80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

アタリ フラッシュバック8 ATARI Flashback8・AtGames

2019-03-17 22:04:37 | レトロゲーム機1995-

 アタリ フラッシュバック8は、アタリ2600のゲームを収録した専用コンソール機。もともとは2004年から2011年まではアタリ社、それ以降はアタリからのライセンスの下でAtGames社が製造、販売を行っている。


 ということでこちらは駿河屋さんから購入。駿河屋さん大変便利で、しかもオークションやAmazonよりも安いこともあるため大変重宝しているのですが、ここのところの運賃の値上げの影響を受けて送料が上がったり、通販手数料という謎の金額を取るようになった。以前のようには、気楽には買いにくくなったのはちょっと残念。


 日本でいうところのファミコンミニとか、スーファミミニみたいなゲーム機ですが、それらより歴史はずっと古く2004年から少しずつ異なるバージョンのものを販売し続けており、現時点ではフラッシュバック9まで来ている。米国では元々レトロゲームをテレビに繋いで遊べるようにしたプラグイン型のゲーム機が人気で、その延長線上にある。


 こちらが、そのAtari 2600の往年のゲームを収録したプラグイン型TVゲームATARI 10in1 テレビゲームズ。プラグイン型TVゲームというと、日本ではエポック社などの子供向けのイメージが強いですが、米国では往年のレトロゲームを収録して復刻したタイプのものに人気があった。


 米ATARI社は、1972年にノーラン・ブッシュネル氏が創設した、世界初のビデオゲーム会社。ATARI社のアタリという言葉は囲碁の用語から、会社の社紋は富士山を図案化したものだというのは有名な話で、ブッシュネル氏はかなりの日本びいきだった様。1970年代にビデオゲーム史上初のヒットゲーム機ポンを発表して好評を博し、家庭用ポンやブレイクアウトで家庭用TVゲーム機にも進出、70年代後半にカセット式のTVゲーム機ATARI VCS(Video Computer System)を発売し、大ヒット商品となった。また80年代後半には、ナムコとも提携を結んでガントレットやマーブルマッドネス等が、ナムコ直営のゲームセンターに置かれていた。(一時期、アタリのアーケード部門会社の筆頭株主だった)


 大体1万円前後で売られているものですが、元々アタリ2600がヒットしていない日本では好きな人のみが買うハードなので中古は少なめ。オークションにもそれほど出ていません。一台欲しいとずっと思っていたのですが、丁度良いタイミングで半値ほどの中古が見つかったためようやく購入。


 開封時。本体、ACアダプター、アタリ2600のものを模したジョイスティックが2本、薄い説明書とシンプルな構成。


 本体のイメージもアタリ2600のものを模している。英語版Wikiを見るとアタリ7800の外観を模したバージョンもあるみたい。いかにも外国製という雰囲気を醸し出すアタリマークがイカす。


 ジョイスティックもアタリ2600風。アタリのコントローラーの端子は、アタリ規格ジョイスティックとしてMSXを始めとする他のコンシューマー、ホビーパソコンにも使用されて事実上の標準規格に。


 ACアダプターは、小型の今時のもの。これ並行輸入版か日本版かわかりませんが、日本の電圧に対応しているんでしょうか。


 収録するゲーム数はフラッシュバックのバージョンにより異なりますが、この8では105種類を内臓している。上述の10種内臓のプラグイン機とは雲泥の差。そこは10年以上の時間差があり、今の時代だとこれが標準的なのでしょう。このフラッシュバックシリーズは、外観はどれもほとんど変わりませんので、違いはこの内臓ゲームに寄る。そのため集めようというほどではなくて、ひとつで十分ですよ。わかって下さいよということになる。ただ、このファミコンよりも古い時代のゲームの数々は、今となってはなかなか遊べないため、そういう意味では十分魅力的だと思います。

参考:Wiki ATARI、ノーラン・ブッシュネル、Atari 2600、Atari Flashback(英語)の項、謎のゲーム魔境2/ゾルゲ市蔵・キルタイムコミュニケーション

ナムコミュージアム カセットピンズコレクション(全10種セット)・バンダイナムコ

2019-03-09 01:24:59 | 玩具・雑貨

 ナムコミュージアム カセットピンズコレクションは、2018年12月に発売されたバンダイのガシャポン用のピンズコレクション。1回300円で10種類出ているため、コンプリートセットでは約3,000円ということになる。個人的にガチャはしないため、イオンなどガチャを出来る場所を探して好みのものが出るまで回す事を考えると、セット販売でまとめて買った方が時間と手間の節約になる。


