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●《大手マスコミのあまりの卑劣な自民党擦り寄りと、それに乗っかる立憲・泉代表のアホさ加減……。…放送法解釈変更と高市問題も矮小化》

2023年04月18日 00時00分26秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年04月04日[火])
大手マスコミのあまりの卑劣な自民党擦り寄りと、それに乗っかる立憲・泉代表のアホさ加減……。このままでは、放送法解釈変更と高市問題も矮小化》(リテラ)。
 日刊ゲンダイの記事【小西洋之議員「サル」発言は袋叩き、高市早苗大臣には迫らず…大手メディアの弱腰と矛盾】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/320933)によると、《…奇異に映るのは、その経緯を報じるメディアの姿勢だ。会見を終えた小西氏に詰め寄る記者と、その姿を報じるテレビ局。報道ならば当たり前の姿なのだが、そうであれば与党議員に対しても同じ姿勢であるべきだが、そんな姿は見たことがない。例えば、今回の放送法をめぐる問題で、真相を問うために礒崎氏に執拗に迫った報道記者の姿はないし、発言内容が二転三転する高市早苗・経済安全保障担当大臣を追い回すテレビカメラもない》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
     番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》
   『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
        今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》
   『●「停波」恫喝…《大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入
     して高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ》

 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。
 「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、予想通りの有耶無耶、きっちりと大臣も議員も辞職することもなし。(リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。……いやぁ、予想通りの有耶無耶となり、消え去っていく。

 結局、高市問題の有耶無耶に手を貸すテレビ等メディアと〝論憲〟民主党党首。結果として、(リテラ)《憲法審査会では、自民党を中心とした改憲派が、改憲ありきで暴走を繰り広げてきた》に拍車。《メディアは、こうした憲法審査会の問題点に言及することもなく高市早苗・経済安全保障担当相の「捏造だ」発言や、維新・馬場伸幸代表の「24時間選挙のことを考え、実行できる女性は少ない」といった発言など、あからさまな暴言を吐いても更迭されずにいるのに、“事実”を指摘しただけで更迭させるとは、泉代表はバカなのだろうか》(リテラ)。
 リテラの記事【小西洋之「サル」発言より問題なのは NHKとフジ、産経の「偏向」だ! 高市大臣と放送法問題を批判せず追及者の小西を攻撃】(https://lite-ra.com/2023/04/post-6269.html)によると、《まず最初に言っておきたいが、憲法審査会の毎週開催をめぐる小西議員の発言は問題のないものだ。それを筆頭理事から更迭させるとは、こんな判断しかできないようならば、泉代表こそ代表を辞めるべきだ》。

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https://lite-ra.com/2023/04/post-6269.html

小西洋之「サル」発言より問題なのは NHKとフジ、産経の「偏向」だ! 高市大臣と放送法問題を批判せず追及者の小西を攻撃
2023.04.02 06:05

     (小西ひろゆき公式サイトより)

 憲法審査会の毎週開催を「サルがやること」などと発言した立憲民主党の小西洋之・参院議員がについて、立憲民主党の泉健太代表が3月31日、「党の見解とは異なる。厳しく注意した」とし、小西議員を参院憲法審査会の野党筆頭幹事から更迭すると発表した。

 まず最初に言っておきたいが、憲法審査会の毎週開催をめぐる小西議員の発言は問題のないものだ。それを筆頭理事から更迭させるとは、こんな判断しかできないようならば、泉代表こそ代表を辞めるべきだ

 そもそもの“問題発言”とはどんなものだったのか。共同通信によると、小西議員は3月29日、記者団に対してこう語ったという。

「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ。憲法を真面目に議論しようとしたら毎週開催なんてできるわけがない。私は憲法学者だが、毎週議論なんてできない。何も考えていない人たち、蛮族の行為だ。野蛮だ。国会議員は本当に考えているのかと思うだろう。いつ最高裁判決や外国の事例を研究するのか。衆院なんて誰かに書いてもらった原稿を読んでいるだけだ」

 小西議員は発言が報じられた翌30日に「差別発言になると考え発言後に撤回、修正の意思表示をしたが切り取られた」と述べ、「発言で不快な思いをした方々にはおわびしたい」と謝罪。たしかに「蛮族」という表現は差別的でいただけない。また、小西議員が憲法学者と呼べるのかどうかもわからないが、「毎週開催は憲法のことなんか考えない者がやることという主張は、至極真っ当だ

 事実、この間、憲法審査会では、自民党を中心とした改憲派が、改憲ありきで暴走を繰り広げてきた

 憲法審査会はその名の通り、憲法という国の基礎となる最高法規を議論する場であるため、他の委員会とは違い与野党協調を重視し、与党と野党の合意の上で開催してきた。ところが、2021年の衆院選で野党第一党の立憲が議席を減らした一方で、「第2自民党」と化した改憲勢力である日本維新の会国民民主党が議席を伸ばした結果、憲法審査会の毎週開催を声高に主張。しかも、憲法審査会は少数派の意見を大切にするなど丁寧な運営が求められてきたにもかかわらず、強引な運営が目立つようになっていた。

 それを象徴するのが、昨春の憲法審査会で討議テーマとなっていた「国会の本会議へのオンライン出席」をめぐって起こった問題だ。

 衆院憲法審査会では、「両議院は、各々その総議員の三分の一以上の出席がなければ、議事を開き議決することができない」とする憲法56条1項の解釈をめぐり、参考人として意見陳述した憲法学者の高橋和之・東京大学名誉教授が「56条1項は憲法上の明確なルールであり、権力の乱用を防止するための規定だ」と指摘。只野雅人・一橋大学教授も慎重な検討が必要だとする見解を述べた。にもかかわらず、衆院憲法審査会では、憲法58条の「議院自律権」を援用するかたちで「緊急事態が発生した場合などは例外的に『オンラインによる出席』も含まれると解釈することができる」などと憲法解釈をおこなった報告書を衆院議長に提出することを、日本共産党の反対を押し切って賛成多数で議決。その上、参院憲法審査会では、自民党の山谷えり子・参院議員からオンライン出席の問題を緊急事態条項の新設に繋げる発言が飛び出すなど、暴走状態となっていたのだ。


■小西議員が問題提起した総務省の放送法解釈変更問題をまともに報じず、小西攻撃には精を出す産経・フジ

 じつは、今回の小西議員の「サルがやること」発言も、こうした憲法審査会の暴走、改憲ありきで毎週開催を要求する改憲会派を問題視するなかで飛び出したものだった。実際、3月30日に小西議員がおこなった会見でも、参考人の憲法学者の陳述を無視してオンライン出席を認める報告書が提出された問題について言及し、「国民のみなさんが知らないあいだにこうした問題がずっと起きている」「本当にこのままで日本は大丈夫なのかというのが私の(発言の)根本の問題意識」と語っていた。

 言っておくが、2015年に憲法審査会で憲法学者が安保法制を違憲だと指摘すると、自民党はその後、約1年半も憲法審査会を開こうとはしなかった。にもかかわらず、自民党と改憲派野党と結託して毎週開催を要求しているのは、「議論は深まった」などという改憲の既成事実をつくることが目的なのだ。「毎週開催は憲法のことなんか考えない者がやることだ」と指摘した小西議員の発言は、まさしくそのとおりとしか言いようがない。

 ところが、小西発言を報じるメディアは、こうした憲法審査会の問題点に言及することもなく「サル」発言だけをクローズアップ。挙げ句、泉代表にいたっては、小西議員を参院憲法審査会の野党筆頭幹事から更迭させてしまったのである。高市早苗・経済安全保障担当相の「捏造だ」発言や、維新・馬場伸幸代表の「24時間選挙のことを考え、実行できる女性は少ない」といった発言など、あからさまな暴言を吐いても更迭されずにいるのに、“事実”を指摘しただけで更迭させるとは、泉代表はバカなのだろうか。

 しかも、問題なのは、この小西議員の「サル」発言をすばやく伝えた産経新聞フジテレビ、NHKが、かたや小西議員が問題を提起した総務省の放送法解釈変更問題および高市大臣の問題については、政府の言い分ばかりを強調して報じていることだ。

 29日に出た小西発言については、まず最初に共同通信が同日に共同電で記事を出し、それを真っ先に産経新聞がオンライン版で配信。つづけてフジテレビも「FNNプライムオンライン」で速報を出し、日本経済新聞(産経と同じ共同電)、NHKがあとにつづいた。

 そもそも、小西議員は総務省の放送法解釈変更をめぐる内部文書を公開したことにより、高市応援団からの攻撃に晒されている真っ最中にあった。そのため、小西発言をフジ・産経メディアが火をつけて報じると、高市応援団をはじめとするネトウヨたちが「小西議員は議員辞職しろ!」と大合唱を開始。「#小西洋之の議員辞職を求めます」などというハッシュタグがトレンド入りする騒動となったのだ。

 議員辞職を求めるべきは、“捏造文書でなければ議員辞職すると啖呵を切った上、総務省が行政文書だと認めたあともゴールポストを動かしながら捏造を主張しつづけている高市大臣のほうだろうとしか言えないが、問題はメディア、とりわけ産経・フジとNHKの報道姿勢だ


■磯崎首相補佐官・安倍首相によるリアルな言論弾圧はまともに追及せず、小西ツイートに大騒ぎするメディアの愚

 安倍・高市応援団である産経については言わずもがな、フジテレビとNHKは、放送法の解釈変更問題について、「放送への権力介入という自分たちの根幹にかかわる重大事だというのに、批判らしい批判をまったくおこなってこなかった。高市大臣の国会における狼藉を指摘することはもちろん、礒崎陽輔首相補佐官が主導するかたちで安倍晋三首相がお墨つきを与えて放送法が恣意的に解釈変更された問題について掘り下げて伝えようとはせず、政府の見解を垂れ流すことに終始してきたのだ。にもかかわらず、この問題を提起した小西議員の「サル」発言に対しては、すばやく飛びついたのである。

 対して、小西議員は、産経・フジが憲法審査会の暴走状態を報じることもないままに「サル」発言を取り上げたことに対し「今後一切の取材を拒否する」と宣言し、フジに対しては〈昭和47政府見解の「外国の武力攻撃」の曲解という集団的自衛権行使が違憲か合憲かの国会審議の核心論点を放送してない〉という問題を取り上げるかたちで〈フジテレビを放送法第4条「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」違反でBPO等に告発することが出来ます〉とツイートした。

 ところが、今度は朝日新聞が「小西議員「放送法違反、フジをBPO告発できる」 憲法審めぐる発言報道」と題した記事を掲載。前述のとおり小西議員は、フジが憲法審査会の問題点を報じず、さらにこれまで国会でおこなわれてきた違憲・違法が指摘される問題で政府の主張に沿った報道を繰り返してきたを挙げて「BPO等に告発することができる」としていたのに、あたかも「サル」発言を報じたことの意趣返しとしてフジを放送法違反でBPOに告発できると述べたかのようミスリードを誘う記事を配信したのだ。

 たしかに、小西議員による今回のフジに対する態度は、「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だ」と述べたり、野党とはいえ国会議員であることを踏まえれば、批判されても致し方がない点もある。しかし、フジがこれまで黒川弘務検事長の定年延長や学術会議会員の任命拒否などといった問題で、違憲や違法の指摘をおろそかにする一方で政府の主張を強調する報道をおこなってきたことは事実であり、放送法違反だという指摘自体は間違いではない。その「偏向」ぶりは、放送法の解釈変更問題で政権を批判・追及することなく、一方で小西議員の「サル」発言にはすぐさま飛びつき、他局よりも熱を入れて報じていることからも明らかだ。

 しかも、大手メディアにおいては、放送法の解釈変更問題について核心をつく指摘や追及がほとんどなされていないという状況下で、国会での問題追及の急先鋒である小西議員の、実際には何の問題もない「サル」発言を大きく報じることは、まさに放送法解釈変更・高市問題を隠蔽しようとする動きに加担するものだ。なかには、「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」として総務省に放送法の解釈変更を要求した礒崎首相補佐官の発言と小西議員のツイートを同一視するメディアもあるが、実際に最高権力者の安倍首相までをも動かした圧力問題と小西議員のツイートは同等に並べるようなものではまったくないこれはメディアの自殺行為そのものではないか

 大手マスコミのあまりの卑劣な自民党擦り寄りと、それに乗っかる立憲・泉代表のアホさ加減……。このままでは、放送法解釈変更と高市問題も矮小化されてしまうのではないかと懸念せざるを得ない。

(編集部)
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コメント
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●《本来、問題にすべきは…安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為》

2023年04月01日 00時00分07秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]

[※以前のブログ『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》』の通り、12年ぶりに、今週は「再びの〝年男〟の今年3月末、再び入院」していました。デザリングのし過ぎか、携帯がインターネットに接続できず、一昨日は、〝つぶやく〟ことも出来ず、養生に専念せざるを得ませんでした。本日あたりから、通常運転に戻ります。]


// (2023年03月18日[土])
この問題、しつこく。適菜収さん《要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ》。(リテラ)《もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう》。

 モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。テレビメディアの萎縮の始まり。斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 (リテラ)《安倍晋三という人物がそもそも報道の自由の重要性についてまったく理解しておらず、平然と放送に介入・圧力をかけてきた》、適菜収さん《安倍政権がやったことは、自由と法に対する挑戦だった》。アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員にヤラセ質問をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
     番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》
   『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
        今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》
   『●「停波」恫喝…《大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入して
     高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ》

 リテラの記事【総務省文書の放送法解釈変更は氷山の一角! 安倍官邸は同時期、あの手この手で言論弾圧 古舘、国谷、岸井が次々降板したのも…】(https://lite-ra.com/2023/03/post-6266.html)によると、《もはやこれは国家の危機と呼ぶほかない。官僚が作成した行政文書を大臣が「捏造」だと言い張ることは、この国の行政文書の信用・信頼性を当の大臣が根底から毀損しているからだ。そもそも文書が「捏造」なのだというのであれば、文書捏造の責任を負うのは当時の総務大臣で責任者である高市大臣にほかならないだろう。しかし、いま大きな問題にしなければならないのは、高市大臣の悪あがきではない。もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう》。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/一連の“高市騒動”の前提 安倍晋三による言論弾圧は疑惑ではなく客観的事実だ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319888)によると、《要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ。内部文書には「現在の放送番組には明らかにおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」という安倍の発言や「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」という礒崎の発言も記載されている》。

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https://lite-ra.com/2023/03/post-6266.html

総務省文書の放送法解釈変更は氷山の一角! 安倍官邸は同時期、あの手この手で言論弾圧 古舘、国谷、岸井が次々降板したのも…
2023.03.10 07:00

     (首相官邸HPより)

 ついに総務省が「行政文書」だと認めた、放送法の解釈変更をめぐる官邸側と総務省側のやりとりなどを記した内部文書問題。ところが、当時総務相だった高市早苗・経済安保担当相はこの期に及んでも「捏造だ」という主張を繰り返している。

 もはやこれは国家の危機と呼ぶほかない。官僚が作成した行政文書を大臣が「捏造」だと言い張ることは、この国の行政文書の信用・信頼性を当の大臣が根底から毀損しているからだ。そもそも文書が「捏造」なのだというのであれば、文書捏造の責任を負うのは当時の総務大臣で責任者である高市大臣にほかならないだろう。

 しかし、いま大きな問題にしなければならないのは、高市大臣の悪あがきではない。もちろん、「怪文書」「捏造」と啖呵を切ったことの責任を追及することは重要だが、本来、問題にすべきは、この内部文書に示されているように、安倍政権が政権批判をおこなう“目障りな番組”を潰すために法を捻じ曲げさせていた、という民主主義の破壊行為のほうだろう。

 しかも重要なのは、この放送法の解釈変更へといたる過程と軌を一にして安倍政権による報道圧力は苛烈さを増し、さらに2015年の法解釈の変更と2016年の高市総務相による「停波」発言によって、安倍政権によるテレビメディア支配は行き着くところまで行ってしまったことだ。

 内部文書がつくられた前後にあたる2014年から2016年にかけて、安倍政権がいかに放送への介入や報道圧力を強め、テレビによる報道を歪めさせていったのか。この重要な事実をあらためて振り返っていこう。

 まず、大前提として触れておかなくてはならないのは、報道圧力は第二次安倍政権からはじまったものではなく、安倍晋三という人物がそもそも報道の自由の重要性についてまったく理解しておらず、平然と放送に介入・圧力をかけてきたということだ。

 それを象徴するのが、2001年に起こったNHK番組改変問題だろう。これは日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷を取り上げたETV特集問われる戦時性暴力』に対し、内閣官房副長官だった安倍氏と自民党の中川昭一衆院議員(故人)のふたりが放送直前に政治的な圧力をかけ、その結果、番組が改変されたという事件だが、このとき安倍氏は「勘ぐれ、お前」という直接的ではない脅し文句で圧力をかけてきたことを、当時面会したNHK放送総局長が証言している。

 当然、自身が首相となった第一次政権では、虚偽報道などを理由とした放送法に基づく番組内容への「行政指導を乱発。メディア論が専門の砂川浩慶・立教大学教授の『安倍官邸とテレビ』(集英社新書)によると、1985年から2015年までの30年間で行政指導がおこなわれた件数は36件だったが、そのうち7件は第一次安倍政権(2006年9月〜2007年9月)のたった約1年のあいだにおこなわれたものだった(ちなみに民主党政権下では一件も行政指導はおこなわれていない)。7件の行政指導がおこなわれた際の総務相は、菅義偉だ

 日本テレビのディレクターとしてメディアの最前線に身を置いていた水島宏明・上智大学教授は、第一次安倍政権下の2007年ごろ、ある民放キー局の経営者から「やつらは本当にやばい」「一線を越えて手を突っ込んでくる」と聞かされたという(「Journalism」2015年10月号/朝日新聞出版)。この「やつら」とは無論、安倍氏と菅氏のことだ。「やばいやつら」が政権に返り咲き、首相と官房長官としてタッグを組んだのが、第二次安倍政権だったのである。


フジ・日枝、テレ朝・早河、日テレ・大久保らテレビ幹部と会食を繰り返した安倍首相

 しかし、ここで指摘しておきたいのは、第二次安倍政権においておこなわれたメディア対策は、報道に目を光らせて圧力を強めただけではなかった、ということだ。

 たとえば、安倍首相は総理就任後から、フジテレビの日枝久会長やテレビ朝日の早河洋社長、日本テレビの大久保好男社長(肩書はすべて当時)といったテレビ局幹部との会食に繰り出すようになったが、その一方で目立ちはじめたのが、情報バラエティ番組への露出だった。

 実際、2013年1月には「安倍晋三総理誕生SP」と題した『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)に出演。同年4月には『スッキリ!!』(日本テレビ)に約40分間も生出演し、このとき安倍首相は自分から同番組に出演したいと希望したことを明かしたり、海外ドラマの『24』を全部観たと明かすなど、番組は終始なごやかムード。同番組は翌日にも「安倍首相本当にスタジオに来てくれちゃいましたSP」と題し、VTRで安倍首相特集を組んだほどだった。また、同月には『情報7daysニュースキャスター』(TBS)の独占インタビューも放送されたが、そのコーナータイトルも「安倍政権100日 好調のウラに極秘手帳」というものだった。

