Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●『DAYS JAPAN(2010年2月号)』読了

2010年10月31日 04時48分29秒 | Weblog

DAYS JAPAN』(2010年2月号)、10月に読了。「広河隆一責任編集◎世界を見るフォトジャーナリズム月刊誌」、「一枚の写真が国家を動かすこともある」。

 伊原美代子氏、「いつも心にお日さまを」(pp.20-21)。日本ドキュメンタリー写真ユースコンテスト優秀賞。「猫のふくまると一緒にお昼寝」。

 斎藤美奈子さん、「OUTLOOK/普天間基地移設問題の前に立ちはだかる「もうひとつの壁」」(p.23)。「それにしても、この件でもっともワケが分からない動きをしているのは首相でも関係閣僚でもなくメディアである。誰かがちょっと何かを言っただけですぐに色めきたって、米政府のご機嫌を損ねたら大変だと騒ぐ。日米関係が危ないとふれ回る。この人たちはいったい何? 米政府の回し者? それとも壊れた警報器?/・・・/しかし、壊れた警報器と化したメディアは「取り返しのつかない事態になってしまった」みたいな論調で書きたてた。・・・と、ことさらに「異例」であることを強調し、・・・と、知る由もないクリントン長官のご機嫌まで勝手に憶測して見せたのは朝日新聞。・・・とやはり「異例」を強調し、・・・と、聞いてもいない米政府内の感情を勝手に代弁してみせたのは読売新聞。/・・・/しかもこの件には後日談があり・・・。つまり「異例の呼び出し」は藤崎大使のウソ、ないしは勘違いであり、「不快感」「不信感」も捏造に近かったことになる。/・・・沖縄同様、基地を望んでなどいないのだ(その意味ではグアム移転を主張している社民党にも相当に問題がある)。/・・・だが、ごみ焼却場と違って、基地は「必ず必要だ」というものでもない。沖縄に基地を置くメリットを「抑止力」などと呼ぶ人がいるけれど、海兵隊が何を抑止しているのか。本当はそこから考え直すべきなのだが、その前に新聞やテレビが基地をめぐる自由な議論の邪魔をする。考えようによっては、翼賛報道に走った戦時中の報道機関よりまだタチが悪い」。

 写真・文/宮下マキ氏、「Women‘s Report29/乳がんを超えて」(pp。24-29)。もっとも衝撃を受けた。「乳がんの手術を控えた一人の主婦から、女性写真家に撮影を依頼するメールが届いた。以来2年間、病と向き合いながら、妻として、母としての葛藤を経て新たな日常に戻っていく姿を追い続けた」。

 写真・文/福島菊次郎さん、「学生たちの三里塚」(pp.34‐41)。

 橋本勝さん、「DAYSウォッチ!/第22回 正義の戦争」(p.49)。「HISTORY」、「TODAY」。
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●自白偏重

2010年10月30日 01時19分00秒 | Weblog

今日もasahi.comの記事(その1)です。ムチャクチャです。

 よく言われるように、証拠もなく、こういった自白偏重が冤罪の温床になっているようです。最近の大阪高検大阪地検での不祥事の教訓が、大阪府警では全く生かされていないのではないでしょうか。
 証拠がなく、かつ、自白がなくても、ましてや動機が不明でも、死刑判決を出す恐ろしい国ですから・・・。無罪推定など一切無視。実際に死刑にされてしまった哀しい殺人例もありますし。たまりません。

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【http://www.asahi.com/national/update/1026/OSK201010260154.html】
【http://www.asahi.com/national/update/1026/OSK201010260154_01.html】

脅迫的取り調べ、録音で判明 大阪府警、いす蹴り大声
  2010年10月27日9時10分

 大阪府警東署員による脅迫的な取り調べをICレコーダーで録音していた30代の男性が朝日新聞の取材に応じ、暴言を浴びせられた時の恐怖や強引に自白を迫られた様子を語った。男性は取り調べ後に体重が6、7キロ落ち、夜は捜査員の怒声がよみがえって眠れない日もあるという。
 取材には代理人の森直也弁護士らが立ち会い、約3時間の録音を再生しながら当時の取り調べ状況をたどった。
 東署刑事課の警部補(34)と巡査部長(31)が、システムエンジニアとして働く男性の会社に来たのは9月3日午後1時半。警察が社員を調べていることは数日前から知っていたが身に覚えはなく、自分も調べを受けるかもと思ってICレコーダーをズボンのポケットに入れていた。
 会社の駐車場に止めた車の後部座席で警部補は黙秘権も伝えず、「家もガサ行くぞ」「出せよ、お前、財布。出せ! 出せ! 出せ! なめんなよ」とすごんだ
 容疑は、大阪府内の女性が昨年12月に出勤途中に落とした財布を着服したとする遺失物等横領で、男性は女性と同じ駅を利用していた。反論しようとしたが、「お前の意見を聞きにきたんちゃうわ」「人生むちゃくちゃにしたるわ」と怒鳴られた
 約1時間後、大阪市中央区の東署の取調室に連れて行かれた。警部補は自分の家族を引き合いに出し、「4人目も生まれるねん。こうした生活の基盤がなくなったらむちゃくちゃやん」と自白を促した。幼稚園児の長女の笑顔、マンションのローン……。すべてが壊れてしまうと思うと、恐ろしくなった。
 否認する男性に、警部補は「手出さへんと思ったら大間違いやぞと大声を出し、パイプいすをけった。調べが始まってから約3時間後、録音に気づいた警部補は急に穏やかな口調で「信じてるよ」と握手を求めたという。
 東署を出たのは午後9時すぎ。調べの間、恐怖でトイレにも行けなかった。自宅への電車で悔しさと情けなさがこみ上げ、乗客の目もはばからずに泣いた。残っていた録音をもとに弁護士に相談し、警部補らを特別公務員暴行陵虐と録音を消させようとした証拠隠滅の容疑で大阪地検に告訴。25日に受理された。
 「冷静に話を聞いてほしかった。すごい圧力で本当に怖かった」。こう語る男性に対し、東署からの連絡はその後ないという。
 一方、府警によると、警部補らは男性への暴言を認めているが、暴力的な行為は否定しているという。当時の取り調べ状況の調査と、遺失物等横領事件の捜査を続けているとしている。(板橋洋佳、野上英文)
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●これ(裏金)はこれ

