な犯罪行為がなくても…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/111244)。

 《合意という「心の中」を処罰できる「共謀罪」法が11日、施行された…軍国主義が拡大し、同法は一般人の権力批判と少数意見も徹底的に弾圧した。何かが劇的に変化したわけではない。昨日より今日と、なし崩し的に社会の空気を変え、言論の自由を消滅させた》。

 よっぽど後ろめたいのだろう、こんな短期間で「平成の治安維持法」を施行。じわじわとボディーブロ-のように…今は何も感じなくても。気づいた時には茹でガエル。いま踏んばらねば。
 斎藤貴男さん《人間が人間であるために、最後まで抗おう》、木下昌明さん《いまがふんばりどきなのだ》。

   『●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、
      最後まで抗おう」と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない
   『●「自由新聞(フライエ プレッセ)!」と「下足番」新聞:
                  主犯の「A」(A夫妻)が抜けている

 琉球新報の【<社説>「共謀罪」法施行 国会解散し廃止論議を】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-532194.html)も同様。《犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」法がきょう施行される。この法律は監視社会を招き、憲法が保障する「内心の自由」を侵害する。捜査機関の権限が大幅に拡大し、表現の自由集会・結社の自由に重大な影響を及ぼす。国会で法案審議の際、政府は立法府と真摯(しんし)に向き合わず、曖昧な説明に終始した。審議時間が不十分なまま、与党が参院法務委員会の採決を省く「中間報告」という奇策を使って強行採決し、成立させた。共謀罪を巡る問題を置き去りにしたまま施行されることに強く抗議する》。

 主犯「」の好き嫌いで、「こんな人たち」と指差される社会…《いつの間にか「こんな人たち」にくくられる危険性が、この法には色濃く潜む》。コンナ「裸の王様」に負けてはいけない。

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/111244

[大弦小弦]具体的な犯罪行為がなくても・・・
2017年7月11日 07:15 磯野直 共謀罪 テロ等準備罪

 具体的な犯罪行為がなくても、合意という「心の中」を処罰できる「共謀罪」法が11日、施行された。277もの犯罪の「準備」という容疑をかけるだけで、警察は動きだすことができる

▼施行されたからといって、今日から私たちの生活が劇的に変わることはないだろう。「そう目くじらを立てて騒ぐことはない」と思うかもしれない

▼日本が大正デモクラシーで比較的平和だった1925年、治安維持法はすんなりと成立した。共産主義者の摘発が目的で「一般人は対象ではない」とされ、当初は広く行使されないでいた

▼しかし30年代に入ると軍国主義が拡大し、同法は一般人の権力批判と少数意見も徹底的に弾圧した。何かが劇的に変化したわけではない昨日より今日と、なし崩し的に社会の空気を変え、言論の自由を消滅させた

▼「こんな人たちに負けるわけにはいかない」。東京都議選の最終日、安倍晋三首相は秋葉原での演説で声を張り上げた。「辞めろ」コールを大合唱する人々を指さして

▼「共謀罪」は「一般人が対象ではない」と政府は言う。だが、一般人かどうかを決めるのは政府だ首相が政権批判する国民に敵意をむき出しにし、その発言を菅義偉官房長官が「極めて常識的と擁護するいつの間にか「こんな人たち」にくくられる危険性が、この法には色濃く潜む。(磯野直
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●「国権の最高機関」国会の破壊とジャーナリズム…「平成の治安維持法」な社会の悍ましき未来

2017年07月07日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



山岡俊介さんの『アクセスジャーナル』の記事【共謀罪が強行成立ーー捜査機関による「弱い者イジメ」の監視社会へ】(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=8114)。

 《しかし、政権中枢の意向を受けて、警察が「恣意的な捜査」をすることはすでに常態化していると言えよう。この間、本紙も取り上げてきた、中村格氏(警察庁刑事局組織犯罪対策部長)の「レイプ事件もみ消し」など政権中枢を忖度したとしか思えない疑惑は、その一端に過ぎない(ちなみに共謀罪施行後は、中村氏は共謀罪捜査を統括する立場になる)。共謀罪の成立によって監視社会が到来したとしても、逆に権力の監視をモットーとするジャーナリズムの鉄則に沿って、本紙もまた萎縮することなく報道活動を続けていく》。

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
       「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には 
     全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、
     人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…
   『●「戦前の治安維持法」の亡霊…「共産党幹部の
     夫のために家事をしただけで処罰の対象に」という悍ましさ
   『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。
      日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」
   『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
     国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」

   『●『キネマ旬報』…「戦前・戦中の言論弾圧につながる
     治安維持法が成立した大正末期と…現在が似ている」

   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維
                        …「平成の治安維持法」参議院突破
   『●既に「「一般の方々」のプライバシーに踏み込み、
      権利を侵害する捜査が、現に各地で行われている」のに…
   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
            “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻
   『●「捜査のため、盗聴拡大が欠かせない…
     内心が監視される時代が来る」…誰かアベ様の内心を推し測って!?


[東京新聞 (2017年6月16日)↑]

 超管理・監視・密告社会の到来。矜持無きジャーナリズム、ジャーナリストの果たした役割も大きい。アベ様らは「国権の最高機関」国会を破壊し、それを批判もしないジャーナリズムが存在するニッポン。「平成の治安維持法」な社会…悍まし過ぎる未来。

   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は全く生じていない」
              …「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…
    《記者クラブ制度や、メディアの権力側との距離の取り方など…
     「メディア幹部と政府高官、規制される側とする側が会食し
     密接な関係を築いている」》

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
   『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
      「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?

   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
    「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
     かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」

   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
   『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
        2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」
   『●アベ様や「政府のアシスト」に努める「メディアの欺瞞」と
                「メディアが三流ならば、政治も社会も三流」
   『●「美しい国」の詐称・報道者(本質・アベ様宣伝官)の実情: 
                        犯罪をもみ消してもらえる「仲」
   『●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。
       常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」

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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=8114

2017/06/16 執筆者: univa (11:40 am)
共謀罪が強行成立ーー捜査機関による「弱い者イジメ」の監視社会へ

 6月15日朝、ついに共謀罪(組織犯罪処罰法改正案)が強行採決された。加計学園問題で、文科省への圧力文書(「総理の意向」)が暴露され、文書の存在を認めるしかなくなった安倍政権。「これ以上会期を延長すれば、政権がもたないがゆえに法務委員会採決をすっ飛ばし、直ちに参院本会議で採決する暴挙をおこなった。

 共謀罪の捜査対象は「組織的犯罪集団」に限定すると言っておきながら、「一般人も対象になる」「市民団体が組織的犯罪集団に一変することもある」と曖昧に。「準備行為」とは何を指すのかの問いには、「花見と下見の違い」を例に出したものの、一層「準備行為」とは何か不明確に、など金田勝年法相の答弁は混迷を深めた。世論調査で「政府の説明が十分だと思わない」との回答が77.2%に達したのも頷ける(共同通信、5月22日の調査)。

 強行採決が近い、との報道を受け、14日夕方から国会周辺に多くの市民が集まり、「内心の自由を奪う共謀罪反対」「LINEもできない共謀罪」などのプラカードや横断幕を掲げ、抗議の声を上げた。

 国会正門前では「未来のための公共」(旧シールズ)など若者層が約5500人集まり、深夜まで抗議。参議院議員会館前では、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委」など無数の労働・市民団体が結集。野党議員も姿を見せ、「『中間報告』で本会議採決とは法務委はいらないという国会軽視。あらゆる手段で採決を阻止する」(民進党・大串博志議員)、「共謀罪は憲法を破壊し、思想・良心の自由を侵す、悪法の最たるもの」(社民党・照屋寛徳議員)と決意を語った。