 くだんの内部文書でも、当時安倍官邸で広報担当の首相秘書官を務めていた山田真貴子氏が、ひとつの番組でも政治的公平かどうかを判断することを可能にしようとする礒崎陽輔首相補佐官の動きに反発する際、「総理はよくテレビに取り上げてもらっており、せっかく上手くいっているものを民主党の岡田代表の時間が足りない等言い出したら困る」と発言していたことが記されている。この発言からもわかるように、安倍首相を好意的に扱う番組にどんどん露出するというのが安倍官邸のメディア対策でもあったのだ。

 逆に、安倍政権に批判をおこなう番組は邪魔なものであり、圧力をかける対象となった。安倍政権が最初に表立って報道圧力のターゲットにしたのは、『NEWS23』(TBS)だ。

 礒崎首相補佐官が『サンデーモーニング』を目の敵にして総務省に放送法の解釈変更を要求しはじめるのと同じ2014年11月、自民党は安倍首相が街頭インタビューVTRに逆ギレした『NEWS23』生出演後、自民党筆頭副幹事長だった萩生田光一・現政調会長らが差出人となって在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」と題した“報道圧力文書”を送りつけている。だが、じつはこの前年の2013年にも、萩生田氏が中心となって『NEWS23』に圧力をかける事件が起こっている。


『NEWS23』に安倍首相が激怒 取材拒否、恫喝文書で手下の萩生田光一が圧力を

 問題となったのは、第二次安倍政権にとって最初の国会が最終日を迎えた2013年6月26日放送回。この日の『NEWS23』では、安倍首相に対する問責決議のために電気事業法改正案など重要法案が廃案になったことを伝えたのだが、このとき番組では、民間団体「自然エネルギー財団」ディレクターの大林ミカ氏による「政争の道具にされていますよね。(与党は)もしかしたら法案を通す気がなかった」という談話を放送。番組終盤では、岸井成格キャスターが「十分な議論がないまま、最後に問責(決議)で不信任でやっていいですかと一番言いたい」と批判した(毎日新聞2013年7月29日付)。

 ご覧のとおり、キャスターの岸井氏は与野党ともに批判していたわけだが、自民党は大林氏のコメントを標的にし、翌27日、「番組内容の構成は著しく公正を欠いている」としてTBSに抗議。毎日新聞の取材に応えた萩生田氏は「参院選を前に、(党内で)マイナスのイメージを受けることにはきちんと物を申そうと決めていた」と語り、〈番組の放送翌日からプロデューサーや報道部長らと連日会って「ハードなネゴ(交渉)」を続けた〉。しかし、6月末の番組内での訂正放送をおこなうことを要求するもTBSが拒否したため、参院選公示日だった7月4日、安倍首相や石破茂幹事長など党幹部の取材を拒否すると発表したのだ。

「自民党は法案を通す気がなかったのでは」というだけのコメントに対し、「番組で訂正しなければ選挙取材をさせないぞ」と恫喝する──。もはや常軌を逸しているとしか思えないが、このとき自民党が恫喝に動いた理由は、もちろん安倍首相にある。TBS幹部は「安倍さんはよほど怒っていたようだ」と語り、萩生田氏も「決着がつかないなら、TBSに出なくてもいい」と安倍首相が述べ、党の判断を支持したと明かしている。

 安倍首相が『NEWS23』を目の敵にしていたのは、キャスターの岸井氏が父・晋太郎の番記者を務めていた過去があり、父とも関係も深い「保守派」の人物だと認識していたにもかかわらず政権批判を厭わない岸井氏の姿勢に激怒していたとも言われているが、この恫喝の結果、7月5日にTBSの西野智彦報道局長が自民党を訪れ、「指摘を重く受け止める」とする文書を提出。その日の夜、安倍首相は生出演した『プライムニュース』(BSフジ)で「事実上の謝罪をしてもらったので問題は決着した」と発言し、取材拒否の解除となったのだ(TBSは「訂正・謝罪はしていない」とコメント)。

 この2013年に起こった一件を見ても、安倍首相が『NEWS23』を敵視していたこと、実働部隊として萩生田氏が現場への圧力に動いていたことがわかる。そして2014年11月20日、『NEWS23』での街頭インタビューVTRに生出演中の安倍首相が逆ギレし、萩生田氏が在京テレビキー局に恫喝文書を叩きつけた。かたや、安倍首相の片腕だった礒崎首相補佐官は11月26日、総務省に「ひとつの番組だけで政治的公平かどうかを判断できる」ように放送法の解釈変更を迫りはじめたのである

 しかも、礒崎氏が動きはじめたのと同じ11月26日、自民党は『報道ステーション』(テレビ朝日)のアベノミクスにかんする放送に対しても注意文書を送付している。つまり、安倍自民党および安倍政権が、とりわけTBSの『NEWS23』と『サンデーモーニング』、テレ朝の『報道ステーション』という個別の番組を狙い撃ちして、圧力を強めようとしていたことがわかるだろう。


『報道ステーション』『クローズアップ現代』幹部を呼び出し“停波”をちらつかせ恫喝

 そして、このあと安倍政権による個別番組を狙い撃ちした圧力は、どんどん強まっていく。

 翌2015年1月、『報道ステーション』の不定期コメンテーターだった古賀茂明氏が、「イスラム国」による邦人人質事件について、安倍首相の外交姿勢を毅然と批判。「I am not ABE”(私は安倍じゃない)というプラカードを掲げて、『日本人は違いますよ』ということを、しっかり言っていく必要がある」と発言した。

 これに官邸が大激怒し、当時、菅官房長官の秘書官を務めていた中村格・前警察庁長官が番組放送中から番組編集長に電話をかけまくり、出なかったため、今度はショートメールで猛抗議。その内容は「古賀は万死に値する」というものだったという。この一件により古賀氏の3月末での番組降板、さらに安倍政権に限らず歴代与党からの圧力にも臆することなく『報ステ』のジャーナリズム路線を支えてきた番組統括の女性チーフプロデューサーの更迭、キャスターの古舘伊知郎と絶妙なコンビネーションワークで視聴者に人気のあったコメンテーターの恵村順一郎氏(朝日新聞論説委員)の降板が決まった。

 だが、直接的な官邸の番組介入に古賀氏は黙らなかった。最後の出演回となった2015年3月27日の放送で、古賀氏は「菅官房長官をはじめとして官邸のみなさんからものすごいバッシングを受けてきた」と発言したのだ。

 この発言が火に油を注ぎ、菅官房長官は「事実無根」「放送法がある以上、事実に反する放送をしちゃいけない」と批判。さらに自民党を使って実力行使に出る。同年4月17日、自民党の「情報通信戦略調査会」がNHKとテレビ朝日の経営幹部を呼びつけて事情聴取を実施。NHKは『クローズアップ現代』が放送した「追跡“出家詐欺”~狙われる宗教法人~」でやらせ疑惑が発覚した問題、テレ朝は『報ステ』における古賀発言を問題にしたかたちで事情聴取はおこなわれたのだが、聴取のあと、川崎二郎・同調査会会長は「政府は停波の権限まである」と発言したのだ。

 政権党が個別番組に介入し、幹部を呼びつけた挙げ句、停波までちらつかせる──。安保法制の国会提出を控え、安倍政権が放送局に対して睨みをきかせるべく、本格的に暴走をはじめた時期ともいえるだろう。

 しかも、その手口は個別番組に介入するだけではなかった。

 たとえば、前述した2014年11月に自民党の萩生田氏らが差出人となり在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに送りつけた“報道圧力文書”だが、このとき自民党はNHKと在京テレビキー局の官邸記者クラブのキャップを党本部に呼びつけたうえで恫喝文書を示したという。また、2013年の『NEWS23』への抗議の際も、他局の報道内容をチェックして〈TBS以外の局にも口頭で抗議〉していたという(前出・毎日新聞)。

 こうした直接、政治部記者を呼びつけたり、どやしつけることの効果は絶大なものだったと想像に難くない。目を付けられることでネタをもらえず、自社だけが“特オチ”するのではないかという不安に駆られた政治部の記者たちが、社内の報道に横やりを入れるという「忖度」の構造は、こうして蔓延していったのだ。


高市“放送法解釈変更”答弁から数カ月で『クロ現』国谷、『報ステ』古舘、『NEWS23』岸井が一斉に降板

 そして、安倍官邸によるメディア圧力の総仕上げとして飛び出したのが、今回問題となっている放送法の解釈変更だった。安倍首相によるお墨付きを得たかたちで2015年5月12日、高市総務相によって「一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められない」という放送法の解釈を変更する答弁がおこなわれたのだ。

 このあとの報道の自由の崩壊、ジャーナリズムの弱体化は、まさにあっという間だった

 まず、安保法制の国会審議がスタートして以降、安倍首相のメディア対応は露骨さを極めた。集団的自衛権を火事にたとえ、煙が生肉にしか見えない模型で自ら解説した『みんなのニュース』(フジテレビ)や、国会開会中に大阪入りしてまで出演した『情報ライブ ミヤネ屋』『そこまで言って委員会NP』(ともに読売テレビ)など、安倍首相のテレビ出演はフジテレビ系や日本テレビ系、NHKに集中。TBSとテレ朝、テレビ東京の番組に出演することはなかった。つまり、厳しい指摘や批判が予想される番組には出ず自分の主張を垂れ流してくれる番組を選別し、出演したのだ。

 一方、『報ステ』や『NEWS23』は安保法制の報道で気概を見せたが、当然、安倍政権はそれを見逃さなかった。同年9月には自民党の「放送法の改正に関する小委員会」の佐藤勉委員長が、テレビの安保法制の報道をやり玉にあげて「公平・公正・中立は壊れた。放送法も改正したほうがいい」と恫喝発言。

 さらに、同年11月には、小川榮太郎氏やすぎやまこういち氏、ケント・ギルバート氏らといった「安倍応援団」によって設立された「放送法遵守を求める視聴者の会」が、産経新聞と読売新聞に全面の意見広告を掲載。その内容は、放送法を曲解し、『NEWS23』とキャスターの岸井氏を攻撃するものだった。

 「視聴者の会」は初代事務局長の小川氏をはじめ、下野時代から安倍氏と密接な関係を持って応援してきた、極めて安倍首相に近いメンバーで構成されていた。同時に日本会議系人脈の多さや接点も指摘されていた。そんな団体が、特定の番組とキャスターを攻撃するために、数千万円はかかると見られる全面意見広告を出す──。その動きは、もはや安倍政権の別働隊といえるものだった。

 このとき、「視聴者の会」はTBSと岸井氏、さらには総務省にまで公開質問状を送りつけたといわれ、この「視聴者の会」の動きにTBS幹部は真っ青。その結果、同月中に一気に岸井氏の番組降板は決まったといわれている。

 しかも、翌12月には『報ステ』の古舘キャスターの降板が、年が明けて2016年1月には、2014年に菅官房長官に厳しく質問を浴びせたことで官邸を激怒させた『クロ現』の国谷裕子キャスターの降板が発表。岸井、古舘、国谷という安倍政権に睨まれつづけてきたキャスターが、3月末をもって一斉にそれぞれの番組から消えることが決定したのである。


安倍政権で完成した政権による言論支配はいまも…総務省文書問題も他人事報道

 いま振り返ってみても異常事態としか言いようがなく、陰に陽に繰り広げられてきた安倍政権による報道圧力がいかに苛烈なものであったかは、2016年春に起こった各局を代表するキャスター一斉降板劇からも明らかだろう。そして、こうしたキャスターを降板に追いやることに成功し、図に乗っていた安倍政権から飛び出したのが、2016年2月の、高市総務相による「停波」発言だったのである。

 しかし、「停波」をちらつかせずとも、このときすでにテレビ局の“現場”はすっかり骨抜きになっていた。実際、同年2月29日に田原総一朗氏や岸井氏、金平茂紀氏、青木理氏などテレビ業界に身を置くジャーナリストらが「停波」発言に対する抗議声明を発表し記者会見をおこなったが、この会見で読み上げられたテレビ局関係者の声は、あまりに生々しいものだった。

「気付けば、街録で政権と同じ考えを話してくれる人を、何時間でもかけて探しまくって放送している。気付けば、政権批判の強い評論家を出演させなくなっている」
「私たちは今までどおり自由に企画を提案しても、通らないことが多くなったり、作ったものに対しても直しを求められることが増え、それがいつの間にか普通になり、気付けば自由な発想がなくなってきているような状況だ。以前のように政策をチェックし、批判すべき点を批判するということが明らかにできていない。おかしいことをおかしいとは言えない閉塞感が漂っている。若い新入社員などはそれをおかしいとは思わず、これを基準に育っている」

 第二次安倍政権発足時から繰り返されてきた、放送法を曲解・悪用した公権力による報道圧力は、こうして時を経るごとにますます具体化されていった。それはいまも変わらないどころか、さらにひどくなっている。政治にかんする報道はめっきり減り、報道・情報番組では政権の代弁者めいた評論家や御用ジャーナリストばかりが重宝され、批判的報道も必ず政権の言い分を同程度垂れ流すなど、完全に腰砕け。ワイドショーなどでは問題政策や政権不祥事がまともに報じられることなくスルーされることも多い。政権が何も言わなくとも勝手に忖度し、自主規制に走るという言論統制体制が完成してしまったのである。

 しかも、それは今回の内部文書問題でも露呈している。安倍首相の側近による要求によって、放送法の解釈が捻じ曲げられるというとんでもない過程が記された重大文書が出てきたというのに、当初、NHKの『ニュース7』『ニュースウオッチ9』がこの問題を無視。民放各局も、総務省が「行政文書」と認めるまで、詳しく触れようとしなかった。

 安倍政権下で失われてしまった「権力監視」という役割を、テレビは取り戻せるのか。いや、取り戻すためには、このように安倍政権下で繰り広げられた放送法の曲解・悪用や報道圧力を自ら検証し、政治介入を許さないという大原則を確認する必要がある。そのためにも、今回の内部文書問題を、テレビこそが徹底追及しなければならない

(編集部)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/319888

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

適菜収「それでもバカとは戦え」
一連の“高市騒動”の前提 安倍晋三による言論弾圧は疑惑ではなく客観的事実だ
公開日:2023/03/11 06:00 更新日:2023/03/11 06:00

     (啖呵を切ったのに、議員辞職を否定(高市早苗
      経済安保担当相)/(C)日刊ゲンダイ)

 今回の高市早苗を巡る一連の騒動。前提として確認しておきたいのは、安倍晋三という異常な人物が、言論統制・言論弾圧を行っていたのは疑惑ではなく、客観的事実であるということだ。アメリカ国務省が発表した人権状況に関する2016年版の年次報告書には、放送局が政治的な公平性に欠ける放送を繰り返した場合、高市が電波停止を命じる可能性に言及したことを挙げ、「安倍政権によるメディアへの圧力強化に懸念が強まった」と指摘した。

 16年、国境なき記者団は「国境なき記者団は日本のメディアの自由の低下を懸念する」という文書を発表。「安倍政権によるメディアの独立性への脅し」「主要な放送局内で自主規制が進んでいること」などを挙げた。

 3月2日、立憲民主党の小西洋之議員が安倍政権時代に作成された総務省の内部文書を公表。そこには礒崎陽輔首相補佐官(当時)が14年11月26日に、放送法の解釈や違反事例などの説明を総務省に問い合わせてから、翌15年5月に高市が従来の政府見解を事実上見直すまでのやりとりが時系列でまとめられている。

 要するに政府にとって都合の悪いテレビ番組を潰すために悪党が動いたわけだ。内部文書には「現在の放送番組には明らかにおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」という安倍の発言や「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある」という礒崎の発言も記載されている。

 当時、総務相だった高市は自身の言動に関する記述から「全くの捏造文書だ」と主張。捏造でなかった場合は閣僚や議員を辞職するかと問われると「結構だ」と答えた。その後、総務相の松本剛明が「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と述べ、礒崎が総務省に「問い合わせた」ことも認めた。内部文書によれば、礒崎は「この件は俺と総理が二人で決める話」「しかし、俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃあ済まないぞ」と圧力をかけたという。

 結局、高市は議員辞職を否定、「私に関しての4枚については内容が不正確であると確信を持っている」とトーンダウン。アホくさ。ちなみに15年、礒崎は安保法案に関し「法的安定性は関係ない」と口を滑らせている。安倍政権がやったことは、自由と法に対する挑戦だった
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コメント
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●「停波」恫喝…《大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入して高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ》

2023年03月31日 00時00分59秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


(20230312[])
モリカケ桜事件以前、官僚らの〝忖度〟の始まり。テレビメディアの萎縮の始まり。斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》
 アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》
   『●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの
     番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》
   『●《憤死》した西山太吉さん:《報道の自由を巡って政府相手のせめぎ合い、
        今の日本にあるだろうか》? 《報道の自由を守るには報道しかない》

 青木理さん「そうした出演者を含め、おかしなことにはおかしいと、政権にとってみれば耳の痛いことも果敢に物申してきた。逆に言えば今回の文書は番組にとって名誉かもしれません。『一強』を謳歌(おうか)した長期政権にそれほど嫌悪され、敵視されていたということは、時の政権を監視するというメディア本来の使命を果たしてきた証左とも言えるわけですから」。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/高市早苗の進退問題だけではない メディアは政治介入を体を張って止めたのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303090000074.html)によると、《★では高市が「ねつ造」と断言した理由は何か。先週は首相・岸田文雄も「正確性に欠ける」と言い続けた根拠も示されない。時間稼ぎをしていたに過ぎないだろう。このチャンスを放送局やメディアは国民に電波を取り戻すために、政治介入をさせず、第三者の独立機関に電波をゆだねる努力をすべきだ。今では新聞社も系列テレビ局は天下り先との認識。戦うべきところで新聞もこの問題を共有すべきだが、事なかれにやり過ごすだろう。今回の事案を高市の進退問題だけをニュースにすることだけは避けるべきだ》。

 問題は「不正確」かどうかではなく、「捏造」かどうかと「電波停止」の恫喝。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」の大きな萎縮をもたらした問題。有耶無耶でいいのか?
 東京新聞の【<社説>放送法と政権 不当な新解釈撤回せよ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/235470?rct=editorial)によると、《安倍晋三政権が「政治的公平」を名目に放送法の解釈を事実上変更した。その経緯を示す総務省の行政文書を国会議員が示した。放送番組への露骨な政治介入で、不当な新解釈は撤回すべきだ。ニュース番組で、二人のコメンテーターがともに特定の政策に批判的なコメントをしたら、「政治的公平」に反するのだろうか。仮に一方が自分の意に反し、政府に迎合せざるを得ないなら、自由な論評は封鎖されるに等しい。政府はかつて「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体で判断する」との見解を示してきた。だから、コメンテーターも自由に意見を述べられた。だが、今は「一つの番組でも、極端な場合、政治的公平を確保しているとは認められない」との「新解釈が放送現場を支配している》。

