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●《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」》

2024年06月25日 00時00分36秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督「軽んじられている命があるのでは」 【こちら特報部/多少の犠牲は仕方ない…その多少って誰のこと? 映画「戦雲」が問いかける「軽んじられる命」】(東京新聞 2024年03月14日、https://www.tokyo-np.co.jp/article/315046?rct=tokuhou)]


(2024年06月23日[日])
沖縄「慰霊の日」。沖縄では、《慰霊の日を前に増える沖縄メディアの報道は「6月ジャーナリズム」なのか》(金口木舌)。着々と軍事要塞化=《標的の島へと…。相変らず、日々、美ら海に土砂をぶちまけ続けてている。ドブガネ。新基地は完成しないし、普天間は返還されない。踏んだり蹴ったりの辺野古。辺野古は単なる破壊「損」。《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)。
 再度引用。昨年の琉球新報のコラム【<金口木舌>沈黙している暇はない】によると、《「8月ジャーナリズム」という言葉がある。毎年、広島、長崎への原爆投下や、8月15日に合わせて、戦争について集中的に報道される様を指す。記念日までの雄弁さと対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信もあるだろう》、《沖縄は戦後78年の慰霊の日を迎えた。100年、200年と「戦後」を重ねていくために沖縄メディアに沈黙している暇(いとま)はない》。

 それにしても、先週6月16日[日]の沖縄県議会選挙、投票率も低く、また、大変に大変に残念な結果に。悔しくて仕方ない。玉城デニー沖縄県知事が《辺野古の新基地建設に関しては「移設反対は揺るぎない思いこれからもできうることはしっかりと取り組んでいきたい」と強調》したことがせめてもの救いではあるが、ニッポン政府のごり押しを止めることがより一層困難に。決して普天間は返還されず、日々ドブガネし、出来もしない新基地建設のために、美ら海に土砂をぶちまける愚行が続く。軍事費は倍増され、戦争を煽る。番犬様の下請けとして軍需産業で生きていこうというさもしい国、情けない国に落ちぶれたニッポン。平和憲法はどこに行ってしまったの? (琉球新報社説)《日本は戦争ができる国づくりから戦争準備へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する》。狂った自公政権によって沖縄に《多少の犠牲は仕方ない》《軽んじられる命》が押しつけられる。わずかな希望の光《ミュニシパリズム地域自治主義)》の芽も、沖縄では摘み取られる…。(琉球新報社説)《私たちに求められているのは戦う覚悟を拒み平和を築く意思と行動》。
 《軍隊は人を守らない》《軍隊は住民を守らない》《基地を置くから戦争が起こる》という教訓を沖縄ほど、身にしみている方々は居ないと思うのだが。沖縄県内での《基地のたらい回し》って、そんなイジメ・差別をやる政府って一体何?

   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●【<金口木舌>差別を乗り越える】…《アイヌ民族…差別を乗り越え固有
      の歴史、文化を守るすべを模索する状況は沖縄にも通じている》(1/2)
    《香山リカ×三上智恵対談…》《ただ、遺族感情はそれとは別です。
     久高良夫さんという戦死した少年兵のお母さんが唯一、村上さんに
     食って掛かった人でした。「何でおまえが生きているんだ」とつかみ
     かかったという話を、映画の中で弟さんがしています》

   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
      伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
                 「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
      国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》
   『●《住民を守ってくれると信じていた日本軍は、住民を壕から追い出し、
     食料を奪い、投降しようとした兵士を背後から射殺し、住民をスパイと…》
   『●6月ジャーナリズム…《戦争について集中的に報道される様を指す。記念
     日までの雄弁さと、対照的にその時期以外は沈黙するメディアへの不信》
   『●辺野古破壊について玉城デニー沖縄県知事「移設反対は揺るぎない思い」と
     強調…日々膨大なドブガネし、美ら海に大量の土砂をぶちまける愚行が続く

 軍事費倍増、沖縄で自衛隊基地をどんどんと増強…「平和」を築く気はあるのか?
 琉球新報の記事【沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html)。《沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁平和祈念公園では、県と県議会が主催する …》。

 対馬丸事件の教訓…《この悲劇は、いったん戦争に巻き込まれればいかなる対象も、攻撃される対象となる危険性》。
 沖縄タイムスの【[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334)。《学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは多くの教え子を死なせ、自分は生き残ったと自責の念にとらわれ、生前、私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという》。
 琉球新報の【<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html)。《戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない。むしろ「新しい戦前と呼ばれる状況に抗(あらが)ため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう》。

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1383334

[社説]きょう慰霊の日 平和創造の次の一歩を
2024年6月23日 4:01

 県内各地に慰霊塔や慰霊碑があり、地域や団体による慰霊祭が、6月23日の「慰霊の日」前後に執り行われる。

 この日に合わせて、企画展や芝居の上演、講演会、講座など平和を考える催しもめじろ押しだ。

 沖縄戦体験は、沖縄にとって地域アイデンティティーの核である

 広島・長崎の被爆体験や東京・大阪などの空襲体験と、住民を巻き込んだ沖縄の地上戦体験は、多くの民間人が犠牲になったという点では共通するが、その質は異なる

 米国の2人のジャーナリストの証言を紹介したい。

 80年前の1944年6月、サイパン戦を取材した米誌タイムのシャーロッド記者は従軍日誌に書き記した。

 「サイパン島戦こそ、あらゆる戦争中でもっとも残忍なものであった

 日本軍にとってサイパン戦は多数の民間人を巻き込んだ最初の地上戦だった。沖縄県人の戦没者だけでも約6200人に上る。

 沖縄戦を取材した米紙ニューヨーク・タイムズのボールドウィン記者は指摘する。

 「沖縄戦は、戦争の醜さの極致だ

 2人の文章が同じような表現になっているのは、サイパンでも沖縄でも、目を覆いたくなるような惨劇が起き、多くの民間人が犠牲になったからだ。

 サイパン戦や沖縄戦で表面化した「戦争と民間人保護」の問題は、ウクライナやガザの戦争にもつながる現代の課題でもある。


■    ■


 多くの民間人が犠牲になっただけではない。

 沖縄戦のもう一つの特徴は、子どもや親きょうだい友人を死なせ自分が生き残ったことに罪責感を抱き、心身の不調を来す人が多かったことである

 心の傷、心的外傷のことをトラウマという。住民を巻き込んだ激烈な地上戦は、生き残った人々の中に深い心の傷を残した

 学童疎開船「対馬丸」の引率教員だった新崎美津子さんは多くの教え子を死なせ、自分は生き残ったと自責の念にとらわれ、生前、私は生きるべき人間ではなかった」と語っていたという(上野かずこ著「蕾のままに散りゆけり」)。

 蟻塚亮二医師らの研究によると、生活の場が戦場になり、戦後、基地と隣り合わせの生活をしている人が、米軍の事件事故などに接すると、戦争のつらい記憶が呼び覚まされ、ストレス症状が表れたりするという。


■    ■


 慰霊の日のきょう、糸満市摩文仁沖縄全戦没者追悼式が開かれる。

 慰霊の日は県条例によって「平和を希求し、戦没者の霊を慰める」日だと定められている。

 戦争で生き残り、米軍統治下の沖縄で新たな苦難に直面し、それでも希望を失わず、語り部として平和の尊さを若い世代に伝え続け人生を全うした人々に対しても、慰霊の日に感謝の気持ちをささげたい。

 平和創造の次の一歩を踏み出す誓いを込めて。
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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-3225796.html

沖縄全戦没者追悼式 デニー知事が平和宣言 自衛隊増強に「強い不安」 交流による信頼関係を 慰霊の日
公開日時 2024年06月23日 12:39
更新日時 2024年06月23日 16:10
宮沢之祐

     (沖縄全戦没者追悼式であいさつする玉城デニー知事=23日午後、
      糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影)

 沖縄県は23日、沖縄戦で命を落とした20万人余に心を寄せ、平和を誓う「慰霊の日」を迎えた。79年前の激戦地、糸満市摩文仁平和祈念公園では、県と県議会が主催する沖縄全戦没者追悼式が開かれた。

 玉城デニー知事は平和宣言の中で「自衛隊の急激な配備拡張が進み、県民は強い不安を抱いてる」と、国が沖縄で進める防衛力強化に言及。参列した岸田文雄首相らを前に「沖縄の現状は、無念の思いを残して犠牲になられた御霊を慰めることになっているのか」と問いかけた。

 式には遺族らに加え、額賀福志郎衆院議長や尾辻秀久参院議長も参列。正午の時報と共に黙とうした。

     (沖縄全戦没者追悼式で正午の時報に合わせ黙祷する人たち
      =23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影))

 玉城知事は平和宣言で「抑止力の強化が地域の緊張を高めている」とした上で、平和を願う沖縄のこころを国内外に発信することが世界の恒久平和につながると指摘。しまくとぅばと英語を交え、交流による信頼関係の構築を訴えた

 また、県遺族連合会の我部政寿会長は、終戦から79年がたつ中、遺児の平均年齢が83歳となった組織の維持の難しさに触れつつ「二度と戦没者遺族を出さないという強い信念をもって、これからも活動する」と誓った。

 沖縄戦などで亡くなった人の名前を記す同公園の「平和の礎」には、今年も181人の追加があり、刻銘総数は24万2225人に。日曜の慰霊の日とあって訪れる人は早朝から途切れず、碑の前には手向けられた花束が並んだ。(宮沢之祐)