 0時を過ぎても数百の市民はその場に座り込み、夜通し抗議行動を行なったが、そのなかには12日午後からハンガーストライキを続行する「破防法・組対法に反対する共同行動」メンバー3人の姿もあった。

 野党提出の内閣不信任案が否決された後、3時には山本太郎議員(自由党)が姿を見せ、「公明党=創価学会は、戦前、治安維持法で弾圧されたそれを反省して今は政権側に立ち、共謀罪で弾圧する側にまわったのか」と、公明党を痛烈に批判

 そして7時10分から共謀罪の記名採決が始まると、座り込みをしていた市民が一斉に立ち上がり、「強行採決を許さないぞ」「野党はがんばれ」と声を枯らした。採決に当たっては、糸数慶子、木戸口英司、山本太郎、青木愛、福島みずほ森ゆうこ又市征治の7議員が“牛歩戦術”を駆使したが、同46分、共謀罪は成立した。

 共謀罪の成立で、市民社会に対する捜査機関の監視が一定、強まることは政権自身も否定できまい。だからこそ金田法相も「恣意的な捜査は絶対にあってはいけない」(金田法相。成立後の記者会見で)と述べている。しかし、政権中枢の意向を受けて、警察が「恣意的な捜査」をすることはすでに常態化していると言えよう。この間、本紙も取り上げてきた、中村格氏(警察庁刑事局組織犯罪対策部長)の「レイプ事件もみ消し」など政権中枢を忖度したとしか思えない疑惑は、その一端に過ぎない(ちなみに共謀罪施行後は、中村氏は共謀罪捜査を統括する立場になる)。

 共謀罪の成立によって監視社会が到来したとしても、逆に「権力の監視をモットーとするジャーナリズムの鉄則に沿って、本紙もまた萎縮することなく報道活動を続けていく。
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●2017年都議会議員選挙: 「「安倍政治」を許さない」→自民党亜種・トファや公明に投票? 理解不能

2017年07月05日 00時00分48秒 | Weblog


東京新聞社説【大敗の自民 「安倍政治」への怒りだ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070302000124.html)。

 《安倍晋三首相には逆風が吹きすさぶ選挙だった。自民党は四年前の前回都議選から大幅に議席を減らす歴史的大敗だ。「安倍政治」を許さないという都民の怒りを、深刻に受け止めるべきである》。

 2017年7月都議会議員選挙での自民党の《歴史的大敗》は確かに喜ばしいが…反自公政権派にとっては、大変に複雑な心境。だって、《「安倍政治」を許さないという都民の怒り》 → 自民党亜種・トファや「アベ様の「積極的平和主義」を愛し、「子育ての党」を詐称する」公明に投票? 理解不能…。辞めたのかどうかは知らないけれども、小池百合子都知事は自民党議員でしょ、あるいは、元自民。反自民に投票したつもりが、自民党亜種であり、自公お維をアシスト。最悪の結果を回避したとはいえ、最良の結果だったのか? 自民党亜種や公明以外の選択肢があり得たのでは?

   『●「選挙上手・戦略家」氏は羽衣の下には剣と鎧を纏い、
                 スネにもお金にまつわる多数の傷が…
   『●宇都宮健児さん、「小池さんが東京でカジノをやろうとしたら、
                 猛烈な反対運動をやらなければいけないな」

 「ト」な日本会議関連議員らしいし、沖縄ヘイト体質だし、アベ様のオトモダチ百田尚樹センセと同じ体質。壊憲志向、権力志向…ため息ばかりだ。小池氏は、選挙が終わるや否や直ぐさま、トファ代表を辞任し、新代表にその座を譲ったそう。巷間、「クラス担任があっさり交代」「学級崩壊」が…。新代表野田数氏って、大丈夫ですかね? 《地域政党「東京維新の会」》ねぇ…、《アントニオ猪木参議院議員の政策担当秘書》ねぇ…、《東京維新の会時代の2012年10月には日本国憲法無効論に基づく大日本帝国憲法復活請願を東京都議会に提出》ねぇ…(←ココ)。大丈夫か?

 日刊ゲンダイからも懸念の声。【醜聞抱える小池チルドレンも 都民ファに早くも内紛の懸念】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208707)によると、《しょせんは“当選目当て”の有象無象が小池知事人気にぶら下がっただけのシロウト集団。とてもじゃないが、まともに機能しそうにない…結局、議会運営は公明党にお任せになるのではないか…。“みんなの党”出身の音喜多駿氏と、都民ファーストの野田数幹事長が、すでにギクシャクしています。ヤバイのは、当選した49人の中にスキャンダルを抱えている“小池チルドレン”が何人もいる…都民の支持を失い、ただでさえ烏合の衆である都民ファーストは内部崩壊する恐れ》…だそうです。アベ様の「積極的平和主義」を愛し、「子育ての党」を詐称する公明頼りとはね…世も末、「ト」も末。そして、「内部崩壊」ならぬ「学級崩壊」!
 リテラからも同様に、強烈な記事【都民ファーストはスキャンダルだらけ! 音喜多議員にはレイプ疑惑、野田新代表には横領告発とハレンチ豪遊】(http://lite-ra.com/2017/07/post-3291.html)に、《数はともかく、当選した都民ファの議員たち“小池チルドレン”のひとりひとりは本当に大丈夫なのか》…。滅茶苦茶だ。アベ様反省の弁「人づくり」という唖然に続いて、小池都知事も「クラス担任」として一体全体どんな「人づくり」?

 ネット上(DAPPI‏@take_off_dress様)のつぶやきによると、青木理さんが、以下の様に仰ったとのこと。《都議選で大勝し都民ファーストの会は公的な存在になったのに、小池都知事と秘書の野田数の2人で役員会をやり方針を決める運営は政党として改めないといけない》。政党の体をなしていない。両氏がトファの体質を体現。トンデモの「ト」なのではないですか…。石原慎太郎小皇帝氏の「ト」政と変わりないようなことが起きなければいいのですがね。 

   『●『続トヨタの正体』読了(2/2)
    《「ハイブリッド」であれば、何でも環境に優しいという誤解…
     小池百合子…は環境大臣時代に「ハイブリッド戦闘機」と発言して
     顰蹙…単純でお粗末な発想が根底に…》

   『●3.5期の空白都政と都知事選候補達

    《その自民党。では誰を推すのかというと、さっそく女性国会議員の
     名前が浮上している。小池百合子元防衛相(60)である。
     「有権者1000万人の都知事選は、行政経験者や、ただの政治家ではダメ。
      人気投票に準じる知名度が必要です。その点、小池さんなら申し分ない。
      都議会で共闘している公明党・創価学会も乗れる。あとは本人が国政や
      総理総裁への未練を断ち切れるかです」(自民党関係者)》

   『●高江破壊: 「沖縄・地域住民弾圧隊」による
      「市民に対する暴虐としか言いようのない異常な光景」
    《リテラ…『酷すぎる安倍政権の沖縄いじめ…米軍属事件対策の
     防衛省パトロール隊が基地反対派を監視!
     小池百合子も沖縄ヘイト』…小池百合子・東京都知事候補も、
     沖縄バッシングに加担してきた人物だ。沖縄担当相だった
     2006年には、「沖縄とアラブのマスコミは似ている。超理想主義で
     明確な反米と反イスラエルだ。それ以外は出てこない」などと、
     百田氏と同様に沖縄メディアを批判。13年3月に開かれた自民党
     国防部会でも、「沖縄のメディアが言ってることが県民すべてを
     代表しているわけではない」と述べている。…沖縄はとやかく言うな、
     黙って犠牲となれ。政府も、安倍首相や小池百合子氏といった
     極右議員も、ネット右翼も、結局は沖縄を戦中と変わらない「捨て石」だ
     と見ている。それは「国に、権力に楯突くな」という全体主義の空気と
     密接につながっている問題だ…小池百合子氏の「思いやり予算よ
     という暴言

   『●「都女性活躍推進大賞…当の本人は不思議な気持ちになった。
                          いったい「活躍」とは何なのか」?