   『●放送法「四条の規律を撤廃することは、
     自由の拡大ではなく、自由縮小」…報道へのアベ様の不当な政治介入

 ブログへのブログ主自身のコメント2016-03-01 19:05:44https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/8f6a38a1b7129828ccc49493c1be9e23?st=0#comment-form)【●「テレビジャーナリズム」はもはや死んでいるのかもしれない (A.S.)】。(日刊ゲンダイ)《異様だったのは会見の後半だ。記者から質問が出たが、なぜか質問は新聞社とネットメディアのみ。「停波になれば、最も被害を受けるはずのテレビ局からの質問は一切なく、NHKは会見に参加すらしなかった。一体、テレビメディアは何を考えているのか。会見で質問していたジャーナリストの神保哲生氏はこう言う。「そもそも、安倍政権は『停波』をできない。政権がテレビ局の放送内容の公平性を判断すれば、違憲とのそしりは免れず、世論の猛反発を食らいます。高市発言など無視すればいいし、むしろ、批判姿勢を強めるべきです。ところが、テレビ局をはじめとした大手既存メディアは、記者クラブ制度軽減税率など、政権から“特権”を与えられ、優遇されている側面がある。だから忖度し、批判の手を緩めてしまうのでしょう。既存メディアは“特権”を返上するくらいの覚悟で臨まなければ、権力の暴走を止めることはできません」 やっぱり、今もテレビ局は「御用メディア」なのである》。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳】介入を許容したのか、阻止に回ったのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303100000113.html)によると、《大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入して高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ。高市のクビを取るための作業とは別に本質的な問いに答えるべきだ》。

 《日本政治史を破壊》。五野井郁夫さん《行政文書を『黒歴史クリーナー』にしてはいけません》。《この国の歴史を破壊するなんて許されない》。
 日刊ゲンダイの記事【高市氏「捏造」難クセ答弁の代償に日本政治史を破壊! 総務省“トンデモ珍解釈”の危うさ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319805)によると、《逃げ場を与えられた高市氏は「ありもしないことを、あったかのように作ることを『捏造』と言うんじゃないか」とエラソーに言い張ったわけだが、「この抜け穴は行政文書の全面否定につながる」と危惧するのは、高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)だ。こう続けた。「17年12月より前に記された発言内容の判定は困難との解釈を許せば、あらゆる行政文書の正当性が失われます。文科省から『総理のご意向』と記された文書が見つかった加計学園問題に当てはめると、そう迫った内閣府の幹部が『言っていない』と難クセをつければ、当時の菅官房長官が言った通り『怪文書』扱いのままでした。極端に言えば岸信介氏の外交文書内の発言に、安倍元首相が『祖父がこんなこと言うはずがない』とクレームをつける余地を与えるようなもの都合良く歴史の修正を許す結果を招く恐れがあります」 公文書管理法は、行政文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置づけ、「現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすること」を国に求めている。「立法の趣旨に沿えば、時の政権に都合の悪い事実であっても、将来の検証に堪えられるよう包み隠さず記録に残すべき。行政文書を『黒歴史クリーナー』にしてはいけません」(五野井郁夫氏) 高市氏の「捏造」答弁を肯定するためだけに、この国の歴史を破壊するなんて許されない》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303090000074.html

コラム
政界地獄耳
2023年3月9日7時32分
高市早苗の進退問題だけではない メディアは政治介入を体を張って止めたのか

★今回の総務省行政文書事案は経済安保相・高市早苗の進退にばかり焦点が当たっているが、この文書から総務省の許認可事業である放送局が、解釈変更など換えなくとも、ちょっと脅かしただけで態度を豹変(ひょうへん)させたことがばれていく様に放送局と系列の新聞が沈黙することに大きな問題がある。7日、立憲民主党は「放送法」国対ヒアリングを開催。総務省は小西議員が入手したものと全く同じで「これまで慎重に精査して来たが、放送政策課の共有フォルダに電子的に保存されていたもので、(行政文書として妥当と結論付けた」とした。

★では高市が「ねつ造」と断言した理由は何か。先週は首相・岸田文雄も「正確性に欠ける」と言い続けた根拠も示されない。時間稼ぎをしていたに過ぎないだろう。このチャンスを放送局やメディアは国民に電波を取り戻すために、政治介入をさせず、第三者の独立機関に電波をゆだねる努力をすべきだ。今では新聞社も系列テレビ局は天下り先との認識。戦うべきところで新聞もこの問題を共有すべきだが、事なかれにやり過ごすだろう。今回の事案を高市の進退問題だけをニュースにすることだけは避けるべきだ。

★公開された78枚に及ぶ総務省の行政文書を読んでいると森友学園事件でつじつまを合わせるために公文書改ざんを命じられ、苦悩し自殺した近畿財務局管財部上席国有財産管理官・赤木俊夫赤木ファイルを思い出さずにはいられない。今回の文書でも政治家の身勝手な気分や思いつきに翻弄(ほんろう)される役人の困惑が行間からあふれ出る。官邸事務方の見識も見て取れる。世間は政治家の言いなりになるのは役人でメディアではないと信じているだが実態はどうか放送・電波を守るためにメディアはもっと努力をしなくてはならないはずだ。首相は「放送法はゆがめられていない」というが、メディアは政治の介入を本当に体を張って止めたのだろうか。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/235470?rct=editorial

<社説>放送法と政権 不当な新解釈撤回せよ
2023年3月9日 07時11分

 安倍晋三政権が「政治的公平」を名目に放送法の解釈を事実上変更した。その経緯を示す総務省の行政文書を国会議員が示した。放送番組への露骨な政治介入で、不当な新解釈は撤回すべきだ。

 ニュース番組で、二人のコメンテーターがともに特定の政策に批判的なコメントをしたら、「政治的公平」に反するのだろうか。仮に一方が自分の意に反し、政府に迎合せざるを得ないなら、自由な論評は封鎖されるに等しい

 政府はかつて「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体で判断する」との見解を示してきた。だから、コメンテーターも自由に意見を述べられた。だが、今は「一つの番組でも、極端な場合、政治的公平を確保しているとは認められない」との「新解釈が放送現場を支配している。

 二〇一五年に総務相だった高市早苗氏が放送法四条にある「政治的公平」について、国会で「新解釈を提示し、総務省も統一見解としたからだ。翌年には高市氏が政治的公平を欠く放送を繰り返せば、「電波停止」を命じる可能性にも言及している。

 報道の自由のある世界の国々では、政府批判や政策批判の番組も一般的に放送される。なぜ日本では表現の自由報道の自由を狭めるような法解釈に変更されたのか。今月、立憲民主党の小西洋之参院議員が公表した内部文書が、その経緯をよく説明している。

 一四年から一五年にかけての官邸と総務省とのやりとりだ。ある特定の番組を問題視し、首相補佐官だった礒崎陽輔氏が主導的に総務省に解釈検討を要請した。同省出身の首相秘書官からは「メディアも萎縮するだろう言論弾圧ではないか」との異論も出たが、安倍氏は礒崎氏に同調したという。

 高市氏は小西氏の文書を「捏造(ねつぞう)だ」と否定したが、総務省の行政文書だと判明した。文脈的には電波停止発言につながる流れがよく理解できる。内閣法制局を経ず、権力に都合のいい法解釈がなされたことを示す。官邸が独走し、法をねじ曲げた新解釈ともいえる。

 国会には礒崎氏を証人喚問し、真相を解明すべき責任がある。
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202303100000113.html

コラム
政界地獄耳
2023年3月10日7時26分
介入を許容したのか、阻止に回ったのか

★国会は相変わらず放送法を巡る行政文書についての“真偽”について審議が続いている。8日の質疑で経済安保相・高市早苗は「私の発言や私と安倍総理の電話に関する記載がある計4枚。私自身が申し上げたものではなく、正しい情報ではないということで捏造(ねつぞう)と申し上げております」。問い「安倍総理との電話も、この世に存在しなかったのか」。高市「そうでございます。放送法に関して法解釈などに関わることについて、安倍総理と電話でお話ししたことはございません」。

★9日の参院内閣委員会でも「総務省の職員、優秀な方も多いと思います。足かけ4年働かせていただいて愛情も持ってます。でもこんな不正確な文書が保存されていたということについては本当に残念に思います」と譲らない。今回の事案は立憲民主党・小西洋之が総務省から入手した文書を公表し、後日、総務省が「全て総務省の行政文書であることが確認できた」と認めたものだ。つまり当初は怪文書扱いされていた小西文書に総務省が本物とお墨付きを与えたが、高市の言う「4枚」が「捏造」であり9日段階で「不正確な文書だというわけだ。

★それなら小西が公表した文書以外の関連する文書や高市がやっていないと言い張る当時の首相・安倍晋三との電話会談の議事録か要旨、メモなどを出せばいい。または小西は新たな文書をかざすことができないものか。状況証拠は高市に圧倒的に不利だが、高市の唯一の強みはこの電話会談の相手である安倍が故人となっていることから最後まで突っぱねられるという部分だけだろう。大切なことは当時の官邸が放送法の解釈について介入して高市はそれを許容した側なのか、阻止に回ったのかという立場の問題だ。高市のクビを取るための作業とは別に本質的な問いに答えるべきだ。(K)※敬称略
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●青木理さん《関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけない』ということに尽きる》

2023年03月29日 00時00分16秒 | Weblog

[『学校が教えないほんとうの政治の話』(斎藤美奈子著、ちくまプリマ―新書257)↑]


(2023年03月10日[金])
青木理さん「そうした出演者を含め、おかしなことにはおかしいと、政権にとってみれば耳の痛いことも果敢に物申してきた。逆に言えば今回の文書は番組にとって名誉かもしれません。『一強』を謳歌(おうか)した長期政権にそれほど嫌悪され、敵視されていたということは、時の政権を監視するというメディア本来の使命を果たしてきた証左とも言えるわけですから」。
 アベ様直伝の息吐くようなウソ吐き…「礒崎さんという名前は今年3月になって初めて聞いた」!? 「202333日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。「報道の自由」「知る権利」「権力の監視」を委縮させた問題についての高市早苗元総務相のタンカ…。(琉球新報)《しかも高市氏に対する質疑内容について官邸は「こちらの方で質問立てしたい」との意向を総務省に伝えていた。まさに自作自演》だった。青木理さん《礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です》。この問題、有耶無耶でいいのか?

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…
   『●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書
     でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》
   『●《あのね、政治を考えるのに「中立」はないの。メディアの役目は「中立
     公正、不偏不党な報道」ではなく「権力の監視」なんです。それ、常識。》

 東京新聞の【<コラム 筆洗>テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/235670?rct=hissen)によると、《▼一つの番組ではなく局の番組全体をみて判断するという従来の政府解釈だけでは納得せぬらしい補佐官。「とにかくサンデーモーニング」「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す」と言ったらしい▼首相の同意を経て、一般論として一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない高市早苗総務相が国会で答弁すると補佐官はその旨ツイッターで発信した。成果を誇ったのか▼関口さんは恐怖心を「横に置くしかない」と記す。それを自覚しつつ囚(とら)われずに番組をつくろうという趣旨らしい。不特定多数の目がもたらすこの恐怖以外にテレビマンに強いていいものなどなかろう》。

 斎藤美奈子さん《メディアの役目は「中立公正、不偏不党な報道」ではなく権力の監視なんです。それ、常識。》 (日刊ゲンダイ)《第2次安倍政権以降、権力は公然と大手メディアに圧力をかけ、萎縮したメディアによる忖度は常態化し、「権力の監視は骨抜きにされた。大きな転換点となったのが、2015年5月に示された放送法政治的公平性をめぐる「新たな解釈」の追加だ。政権に批判的なメディアに対する圧力を強めるため、…》。
 dot.のインタビュー記事【総務省文書で名指しされた『サンモニ』出演の青木理氏 政権からの敵視は「番組にとって名誉」なこと】(https://dot.asahi.com/dot/2023030900006.html)によると、《3月2日、立憲民主党の小西洋之参院議員が国会内での記者会見で公表した総務省の「内部文書」は、当時総務相だった高市早苗経済安全保障担当相の進退問題にまで発展している。文書の中身について、小西氏が「超一級の行政文書」と言えば、高市氏は「悪意を持って捏造されたもの」と反論。「この文書が捏造でなければ大臣も議員も辞めるか」と小西氏に追及されると、高市氏は「結構ですよ」と答えるなど激しい応酬が続いている。同文書には、具体的な番組名としてTBS系の報道番組『サンデーモーニング』などが挙げられているが、当の出演者は何を思うのか。同番組にレギュラー出演しているジャーナリストの青木理氏に問題の本質を聞いた》。

 以下、Arc Timesの録画映像もご覧ください。


【Arc Times The News ● 総務省文書の衝撃 安倍政権から続くメディア攻撃 / 今後の日韓 / 少子化と首相の迷走【青木理望月衣塑子尾形聡彦】】
 (https://www.youtube.com/watch?v=SnOmjz8kDOg

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/235670?rct=hissen

<コラム 筆洗>テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある…
2023年3月10日 07時05分

 テレビ司会者の関口宏さんに『テレビ屋独白』という著書がある▼自身も含む「テレビ屋」の敵は視聴率や裏番組ではなく自身に巣くう「恐怖心」だという。人が恐れるのは人の目。多数の視聴者の目を意識するゆえ恐怖心は生まれる。「これじゃ視聴者が逃げてしまうのではないか」とあざとい策に走り空回りすることも。おびえては一人前になれぬが、恐怖心はなくならないという▼関口さん司会で、出演者が政権批判を厭(いと)わぬTBSの番組『サンデーモーニング』。偏向しているとみる安倍政権の礒崎陽輔首相補佐官が約八年前、放送法の政治的公平の解釈をめぐり担当官僚らに働き掛けたことを官僚が記録していた▼一つの番組ではなく局の番組全体をみて判断するという従来の政府解釈だけでは納得せぬらしい補佐官。「とにかくサンデーモーニング」「けしからん番組は取り締まるスタンスを示す」と言ったらしい▼首相の同意を経て、一般論として一つの番組でも極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない高市早苗総務相が国会で答弁すると補佐官はその旨ツイッターで発信した。成果を誇ったのか▼関口さんは恐怖心を「横に置くしかない」と記す。それを自覚しつつ囚(とら)われずに番組をつくろうという趣旨らしい。不特定多数の目がもたらすこの恐怖以外にテレビマンに強いていいものなどなかろう
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https://dot.asahi.com/dot/2023030900006.html

総務省文書で名指しされた『サンモニ』出演の青木理氏 政権からの敵視は「番組にとって名誉」なこと
サンデーモーニング 023/03/09 09:33
上田耕司

     (ジャーナリストの青木理氏)

 3月2日、立憲民主党の小西洋之参院議員が国会内での記者会見で公表した総務省の「内部文書」は、当時総務相だった高市早苗経済安全保障担当相の進退問題にまで発展している。文書の中身について、小西氏が「超一級の行政文書」と言えば、高市氏は「悪意を持って捏造されたもの」と反論。「この文書が捏造でなければ大臣も議員も辞めるか」と小西氏に追及されると、高市氏は「結構ですよ」と答えるなど激しい応酬が続いている。同文書には、具体的な番組名としてTBS系の報道番組『サンデーモーニング』などが挙げられているが、当の出演者は何を思うのか。同番組にレギュラー出演しているジャーナリストの青木理氏に問題の本質を聞いた。

【写真】文書にはかつてメディアで話題になった「女性総務官僚」の名前も
     (※引用者注: アノ山田真貴子元内閣広報官のこと)

*  *  *

 青木氏はまず、この文書を読んだ感想をこう話す。

極めて異常なことが、当時の安倍晋三政権の内部、総務省の内部で起きていた事実が見事に浮かび上がる文書です。ある意味で、安倍政権の体質が凝縮されていると思いました」

 文書の信ぴょう性については、7日午前に松本剛明総務相が「すべて総務省の行政文書であることが確認できた」と認めた。ただ、記載されている内容には正確性が確認できない部分があるとして、引き続き精査が必要だとも付け加えた。

 一方、高市氏も同じく7日午前の会見で自身が登場する4枚の文書について「内容が不正確であるということに確信を持っている。ありもしないことをあったかのようにつくるというのは捏造だ」と一歩も引かない構えだ。

 文書の内容は、当時、安倍氏の首相補佐官だった礒崎陽輔氏が放送法の「政治的公平性」についての解釈を変えようと総務省に働きかけたというもの。これにより、従来は『放送事業者の番組全体を見て判断する』とされてきたテレビ局の政治的公平性に、『一つ一つの番組を見て全体を判断するという新たな解釈が加わった

 礒崎氏は3日、ツイッターで「総務省と意見交換をしたのは事実」と、総務省に働きかけたことを認めたが、青木氏はこう問題視する。

「時の政権の一員である首相補佐官の礒崎氏が総務省に迫り、文書にもあるような“ヤクザまがいの恫喝も交え民主社会の根本たる言論・表現や報道の自由に関する法令解釈変更を裏で迫るのは大問題です」

 2015年1月29日付の文書の中で、礒崎氏は官邸でこう言ったと記載されている。

「総理がどう仰るかにもよるが、いつ誰が質問するかは慎重に決めたい。(補佐官は質問に立てないので)質問は補佐官がきちんとコントロールできる議員にさせる」

 それに対して、情報流通行政局長は「実際に国会で質問いただく場合、総務省としては、今回整理した『極端な事例』の適否について質問者から例示いただく形(中略)にしていただきたい」などと答えている。

礒崎氏が自身のコントロール可能な議員に“ヤラセ質問”をさせ、官邸の意向に沿う答弁を総務大臣にさせることで、放送法の解釈を変えてしまおうという構図であり、論外です。そもそも放送法が定める政治的公平性とは、時の政治権力の介入などで放送をゆがめてはならないという趣旨であり、むしろテレビ局の自主性、独立性を担保するもの。一方、総務省の従来の解釈は『放送事業者の番組全体』で判断すると一定程度は自制的なものでしたが、今後は『極端な場合』は『一つの番組』でもダメだと踏み込んだ。しかも礒崎氏は文書の中で『けしからん番組は取り締まるスタンスを示す必要がある』とまで言い放っている。あまりに露骨な言論、報道の自由への政治介入、直接的なメディア攻撃です」(青木氏)

 そして、礒崎氏が主張する「政治的公平性」の解釈について、こう批判する。

「文書の中で礒崎氏らが盛んに言っているのは、国民的に議論が二分されるテーマは公平にせよということです。たとえば特定秘密保護法にしても安保法制にしても、政権は何が何でも押し通したいが、反対する声は大きかった。実際、それぞれの政策には重大な問題もあった。それが政権側から見れば『国論を二分』という理屈になるのでしょうが、それでメディアに『政治的公平性』を保てということは、『政権批判をやめろという意味に等しい。批判をするなら同じ分量で政権の立場も伝えろ、ということになれば、物事はすべて相対化され、時の政権や各種権力を監視するメディアとジャーナリズムの使命は死にます。結局のところ、政権に批判的なメディア、番組をつぶしたいのが本音なのでしょう」

 当時、文書の中で問題のある報道として名指しされていた番組は『サンデーモーニング』『NEWS23』(ともにTBS系)、『モーニングバード』『報道ステーション』(ともにテレビ朝日系)などがあった。

 15年3月5日付の文書には「サンデーモーニングはコメンテーター全員が同じことを述べている等、明らかにおかしい」という礒崎氏の発言が記録されている。青木氏は『サンデーモーニング』にレギュラー出演しているが、政権からの圧力を感じたことはあるのだろうか。