>>【全文】玉城デニー知事による平和宣言
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-3224163.html

<社説>沖縄戦79年「慰霊の日」 「戦争準備」拒み平和築け
2024年06月23日 05:00

 戦世(いくさゆ)の足音に危機感を抱きながら私たちは戦争犠牲者を悼み、平和を求める日を迎えた。きょうは沖縄戦から79年の「慰霊の日」である。

 年を追うごとに戦争体験者は減っている。しかし、沖縄戦体験を継承する意義が薄れることはない

 むしろ「新しい戦前と呼ばれる状況に抗(あらが)ため、戦争自体と、そこに至った経緯を検証する作業が強く求められている沖縄戦の実相と向き合い、体験を語り継ぐことで平和を創造する県民の歩みを続けよう。

 日本は戦争ができる国づくりから戦争準備へ大きく踏み出したのではないか、私たちは危惧する。

 集団的自衛権の行使を可能とする憲法の解釈変更敵基地攻撃を可能とする安全保障3文書の閣議決定によって日本の防衛政策は大転換した。それに続く「特定利用空港・港湾」指定、米軍基地自衛隊基地周辺を対象とした土地利用規制法地方に対する国の指示権を拡大する改正地方自治法なども警戒すべき動きだ。

 これらは国家総動員法軍機保護法などと重なる言論の自由を制限し、人的・物的資源を国に集中する法制度が戦時体制を支えたのである。

 沖縄の島々では自衛隊増強と米軍基地の機能強化が進んでいる。ミサイル攻撃を想定した住民参加の避難訓練も実施された。この動きも戦前期の沖縄と重なる

 1941年に中城湾、西表・船浮で臨時要塞(ようさい)が築かれる。44年3月の32軍創設以後、飛行場整備や陣地構築が急速に進み、沖縄が本土防衛の防波堤に位置付けられた今日の軍備増強も沖縄を中国の脅威に対する防波堤として想定しているのではないか

 防衛省・自衛隊の動きも気になる。沖縄の陸自第15旅団は公式ホームページに牛島満32軍司令官の「辞世の句を載せ、問題視されている。今年1月には陸上自衛隊幹部ら数十人が靖国神社を集団参拝した。日本軍との連続性を疑わざるを得ず、平和憲法の精神にそぐわない

 教育の分野では皇国史観に偏重した令和書籍の中学校歴史教科書が検定に合格した。沖縄戦に関して旧制中学校・師範学校生の戦場動員志願というかたち」、特攻隊員の戦死散華」と記述している。子どもたちに軍国主義を植え付けた戦前の国定教科書をほうふつとさせる。

 政治家の発言に驚かされる。中国を念頭に抑止力向上を主張した昨年8月の麻生太郎元首相の「戦う覚悟」発言は波紋を広げた。県内でも糸数健一与那国町長が今年5月の講演で「一戦を交える覚悟を説いた

 私たちに求められているのは戦う覚悟拒み平和を築く意思と行動

 新たな戦争犠牲者を出す事態を回避できるか。私たちは時代の分岐点に差し掛かっていることを戦後79年の「慰霊の日」に確認したい。
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●土地利用規制法というイジメ…《法が指定する注視区域は沖縄では全域がなり得る…。人が注視対象とは。法で守るべき利益主体があべこべ》

2022年10月01日 00時00分12秒 | Weblog

[↑ 命どぅ宝沖縄を再び戦場にするな! (2022年05月15日、朝日新聞)]


(2022年09月18日[日])
玉城デニー知事が再選された。何度、沖縄県民の民意を示しても、辺野古破壊が止まらない。普天間は返還されない。予算の削減など、最早、沖縄イジメのレベルであり、ニッポンは本当に民主主義国家なのか大いなる疑問だ。
 例えば、イジメの一例。土地利用規制法…《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》。

   『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
     立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?
   『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
        《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)

    《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
     米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
     残っている
ことを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
     抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
     威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》

   『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
       …《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
   『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
     と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》
    「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
     土地利用規制法デジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
     熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
     奪いかねない法律だ》。
      《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
     《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
     違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」

   『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
     のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
    「海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの
     「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】」

   『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
      敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)
    《この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市与那国町への
     陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や
     自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が
     施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制
     一層強まる》

   『●戦争法等《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる…その
     一つが土地利用規制法で、《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》

 琉球新報のコラム【<金口木舌>法益があべこべだ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1583954.html)によると、《▼自衛隊や米軍基地など周辺の土地利用を規制する。航空機の離着陸を妨げる工作物設置など各施設の機能を阻害する行為も調査対象とするが、行為の主体は人に他ならない。人物調査が主眼だろう》。
 自公お維コミが幅を利かす限りデタラメは続く…。戦争法など、《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる。(恣意的な)欠陥法・「土地利用規制法」「土地規制法」。

   『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設
     が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?

 玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに? 自公の日本会議系統一協会ヅボヅボ氏https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/13eb6f479280d0e58aa1dec6f0da2c96)が万が一にも勝っていたと仮定したら、はたして官房長官は「コメントを控える」と言ったでしょうか?
 さらに、室井佑月さんは《それにしてもいつまで民意を無視するんだか。てか、民意をいったん脇に置いて、科学的に考えても、あそこはマヨネーズ地盤で工事は無理なんよ。つか、普天間の全面返還ってのも、嘘じゃね? アメリカさんときちんと話はついたのか》、と。新基地は完成することはないし、普天間飛行場も返還されることはない。まさに、辺野古は破壊「損」だ。
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/松野官房長官「コメントを控える」ってなんだよ いつまで民意を無視するんだか】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311437)におると、《松野さんの冒頭の言葉は、前半と後半が一つになってない。むちゃくちゃだ。県知事選の結果は、県民の判断、それはわかっているわけだよね。でも、松野さんは冒頭発言の後にこうつづけるのさ。「辺野古移設が唯一の解決策であり、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性除去につながる。」 ん? つまり冒頭で「政府としてコメントを控える」っていいながら、ちゃっかりコメントしてんじゃん。結局、国は、選挙結果や県民の意向はどうでも良く、辺野古移設に向けた工事を進めていくらしい。じゃあ、なんのために選挙をやったんだ。もちろん、このことは選挙の際に大きな争点となった。なのに、それを無視していいのか?》
 沖縄タイムスの【社説[知事選後の沖縄施策]負担軽減へ本気度示せ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1024762)によると、《岡田直樹沖縄担当相は、就任後初めて来県し、再選されたばかりの玉城デニー知事と会談した。玉城知事は名護市辺野古の新基地建設について「反対する県民の民意が明確に示された」と述べ、建設計画の断念を求めた。復帰50年の県知事選を終え、国と県が何よりも優先して取り組まなければならないことは何か。政府によくよく考えてもらいたいのは知事選で示された「民意の重さ」である。再選を果たした玉城デニー知事の支持層に1期目のような高揚感はない。辺野古の新基地建設を巡って、これからも政府と県の対立が続くとみているからだ。これからもいばらの道が続くと知りながら、多くの県民が玉城知事に票を投じ大差で当選させた、その意味は重い》。

 「辺野古移設が唯一の解決策」と嘯き、普天間飛行場の廃止も出来ない。また、「日米地位協定」を改定することもしない…自公政権の無能さを露呈している。
 dotの記事【“殺人または強姦”凶悪犯罪でも米軍の「好意的考慮」なしには捜査もできない 沖縄が抱える「日米地位協定」という病】(https://dot.asahi.com/dot/2022091500018.html)によると、《9月11日の沖縄県知事選で、自公推薦候補らを破り再選を果たした玉城デニー氏。米軍基地問題については、「沖縄の未来を描いていくため、基地問題の解決を図っていく。私はこれまでもこれからも1ミリもぶれない」と改めて主張した。「差別的」とされる、沖縄の米軍基地問題を語るうえで欠かさないものに、米軍に法的な特権を認めた日米地位協定がある。玉城氏が繰り返し「見直し」を求める日米地位協定とは。》

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1583954.html

<金口木舌>法益があべこべだ
2022年9月15日 05:00
金口木舌 土地利用規制法

 1942年の夏、長崎県の佐世保港での出来事という。宿題で9歳の男児が海の写生をしていたらスパイの嫌疑をかけられ軍の施設で厳しい取り調べを受けた

▼スパイ防止を目的とした改正軍機保護法は軍事施設の撮影、模写を禁じた。佐世保港は海軍の拠点。高台からの風景画が諜報と疑われた。子どもの写生にも容赦ない。「生きて帰れないかな」。80歳の男性が当時の恐怖を語った本紙記事(2014年1月17日)を思い出した

▼敗戦後に改正軍機保護法は廃止されたが、そんな法が復活したかと思わせる。重要土地利用規制法が今月中に全面施行される

▼自衛隊や米軍基地など周辺の土地利用を規制する。航空機の離着陸を妨げる工作物設置など各施設の機能を阻害する行為も調査対象とするが、行為の主体は人に他ならない人物調査が主眼だろう

法が指定する注視区域は沖縄では全域がなり得ると専門家はみる人が注視対象とは法で守るべき利益主体があべこべでは子どもの行動さえ疑いの目を向けるそんな時代の再来はまっぴらだ
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/311437

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。


室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
松野官房長官「コメントを控える」ってなんだよ いつまで民意を無視するんだか
公開日:2022/09/16 06:00 更新日:2022/09/16 06:00

     (沖縄県知事の玉城デニー氏(C)共同通信社)

「県知事選の結果は、沖縄県が抱えるさまざまな課題を巡る県民の判断であり、政府としてコメントを控える」(松野博一・官房長官)

 これは松野官房長官が12日午前の記者会見で、語った言葉(12日付の『沖縄タイムス』より)。

 もちろん、11日の沖縄県知事選で、玉城デニーさんが再選したからだ。

 応援してたよ、デニーさん。嬉しい!