2010年10月29日 04時59分57秒 | Weblog

asahi.comの記事です。
 「約20人の道警関係者に事実確認」したことを裁判官が精査した上で、本当に「(記述は)真実と認めるに足りる証拠はな」いのならば、道新は謝罪をし、訂正記事を出し、少しでも名誉回復を図るべきでしょう。尻尾フリフリかどうかは別にして、どんな人人権も侵されてはいけないでしょうから。

 ところで、道警には「裏金」はあったのでしょうか? 「裏金問題」などなかったのでしょうか? 本裁判は道新に対する、実在したこと、および、その存在を報道したことへの道警の反撃、意趣返しなどということはないのですね? それ(誤った報道)はそれ、これ(裏金)はこれだと思いますが・・・。

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【http://www.asahi.com/national/
                        update/1026/TKY201010260294.html】

北海道新聞の道警裏金追及本、二審も72万円賠償命令
                                              2010年10月26日13時31分

 北海道警の裏金問題を追及した出版物に事実と異なる記述があり、名誉を傷つけられたとして、元道警総務部長の佐々木友善氏(66)が北海道新聞社と同社の記者2人、本を出版した2社に計600万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が26日、札幌高裁であった。井上哲男裁判長は「(記述は)真実と認めるに足りる証拠はなく、原告の社会的評価を一定程度下げる」として、被告側全員に計72万円の支払いを命じた一審の札幌地裁判決を支持し、原告、被告双方の控訴を棄却した。
 北海道新聞側は控訴審で「(問題とされた記述は)約20人の道警関係者に事実確認をしており、取材現場の実態を理解せずに真実と認めなかった一審判決は誤り」と主張し、名誉棄損にはあたらないとしていた。
 訴えの対象になったのは、北海道新聞取材班の著作「追及・北海道警『裏金』疑惑」(講談社文庫)と同班らの共著「警察幹部を逮捕せよ! 泥沼の裏金作り」(旬報社)の記述の一部。一審判決によると、北海道新聞は2003年12月、佐々木氏が道幹部に「(知事が)疑惑を調査すると道議会で答弁しないでほしい」と求めたと報道。2冊の本は、報道を受けて佐々木氏が当時の道警本部長から「『よくもこんな下手をうってくれたな』と叱責(しっせき)されたらしい」などと記述した。
 一審判決は「真実と信じるに足りる取材をしたとは認められない」として被告側全員に賠償責任を認めた一方、賠償額について「記述が本の主要部分とは言い難い」と請求額よりも低くとどめていた。
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●無断合祀

2010年10月28日 05時03分32秒 | Weblog

asahi.comの記事です。軍国主義の象徴」かどうかや国の責任はさておくとして、祭ってくれるな、合祀してくれるな、と言っているのに、合祀するとはどういうことなのでしょう? 「遺族の承諾なしの合祀」の問題というよりも、遺族が、合祀してくれるな、取り消してくれ、と言っているのですから、それでも靖国神社が止めない理由、裁判所がそれを認めない理由が私にはわかりません。
 「氏名抹消は神聖な祭神への非礼」という理由が分かりません。合祀を望まなかったであろう戦争被害者やその遺族には「非礼」ではないのでしょうか? 「軍国主義の象徴」であると仮定するなら、戦中・戦後侵略された人々に随分と「非礼」・「無礼」どころではないことをしてきたのではないでしょうか?