「私はいち出演者ですから、直接的圧力はありません。ただ、こうした政権の態度はテレビ局、あるいは制作陣に直接、間接的に影響を及ぼすでしょう。また、18年に亡くなられた『NEWS23』のキャスターだった岸井成格さんは、安倍晋三氏と相当な遺恨があったのではないでしょうか。岸井さんは毎日新聞の政治部時代、安倍氏の父親である晋太郎氏の番記者であり、晋三氏の素顔もよく知っている。今回の文書が記す放送法問題と同時期、安倍氏の応援団は岸井さんを攻撃する新聞広告を出しています。政権が『サンデーモーニング』などに異様な敵意を示したのは、長く番組に出演した岸井さんへの遺恨ゆえかもしれません」

 実際、『サンデーモーニング』はどういうスタンスで報道していると青木氏は感じているのか。

「5日、司会の関口宏さんが番組で言っていましたが、『われわれはこの番組の姿勢を淡々と貫いていかないといけないということに尽きるのではないですか。実際、『サンデーモーニング』が偏っているわけではなく、番組のコメンテーターには元自民党議員や外務省の元事務次官も出演してきましたし、保守系の外交評論家だった故・岡本行夫さんも長く出演されていました。ただ、そうした出演者を含め、おかしなことにはおかしいと、政権にとってみれば耳の痛いことも果敢に物申してきた。逆に言えば今回の文書は番組にとって名誉かもしれません。『一強』を謳歌(おうか)した長期政権にそれほど嫌悪され、敵視されていたということは、時の政権を監視するというメディア本来の使命を果たしてきた証左とも言えるわけですから」

 一方、高市氏は前述のように、文書の一部を「捏造だ」と主張している。高市氏が「私が出てくる4枚」と言ったものの一つにあたると思われる15年2月13日付の文書には、当時、総務相だった高市氏が大臣室でこう発言したとある。

「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある? どの番組も『極端』な印象。関西の朝日放送は維新一色。維新一色なのは新聞も一緒だが、大阪都構想のとりあげ方も関東と関西では大きく違う」

 この発言に対して、青木氏はこう批判する。

「現実にさまざまなテレビ番組があり、中には劣悪な番組があるのも事実でしょうが、時の政権や閣僚が自らの尺度で『公平性』を押しつけるのは、まさに政治権力の横暴であり、メディアへの政治介入です。まして放送行政をつかさどる総務大臣が『これは極端』などと断ずるのは放送メディアに対する介入であり、許されないことです」

 15年3月9日付の文書は「高市大臣と総理の電話会談の結果」とあり、「政治的公平に関する件で高市大臣から総理に電話(日時不明)」と記載されている。高市氏はこれについて「日時不明で私が安倍首相と会話したと書いてあるが、私の電話を誰かが盗聴でもしているのか」と反論したと報じられた。青木氏は言う。

「本当にそういう電話があったのかは知りませんが、一般的に官僚は政治家に忖度するものです。まして官僚は時の大臣の意向に沿って仕事をするわけですから、大臣が誰と会って何を話したか、どういう意向を持っているか、日常的に目と耳をそばだてて情報収集する。それを公文書として保存するか否かはともかく、メモとして残しておくのは生来の習性でしょう」

 そして、こう続ける。

「そんな官僚たちが、大臣の発言や行動に関する文書を捏造するとは考えられず、そんなことをしても何の得もない。むしろ、できるだけ正確に記録するでしょう。実際、礒崎氏は放送法解釈に関する働きかけを総務省にしていたことを認め、現実にそれが高市大臣の国会答弁に反映されているわけですから、文書が記す細かい日付や発言のニュアンス等は精査が必要でも、文書のほとんどは真実だと考えるのが自然でしょう」

 だが、青木氏は政局的な動きに矮小化すべきではない、と語る。

「高市氏は『捏造でなかったら辞める』と断言してしまったので一種の政局になっていますが、問題の本質は放送法の不当な解釈変更であり、そのやり口であり、『けしからん番組』は『取り締まる必要がある』とまで言い放って報道の自由に露骨な介入を企てた安倍政権の姿勢です。もちろん高市氏は当時の総務大臣であり、当事者でもありますから、私は辞任が当然だと考えますが、高市氏の進退問題だけに目を奪われるべきではない。政治とメディアの関係、そもそもメディアはどうあるべきか、そして放送法とは何か、さらには安倍政権の本音や体質は岸田政権にも色濃く受け継がれているのではないか、これを機に考察すべき論点はたくさんあります」
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コメント
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●「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」…《「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁》

2023年03月23日 00時00分25秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年03月06日[月])
2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…、それとも、きっちりと大臣も議員も辞職するのか? (リテラ)《国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の
     「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…

 東京新聞の【本音のコラム「勇気ある内部告発者前川喜平】によると、《当時の高市早苗総務相と安倍首相の電話会談の記録について、高市氏は「捏造文書だ」と主張。「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁した》。
 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。アベ様や当時の最低の官房長官による《メディアコントロール》の威を借り、《当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言》していた訳で、何十頁にもわたる今回の文書が捏造であるとまでタンカを切ったのだが、墓穴を掘ったのではないか。自分が長を務めていた総務官僚が「捏造文書」を作成していたなどと言える大臣って、一体?

 リテラの記事【安倍政権の言論弾圧「放送法解釈変更」をめぐる総務省内部文書のリアルすぎる中身! 高市早苗はこれでも「捏造」と言い張るのか】(https://lite-ra.com/2023/03/post-6265.html)によると、《しかし、なぜ高市総務相が唐突に解釈変更を明言したのか、その背景に何があったのかはこれまで謎に包まれていた。ところが今回、公開された総務省の内部文書では、当時、安倍晋三首相の首相補佐官を務めていた礒崎陽輔氏が、おもに『サンデーモーニング』(TBS)をやり玉に挙げるかたちで、しつこく総務省に事実上の解釈変更を要求していたことが判明。さらに、安倍首相の“鶴の一声”によって、高市答弁に至っていたことがわかったのだ》。

   『●アベ様は「報道がそれで抑圧される、
     そんな例があったら私は辞める」と明言・・・ETV番組改編問題は?
    《文書は「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の
     確保についてのお願い」というタイトルで、20日付で在京の
     テレビキー局に送付された。差出人は筆頭副幹事長の
     萩生田光一と報道局長の福井照の連名。
     その中身がむちゃくちゃなのだ》

   『●「政権にとって「白紙委任状」ほど好都合なものはありません」:  
                       2014年12月衆院選に是非行こう!
    《その2日後、自民党はNHKや在京テレビ局に要望書を出しました
     萩生田光一・自民党筆頭副幹事長、福井照・報道局長の
     両衆院議員の連名で、出演者の発言回数や時間▽ゲスト出演者の選定
     ▽テーマ選び▽街頭インタビューや資料映像の使い方――の4項目
     ついて「公平中立、公正」を要望する内容になっています》

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https://lite-ra.com/2023/03/post-6265.html

安倍政権の言論弾圧「放送法解釈変更」をめぐる総務省内部文書のリアルすぎる中身! 高市早苗はこれでも「捏造」と言い張るのか
2023.03.05 07:00

     (首相官邸HPより)

 安倍政権下でおこなわれた報道圧力の実態がつまびらかとなる内部文書が公開され、大きな問題となっている。2日に立憲民主党の小西洋之・参院議員が公開した、約80ページにもおよぶ総務省の内部文書だ。

 放送法における「政治的公平性」について、政府はそれまで「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断する」という見解をとってきた。だが、安倍政権下の2015年5月12日、当時の高市早苗総務相が参院総務委員会で「一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められない」と答弁し、突然の解釈の追加、事実上の解釈変更をおこなったのだ。

 この解釈変更がテレビの番組づくりにもたらした影響は計り知れない。ご存知の通り、安倍政権下では批判的だったキャスターやコメンテーターが次々と番組から消えていった一方、政権を擁護するコメンテーターが跋扈するようになった。さらに、情報番組やワイドショーでは政権批判や不正の追及をすること自体がどんどん減っていった。こうしたいまにつづく状況をつくり出したのは、高市総務相が明言した解釈変更によって、ひとつの番組内で中立を保たなければならなくなったことが大きく影響しているのだ。

 しかし、なぜ高市総務相が唐突に解釈変更を明言したのか、その背景に何があったのかはこれまで謎に包まれていた。ところが今回、公開された総務省の内部文書では、当時、安倍晋三首相の首相補佐官を務めていた礒崎陽輔氏が、おもに『サンデーモーニング』(TBS)をやり玉に挙げるかたちで、しつこく総務省に事実上の解釈変更を要求していたことが判明。さらに、安倍首相の“鶴の一声”によって、高市答弁に至っていたことがわかったのだ。

 当の高市氏は、この内部文書を「捏造文書だ」「非常に悪意をもってつくられた文書」と主張し、「捏造文書でなかった場合には議員辞職するか」という質問にも「結構ですよ」と応答。森友公文書改ざん問題のきっかけとなった安倍首相の「私や妻が関係していたということになれば総理大臣も国会議員もやめる」を想起させる展開となってきている。

 いかに高市氏の主張が苦しいものなのかについては後述するが、そもそもこの内部文書を総務省が「捏造」する理由がない上、礒崎氏本人も「総理補佐官在任中に放送法で定める政治的公平性の解釈について総務省と意見交換をしたのは事実」だと認めている。そして、実際に解釈変更がおこなわれたのも事実なのだ。

 それでは、政権への忖度と擁護に溢れかえるいまのテレビ番組の状況を生み出すことになった放送法の解釈変更は、いったい、どのようなやりとりのなかで実行されるにいたったのか。公開された約80ページにもおよぶ内部文書から、紐解いていきたい。


■『サンモニ』批判を繰り返していた磯崎 そして“安倍首相『NEWS23』で逆ギレ事件”の直後…

 はじまりは2014年11月26日、元総務官僚である当時の礒崎首相補佐官が総務省放送政策課に電話をかけたことからはじまる。「厳重取扱注意」と記された「「政治的公平」に関する放送法の解釈について(礒崎補佐官関連)」という文書によると、この日、礒崎首相補佐官は「コメンテーター全員が同じ主張の番組(TBSサンデーモーニング)は偏っているのではないか」という問題意識を総務省側に伝え、「政治的公平」の解釈や運用、違反事例を説明してほしいと迫った

 じつは礒崎首相補佐官は、自身のTwitter上で以前から『サンデーモーニング』への批判を繰り返しおこなっていたのだが、直前の11月23日・24日にも同番組に対して猛批判を展開していた。

〈日曜日恒例の不公平番組が、今日も、放送されています。仲間内だけで勝手なことを言い、反論を許さない報道番組には、法律上も疑問があります。特定秘密保護法でも、集団的自衛権でも、番組に呼んでいただければ、いつでもきちんと御説明します。〉
〈偏向した報道番組はたくさんありますが、相手側ゲストを呼ばず、一切の反論権を認めない番組は、最悪です。仲良しグループだけが集まって政治的に好き放題言うような番組が、放送法上許されるはずがありません。今の立場では余り動けませんが、黙って見過ごすわけにはいきません。〉
〈女性のO・Eさん(編集部注:大宅映子氏を指していると思われる)がレギュラーで出演している頃には、それほど違和感がなかったのですが、最近傾きが大きくなってきました。間違ったことを本当のように言われるのが、一番困ります。〉

 また、ここで注意したいのは、礒崎首相補佐官が動き出したタイミングについてだ。礒崎首相補佐官が総務省側に電話をかける約1週間前にあたる11月18日、安倍首相は『NEWS23』(TBS)に生出演したのだが、このとき安倍首相は放送された街頭インタビューのVTR内にアベノミクス批判をする声が入っていたことに対し、厳しい意見を意図的に選んでいると逆ギレ。さらにその2日後の11月20日に自民党は、在京テレビキー局の編成局長、報道局長宛てに「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」と題した“報道圧力文書”を送りつけている。この文書の差出人は、当時、自民党筆頭副幹事長だった萩生田光一・現政調会長と報道局長だった福井照氏(2021年衆院選で落選)だ。

 つまり、礒崎氏による総務省への働きかけは、安倍首相が『NEWS23』に逆ギレを起こしたことをきっかけに安倍首相の子飼い議員である萩生田氏が自民党としてテレビ局に圧力をかけたタイミングと同時期におこなわれたのだ。これらの客観的事実からも、内部文書に記された礒崎首相補佐官の言動に齟齬はなく、信憑性が高いと考えられるだろう。


■磯崎首相補佐官のゴリ押し要求に高市早苗総務相は「この答弁は苦しいのではないか?」と疑問

 話を内部文書に戻そう。2014年11月26日に礒崎首相補佐官から放送法が規定する「政治的公平」についての説明を求められた総務省側は、2日後の11月28日に官邸の礒崎総理補佐官室を訪問。そこで礒崎氏は「一つの番組でも明らかにおかしい場合があるのではないか」「絶対おかしい番組、極端な事例というのがあるのではないか。これについても考えて欲しい」と述べ、事実上の解釈の変更に向けて検討するよう迫っている

 首相補佐官が官僚を呼び出し、当たり前の政権批判をおこなう特定の番組をやり玉に挙げて法の解釈変更を要求する──。政権にとって目障りな番組を潰すために法を捻じ曲げさせようとは言語道断の行為であり、安倍官邸の報道圧力体質が浮き彫りになっていると言えるだろう。

 一方、礒崎氏に無理難題をふっかけられた総務省側は、あきらかに困惑。しかし、磯崎首相補佐官の要求は再三にわたっておこなわれ、2015年1月15日には総務省側が提出した説明資料に「激高」したことも記述されている。こうしたやりとりの結果、2015年1月29日には、高市総務相と安倍首相に了解を得た上で、国会で「(磯崎氏が)きちんとコントロールできる議員」が質疑をおこなう方向性が確認されている。

 そして、礒崎首相補佐官が押し進めてきた事実上の解釈変更をめぐる国会答弁について、2015年2月13日、総務省の担当局長らが高市総務相にレクをおこなう。この場で高市総務相は、総務省が作成した整理ペーパーに記された答弁案に対し「この答弁は苦しいのではないか?」と疑問を呈しつつ、このように発言している。

「そもそもテレビ朝日に公平な番組なんてある?どの番組も「極端」な印象。関西の朝日放送維新一色
「苦しくない答弁の形にするか、それとも民放相手に徹底抗戦するか。TBSとテレビ朝日よね」
官邸には「総務大臣は準備をしておきます」と伝えてください
総理も思いがあるでしょうから、ゴーサインが出るのではないかと思う」

 つまり、高市総務相は「答弁としては苦しい」部分があると認識しながらも、安倍首相の判断の上で話を前進させることを了承したのである。

 ところが、ここで思わぬ人物からの横やりが入る。その人物とは、2013年から2015年まで安倍官邸で広報担当の首相秘書官を務めていた山田真貴子氏だ。


■NHKに言論弾圧電話をかけたあの側近の意外な反応 磯崎首相補佐官を「変なヤクザ」と

 山田首相秘書官は礒崎氏と同じ総務省出身で、菅義偉政権の発足で菅氏が官邸に呼び戻し、内閣広報官に据えた人物。菅首相の息子が絡んだ東北新社の接待問題で辞職に追い込まれたことは記憶に新しいが、2020年には菅首相が生出演したNHK『ニュースウオッチ9』において、有馬嘉男キャスターが日本学術会議問題の追及をおこなったことに対し、「総理、怒っていますよ」「あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う。どうかと思います」とNHKの政治部長に怒りの電話をかけたと報じられ、その後、有馬キャスターが降板するきっかけにもなったと見られている。

 ようするに、山田氏自身も、菅首相の子飼いらしい報道圧力体質を持った人物なのだが、しかし、このときは逆の動きを見せていた。

 2015年2月18日、総務省側が放送法の解釈変更について安倍首相の首相秘書官である山田氏にお伺いを立てたところ、山田氏はこう難色を示したのだ。

「今回の整理は法制局に相談しているのか? 今まで「番組全体で」としてきたものに「個別の番組」の(政治的公平の)整理を行うのであれば、放送法の根幹に関わる話ではないか。本来であれば審議会等をきちんと回した上で行うか、そうでなければ(放送)法改正となる話ではないのか」

 意外にもまっとうな指摘だが、ここから山田首相秘書官による礒崎首相補佐官の批判がつづく。

「礒崎補佐官は官邸内で影響力はない(長谷川補佐官は影響力あるとの言)。総務省としてここまで丁寧にお付き合いする必要があるのか疑問」
「今回の話は変なヤクザに絡まれたって話ではないか」
「礒崎補佐官からすれば、前回衆院選の時の萩生田(議員名の要請)文書と同じ考えで、よかれと思って安保法制の議論をする前に民放にジャブを入れる趣旨なんだろうが、(山田秘書官からすれば)視野の狭い話。党がやっているうちはいいだろうし、それなりの効果もあったのだろうが、政府がこんなことしてどうするつもりなのか。礒崎補佐官はそれを狙っているんだろうが、どこのメディアも萎縮するだろう言論弾圧ではないか

 まさかの礒崎氏を「変なヤクザ」呼ばわり……。この物言いからも官邸内のパワーバランスが透けて見えるようだが、重要なのは、礒崎首相補佐官が進めようとしている放送法の解釈変更に対し、首相秘書官からしっかりと「言論弾圧」だという認識が示されていたことだ。

 さらに山田首相秘書官は、こうもつづけている。

「総理はよくテレビに取り上げてもらっており、せっかく上手くいっているものを民主党の岡田代表の時間が足りない等言い出したら困る」
「だいたい問題になるのは「サンデーモーニング」「ニュース23」「報道ステーション」だろうが、国民だってそこまで馬鹿ではない。今回の件は民放を攻める形になっているが、結果的に官邸に「ブーメラン」として返ってくる話であり、官邸にとってはマイナスな話」

 ようするに山田氏は、「一つの番組」で政治的公平を言い出せば、逆に「安倍首相だけ取り上げられているのはおかしい!」と野党からつけ込まれること、さらには政権に批判的な番組を露骨に狙い撃ちすれば国民から反発が巻き起こることを懸念したのだ。ある意味、冷静な判断だとも言えるだろう。


■磯崎首相補佐官「俺と総理が二人で決める話」「ただじゃあ済まないぞ」「首が飛ぶぞ」と総務官僚を恫喝

 このように、言論弾圧をしたい首相補佐官vsそれを阻止しようとする首相秘書官の対立構図となった放送法の解釈変更問題だったが、困り果てたのが、両者の板挟みとなってしまった総務省だった。山田首相秘書官のレクから約1週間後の2015年2月24日、総務省側は礒崎首相補佐官と面談し、「総理にお話される前に官房長官にお話し頂くことも考えられるかと思いますが」と提案。つまり、礒崎・山田両氏の頭が上がらない菅官房長官にジャッジしてもらおうと考えたらしい。

 だが、この提案に礒崎首相補佐官は怒り心頭。総務省の官僚たちをこう恫喝しはじめるのだ。

「何を言っているのか分かっているのか。これは高度に政治的な話。官房長官に話すかどうかは俺が決める話。局長ごときが言う話では無い。総理が(官房長官に相談しろと)仰るなら勿論話をする。この件は俺と総理が二人で決める話
「俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃあ済まないぞ首が飛ぶぞ。もうここにも来ることができないからな」
「俺を信頼しろ。役所のOBなんだし、ちゃんとやってくれれば、役所の悪いようにはしない。そちらも、官邸の構造論を分かっておくように」