 なので自分としては珍しくYahoo!ショップよりの購入。これまでYahoo!ショップは利用したことがありませんでしたが、色々なショップを検討して宅配便ではなくゆうパケットで送ってくれるという対応をしてくれるところを選んだ。


 80年代に発売されたナムコのファミコン用ソフト、ナムコットのデザインを再現したピンバッチ(ピンズ)になります。ポイントのひとつとしてパッケージ(箱)までも再現しているという点。版権の関係でファミリーコンピュータの文字が入っていないということを除けば、ほぼ完璧に再現している。


 裏面はこのような感じ。ゴールドカートリッジは本体がゴールド、それ以外のカートリッジではブラックで塗装されているなど細かい。


 全10種を一気に見せます。横型の紙箱のもの、縦型のプラスチックケースのものまできちんと再現している。本物と並べるとより良さげな感じ。レトロゲームコレクションなどを持っている人が、コレクションケースに入れて飾ったりするのにも良さそう。


 箱付きのファミコンソフトはもう今から買おうと思っても値が張りますし、特に人気のあるナムコットを揃えようなどと思ったら幾らかかるかわからない。


 そういった意味では、これは気軽に揃えることができて眺める楽しみもあるということでありかなと思います。


 実に30年以上の時間を経て、こういうものが発売されるとは思っていなかったので、意外な驚きもありますね。


 発売時には、Twitterでもちょっとした話題となっていました。この再現度の高さを見るとその理由もわかります。ということでナムコミュージアム カセットピンズコレクションでした。

PC88ゲームの世界・同人/Y.ROMI氏

2019-03-06 22:00:55 | 映画・DVD・CD

 PC88ゲームの世界とは、Y.ROMI氏という方が中心となって纏められた同人ソフト。NECのパソコンPC-88のゲームを網羅したデータベースになります。かなり前の2000年頃に発売されて、品切れとなりプレミア価格で流通していた作品ですが、BEEP通販でBEEP専売品として再販されていたため購入。


 WEB上でPC88ゲームライブラリーとして公開されているもののいわば完全版。ネット上で見られるものをわざわざ買うまでもないかとも思ったが、ネット上に公開されているものはいつまでもあるわけでもないし、そもそもPC-88のゲームデータベースなんてこれから先も作られる可能性は低いだろうということで、手に入れておきたかった。


 ネット上で公開されているのは、一部であり検索機能にも制限がかかっている。ゲームライブラリーではタイトルによる検索と年代別による検索しか選べないが、PC88ゲームの世界ではこれにメーカー別の検索が加わる。データベースはそれほど詳しいゲームの解説はないが、PC88ゲームの世界の方では、レビューPC-88の歴史という項目が加わり、年代ごとのPC8801とゲームの動向、AVG、RPGなど当時の代表的なゲームレビュー、その他裏技やらクイズ、ゲーム音楽、インタビューなど盛りだくさんの内容となっている。いわば別物といってもよいくらい追加要素が多い。2000年頃には、WEB上にレトロパソコンの紹介記事もたくさんあったが、無料ホームページのサービス終了に伴って随分減ってしまった。このCD-ROM内には、ボリューム的にはチャレアベに匹敵するほどの情報と熱量が込められている。


 ザナドゥと人気を2分したハイドライド2。このように特に人気が高かった作品、有名な作品には検索機能とは別に解説が付いている。これがかなり詳しくて読み物としても読み応えがある。当時は作品の解説や攻略情報は、パソコンゲーム誌に頼るしかなかった。パソコンゲーム人気も高まったことからか、次々と雑誌が創刊されて書店の売り場も花盛りといった感じだった。個人的には、この1985年頃が一番熱中した。


 のちにファミコンで一斉を風靡するハドソンのAVGデゼニランド。この頃はアドベンチャーゲームは高価なパソコンでないと遊べなかったので、なんとかして遊んでみたい特別なゲームであった。


 もちろんファルコムのドラゴンスレイヤー、ザナドゥシリーズや、ソーサリアン、イース等、有名どころはきちんと押さえられている。


 中でも個人的にツボだったのが、ログインやポプコムに紹介されたムーンストーンの画面が収録されていたこと。ムーンストーンとは、日本初(と言われる)のRPGザ・ブラックオニキスの第三弾で、散々待たされ期待もされたのだが、遂に発売されることなく終わった幻の作品。当時のログインやポプコムで製作過程の記事が紹介されており、ゲーム画面も掲載されていた。これがまた見れただけでも満足。


 ということで同人ソフトPC88ゲームの世界でした。PC88、X1、FM-7などのレトロ8ビットパソコンゲームが好きなら買って損はない内容。今、入手できるものの中ではチャレアベ並に詳しい資料のひとつだと思います。古いパソコンゲームの情報は、なかなか入手できませんので、そういった意味でも貴重なものと言えるのではないでしょうか。