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【http://www.asahi.com/national/update/1026/SEB201010260010.html】
 
靖国合祀の取り消し認めず 那覇地裁が遺族の訴え棄却   2010年10月26日13時44分

 
沖縄戦などで死亡した肉親が靖国神社に無断で合祀(ごうし)され、「追悼の自由」が侵されたとして、沖縄県内の遺族が靖国神社と国に合祀取りやめと慰謝料を求めた訴訟で、那覇地裁は26日、遺族の請求を退ける判決を言い渡した。平田直人裁判長は「法的救済を求めることができる権利が侵害されたと認めることはできない」とした。
 原告はいずれも70代の男性5人。肉親計10人の合祀について2008年に提訴した。沖縄戦で、ひめゆり学徒隊に動員された17歳の女生徒や、国に「戦闘参加者」とみなされた2歳の幼児を含む一般住民6人が含まれる。
 原告は戦争の犠牲になった肉親が、軍国主義の象徴だった靖国神社に無断で合祀され、「家族の結びつきに基づく追悼の自由を侵された」と主張。神社が管理する「祭神簿(さいじんぼ)」などから氏名を消すように求めた。
 国は多くの一般住民が戦闘に巻き込まれた沖縄戦の経緯をふまえ、「戦闘参加者」とみなした一般住民の遺族に対して給付金などを払っている。遺族は、「戦闘参加者」の情報を国が神社に伝え合祀に協力したと指摘。「天皇制護持の捨て石となった肉親への冒涜(ぼうとく)だ」として国も訴えの対象にした。
 靖国神社は「宗教の自由」を根拠に「遺族の承諾なしの合祀に問題はない。祭神簿からの氏名抹消は神聖な祭神への非礼だ」と訴えの却下を主張。国は「神社には戦没者氏名等の一般的な調査回答をしただけで、合祀は神社の判断だ」と棄却を求めていた。
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●『筑紫哲也』読了

2010年10月27日 05時02分53秒 | Weblog

筑紫哲也』、10月に読了。週刊朝日MOOK、2009年11月発行。編集後記の執筆者の一人に諸永裕司氏の名が(p.280)。
 編集後記、「・・・ジャーナル時代・・・。こう強調してもいました。「ジャーナルは儲けを期待されている雑誌ではない。でも赤字を出さないことが、社内外に対する言論の自由の基盤として大切だ」」(p.280)。

 多事争論傑作選、「TBSは今日、死んだに等しいと思います」(p.22)。

 「石原(慎太郎)さんを倒すのは、やっぱり同じ世代のじゃないですか? ああいう人を出した、筑紫さんの世代の責任じゃないですか?」(pp.28-29)。家族の反対で思い止まる。「・・・房子は夫にこうたずねた。/「私が反対していなかったら、あなたやってた?」/即座に返ってきたのは、「やった」という答えだったという」。
 「私が最も真剣に考えたのは、東京都のひどさでした。この年齢になってきたら、世代の責任というものもあるのではないかという気もしましたが、・・・」(p.134)。

 井上陽水さん「傘がない」(p.32)。「最後のニュース」、「・・・また、文明の終わりが迫っているという意味の最後ともとれる・・・」(p.34)。

 「「『現在』を知るために『過去』を学べ」/「『学ぶ』とは、『疑う』ことだ。自分を、常識を、現在を疑え」/と説いた」(p.47)。「最後の生出演となった08年28日の「多事争論」で、筑紫さんは「23のDNA」を三つ挙げた。/大きな権力に対する監視の役を果たそうとすること。/▽少数派であることを恐れないこと。/多様な意見や立場を登場させて、この社会に自由の気風を保つこと。/そして、こう続けた。/「これからも、その松明(たいまつ)は受け継がれていきます」」。

 「筑紫さんもクロンカイトも実に「品性」(decency)があった。そしてともに文化のありようと価値をよく理解し、歴史認識を研ぎ澄ましていた」(p.52)。

 イラクで人質となった3人およびその家族に対する「自己責任」という批判の嵐。「・・・たくさんの嫌がらせや誹謗中傷があったということです。/私が「多事争論」と言っておりますのは、いろんな意見があっていいということですけれども、その域を超えた中傷と嫌がらせは大変に問題だろうと私は思います」(p.63)。

 永六輔さん(p.64、215)。國弘正雄さん(p.132)。野中広務氏(p.177)。小田実(p.178、232、247)。城山三郎さん(p.243、246)。

 オーラル・ヒストリー。「ですからこの年入社組には常識のないやつが多いと言われ、社内では「常識なしの34年(昭和34年入社)組」と呼ばれていました。それに懲りて、翌年直ちに常識問題を復活させましたけれども。とにかく同期入社には、本多勝一、上前淳一郎など、個性的な人が多かったと思います」(p.118)。
 「・・・政治家からの供与。お金はもちろん受け取りませんけれども、飲み食いの問題です。少なくとも私がいたころの政治部の不文律で、おごられたら必ず返す。/・・・暗黙のルールでした」(p.131)。
 「・・・森喜朗さんでした。彼が総理大臣になるとは思っていなかったのです。なるべき人ではないと思いましたしね。自民党幹事長時代に非常に文句が多くて、細かいくだらないことにまめにクレームをつけてくる・・・」(p.131)。
 本田靖春さん『我、拗ね者として生涯を閉ず』(p.136、173)。
 記者クラブ制度。「政治記者たちが「あんなことは、みんな知っていた」と言うなら、なぜ書かなかったのか。これは大問題でした」。

 中島みゆき、「生きとし生けるものへの誠意」(p.230-231)。「最後の女神」。

 残日録(抄)(pp.242-251)。「ゲルニカ・・・ロンドン、ドレスデン、重慶・・・ヒロシマ、ナガサキに至る戦争の残虐化、ジェノサイドの系譜・・・」(p.248)。忌野清志郎(p.249)。