 2017年7月都議会議員選挙の結果は以下の通り。

                                      今回  ← 告示前
                   都民          55             6
                   公明          23             22
                   ネット                         3
                   無(都)                       9
                   共産          19             17
                   民進                          7
                   維新                           1
                   社民                          0
                   諸派                          0
                   無                              4
                   自民          23             57

 それにしても公明…。アベ様の「積極的平和主義」を愛し、「子育ての党」を詐称する」公明党の立ち居振る舞いの何という〈いやしさ〉。

   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」
              自公お維…「平成の治安維持法」参議院突破
   『●永六輔さん『職人』…「〈出世したか〉〈しないか〉では
             ありません。〈いやしいか〉〈いやしくないか〉」
   『●内田樹さん「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」…
             国権の最高機関という素朴な願望も打ち砕かれる

 東京新聞の記事【「都民」と連携の公明は全勝 自公連立にしこり】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201707/CK2017070302000116.html)によると、《自民党が都議選で過去最低議席の大敗を喫したのに対し、公明党は候補者全員が当選し、国政の連立与党が明暗を分けた。公明党が都議会自民党との協力を解消し、都民ファーストの会と連携したことに自民党内で不満が広がっており、自公関係にしこり…山口那津男代表は…自公連立について「いささかの揺るぎもない。結束して国民の期待に応える」と強調》…だそうです。

 「行革110番後藤雄一さんは、残念ながら、落選。定数8人の世田谷区には、社民党唯一の候補桜井純子氏も立候補し、共倒れ。桜井氏は10位(13,243票、3.53%)、後藤さんは11位(13,141票、3.50%)。8位の自民党議員が「18,048票 4.80%」。そんなに都合よくはいかないのでしょうけれども、勿体ないな。

 ちなみに、世田谷区は、1位トファ、2位トファ、3位公明、4位共産、5位自民、6位民進、7位自民、8位自民。自民が3人ねぇ…野党はもう少しやりようがあったのではないかな。

   『●「裸の王様」および「最低の官房長官」の
       「下足番」新聞=読売新聞…落ちぶれたものだ
   『●望月衣塑子東京新聞社会部記者
    「会見場は勝負しなければいけない場所、非常に重要な場所」


 さて、デンデン王国「裸の王様」アベ様の敗戦の弁……んっ、どこ?? 記者会見をキャンセル? 追い掛け回して、なぜ記者会見させないのかね?
 リテラの記事【安倍政権が都議選大敗ごまかすため都民ファーストと改憲加速、一方、複数メディアが安倍首相の新疑惑を取材中】(http://lite-ra.com/2017/07/post-3289.html)によると、《千代田区の中村候補は落選後「…時点ですごく恥ずかしいし情けない」と安倍首相を名指しし、国会議員を痛烈に批判…。ところが、当の安倍首相はこんな結果になっても、まったく反省の色がなかった。なんと大敗が報じられると会見をキャンセルし、敗戦の弁も語らず、トンズラしてしまったのだ。…しかも、安倍首相がその前に何をしていたかというと、麻生太郎財相、菅義偉官房長官、甘利明元経済再生担当相というお友だちと高級フレンチ。会食では「首相の責任問題にはならない」「国政に影響を与えない」「みんなで首相を支える」「経済最優先」などと都合のいいことを菅ら“お友だち”と話し合ったという》。アホ丸出し。自公やトファに投票した都民の皆さん、御愁傷様。
 また、リテラの同記事には…《加計学園問題の闇献金疑惑がさらに? 国際医療福祉大学疑惑も》ともある。火を噴くか!? 第三の森友問題「国際医療福祉大学」…国家戦略特区という全く同じ構図な事件。火刑=加計事件でも懲りないのならば、第三の森友問題「国際医療福祉大学」事件に点火を。

   『●「有権者はすぐに忘れてしまうとたかをくくって」いるアベ様ら…
                    第三の森友問題を前に御優しい有権者

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017070302000124.html

【社説】大敗の自民 「安倍政治」への怒りだ
2017年7月3日

 安倍晋三首相には逆風が吹きすさぶ選挙だった。自民党は四年前の前回都議選から大幅に議席を減らす歴史的大敗だ。「安倍政治」を許さないという都民の怒りを、深刻に受け止めるべきである。

 首相が今回、街頭で応援に立ったのは、選挙戦最終日の一カ所だけ。告示前を含めて三十カ所近くで街頭に立った前回と比べ、首相の置かれた厳しい状況を物語る。

 「準国政選挙」と位置付けた前回から一転、今回は「都民が直面する地域の課題、東京独自のテーマが争点になると思う」(首相)と国政との分離を図った。国政の混乱が都議選に影響するのを避けたかったのだろう。

 国政と自治体選挙とは本来、別だが、完全に切り離すことは難しい。むしろ都議選結果は、それに続く国政選挙の行方を占う先行指標になってきた。

 自民党が今回の都議選で逆風に立たされたのは、丁寧な政権運営とは程遠い、安倍政権の振る舞いが影響したことは否めない。

 まずは「共謀罪」の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法の審議に代表される強引な国会運営だ。

 罪を犯した後に処罰する日本の刑事法の原則を根本から覆し、国民の懸念が強いにもかかわらず、参院では委員会での議論を打ち切り、採決を省略する「中間報告」という奇策で成立を強行した。

 首相自身や金田勝年法相の不誠実な答弁も反発を買った。

 さらに森友、加計両学校法人をめぐり、公平・公正であるべき行政判断が「首相の意向」や忖度(そんたく)によって歪(ゆが)められた、との疑いは結局、払拭(ふっしょく)されなかった。野党が憲法に基づいて臨時国会を開くよう求めても、政権側は無視するなど説明責任を果たそうとしない

 そして豊田真由子衆院議員(自民党を離党)の秘書に対する暴言や、稲田朋美防衛相による防衛省・自衛隊の政治利用発言である。

 首相は近く内閣改造を行い、問題閣僚を交代させ、人心を一新したい意向なのだという。「人材育成」など、新たな目玉政策も打ち出すことで、都議選の痛手を癒やし、支持率を再び回復基調に乗せたいのだろう。

 しかし、問われているのは、民主主義の基本理念や手続きを軽んじる安倍政権の体質そのものだ。それを改めない限り、国民の支持を取り戻すことは難しいのではないか。弥縫(びほう)策では限界がある。
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●内田樹さん「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」…国権の最高機関という素朴な願望も打ち砕かれる

2017年07月02日 00時00分05秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年6月16日)↑]



アサヒコム(AERA)の記事【内田樹「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」】(https://dot.asahi.com/aera/2017062000048.html)。

 《事実上の治安維持法がこれから施行されることになった。この法律にはいくつもの致命的な欠陥がある。一つは「法律を制定する場合の基礎を形成し、かつその合理性を支える一般的事実」たる立法事実が存在しないことである…踏みにじられたもののうちには、「国会は国権の最高機関であってほしいという素朴な願望も含まれている》。