 デニーさんは、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対している。

 松野さんの冒頭の言葉は、前半と後半が一つになってない。むちゃくちゃだ

 県知事選の結果は、県民の判断、それはわかっているわけだよね。でも、松野さんは冒頭発言の後にこうつづけるのさ。

辺野古移設が唯一の解決策であり、この方針に基づいて着実に工事を進めていくことこそが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性除去につながる。」

 ん? つまり冒頭で「政府としてコメントを控える」っていいながら、ちゃっかりコメントしてんじゃん。

 結局、国は、選挙結果や県民の意向はどうでも良く、辺野古移設に向けた工事を進めていくらしい

 じゃあ、なんのために選挙をやったんだ。もちろん、このことは選挙の際に大きな争点となった。なのに、それを無視していいのか?

 無視していいわきゃないだろ。辺野古移設をやめるか、どうしても移設したいのなら、今度こそ県民が納得できるような説明を国はしなくちゃならないはずだ。

 コメントを控えるってなんだよ。誰が控えよっていったよ。松野さんは民意に逆らい、うちらに「黙れ」と暴言を吐いたに等しい

 それにしてもいつまで民意を無視するんだか。てか、民意をいったん脇に置いて、科学的に考えても、あそこはマヨネーズ地盤で工事は無理なんよ。つか、普天間の全面返還ってのも、嘘じゃね? アメリカさんときちんと話はついたのか。
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●戦争法等《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる…その一つが土地利用規制法で、《沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう》

2022年06月26日 00時00分40秒 | Weblog

// (2022年06月06日[月])
琉球新報の【<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html)。

 《自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない》。

   『●《国民投票法に条件付き賛成で…支持者が増》≪「支持者減」…
     立憲を掲げて、しかも、このコロナ禍で、あのトンデモ壊憲に手を貸すかね?
   『●立法府の自公お維議員による土地規制法案 ――― 《何のための国会か》
        《内閣委員のお一人お一人が問われている》(馬奈木厳太郎弁護士)

    《さらに、法案を先取りするような事件も沖縄では起こった。
     米軍北部訓練場の返還跡地である「やんばるの森」に米軍の廃棄物が
     残っている
ことを指摘、その廃棄物を米軍基地ゲート前に並べるという
     抗議活動をおこなったチョウ類研究者の宮城秋乃さんに対し、沖縄県警が
     威力業務妨害の疑いで家宅捜索に入ったからだ》

   『●土地規制法案の先取り ―― 宮城秋乃さんの家宅捜索という見せしめ
       …《見せしめの過剰捜査…人権侵害行為》が頻発すること、必至
   『●《神さま》気取りのアベ様にこんなお願いする気? ―――
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限…緊急事態条項の創設」
   『●<金口木舌>《土地利用規制法やデジタル関連法などが国会でバタバタ
     と成立…いずれも国民を監視し思想・良心の自由を奪いかねない法律》
    「《本当にこのままでよいのか》? 《国中が混乱する中、
     土地利用規制法デジタル関連法などが国会でバタバタと成立した。
     熟議とは程遠い数の力で ▼いずれも国民を監視し思想・良心の自由を
     奪いかねない法律だ》。
      《国民はその危うさを実感しているだろうか》? 法治主義を嘯き、
     《法を盾に権力者は国民を押さえ付ける》。立憲主義を蔑ろにし、
     違憲に壊憲するくせに。自公お維に投票した責任取ってください。」

   『●違憲な土地規制法 ――― 密告社会、《軍隊に監視される社会でいい
     のか?》、《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか?
    「海渡雄一さんによる、レイバーネットの記事【三上智恵さんの
     「沖縄スパイ戦史」が明らかにする土地規制法の危険性/海渡雄一】」

   『●《思想統制、言論弾圧につながる危険な兆候…反戦の声を上げる市民に
      敵意を向けた自衛隊の暴走を見過ごすわけにはいかない》(琉球新報)
    《この文書を作成していた陸自の情報保全隊は、宮古島市与那国町への
     陸自配備に伴って両島でも発足している。今年9月には米軍や
     自衛隊基地の周辺で住民の調査を可能とする「土地利用規制法」が
     施行される。戦前の治安維持法下をほうふつとさせる監視体制
     一層強まる》

 自公お維コミが幅を利かす限りデタラメは続く…。戦争法など、《法自体を廃止しなければならない》ものが多すぎる。(恣意的な)欠陥法・「土地利用規制法」「土地規制法」。

 《軍隊に監視される社会でいいのか?》。《戦争に市民を協力させるという構造》を許していいのか? 
 海渡雄一さん《基地や原発の監視活動や抗議活動をする隣人・知人や活動協力者の個人情報を密告せざるを得なくなります。これは地域や市民活動を分断するものであり、市民活動の著しい萎縮につながります。土地規制法は、沖縄スパイ戦の時のこのような構造を現代の基地周辺地域などによみがえらせることでしょう。いったんこのようマシーンが作動を始めたら、最後には、住民同士が密告し合い、多くの犠牲者を再び産み出す危険性があります。土地規制法は、憲法が絶対的なものとして保障している思想・良心の自由侵害するものなのです》《三上さんの「沖縄スパイ戦史」は、土地規制法がもたらす監視と密告の社会の末に、私たちを待っている人間不信の未来の地獄絵図を過去の歴史の中から肌身に感じられるような精度でよみがえらせました》。

 同様に、沖縄タイムスの【社説[反戦デモ敵視]憲法の軽視は許されぬ】によると、《戦力を備えた自衛隊という実力組織が、憲法も認める市民の権利行使を「戦い」の対象に挙げるという、ゆがんだ認識が問われている》。
 (リテラ)《「陸上自衛隊の今後の取組み」という資料において、「予想される新たな戦いの様相」「グレーゾーンの事態」として、「テロ等」「サイバー攻撃」「不法行動」「特殊部隊等による破壊活動等」などと並んで、「反戦デモ」と記載》《戦争に反対し平和を願う市民によるデモを、政府は国家の主権を脅かす行為として敵対勢力扱いしていた》…ねぇ。(琉球新報)《戦争に反対する市民の行動を国家の主権を脅かす挑戦と位置付け、敵視していたのだ》。戦争したい戦争に行かせたいという本音、政府や自衛隊に逆らうものは許さないという本音がポロリでしょうか。ウクライナへのロシアの侵略で世界中の多くの市民が暗い気分になっている所で、一方で、アベ様政権下でのニッポンではこの有様だったわけです。
 昔、「市民活動も取り締まりの対象となる」なんて言っていた与党自民党の首脳が居ましたね。「数十万人単位のテロリスト」のいる「そんな国の与党の首脳」が特定秘密隠蔽法の本質について本音をポロリでした。

   『●「恥」の三重塗り: 高市早苗氏・稲田朋美氏の
      「ネオナチ」写真問題・「在特会」機関紙執筆問題
    「それにさらに輪をかけて、「「ヘイト」規制 国会デモにも広げる愚……
     
政権批判は耳が痛くても、民の声に耳を傾けることこそ政治家の
     仕事ではないのか」? その発言者・高市早苗氏は当然として、
     座長・平沢勝栄氏や各委員はこんな発議に異議を唱えないのであれば
     高市氏同様の「愚」「恥」」

   『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
       「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ
    《国民の「知る権利」を侵害する恐れがある特定秘密保護法案をめぐり、
     自民党の石破茂幹事長がブログで、市民団体らのデモ活動をテロ
     とみなした。憲法が定める「表現の自由」に基づく
     市民の政治への訴えを犯罪と同一視する言葉が政権中枢から出たことで、
     法案が成立すれば国民の権利が抑圧されるとの懸念は現実味を増した》

   『●もはやニッポンに「民主主義の看板を掲げる資格はない」
          …アベ様は「盲目的に服従しない者には弾圧で…」


 (田中角栄氏だけでなく、お維も同様な宣伝?)「決断と実行」だってさ? 〝検討氏〟による「検討と不履行。暮らしを破壊」。いまだに、「辺野古が唯一の解決策」なんて言っているしね。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「決断と実行」岸田首相には重いキャッチコピーでは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202206030000091.html)によると、《★自民党は1日、来月の参院選挙へ向けポスターを発表した。キャッチコピーは「決断と実行。暮らしを守る」。党広報本部長・河野太郎は「確かな決断と揺るぎない実行が求められている」と胸を張ったが、72年の田中が指揮した衆院選の自民党のコピーも「決断と実行」だった。「検討する」を連発し、決断力に欠けると野党から言われる首相・岸田文雄にはいささか荷が重いコピーではないか》。

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1527499.html

<社説>土地規制法一部施行 欠陥法は廃止しかない
2022年6月3日 05:00

 自衛隊や米軍基地、国境離島などを対象に周辺の土地利用を政府が調査、規制する土地利用規制法が、1日に一部施行された。

 基地周辺や離島での自由な経済活動を制約し、思想が侵害される懸念もある私権制限を伴う問題だらけの法律だ。狭い土地に基地が集中し、多くの国境離島を抱える沖縄はほとんどが監視下に置かれてしまう。これだけ危険な法律でありながら、罰則の対象となる行為や対象区域などが明確にされないままに、一部とはいえ法が施行された。許されない見切り発車だ。