 「俺と総理が二人で決める話」「ただじゃあ済まないぞ」「首が飛ぶぞ」……。事態が一筋縄ではいかなくなったなか、ついに2015年3月5日、礒崎首相補佐官と山田首相秘書官、さらには今井尚哉首相秘書官が同席するもとで、安倍首相に意向を確認することとなったのだ。

 このとき、山田氏のみならず今井首相秘書官も「総理単独の報道が萎縮する」「メディアとの関係で官邸にプラスになる話ではない」などと説明。

 ところが、マイナス面を説明したというのに、ここで安倍首相が「前向きな反応」を示すのだ。

 山田首相秘書官が総務省側に伝えた安倍首相の反応をまとめた「総理レクの結果について(放送番組の政治的公平について)」という文書には、安倍首相の発言がこのようにまとめられている。

「政治的公平という観点からみて、現在の放送番組にはおかしいものもあり、こうした現状は正すべき」
「(放送番組全体で見ることについて)「JAPANデビュー」は明らかにおかしい、どこでバランスを取っているのか」

 安倍首相が具体名を挙げた『JAPANデビュー』とは、2009年に放送された全4回のNHKスペシャルのシリーズだ。このシリーズ第1回目で日本の台湾統治を取り上げた「アジアの“一等国”」をめぐっては、当時、安倍氏は「番組はひどすぎる」「『反日』で貫かれています」「イメージ操作を行い、これでもかと日本を貶めています」と猛批判。安倍氏や中川昭一氏らを含む自民党国会議員有志で「公共放送の公平性を考える議員の会」を発足させたほどだった。つまり、こうした「反日」番組を取り締まるためにも、放送法の解釈変更はありではないか、と安倍首相は前のめりになったのだ。

 さらに、ここで礒崎首相補佐官が追い打ちをかける。礒崎氏が「サンデーモーニングはコメンテーター全員が同じことを述べている」「明らかにおかしい」と発言すると、安倍首相はこう呼応したというのである。

「放送番組全体で見る」とするこれまでの解釈は了解(一応OKと)するが、極端な例をダメだと言うのは良いのではないか」

 再度、山田首相秘書官がマイナス点を説明しても、もはや暖簾に腕押し。安倍首相は「有利不利ではない」「全部が全部とは言わないが、正すべきは正す」と引かなくなってしまったのである。


■“安倍首相もサンデーモーニングを問題視”と磯崎首相補佐官 一方高市総務相は「本当にやるの?」

 上記は山田首相秘書官が総務省側に伝えた安倍首相の反応についての報告だが、一方の礒崎首相補佐官が総務省側に伝えた安倍首相の反応をまとめた「礒崎総理補佐官からの連絡(総理レクの結果について)」という文書には、礒崎氏の発言として、こうも書かれている。

「総理がいちばん問題意識を持っているのはNHKの「JAPANデビュ―」だが、これはもう過去の話。今はサンデーモーニングには問題意識を持っている。(報道ステーションの)古舘も気に入らないが、古舘はゲストを呼ぶ。ゲストが弱くて負けるのはしょうがないが、この違いは大きい。サンデーモーニングは番組の路線と合わないゲストを呼ばない。あんなのが(番組として)成り立つのはおかしい」
とにかくサンデーモーニング。番記者にもいろいろ言っているが、総務省もウォッチしておかなきゃだめだろう」
「古舘は番組には出演させる。総理が呼ばれれば総理はけんかするだろう。その意味でもサンデーモーニングは構造的におかしいのではないかということ。皆さんもこうした意識は頭に入れておいていただきたい。(笑いながら)あんまり無駄な抵抗はするなよ」

 つまり、礒崎氏の弁によれば、安倍首相自身も『サンデーモーニング』が問題だという認識を持っていた、というのである。

 このように、ついに安倍首相が乗り気となってしまったことで、法解釈の変更を国会質疑でおこなうという方向がいよいよ現実化する。

 「大臣レクの結果についての安藤局長(編集部注:安藤友裕・総務省情報流通行政局長)からのデブリ模様」と題された文書によると、総務省は礒崎首相補佐官から受けた安倍首相の反応などを高市総務相に報告するが、高市氏は〈あまり記憶がなかった様子〉だったらしく、第一声は「本当にやるの?」。その後、この問題の内容を思い出してくると、「これから安保法制とかやるのに大丈夫か」「民放と全面戦争になるのではないか」「(前回衆院選の)要請文書のように、背後で動いている人間がいるのだろう」と懸念などを口にし、最終的には「一度総理に直接話をしたい」と発言。高市氏は〈平川参事官(編集部注:平川薫・総務省大臣官房参事官のこと)に今井総理秘書官経由で総理とお話できる時間を確保するようその場で指示〉したという。

 この結果、高市総務相は安倍首相と電話会談を実施。その内容を2015年3月9日に平川参事官が安藤局長に報告した内容をまとめた「高市大臣と総理の電話会談の結果」という文書によると、高市氏が安倍首相に電話をしたとあり(日時不明)、こう綴られている。

〈総理からは、「今までの放送法の解釈がおかしい」旨の発言。実際に問題意識を持っている番組を複数例示?(サンデーモーニング他)〉
〈国会答弁の時期については、総理から、「一連のものが終わってから」とのご発言があったとのこと。〉

 こうした流れを経て、礒崎首相補佐官が放送法の解釈変更について、国会における「質問」を総務省側に送付。〈NHK予算が終わった後のタイミングで、参・総務委員会の一般質疑で質問する〉方向性が示され、実際、2015年5月12日の同委員会で、自民党・藤川政人・参院議員の質問に答えるかたちで、高市総務相が一つの番組のみでも極端な場合は一般論として政治的に公平であることを確保していると認められないという解釈変更を明言するにいたったのである。


■「捏造文書でなければ議員辞職する」と啖呵を切った高市早苗大臣だが…

 ──以上、今回公表された総務省の内部文書約80ページをざっくりと追ってみた。ここからは、少なくともこの放送法の解釈変更が「言論弾圧」(山田首相秘書官)という大きな危険を孕んだものであり、審議会に諮ることや法改正が必要であるという認識が示されながらも、『サンデーモーニング』を異常なまでに目の敵にしている礒崎首相補佐官の執念と恫喝、さらには礒崎氏に同調した、安倍首相による絶対的な「天の声」があって実行に移されたことがよくわかる。

 また、総務省も結果的に政治に振り回されるだけで、問題があることを理解しながら唯々諾々と従ってしまっているまさに安倍政権の官邸支配の構図が浮かび上がる内容だと言えるが、こうした文書を総務省が「捏造」する理由など、どこにもないだろう

 しかも、現在、「捏造文書だ」と主張している高市大臣は、法解釈の変更を答弁した張本人であるわけだが、その答弁にいたった経緯について問われると「質問通告があったからじゃないか。答弁書の案を私が見たのは前日。その経緯は知らない」などと発言。しかし、とてもじゃないが従来の政府解釈を変更するという重大な答弁書を、経緯も知ろうとせずにそのまま読み上げたというのはおかしい。むしろ、内部文書にあるように「本当にやるの?」「一度総理に直接話をしたい」という反応こそリアリティがあるだろう。

 さらに高市大臣といえば、いま刑事告発されている政治資金規正法違反問題で、疑惑隠蔽のために「虚偽の領収書」を発行したという“証拠の捏造”疑惑が浮上。高市大臣は「捏造文書だ」と決めつける前に、自身の事務所の“証拠の捏造”疑惑について説明すべきではないのか。

 その上、高市大臣が「捏造文書でなければ議員辞職すると啖呵を切ったばかりに、今後、総務省が事実の隠蔽に走り、万が一、関係官僚が命の危険にさらされるような事態へと発展しないか、不安は大きい。いや、高市大臣のみならず、3日の参院予算委員会で岸田文雄首相は「(内部文書について)正確性が定かでない」と答弁し、松本剛明総務相も「発言者に内容の確認を取っておらず、文書の記載について、かなりの方々が認識が異なると言っていることが判明した」などと発言しているように、すでに逃げの一手に出ている国民の「知る権利」を侵害するかたちでこのまま「真偽不明」で闇に葬られる可能性は高い

 だが、それでいいはずがあるまい。繰り返すが、この解釈変更は、政権批判が封じられ、かたや擁護で溢れかえるといういまのテレビ番組の状況をつくり出した元凶ともいえるものだ。そして、政権批判を厭わずおこなう『サンデーモーニング』のような番組を狙い撃ちにし、時の権力が恣意的に解釈を変更させていたのである。解釈変更の見直しの議論は当然のこと、テレビ番組における報道のあり方を問い直すためにも、この内部文書をなかったものにするわけにはいかないのだ。

(編集部)
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●「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか、それとも…

2023年03月20日 00時00分01秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20230305[])
2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」…さて、高市早苗氏の「タンカ」も、アベ様同様、有耶無耶になってしまうのだろうか…、それとも、きっちりと大臣も議員も辞職するのか? 「2023年3月3日は高市早苗元総務相のタンカ記念日」。アベ様や当時の最低の官房長官による《メディアコントロール》の威を借り、《当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言》していた訳で、何十頁にもわたる今回の文書が捏造であるとまでタンカを切ったのだが、墓穴を掘ったのではないか。自分が長を務めていた総務官僚が「捏造文書」を作成していたなどと言える大臣って、一体?

   『●『ヒトラー選挙戦略』へ推薦文を書ける 
     高市早苗氏は「公平」とか、「倫理」「法」とか口にできるのか?
   『●高市早苗氏が書籍『ヒトラー選挙戦略』へ推薦文:
                      20年前に既にその萌芽が

    《高市氏は国会議員になった翌年に、この本について「候補者と
     認知された瞬間から始まる誹謗、中傷、脅迫。私も家族も

     苦しみ抜いた。著者の指導通り勝利への道は『強い意志』だ。
     国家と故郷への愛と夢を胸に、青年よ、挑戦しようよ!」と
     推薦文を書いていたという》

   『●《閣僚としての器量に欠ける大臣がもう1人いた。…高市早苗だ。…
     閣僚が公に発言することがセキュリティー・クリアランスに不適格》
    「(斎藤貴男さん)《ならばなぜ、同じSC基準が首相や閣僚、
     与党政治家たちには適用されず、今回の組閣でも改善が
     徹底されなかったのか》?? 《要はセキュリティークリアランス
     (SC)でハネられ》ないのでしょうか?」

   『●《高市早苗…政治資金規正法違反の疑い…疑惑隠蔽のために「虚偽の
     領収書」を発行…さらなる証言を突きつけられるという事態に発展》

 てつら由伽@yuga_tetsu00055 さんのつぶやき。その画像から文字起こし(https://twitter.com/yuga_tetsu00055/status/1632196406395162625)。東京新聞の【本音のコラム「勇気ある内部告発者」前川喜平】によると、《当時の高市早苗総務相と安倍首相の電話会談の記録について、高市氏は「捏造文書だ」と主張。「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁した》。

   『●「電波」な「凶器」高市総務相の暴走と
     「報道現場の声」: 「自粛」「忖度」「委縮」…が「内部から」
   『●ヒヨる「マスコミがもう一度軍靴の行進に旗を振」る
         世の中で、「東京新聞の読者の数が平和の数」
   『●「メディア側の“自発的隷属化”」のトップランナー
       NHKが、「アベ様の国営放送・犬HK」へと完全変態
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
      政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●ニッポンは民主主義国家? 《明白な事実や数字を権力者が
                   都合のいいように変え、信じ込ませようと》…

    《ジョージ・オーウェル 『1984年』だ。これは1949年に出版された
     近未来小説で、高度な全体主義が張り巡らされたディストピア
     (反ユートピア)がテーマとなっている》
    《ジョージ・オーウェルの『一九八四年』…
     「“もう一つの事実”を示したのだ」
     ▼明白な事実や数字を権力者が都合のいいように変え、
     信じ込ませようとする。それこそオーウェルが描いた世界
     ではないか》

   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は
     全く生じていない」…「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…
   『●2016年報道の自由度ランキング72位:
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《多様な視点や様々な主張が集積された公共的な言論空間を届ける
     ことが、本来のメディアの機能です。公正中立や客観などは
     幻想です。高市早苗総務相のいわゆる「電波停止」発言は、
     政治家が政治的公平性を判断するとのレトリックの段階ですでに
     アウトだけど、そもそも放送法の解釈を間違っているのに、
     メディアは反論できなくなっている。「公平中立」を自分たちの
     エクスキューズとしてきたからです。「両論併記」も同じです。
     両端の位置を誰かが決めなくてはならない。つまり主観です
     絶対的な中立などわからない。それは神の視点です》

   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
      「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」
   『●卑劣で幼稚で残虐な事件、5月「3日で30年に」…
     「異論を排除する、すさんだ言葉の横行」のその源流
   『●放送法「四条の規律を撤廃することは、
     自由の拡大ではなく、自由縮小」…報道へのアベ様の不当な政治介入
    《政治的公平などを定めた四条を撤廃するという。政権に親和的な番組が
     増えるという狙いが透けて見える気がする…四条の規律を撤廃することは、
     自由の拡大ではなく自由縮小につながる恐れがある…国民の信頼が
     薄れることは放送の自由の縮小である》
    「簡単に言えば、こんな番組だらけにするつもり」
    「最後に、日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/
     放送法4条撤廃問題 テレビが“総安倍チャンネル化”の懸念】…には、
     《放送界もなめられたものである。政府が「政治的公平」や
     「事実の報道」などを求めた放送法第4条の撤廃を検討している問題の
     ことだ。最近の報道で概要がわかってきた。内部文書「放送事業の大胆な
     見直しに向けた改革方針」が明記している由。規制の少ない通信と放送…》。
       斎藤貴男さんに言わせれば《総安倍チャンネル化》だそうだ。世も末だ」

   『●指差しヤジ再び…《責任を問うべきなのは安倍ではない。
      責任を取れない社会の■■を…放置してきた日本社会…》
    《ところが、その杉尾議員が高市総務相に、放送法における
     「政治的公平性」の解釈について問おうとしている最中、安倍首相が
     大臣席から突如、「共産党か!」なるヤジを飛ばしたのだ。
     …安倍首相はその間も、腕を組んだまま椅子にふんぞり返り、
     またもや野党側に指をさして何か口を動かしていた

   『●<それにつけてもアベ様や小池「ト」知事の無能さよ>…《政治の
       無策による人災》の片棒を担いだマスメディアにも大きな責任
    《安倍政権の報道圧力は、国連でもたびたび問題を指摘されてきた。
     同じ2016年4月には、国連特別報告者、デイビッド・ケイ
     (米カリフォルニア大学教授)による調査で「日本の報道機関の
     独立性は深刻な脅威に直面している」と指摘された。…。
      さらに、安倍政権が放送法を盾に放送メディアに圧力をかけている
     ことをズバリ指摘。ケイ氏は、放送法4条に記されている政治的公平
     について「何が公平であるかは政府が判断するべきではない」とし、
     当時、高市早苗総務相が国会で「電波停止もありうる」と発言した
     ことに関連して、「政府は脅しではないというが、メディアは脅し
     と受け取る」などと、政府による報道圧力を危惧。そして、
     「政府は放送法4条を廃止して、メディア規制から手を引くべきだ」
     と述べ、政府以外の独立行政機関が監督すべきだとの考えを
     示したのだ。
      「政府による『中立性』と『公平性』への絶え間ない圧力が、
     高いレベルの自己検閲を生み出しているように見えます」》

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https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1596712162323755011

本音のコラム「勇気ある内部告発者前川喜平
2023.3.5

 二〇一四年から一五年にかけて、安倍首相官邸がTBSの『サンデーモーニング』といった個別の番組を問題視し、総務省に圧力をかけて番組の「政治的公平」をめぐる放送法の解釈を変えさせた。その経緯に関する総務省の内部文章をもとに、立憲民主党の小西洋之参議院議員が二日に記者会見し、三日に参院予算委員会で質問した。

 「政治的公平」は「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体を見て判断する」としていた解釈を「一つの番組でも、極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」と変えたことで、政権が個別の番組を「政治的公平」に反すると狙い撃ちできるようになり、放送の自由を委縮させた。首謀者は当時の礒崎陽輔首相補佐官だった。山田真貴子首相秘書官は「変なやくざにに絡まれたって話」と評したという。

 当時の高市早苗総務相と安倍首相の電話会談の記録について、高市氏は「捏造文書だ」と主張。「捏造文書でなければ大臣も議員も辞職するか」と問われて「結構ですよ」と答弁した。今後文書は本物だと分かったら、高市氏は本当に議員辞職するのだろうか?

 文書を提供した総務官僚は「国民を裏切る違法行為を見て見ぬふりをすることはできない」と語ったという。この勇気ある内部告発者こそ真の全体の奉仕者である。(現代教育行政研究会代表)
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●《右も左も関係ない。シンプルに考えればいい。政治を私物化し、国のかたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない》

2021年11月10日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日、ブログ主が改変)↑]


――――――― (狙撃兵)《歴然としているのは、選挙に行かないこの5割の有権者こそが今日の政治状況を変えうる最大勢力であるという点だ。そのうち2~3割が動いて投票率が70~80%の選挙が展開されるだけでも局面はガラリと変わることになる》。#投票倍増委員会 会員として、いつも通り、当然に、#わたしも投票します

――――――― (神保哲生さん)《ほとんど政治に変革が期待できない日本でも、選挙の投票率が先進国の平均レベルに達した瞬間に、大きな変革が起きているのです。つまり、どうせ政治に変革なんて期待できないから投票に行っても意味がない、のではなく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです。そして、この低い投票率が、決してメディア報道とは無関係ではないことを…》

――――――― 故・石川真澄さん《『死票を大量に生む小選挙区制では民意を国会に反映できない』などと、小選挙区制導入に反対の論陣を張った》新聞記者

――――――― 中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ


(2021116[])
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/右も左も関係ない。国のかたちを歪める連中を退場させよう】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/296761)。

 《自公政権の9年間は、新自由主義勢力と政商、反社会勢力、カルトの複合体による国家・社会に対する総攻撃だった。周辺のメディアや広告会社は、心理学から動物行動学まで駆使し、国民の洗脳・誘導をはかってきた》。

   『●《内閣情報調査室の一室、男たちがパソコンに向かい、政権を告発した
        人物への攻撃を一斉に投稿している一──。…映画『新聞記者』》
   『●コレは「美しい国・日本」? 《内閣情報調査室の一室…映画『新聞
     記者』》っていうのも怖いけど、天下の自民党本部事務総長が関連…?
   『●ニッポンは民主主義国家なの? ――― 天下の自民党が血税使って
     デマ・ヘイトまがいの野党攻撃、世論誘導…衆院選前に実態解明を!

 《政治は国民の鏡》、自公お維の政、《政治》のあまりの酷さに反吐が出る。選挙結果は最悪、地獄の一歩手前。中島岳志さん「今回の選挙の総括をまちがえてはいけない野党共闘が否定されたのではない野党共闘が徹底できなかったことが問題なのだ」…とても残念だった。次の参院選に向かって、立憲民主党は《野党共闘が徹底でき》るだろうか?