 福光恵氏「全国へ旅立つ/筑紫さんの愛した本」(pp.264-268)。

 筑紫房子氏「最後に棺に言えた「パパ、ありがとう」」(pp.16-21)。
 写真作家筑紫拓也氏「筑紫哲也×僕×パパ」(p.252-263)。
 公表された最後のメッセージ。WEB多事争論08年8月1日、「遺言/この国のガン」(pp.272-275)。「・・・教育しか取りえがないという国ですね。・・・/・・・医療費というものをきちんと使っていない国なんです。・・・そういう国が高齢者に対して、たくさんのパイを与えているとは言えない。つまり未来にも投資していない、過去にも投資していない、・・・。/つまりお金が変なところに行ってて、・・・。/で、私は今病気〝ガン〟ですから、・・・。人間の体がガンに侵されますと、本来使うべき栄養とかエネルギーとかいうものが、ガンと戦うためにそっちに取られてしまうんですね。本来人間が生きていくために使うべきところに向かなくなっちゃう。ですから、この国というのは一言で言えば、ガンにかかっている。そういう状況だというのが、この国の状況だろうと思います」。
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●『冤罪File(2010年3月号)』読了

2010年10月26日 04時57分35秒 | Weblog

冤罪File』(冤罪ファイル)(No.9、2010年3月号)、10月に読了。

 特集・再審が動いた! 「狭山事件」、東京高裁が検察に証拠開示を勧告。「布川事件」、再審開始確定。「足利事件」、再審で、誤判の原因究明へ。
 石川一雄さんは、「3つ年上の兄が事件の犯人だと誤って思い込んで(捜査員によって思い込まされた側面が濃い)、・・・兄の身代わりのつもりで自白に至った。さらに、捜査幹部から「殺したと話せば、10年で(刑務所から)出してやる。男の約束だ」と言われたことを信用してしまったのだと主張する」(p.11)。
 「「刑事も悪い、検事もひどい。でも今振り返って、誰を一番恨むかと聞かれたら、やっぱり裁判官だな。裁判官だけは分かってくれると信じていたからね」/裁判官の非常識について語り出すと布川事件はとめどがない。・・・「一審の裁判長が法廷で俺に言ったんですよ。『どうしてそんな大事な日のことを忘れるんですか』って。・・・『どうして大事な日なんですか。俺にとったら普通の日ですよ』と。そうでしょ。犯人にとったら忘れられない日でも、俺には普通の日ですよ」/語るに落ちた裁判官」(p.21)。
 足利事件のDNAのバンド、「こんな写真では鑑定不可能/112人の専門家が断言」。2008年10月28日、無実を訴えながら死刑執行された久間三千年(くまみちとし)さんに対する「殺人問題」、取り返しのつかない、その手遅れな再審にも重大な影響。

 池添徳明氏「コラム/「福岡事件」題材に裁判員裁判劇/関東学院大生ら無罪評決」(pp。68-69)。博多駅近く。一審段階で戦後初めて死刑判決が言い渡された事件。射殺を認めた石井氏は1975年に恩赦で無期懲役に減刑、その後、仮釈放。西武雄さんは「一貫して容疑を否認し無罪を主張したが、石井さんに恩赦減刑の決定が伝えられた同じ日に、死刑が執行された」。熊本県玉名市の生命山シュバイツァー寺、古川龍樹代表。

 新井省吾氏「大阪個室ビデオ放火事件」(pp.70-81)。小川和弘被告に死刑判決で本当に大丈夫なのか?
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●我ながら

2010年10月25日 05時04分10秒 | Weblog

我ながらミーハーだな。迷いつつ、2巻まとめ買い。10月に読了。

 ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』(1巻、エンターブレイン、2010年9月初版第12刷(2009年12月初版初刷))、(2巻、2010年10月初版初刷)。漫画大賞2010・手塚治虫文化賞W受賞。よくこの話題で続くもの、と感心。
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●『本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』読了

2010年10月24日 07時31分40秒 | Weblog

本田靖春/「戦後」を追い続けたジャーナリスト』、10月に読了。KAWADE夢ムック、文藝別冊、河出書房新社。2010年7月初版。

 黄色い血」キャンペーン(p.8、32、)。「ミドリ十字731部隊の残党によって作られた会社」。「・・・山谷の労務者を相手に不法採血を重ねる民間血液銀行」(p.61)。本田さん自身が「そこでB型肝炎をもらってしまう」(p.110)。

 随所に黒田清さん(p.14)。
 筑紫哲也さん(p.44)。「黒田さんは2000年、本田さんは2004年に、そして筑紫哲也さんは2008年に、まるで五輪開催の年に合わせたように他界されてしまった」(p.70)。
 鎌田慧さん(p.82、54)。本多勝一さん(p.150)。