 全面施行の見送りはもとより、法自体を廃止しなければならない

 全面施行後は政府が「注視区域」や「特別注視区域」に指定すると、土地の所有者名や国籍などの情報を政府が収集し、分析できるようになる。特別注視区域では、一定面積以上の土地売買に事前の届け出が義務付けられる。

 基地や国境離島の機能を阻害する行為(機能阻害行為)について中止の勧告・命令や罰則を出すことも可能となるが、法律の条文は抽象的な表現にとどまり、どのような行為が罰則の対象となるのか具体的に示されていない

 機能阻害行為について法律の条文上明確でないことが法案の国会審議で問題となり、思想、信教、集会、結社などの自由に配慮することなどを求める付帯決議が付されることとなった。

 政府は9月の全面施行に向け、規制対象の区域や行為を検討する有識者の会議を設置し、閣議で基本方針を決める。だが、一部施行の段階になっても「検討中」を繰り返し、必要な情報を伏せている。国民の権利を侵害する規制の中身がどこまで明らかにされるのか全く見えない

 国会審議では、情報収集に公安調査庁内閣情報調査室などの情報機関が協力することや、個人の思想信条を調べることも条文上は「排除されていない」という政府の認識も示された。内閣官房は、実際には土地利用と関係のない事項を調べることは想定していないとしたが、条文上の調査権限や罰則行為があいまいでは、政府が恣意(しい)的に規制を運用する恐れがある。

 戦時中に日本軍が作成した秘密文書「防諜ノ地域的措置ニ関スル説明要図」という資料には、軍事的に重要な施設の周囲を距離で区分し、住民の立ち入り禁止や他地区の人への秘匿、写真撮影の禁止、外国人の旅行制限など、区域ごとの規制措置が記されている。土地利用規制法の設計は、日本軍が戦時下でとったこの措置と重なる

 沖縄戦では治安維持軍機保護の名目で、日本軍が沖縄の住民をスパイ視した安全保障を名目に国民監視を認める土地利用規制法は、戦時体制の再来になりかねない。私権侵害の乱用に歯止めをかけるすべがない欠陥法を全面施行させてはならない
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●《基地を造ることで、沖縄県民の生活を踏みにじってでも安心したいと、一体、誰が思っているんでしょうか。私が闘っている相手》は?

2021年01月30日 00時00分37秒 | Weblog

(2021年01月03日[日])
集英社新書プラスの記事【プラスインタビュー/『証言 沖縄スパイ戦史』第63回JCJ賞日本ジャーナリスト会議)三上智恵氏贈賞式スピーチ/三上智恵】(https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/%e4%b8%89%e4%b8%8a%e6%99%ba%e6%81%b5%e6%b0%8f%e8%b4%88%e8%b3%9e%e5%bc%8f%e3%82%b9%e3%83%94%e3%83%bc%e3%83%81/12549)。

 《沖縄北部で展開された陸軍中野学校の青年将校が仕掛けた秘密戦と国土防衛戦の本質を圧倒的な取材で描き、第7回城山三郎賞、第63回JCJ賞を受賞した三上智恵著『証言 沖縄スパイ戦史』。これを記念して2020年10月10日に行われたJCJ賞贈賞式での三上氏のスピーチを掲載します》。

 三上智恵さんのスピーチ、《なぜこれ以上、軍事要塞の島として、私たち沖縄県民は生きていかなければいけないのかという怒り基地を造ることで、沖縄県民の生活を踏みにじってでも安心したいと、一体、誰が思っているんでしょうか。私が闘っている相手の正体というのは、一体、何なんでしょうか…》。
 《軍隊が自分たちを守ってくれる、どうして自信を持ってそんなことが言えるんですか》 沖縄の過去の経験に何も学ぼうとしない〝本土〟。「軍隊は住民を守らない」…「戦争や軍隊の本質」を学ばない〝本土〟。《狂ったシステムが再起動してしまわないか、私たちは目を光らせていないといけない》。

   『●『沖縄スパイ戦史』(三上智恵・大矢英代共同監督): 
           「「スパイリスト」…歪んだ論理が生み出す殺人」
   『●三上智恵・大矢英代監督映画『沖縄スパイ戦史』…
       「戦争というシステムに巻き込まれていった人たちの姿」

   『●「改めて身に迫るのは、軍隊というものが持つ
      狂気性」(高野孟さん)と、いまも続く沖縄での不条理の連鎖
    《マガジン9連載コラム「沖縄〈辺野古・高江〉撮影日誌」でおなじみの
     三上智恵さんが、大矢英代さんとの共同監督で制作した
     映画『沖縄スパイ戦史』が7月下旬からいよいよ公開…
     「軍隊は住民を守らない」…「戦争や軍隊の本質を伝えたい」》。

   『●『沖縄スパイ戦史』と《記憶の澱》…
     「護郷隊…中高生の年頃の少年たち…スパイと疑われた仲間の処刑…」

    《▼日本軍第32軍の周辺で起きた本島中南部の激戦を「表の沖縄戦」と
     すれば、映画が描くのは北部の少年ゲリラ兵部隊護郷隊」や八重山
     戦争マラリアなどの「裏の沖縄戦」。綿密な取材による証言と資料映像で、
     6月23日以降も続いた遊撃戦の実相をつづる》

   『●自衛隊配備・ミサイル基地建設…『沖縄スパイ戦史』「自衛隊
              …昔と同じく住民を顧みない軍隊の本質」暴露
    「レイバーネット…のコラム【<木下昌明の映画の部屋 243回> 三上智恵
     大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』/住民500人を死に追いやった犯罪】」

   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督…
               「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
               私たちが何を学ぶのかが今、問われている」①
   『●大矢英代さん「私たちは、過去の歴史からしか学べません…
               私たちが何を学ぶのかが今、問われている」②
   『●『沖縄スパイ戦史』: 「それまで『先生』と島の人たちに
           慕われていた山下が抜刀した」…「軍隊の本性」
   『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
               …三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』
   『●《「遊撃戦遂行の為特に住民の懐柔利用は重要なる一手段にして
     我が手足の如く之を活用する」…住民同士を監視させ…批判している…》
   『●《「慰霊の日」を迎えた。…鉄血勤皇隊やひめゆり学徒隊の悲劇が
      伝わる一方、護郷隊の過酷な運命は長年ほとんど知られていなかった》
   『●「戦争マラリア」…いま再び自衛隊配備で先島諸島住民を分断し、
                 「戦争や軍隊の本質」の記憶を蘇らせる…
   『●《戦争体験の継承はどうして必要》? 大矢英代さん《二度と同じ手段で
      国家に殺されないように、生活を奪われないように、知恵をつけること》
   『●《8月ジャーナリズム》と《沖縄にとって戦争は遠い昔話ではない。
     沖縄は、今も一年中、戦争の延長線上を生きている》(大矢英代さん)

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https://shinsho-plus.shueisha.co.jp/interview/%e4%b8%89%e4%b8%8a%e6%99%ba%e6%81%b5%e6%b0%8f%e8%b4%88%e8%b3%9e%e5%bc%8f%e3%82%b9%e3%83%94%e3%83%bc%e3%83%81/12549

プラスインタビュー
証言 沖縄スパイ戦史第63回JCJ賞日本ジャーナリスト会議三上智恵氏贈賞式スピーチ
三上智恵(みかみ ちえ)
2020.12.25

なぜ彼らは鬼になってしまったのか?

沖縄北部で展開された陸軍中野学校の青年将校が仕掛けた秘密戦と国土防衛戦の本質を圧倒的な取材で描き、第7回城山三郎賞、第63回JCJ賞を受賞した三上智恵著『証言 沖縄スパイ戦史』。これを記念して2020年10月10日に行われたJCJ賞贈賞式での三上氏のスピーチを掲載します。


どこかを犠牲にしてでも安心したいというような無意識な欲望

 皆さん、こんにちは。今日は、本当にこんな晴れがましい席に立つことができて、皆さんに感謝しています。

 私、2013年にも、「標的の村」というテレビドキュメンタリーで、同じ場所に立たせていただきました。そのときは、琉球朝日放送の三上智恵でしたが、今、フリーになって6年たち、その間に3本、全部で4本の映画を作りました。もうJCJ賞にかかることなんて一生ないと思っていたんですが、映像作品を離れて書いた750ページのこの活字で、まさか再び選んでいただくことがあるとは、夢にも思っていませんでした。

 この本は「沖縄スパイ戦史」という映画を作った後に、別に誰からも頼まれてもいないし、期待もされていなかったんですが、自分の暴走が止まらなくて、なぜか自分一人で書き続けて、集英社さんにどうか出してくださいと、自分から頼むような形でできた本です。私一人で、黙々とやった仕事を見つけていただいて、本当にどうもありがとうございました。

 私は、沖縄に移り住んでもう26年になります。その報道生活全てをかけてでも止めたかったことがあります。それは、まず高江ヘリパッド建設であり、オスプレイが来ることであり、大浦湾が埋め立てられることであり、それから、今、宮古八重山にどんどん造られています新しい自衛隊のミサイル基地です。