参考:PC88ゲームの世界・同人/Y.ROMI氏

超ファミコン/超超ファミコン・太田出版&ファミコンクエスト・三才ブックス

2019-03-04 22:07:08 | 書籍・漫画

 超ファミコンは、2013年に太田出版より発売されたファミコン本。超超ファミコンは、2014年に発売された、その続編。著者は、多根 清史氏、阿部 広樹氏、箭本 進一氏と、おなじみ超クソゲーの面々。 超クソゲーの筆者によるファミコン本ということで、癖のある内容を想像していたのだけれど、意外と普通のファミコン本になっていた。


 超クソゲーはシリーズ化されて、太田出版より何冊も発売されている人気のシリーズだが、わりと毒があるというか、ちょっと斜め上から斜に見たような文体が特徴。好き嫌いは分かれると思う。個人的には嫌いではない。


 この本の特徴は、結構分厚いこと。モノクロだが、びっしりと詰まったたくさんのレビューが読める。ファミコンの記念本ということもあってか、クソゲー本でのような毒はひかえめで、わりと素直なファミコンゲームの思い出が語られている。


 超超ファミコン。前作に比べると若干薄めだが、堀井雄二氏へのインタビュー、押切蓮介氏(ピコピコ少年)とのレトロゲーム巡りなど、企画に力が入っている。


 ゲームや据置機が売れない時代となっていますが、ここだけ妙に熱いプレイステーション、セガ・サターンが発売された当時のままのようなノリがある。この熱だけでも、買いかなと思います。


 ゲームの紹介は、他の超クソゲーや超アーケードなどと一緒のお馴染みのレイアウト。


 写真が小さく、モノクロなのが惜しいところですが、その分レビューはお腹一杯読める。


 高橋名人の映画、GAME KINGの裏話(名人のスターソルジャーは無敵モードだった)、堀井雄二氏のインタビュー、ナムコのファミコンの裏話、飯野賢治の特集、押切蓮介氏とのレトロゲーム散策など、企画も楽しい。


 がっつりとファミコンの思い出話を読みたい人にお勧めします。


 ファミコンクエストは、2015年に三才ブックスより発売されたファミコン本。最近、ファミコンミニやスーパーファミコンミニの影響からかファミコン本ラッシュですが、こちらはそのレトロゲーム本バブルとは関係ない少し古めの一冊。Amazonのこんな商品も買われています欄にいつも出てくるため、ちょっと気になる本だった。


 ファミコンで発売された話題のソフトを年代別に並べて紹介していくことで、ファミコンブームの歴史をわかりやすく見せてくれるという構成になっている。


 紹介されているソフトの本数が少ないため、ちょっと地味な感じのファミコン本になっている。ただ、月刊ゲームラボの特別編集でゲームラボの記者の方が書いているため、内容は本格的。ファミコンにまつわる数々のトピックスも詳しく楽しい。


 突出した特長はないけれど、良くできたほんわかしたファミコン本になっていると思います。


 月刊ゲームラボは、2018年の5月までで休刊になってしまいました。個人的には、ゲームラボ誌は読んだことはなく読者ではなかったのだけれど、1985年から94年にリニューアルを経て、ここまで続いてきたことに賞賛を送りたい。特にゲームラボの読者だった方に、真面目に書かれたファミコン本としてお勧め。

ロールプレイングゲームサイド Vol.1(GAMESIDE BOOKS)・マイクロマガジン

2019-03-03 22:40:00 | 書籍・漫画

 ロールプレイングゲームサイド Vol.1は、2014年にマイクロマガジン社より発売された雑誌。ユーゲー、ゲームサイドときて、2010年よりジャンル別ゲーム専門誌になった時に出た一冊。ユーゲー、ゲームサイド誌は、レトロゲームをメインで取り上げていましたが、今回は特にレトロゲームに拘らず、現行の作品、レトロゲーム、同人、ゲームブックなど、RPGというジャンルそのものに特化している。


 この号の特集はメタルマックス。データーイーストより1991年に発売されたゲームということですが、メタルスラッグとごっちゃになるくらい、個人的には思い入れがない。


 ではなぜ、この号を入手したかというとRPG専門誌ということで、国産RPGの歴史が取り上げられていたから。レトロゲームが得意な出版社ということもあって、ドラクエからではなくきちんと国産8ビットパソコンのRPGから追っている。国産初のRPGがいったい何かという問題があって、本格的なRPGは1984年発表のBPSのザ・ブラックオニキスといわれることも多いけれど、83年の時点でRPGの要素を含んだ作品は、光栄のものを初めとして数多く発売されていた。そこら辺りを詳しく掘り下げて解説している。


