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80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

EL-SPIRITS 魔界村・カプコン/エポック

2011-05-04 23:33:35 | 電子ゲーム


 『EL-SPIRITS 魔界村』は、EL-SPIRITSのレトロシリーズとして、2005年にエポック社より販売されました。発売元はハンドヘルド社。それまでもキーチェン型のテトリスや、インベーダー等のミニLCDゲームは存在してましたが、有名作品の移植ということで発売時には注目を集めました。 


 ネタ元の『魔界村』(Ghosts 'n Goblins)は、1985年にカプコンより発売されたアクションゲームです。アーケードで人気を呼び、86年にはFCにも移植されて更に人気となりました。元々難易度の高いゲームでしたが、更に難易度を上げた“大魔界村”“超魔界村”“極魔界村”などの続編が発売されました。個人的には、ノーマル魔界村の1面クリアあたりで挫折した口ですので、以降の作品は遊んだことがありません。ただFC版ではよく遊びましたので、非常に懐かしい感じはします。写真下は、メガドライブ(ジェネシス)版の大魔界村が収録された、プラグイン型TVゲーム機“メガドライブプレイTV3


 FC期のゲームのため、当然電子ゲームへは移植はされていませんでした。85年の魔界村登場より、実に20年の歳月をへて突然電子ゲームに移植されたわけですから、電子ゲーム界ではちょっとした話題となりました。


 パッケージを開けたところ。このシリーズ共通ですが、背景にゲーム画面が使われており気分を盛り上げてくれます。1,000円のミニゲームで、ここまでやってくれれば文句はありません。


 ゲーム画面はこのような感じ。恋人がレッドアリーマーにさらわれるオープニングBGMもちゃんと再現。ステージは、①落とし穴を避けつつ前進ゾンビを倒す、②レッドアリーマーとの対戦、③カラスと落とし穴を避けつつ前進ゾンビを倒す、④魔王と対戦の4ステージ構成。①と③はスクロール面、②と④は一段上での対決パターン面。対決パターンは、スクロール面でのジャンプパターンがあてられています。電子ゲームでスクロールを再現というだけでもすごいと思うのですが、4ステージ構成というのには驚かされました。ミスをすると鎧が取れてしまうところも再現して、まさに執念の移植といった感じです。


 パッケージや魔界村ロゴもいい雰囲気です。ここからEL-SPIRITS(ハンドヘルド)伝説?が始まったわけです。 


 散々指摘されていますが、1,000円のミニゲームですからキャラの小ささ、液晶の薄さ(見難さ)、操作のし難さというのはあります。ゲームを楽しむというよりは、1,000円でここまで再現(移植)してる!という驚きを楽しむためのものなのかもしれません。あるいは1,000円で、魔界村、電子ゲーム、エポック社と80年代の詰め合わせを買える商品というとぴったりくるでしょうか。



参考:Wiki 魔界村の項、GAME&WATCH ゲームウォッチ カンストへの道

EL-SPIRITS ハングオン・セガ/エポック

2011-04-27 19:49:18 | 電子ゲーム


 『EL-SPIRITS ハングオン』は、エポック社より2006年7月にEL-SPIRITS レトロシリーズのひとつとして販売されました。 発売元は、有限会社ハンドヘルド。電子ゲーム界に(ちょっとした)驚きをもたらした、“魔界村”“バブルボブル”に続いての登場となりました。


 元ネタは、セガの体感ゲーム第一弾“ハングオン”(85)。“魔界村”“バブルボブル”でさえ、電子ゲーム移植は無理があるのではと思われましたが、今回は更に無理無理な体感ゲーム。元ネタは、時期的にはFCやSEGA MARKⅢあたりの頃のものになります。無理と書きましたが、体感ゲームは電子ゲームのブームを少し過ぎた頃に、セガ&タイガー社より“ハングオン”“スペースハリアー”“アウトラン”“アフターバーナー”“サンダーブレード”等が移植されています。そうは言っても、こちらは1,000円のMINIゲームですから無理無理感が漂うことには代わりがありません。ということで、出来の方はどうだったのでしょうか。