 なぜこれ以上、軍事要塞の島として、私たち沖縄県民は生きていかなければいけないのかという怒りの中で、報道以外にも物を書いたり、講演で全国を回ったり、映画を作ったり、あらゆることをやりましたが、何一つ止めることができず敗北感を積み重ねています

 基地を造ることで、沖縄県民の生活を踏みにじってでも安心したいと、一体、誰が思っているんでしょうか。私が闘っている相手の正体というのは、一体、何なんでしょうかということをいつも考えます。

 もちろん、皆さんの頭の中にまず出てくるのは、日米両政府でしょう。対中国戦略、北朝鮮戦略の中で、日本列島全体をアメリカ軍が使おうしている。沖縄だけではないです。日本列島全体を盾にしようとしているアメリカ軍、アメリカ政府がいます。そして、そこにコバンザメのようにしがみつくことでしか国防を語ることのできない日本政府、この日米両政府が確かに沖縄を軍事要塞化していく大きな力なんですが、でも、これらをエンパワーメントしている日本の国民、大衆が「北朝鮮が怖い、中国が怖い、自衛隊に守ってほしい、アメリカ軍にもっと守ってほしい」と考えている大衆の欲望、安心したい、どこかを犠牲にしてでも安心したいというような無意識な欲望が、彼らに力を与えています。

 そこで私が言いたいのは、軍隊が自分たちを守ってくれる、どうして自信を持ってそんなことが言えるんですか?ということです。皆さん、沖縄戦のことを知らな過ぎるのではないですか?ということを、私はいつも、基地を造りたい大きな力、目に見えない力に対して、空に叫んでいたようなところがあります。

 私は、今まで基地建設に苦しんでいる人たちのところに行って、カメラを回すということをやってきたんですが、もうそういうことをしていても追いつかない。これを止めるためには、沖縄戦から直接、苦い薬を抽出して、日本国民の“強い軍隊に守ってもらいたい”というような妄想を解体していく、そういう作業が必要だと思って、「沖縄スパイ戦史」というドキュメンタリーを作りました。その後に、この本を書いたわけです。


被害者の視点だけでは見えてこないもの

 この750ページは分厚くて非常に評判はよくないわけですが、750ページを一遍に書かなければいけない必然がありました。

 最初の三分の一ぐらいは少年兵の証言です。先ほど丁寧に説明がありましたから、護郷隊の説明は省きますが、そのように自分の故郷を守るんだというような名前がつけられて、沖縄の15、6歳の少年たちが、陸軍中野学校の22、3歳のエリート青年将校たちに訓練をつけられて、千人規模のゲリラ兵部隊がいたということは、まず知られていません。

 本土の優秀な大学生、22、3歳が、沖縄の中学校、高校の子供を引き連れて、最後、沖縄が玉砕してからも、沖縄からどんどん本土に爆撃しにいくアメリカ軍を、後方からずっと攪乱し続けろという、物すごい命令を大本営も下したものだとあきれ果てる上に、こうやって子供たちを戦わせたということを日本の歴史の汚点としてちゃんと刻んでほしいと思いますが、その歴史秘話を伝えたかったわけではないんです。この少年兵たちを通して戦った側の視点から沖縄戦を見直していくことが可能になる、その必要があったんです。

 沖縄戦というのは、住民の視点でその被害を語るということを一生懸命やってきた分野なんです。もともとは、防衛省が軍隊側の視点から沖縄戦を記録していくということがまず最初にあって、占領下に生きていた沖縄県民が、住民の視点で沖縄戦を語れるようになるまで長い長い積み重ねがありました。私は、ずっと沖縄戦のことを何十年もテレビ報道の企画やドキュメンタリーでやってきたわけですが、沖縄戦を住民のほうから見るのが当たり前ということでそればかりやってきたので、戦う側の論理は重視して来なかった。でも特に、北部の戦争の場合、戦った日本兵の二、三割は沖縄の人たちです。だから、日本軍は数々の残虐行為を住民にしていますが、それは差別の構図だけでは語れない被害者の視点だけでは見えてこないものがあります。


   (贈賞式での三上氏)


「軍の機密を知ってしまった人は殺してもいいんだ」

 では、何が起こっていたのか。この少年たちは、刀に憧れて、上官たちに、ここにいる村上(治夫)さん、岩波(壽)さん、とても格好いい隊長たちです。人格者でもありました。戦後も生き残って、いろいろな証言も残してくれています。彼らに憧れて、自分たちの故郷を守るんだということで戦いに入っていくわけです。でも、その視点から見ていくと、住民というのは労働力なんです。食料を作って自分たち軍隊に渡してもらう。それから、陣地構築を手伝ってもらう。陣地構築を手伝ってもらうと、どういうことになるか。軍の機密を皆さんが知ってしまうんです。だから、ここが皆さんの村だとすると、護郷隊でも、日本軍でもそうですが、手伝ってもらうと、皆さん、もう知ってはいけないことを知ってしまうわけです。

 だから、ここにアメリカ軍が上陸してくるという段になったら、お互いに監視をさせます。それで、スパイにならないよう、つまり皆さんが知っている知識を、アメリカ軍に捕まったからといって、絶対にしゃべるなといってもほぼ不可能なんですが、この中でスパイになりそうな人たちを順番にリストアップして、上から殺していくということをやりました

 沖縄の北部では、複数の箇所で証言がちゃんと残っているんです。そのスパイリストに載せられて、最後は使われた上に始末される、消されていくというような運命に、どうしても住民はなってしまうわけです。

 三二軍の参謀だった神直道さんは、琉球新報の取材に対して、戦後にはっきり「沖縄戦では住民を守るという任務はなかった。作戦に入っていなかった。住民は足手まといだった」と言っています。軍隊にとって住民は、どのように見えるのか。作戦をつくる側にとって、それから遂行する側にとって。もう敵が来てしまい、住民を守る作戦もない中で、沖縄県民が守ってもらいたいと思って兵隊に寄りかかっていきます。陣地にも入ってきます。もう迷惑でしかないということが、この少年たちの証言を読んでも痛いほど分かります。

 次に私たちが持つかもしれない軍事組織、今の自衛隊が軍事組織であるかどうかということは議論があるかもしれませんが、それが国防軍になっていくといったときに、あの残酷な旧日本軍ではなく、本当に私たち国民を守るための存在として生まれ変わるのかどうかというところは、注視していかなければならない。

 軍の機密を知ってしまった人は殺してもいいんだ、ということの裏づけになったのは軍機保護法です。それと同じ建てつけの法律が特定秘密保護法です。ですから、特定秘密保護法ができたときに、私たち地元の報道機関はものすごい危機感で報道しました。既に、アメリカ軍と日本の軍隊と一緒に生活をしている沖縄県民にとって、特定秘密保護法というのはあの軍機保護法の復活だという危機感を全国の人たちと共有できていないんです。そういう意味でも、この本はぜひ読んでほしいです。

 一つの例ですが、スパイリストに載ってしまった米子さんの話が出てきます。十八歳の中本米子さんは、今帰仁村にある運天港にいた白石隊と呼ばれる魚雷艇部隊で、かいがいしく働いていました。でも、米子さんは、ある日、地下に造られた巨大な弾薬庫を見てしまいます。そのことでスパイリストに載って、18歳の女性が、何も悪いことをしていないのに命を狙われていきます。

 その中で、武下少尉という青年将校が出てきます。この白石部隊の武下少尉は、屋我地島という島に住んでいたヨネちゃんとスミちゃんという十八歳の二人の女の子だけは殺すな、この二人の少女を殺すんだったら、俺がおまえを殺すと言って、ヨネちゃんを守ってくれたというエピソードが映画にも出てきます。

 でも、武下少尉は、ほかに今帰仁の人を殺しています。つまり、住民を粛清する係だったわけです。その後、武下少尉は、アメリカ軍にアジトを暴かれて殺されてしまうので、1945年に亡くなっているんです。


武下少尉は今帰仁で観音様になって祀られている

 この話から、本当にいろいろなことを学ぶことができるんですが、実は私、映画が終わってから知ったんですが、武下少尉は今帰仁で観音様になって祀られているんです。通称、武下観音と言われていますが、南海の塔というところに祭られています。

 彼は、日記を残していて、その日記の中に、オダさんと書いてあるんですが、太田守徳さんを殺害したことをちゃんと自分で書いています。だから、日本軍が沖縄の住民を殺す証拠を唯一、日記に残したのが武下少尉なんです。この人が、なぜ沖縄県民を殺した武下少尉が祀られているのか、最初は意味が分かりませんでした。そこから、また、ずっと今帰仁に通って、いろいろな話を聞いていくわけです。

 確かに、1944年に日本軍が入ってきたときは、もう連戦連勝の輝かしい日本軍だと聞かされているので、沖縄県民はみんな大歓迎しました。どんな協力でもしました。軍と住民の蜜月は確かにあったわけです。ですから、地元の女性たちも、とても軍隊を支えていったんです。でも、その後、やはり裏切られていく。

 では、戦後、何で観音様にまでなったのか。その後、この戦争を引きずっている元兵隊や遺族たちが、ずっと足しげく沖縄に通ってくるわけです。この苦い経験を、どうやって県内、県外の当事者たちが、戦後乗り越えていったのかという第2幕が存在するわけです。


