80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

スクランブル(Scramble)・コナミ/トミー

2011-10-23 23:31:35 | 電子ゲーム


 LSIゲーム・スクランブル(Scramble)は、トミーより1982年に発売されました。元ネタとなったのは、81年に発表されたコナミのスクランブル。


 この頃は電子ゲームの全盛期とも言うべき時期で、バンダイ・エポック社・任天堂・学研など様々なメーカーが、次々に市場に参入して新製品を発売していました。アーケードゲームを移植して、ゲームセンターのゲームを家庭で遊べるようにしたものが、やはり人気だったのですが(この辺はファミコンの頃と同じですね)パックマンやインベーダーなど固定画面のものがほとんどでした。そんな中に、画面のスクロールなどを再現し、かなりの完成度(移植度)をもって登場したため、当時としては結構なヒット作となったようです。


 本体。今見るとすごく洒落てます。


 開封時。発泡スチロール製の箱に入っています。


 取扱説明書。ゲームの説明書というより、いかにも玩具のもの。


 ペラペラな紙を三つ折にした、今の目から見るとシンプルなものです。


 筐体の前面にキャラクターの得点表が。こういう細かなところに痺れました。


 上下移動レバーと、スタートをかねたミサイル発射ボタン。プロ、アマのレベルセレクト。この頃は結構ありましたが、電子ゲームのプロってのもなんだか嫌ですな。

 これはFLゲームというジャンルにはいるのですが、ゲームウォッチなどの液晶ゲームが電卓や時計などで使われていた液晶をゲーム画面表示に応用したのに対して、蛍光表示管を使用したもののことを指します。(ビデオやステレオ等のディスプレイで、時間や出力を表示しているあれです)。メリットとしてカラー表示が出来る事と、暗闇でも見える事があげられます。反面デメリットとして装置が大型になる事や、電池の消耗が激しい事があげられます。それでもFLゲームは、画面が賑やかだったので結構人気があったように思います。当時、押入れや布団の中でFL機で遊んだ思い出のある人は結構多いと思います。


 自機。上下にしか動けませんが、ミサイルとボムの装備は再現。


 一面よりいきなり都市空間。


 UFOをすっ飛ばして、なぜか隕石空間。


 UFO空間。トミー版スクランブルは、UFOと隕石とが入れ替わっています。


 迷路空間。ほんとに敵基地内に侵入した感じが、よく出てました。


 要塞空間。オリジナル版では、割とそっけなかったですが、トミー版は徐々に空間が明るくなり、要塞が浮かび上がってくる演出付き。おまけにバリアが装備され、バリアの隙間を狙って攻撃する必要があります。


 ロゴもコピーもきまってます。


 箱の横にはステージ紹介。デパートでこれを見てどれだけしびれたか。


 昔の絵師さんは、絵画系の人が多かったのか、ボックスアートもしっかりしていてかっこよいです。



 液晶でもFLでも、そもそもキャラの重ねあわせが出来ないためスクロールは苦手なのですが、これはスクロールを達成しただけでなく、元となったコナミのスクランブル(1981)をかなり忠実に再現することにも成功していました。ひとつのマスの中に障壁、隕石(弾)、ミサイル、燃料タンク、UFOと5つのもキャラを入れ込み、燃料タンクはミサイルに頭をつけることで再現、UFOは燃料タンクの頭の部分を流用しています。それでいて、デザイン的に破綻していないのは奇跡的。このようにして、アーケードゲームを電子ゲームで再現しています。ちなみにスクランブルは、アーケードとしてもかなり早い時期にスクロールを導入したゲームであり、同社のシューティングの金字塔グラディウスの原型とも言われるそうです。


 当時は意識してなかったのですが、グラディウスは元々スクランブル2として開発が始まったのだとか。言われてみるとミサイルとボムの打ち分け、画面レイアウト等にその名残がうかがえます。大きな違いは、同じ横スクロールなのですが、グラディウスは横、スクランブルは縦画面だった点。グラデウスは画面いっぱいを使って敵の弾をかわすという方向性ですが、スクランブルは高低差(落下するボムや、基地の通路等)を生かしたゲームデザインでした。このトミー版スクランブルには、前後には動けず上下のみという制約がありますが、ゲームデザインの方向性は上手に再現されてているかも。