 国産RPGの大きな流れを示しているだけなので、ひとつひとつの作品の紹介や解説はそれほど多くはない。なので細部はチャレアベ等の当時の資料を参照する必要があります。


 その上で日本では長らくウィザードリィ、ウルティマ、ローグがRPGの源流だという言われ方がされていた。それはドラクエが発売された時に、堀井さんがウィザードリィ、ウルティマを参考にしたと言われていたことの影響が大きいよう思う。海外から日本へとRPGが入って来る際の様子を知るには、当時ログイン等で掲載されていた海外最新RPG事情等を参考にするしかなく、ある意味当時も今も詳しく知る術は無かった。


 第二特集としては、その世界的なコンピュータRPGの源流は何かということを解説している。日本語の記事としては、Wikiであってもウルティマ、ウィザードリィ、ローグ以外のものはほとんど書かれていない。なおかつ当時の状況をあわせて解説した記事は本当に少ないため、これらの記事は資料として貴重だと思います。アメリカでのCPRGの起こりは、教育機関(大学)においてあったネットワーク端末システムPLATOからであったことが詳しく紹介されています。この辺りの事情は、日本ではすっぽりと抜け落ちていることがほとんど。またCPRGが生まれてくるもうひとつの基盤として、TRPGがかなり若者に浸透していたという事情があった。


 日本でのイメージだと、1974年にDungeons & DragonsによりRPGが生み出され、AppleⅡの普及とともにウルティマ、ウィザードリィが登場して、コンピュータRPGの流れが始まったと思いがちですが、電源を使わないボードゲームであるDungeons & Dragonsと、その頃は高価で珍しい機械だったAppleⅡ上で動いていたウィザードリィとでは、2桁くらい売れた数((AD&D1stのみで)700万本と2万4千本)が違っていたそう。それほど圧倒的にD&Dがメジャーだったため、その再現を目指したコンピュータRPGは、想像するより多かったようです。日本ではコンピュータRPGやゲームブックが先に入ってきて、D&Dは85年からと逆だった。しかもTRPGを遊ぶ層は限られていたため、状況がまったく異なります。


 1985年に新和より発売された日本で最初のDungeons & Dragons。そのBOXの色から、通称赤箱と呼ばれている。コンピュータ誌やゲーム雑誌でRPGの元祖という時には、必ずといってよいほどこの赤箱が登場するが、1974年に発売されたOriginal Dungeons & Dragonsは、白い箱に入っていた。日本に初めて登場したのは1983年発売の第4板。つまりDungeons & Dragonsの元祖が赤箱のイメージなのは日本だけということになります。当時は大変なRPGブームであったため20万部~30万部と良く売れたらしい。それでも売れた数が二桁ほどは違うなど、アメリカとは状況が全く異なる。


 Dungeons & Dragonsと並んで有名なホラータイプのRPGクトゥルフの呼び声。最初の版だけBOXタイプで発売されて、以後は書籍タイプとなった。この当時のコンピュータRPGにも様々な影響を与えていた。根強い人気を誇り、現在でも新版が売られている。またSFタイプのTRPGとしてはトラベラー(ホビージャパン/GDW)が有名だった。


 最初期のRPGは高価なBOXタイプがほとんどだったが、ゲームブックからの流れで文庫版として出版されたトンネルズ&トロールズ。価格が1/10程度と手頃だったため普及した。近年でも新たにBOX版が出たり、新装のソロアドベンチャーが発売されるなど根強い支持を受けている。


 こちらは、コンピュータRPGとして大人気だったウィザードリィを、日本でTRPGへと仕立て直したという変り種のウィザードリィRPG。本国以上に受け入れられた、日本でのウィザードリィ人気の凄さを知る貴重な資料のひとつ。


 ということで、日本でも受け入れられたRPGですが、その受け入れられ方やスケールは本国とは全く異なっていた。またコンピュータRPGのウィザードリィやウルティマにしても、唯一それらが先行していた訳ではなく、いくつも発表されていた作品の中のひとつであったというのが正確な様です。その辺りの当時の事情や空気感はもはや知る余地はありませんが、その辺りの事情をほんの少しだけ垣間見せてくれる貴重な資料とは言えそうです。



参考:ロールプレイングゲームサイド Vol.1(GAMESIDE BOOKS)・マイクロマガジン社、Wiki TRPG、Dungeons & Dragons、ウルティマ、ウィザードリィの項、Koダイヤモンドは砕けない(エコーズAct2)RPG Reference