 今西錦司、西堀栄三郎(p.99)。

 斎藤貴男さんの、少し悲壮感漂うエッセイ「囚われだらけの時代に」(pp.26-29)。『カルト資本主義』。『誘拐』や『不当逮捕』、『』。立松和博。斎藤さんや本田さんがなぜ文春にという疑問?が・・・、「文春の論調も体質も、しかし明確な保守であり、どうしても相容れない一線があるのを、本田さんは知っていた。鈴木明氏の「『南京大虐殺』のまぼろし」が一九七三年の大宅壮一ノンフィクション賞さえ受賞するに及んで、彼は文春を離れていく」、「違和感を覚える場面はあっても、駆け出し時代からの仲間意識で結ばれた分だけ自分は特別なんだと思い込んでいたし、ある時期まではそのように扱われてもいた。/本田さんのように自ら離れたのではない。・・・『カルト資本主義』や・・・『機会不平等』(いずれも文芸春秋)まではよかったのだが、そこまで。/石原慎太郎・東京都知事の非道を書いた『空疎な小皇帝』や・・・『ルポ 改憲潮流』・・・文春にはっきりと距離を置かれ始めた。靖国問題や中国脅威論で勢いづいていた時期の『諸君!』には、ネット右翼もかくやの罵言雑言を浴びせかけられた。組織も時代も恐ろしいものだと、つくづく思い知った」。「二〇一〇年五月下旬現在、日本のジャーナリズムはほとんど荒野と化した。辛うじて生き長らえている雑誌も新聞も、反骨精神とは対極の世界を志向している」。
 「本田 ・・・『文藝春秋』には書く気がなくなったんです。『諸君!』にはそのもッと前から書いていませんが、一時期、私は文春系列の右よりライターと目されて、松浦総三さんがお書きになった本の中に、私の名が出てましたね。/和多田 晩聲社の『文藝春秋の研究』かな」(p.148)。

 (昨夜、読売巨人軍を見事に撃破した現ドラゴンズ監督)落合博満氏のインタビューで氏を絶句させる(p.41)。

 本書の随所に「作品の中でも、社会の底辺にいる人々に対する目線が常にあたたかい・・・」(p.45)。

 最も印象に残る部分。「〈回想〉夫・本田靖春のこと」、本田早智さん(pp。42-53)。『我、拗ね者として生涯を閉ず』の裏側。「頭が残された、ありがたい」、「俺飲めないから代わりに呑んで」。

 本田靖春単行本未収録作品「政治的「政治記者」の体質」(pp.65-77)。西山事件。「この場合の「新聞記者」とは、・・・反権力の姿勢を堅持して、国民の「知る権利」にこたえるべく、日常の取材活動を続けている人びと、・・・」。「Aは、物故した自民党の某党人派実力者のブレーンを自任していた」って、ナベツネ氏(p.117)? 「・・・記者が集まると、Aは「これから××先生の会見を始めます」といって、中央にどっかり座る。だが、実力者××先生は・・・会見の場に現れない。記者連中の質問にこたえるのは、なんとAなのである」。
 「Aは某有力者から三千万円を預かって、ある派閥の首領のことろへ手渡しに行った。・・・/・・・買収された首領に渡ったのは、一千万円だったという」(p.74)。
 「私が勤めていた新聞社では、明らかに誤った紙面製作を編集局に押しつける上層部に対して、知るかぎり、これを改めさせようと意見具申したものは、ただの一人もいない」(p.68)。
 「国有地の払い下げ」、「政府に直接、首根っこを押さえられてしまっている」、「紙面に直ちに反映する」(pp.72-73)。
 西山事件。「・・・何より、例の秘密文書を紙面に載せなかったことは、ノー・エクスキューズである」(p.75)。
 「わけ知りふうにいうと、社会に各種のウソはつきものである。しかし、現実の泥沼にまでつかっても、が水面に出ているかぎり、たまにはホントもいえる。だが、までつかると、物をいえない。までつかると、何もきこえなくなる。までつかると、すべて真っ暗闇である」(p.77)。
 「本田 ・・・超タカ派の渡邊恒雄氏が編集の実権を握ってから、紙面に彼の主観が強く押し出されているでしょう。彼の独裁を許すのかどうか。記者個々人には彼と立場を異にする主観はないのか。社内民主主義が問われている・・・」(p.152)。

 『誘拐』(p.90)。「魂を揺さぶられる本」、「本から受け取った無形のもの」、「己が惚れた作品を一人でも多くの読者へ届けようとした・・・」。

 魚住昭×元木昌彦「対談 ジャーナリズム遺産としての本田靖春」(pp.102-113)。「魚住 ・・・『不当逮捕』・・・。読書する幸せを強烈に感じたんです。・・・」。『渡邉恒雄 メディアと権力』、「元木 ・・・「・・・これはしないって決めたことがいくつかあって、読売巨人軍のことは書かないというのもそのひとつなんです。・・・」・・・」。「魚住 ・・・亡くなる二ヶ月前くらいでした。僕が『野中広務 差別と権力』で講談社ノンフィクション賞をもらったときで、「自分がもらったときより嬉しい」と喜んでくださった。・・・。「魚住君ね、君は僕の書いたものを読んでこうなりたいと思ってノンフィクションの仕事を始めたんだろう。ならば、君がまたいい仕事をすれば、君のようになりたいと思ってフリーになる新聞記者が陸続と出てくる、だから頑張れよ」と」。「元木 本田さんは「声にならない民衆の胸の内を掬いあげて、権力に叩き付けるキャンペーンこそ新聞の原点」という言い方をしています」。
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●『ぢぢ放談』読了