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
       「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には 
     全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、
     人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…
   『●「戦前の治安維持法」の亡霊…「共産党幹部の
     夫のために家事をしただけで処罰の対象に」という悍ましさ
   『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。
      日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」
   『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
     国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」

   『●『キネマ旬報』…「戦前・戦中の言論弾圧につながる
        治安維持法が成立した大正末期と…現在が似ている」
   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維
                        …「平成の治安維持法」参議院突破
   『●既に「「一般の方々」のプライバシーに踏み込み、
       権利を侵害する捜査が、現に各地で行われている」のに…

 この現代社会で「平成の治安維持法」を導入する大愚。国際社会に恥を拡散。アベ様に逆らう者を取り締まるという「立法事実」というか、独裁者の願望というか…。
 法務委員会の採決をすっ飛ばし、参院本会議で強行採決…。確かに憲法に違反していないのだけれども、あまりに姑息。
 内田樹さん《泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識》な無惨さ…そして、《「国会は国権の最高機関であってほしいという素朴な願望》が無惨にも打ち砕かれました。アベ様らのヤルことは、(室井佑月さん)《もう嫌だよ。この国の人間として、恥ずかしく思う。…非文明的な国みたいじゃないの》…だらけ。

 「突破」であり、あまりの「醜態」。
 アサヒコム(AERA)の記事【浜矩子「『もり』と『かけ』に追い詰められた安倍政権の醜態」】(https://dot.asahi.com/aera/2017062100032.html)によると、《参院法務委員会での採決を省略する「中間報告」方式。この言語を絶するごり押しをもって、参院審議を暴走突破していった…その振る舞いは、やっぱり窮鼠の開き直りにしかみえない。そこにあるのは、強者のおごりならぬ、愚者のパニックだ。うしろめたさがもたらす強がりだ…国会という名の力強くて賢いはずの猫さんが、弱虫鼠集団に「破られる」ことがあってはならない。国会の権威は、その構成員たちの意識の高さと認識の深さによって支えられている。そこで多数を占める者たちは、ことのほか、この自覚が肝要だ。開き直りの逆襲鼠どもに居場所はない。…「の最後っ屁」…これを最後の醜態として、鼠転じて鼬化した群れには国会を立ち去ってもらいたい》。

   『●「有権者はすぐに忘れてしまうとたかをくくって」いるアベ様ら…
                    第三の森友問題を前に御優しい有権者



 産経新聞社の衝立の前でスピーチするアベ様、「私の友人だから認めてくれなどというわけの分からない意向がまかり通る余地など全くありません」(『サンデーモーニング』2017年6月25日)。では、野党の皆さんと国会の場で御話ししてみては如何? 臨時国会の場で、「丁寧に説明する」、「説明責任」を果たしてはどうか?

 青木理さん、「そもそも萩生田さんは人事局長で官僚の人事を握っている。でも、加計学園で先生をし、報酬を貰っていた。そんな人が「加計ありき」の岩盤規制を突破する…ある種「ドリル役」になったという問題点一つとっても、説明責任を果たさないと誰も納得しない」(『サンデーモーニング』2017年6月25日)。
 「岩盤規制」どころか、ドリルは「国権の最高機関」国会や「最高法規」憲法を穿つ始末。

  青木理さん。独裁者・アベ様は、当初、「日本語の文言のおかしいところを、憲法を直したいと言っていた。次に、96条を変えたい。その後、教育無償化だとか、緊急事態条項だとか。そして、今は、9条加憲ですよ。つまり、「変えたい」んですよ、どこでもいいんですよ、はっきり言えば。…憲法を守らなければいけない最高権力者とにかく変えたいんだと言って、変える。果たしていいのか? 騙されていはいけないんではないか?、僕なんかはそう思いますよね」(『サンデーモーニング』2017年6月25日)。

 青木理さん、前川喜平・前文科事務次官インタビューについて。「特定秘密保護法もそう、通信傍受法も強化された。そして、ついに共謀罪。主導しているのは、官邸に入り込んでいる、重用されている警察官僚なんです。しかも、警備公安警察っていう思想警察的な警察官僚の人たちがほぼ主導している。完全に行政権力と警察権力がかなり一体化しているのに近くなっている。思い出したいのは、前川さんが出会い系のバーに行っていた、なんてことをなぜ官邸がつかめたのか? …警察である可能性が高い。つまり、行政権力が警察権力をフルに使う。逆に行政権力が警察権力にコントロールされてしまうことも起こり得るわけですよね。司法警察権力というものと行政権力が結びついてしまった時の怖さ、と前川さんの指摘…、共謀罪は出来てしまいましたけれど、我々は考えるべきだと思いますね」(『サンデーモーニング』2017年6月25日)。

 あぁ、ため息しか出ないょ、まったく…。

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https://dot.asahi.com/aera/2017062000048.html

内田樹「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」
by 内田樹 (更新 2017/6/21 16:00)

     (泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識とは(※写真はイメージ))

 思想家・武道家の内田樹さんの「AERA」巻頭エッセイ「eyes」をお届けします。時事問題に、哲学的視点からアプローチします。

*  *  *

 「共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法が参院法務委員会の採決を省略して、本会議で可決・成立した。事実上の治安維持法がこれから施行されることになった。この法律にはいくつもの致命的な欠陥がある。一つは「法律を制定する場合の基礎を形成し、かつその合理性を支える一般的事実」たる立法事実が存在しないことである。

 政府は当初これが国際組織犯罪に対処するために国連が提案したパレルモ条約の批准のために必須であるという説明をしてきた。しかし、パレルモ条約はマフィアなど国際的な犯罪組織を想定したもので、テロ予防のためのものではない。にもかかわらず安倍首相はこの法案を成立させ、テロ予防法制を整備しないと東京オリンピックが開催できないとまで言った

 国連の人権理事会のケナタッチ特別報告者はこの法律が「テロ等準備罪」を名乗りながら「明らかにテロリズムや組織犯罪とは無関係な過度に広範な犯罪を含んでいる」ことを指摘し、この法案が「何が法律で禁止される行為なのかについて合理的に認識できる」という法的明確性の原則に違背しており、政府によって恣意的に適用される懸念を示した。日本政府はこの指摘に感情的な反発を示しただけで、指摘された瑕疵(かし)について一言の反論もなさなかった

 衆院法務委員会での審議では法務大臣が法律内容についての野党議員からの質問に答弁できず法解釈について食言を繰り返しついには首相や副大臣が法相の発言を制止するという異常事態え起きた。この法案がきわめて粗雑に起案されたものであり、その解釈が閣内でさえ周知されていないことが露呈した。首相は「丁寧に説明する」と言ったが、両院の委員会審議で、政府は法案についての懸念を払拭するような明快な答弁も、情理を尽くした説得もついに最後まで行わなかった。そして突然の審議打ち切りと、強行採決である。

 これによって日本の戦後立憲民主制の土台をなしてきたいくつかの常識が泥靴で踏みにじられた。踏みにじられたもののうちには、国会は国権の最高機関であってほしいという素朴な願望も含まれている

※AERA 2017年6月26日
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●東京新聞社会部女性記者…「菅は周章狼狽。常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女は…」

2017年06月19日 00時00分55秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年6月16日)↑]
(保存版、「平成の治安維持法」に賛成した参議院議員)



日刊ゲンダイの記事【女性記者に菅長官タジタジ…リクルートを彷彿の加計疑惑】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207451)。

 《「世紀の悪法」を無理やり仕上げたのは、どんな禁じ手を使ってでも国会をサッサと閉じたいからだ。理由はもちろん、加計学園疑惑の幕引き…■悪代官にへつらって追及記者排除の本末転倒