狂ったシステムが再起動してしまわないか、私たちは目を光らせていないといけない

 その虐殺に関わってしまって、名前が知れている人を3人、「虐殺者たちの肖像」という章がありますけれども、私は深追いをしました。もちろん全員亡くなっています。

 結論から言うと、誰も鬼ではなかったんです。沖縄県民に牙をむくつもりで、沖縄戦に参加した日本兵など一人もいません。なのに、なぜ彼らは鬼になってしまったのかどういうシステムが彼らを鬼に変えていったのかということを、私たちは重々知らないといけないんです。そうでないと、本当に善意の、武下少尉なんていう方は、家族がつくった回顧録とかを見ると、とても爽やかで、非の打ちどころのない、学業もできる、文章も上手、優しくて、近くにいたら本当に友達になりたいタイプの方だったと思いますが、なぜ彼らが鬼になったのかその狂ったシステムが再起動してしまわないか、私たちは目を光らせていないといけないんです

 沖縄に住んでいると、この国が戦争に向かって、また加速度的に進んでいくという恐怖をまざまざと感じることができます。沖縄戦の悲鳴が、うめき声が、まだ収まっていない島に住みながら、もう一度ここを戦場にするような世の中には死んでもしてはいけない、ということでこの本を書きました。この本が、本当に日本国民全員に効く、次の戦争を止めるための最高のワクチンとして機能するように、これからも沖縄戦から次の戦争を止めていく、そういう活動を頑張っていきたいと思います。

 どうもありがとうございました。


プロフィール
三上智恵(みかみ ちえ)
ジャーナリスト、映画監督。毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。初監督映画「標的の村」(2013年)でキネマ旬報ベスト・テン文化映画部門1位他19の賞を受賞。フリーに転身後、映画「沖縄スパイ戦史」(大矢英代との共同監督作品、2018年)は、文化庁映画賞他8つの賞を受賞した。著書に『証言 沖縄スパイ戦史』(集英社新書)など。

本編114分に加え73分に及ぶ特典映像も収録した映画「沖縄スパイ戦史」DVD(紀伊國屋書店)も発売中。
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●『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211)についてのつぶやき

2014年01月21日 00時00分42秒 | Weblog


自然と人間』(2014年1月号、Vol.211)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge

 最も注目の記事は、【緊急インタビュー! 国のかたちが変わる!? 「岐路に立って思うこと」 室田元美×森達也】と松元剛氏【天王山となる名護市長選 「辺野古ノー」の分岐点】。

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①『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 森達也さん【第94回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「「この法案は平成の治安維持法」・・・88年前も・・・強引に・・・法案を成立させた。・・・日本は戦時体制へとなだれ込んでゆく」。「壊憲」「戦争を出来る国へ」http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/50d159a28c4946d9759456c534ac1910

②『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 森田実さん【特定秘密保護法を強引に成立させた安倍内閣と自民党】、「戦前の治安維持法も軍機保護法も、長い間に何回も改正され国民を弾圧する法律として、ひどいことをする道具となったのです」。脳ミソの中身(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/50d159a28c4946d9759456c534ac1910

③『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 志葉玲氏【人権意識皆無の安倍政権が秘密保護法を手にする危険】、「隠された自衛隊の違憲活動・・・国会議員も「秘密」に触れられない・・・自民党は秘密保護法を濫用する」。なんせ我々は「テロリスト」ですから(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a67e3a42d79f822ec49e6946dbde3e93

④『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 【緊急インタビュー! 国のかたちが変わる!? 「岐路に立って思うこと」 室田元美×森達也】、「自分たちに対してもっと絶望した方がいい」。でも、絶望しているのは「自公の政治家や翼賛野党の議員」非投票者・非支持者だけ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8577741e2a47d510acf5109607e69e21

⑤『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 編集部【三鷹事件再審で歴史の扉が開かれるか】。「家族が理不尽な処遇をされることはあってはならないと思います。ましてや冤罪ではたまったものではありません」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/841f9e268326a5e657b01b9889a5c0e3

⑥『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 松元剛氏【天王山となる名護市長選 「辺野古ノー」の分岐点】、「「琉球処分官」・石破氏・・・保守、公明に広がる反発・・・「辺野古は死んだ」」。札束攻勢。本当に重要な選挙(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/25eaa805cd8c52ab4ffc03aa92759f3a

⑦『自然と人間』(2014年1月号、Vol.211) / 【大谷昭宏の言いたい放題/2013年12月6日は「日本の民主主義が死んだ日」】、「特定秘密保護法案成立 それでも民主主義を守る努力を」「身内が身内をチェックする第三者機関」「いずれ廃案に、それまで使わせないこと」。自公支持者の重い責任(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d75cc1675b25b8cb8c98d4cc38b06441
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●「戦争できる国」の未来: 「兵士は言った。「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」」

2013年12月26日 00時00分32秒 | Weblog


asahi.comの記事【武器輸出の新原則策定へ 安倍内閣が初の国家安保戦略】(http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170016.html)。
東京新聞の記事を3つ。【首相、憲法解釈変更へ意欲 集団的自衛権で】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013121701002300.html)、
社説【国家安保戦略を決定 平和国家の大道を歩め】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121802000164.html)、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013121802000120.html)。
asahi.comの記事【(どうする?秘密法)命より重い情報ない 三上智恵さん】(http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312210314.html)。

 アナクロな富国強兵政権は、「武器輸出を原則禁じた武器輸出三原則に代わる新原則を定める方針を打ち出した」そうだ。「平和」主義が聞いて呆れる。「戦争できる国へ」が「平和主義」と云うんだからどんな論理? 「死の商人主義

   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の
                    非常に危険な思い入れ、それに手を貸す責任
   『●「『平成の治安維持法』を作った総理」の「時代錯誤の富国強兵」
   『●トルコ原発、「責任」を持って「死の灰」は
         日本に逆輸入してあげるのですか? 日本で10万年管理??

 さらには、「集団的自衛権に関する憲法解釈変更に取り組む強い意欲を表明した。自らが設置した有識者懇談会の会合で「個別的自衛権だけで国民の生存を守り、国家の存立を全うできるのか。弾道ミサイルなどの脅威が容易に国境を乗り越え、瞬時にわが国にやってくる時に集団的自衛権が必要ないのか」と訴えた」そうだ。どうやって国を守るつもりなのか? それに、猛毒法で国内の「テロリスト」が潰されている、とタカを括っているようだ。

   『●「数十万人単位のテロリスト」のいる
                   「そんな国の与党の首脳」が隠蔽法の本音をポロリ
   『●「テロリスト」潰し・・・・・・「日本の民主主義は、もうオシマイだ」

   『●自公議員・翼賛野党議員に投票した彼・彼女たちに「罪の意識はまったくない」

 「チリの歌手ビクトル・ハラ・・・・・・軍事クーデターで、ハラはチリ・スタジアムに連行された・・・・・・なお歌おうとして射殺された。兵士は言った。「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」」・・・・・・「戦争できる国」に向かうこの国に、このビクトル・ハラの射殺を重ねることは杞憂だろうか? 「テロリスト」に猛毒法の「銃口」を向け、「戦争できる国」を望む「兵士」は言った、自公政権を「潰してみろ。それでも、潰せるものなら」。

   『●『標的の村』三上智恵さんインタビュー
   『●子供にもSLAPPする国:
      三上智恵監督・映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~
   『●秘密隠蔽法: 「もっと絶望した方がいい」・・・
                   「絶望」させられたのは自公・翼賛野党非支持者ばかり

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http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312170016.html

武器輸出の新原則策定へ 安倍内閣が初の国家安保戦略
2013年12月17日11時17分

 安倍内閣は17日、外交・安全保障の基本方針となる国家安全保障戦略(NSS)を初めて策定し、これを支える防衛大綱、中期防衛力整備計画とともに閣議決定した。NSSは「積極的平和主義」を基本理念に、中国や北朝鮮への強い懸念を表明。武器輸出を原則禁じた武器輸出三原則に代わる新原則を定める方針を打ち出した。
 NSSの策定にあたって、連立を組む公明党との間で議論になった「愛国心」に関する条項は、「我が国と郷土を愛する心を養う」との表現を入れた。
 NSSでは「国際協調主義に基づく積極的平和主義」を基本理念とした理由を「国際社会において我が国に見合った責任を果たすため」と説明。これは、安倍晋三首相が目指す、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を視野に入れたものだ。ただ、安倍政権は行使容認に慎重な公明党に配慮して解釈変更を来春以降とする方針で、NSSでは集団的自衛権に直接は触れなかった。
 一方で、戦後日本の平和主義に基づいた武器輸出三原則は緩和する方向で見直し、新たな武器輸出管理原則を策定する方針を示した。共同開発・生産に参画して防衛装備品のコストを抑えるため、(1)移転を禁止する場合の明確化(2)移転する場合の限定と厳格審査(3)目的外使用と第三国移転に関する適正管理――に留意するとした。ただ、新原則策定については、公明党に慎重論があり、具体的な内容について与党内で議論している。

・・・・・・・・・。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013121701002300.html

首相、憲法解釈変更へ意欲 集団的自衛権で
2013年12月17日 20時15分

 安倍晋三首相は17日、集団的自衛権に関する憲法解釈変更に取り組む強い意欲を表明した。自らが設置した有識者懇談会の会合で「個別的自衛権だけで国民の生存を守り、国家の存立を全うできるのか。弾道ミサイルなどの脅威が容易に国境を乗り越え、瞬時にわが国にやってくる時に集団的自衛権が必要ないのか」と訴えた。
 外交と安全保障政策の初の包括的指針となる「国家安全保障戦略」と、今後10年程度の防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」を閣議決定したのを踏まえ、防衛力強化に向けた議論を加速させる方針だ。