2010年10月23日 05時17分38秒 | Weblog

ぢぢ放談』、10月に読了。永六輔×矢崎泰久著。創出版。2010年5月初版第一刷。

 ぢぢ1  テレビなんて知らない
 ぢぢ2  政治なんて知らない
 ぢぢ3  選挙なんて知らない
 ぢぢ4  冤罪なんて知らない
 ぢぢ5  病気なんて知らない
 ぢぢ6  民主党なんて知らない
 ぢぢ7  国家なんて知らない

 ぢぢ8  基地なんて知らない
 ぢぢ9  環境問題なんて知らない

 ぢぢ10 お金なんて知らない

 ぢぢ11 相撲なんて知らない
 ぢぢ12 清潔なんて知らない
       後書なんて知らない

 『話の特集』(p.7)。筑紫哲也さん、日本赤軍重信房子さん(p.14)。
 小田実さん(p.20)。中山千夏さんの公設第一秘書が矢崎さん(p.21、77、90、97)、138、156)。山下勇三(p.77)。佐高信さん(p.87)。
 北山修さん(p.33、68、148)。
 田中正造(p.45、41)。
 菊池寛(p.159)。

 「 ・・・麻生太郎が・・・「靖国にいやさかあれ」と言ってるらしいじゃない。やっぱり間違ったんでしょう(笑)。/矢崎 あの人は教養だけの問題じゃなくて、人間としての品性が卑しいでしょう」(p.39)。「 ・・・本当に品がないね」(p.88)。

 足利事件。「矢崎 鹿児島の公選法違反事件とか、富山の強姦事件とか冤罪事件が相次いだでしょう。・・・」(p.57)。

 「「戦記念日」を忘れる〝集団健忘症〟」。「 それって、おとなの責任もあるけど、僕から言わせれば〝若年性健忘症〟ですよ。それから、憲法9条問題にしても、今は自衛隊の海外派兵まで堂々とできるようになって、これは戦後の日本人全体の〝集団健忘症〟。・・・歴代政府首脳の密約否定答弁は〝偽装健忘症〟。つまり知ってはいるけど、ずーっと健忘症を装ってきた」(p.75)。

 マニフェスト。「矢崎 ・・・日本の政治で「マニフェスト」という言葉を最初に使ったのは俺たちかもしれないんだよ。/・・・/矢崎 ・・・「マニフェスト77」としたの。ネーミングは哲学者の久野収さんだった。今から32年も前ですよ」(p.90)。

 「◎政治家向け「ごんべん漢字・熟語」」(p.101)。

 「矢崎 あの排出権取引っていうのも、胡散臭いじゃないですか。結局は、温暖化対策が新しいマネーゲームを生むだけの話でしょう。あんなので、地球全体の温暖化ガスが減るとはとても思えない。/・・・/矢崎 先進国側もどうかと思うのは・・・世界でこれ以上CO
をどう増やさないかだ、という論理でしょう。これった、自分たちの核保有を棚に上げて、もうこれ以上、他の国はダメよっていう「核不拡散の論理」と同じだ」(p.137)。

 浪費なき成長暗闇の思想。「矢崎 ・・・中山千夏さんと一緒に革新自由連合で政治市民運動をやっていたときも、・・・突き詰めていえば、「もう少し貧しくなろう」ということだった。・・・先駆的な警鐘を鳴らしていたと思う」(p.138)。
 「 税金のムダ使いで、環境まで傷めてしまう。それともう一つ大きな問題だと思うのは、強引な公共工事って、地域住民を賛成派・反対派で二分してしまうでしょう。地域のコミュニティとか人間関係がずたずたになってしまう公害問題でも、それと同じようなことが起きていた。あの水俣病のときもそうでしょ」(p.139)。『苦海浄土』の石牟礼道子さん、ユージンスミスさん(p.139)。

 八百屋の長兵衛=「八百長」(p.180)。

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●異常な自殺大国ニッポン

2010年10月22日 04時22分07秒 | Weblog

ポット出版http://www.pot.co.jp/)の「及川健二のパリ修行日記」に以下の記事が出ていました・・・。(別件ですが、ポットのお出迎え犬の鉄とすずはとてもかわいい!) よく自殺者数は年間3万人と云われますが、・・・。実際はそれさえも低く見積もるための数字だったようです。

 それにしても、3万だの5万だの、異常な国ニッポンです。消費税率を上げてセーフティネットにまわすなんてお笑い草で、そんなことをすれば確実にこの数字を押し上げると予想します。喜ぶのは金持ち、大企業だけ。斎藤貴男さんが指摘するように、中小企業や自営業者には壊滅的なダメージでしょう。消費税率をバブルのころの3%から不況時の5%に上げた途端に、消費税の滞納者は跳ね上がったようです。故意に滞納したのではなく、納税したくても納税できない状況になったということです。社会保障のための税収としては最悪である点や「一般消費者が消費税を納めている」という勘違いのお話も含めて、この辺の話は斎藤さんの本を読み終わってから。

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【http://www.pot.co.jp/oikenparis/20101019
                  _223900493920235.html

及川健二のパリ修行日記    
 2010-10-19

 年間自殺者は約5万人

 


   日本の年間自殺者は三万人以上だという
   数字には陥穽がある。
   自殺者は、自殺行為の既遂から
   24時間以内に死んだ人に
   限られているからだ。

   24時間以内という枠を
   取っ払えば、5万人を
   超える。

              2010-10-19 22:39 [及川 健二]
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●『おサケについてのまじめな話』読了