   『●ユルユルの原発ゼロ目標さへ、
       しかも、閣議決定さへも出来ないムダ内閣
   『●「九電本店前ひろば」「経産省前テントひろば」の継続した抗議行動
   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
            そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「積極的平和主義」なアベ様には少女の声は聞こえない
             ~子どもの「未来」の破壊、「悪夢」への投資~
   『●望月衣塑子東京新聞記者、議論無く
     「「欧米列強に倣え、進め」と武器輸出推進の道に歩みを進めている」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
              歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を
        渡った」自公お維…「平成の治安維持法」参議院突破
    「東京新聞のコラム【筆洗】…には、《…「共謀罪」という虎
     放たれた今、ひるまずに、言論という武器を使い続けることが
     できるか》…と。
      「最低の官房長官」をタジタジとさせた、東京新聞社会部
     望月衣塑子記者の《言論という武器を使い続けること》さえも
     怪しくなってきているのではないか? 「虎」どころではない、
     「たとえようのない悪魔」を野に放ってしまった。自公お維の
     「馬」や「鹿」は聞く耳持たずなロバ耳東風」

 《東京新聞社会部の女性記者…菅は周章狼狽。常に威圧的に…判で押したような答えでごまかすが、彼女はひるまず食い下がる》。
 畠山理仁さん《本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者》。しかし、《悪代官にへつらって追及記者排除》ってどういうことだ? 《どうやら普段の官邸には権力に媚びる記者しかいないようだ》…情けない。マスコミはアベ様のために存在? ガンバレ、東京新聞社会部「女性記者」!!

   『●『記者会見ゲリラ戦記』読了
    「畠山理仁著。扶桑社新書、2010年12月初版第一刷」
    《記者クラブとフリー記者が対峙するなどナンセンス、なぜなら
     「本来、報道に携わる者が対峙すべきは権力者だからだ」。
    《記者会見のオープン化がなされた時、ようやく権力と報道の
     本当の戦いが始まる。既に観客はガチンコ勝負を見るために、
     すこしずつスタンドに入り出した。記者会見が真剣勝負の
     場になれば、政治家も記者も技量が磨かれる。ファインプレーも
     出るだろう。さあ、一刻も早く試合を始めよう。
     開かれた日本の民主主義のために》

   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は全く生じていない」
              …「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…
    《記者クラブ制度や、メディアの権力側との距離の取り方など…
     「メディア幹部と政府高官、規制される側とする側が会食し
     密接な関係を築いている」》

   『●「戦没 新聞人の碑」と「対馬丸犠牲者の慰霊碑 小桜の塔」
   『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
      「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?

   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?

   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
      「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」
    「青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、
     かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」」

   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
   『●2016年、17年の「報道の自由度ランキング」、
        2年連続72位なニッポン…「社会と政治も三流」
   『●アベ様や「政府のアシスト」に努める「メディアの欺瞞」と
                「メディアが三流ならば、政治も社会も三流」
   『●「美しい国」の詐称・報道者(本質・アベ様宣伝官)の実情:
                        犯罪をもみ消してもらえる「仲」

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207451

女性記者に菅長官タジタジ…リクルートを彷彿の加計疑惑
2017年6月15日

     (共謀罪反対意見も無視(C)日刊ゲンダイ)

 そこまでして逃げ切りたいのか。徹夜国会の末、維新を除いた4野党の怒号が鳴り響く中、与党が前代未聞の強引な手口で共謀罪法案を成立させた。

 政府・与党は本来なら、15日の参院法務委員会で共謀罪法案を採決する予定だった。急に「中間報告」なる奇策まで用いて審議を打ち切り、「世紀の悪法」を無理やり仕上げたのは、どんな禁じ手を使ってでも国会をサッサと閉じたいからだ。

 理由はもちろん、加計学園疑惑の幕引き。通常国会を18日の会期内で終わらせ、加計疑惑による精神的プレッシャーから、安倍首相をいち早く解放するためである。

 安倍が森友学園疑惑から引き続き、追及の矢面に立たされること、はや4カ月。潰瘍性大腸炎という難病を抱える身には相当なストレスとなっているようで、本紙既報(14日付)の通り、体調を蝕み始めている。

 国会さえ閉じてしまえば野党の追及は尻すぼみ国民もいずれ忘れるに決まっている。疑惑の幕引きを急ぐ政権の魂胆はそんなところだ。とことん、有権者をナメ切っているから、常軌を逸した手口で共謀罪法案の成立を強行できるわけだ。

 ここまで驕慢な政権がふんぞり返っていられるのは、安倍や菅官房長官の番記者をはじめ、大メディアの政治部記者たちが完全に飼いならされてしまっている証拠だ。


■悪代官にへつらって追及記者排除の本末転倒

 先週6日以降、菅の定例会見に東京新聞社会部の女性記者が「参戦」。連日のように、疑惑封印を狙った政権側の怪しい動きを追及している。

文科省の再調査の結果をいつ出すのか」「職員のPCの共有フォルダーをクリックすれば一目瞭然ではないか」「(加計疑惑は)国家戦略特区の問題で、文科省の問題ではない。なぜ、内閣府を調査しないのか」「安倍首相の『徹底調査』という言葉に沿う形で、内閣府の聞き取り調査を山本大臣(特区担当)に指示すべきではないか

 畳み掛けるような質問に、菅は周章狼狽常に威圧的に「徹底的に調査を行い、結果がまとまり次第、可能な限り速やかに発表する」と判で押したような答えでごまかすが、彼女はひるまず食い下がる

 14日も“ヤンキー先生”こと義家弘介文科副大臣が、「総理のご意向」文書の存在を告発した職員の「国家公務員法違反」での処分をチラつかせたことを取り上げ、「脅しと威嚇だと舌鋒鋭く追及していた。

 容赦なく責め立てられる菅が辟易するのは当然として、記者クラブの政治部記者まで彼女のしつこい質問に辟易。一時は記者クラブの総意として、彼女に抗議する動きもあったというからメチャクチャだその理由もバカげている

いつもなら会見後に菅長官は、気心知れた番記者相手に“オフレコ”で囲み取材に応じるのに、全体の半分ほどの20分弱が彼女の質問に費やされた8日午前の会見後は違った。菅長官はそそくさと会見場を後にし、囲み取材がオジャンになったため、“長官がへそを曲げたのは彼女のせいだとなって、抗議するという流れになったのです」(官邸担当記者)

 社会部記者の厳しい追及はひたすら傍観するだけで、菅にへつらって自分たちの「ホーム」を荒らしたとして排除しようとする。どうやら普段の官邸には権力に媚びる記者しかいないようだ


さらなる疑念と憤激を焚き付ける強引な結末

 第2次政権の発足以降、安倍は政局の折々で大メディアの幹部や政治部のベテラン記者たちと会食を重ねてきた上層部がすっかり籠絡されているのは分かり切っていたが、まさか現場の記者たちまで腐敗が進んでいたとは……。元NHK政治記者で評論家の川崎泰資氏はこう嘆く。

東京新聞の女性記者の姿こそ、本来のジャーナリストの務め昔の政治部なら他社の記者からも二の矢、三の矢の追加質問が相次いだものです。田中角栄政権の頃、私は官邸の記者クラブにいました。文芸春秋が金脈問題を発表した後、外国特派員協会の会見で角栄首相がボロボロになると、われわれも負けてられないと常駐11社のキャップがまとまり、首相をガンガン追及したものです。ましてや、本来の務めを果たした社会部記者をつまはじきとは話になりません。菅長官の発言内容をパソコンにパチパチと打ち込むだけなら、音声認識ソフトで十分。政治部記者がいる意味がありませんよ