 電子ゲームは、この頃がピークでファミコンの登場とともに役目を終えてブームが終息に向かうのですが、当時を振り返るアイテムとしては忘れがたい物があります。



2006年10月6日の記事を修正して再構成

参考:Wiki スクランブル、グラディウスの項

パロディウスだ!~神話からお笑いへ~・コナミ

2011-10-16 22:38:36 | レトロゲームReview

 パロディウスだ!~神話からお笑いへ~は、コナミより1990年に発売されたシューティングゲーム。


 パロディウス(PARODIUS)シリーズの初のアーケード登場作品であり、シリーズ第2作目にあたります。PC-エンジン、SFC、GB版は92年の発売。パロディウスの第一弾は、1988年のMSX版パロディウス~タコは地球を救う~で、これはメタルギア、ぷよぷよと並んで、MSX発のゲームということになります。元々は、MSX版グラディウスには2スロット側にツインビーのROMを差し込むと、プレイヤー機がツインビー、パワーアップカプセルがベルになるというお遊びがあり、そこから発展したものだそうです。当時MSXではコナミはトップブランドであり、コナミのMSXチームは他社のものと比べても、クオリティの高い作品を送り出していました。そこから登場してシリーズ化されるなど、単にグラディウスのパロディという範疇には収まらないヒット作となりました。


 シリーズ第2作目パロディウスだ!~神話からお笑いへ~のPC-エンジン版。


 見覚えのある敵キャラが並んでます。


 パロディウスシリーズには、グラディウスのパワーカプセルに加えて、ツインビーよりベルがパワーアップアイテムとして加わりました。


 パロディウス~タコは地球を救う~では、機種ごとの性能差はありませんでしたが、パロディウスだ!より性能差がつけられ、より戦略性が高まっています。おなじみのコナミキャラ。


 コナミ、PC-エンジンラインナップの広告。でたなツインビー


 ネタ元となったグラディウスと、沙羅曼蛇


 パロディウスは、その後も新作が発表され続け、ネタ元のグラディウスにも劣らないほどの人気作となりました。94年の極上パロディウス ~過去の栄光を求めて~、95年の実況おしゃべりパロディウス、96年のセクシーパロディウスなど。最近では、CR機やパチスロにも登場しているようです。これらにそれぞれのコンシューマ移植版、オリジナル作品などが作られています。実況おしゃべりパロディウスでは、実況をボヤッキーの八奈見乗児氏が担当したり、実況おしゃべりパロディウス フォーエバーウィズミーでは、ときメモ風の学校ステージや、がんばれゴエモン風の江戸ステージが登場するなど、オリジナルのグラディウスを超えた多様な展開を見せていました。個人的には、シューティングは苦手のため、その難易度等はよくわかりませんが、これほどまでにアイデアを詰め込まれたシリーズ作品も珍しいのではないかと思います。


 ということで、80年代的には(あるいはMSXユーザーだった身としては)、パロディウスといえば、MSX版パロディウス~タコは地球を救う~なのですが、残念ながら実物は所有していません。現在手軽に遊ぶとしたら、PS、SSのコナミアンティークスMSXコレクション、WiiのバーチャルコンソールやPSPのパロディウス ポータブル等で遊べるようです。



参考:Wiki パロディウス、パロデウスだ!、実況おしゃべりパロディウス、グラディウスの項

セクロス(セクターゾーン)・日本物産

2011-10-16 16:35:13 | レトロゲームReview

 セクロス(Seicross)は、1986年に日本物産より発売されたファミコンソフト。

 
 ネタ元は、1984年にアーケードで発表されたセクターゾーン(Sector Zone)の移植で、セクロスはセクターゾーンの北米版タイトル。NO2とナンバリングされており、マグマックスに続いて日本物産のFC参入第2弾。この後、テラクレスタ、クレイジー・クライマーと続きます。日本物産は、1980年のムーンクレスタ、クレージークライマーで立て続けにヒットを飛ばした後、81年のフリスキートム、85年にムーンクレスタの続編であるテラクレスタマグマックス、コスモポリス ギャリバン、86年のUFOロボ ダンガーなど、この頃にも印象的な作品を発表していました。これは、そんな時期に発表された1本ということになります。