2010年10月21日 04時48分59秒 | Weblog

西原理恵子×月乃光司のおサケについてのまじめな話/アルコール依存症という病気』、10月に読了。西原理恵子・月乃光司著。小学館。2010年8月初版第2刷(2010年7月初版第1刷)。

 帯より。
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   こんな死に方はしたくない。いや、生きたいんだ―――月乃光司
    巻頭口絵●おサケについてのまじめな話
    第1章 酔っ払いの家族として
    第2章 私のアルコール依存症カルテ―――過去・現在・未来
    第3章 【対談】アルコール依存症という病気
   家族の方は、もう一つ力を振り絞って
             一歩を踏み出してほしいです―――西原理恵子
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 「私はもっぺん生まれ変わっても/やっぱり鴨ちゃんと一緒になると思う。/・・・でも今の私には知識があるから・・・/大丈夫。もう憎まない。/・・・そして正しい知識を。/家族が憎み合わないために」(pp.7-8)。

 アルコール依存症からの回復、でも、「・・・元夫の鴨志田穣は、二〇〇七年、四十二歳の若さで亡くなりました」(p.9)。
 再三『病気』であることが繰り返し述べられています。「アルコール依存症は、自分の意志では飲酒をコントロールできなくなる病気です。・・・/・・・お酒が覚せい剤になってしまう病気なんです。多くの人にとっては単なるお酒が、覚せい剤ぐらい強い依存を引き起こしてしまう・・・。不幸にして覚せい剤中毒になってしまった人に、根性がないとか、なんでがまんできないのかなんて、そういう理屈は通用しないということをわかってほしいのです」(pp.14-15)。
 家族にできることの限界。「わたしは自分の体験から、依存症の旦那さんが治療もせずにいるという奥さんには、そこから逃げてください、と言いたいです。・・・結果的に、本人が飲むのを助長する図式になってしまうからです。/・・・やっていいことと、わるいことの見極めには、やはりプロのアドバイスが有効です」(p.25)。
 仕事と自立。「・・・どんなときでも働いていてよかった、仕事があってよかったと、しみじみ感じています。/・・・/だいたい、人は病気になるぐらいでは、たやすく死にはしないと思っています。それが病気と借金が重なると、案外すぐに死んじゃうんじゃないか。だからわたしは、まず働くんです」(p.30)。

 「飲んだら元の木阿弥、生きる道は断酒のみ。」(p.50)。「・・・この病気はそういった類の病気ではない。精神的な問題が解決しても依存症は治らない。一滴でも飲んだら元の木阿弥。脳がアルコールによる快楽を学習してしまったために、一瞬にしてまたあの地獄が戻ってくる。酒を断ち続けるしか解決方法はないのである」。

 「本人だけではなく、家族や周囲を混乱と不安に巻き込んでいくアルコール依存症という病気。あのとき、どうすればよかったのか―――。どんな助けが必要だったのかを振り返る」対談(p.59)。

 本当にいろいろと考えさせられた。家族に依存症のいる方は、ぜひとも本書を一読してほしい。
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●ようやく

2010年10月20日 04時12分03秒 | Weblog

漸く新刊が。家族も大好き。10月に読了。

 安倍夜郎深夜食堂』(6巻、小学館、2010年10月初刊第1刷)。「豚バラトマト巻き」、「生姜焼き定食」、「ガリガリ君」、「焼きおにぎり」、「ちくわの磯辺揚げ」などなど。
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●『出禁上等!』読了

2010年10月19日 04時56分39秒 | Weblog

『出禁上等!(できんじょうとう!)』、10月に読了。ゲッツ板谷著。角川文庫。2010年2月初版。

 「第1章 怒りのコレステロール」、「第2章 脱力トランキライザー」、「第3章 大馬鹿シロップ」。
 「2発目 中谷彰宏の本を読む」、「7発目 相田みつを美術館に潜入」、「17発目 西原トークショウに殴り込み」、「21発目 『人体の不思議展』に潜入する」、「32発目 話し方教室修了式に潜入」あたりが笑いどころか。

 『週刊SPA!』での連載。裏表紙の解説によると、「・・・話題のスポットやイベントにアポなし突撃取材を敢行。世間の評価なんて関係なく、感じたままに一刀両断! 歯に衣着せぬ毒舌と絶妙の比喩を駆使した・・・ガチンコルポは爆笑必死! ・・・全44物件。天久聖一画伯によるシュールなマンガも必見です!」。・・・あまり人にはお奨めしませんけれども。

 T文庫にて。
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●いかんいかん

2010年10月18日 05時06分23秒 | Weblog

ストレスがたまります。8月から10月にかけて。

 あだち充『QあんどA』(2巻、小学館、2010年5月刊)。
 間瀬元朗イキガミ』(8巻、小学館、2010年8月刊)。
 西原理恵子毎日かあさん』(うろうろドサ編、毎日新聞社、2010年2月刊)。
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●『創(2010年9・10月号)』読了