 ゲーム画面はこのような感じ。“魔界村”“バブルボブル”等とは異なりレースゲームですから、電子ゲームの題材としてはそれほど珍しいものではないと思います。しかし、数々のこだわり移植を実現してきたこのシリーズ、レースゲームに単に“ハングオン”と付けただけでは終わっていません。まずあの特徴的なBGMが再現されています。スタートシグナル音に続き、微妙に音階の変化していくアクセル音とともに、ゲーム中にもずっとBGMが流れます。次に目を引くのがコースの表現。カーブにあわせて右に左にとコースが動き、背景も同じように左右に流れていきます。きついカーブを曲がる時には、コースも端までぐぐっと寄っていき、あー確かにハングオンだなあという気分を盛り上げてくれます。


 パッケージの方でも抜かりはなく、爽やかなブールのあのハングオンロゴに、本体の赤という組み合わせで(元ネタのハングオン筐体は赤)、確かにハングオンだなあとプレイヤーを(無理やり)納得させてくれます。今回もハンドヘルドいい仕事してます。


 こうなると“スペースハリアー”や“アウトラン”“アフターバーナー”も期待したいところですが、このシリーズ販売元が変わって新作が止まってます。販売元が期待したほどは売れなかったのでしょうか。体感ゲームや電子ゲームに思い入れがないと、辛い部分はあるのかもしれませんが残念なところです。とりあえず、このハングオンロゴと、体感筐体を配置したパッケージは満点だと思います。


 ということで、EL-SPIRITS ハングオンでした。SEGA MARKⅢ、体感ゲーム、電子ゲームというキーワードに反応する人にはお勧め。



参考:GAME&WATCH ゲームウォッチ カンストへの道

Pocket Boy ファンタジーゾーン・セガ/ハシートップイン

2011-04-24 14:23:10 | 電子ゲーム


 “Pocket Boy ファンタジーゾーン”は、株式会社ハシートップインより2009年8月に発売された電子ゲームです。製造元は有限会社ハンドヘルドで、それまでエポック社よりEL-SPIRITSとして販売されていたシリーズが、販売元が変わったものだと思われます。販売元が、ハシートップインに変わると同時期にパッケージも一新され“ペンゴ”/セガと共に新作として発売されました。


 元ネタの“ファンタジーゾーン”は、1986年に発表されたセガのアーケードゲーム。時期的には、SEGA MARKⅢやFCの中期にあたり、これまで電子ゲームへは移植されていませんでした。凝ったゲームシステムと画面上を縦横に動く巨大なボスキャラ等、MARKⅢやFCに移植された際にも、完全移植は難しく無理があった作品でしたが、20年以上経過した後に突然電子ゲームへと移植されて帰って来ました。その出来が電子ゲーム界(どんな世界だ)の(ごく)一部で、話題となっていました。これまで“魔界村”“バブルボブル”“クレージークライマー”“エレベーターアクション”と、奇跡の移植を実現してきたハンドヘルド製電子ゲームでしたが、ファンタジーゾーンではどうだったのでしょうか。


 基本画面はこのような感じ。1面の前線基地ドリンフラワーと雑魚敵はソーサンしか登場しませんが、雰囲気はいい感じです。残念ながらショップでの買い物は省略されていますが、空中用ミサイルと前線基地用ボムの打ち分けも再現されており、ボムが命中すると前線基地が落下する演出も再現。スタート時には、アーケード版と同じBGMが流れてきます。ステージ内のドリンフラワーを倒すとボス戦となり、ステージ4で一周となります。もちろん背景などの再現は望めませんが、省略すべき点は思い切って省略し、残すべき点はこだわるという取捨選択が見事だと思います。