 (適菜収さん)《周辺メディアが投下するプロパガンダに騙されるのはもうやめよう右も左も関係ないシンプルに考えればいい政治を私物化し、国のかたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない》…はずだったのに。
 中ほどの日本地図・小選挙区の図…中央の薄い青 (癒[着]党な訳で真っ黒にすべき)。異常だね。比例の近畿ブロックを見ても、唖然とする。ニッポンの行く末は暗いと思うよ、大阪「ト」知事三代といい、当選者の面子も余りに酷い。大阪の皆さん、正気ですか?
 アサヒコムの特設頁【2021衆院選 各党の獲得議席】(https://www.asahi.com/senkyo/shuinsen/?iref=above7_Left)。

   『●(ヨナオシフォーラム2020)《アベにスガるキシダメ内閣》よりも、
         #政権交代で命を守る新しい政権を! #わたしも投票します!
   『●経産省内閣復権でいいの? …デモクラシータイムス【総選挙の争点③
      どうするエネルギー EVと原発(古賀茂明×飯田哲也×山田厚史)】
   『●#VoiceProject #わたしも投票します #投票はあなたの声
      #投票倍増委員会 #YourVoteIsYourVoice #ImVotingToo
   『●「2/4」の選挙に行かない眠り猫の皆様が間接的に自公お維を
     支持する、それではいけない… #投票はあなたの声 #投票倍増委員会
   『●古舘寛治さん「『投票に行こう』というのが『異例』というなんて、
     どれだけ恐ろしい国なんだ。主権者は僕らなのに、みんなが黙っている…」
   『●神保哲生さん《…期待できないから投票に行っても意味がない、のでは
     なく、投票に行かないから政治が変わらないだけのことだったのです》
   『●あとの祭り…アベノカビマスク《当初は配布の目的を「品薄対策」と
     しながら、…「再流行への備え」を強調。批判の回避に懸命》だったが…
   『●あとの祭り…自公お維政治屋は《民を飢えさせない、安全な食べ物の
      供給、そして絶対に戦争をしないことが政治家の役目》を担い得ない
   『●脱メディアコントロールを! 《そもそも、野党に対して<批判ばかり>
        などと報道しているメディアは一体、何のために存在している》?

 あとの祭り。後悔先に立たず、覆水盆に返らず…《この国の未来をつくり上げてほしいという民意が示された》だってさ、あぁ~あ。
 【甘利氏の進退「よく話し合い、早いうちに対応決定」 岸田首相が衆院選結果受け会見】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/140270?rct=politics)によると、《衆院選の結果については「大変厳しい選挙だったが、引き続き自公政権の安定した政治の下で、そして岸田政権の下で、この国の未来をつくり上げてほしいという民意が示された」と述べた》。

 まさに《労働貴族》…立憲民主党は、他の野党ときちんと向き合い、連合の顔色など伺わなければ、比例代表ではもっと投票が増えていたよ、きっと。国民民主党との略称「民主党」で案分票が400万票だってさ、デタラメで、あまりに卑怯でしょ? 自公お維も、国民民主党も、脱メディアコントロールできていないマスメディアも、連合も、よっぽど野党共闘が怖いんだね。
 【連合会長「組合票が行き場失った。受け入れられない」 立民不振、共産党との共闘批判 枝野氏2日にも進退判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/140288)によると、《連合の芳野友子会長は記者会見で、立民と共産党との野党共闘について「連合の組合員の票が行き場を失った。到底受け入れられない」と批判した。…立民は共産や国民民主党などの4野党と候補を一本化し、210選挙区で自民、公明両党の候補と対決。小選挙区こそ公示前48議席から57議席に増えたものの、比例代表は公示前62議席から39議席まで大幅に減らした。…連合はもう一つの支持政党の国民が公示前の8議席を上回る11議席を確保したことを評価。立民に対しては公示前議席を割り込んだとして「大きな課題を残した」と検証を求める談話を出した》。

 三春充希さんのつぶやき:

―――――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/miraisyakai/status/1455017498001113095

三春充希(はる)⭐みらい選挙プロジェト@miraisyakai

第49回衆院選 比例得票数全国集計
 自民 19,914,883
 立憲 11,491,737
 維新   8,050,830
 公明   7,114,282
 共産   4,166,076
 国民   2,593,203
 れいわ  2,215,648
 社民   1,018,588
 N党   796,788
 支なし    46,142
 第一     33,661
 やまと    16,970
 コロナ   6,620

午後0:42 · 2021年11月1日
―――――――――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/miraisyakai/status/1454900326075494405

三春充希(はる)⭐みらい選挙プロジェクト@miraisyakai

第49回衆院選 全議席確定
 自民  261(15減)
 公明    32(  3増)
 立憲    96(13減)
 共産    10(  2減)
 維新    41(30増)
 国民    11(  3増)
 れいわ  3(  2増)
 社民    1(増減なし)
 N党    0(  1減)
 諸派    0(  1減)
 無所属    10( 2減)

午前4:57 · 2021年11月1日
―――――――――――――――――――――――――――――


 11月3日(水)のデモクラシータイムスの【◆本日 20時〜生配信 <総選挙、野党混沌の未来>【山田厚史の週ナカ生ニュース】】(https://www.youtube.com/watch?v=-p10AbPOdGo)によると、比例代表投票数でみると自民は100議席も大儲け。民意は反映されているのか? どうやって合法に選挙制度をマトモなものに改善すればいいのやら。



 スッゲェなぁ、アノ党。ハレンチ内閣」で「人づくり革命担当相」《女性記者へのセクハラ常習説ねぇ? マトモな人は居ないのかね? 一体誰が投票してるの? 投票に行かなければ間接的に自公お維を支持…。
 【甘利明の後任幹事長・茂木敏充も問題だらけ! 1億2000万円の使途不明金、有権者買収、報道潰し、パワハラ・セクハラまで】(https://lite-ra.com/2021/11/post-6064.html)によると、《我が世の春から一転、衆院選では小選挙区で敗北した責任をとって自民党の幹事長を辞任した甘利明氏。選挙中の街頭演説では「私の妨害をしたら、これは国家の行く末を妨害しているのと同じことなのであります!」などと叫んでいたと報じられたが、口利き賄賂問題の説明もせずに逃げたことに対し、有権者が賢明な判断を下したというわけだ。だが、問題なのは、岸田文雄首相が甘利氏の後任に選んだのが、茂木敏充外相だったこと。というのも、茂木氏には1億2000万円以上もの使途不明金問題があり、さらに公選法違反が濃厚な疑惑まで抱えているからだ》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/296761

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
右も左も関係ない。国のかたちを歪める連中を退場させよう
公開日:2021/10/30 06:00 更新日:2021/10/30 06:00

     (大注目だった(左から)佐川元国税庁長官証人喚問、詐欺で
      逮捕されたジャパンライフ山口隆祥被告、
      稲田朋美防衛相の発言…=当時(C)日刊ゲンダイ)

 自公政権の9年間は、新自由主義勢力と政商、反社会勢力、カルトの複合体による国家・社会に対する総攻撃だった。周辺のメディアや広告会社は、心理学から動物行動学まで駆使し、国民の洗脳・誘導をはかってきた。

 言い過ぎだと思う人もいるかもしれないので、以下、具体的事実を示す。メルクマールは3つある。

 1つ目は、省庁をまたがる形で発生した国家の根幹の破壊である。森友事件における財務省の公文書改ざん防衛省の日報隠蔽厚生労働省のデータ捏造により国家の信用を地に落とした。「桜を見る会」には、安倍晋三に近い統一教会の関係者、悪徳マルチ商法の「ジャパンライフ」会長、反社会的勢力のメンバー、半グレ組織のトップらが呼ばれていたが、その後、内閣府が国会に出した「桜を見る会」の推薦者名簿も加工されていた。

 2つ目は、2015年の安保関連法案を巡る騒動の際、首相補佐官の礒崎陽輔が「法的安定性は関係ない」と発言したことだ。この時点でわが国は法治国家から人治国家へ完全に転落した。

 3つ目は、17年に当時防衛相だった稲田朋美が、「(南スーダンの戦闘で)事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、(日報で)武力衝突という言葉を使っている」と発言したことだ。現役の閣僚が国が憲法を無視していることを公言したわけだ。

 客観的事実として自民党は国体に攻撃を仕掛けてきた。つい最近は、自民党の特定の政治家に有利になるデマや歪曲動画を個人(Dappi)を装った企業に制作させ、世論形成・世論誘導を行っていた疑惑が発生。広島では大規模買収事件が発生し、元法相の有罪が確定した。自民党の存続の可否が問われるような話なのに、岸田文雄はこの2つの大事件についてまともに説明しようとしない

 先日、バカが「旧民主党の連中は民主党政権の3年間でやったことに対する反省がないから自民党に投票する」と言っていた。民主党よりはるかにデタラメだった9年間の反省のない自民党に!

 周辺メディアが投下するプロパガンダに騙されるのはもうやめよう右も左も関係ないシンプルに考えればいい政治を私物化し、国のかたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない
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コメント (2)
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●《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」…終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ》

2019年05月25日 00時00分33秒 | Weblog


日刊ゲンダイの二つのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/太郎ちゃんの言う通り! 税金使って遊んでるんじゃねーよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253480)、
適菜収 それでもバカとは戦え/欺瞞を重ねる安倍首相の「2020年の新憲法施行」に終止符を】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253600)。
東京新聞の桐山桂一さんのコラム【【私説・論説室から】平和的生存権は抽象的か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019051302000146.html)。

 《飛ばないF35とか買ってんじゃねーよ。友達に学校作ってあげるとか、自民党2019プロジェクトとか、税金使って遊んでるんじゃねーよ。太郎ちゃんによれば、20歳から64歳までの女性の一人暮らし、3人に1人が貧困。この国の子どもたち約7人に1人が貧困》。
 《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」とのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ…戦後の欺瞞に欺瞞を積み重ね、憲法の意味すらぶち壊すということ。…要するにこの時点で日本は法治国家から人治国家へ転落していたのだ》
 《本当に平和とは抽象的概念なのか。いったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。原告はそれを恐れ、集団的自衛権の行使を認めた安保法制を「違憲だと訴えているのだ…戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めているのではなかろうか》。

   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                 ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、
      戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
   『●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…
      《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…
   『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…
     《そんな時代にしてはならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら

 (桐山桂一さん)《いったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。…戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めている》というのに、いまや《戦争が廊下の奥に立つてゐた》状態ですよ…自公お維を支える「1/4と2/4」の皆さん、正気ですか? 『憲法くん』の誇りを踏みにじるアベ様ら。適菜収さんは《9条に自衛隊を明記し「違憲論争に終止符を打つ」とのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ》と言います。全くの同感。

 東京新聞の社説【週のはじめに考える 国会よ、忘れては困る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019051202000138.html)によると、《国会は後半論戦に入りましたが、重要な問題が置き去りです。いまだ原因が分からない国の統計不正問題です。このまま放置されていいはずはありません。統計制度を支える専門家の気概を感じる動きがインドでありました。現地報道では一月、統計機関幹部が辞任した。辞任は、失業率上昇を示すとみられるデータの公表を政権が遅らせていることへの抗議だといいます。今は総選挙の真っ最中です。雇用創出を訴え政権に就いたモディ首相にとっては不利になる統計のようです。国民に必要な統計情報なら時の政権とも対峙(たいじ)して公表を求める日本は統計制度へのこうした誇り失っていないでしょうか》。
 《統計は社会映す「鏡」》…とんだ粉飾された美しい国

   『●毎勤統計改竄…《5年分の賃金上昇を
     たった1年で達成するという凄まじいインチキです》(明石順平さん)
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談:
     《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》①
   『●室井佑月さん×金平茂紀さん対談:
     《安倍政権の言論弾圧体質によって、どんどん悪化している報道の萎縮》②

 国は独裁者にどんどんと壊され、要党自公・癒党お維の委員は腐敗し、報道は委縮、「1/4と2/4」の皆さんはアベ様に躾けられ、そして、戦争法では、またしても、司法の堕落。《「『平和のうちに生存する権利』が具体的な権利として保障されているものと解することはできない」 判決文を見て、絶句した》! 最「低」裁まで行ったとしても、希望薄。

   『●マスコミはアベ様独裁に味方し、「1/4と2/4」の皆さんは
                アベ様に躾けられ…そして現実の社会は…?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253480

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
太郎ちゃんの言う通り! 税金使って遊んでるんじゃねーよ
2019/05/10 06:00

     (山本太郎・れいわ新選組代表(C)日刊ゲンダイ)

「あなたの生活が苦しいこと、あなたのせいにされてんです。あなたが頑張らなかったとか、努力が足らなかったとか。その前に、国の努力が全くないじゃないか。」(山本太郎・れいわ新選組代表)

 これは山本太郎ちゃんが、4月30日JR大阪御堂筋で行った演説の中の言葉。

 太郎ちゃんには演説をすると、その姿を拡散するファンがおる。太郎ちゃん大好きのあたしは嬉しい。このところの太郎ちゃんは、まるで若い頃のジェレミー・コービン。ほんとうにあたしたちの代表って気がする。

 それにしても、太郎ちゃんのいう通りだと思わないか?

 飛ばないF35とか買ってんじゃねーよ友達に学校作ってあげるとか、自民党2019プロジェクトとか、税金使って遊んでるんじゃねーよ

 太郎ちゃんによれば、20歳から64歳までの女性の一人暮らし、3人に1人が貧困この国の子どもたち約7人に1人が貧困

 太郎ちゃんはつづける。

賃金の統計、インチキしてる暇あったら、さっさと、やるべき仕事やれよ! って話なんですよ。なんか経済が良くなったとか、賃金が上がったみたいな小細工せんと、さっさと金出せよって話なんですよ!」

 太郎ちゃんは、今の政治に足りないのは、あたしたち国民をおもんばかる気持ちだという。

 だよねぇ、あたしもあの人たちからおもんばかられた記憶がないわい。便利なATMの1つとして認識されている、そう感じるけど。

 太郎ちゃんは王道をそのまま突き進んで! あたしも太郎ちゃんが危惧するおなじ理由から動き出すことにしましたよ。

 月に一回、困っている人たちに寄付するため、小沢遼子さんと戦慄かなのちゃんとイベントを開くことにしました。詳しくは、あたしのTwitterを見てちょ。そこからイベントサイトへいけるようになっています。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253600

適菜収
それでもバカとは戦え
欺瞞を重ねる安倍首相の「2020年の新憲法施行」に終止符を
2019/05/11 06:00

     (憲法改正派集会に寄せられた、安倍首相のビデオメッセージ(C)共同通信社)

 憲法記念日に開かれた日本会議系の改憲集会に安倍晋三がビデオメッセージを送り、「2020年の新憲法施行」への意欲を表明したそうな。9条に自衛隊を明記し違憲論争に終止符を打つとのことだが、終止符を打たなければならないのはこのデタラメな政権だ

 9条の1項(戦争の放棄)、2項(戦力の不保持と交戦権の否認)をそのままにして自衛隊の存在を明記するということは、戦後の欺瞞に欺瞞を積み重ね、憲法の意味すらぶち壊すということ。これは改憲派が積み上げてきたロジックとも百八十度異なる。安倍は産経新聞(3日付)のインタビューで「平成29年の衆院選で自民党は自衛隊明記を真正面から公約に掲げ、国民の審判を仰ぎました」「(憲法改正は)結党以来の党是」(実際は自主憲法制定)などと嘘、デタラメを並べ立てていたが、官邸はおかしな勢力に完全に乗っ取られたようだ

 先日、野党5党が集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法を廃止するための法案を参院に共同提出した(4月22日)。これは当然。この問題の本質は、集団的自衛権を現行憲法の枠内で通せるか否かだ。集団的自衛権とは「ある国家が武力攻撃を受けた場合に直接に攻撃を受けていない第三国が協力して共同で防衛を行う権利」であり、憲法を読めば通せないことは自明だ。仮に憲法との整合性の問題がクリアできたとしても、集団的自衛権の行使が国益につながるかどうかは別である。国益につながるなら、議論を継続し、正当な手続きを経た上で、法案を通せばいいだけの話。

 ところが安倍は、仲間を集めてつくった有識者懇談会でお膳立てしてもらってから閣議決定し、「憲法解釈の基本的論理は全く変わっていない」「アメリカの戦争に巻き込まれることは絶対にない」「自衛隊のリスクが下がる」などとデマを流し法制局長官の首をすげ替えアメリカで勝手に約束し、最後に国会に諮り強行採決した。当時、産経新聞は「急ぐ必要があるのだから仕方ない」と書いていた。しまいには首相補佐官の礒崎陽輔が「法的安定性は関係ない」と言い出した。

 要するにこの時点で日本は法治国家から人治国家へ転落していたのだ。安倍は改憲による一院制の導入も唱えている。この際、右も左も保守も革新も護憲派も改憲派も関係ない日本人ならタッグを組み、カルトによる危険な改憲を阻止すべき
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2019051302000146.html

【私説・論説室から】
平和的生存権は抽象的か
2019年5月13日

 「『平和のうちに生存する権利』が具体的な権利として保障されているものと解することはできない

 判決文を見て、絶句した。先月下旬にあった安全保障法制違憲訴訟判決で、札幌地裁が書いた言葉だ。日本国憲法前文にある平和的生存権の否定にも思われたのである。

 「平和は理念ないし目的としての抽象的概念」とも述べたが、酷似の表現は、一九八九年の百里基地訴訟の最高裁判決にもある。本当に平和とは抽象的概念なのかいったん戦争状態になれば、多くの犠牲者が出て、生々しい悲劇が生まれる。原告はそれを恐れ、集団的自衛権の行使を認めた安保法制を「違憲だと訴えているのだ。「平和は抽象的」と考えるのは、むしろ現実的でないと思う。

 集団的自衛権については「憲法上、認められない」と歴代内閣が言ってきた。それをひっくり返してできた法律だ。明白な矛盾だから「違憲だ」と司法判断を求めたのだ。

 近現代の憲法はまず第一に基本的人権を装備する。第二に社会権を装備する。「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」や教育を受ける権利労働基本権などだ。第三に平和的生存権が装備されると考えられる。

 戦争になれば、人権も社会権も吹き飛んでしまう。だから、平和的生存権を憲法前文に記し、具体的に戦争放棄の九条などを定めているのではなかろうか。 (桐山桂一
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●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲

2017年10月22日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



AERAの抜粋記事【“ブレブレ”安倍首相の改憲項目 発言から振り返ってみた】(https://dot.asahi.com/aera/2017101800057.html)。

 《安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレの歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る》。

 そのブレの歴史の大筋は…《そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった》 ⇒ 《世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる》 ⇒ 《要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか》 ⇒ 《自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに9条改憲」という“原点”に立ち戻った》。

 「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、憲法を「壊憲」して「違憲」を解消…。トンデモの「ト」な自民党壊憲草案の云う「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」から、一足飛びに、9条壊憲。2017年10月衆院選後には、自公政権は《緊急事態条項の新設》を目指しています。癒党お維キトもそれに続くでしょう。大政翼賛・独裁社会の完成です。「地獄」な社会。
 「平和な未来」を希求する党や候補者に一票でも多く投票され、一人でも多くの国会議員が誕生することをひたすら祈っています。賢明な選択を。 

   『●「我が軍」的自衛隊の「違憲」状態を「合憲」へと改めず、
                憲法を「壊憲」して「違憲」を解消する!?