 国会が閉じれば、安倍が加計疑惑の矢面に立つ場面は減る。検察当局が捜査に乗り出しているわけでもない。この先を考えれば落ち目の政権に恩を売っておいた方が得策――。政権ベッタリの政治部記者たちは、そうタカをくくっているのかも知れないが、強引に国会を閉じれば安倍政権が逃げ切れると思ったら大間違いだ。実は政治部がかばって、社会部が追及するという構図は過去の一大疑獄と同じ展開で、加計疑惑はこれからが本番と思った方がいい。


■政治部記者の常識を超えた展開が待っている

 米上院の公聴会が発端となったロッキード事件も、取材対象者が目の前にいたはずの政治部記者の動きは鈍かった。児玉誉士夫氏や小佐野賢治氏など政界フィクサーや大物政商の実名が次々飛び出す驚きの事実を暴露したのは、社会部の記者たちだ。彼らの記事を読んだ国民世論の沸騰を受けて、検察当局も捜査に乗り出し、そして田中角栄元首相の逮捕に至った。

 恐らく当時の政治部記者たちは「まさか、角さんが逮捕されるなんて」と、夢想だにしなかっただろう。

 リクルート事件だって発端は朝日新聞川崎支局の社会部記者が書いたスクープ記事だ。当時の川崎市助役が駅前再開発で便宜を図った見返りに、リクルート社から未公開株を受け取ったことをスッパ抜き、その後も地道に調査報道を重ね、国政にも飛び火。ついには当時の竹下政権を退陣にまで追い込んだ。この時も世間を動かしたのは社会部記者の追及で、政治部が熱心に取材したという逸話はテンで聞かない。

 加計疑惑も同じだ。たとえ強引に国会を閉じても社会部の追及は続く。すでに各紙とも新設される獣医学部の舞台である愛媛・今治市から開示請求で内部文書を大量に入手し、新事実を次々と暴露している。国会閉会後も官房長官会見は毎日続き、女性記者の“質問攻め”も終わらない

 ネット上には菅と女性記者の論戦の動画を編集したり、やりとりの全てをテキスト化したサイトが次々と立ち上がっている。多くは悪代官顔の官房長官に果敢に立ち向かう女性記者という構図で伝え、凄まじい勢いで拡散している。たとえ強引に国会を閉じても、国民の疑惑追及への後押しは、そう簡単に収まりそうもない。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言った。

議会制民主主義の否定につながる禁じ手を使ってまで国会閉会を急いだのは、安倍政権にとって加計疑惑封じの大きな賭け。特定秘密保護法や安保法制の強行採決後も、国会を閉じれば国民は忘れてくれたという“成功体験”が、異様で暴力的な幕引きの要因でしょう。ただし、今度ばかりはムリがある。あからさまに疑惑から逃げようとすれば『そこまで後ろ暗い部分があるのか』と、ますます国民の疑念と興味をそそるだけ。疑惑を封印できないのは当たり前です。連勝に浮かれて油断したギャンブラーほど、ドツボにはまるもの。おごり、たかぶる政権の自業自得です

 この先、政治部記者たちの常識をはるかに超える事態が起こるのは間違いない。
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●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維…「平成の治安維持法」参議院突破

2017年06月17日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年6月16日)↑]



アサヒコムの南彰記者の記事【「共謀罪」法が成立 与党が参院本会議で採決強行】(http://www.asahi.com/articles/ASK6H0PKHK6GUTFK02F.html?iref=comtop_8_01)。

 《自民、公明両党が参院法務委員会での審議を打ち切り、15日未明に始まった参院本会議で直接採決する「中間報告」を強行与党や日本維新の会の賛成多数で可決した。投票総数235票のうち、賛成が165票、反対が70票だった》

   『●『日本の公安警察』読了(2/2)
   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
       「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には 
     全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、
     人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…
   『●「戦前の治安維持法」の亡霊…「共産党幹部の
     夫のために家事をしただけで処罰の対象に」という悍ましさ
   『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。
      日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」
   『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
     国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」

   『●『キネマ旬報』…「戦前・戦中の言論弾圧につながる
        治安維持法が成立した大正末期と…現在が似ている」
   『●Leaderでなく、狂気なDictator…
      しかも、壊憲に向け、使う話法はドアホウワホウ

 自公お維の思うがままの独裁国家に。絶望的な気分。(日刊スポーツ、コラム『政界地獄耳』)《本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った》自公お維、「平成の治安維持法」が参議院を突破してしまいました。
 「丁寧に説明する」が聞いて呆れる暴挙、しかも、第二の森友・加計問題を隠蔽するためなのだから、あるいは、(その論理についていけないが)都議会議員選での(自民党亜種・現都知事と組むコウモリな)公明への配慮だというのだから、許せない。

 リテラの記事【安倍政権が共謀罪を委員会すっ飛ばして本会議で強行採決へ! 加計追及封じのために民主主義のルール破る横暴】(http://lite-ra.com/2017/06/post-3243.html)によると、《このような言語道断の政治運営がまかり通っていいのか──きょうの参院本会議で、与党が「中間報告」をもち出し、共謀罪法案について法務委員会での採決を飛ばして本会議での強行採決》。
 同じく【共謀罪を強行採決するな! 民主主義を破壊する安倍政権の暴挙に国会前で抗議の声! 野党もメディアも徹底抗戦を】(http://lite-ra.com/2017/06/post-3244.html)には、《「勝手に決めるな!」「まともに答えろ!」「説明できない法案いらない!」「自由に話せる社会を守れ」「野党はがんばれ!」「メディアもがんばれ!」「強行採決、絶対反対!」》とある。

 これだけの反対の声にもかかわらず、あまりに酷い自公お維。森達也さん曰く、《まり法案はさくさくとすべて通る》という哀しい予測が的中。

   『●森達也さん、「僕はもうあきらめた」「これから4年間で
          この国がどう変わるのか、とてもとても楽しみだ」
    《つまり法案はさくさくとすべて通る。ねじれ解消良かったね。
     ならば二院制の意味は何だろうと思うけれど、もう言わない。
     だって将棋でいえば詰み。チェスならチェックメイト。
     臨界は超えた。もう制御はできない》

 アベ様提唱の「積極的平和主義」を愛しつつ、戦争法、さらに「平成の治安維持法」の成立に大貢献な「子育ての党」公明党。その大罪はあまりにも大きすぎる。

   『●アベ様参院選公約「子育て…」:   
     「3歳児、おなかすいて盗んだ」…アベ様のニッポン、病んでいないか?