 発売時に一番の話題となったのが、ボスの再現。ドリンフラワーやソーサンの組み合わせでボスを再現するという無理移植なのですが、1面スタンパロン、2面ボランダ、3面クラブンガー(原作ではROUND 4)、4面ウィンクロン(原作ではROUND 6)となっています。ここで一部で話題となったのが、ボスの選択。ハードスペックの制約でMARKⅢ版で差し替えられてしまったクラブンガーとウィンクロンが選ばれ、20年以上の時を超え2009年に電子ゲームとして再現されているところが泣かせてくれます。おまけにMARKⅢ版では省略されてしまったレーダーも再現され、前線基地も10個(MARKⅢは6個)ある点など製作側のこだわりを感じます。画面下の“ファンタジーゾーン”ロゴもキュートでいい感じ。


 このハシートップインと言う会社、お洒落なファンシーグッズ等を販売しているところで、このPocket Boy ファンタジーゾーンも可愛らしいパッケージを施され、雑貨店等でファンシー小物として売られています。製作者側がボスの取捨選択にMARKⅢ版を意識していたのかどうかはわかりません。ただ試作品までできていたのに、放送当時発売されなかった1/100ウォーカーギャリア(戦闘メカザブングルのプラモ)を2008年になって再び発売するみたいな(わかりにくい例えですな)、ひそかなこだわりを感じさせてくれます。まあ、これをファンシー小物として買っている層には、全く関係ないどうでもいい話なのですが。


 ということで、電子ゲーム、ファンタジーゾーン、SEGA MARKⅢというキーワードに反応する方にはお勧めです。アマゾンには在庫があるようですし(2011年4月現在)、雑貨店店頭でもまだ見つかると思います。



参考:アイデア勝利!LSIゲームにファンタジーゾーンを超絶移植/kotakujapan、GAME&WATCH ゲームウォッチカンストへの道

エレベーターアクション(ELEVATOR ACTION)・タイトー/エポック(EL-SPIRITS)

2010-09-19 19:14:09 | 電子ゲーム


 これはエポック社のEL-SPIRITS・レトロゲームシリーズ内のひとつとして、2007年に登場したLCD版のエレベーターアクション(ELEVATOR ACTION)です。同時発売は、こちらも往年の名作『クレージークライマー』。前作の『魔界村』、『バブルボブル』では、ミニ電子ゲームの限界に挑戦した作りが(一部のマニアに)注目をされたこのシリーズでしたが、なぜエレベーターアクション?なぜ今になって?と、こちらも予想を上回る展開だったように思います。


 オリジナルの稼動が1983年6月、ファミコン本体の発売が83年7月15日ですから、電子ゲームブームの末期にあたり、当時は電子ゲーム化されていません。キャラクターはコミカルな感じですが、エレベーターで上下に縦スクロールする構成になっていたり、多数登場する敵(警備員)や、扉を開けて部屋への出入りなど、結構複雑なゲーム展開になっていますので、電子ゲーム化は難しかったのだと思います。同時発売の『クレージークライマー』は80年発表のゲームで、80年代当時にも電子ゲーム化されていました。90年代にも1,000~2,000円程のマメゲームとして発売されており、電子ゲームへ移植するための形が出来あがっており、それほど新鮮味はありません。こちらは電子ゲームへの初移植ということで、あれこれ試行錯誤が必要だったと思うのですが、その成果はどうだったのでしょうか・・・。


 ゲームをスタートさせると、まずロープを伝って降りてくるオープニングが再現されています。音程は微妙な感じですが、あの独特なオリジナルBGMも流れてきます。Aボタンで銃を撃ち、Bボタンでドアを開けるようになっていて、残念ながら打ち落とせる照明とジャンプ(キック)は再現されていませんが、扉を開けて部屋への出入りから、エスカレーターでの移動、地下から車での脱出までほぼオリジナルと同じ展開が再現されています。ハードの制約上仕方がないのですが、キャラが極小になっており、おまけにキャラに左右の概念がありますので、どちらを向いているかわかり難いところはあります。ただこのサイズ(価格)で、確かに極小の『エレベーターアクション』を再現しているところは賞賛に値する点で、なにかひどく精巧な玩具を遊んでいるという気にさせられました。ゲームそのもので遊ぶというよりは、電子ゲームで再現されたエレベーターアクションを楽しむ(再現性を楽しむ)といった感じでしょうか。


