80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

散財日記 in 週刊少年ジャンプ秘録!! ファミコン神拳!!!

2016-05-31 23:26:54 | 散財日記・雑記

 大分間が空いてしまいました。忙しいというわけでもないのですが、微妙に空いた時間がなかったり、アマゾンの送料が無料だったものが2,000円以上無料に変更になり、思い付きでぱっと買うより組み合わせて買った方が良いため、散財も止まりがちになってます。

週刊少年ジャンプ秘録!! ファミコン神拳・(新品/ホーム社) 1,944円(送料無料)

 週刊少年ジャンプ秘録!! ファミコン神拳は、1985年から少年ジャンプの巻頭に掲載されていた、ファミコン神拳のコーナーを復刻したもの。レトロゲームを扱うサイトやブログ界隈では、発売前から話題となっていた旬なネタ。新しい本をあまりすぐには買わないのですが、これは外せないかなということで購入。


 Dr.マシリトとして知られる、元ジャンプ編集者の鳥嶋和彦氏が、当時のファミコンブームの時期に仕掛けた企画で、ゆう帝として当時ライターだった堀井雄二氏が関わっていたことでも有名。少年ジャンプの巻頭で袋とじとして、ファミコンゲームの紹介などを行っていた。ファミコン神拳の名前の由来は、当時人気のあった北斗の拳からのパロディで、ゲームの評価をあたたたたと擬音で表現していた。


 復刻されたファミコン神拳では、その鳥嶋和彦氏、堀井雄二氏、ミヤ王の宮岡寛氏、イラストの土居たかゆき氏など、当時のスタッフが参加して作られている。ファミ熱プロジェクトということで、専用のサイトが作られ、この後にも様々な企画が考えられているよう。


 ファミコン神拳の連載と平行して、堀井氏はドラゴンクエストの製作に取り掛かり、ジャンプ誌上でもその過程が紹介されていた。ウェブに掲載された鳥嶋和彦氏のインタビュー記事を読むと、堀井氏や森田の将棋の森田和郎氏、チュンソフトの中村光一氏らを排出したエニックスのゲーム・ホビープログラムコンテストの時点から、すでにジャンプの協賛が決まっており、鳥嶋氏も関わっていたのだとか。ドラクエの開発過程においても堀井氏と中村氏が先に決まっており、鳥嶋氏が鳥山明氏を抜擢したとのこと。ということで、このファミコン神拳とドラクエ誕生は切っても切れない関係にあったということになります。


 ドラクエ1には、堀井氏のお遊びでゆう帝、みや王、きむ皇、ちゅん(町外れで恋人を待つ中村氏)などが登場してきます。ドラクエの元ネタとなったウルティマでは、製作者のリチャード・ギャリオット氏は、一貫して世界を統べる王様でしたから、こういうところにも堀井氏の個性が出ていて面白いですね。


 この本の凄いところは、当時のファミコン神拳をそのまま縮小してすべて収録していること。当時のゲームの採点表も完全収録されています。後は、鳥嶋和彦氏、堀井雄二氏、宮岡寛氏、土居たかゆき氏などの座談会、それぞれの個別のインタビュー記事などが収められている。なんといっても、今となってはゲーム史に残る大御所となった堀井氏を引っ張り出したことが、一番の売りだと思います。


 ということで、当時ファミコン神拳を読んでいた人、ジャンプのファミコン記事を楽しみにしてた人、ドラクエや堀井氏のファンの人などにお勧め。復刻企画としてもかなり力の入ったものだと思います。


僕らのファミコン日記 ―80's熱中時代―・(古本/少年画報社) 1円(送料250円)

 僕らのファミコン日記 ―80's熱中時代―は、2014年に少年画報社より発売されたアンソロジーコミック本。いわゆるカバーのないペーパーバックといわれる形式の本であり、日本だとコンビニ本といったほうが伝わりやすいかも。ファミコンのあるあるネタを集めた作品集になります。


 様々な作家さんが、ファミコンのそれぞれのゲームについての思い出話や、当時においてよくある風景を描いています。一話辺り10ページほどの短編ですので、16本もの話が収録されている。人の数だけ、それぞれのゲームにまつわる思い出があるということが実感できる。