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/公明が認めた「中間報告やむなし」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1840971.html)によると、《この強引な手法は、自民党が早く国会を閉じたいという思いで行ったというのが定説だが、一方で公明党の責任を問う声も多い。まずは参院法務委員長・秋野公造が職権で法務委員会を開いた。加えて援護射撃するように同党代表・山口那津男が中間報告やむなしとしてこの与党作戦を認めたことに尽きる…劣勢が伝えられる都議選の公明党テコ入れのため、共謀罪すら材料に使ったといえる。自民党にとっても、これはあしき前例といえる。荒っぽい国会運営は丁寧な審議を尽くして国民の理解を得るには程遠く、公明党の事情に乗っかり責任を回避したい様子…力で押し切ったのは間違いない。首相・安倍晋三は「国民の生命、財産を守るために、適切に効果的に運用していきたい」と述べたが、成立過程が不適切で正当性に欠くものだった。自民・公明両党は、本当の権力の恣意(しい)的運用というルビコン川を渡ったといえる》。

 東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017061602000130.html)には、《幕末の傑物・松平春嶽(しゅんがく)の実子にして、尾張徳川家の十九代目当主・徳川義親(よしちか)氏…▼治安維持というが貧困という根を絶たねば、過激思想という葉も枯れぬ。政府は言論弾圧など乱用を許す曖昧な点はないと言うがとても信じられぬ。ひとたび誤用されたならば、その結果は極めて恐ろしいものになる、と▼そんな「殿様」の警鐘が九十年余の時を経て、生々しく響く。「共謀罪」という虎が放たれた今、ひるまずに、言論という武器を使い続けることができるか》…と。
 「最低の官房長官」をタジタジとさせた、東京新聞社会部望月衣塑子記者の《言論という武器を使い続けること》さえも怪しくなってきているのではないか? 「虎」どころではない、「たとえようのない悪魔」を野に放ってしまった。自公お維の「馬」や「鹿」は聞く耳持たずなロバ耳東風。

 ロバ(鹿)耳東風なデンデン王国の「裸の王様」。聞く耳持たず。そして、投票にも行かない無関心派な「眠り猫」、および、自公お維に投票する「馬」や「鹿」や「ロバ」な方々が7、8割を占めるのですから、それら7、8割の《国民はこの暴挙をすぐに忘れ》ますし、暴挙とも感じていません。何度も繰り返しますが…まさに、(森達也さん)《法案はさくさくとすべて通る》…情けない国会、支持者、そして、マスコミにも大きな責任。
 東京新聞の西田義洋記者の記事【<取材班の目>共謀罪採決 数の力で批判封殺】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017061502000238.html)には、《◆担当デスク・西田義洋 こんな暴挙が許されるのか。政府与党は、参院法務委員会での審議をわずか十七時間五十分で打ち切り、数の力で共謀罪の採決を強行した…市民の批判に耳を傾けない政府与党の強引な国会運営から透けて見えるのは、国会を閉じてしまえば国民はこの暴挙をすぐに忘れるだろうという思惑だ。しかし、それに簡単に乗せられるほど世論は甘くないことを肝に銘じるべきだ》。

   『●「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」の
        行きついた先…「平成の治安維持法」が衆院を突破





 それにしても、「戦争法」や「平成の治安維持法」に賛成票を投じれる参議院議員の気が知れない。賛成票を投じれる参議院議員の皆さんの狂気。
 沖縄タイムスの【社説[「共謀罪」採決強行]極まった暴挙 信を問え】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/102693)から、最後に一言、《「再考の府」参院の自殺行為に等しい》。

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http://www.asahi.com/articles/ASK6H0PKHK6GUTFK02F.html?iref=comtop_8_01

「共謀罪」法が成立 与党が参院本会議で採決強行
南彰 2017年6月15日08時22分

     (参院本会議で、犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を
      盛り込んだ組織的犯罪処罰法が可決、成立した
      =15日午前7時46分、岩下毅撮影)

 犯罪を計画段階から処罰できるようにする「共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法が15日朝、参院本会議で成立した。自民、公明両党が参院法務委員会での審議を打ち切り、15日未明に始まった参院本会議で直接採決する「中間報告」を強行。与党や日本維新の会の賛成多数で可決した。投票総数235票のうち、賛成が165票、反対が70票だった。

 共謀罪法案は、犯罪を実行に移した段階から処罰する日本の刑事法の原則を大きく変える内容で、過去3回廃案になった経緯がある。政府は今回、「テロ対策」を強調し、国際組織犯罪防止条約の締結に不可欠だと説明したが、国連の特別報告者が「プライバシーや表現の自由を制約するおそれがある」と懸念を表明。民進、共産両党などが廃案を求めていた。

 中間報告は、通常の委員会採決を省く国会法が定める手続き。民進など野党4党は「強行採決以上の強行採決審議を一方的に打ち切って本会議で採決するのは異常だ」(民進の小川敏夫参院議員会長)と猛反発し、安倍内閣不信任決議案を提出したが、15日未明の衆院本会議で否決。与党はその後の参院本会議で、共謀罪法案を可決した。

 審議時間は衆院の30時間25分に対し、参院では17時間50分。一般人が捜査対象になるかどうかや、捜査機関の判断次第で解釈が拡大される懸念など、多くの疑問や対立点が解消されていなかった。

 参院本会議での改正組織的犯罪処罰法の採決、成立後、自民党の松山政司参院国会対策委員長は、18日までの通常国会の会期を延長しない考えを記者団に述べた。(南彰
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●アベ様の頭上は、なぜ「空飛ぶ棺桶」「ウイドーメーカー」の飛行ルートに入っていないのか?

2016年12月25日 00時00分34秒 | Weblog


東京新聞の新開浩記者の記事【オスプレイの飛行再開 事故6日後、原因究明を後回し 政府追認】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016122002000128.html)。

 《沖縄県の翁長雄志知事は「一方的に再開を強行しようとする姿勢は、信頼関係を大きく損ね、到底容認できない」と猛反発した。日本政府は米側の飛行再開を追認》。
 《在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官は「安全性と信頼性に米軍は高い自信を持っているそのことを日本国民が理解することが重要だ」との談話を発表》

 こんな寝言を連発する番犬様…。そして、尻尾を振りフリ、《理解》することしかできないアベ様や最低の官房長官沖縄負担軽減担当相のスガ殿、「アベ様一押しの「次期総理」「未来の総理」稲田朋美防衛相、「差別と断定できない鶴保庸介沖縄担当相ら…情けなさすぎる。
 それにしても、そんなに安全ならば、アベ様の頭上は、なぜ「空飛ぶ棺桶」《ウイドーメーカー》の飛行ルートに入っていないのか? 

   『●消された放射能汚染: 米軍ヘリ墜落ストロンチウム消失事件
   『●普天間「番犬様」基地: 「毎日頭上を飛ぶヘリの機体に
            ストロンチウム」…墜落により放射性物質が飛散
   『●「沖縄国際大学米軍ヘリ墜落事件」でも
        「沖縄は放ったらかし」……アベ様らは、今も、沖縄差別継続中
   『●12年経っても「米軍機は沖国大墜落など
     「なかったこと」のように、今も県民の頭上をかすめ飛んでいる」
   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
     基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
   『●「植民地意識丸出し」(安慶田光男副知事)な番犬様に
         尻尾をフル「言葉の偽装に長け」た政権(琉球新報)
   『●言論の府として死んでいる国会議事堂や、 
     責任者である首相官邸の上空で「空飛ぶ棺桶」の訓練したらどう?
    「「空飛ぶ棺桶」《ウイドーメーカー》…そんなに安全なら、
     「言論の府」として死んでいる国会議事堂や、
     「責任者」である首相官邸の上空で訓練したらどう?
      《着水》は無理でしょうが、《不時着》するので大丈夫。決して、
     《墜落》などしません。「美しい国」の「言葉の偽装」」

   『●「オスプレイ墜落事故が「看板」の偽りを証明」…
              最「低」裁裁判長に感想を聞いてみたい!
   『●翁長雄志知事「そういう政府は相手にできない。
      法治国家ではない」…刃が心に突き刺さる沖縄イジメの放置