 パッケージに散りばめられたアーケード版のキャラや、ゲーム画面が背景として使用されている点など、アーケードから電子ゲームへの移植作として満点に近い出来だと思います。もちろん1,000円のミニゲームですからコストの制約上、ハード的には限界がありますが。オリジナルのエレベーターアクションを知らない(思い入れがない)層が楽しめるかというと微妙なところですが、電子ゲーム好き、エレベーターアクション好きにはお勧めしたい一品だと思います。



参考:エポック社(EL-SPIRITSサイト)、エレベーターアクション取扱説明書、まんだらけ・電子遊戯広場、PLAY & TIME

バブルボブル(Bubble Bobble)・タイトー/エポック(EL-SPIRITS)

2010-09-15 02:06:33 | 電子ゲーム


 これは、2005年にEL-SPIRITS・レトロゲームシリーズのひとつとしてエポック社より発売されたLCD版のバブルボブル(Bubble Bobble)です。発売元が㈲ハンドヘルド、販売元がエポック社となっており、この㈲ハンドヘルドのLEDゲームは以前は増田屋コーポレーション、現在ではハシートップインに販売元が変わっています。これ1,000円ほどのミニゲームなのですが、同じ時期にスペースインベーダー、魔界村、ぷよぷよ、少し後にハングオン、クレージークライマー、エレベーターアクション、コラムス、(ハシートップインに販売元が変わってからは)ペンゴ、ファンタジーゾーンと、電子ゲーム(FC)を知っている世代にとっては微妙に刺さる題材を電子ゲーム化しているシリーズの内のひとつです。


 元ネタのバブルボブル(Bubble Bobble)は86年のゲームですから、電子ゲームというよりFC、マークⅢなど8ビット機の後期から16ビット機にあたり、電子ゲームブームの頃には移植されていませんでした。それが突如として2005年になって登場しましたので、これ(と魔界村)が発売された時には、(ごく一部で)話題となっていました。ゲーム画面やイラストがふんだんに使われたパッケージに本体デザインやロゴも良く、1,000円のミニゲームとしては力が入っていて、なかなかイカシテルと思います。


 ゲーム画面です。米粒よりちいさな泡の中に、ゴマ粒よりちいさな左右のバブルンが配され、上にモンスター、下にウォーターという配置になっていて、この大きさでウォーターバブルも再現され、全120ステージの構成になっています。ちゃんと泡をあててモンスターを閉じ込め割って倒すようになっていて、オリジナルの要素としては泡に乗る代わりに泡の中に入って画面内を移動できるようになっていたり、ボス戦もあったりします。


 特筆すべきは、BGMや様々な効果を持つスペシャルアイテムも再現されており、クロス(泡パワーUP)、マジックキー(面ワープ)、シューズ(スピードUP)、ダイナマイト(敵全滅)、エクストラライフ(1UP)、時計(モンスターSTOP)などが出現します。


 80年代の電子ゲームや、FC、SEGA・マークⅢ、8ビットPCでは、性能的に劣る家庭用にオリジナルのアーケードをいかに再現しているか、というのが関心事の一つでした。無理やり移植をしたり、あるいは家庭用機の性能を最大限に引き出したり・・・。これも画面の小ささや操作性などは1,000円のミニゲームのものであり、ゲームウォッチのように熱中できるものではありませんが、コストや本体の性能など限られた条件の中でなんとかオリジナルを再現しようという電子ゲームの魂(無理やり移植への熱意)は、入っているように感じます。店頭で見つけることは難しいかもしれませんが、アマゾンなどには在庫があるようですから(2010年現在)、興味のある方にはお勧めしたい一品だと思います。



参考:エポック社(EL-SPIRITSサイト)、バブルボブル取扱説明書、まんだらけ・電子遊戯広場、GAME&WATCH ゲームウォッチ カンストへの道