 本格的なゲーム本というよりは、コンビニコミックにありがちなB級グルメとか、駅弁の旅みたいな漫画のファミコン版といった感じの企画なので、ゲーム画面とかはほとんど登場しない。あくまでも、ゲームにまつわる当時の子供たちの思い出話というところに焦点が当たっていて、ゲームを通しての親や友達、兄弟との関係など、ゲームを通じての人との関わりの話になっている。


 今ではコンビニで買い物自体ほとんどしませんが、24時間スーパーが出来る前はよく立ち寄っていた。ネットが普及する前だと、コンビニでこのようなB級グルメの本とか、ゆるいコミックスを買って帰ることもありました。そういう意味でも懐かしい。収録されている漫画も、有名作家さんのものはありませんが、ゆるく楽しめる。中でも売りは、あさいもとゆき先生の大人のファミコンロッキーでしょうか。


 意外とよく出来ていて楽しかったです。アマゾンでの評価より予想したよりは高ポイント。それにしても、この本における一番の傑作は、ノスタルジーを刺激するこの表紙のイラストかなと思います。


ピコピコ少年TURBO・(古本/太田出版) 1円(送料250円)

 ピコピコ少年TURBOは、2011年に発売されたピコピコ少年の続編。作者は、ハイスコアガールの押切蓮介氏。80年代後半から90年代にかけて、1979年生まれの作者の少年期から青年期にかけてのゲームに関連する思い出話。1円(251円)の古本だったが、帯が付いていた。


 1979年生まれということで、ファミコン世代より少し後のPC-エンジン、ゲームボーイ世代といったらよいでしょうか。少年時代を描いた前作から、少し成長して小学校高学年~高校卒業くらいまでを描いている。


 主に中学生~高校生ということで、もてないゲームおたくだった作者の痛く感じる青春が赤裸々に綴られている。このような痛いと感じる部分を、ユーモアを交えながら、同年代の読者層に伝えてくるという作風は、女性の漫画家であれば西原理恵子さんや近年だと山本さほさん、黒川依さんだとか多いと思いますが、男性の作家としては貴重なのでは。また、ホラー畑出身の漫画家ということで、押切蓮介氏の描く女性は、どこか神秘的で魅力的な気がします。


 押切氏は、ピコピコ少年ではお馴染みのこのお母さんを主人公に据えた漫画も描いています。ハイスコアガールも再開されたみたいだし、なんかいろんな新境地を切り開いてますな。


 単なるノスタルジーには終わらず、青春の痛い部分を痛いまま読者にぶつけてくるという凄い作品です。この作者の次の展開が楽しみになるような一冊だと思います。


アーケードゲーム筐体型 FC互換機・(新品/HAC) 1,000円(送料無料)

 こちらは、読んで字のごとくアーケードのテーブル筐体の形をしたファミコンの互換機。ファミコン互換機というと、レトロゲームサイトやゲームブログ界隈では、サイバーガジェット社のレトロフリークが盛んに取り上げられているが、あのような20,000円以上するものはとても無理。大人買いすれば買えない事もないが、ゲーム機に20,000円も出すのだったら、オークションでぴゅう太とかAtari 2600とかを狙いたい。 こちらは、UFOキャッチャーの景品としても出されていたという、特に有名でも旬でもない互換機なのですが、1,000円だったので、まあいいかということで購入。


 箱を開けたところ。付属品は、コントローラー2個とAVケーブル、取り説。


 こんな感じ。意外とかっこいい。


 アーケード筐体型なので、本体側にもコントローラーやスイッチが付いている。


 ただし、こちらはダミー。右側の2つのスイッチのみが、リセットと電源ボタン。


 コントローラーの接続端子は側面に付いている。どこかで見た事あるような形だが、ファミコン純正コントローラーも使えるのでしょうか?