2010年10月17日 04時54分29秒 | Weblog

『創』(2010年9・10月号)、9月に読了。

 「鈴木邦男さん顔面殴打出血!/7月3日、渋谷映画館前で「ザ・コーヴ」上映めぐる乱戦」(p.13)。「主権回復を目指す会」の弱い者イジメに対しての攻防。

  上杉隆氏、「『週刊ポスト』大反響キャンペーンの舞台裏/“タブー中のタブー”マスコミ官房機密費問題の闇」(pp.30‐38)。「マスコミが受け取ることの深刻な意味合い」、「「メモ上げ」など記者クラブ問題と直結」。野中広務さんの暴露。

 篠田博之編集長、「無事に全国上映開始/「ザ・コーヴ」上映中止騒動のその後の経緯」(pp.40-43)。
 鈴木邦男綿井健陽安岡卓治・針谷大輔・吉岡逸夫さん「公開日の夜、右翼も交え白熱応酬/「ザ・コーヴ」公開初日の怒号激論」(pp.44-55)。 

 佐高信さん「タレント文化人筆刀両断!/木村剛をさんざん持ち上げた田原総一郎ら」(pp.80-81)。「・・・木村を金融庁の顧問に抜擢した竹中平蔵である」。

 鈴木邦男さん「言論の覚悟/再審請求中!」(pp.82-85)。「和歌山カレー事件」の林眞須美さん。鈴木さんは「林眞須美さんを支援する会」代表。森達也さんの『死刑』安田好弘弁護士。

 森達也さん「極私的メディア論/第54回 ザ・ベストテレビとローカル局」(pp.90-93)。「たとえ賞を取ったとしても、ローカル局のドキュメンタリーは、なかなか陽の目が当たらない。・・・ゴールデン枠で放送したっていいはずだ。でもそんな英断はめったにない。/・・・視聴率獲得のコンテンツとして評価されていないことに加えて、・・・大スポンサーであるトヨタを強く批判した毎日放送の「夫はなぜ、死んだのか ~過労死認定の厚い壁~」(「地方の時代」映像祭08年度グランプリ)や日本中から批判された光市母子殺害事件弁護団のドキュメンタリー「光と影 ~光市母子殺害事件弁護団の300日~」(08年日本民間放送連盟賞報道番組部門「最優秀」賞)などのように、放送しづらい作品が多いからだ。/・・・間違いなく一つの要素だ。/志ある作り手たちは、まだまだローカル局には大勢いる。彼らを応援してほしい。彼らの作品を見て欲しい。/きっと、まだまだテレビは捨てたもんじゃないと思えるはずだ」。

 山本直樹・長岡義幸さんら「反対運動の当事者たちが一堂に会して/「非実在青少年都条例改定をめぐる大議論」(pp.98‐109)。

 星川淳さん、「[グリーンピース裁判]特別寄稿/「クジラ肉裁判」判決間近/税金ドロボーはどっちだ!?」(pp.122-127)。「・・・若い検察官(・・・志布志事件の担当・・・)は「NPOの分際で捜査機関さえ令状がなければできないことをやったのは絶対に許せない!」と啖呵を切った。私は〝正義の番人〟のはずの検察官が民主主義の真逆を口にする司法教育の崩壊ぶりに驚き呆れ、心の中で徹底抗戦を誓った」。「・・・青森地裁、仙台高裁、最高裁の全てが証拠開示の必要なしと判断した。原告側・弁護側が対等に争う条件である証拠の全面開示なしに、どうして公正・公平な裁判が可能だろう? 国策扱いの調査捕鯨を国家ぐるみで必死に守ろうとする姿勢は戦前・戦中を思わせる」。「・・・国際人権(自由権)規約に基づき、おおよそ次のように立論する。民主社会において一般市民やジャーナリストやNGO職員が公共の利益のために政府などの不正を明らかにしようとする際、やむを得ず法律の枠を踏み越えた場合は、その行為によって得られた公共の利益と、失われた法益とを秤にかけ、前者の方が大きければ許容(違法性阻却)されるべきだし、かりに形式上の罪を問うとしても過重な懲罰を与えてはならない。なぜなら、不均衡で過重な懲罰は市民による政府監視を委縮させるからだ、と―――。・・・西山事件や立川・葛飾ビラ入れ事件などについても同様なことがいえる」。

 「永六輔[放送タレント]×矢崎泰久[元『話の特集』編集長]ぢぢ放談/第15回 常識なん知らない!」(pp.128-135)。「本質を衝かない大相撲賭博報道」。「矢崎 オレが気になったのは、川田龍平なんだよね。・・・みんなの党に入党しちゃった。/永さんもオレも彼が無所属だから応援したのに、一種の変節ですよ。彼が立候補したときに掲げた理念って、みんなの党の渡辺喜美とは絶対合わないはずなのに・・・。/ だいたい、みんなの党の「みんな」って押しつけがましいよね。「あんたの党」でいいんじゃないの(笑)/矢崎 みんなの党って、理念的には市場原理を重視する新自由主義でしょう。・・・おれからすると、ああいう漁夫の利で伸びてくるのが気持ち悪いナチスが誕生したときに似ている」。

 浅野健一さん、「本紙8月号鼎談をめぐって/「記者クラブ解体論」は過激すぎる!?」(pp.146-149)。「本多勝一さんは、記者クラブに入れない人たちが、人種差別、職業差別だと主張して、記者クラブと官庁を集団提訴しようという話があったが、実現しなかった」。
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