 開封時。パッケージ絵も含めて、とても綺麗にまとまっているという印象。


 取説、おまけのシール、アンケート葉書、注意書き。


 パッケージに誇らしげに書いてあるオリジナルステッカー付き。ステッカーというよりはシール。第3弾テラクレスタの宣伝がしてありますな。


 ゲームは、謎の基地に潜入して障害物をかわしながら、捕虜であるぺトラ人を救出するというもの。プレイヤーはホバリングバイクにて移動するのですが、敵もパスラ・バイクというホバリングバイクにて追跡をおこなってくるため、バイクチェイスがゲームの要になっています。雰囲気としては、映画TRONの光電子バイクLight Cycleような感じ。アーケード版は、縦画面の横スクロールという奥行きのある仕様だったのですが、FC版では横画面。


 ぺトラ人を救出するとバイクに乗り込んでくるため、移動が遅くなったり、エネルギーを途中で補充する必要もあります。敵のバイクも登場しますが、レース的な要素はなく、どちらかというと障害物を破壊しながら進むシューティングに近いでしょうか。


 このゲームを語る場合に外せないのが、ネットスラングにもなったそのタイトル。偶然かと思いきや、このゲーム自体がその語源となった模様。当時、アーケード版セクターゾーンを何度か遊んでいるのですが、マグマックス、テラクレスタに比べてもインパクトが低く印象に残りませんでした。セクターゾーン自体は、それほど知名度は高くないと思います。ただFC版セクロスは、ちょうどFCのブーム真っ最中に発売されたためか(案外と)知名度が高く、その印象度の強さからネットスラングへと変化していったのかもしれません。


 コメントをいただきましたが、このパッケージ妙にかっこよく、なかなか良く出来ていると思います。FCブームのあの時期は、どんなソフトでも出せば売れるという感じでしたので、パッケージに惹かれてこのソフトを手に取った層も多かったのかもしれません。その思い出と思い入れが、ネットスラングとしてこの作品を蘇らせた(?)のかもしれませんね。



参考:Wiki セクターゾーン(セクロス)、日本物産、ガジェット通信

超合金魂GX-01X マジンガー大格納庫 ・バンダイ

2011-10-10 03:48:38 | 玩具・雑貨

 超合金魂 マジンガー大格納庫は、バンダイより2000年4月に発売されました。



 1997年の12月に発売された超合金魂 マジンガーZのオプション的な位置づけの商品で、マジンガーZを収納できる専用ケースとでもいうような玩具です。型番もGX-01のマジンガーZや、GX-01BのマジンガーZ BLACK.Verに対して、GX-01Xとなっています。魂ブランドは付いていますが、ほとんどがプラ製になっており、同じような商品として、ポピニカパイルダー用の台座であるマジンガーヘッド(ほぼソフビ製)もありました。


 この玩具のポイントは、単なる超合金収納ケースではなく、電動によるギミックを加えて光子力研究所のプール下にあるマジンガーZの格納庫を再現してしまったところ。リフトが競り上がり天井部が開いて、有名なアニメOPの冒頭シーンを再現することができます。収納ケースとして考えた場合には、(インテリアとしては)デザインが少々玩具っぽいですから、やはりギミック玩具として捉えた方がよさそうです。


 とりあえずサイズが合えば、マジンガーZに限らずどんなフィギュアでもいけますが、このダイナミック3作品には、公式に対応している模様。


 箱より出したところ。発泡スチロールの緩衝財に包まれています。


 中に見えるロボット固定アームにフィギュアを固定します。


 昇降スイッチ。ある意味すごくシンプルな玩具です。


 リフトの昇降と連動して天井部のシャッターが開閉するようになっています。素材は、ゴムのような柔軟性のあるもの。この時マジーンゴー!と叫ぶのが、正しい遊び方でしょうか?


 1997年登場の初代 超合金魂マジンガーZ。マジンガーは、リニューアルバージョンが発売されており、その後も何度も超合金魂化されています。初代版の特徴は、プラモデルのように組み立て部品が多いことと、塗装がベタベタするところ。