(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013121802000164.html

【社説】
国家安保戦略を決定 平和国家の大道を歩め 
2013年12月18日

 安倍晋三首相が主導した国家安全保障戦略は、戦後日本が歩んできた「国のかたち」を変質させかねない。「平和国家は踏み外してはならない大道だ。
 政府が初めて閣議決定した国家安全保障戦略は、今後十年程度を念頭に置いた外交・安保の基本方針を示したものだという。
 防衛力の在り方を示した新「防衛計画の大綱(防衛大綱)」、二〇一四年度から五年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」と同時に決定されたことは、戦略、防衛大綱、中期防の一体性を示す。
 外交よりも「軍事」に重きが置かれていることは否定できない。

武器三原則堅持を
 戦略は基本理念で、日本が「専守防衛に徹し、他国に脅威を与えるような軍事大国とはならず、非核三原則を守るとの基本方針を堅持してきた」と指摘し、「平和国家としての歩みを引き続き堅持」すると決意表明している。
 先の大戦の反省に基づく平和国家路線は、国際社会の「高い評価と尊敬」を勝ち得てきた戦後日本の「国のかたち」である。引き続き堅持するのは当然だ。
 同時に、この「国のかたち」を変質させかねない要素も随所にちりばめられている。その一つが武器輸出三原則の見直しである。
 紛争当事国などへの武器や関連技術の輸出を禁じる三原則が果たした役割を認めつつも、「武器等の海外移転に関し、新たな安全保障環境に適合する明確な原則を定める」と、見直しを打ち出した。
 高性能化、高価格化している防衛装備品は国際共同開発・生産が主流になっているというが、三原則の理念は堅持しなければならない。国際紛争を助長したり、日本の信頼が損なわれることにならないか、厳密な検討が必要だろう。
 目先の利益にとらわれて日本の安全が脅かされれば本末転倒だ。

戦略的忍耐の必要
 中国の軍事的台頭や北朝鮮の核・ミサイル開発など、東アジアの安保環境が緊迫化していることは否定できない。日本政府としてどう対応するのか、政権の力量が問われる場面ではある。
 戦略は、地域の平和と安定のための責任ある建設的役割と、軍事面での透明性向上を中国に促すことを打ち出した。このことは日本のみならず、アジア・太平洋地域の平和と安定に資する。困難だろうが、外交力を駆使して中国に粘り強く働き掛けてほしい。
 将来的には「東アジアにおいてより制度的な安全保障の枠組みができるよう適切に寄与」する方針も明記した。東アジアに中国を含む形で安全保障の制度的な枠組みができれば、地域の安定には望ましい。すぐには実現しなくても、戦略として掲げる意義はある。
 心配なのは、偶発的な衝突が本格的な紛争に発展することだ。
 戦略には「不測の事態発生の回避・防止のための枠組み構築を含めた取り組みを推進する」と書き込んだ。日中両政府はホットライン設置や艦艇、航空機間の連絡メカニズム構築にいったん合意しながら、棚上げ状態になっている。
 中国が沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定し、緊張はさらに高まっている。早期の運用開始に向け、中国説得の労を惜しむべきではない。
 中国の軍事的台頭に毅然(きぜん)と対応することは大切だが、挑発に「軍備増強」で応じれば、軍事的な緊張を高める「安全保障のジレンマ」に陥りかねない。時には耐え忍ぶ「戦略的忍耐」も必要だ。
 しかし、防衛大綱では、これまでの「節度ある防衛力」を「実効性の高い統合的な防衛力」に書き換えてしまった。
 ストックホルム国際平和研究所の調査によると、軍事支出である防衛費だけをみれば、日本は世界五位(一二年)である。そのうえ防衛費の増額に転じ、防衛力整備から「節度」を削れば、周辺国が疑心暗鬼になるのも当然だ。
 国家安保戦略、防衛大綱、中期防を俯瞰(ふかん)すれば、自衛隊を増強して、日米の「同盟関係」を強めようとの安倍内閣の姿勢が鮮明である。その先に待ち構えるのは、集団的自衛権の行使容認と、自衛隊を国軍化する憲法改正だろう。
 果たしてそれが、平和国家の姿と言えるのだろうか。

軍略よりも知略
 プロイセンの軍事学者、クラウゼビッツが著書「戦争論」で指摘したように、戦争が政治の延長線上にあるならば、軍事的衝突は外交の失敗にほかならない。
 防衛力を適切に整備する必要性は認めるとしても、それ以上に重要なことは、周辺国に軍事的冒険の意図を持たせないよう、外交力を磨くことではないのか。
 日本で暮らす人々を守り、アジアと世界の安定、繁栄にも寄与する。そのために尽くすべきは、軍略ではなく、知略である
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2013121802000120.html

筆洗
2013年12月18日

 街角に音楽が流れる。歳末の商店街のジングルベルも高円寺駅前の若者の歌もいい。とりあえずは「平和」だ▼霞が関で「ケサラ」のトランペット演奏が聞こえた。抗議集会のようだ。切ないイタリア歌謡の不意打ちにちょっとはなをすする。「ケサラ」は「なんとかなるさ」の意味でホセ・フェリシアーノが歌った原曲は家出する男の歌。日本には反戦、抵抗を歌う訳詞(にしむらよしあき)がある▼チリの歌手ビクトル・ハラ。訳詞に「ビクトル・ハラを決して忘れはしないさ」とある。四十年前の一九七三年九月の軍事クーデターで、ハラはチリ・スタジアムに連行された▼『禁じられた歌 ビクトル・ハラはなぜ死んだか』(八木啓代著)によると、ハラはスタジアムでも逮捕者のために歌った。兵士にギターを奪われた。手拍子で歌った。銃の台尻で腕を砕かれた。なお歌おうとして射殺された。兵士は言った。「歌ってみろ。それでも、歌えるものなら」▼チリ大統領選決選投票でバチェレ前大統領が勝利した。バチェレさんの父親も軍事クーデターで拷問され死んだ。バチェレさんも母親と拘束された。「痛み」を知る指導者である▼「この牢獄(ろうごく)にいるのはもう前に進むことなく、ゆっくりと死を待つ番号ばかり」。ハラがスタジアムで書いた悲痛な詞。街角に音楽が流れる穏やかな日常のありがたさを思う。
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http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312210314.html

(どうする?秘密法)命より重い情報ない 三上智恵さん
2013年12月21日21時17分

■琉球朝日放送キャスター・三上智恵さん

 多くの人は「国防上の秘密があるのは仕方ない」とか「スパイ容疑で罰せられるのは映画の世界」と思っているのではないでしょうか。しかし、沖縄では機密を知っていたために死に追いやられた住民がたくさんいました
 情報を漏らすものは極刑という軍機保護法があった沖縄戦でのことです。住民は軍人と同じ屋根の下で暮らし、陣地の構築や奉仕にかり出されました。軍の編成や動向など軍事機密に通じていました。だから、敵が上陸し捕虜になって情報が漏れることを恐れた日本軍から「スパイか」と切りつけられ、自決に追い込まれた。自分の身を守るため「あいつがスパイだ」と密告する人もいました。
 特定秘密保護法は軍機保護法の再来です。いまも米軍や自衛隊と隣接して生活する沖縄の住民が、いつまた不都合な存在となり、処罰の対象にされるかと危惧しています。
 事故の多いオスプレイが使う着陸帯の建設に反対する東村(ひがしそん)高江の住民たちが主人公のドキュメンタリー映画「標的の村」を制作しました。家の近くに何がどのくらい飛来するのか、命を守るために知ろうとするのは当然です。しかし、「秘密を保有する者の管理を害する行為」とされて監視対象になりかねません。
 軍事機密の漏洩(ろうえい)を厳罰化した先にもたらされた悲劇を知るこの島から、法の危うさを何度でも訴えていきたい。人の命よりも先に守るべき情報などあるはずはありません
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●「「秘密」は秘密」: 「国家の秘密はときに悲劇を生」んでいた時代に逆戻り

2013年11月20日 00時00分39秒 | Weblog


東京新聞の記事【「秘密」は秘密って ばかな話 作家・沢地久枝さん】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110402000126.html)と【軍機密、戦後も闇の中 輸送船撃沈 北海道・厚岸海岸】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013111890070431.html)。

 「秘密」は秘密って、そんな恐ろしい法案ってあるのだろうか。たとえ「秘密」の定義や範囲が明らかになったとしても、安倍首相が選んだ、安倍首相お気に入りのメンツでそれを議論するのであれば、いくらでも安倍首相や自公政権に都合良く恣意的に判断できる。こんな「猛毒」は廃案にする以外に道はないが、有権者が自公にフリーハンドを与えてしまい、かつ、与党もどきの野党ばかりで、真に頼れる野党が少数派の現在、事態は非常に悲観的である。

 戦前、「国家の秘密はときに悲劇を生」んでいたそうだ。「終戦前年・・・・・・事件は軍機保護法により軍事機密として伏せられ、うわさした人も同法違反で刑務所に送られ」、さらに、「死んだという事実しか知らされなかった乗船者の遺族は戦後、最愛の肉親の最期の地を求め、三十八年間も道内をさまよった」そうだ。そんな戦前のような時代に、自公の議員やそれを支持する有権者、「維新」や「みんな」のような情けない与党もどきの野党は、引き戻したいらしい。