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https://dot.asahi.com/aera/2017101800057.html

“ブレブレ”安倍首相の改憲項目 発言から振り返ってみた
青木理 2017.10.19  07:00

     (10月11日、静岡県焼津市で行われた安倍首相の遊説に
      集まった有権者たち。安倍首相や自民党を応援する
      ポスターやパンフであふれた(撮影/今村拓馬))

 安倍首相が掲げてきた憲法改正は“改憲項目のブレの歴史だった。ジャーナリスト・青木理氏がその変遷を辿りながら背景を探る。


 私は少し前、幼少期からの首相を徹底取材し、「安倍晋三とは何者か」についての連載ルポを本誌上で発表した(『安倍三代』<朝日新聞出版>として書籍化)が、政界入り前の首相に現在のような右派的政治スタンスの影は微塵(みじん)もなかった。いや、そもそも政治への強い志も知の蓄積の気配すらも見られなかった

 あるとするなら、溺愛(できあい)してくれた祖父・岸信介元首相への敬慕と、父を猛批判した左派陣営への嫌悪と反発。首相自身、小泉政権の官房長官だった06年7月、こんな表現で改憲への意欲を語ったこともある。

   「経済成長は達成できたが、憲法改正は後回しになった。
    父も祖父もできなかった課題を達成したい」
    (自民党東京都連の会合で)

 世襲政治家の3代目として祖父が成し得なかった夢を実現したい──その程度の初心だからか、具体的な改憲項目はしばしばブレる。政界入り後からしばらくは、祖父も願っていただろう「9条改憲」にこだわった。政界入り直後の発言はこうだ。

   「自衛権があることが分かるように9条を変えたらいい」
    (1996年8月、朝日新聞の取材)

 党幹事長に抜擢(ばってき)された04年時点でも、1次政権発足間もない06年時点でも同様だった。

   「9条改正を意識しない改正論は常識的には考えられない」
    (04年8月、アエラの取材に)

   「自衛隊を憲法の中に明示的に書く必要がある」(06年11月、党首討論で)

 ところが、第2次政権になると、何としても改憲を実現したい焦りからか、突如として「96条改憲」を口にし始める。

   「憲法を変えたいと思っても、たった3分の1ちょっとの国会議員が
    反対すればできないのはおかしい」(12年9月、京都府での講演で)

   「最初に行うことは96条の改正」(12年12月、自民党本部での会見)

 周知の通り、憲法96条は「改憲手続き」を定めている。改憲発議には衆参両院議員の3分の2以上の賛成を必要とし、さらに国民投票で過半数の同意を得なければならないのだが、両院の半数が賛成すれば発議できるようにしてしまおう、という主張だった。

 しかし、国民が権力者を縛るための最高法規を、他の一般法と同程度の改正手続きにハードルを下げてしまうのは邪道」「裏口入学(憲法学者の小林節・慶應大学名誉教授)といった当然の批判が噴き出し、世論調査でも反対が優勢だった。そのためか、プロ野球の始球式に「96」の背番号で登場して臆測を呼んだ首相は間もなく、この主張を封印する。

 代わって浮上したのが緊急事態条項の新設や教育無償化といった部分の改憲を訴える動きである。首相自身が積極的に提案することは少なくなったが、与党や日本維新の会などがこうした主張をすると首相も賛意や理解を示す発言を繰り返した。

   「緊急事態という条項からやるべきだという議論も有力
    (15年11月、衆院予算委で)

   「緊急時において、国家そして国民がどのような役割を
    果たすべきかを憲法にどう位置づけるかは、
    極めて重く大切な課題」(16年1月、衆院本会議で)

   「御党(日本維新の会)は憲法改正で教育費無償化を書き込んで
    いくべきではないかと主張されている。(略)建設的な形で
    改正条項を提出されていることに敬意を表したい」
    (16年10月、衆院予算委で)

 要は改憲さえできれば何でも構わないのではないか──そんな疑念が持たれる中、首相最側近の首相補佐官(当時)で自民党の憲法改正推進本部事務局長も務めた礒崎陽輔・参院議員が15年2月、党の会合でこんなことを口走ってしまう。

   「憲法改正を国民に1回味わってもらう。『そんなに怖いものではない
    となったら、2回目以降は難しいことをやっていこうと思う」

 おそらくは本音だったのだろう。だが、こうした態度は“お試し改憲”の非難も浴び、国会で追及されると、首相が「レッテル貼りだ」(16年3月、衆院予算委で)とお得意のフレーズで反論を迫られるほどだった。

 ところが一転、首相は今年5月、正面突破を図る姿勢を示した。前述の通り、9条に第3項を追加し、自衛隊を明記しようと突如訴えたのである。実は、これを表明したのはまたも「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などが主催した改憲集会。首相はビデオメッセージを寄せてこうぶち上げた。

   「(9条の)1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込んだ考え方は
    国民的な議論に値する」

 背後には、やはり日本会議の意向が色濃く漂っている。なぜなら「9条加憲」案は、日本会議の中枢メンバーの一人で首相のブレーンとささやかれる伊藤哲夫・日本政策研究センター代表が自身の機関誌で訴えた内容とほぼ同一だったからである。

 つまり首相は、自らのコアな支持基盤である日本会議などの支援や助言を受け、その意向に最大限配慮しつつ、ついに9条改憲」という“原点”に立ち戻った。それが今後の改憲論議にどのような影響を及ぼすか。(ジャーナリスト・青木理

※AERA 2017年10月23日号より抜粋
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●岸井成格氏を支持する: 「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんてことが起こらぬために

2015年11月30日 00時00分01秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【「NEWS23」岸井氏を名指し攻撃…異様な“意見広告”の真の狙い】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170376)。

 《今月14日付の産経新聞と15日付の読売新聞に掲載された全面意見広告が大きな話題になっている。「私達は、違法な報道を見逃しません」とデカデカ見出しの意見広告は、TBSの報道番組「NEWS23」のメーンキャスター・岸井成格氏を名指しで批判、問題視する中身だったからだ…呼びかけ人には作曲家のすぎやまこういち氏、上智大名誉教授の渡部昇一氏ら“安倍応援団”の面々》。

 面子もスッゴイし、異常な“安倍応援団”、それにも増して酷い報道(アベ様広報)機関……岸井成格さん、負けるな! 「TBSは今日、再び、死んだに等しいと思います」なんてことが起きてはならない。
 岸井成格さんが、暗示した「西山事件が示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。その時の権力によって必ず乱用される」、そういう世界になってしまった。佐高信さんが言う「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」を地で行く話し。

   『●”テレ朝は今日、死んだに等しいと思います”
   『●西山太吉さん密約事件が示すもの: 「一人歩きし、
      拡大解釈され、時の権力によって必ず乱用される」
    「「首相のウソを暴いた西山太吉さん。それが今後できなくなる」
     (佐高信さん、10月13日『サンデーモーニング』)。また、
     「西山事件が示している通り、必ず一人歩きする。拡大解釈される。
     その時の権力によって必ず乱用される」(岸井成格さん、同番組)」

 「表現の自由はとても大事…、でも、単なるデマの拡散に加担すること」を良しとせず、「河村たかし市長「南京虐殺事件」発言に関する広告を拒否」した中日新聞とは違い、読売産経は、「メディアの作法、矜持」を失っただけでなく、ニセ右翼やアベ様らに媚びまで売っている。広告料収入さえ入れば、アベ様に媚を売るためには何でも「広告」してくれるらしい、読売産経は。

   『●「赤とんぼの会」護憲広告掲載拒否
   『●河村たかし市長「南京虐殺事件」発言に関する広告を拒否
   『●失われる「メディアの作法、矜持」…
     「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」

   『●『超・反知性主義入門』の小田嶋隆さんインタビュー、
            「そういう政権を選んだ国民にも危険な兆候」

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/170376

NEWS23」岸井氏を名指し攻撃…異様な“意見広告”の真の狙い
2015年11月26日

     (岸井成格氏と問題の意見広告)

 今月14日付の産経新聞と15日付の読売新聞に掲載された全面意見広告が大きな話題になっている。「私達は、違法な報道を見逃しません」とデカデカ見出しの意見広告は、TBSの報道番組「NEWS23」のメーンキャスター・岸井成格氏を名指しで批判、問題視する中身だったからだ。

 全国紙の紙面を買い取って広告を出したのは「放送法遵守を求める視聴者の会」。呼びかけ人には作曲家のすぎやまこういち氏、上智大名誉教授の渡部昇一氏ら“安倍応援団”の面々が並んでいた。

 彼らが問題にしているのは岸井氏が安保法案成立直前の9月16日放送で「メディアとして(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と発言したこと。コメンテーターならともかく、番組メーンキャスターである岸井氏がこう言うのは「政治的に公平であることなどを定める放送法に反する」と主張しているのである。

 岸井氏といえば、毎日新聞の特別編集委員。読売も産経も、よくもまあ、ライバル紙の個人攻撃広告を載せたものだが、驚くのは早い。自民党の礒崎陽輔前内閣補佐官は早速、「極めて冷静で妥当な意見です」とツイート。与党との二人三脚ぶりをうかがわせた。安倍政権との“連携プレー”のにおいがプンプンだ。

   「安倍政権や、そのお仲間は全局を“安倍サマのテレビ”に
    したいのでしょう。安保法案は国民の8割が、なぜ成立を
    急ぐのかと反対していた。岸井氏の発言は国民の声の代弁です。
    それなのに、政府に逆らうものはみなダメだと言わんばかり
    それもひとりに対して、全面広告を使って、集団で吠えて弾圧
    しようとしているのは極めて異常なことです。こんな広告を
    出されて、何も言わなければ、テレビが死んでしまいますよ
    (評論家・佐高信氏)

 安倍応援団の偏向キャスターは山ほどいるのに、まったくフザケた話である。このタイミングで、こんな意見広告が出てきたのは恐らく、放送倫理・番組向上機構(BPO)の存在があるのだろう。今月6日、BPOの番組検証委員会は自民党がNHKやテレ朝に事情聴取を行ったことを問題視、異例の政権批判を展開した。そうしたら、安倍首相が国会答弁で「(介入は)至極当然だ。まったく問題ない」と切れまくった自民党内には「BPOを潰せ」という意見がある。TBSは擁護派である。そうしたさなかでの意見広告は、TBSへの“牽制”にも見える。TBSは当然、大反論しなけりゃおかしいのだが、本紙の取材にこう言った。

   「番組にはさまざまな意見がさまざまな形で寄せられており、
    意見広告もその中のひとつと考えております」(広報部)

 まるで“他人事”なのである。

 TBS局内には「岸井更迭論」もあると聞いた。後任にはライバル紙の編集委員の名も浮上している。

 一方、「視聴者の会」の事務局長で文芸評論家の小川榮太郎氏はこう言った。

   「出稿のお金は基本的に有志の方の寄付です。
    (掲載紙が産経、読売になったのは)保守系という縁故関係
    からです。今後、発表紙が広がる可能性はあります。
    (また、放送法に反するようなことがあれば)何かしらの
    アクションはすると思います」

 安倍首相たちの言論圧力に屈すれば、テレビが“死ぬ日”は遠くない。
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●失われる「メディアの作法、矜持」…「権力を監視する機能が失われ」、しかも、アベ様の「思う壺」

2015年09月06日 00時00分36秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【ヤジを「自席発言」に言い換え…NHKの露骨な“安倍チャンネル”ぶりに批判デモが! メディア内部で進む記者の隷属化】(http://lite-ra.com/2015/08/post-1432.html)。

 「「まあ、いいじゃん。そういうことは」……いかに安倍首相が真面目に審議をやるつもりがないかが如実に現れた発言であり、見過ごすことのできないものだが、今度は、こうした安倍首相のヤジをNHKが「自席発言」と表現したことが大きな問題となっている。自分の席から声を発したから「自席発言」。ものは言いようだが……」。
 青木理さん……「あたかも世論が二分されているように見えてしまっているのは読売の存在が大きい…産経は昔からあんな新聞ですから(笑)、ああそうかと思うだけですが、900万部の読売が完全に政権寄りになったことで、あたかも世論が真っ二つに割れているような印象を与えてしまう」(青木氏) そして、青木氏は「もっと気味が悪いのは、読売の中から異論や異見がまったく出ないこと」……そもそも「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」(青木氏)が、それさえいまは危うい」。

 本記事中に溢れる「アベ様のNHK」「アベ様の犬HK」に対する形容句の数々……「NHKの露骨な安倍政権へのすり寄り」「無批判なヨイショ」「政権の広報」「アベチャンネル」「安倍さんに、ただただ奉仕する」「NHKの“安倍サマ奉仕放送局化”」
 いまや、明確に、「カラスはやっぱり「黒い」」と言えなくなった「アベ様の犬HK」。

   『●カラスはやっぱり「黒い」: 「アベ様のNHK」的
      「政府が白というものを黒とは言えない」で良いのか?


 ただ、こういった危機的状況は、NHKだけではないようだ。記事にあるように、読売や産経は当然、その他の多くのマスコミや記者にも言えるよう。週刊誌などにも言えないでしょうかネ? ジャーナリズムの死、壊死、自死。「NHKをはじめ、メディア側の自発的隷属化」。

   『●アベ様の政権の「暴走」許す、批判精神無き、「牙」無きメディア
   『●「薄っぺらで反知性的なタカ派が増殖している」
                    ・・・・・・アベ様達からして?


 青木理さん、「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」。
 「牙」が失われ、「知性」も失われ、「批判精神」も失われ、「正義感」も失われ、……ニッポンという社会の暗~い未来。記事は、「市民に求められているのは、安倍政権によるメディア介入を批判しつつ、NHKをはじめ、メディア側の自発的隷属化にも目を光らせていくという“民主主義的リテラシー”だ。とくに参議院での安保法制採決を控えたいま、テレビ・新聞の隷属性には、意識を向けていく必要があるだろう」と締め括られている。

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http://lite-ra.com/2015/08/post-1432.html

ヤジを「自席発言」に言い換え…NHKの露骨な安倍チャンネルぶりに批判デモが! メディア内部で進む記者の隷属化
【この記事のキーワード】NHK, マスコミ, 水井多賀子 2015.08.29

 「まあ、いいじゃん。そういうことは」──安倍晋三首相が今月21日、国会審議で中谷元防衛相に詰め寄る蓮舫議員に対し、またしてもお得意のヤジを飛ばした。いかに安倍首相が真面目に審議をやるつもりがないかが如実に現れた発言であり、見過ごすことのできないものだが、今度は、こうした安倍首相のヤジをNHKが「自席発言」と表現したことが大きな問題となっている。

 自分の席から声を発したから「自席発言」。ものは言いようだが、これはSMAPの稲垣吾郎が逮捕されたときにマスコミが連呼した「稲垣メンバー」のようなもので、ある意味、滑稽ささえ漂っている

 こうしたNHKの露骨な安倍政権へのすり寄りは、どんどんと拍車がかかっている。先月7月15日、衆議院での安保法制強行採決を中継しなかったことには大ブーイングが飛んだが、その後も「法的安定性は関係ない」発言が問題となり、国民から大きな関心が寄せられていた礒崎陽輔首相補佐官の国会招致もNHKは中継な

 さらに、安倍首相が戦後70年談話を発表した今月14日の『ニュース7』では、安倍首相にもっとも近い記者といわれる岩田明子記者が談話を大肯定し、解説という名の安倍首相の代弁を繰り広げた。その上、当日の深夜に放送された『解説スタジアム』でも、日本の指針に影響を与えた出来事は何かと問われ、安倍首相の「米国での議会演説」と回答この無批判なヨイショぶりには、ネット上でも「岩田記者は自民党から出馬するつもりなのでは?」という意見が溢れた。

 すっかり「アベチャンネル」に成り下がったNHKへの国民の怒りは、ついに行動に移されている。先月につづき、今月25日にもNHK前ではNHKの報道を批判するデモが開催され、1000人もの人びとが「自主自立を取り戻せ」「政権の広報やめろ」とNHKに声をあげたのだ。

 この日、マイクを握った元NHKプロデューサーで現在武蔵大学教授である永田浩三氏は、70年談話を発表した当日、安倍首相が『ニュースウオッチ9』に生出演したことをこのように批判した。

   「42分間、厳しい質問もないわけではありませんでしたが、
    安倍総理の言いたい放題でした。あの人が、
    スタジオでコミュニケーションがとれないなんていうのは、
    誰でも知っていることです。それでもやらせたんです
    安倍さんに、ただただ奉仕する、それが今のNHKニュース
    です」(IWJ掲載スピーチ全文より)

 NHK安倍サマ奉仕放送局化に対する異議の声は、ジャーナリストのあいだでも高まっている。そのひとりが、『報道特集』キャスターでTBS執行役員でもある金平茂紀氏である。

 金平氏は現在発売中の雑誌「創」(創出版)での鼎談で、今年6月23日の慰霊の日に沖縄全戦没者追悼式安倍首相にあがったヤジを“NHK問題”の一例に挙げている。

 あのヤジを現場で聞いた金平氏は、「これはニュースだ」と思ったという。「あそこまで「帰れ」という声が沸き上がることは(これまで)なかった」からだ。事実、現場ではAFP(フランス通信社)の記者は「これは大変なことだ」と話し、「AP通信とか、AFPとかBBC(英国放送協会)はこのことをきちんと報じている」。しかし、NHKはヤジが飛ばされた模様を流さなかった。ローカル放送では「ちょこっと流れ」たが、全国放送ではすべてカットされたのだ。

   「安倍首相に同行してきた政治部記者たちがいて、
    その原稿・編集には触らせない構造があるんです」
   「つまり、NHKにとってはあれは使ってはいけない雑音
    あって、そんなことに耳を傾ける必要はないと思って
    いたんでしょう」(金平氏)

 ただ、金平氏はNHKだけを問題視しているわけではない金平氏はすべてのメディアを俎上にあげ、「安倍政権がメディアに対して介入とか抑圧を強めているのは確かだけど、その話をする時に用いられる、メディアの側が被害者で政権側が加害者だというような図式自体がもう違うんじゃないかと思い始めています」と語る。

   「(メディアの)組織とか集団の内側に、
    今の政権に対してすり寄っていく人が
    いるというふうに見えるのです」
   「安倍首相のように、指導者としてふさわしくないことが
    明らかな人物がこれほど強い力を発揮している状況が
    まずあって、それに対して何も物が言えない状況
    進んでいくのはなぜかと言うと、何よりそれを支えている
    人たちがいるからです。強い者に対して進んで隷属しよう
    とするのは、そこに従うことにうま味があるという構造
    あるからなんですね」

 たとえば、あの自民党文化芸術懇話会で飛び出したマスコミを懲らしめる」発言の問題にしても、金平氏は「スポンサーの締め上げみたいな話も出てきたため反応せざるを得なかった」と、民放による報道の消極的姿勢を明かす。民放にとっては経営基盤にかかわる死活問題だったから触れるしかなかった、ということは、裏を返せば、そうでなければ取り上げることはなかったということだろう。NHKに限らず隷属化が進んでいるのだ。