 現在の魂から比べるとシンプルなものですが、この頃までは珍しかった大人向けの合金玩具ということで、細部まで凝っています。 


 格納庫に収納するとこんな感じ。


 マジンガー大格納庫ということで、やはりマジンガーが一番シックリきます。


 なんとなく昔の超合金を思い出す顔の造型。


 ダーッシュ!ダーッシュ!なグレートマジンガー。個人的には、マジンガーよりこちらの方が好き。


 おとなしめのマジンガーに比べると、全てが過剰でハードロックなグレートマジンガー。マジンガーの完成形。


 格納庫にも問題なく収まります。グレートはあまり格納庫のイメージは少ないかな。


 グレートもリニューアルされてますが、これでも十分な出来。ベタベタしないし。頚部が後ろに稼動するようになっており、飛行形態にも対応してます。


 顔の造型もよく再現されています。


 この玩具、超合金 大鉄人17と並んで不動が多いことでも有名で、これも残念ながら動きません。内部のギアが割れたり、緩んだりすることが原因のよう。ミニ四駆のものと交換するなどして修理する方法もあるみたいですが、とりあえず面倒なのでそのまま。またマジンガーヘッドと同じく、2000年に発売されて再販されていませんので、完動品だとプレミア的な価格で売られていることもあるようです。


 ということで、マジンガー大格納庫でした。不動が多いなど、あまり完成度の高いものとは言えませんが、超合金魂マジンガーにはぜひ一緒に欲しいオプションだと思います。



参考:バンダイ 魂WEB、模型探偵団

マッピー(MAPPY)・ナムコ/バンダイ

2011-10-02 19:06:08 | レトロゲームReview

 マッピー(MAPPY)は、1983年にナムコより発売されたアーケードゲーム。


 元ネタは、1981年に登場したナムコの迷路脱出用ロボットで、家庭用のエレメカ玩具なども販売されていました。ゲームの方は、ねずみの警察官であるマッピーが、ニャームコ率いる泥棒猫の集団ニャームコ団の屋敷内にて、扉やトランポリンを駆使して奪われた盗品を取り戻すというもの。大野木宣幸氏による軽快なBGMも印象的な作品で、1984年のファミコン版をはじめ、電波新聞社の手によって当時のほとんどの主要なPCへと移植されていました。続編として、ホッピングマッピー(86)、マッピーランド(FC/86)、マッピーキッズ(FC/89)などがあります。


 こちらは、バンダイより2006年に発売された、Let's!TVプレイCLASSIC版ゼビウスとのカップリングで、オリジナルマッピーと、アレンジを施されたマッピー ニャームコ団の逆襲を収録。


 コミカルなマッピーのやられパターン。


 表情豊かなニャームコの行動パターン。


 ゲームそのものやBGMも良くできていましたが、マッピーというキャラの完成度が見事。


 一応ボスなのですが、特にマッピーを追いかけたりはせず、盗品に隠れてボーナス得点を出すなど個性的な動きをしていたニャームコ。


 こちらは、1986年に登場したファミコンオリジナルの続編マッピーランドホッピングマッピーの方は、ルール自体変わっていましたが、トランポリンなどを使うという基本はそのままに、多彩な仕掛けを施したマップなどが追加されています。


 このマッピーランドの方は、ジャンプができるようになっており、トランポリンやパワードアだけでなく、滑車を使ったりパンチボールや大砲など様々な道具が使えるようになっています。


 ステージの方もバラエティに富んでおり、屋敷内だけでなく汽車をモチーフとしたRAIL ROAD TOWN、西部劇調のWESTERN WORLD、南国風のTROPICAL WORLDなど、屋外に飛び出しています。


 カセット、ちらし、ラベルシール、アンケート葉書。取説がないですな。


 メトロクロスやファミスタが出てた頃ですね。


 個人的な思い出としては、当時83~84年頃にキャロットハウスあたりで遊んでいたと思います。ただちょうど家庭用のPCゲームが流行り始めの頃でしたので、アーケード版よりもPCに移植されていた家庭用の方が印象的で、PC誌を見ながら各機種ごとの移植の出来を見比べたりしていました(移植の出来で、PCの性能を推し量ってたりしていました)。特に有名なのが、ドット絵の代わりにカタカナでキンコなどとキャラクタグラフィックを使って再現していたMZ700(1200/K/C)版で、これは(当時としても)なかなか強烈なインパクトがありました。このMZ700(1200/K/C)版のネタ(パックマン)は、ゾルゲ氏の8ビット年代記でも取り上げられていました。


 1983年の登場ということで、丁度FCやホビーPCが家庭に入り始めようとしていた時期で、何か新しいことが始まるという期待感に溢れていた頃でした。今となっては、なかなかこのようなわくわく感を感じることも難しいのかなという気もします。



参考:Wiki マッピーの項、MAPPY-MANIAC、198X総集編マッピーランド、8ビット年代記/ゾルゲ市蔵・マイクロマガジン社