 琉球新報の記事【高江150人、墜落に抗議  「安全なら総理専用機に」】(http://ryukyushimpo.jp/news/entry-415496.html)によると、《名護市安部の海岸で起きたオスプレイ墜落事故や着陸帯建設に対し抗議》したそうだ。
 リテラでは、【オスプレイ飛行再開で覆い隠された重大欠陥! 安倍首相は一切抗議せず対米隷属丸出しの感謝発言】(http://lite-ra.com/2016/12/post-2788.html)という記事に、《安倍政権がこうした態度に出ることは、当初からわかっていたことだ。現に、菅義偉官房長官はオスプレイの墜落を「パイロットの意思で着水」、稲田朋美防衛相も「不時着水」と言い張り、重大事故を過少に見せようとごまかしに必死。在沖米軍トップであるローレンス・ニコルソン四軍調整官が「パイロットは住宅、住民に被害を与えなかった感謝されるべきだ」と机を叩いて“逆ギレ”した件についても不問に付している…「今回はですね、カーター長官が(オスプレイの飛行を)止めようということで、世界ではオスプレイ運行していますが、日本においては運行を一時的に止めてくれました」 事故原因もわかっていないのだから飛行を止めることはごく当たり前の話だが、この国の首相は「止めてくれた」とまるでサービスを受けたかのように感謝の意を表したのだ》。
 《安全なら総理専用機に》…御尤も! そんなに静穏で安全・安心なら首相官邸の上空で「空飛ぶ棺桶」の訓練をすればいい。最低の官房長官はしばしば「法治国家」を連発するが、現状は「無法治国家」。


 沖縄の人々の感じる「不安」「危険性」「不合理」「不条理」…稲田朋美防衛相らは全く「理解」できないらし。
 東京新聞の社説【オスプレイ 飛行再開、理解できぬ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016122002000140.html)に、《安全性の確認は十分とは言えず、沖縄県民の反対も無視した飛行再開だ。全く理解できない。…オスプレイは日本の空を飛び回る。危険にさらされるのはもはや沖縄県だけではない。すべての国民が直視すべき現実である》。

 でっ、オスプレイ飛行再開の理由があまりにクダラナイ
 日刊ゲンダイの記事【米軍オスプレイ飛行再開 安倍首相“スンナリ容認”の魂胆】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/196154)では、《許し難いのは安倍首相が飛行再開をスンナリ容認したことだ。安倍首相は何が何でも27日に行われる米オバマ大統領との日米首脳会談前に、オスプレイを飛ばすハラだったようだ》。
 一方、番犬様サイドの理由としての《クリスマス休暇前のメニュー消化》説。沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]墜落、胴体着陸を相次いで起こしたオスプレイが…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/76522)には、《米兵に笑顔で「楽しんでって」と言われた。米軍トップが操縦士を英雄扱いするため、重大事故との認識が末端まで浸透しない。それをたださず、一緒になって矮小(わいしょう)化する日本政府の姿勢が県民を危険にさらし続ける…▼毎年12月、普天間の訓練は激化するがクリスマス休暇前のメニュー消化のためとも言われる。反発必至の状況で再開を急いだ理由がクリスマスだとしたらこれほど県民を軽視した話はない》。
 

   『●「民主主義の圧殺現場」としての
      辺野古破壊や高江破壊…生活と生態系を根こそぎ破壊
    「沖縄タイムスのコラム【米国にもう一つの「高江」 
     【金平茂紀の新・ワジワジー通信(21)】】」
    《先住民にとっては、このミズーリの流れは先祖代々
     「命の水をもたらしてくれる聖なる地」で、そこが原油漏れの汚染の
     危機に常時さらされることに強い反対の意思をあらわした。
     そこで行われた環境アセスメント内容がずさんきわまりないもので、
     連邦政府(オバマ政権)も工事の許認可権をもつアメリカ陸軍工兵隊に
     見直しを要請したが、軍は工事をあっさりと認可、先住民たちはついに
     裁判所に訴えを起こした。と同時に、工事予定地で
     非暴力直接行動の座り込みを行った》

   『●オバマ政権の「二重基準」:  
     沖縄差別・沖縄破壊はトランプ次期大統領の就任で悪化?

 ここにも、《二重基準》。琉球新報の【<社説>オスプレイ飛行強行 墜落の恐怖強いる 命の二重基準許されぬ】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-414591.html)には、《オスプレイの飛行を強行した米軍、容認する政府に強く抗議…県民に恐怖と忍従を強いるオスプレイ飛行再開は許されない。構造的差別に基づき配備された構造的欠陥機は撤去させるしかない》。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016122002000128.html

オスプレイの飛行再開 事故6日後、原因究明を後回し 政府追認
2016年12月20日 朝刊

     (飛行を再開し、米軍普天間飛行場の上空を飛ぶ
      オスプレイ=19日午後、沖縄県宜野湾市で)

 在沖縄米軍は十九日、大破事故のため停止していた米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)所属の新型輸送機オスプレイの飛行を再開した。複数機が飛行場から離陸するのを共同通信が確認した。十三日夜に沖縄本島北部沿岸部で起きた事故から六日後の飛行再開となる。沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は「一方的に再開を強行しようとする姿勢は、信頼関係を大きく損ね、到底容認できない」と猛反発した。日本政府は米側の飛行再開を追認している。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、米側が「オスプレイの機体自体に問題はない」としている点を踏まえ「米側の説明は防衛省、自衛隊の専門的知見に照らし合理性が認められる。再開は理解できる」と強調した。

 翁長氏は日本政府の対応に関し「米側の説明をうのみにして米軍の考えを最優先とし、極めて県民不在と言わざるを得ない。強い憤りを感じる」と県庁で記者団に述べた。

 防衛省の発表資料によると、大破事故は空中給油訓練中の乱気流などが原因で「機体自体の安全性は確認できた」として、空中給油以外の飛行を再開すると伝えている。普天間所属の全てのオスプレイを機体点検し「問題はなかった」とした。

 また米軍は大破機を上空から監視していた別のオスプレイが十三日に普天間飛行場で胴体着陸した事案に関し、格納されている脚部を機体から出すことができなかったと指摘した。原因として電気系統の不具合を挙げた。

 在沖縄米軍は十九日、飛行再開の意向を、大破事故三日後の十六日に在日米軍が日本政府に伝達していたと明らかにした。


http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/images/PK2016122002100039_size0.jpg


◆訓練内容・場所、不明なまま

 米軍は事故原因の全容を明らかにする前に、オスプレイの飛行を再開した。安倍晋三首相は原因の徹底的な究明を求めるとしていたが、「抑止力の向上」(稲田朋美防衛相)を優先させ、再開を了承した。再発防止に不可欠な原因究明は、米軍の強い意向によってまたも後回しにされた

 在沖縄米軍トップのニコルソン沖縄地域調整官は「安全性と信頼性に米軍は高い自信を持っているそのことを日本国民が理解することが重要だ」との談話を発表した。

 米軍は大破事故は空中給油の訓練が原因で、機体に問題はないとしている。胴体着陸事故は電気系統の不具合が原因だったが、部品交換で解消できるとしている。この説明だけで原因が究明されたとはいえない

 事故が相次いでいるオスプレイ。二〇一二年には低空飛行訓練ルートを公表したが、いつ、どこで、どのような訓練をしているのか不明な点が多い

 夜間の給油訓練の実施は今回の事故で初めて判明した。今月上旬には、沖縄県宜野座村の集落の上空で、物資をつり下げた飛行訓練を実施。防衛省沖縄防衛局は重大事故を招く危険が高いとして、米側に抗議した。ただ、「詳細な訓練シナリオまでは把握できない」(日米防衛協力課)のが実情だ。

 航空評論家の青木謙知(よしとも)さんは「事故原因調査の中間報告もなく、再発防止策も定まっていない。完全に米側の都合による飛行再開」と指摘する。 (新開浩
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