 森達也さんは特定秘密保護法案が可決されなくても、既に「国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要」とのご意見だ。

   『●森達也さん『国民を騙し続けたこの国には秘密保護法など不要』
   
     「でもアメリカは復元する。ジャーナリズムと国民の知る権利への意識
      あるからだ。日本は復元しない。行ったら行きっぱなしなのだ。
       そんな国で秘密保護法がもうすぐ成立する。どんな状態になるのだろう。
      機密を理由にやりたい放題。とてもとても楽しみだ」

 一方、「密約事件」の被害者西山太吉元毎日新聞記者は「うそをつく人達が作ろうとしている危険な法案」であることを指摘されている。

   『●西山太吉さん密約事件が示すもの:
          「一人歩きし、拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」
   
     「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
      (佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。また、「西山事件が
      示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。その時の権力に
      よって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」
     「「公務員法でも政と官がその気になれば、
      ジャーナリストなんぞ簡単に逮捕できるということ」だったが、
      それ以上の強力な「猛毒」を安倍首相や自公議員は欲しいらしい。
      自公議員への投票者や支持者は、そんな「猛毒」をどう思っている
      のでしょう?」

   『●西山太吉さんが喝破、「うそをつく人たちが作ろうとしている危険な法案」
   
    「西山太吉さん曰く、「政府に都合が悪い情報が、永久に秘密にされる恐れが
      あることだ。・・特定秘密の指定から30年たっても内閣が承認すれば
      無期限に指定を延長できる。国には昔から情報を国民に隠す体質があるが、
      法案が成立すれば隠蔽される情報の範囲がさらに広がる。
      秘密国家の誕生につながりかねない、恐ろしい法律」。そして、
      安倍晋三首相や麻生太郎外相らのような「うそをつく人たちが作ろう
      としている危険な法案」と喝破」

   『●特定秘密保護法案:
       「うそをつく人たちが作」る猛毒を「いい内容に仕上がっている」認識とは!?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013110402000126.html

「秘密」は秘密って ばかな話 作家・沢地久枝さん
2013年11月4日 朝刊

 機密を漏らした公務員らへの罰則を強める特定秘密保護法案に、強い懸念が広がっている。一九七二年の沖縄返還をめぐる日米密約を、著書で取り上げたノンフィクション作家沢地久枝さん(83)は「この法律が成立したら、密約の当時よりもっとひどいことになる。憲法がどんなことを定めていても全部吹っ飛ぶのではないか」と憂える。

 「とんでもない法案だとあきれました。こんなに内容が分からない法案は初めて見た。具体的な部分で『政令で定める』と書いてある箇所がいくつも出てくる。政令は、政府がいくらでも出せるものです」

 特定秘密とは、安全保障に著しい支障を与える恐れがあって特に秘匿する必要のある情報で、防衛相ら行政機関トップが指定する。「一般の人には、自分が特定秘密に触れているのか分からない。文章を書く人が取材した後、これは特定秘密だと言われたらアウト。特定秘密の秘密とは何ですかと聞いても『それは秘密です』なんて、こんなばかな話はない」

 政府は今国会中の成立を目指しているが「戦争中の法律よりひどいのではないか。当時、軍事機密に触れるようなことは一般の人も予測できた。今度の場合、想像ですが、何が特定秘密かはだいたい米政府との話し合いで決まるのではないか。今急いでいる理由は、日米関係を特に軍事面で円滑にするため、日本はこうしますという約束を米国に見せようとしているんだと思いますね」

 沖縄返還の日米密約に迫った新聞記者が逮捕された外務省機密漏えい事件を、著書「密約」で取り上げ、密約の文書開示請求訴訟にも原告として加わった。「法案が成立すれば警察国家のようになる。特定秘密の保護措置として警察庁長官はいろんなことができる。戦争中の日本人は『警察ににらまれたらまずい』と思いながら話していた。そういう時代に戻る可能性が非常に大きい」

 罰則で、公務員らが特定秘密を漏らすと最高十年の懲役に、漏らすよう働き掛けた場合も五年以下の懲役となる。「公務員は恐ろしくて何も言わなくなるし、情報提供を受ける側も取材しにくくなる。おかしいと思うことを調べ、社会のためだと思って発表しても、特定秘密を公にしたと認定されれば罪に問われるかもしれない。記者やライターがさらし者になり、公務員も被告になるのです。われわれがこれも特定秘密かと用心深くなっていけば、この国の言論は窒息します。それが法案の狙いかと思います」

 法案は、平和主義や国民主権、基本的人権の尊重という憲法の基本原理に対する反動とも指摘する。「明らかな憲法違反です。米国の戦略の中で戦争に向かう約束をしても、秘密といえば分からない。この法律が通った瞬間に日本は別の国になるそれほど悪い法律で、憲法を変えなくても何でもできる。憲法九条や九六条を変えると言えば反論できるが、特定秘密の内容には反論できない」

 安全保障に関する情報を守るのが目的としているが「安全保障自体がはっきりしたものでないから、どれがその情報か分からない。みんな特定秘密にしてしまえば国は答えなくていいし、憲法も無視できる。こんな法律のある国を、次の世代に渡せますか」。

   ×   ×

 さわち・ひさえ 三〇年東京生まれ。中央公論社を経て「妻たちの二・二六事件」でデビュー。「火はわが胸中にあり」で日本ノンフィクション賞。ミッドウェー海戦の克明な調査で菊池寛賞。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013111890070431.html

軍機密、戦後も闇の中 輸送船撃沈 北海道・厚岸海岸
2013年11月18日 07時06分

 国家の秘密はときに悲劇を生む。終戦前年の一九四四年、北海道近海で二千数百人の陸軍兵を乗せた輸送船「日連丸」が米軍に沈められた。事件は軍機保護法により軍事機密として伏せられ、うわさした人も同法違反で刑務所に送られた。死んだという事実しか知らされなかった乗船者の遺族は戦後、最愛の肉親の最期の地を求め、三十八年間も道内をさまよった。 (飯田孝幸)

 北海道・釧路港から東に約五十キロ。厚岸(あっけし)町の海岸近くにある正行寺(しょうぎょうじ)に一九八二年七月初旬、釧路市役所から電話が入った。「日連丸の遺族が遺体の漂着した場所を探している。何か知りませんか」。当時住職だった朝日正芳さん(95)の脳裏に、家族にも長年秘してきた出来事が浮かんだ。

 四四年三月十八日夜、寺の周囲にはまだ雪が残っていた。突然現れた憲兵が、負傷者を寺に収容することを告げる。すぐに四十人近い負傷者と数体の遺体が納骨堂に運び込まれた。

 彼らは日連丸の数少ない生き残りだった。二日前、千島に向けて釧路港を出発したが二時間後に潜水艦に撃沈された。大本営は日本軍の「快進撃」を発表している。日本近海まで米軍が迫っていることを国民に伏せるため、日連丸の沈没は軍事機密となった。

 負傷兵は人目に触れないよう正行寺に運ばれた。正芳さんは「憲兵が常駐し、負傷兵とは一切口を利くことができなかった。私たちは外出も許されなかった」と振り返る。

 やがて、近くの海岸にも遺体が何体も漂着。磯漁のシーズンだったが、地元の人たちは海岸から閉め出され、口を閉ざした。「せき払い一つできない、がんじがらめの時代だった」と正芳さん。釧路では船舶会社の役員ら二人が、日連丸沈没のうわさ話をしたとして逮捕され、実刑判決を受けた。

 日連丸の兵士らの遺族が戦死を知るのは三カ月後。届けられた白木の箱に遺骨はなく、戦死公報に「北方海域にて戦死」とだけ書かれていた。

 戦後、遺族たちは夫や父親の最期を知ろうと、わずかな手掛かりを頼りに北海道内を尋ね歩いた。夫を亡くした仙台市の志田すえのさんはある日、探し疲れて「夢でいいから、どこにいるか教えて」とつぶやいた。同じく夫を亡くした佐久間つねさんと長男の博信さんも、仙台市から何度も釧路を訪れた。

 八二年七月、博信さんは会社を一週間休んで釧路に。最終日、市役所を訪ねると、担当者は「遺体を収容したことがあるかも」と、市内の全ての寺に電話してくれた。念のため近くの厚岸町にも広げたところ、正行寺にたどり着いた。地元紙などに報道され、一気に情報が集まった。

 「厚岸の海と多くの人が、私たちが来るのを四十年間待っている」。母の言葉に押され博信さんは八四年、正行寺で慰霊法要を行う。四年後、遺族らは太平洋を見下ろす愛冠(あいかっぷ)岬に慰霊碑を建立した。

 再び、国家が秘密を定める特定秘密保護法案の審議が国会で進められている。志田さんと佐久間さん、博信さんはすでに亡くなったが、日連丸遺族会の事務局を務める志田さんの長男辰継(たつつぐ)さん(69)は「何でも秘密にする時代じゃない。あんな時代にもどるべきじゃない」と静かな口調で話した。

<軍機保護法> 1899(明治32)年に制定された。条文は8条だけ。軍事秘密の探知・収集、職務上あるいは偶然知り得た軍事秘密の漏えい、防衛施設の撮影・模写などを禁止した。1937年に改正され、秘密の種類・範囲を明確化する一方、軍事上秘密にする必要のある地域への立ち入り制限を可能にし、スパイ団の編成を処罰できるようになった。

(東京新聞)
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