   「テレ朝の中にもひどいのはいるし、TBSの中にも、
    フジにも日テレにもひどいのはいるんです。
    共同通信だって朝日新聞だってそうなんです。
    あのメディアはこうで、このメディアはこうだ
    といった組織ごとの色分けは、もうすでに意味を
    なさなくなっている気がします」(金平氏)

 「問題は相手じゃなくて、自分たち」──そう話す金平氏に同意しつつ、ジャーナリストの青木理は「僕が気になるのは読売新聞の動向」と具体例を出す。

   「特定秘密保護法にせよ、武器輸出3原則の撤廃にせよ、
    安保法制にせよ、あたかも世論が二分されているように
    見えてしまっているのは読売の存在が大きい。地方紙は
    9割以上が異議を唱えている。ところが全国紙レベルだと
    賛否が割れているように見える産経は昔から
    あんな新聞ですから(笑)、ああそうかと思うだけですが、
    900万部の読売が完全に政権寄りになったことで、
    あたかも世論が真っ二つに割れているような印象
    与えてしまう」(青木氏)

 そして、青木氏は「もっと気味が悪いのは、読売の中から異論や異見がまったく出ないこと」と言う。

   「社論に逆らったからといっても、せいぜい左遷されるか、
    クビになるか、あえていえばその程度です。
    別に殺されるわけじゃない。なのに誰も逆らわない

 逆らわないだけではない。そもそも「権力と距離を置かなくちゃいけないなんていうのは、かつてはごく当たり前の作法としてメディア内で共有されていた」(青木氏)が、それさえいまは危うい。自衛隊が全面協力した『空飛ぶ広報室』(TBS)や、法務省が協力した『HERO』(フジテレビ)といったドラマだって、同じ問題を孕んでいるのだ。

   「(『HERO』の映画が)法務省の協力を得て法務省で
    記者会見するなんて、まともな神経を持っていれば
    恥ずかしくてできない
。恥の概念が吹っ飛んで
    しまっている。報道だろうがドラマ制作だろうが
    バラエティだろうが、ごく当たり前として共有されるべき
    メディアの作法、矜持が、どうやら当たり前のこととして
    継承されなくなっている」(青木氏)

 これは、テレフォンショッキングのゲストとして安倍首相が出演した『笑っていいとも!』(フジテレビ)も同様だ。金平氏は「フジテレビの幹部が頻繁に安倍首相と会食していたりすると、外側からはいろいろと勘繰られますよね。そういう事情を承知の上で、「総理、「笑っていいとも!」のスペシャルウィークですよ」というふうに話を持っていく、あるいは持って来られる懇ろな関係が成立していたわけじゃないですか」と、マスコミの経営陣が安倍首相と会食を繰り返すことを批判する。

 このような状況ではメディア不信が広がるのも無理もない話だが、青木氏は「自らメディア不信に火をつけ、可燃物を取り込んでいるような蛮行です」とさえ言う。ただし、そうしてメディア不信が高まる一方で「それと反比例する形で権力が好き放題できるようになってしまう社会は、まったく薄暗い」(青木氏)のも事実だ。

 メディアに愛想を尽かすのは簡単だが、「マスゴミ、イラネ」と切り捨ててしまえば、権力を監視する機能は失われてしまうだけでなく、安倍政権の思う壺にはまってしまう。現在、市民に求められているのは、安倍政権によるメディア介入を批判しつつ、NHKをはじめ、メディア側の自発的隷属化にも目を光らせていくという“民主主義的リテラシー”だ。とくに参議院での安保法制採決を控えたいま、テレビ・新聞の隷属性には、意識を向けていく必要があるだろう。

(水井多賀子)
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●斎藤美奈子さん: 日本国憲法という「権力の制御棒」で「日本は……戦後70年を迎えることができた」

2015年08月27日 00時00分23秒 | Weblog


CMLの記事【[CML 039258] 【報告】第1584日目★原発とめよう!九電本店前ひろば★】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2015-August/039352.html)の中から、一部を孫引き。斎藤美奈子さんの東京新聞の記事。

 「原子炉のブレーキ役である制御棒にあたる権力の制御棒は、いうまでもなく日本国憲法だ。この制御棒のおかげで、日本は曲がりなりにも戦後70年を迎えることができた。この記録を私たちはいつまで更新できるだろうか」。

 斎藤美奈子さんは、日本国憲法という「権力の制御棒」で「日本は……戦後70年を迎えることができた」と仰っています。その憲法という「権力の制御棒」を抜き去ろうとするアベ様ら自公議員。それを座して許していいのだろうか? 違憲な議員によって、滅茶苦茶な違憲な手続きで、壊憲させていいのか!

   『●戦争法案・壊憲法案では核兵器も「弾薬」と解釈、
              つまり、何でもできる「積極的平和主義」


   『●「次なる選挙で自民党(+公明党)にだけは
       投票しないようにすること」・・・「ワスレイデカ」!

   『●戦争法案・壊憲法案に「対案」? 
      答えは「No!」、対案なんてクソくらえだ!
   『●戦争法案・壊憲法案
      ・・・・・・全国各所の狼煙や「声なき声」でアベ様に「報い」を


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http://list.jca.apc.org/public/cml/2015-August/039352.html

・・・・・・。
┏┓
■.新聞より
 └──── 

制御棒なき社会   斎藤 美奈子

 11日、九州電力川内原発1号機から核分裂反応を抑える制御棒が抜かれ、原子炉が起動した。

 「制御棒が抜かれ」という表現がなんだか胸に突き刺さる制御棒が抜かれた状態なのは川内原発だけじゃないものね

 国会で「核兵器の輸送も法律上は可能」と答弁した中谷元・防衛相。同じく安保法制をめぐる講演で「法的安定性は関係ない」と語った礒崎陽輔首相補佐官。「戦争に行きたくないのは極端に利己的な考えだ」とツイートした自民党の武藤貴也衆院議員みんな制御棒を抜かれた状態だ

 広島の平和記念式典で自らの判断により「非核三原則」にふれず、安保法制に懸念を示す被爆者の声には耳を貸さず、答えに窮すると「私が総理大臣なんですからで逃げようとする安倍晋三首相の制御棒も、だいぶ前から抜かれている

 過去の過ちに学まず、わざわざ危険な道を選択する自分で危険を選択しながら、安全性を強調し、国民の生命を守るためだと強弁する。そんなの誰が信じます? 原発の再稼働も、安保法制の成立を急ぐのも、私には同じ構造に見える。

 原子炉のブレーキ役である制御棒にあたる権力の制御棒は、いうまでもなく日本国憲法だ。この制御棒のおかげで、日本は曲がりなりにも戦後70年を迎えることができた。この記録を私たちはいつまで更新できるだろうか。

                  (8月12日東京新聞「本音のコラム」より)

・・・・・・。
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●経団連の本音、「市民を戦場に連れてって」: 「米国の商売としての戦争」という地獄へ突き落す行為

2015年08月22日 00時00分52秒 | Weblog


asahi.comの記事【室井佑月「安倍さん、シンプルに戦争の話でいいんじゃね?」】(http://dot.asahi.com/wa/2015080400118.html)。

 「なぜ、安全保障法案を急いで成立させたいのか? 安倍首相がフジテレビとBS日テレに出演し、あたしたちに説明、のようなものを一応した・・・・・・なぜ、わざとわかりにくい例え話に? 仮想敵国の名を挙げて説明しにくいのはわかるけど、「A国」「B国」にして、シンプルに戦争の話でいいんじゃね?・・・・・・そうそう、7月19日の日曜討論で、生活の党・共同代表の山本太郎さんが、安保のことをこういっていた。「安保法案は国民のためではなく、経団連の武器産業のため。安保法制や集団的自衛権が推進されることで儲かる人たちが居る」と」。

 戦争法案・壊憲法案、それは米国の商売としての戦争という泥沼に突き落とす行為。経団連の本音は、「市民を戦場に連れてって」、とでもいったところか。室井佑月さん曰く、「自公の政治家は自分の身の可愛さに、あたしたち国民の幸せや権利を、十把一絡げにして、経団連に差し出すのね」。訳のわからない「模型」やへ理屈を並べ、意味不明な「例」を基に説明を試みるアベ様達自公議員とともに、経団連は「死の商人」に成り下がり、経済的徴兵制で市民を戦場に送り込み、兵器商売でお金儲けができれば、それでいいわけね?

   『●山岡俊介さん「軍産複合体国家の
      米国の商売としての戦争にわが国が引きずり込まれる・・・」


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http://dot.asahi.com/wa/2015080400118.html

室井佑月「安倍さん、シンプルに戦争の話でいいんじゃね?」
 (更新 2015/8/ 5 16:00)

     (なぜ、わざとわかりにくい例え話に?)

 国民の理解を深めるため、安倍晋三首相がテレビ番組に出演し安全保障関連法案について改めて説明した。作家の室井佑月氏は、分かりづらい内容だったと嘆く。

*  *  *

 なぜ、安全保障法案を急いで成立させたいのか? 安倍首相がフジテレビとBS日テレに出演し、あたしたちに説明、のようなものを一応した。

 その前のネット番組で安倍さんは、なぜ今、安保法制が必要なのか、子どもの喧嘩で例え話をした。それが評判が悪かったのか、今度は「道路を挟んだ隣家の火事」と、「我が家の戸締まり」という例え話に変えてきた。世界の安全保障環境が変わったという話の中で、「振り込め詐欺」という言葉も出て来たぞ。はぁ?

 なぜ、わざとわかりにくい例え話に? 仮想敵国の名を挙げて説明しにくいのはわかるけど、「A国」「B国」にして、シンプルに戦争の話でいいんじゃね?

 それにこの例え話、6月に国家安全保障担当首相補佐官・礒崎陽輔さんがツイッターで、10代の女の子にコテンパンにされた例え話じゃありませんか。

 集団的自衛権は隣家の火事の消火活動に加わるようなものだと礒崎さんがツイッターで説明すると、10代の女の子が、

   「戦争と火事は全く別物だし、戦争は火事と違って
    少しでも他国の戦争に加担すれば自国も危険に晒す。
    しかもその解説は個別的自衛権で十分対応可能
   「戦争は殺し合い。それに少しでも加担すれば危険
   「それに日本が加担するってことだよ

 そうツイッターで反撃した。そして、礒崎さんは戦いの途中で、みじめに逃げた。この人、勇ましいんだか、弱いんだか。

 安倍さんはその面白いニュースを知らなかった? ありえるな。そんな事態あるわきゃないと不評だった、海外から逃げて来る日本人の乗った米艦を守るってパネルも、何回か使ってたし。まわりの安倍応援団は、彼の顔色しか見ていない。

 ラジオ番組でご一緒した元国務大臣の亀井静香さんもいってたよ、

 「自民の中にも一人なんてもんじゃなく(村上誠一郎さん以外で)この法案に反対の者がいる」って。

 けど、なんらかのポストを狙っていたり、党の公認を外されたりするのが怖いらしい。そういう自分のことだけ考えていたい人は、 いちばん政治家に向いていないと思うけど。今の自公の政治家はそういう人たちばっかりだ

 安保の陰に隠れてこっそり進めた労働者派遣法改正案も、酷(ひど)いもんじゃん。これから先、派遣社員はずっと派遣で、残業代もゼロにしていき、企業が金払えば、雇っている人を簡単にクビにできるようになってしまう。

 そうそう、7月19日の日曜討論で、生活の党・共同代表の山本太郎さんが、安保のことをこういっていた。

 「安保法案は国民のためではなく、経団連の武器産業のため。安保法制や集団的自衛権が推進されることで儲かる人たちが居る」と。

 自公の政治家は自分の身の可愛さに、あたしたち国民の幸せや権利を、十把一絡げにして、経団連に差し出すのね

週刊朝日 2015年8月14日号
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●自民党の武藤貴也衆院議員: 赤紙を送る側の(非)論理、人殺しに加担させる側の(非)論理

2015年08月06日 00時00分45秒 | Weblog


東京新聞の記事【「戦争に行きたくない」は利己的 学生らの活動を自民議員批判】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015080402000134.html)。
nikkan-gendaiの記事【自民・武藤貴也議員 「憲法が日本精神を破壊」の暴言で大炎上】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162357)。

 「自民党の武藤貴也衆院議員、滋賀4区、当選二回=が自身のツイッターで、「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」と非難」。

   『●高校生による壊憲法案反対デモ:
      赤紙を受け取る側の論理、人殺しに加担させられる側の論理


 自民党の武藤貴也衆院議員の戦争法案反対・壊憲法案反対デモに対する「批判」の件、赤紙を送る側の(非)論理、あるいは、人殺しに加担させる側の(非)論理。
 「武藤氏はフェイスブックで「法制に反対するのは真の平和主義に忠実とは言えない」と反論。「世界中が助け合って平和を構築しようと努力している中に参加することは、日本に課せられた義務であり、正義の要請だ」と説明」・・・・・・無残です。番犬様の行う戦争・侵略に油を注ぐことが、「平和を構築しようと努力」だそうです。

 「ブログでは〈日本国憲法によって破壊された日本人的価値観〉と題し、憲法の三大原則(国民主権基本的人権の尊重・平和主義)を批判。〈戦後の日本はこの三大原理を疑うことなく『至高のもの』として崇めてきた。(略)私はこの三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題を孕んだ思想だと考えている〉と持論を展開しているのだ」。

 自民党の武藤貴也衆院議員は憲法の三大原則を真っ向否定し、「日本精神を破壊するもの」とまで言い切っています。氏が目指している「世界」「社会」を想像するだに、恐ろしい。自民党の武藤貴也衆院議員に、滋賀4区で60460票を投じられた皆さんのご意見を、是非、聞いてみたいもの。 

   『●類は「ト」を呼ぶ、朱に交われば「ア」になる
        ~三原じゅん子議員「八紘一宇」予算委発言~


 ついでに、「類は「ト」を呼ぶ、朱に交われば「ア」になる」アベ様の取り巻きの御一人・・・「3日午後、参院の安保法案の特別委員会に参考人招致された礒崎陽輔首相補佐官」の天に唾する行為について。
 原文にあたっていただくとして、nikkan-gendaiの記事【野党時代は「法律守れ!」と絶叫…礒崎首相補佐官の“二枚舌”】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162358)によると、・・・

   「更迭や辞任で「幕引き」とはならない・・・・・・
    よりによって首相側近の安保法制担当者が、
    「法的安定性は関係ない」と公言したのだ。
    それだけでアウトだが、一方でこの男は、
    野党時代に民主党政権に対し「法律を守れ」
    と叫んでいたのだからトンデモない二枚舌・・・・・・
    礒崎発言は法律や手続きを一切無視して
    「憲法破壊」に突き進む安倍政権の体質そのものを
    表している・・・・・・礒崎補佐官は質疑の後半、
    こう締めくくっている。 〈法律を守らない内閣は
    一刻も早く辞めてください〉 礒崎補佐官も政治家の
    ハシクレなら、自分の発言をよ~く思い出し、補佐官に
    任命した安倍首相と一緒に議員辞職すべきだ」

・・・だそうです。「類は「ト」を呼ぶ、朱に交われば「ア」になる」。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015080402000134.html

「戦争に行きたくない」は利己的 学生らの活動を自民議員批判
2015年8月4日 朝刊

 安全保障関連法案への反対デモを国会前で続ける学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動、シールズ)」に対し、自民党の武藤貴也衆院議員、滋賀4区、当選二回=が自身のツイッターで、「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく」と非難していたことが分かった。

 投稿は七月三十日付で、インターネット上で「国に言われたら戦争に行くのが正しい姿だと言ってるに等しい」などと批判が集まっている。これに対し、武藤氏はフェイスブックで「法制に反対するのは真の平和主義に忠実とは言えない」と反論。「世界中が助け合って平和を構築しようと努力している中に参加することは、日本に課せられた義務であり、正義の要請だ」と説明した。

 武藤氏は、報道圧力発言が出て批判された六月の自民党若手議員の勉強会に出席していた。

 民主党の枝野幸男幹事長は三日、国会内で記者団に「民意を受けとめて政治に反映させるべき衆院議員としての見識を疑う」と批判した。維新の党の柿沢未途幹事長も「権力を持つ政党の議員としてはもってのほかの発言だ」と述べた。自民党の谷垣禎一幹事長は記者会見で「舌足らずな発言だ」と述べるにとどめた。


◆「シールズ」学生ら反発 「みんなの思い」「全体主義見えた

 シールズのメンバーは主に10代から20代前半の学生。国会前でラップ調のリズムに乗って「民主主義って何だ」「立憲主義って何だ」とコールするなど、若者が参加しやすいスタイルが注目され、各地で呼応する動きも出ている。

 「戦争が嫌だというのは、個人の考えだけでなく、みんなの思いでもあるのに」。中心メンバーの国際基督教大4年、元山仁士郎さん(23)があきれる。「個人が重んじられる社会が許せないんでしょう。自民党の改憲草案にある全体主義的なものが垣間見えた気がする」

 同じく中心メンバーで明治学院大4年の奥田愛基(あき)さん(23)は「怒りもあるが、それ以上に権力を持つ政治家が語る言葉なのか。私たちは平和主義の下で誰も戦争に行かせたくないと主張していて、利己主義とは違うのだが」と首をひねった。
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/162357

自民・武藤貴也議員 「憲法が日本精神を破壊」の暴言で大炎上
2015年8月3日

     (安倍チルドレンにまともな議員はいない(武藤貴也議員のHPから))

 「マスコミを懲らしめろ」発言の自民党3国会議員といい、“安倍チルドレン”にはホント、ロクな人間がいない。自民党の武藤貴也衆院議員(36=滋賀4区)が、安保法案に反対するデモ活動を行っている学生たちの「SEALDs」を「極端な利己的考え」などとツイッターで批判し、大炎上している。

 問題の書き込みは7月30日。武藤議員は「SEALDs」のデモに対し、こうつぶやいたのだ。

   〈彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』
    という自分中心、極端な利己的考えに基づく〉
   〈利己的個人主義がここまで蔓延したのは
    戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ〉

 呆れるほど、トンチンカンで低レベルな書き込みだが、仰天書き込みはこれだけじゃない。7月23日のブログでは〈日本国憲法によって破壊された日本人的価値観〉と題し、憲法の三大原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)を批判。〈戦後の日本はこの三大原理を疑うことなく『至高のもの』として崇めてきた。(略)私はこの三つとも日本精神を破壊するものであり、大きな問題を孕んだ思想だと考えている〉と持論を展開しているのだ。

 よく国会議員になれたものだ。どんな人物なのか。

   「北海道出身で、高校卒業後、5年間のアルバイト生活を
    経て東京外大に入学。京大大学院在籍中に
    滋賀県議会会派の地域政党の政策スタッフになり、
    政治に関わるようになった。この地域政党は当時の
    嘉田知事を支持し、自民党と対立していたのですが、
    09年の総選挙に自民党候補で出馬して周囲を
    呆れさせました。12年の総選挙で初当選し、
    現在2期目。ちなみに『マスコミ懲らしめ』発言が
    出た党文化芸術懇話会のメンバーにも名を
    連ねています」(政治ジャーナリスト)

 こんな連中ばかりだから、安保法案は廃案にしないとダメなのだ。
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コメント
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