 側面と筐体下部はこのような感じ。単三電池でも動くため、電池ボックスが備わっている。


 QCと書かれているところは、ACアダプターの端子。ちなみにACアダプターは付属しない。日本製だとACアダプターのみで1,500円とかしますし、1,000円のゲーム機なのでそこまでは求められないか。


 こちらは、同じく筐体を模したタカラトミー製の貯金箱。再現の細かさやクオリティの高さは、もちろん比べるべくもない。


 ちなみにこのようにアーケード筐体を再現していて安く手に入る玩具としては、プレイステーション2用の筐体型コントローラーがある。これも入手したい。


 とはいえ、この形というのはやはり魅力がある。ファミコンカセットと一緒にすると、さらに楽しげな雰囲気が伝わってきます。互換機を持っていても、今更カセットでゲームはしないので、あくまでもこの形をしたゲーム機というところが重要。筐体の上部分を切り取って、液晶モニターを仕込めば、必要最小限度の改造で筐体型ゲーム機ができるなと妄想は膨らむ。前述の筐体型コントローラ同梱セットで筐体型ゲーム機を自作したというネタなどが、ネット上には投稿されています。


 元々は景品にも使われていたようなもので、値段があってないような感じですが、1,000円~2,000円程度で入手できる。アマゾンでの価格は、結構変動してるようなので安く売っている時に。この形に価値を見出せる人にお勧め。

散財日記 in ファミコンとその時代

2016-05-14 20:09:01 | 散財日記・雑記

 ということで、前回よりちょっと間が空いての久々の散財日記です。4月5月は税金やらなにやらで何かと物入りのため、安いDVDと書籍のみと散財もセーブ気味。アマゾンのカートには後で買うリストが溜まっていきます。

ファミコンとその時代・(古本/NTT出版) 1,190円(+送料250円)

 ファミコンとその時代は、2013年のファミコン生誕30周年の節目にNTT出版より発売されたファミコン本。この本の一番の売りは、シャープから任天堂に移ってハードの設計を担当された上村雅之氏が直接書かれた一冊であること。京都の立命館大学がコンピューターゲームの情報収集、データベース化を目的としたゲームアーカイブプロジェクトというものを行っており、その一環として書かれたもの。執筆者も立命館大学の先生たち。


 いわゆる攻略本や懐古本としてのファミコン本などとは異なり、ファミコンが生まれてきた時代背景、時代に与えた影響などを記した、学術書みたいな作りになっている。コンピュータやコンピュータゲーム史が学問の対象となる時代がやってきているんですね。


 そういうつくりの本のため、ファミコンソフトなどの紹介は基本的になし。2部構成になっており、第1部はテレビゲームの誕生と題して、ファミコンが生まれてきた時代背景を世界初の家庭用テレビゲーム・オデッセイやATARI社のPONGの時代から、アタリショックを経て、日本での電子ゲームやゲームウォッチのブームまでを紹介しつつ紐解いていく。第2部に入って、ようやくファミコンの開発史となる。


 欄外には参考文献も明記されていて、まったく専門書みたいな作り。大学でもテキストとして、使われているんじゃないでしょうか。こういう教科書なら、眠くならないでしょうし、講義も楽しいでしょうね。そのような夢のような講義を受けてみたかった。


 写真は、巻頭に少しとモノクロの小さなものがあるだけで、ほとんど文字だけで構成されている。


 図表や参考文献など、このような感じのお堅い本。このようなゲーム史を扱った書籍としては、2005年に発売された“それは「ポン」から始まった-アーケードTVゲームの成り立ち”が有名。この本は長らくプレミア価格で売られていたのだけれど、2015年に再販されたようで、現在では普通に定価で買うことが出来る。もっと古い本としては、1988年のテレビゲーム―電視遊戯大全が有名。こちらは、再販される見込みが薄いため、とんでもないプレミア価格が付いている。1994年には電視遊戯時代―テレビゲームの現在として、続編も書かれている。


 この本も定価2,808円と決して安い書籍ではないのですが、帯付きのほぼ新品が1,200円程度で出ていたので買ってみた。とにかく、ファミコンの開発をされた当事者が書かれていますので、資料としても一級品でその価値は高い。NHKの電子立国、新電子立国とかが好きだった方にもお勧め。幼少期や少年期にファミコンの時代を経験して、ファミコン好きを自認する方ならば、とりあえずもっておきたい一冊だと言えると思います。


おもちゃのすぎやま―小さな町の昭和のおもちゃ屋/斎藤 巧一郎・(新品/有峰書店新社) 1,300円

 おもちゃのすぎやま―小さな町の昭和のおもちゃ屋は、有峰書店新社より2013年に発売された写真集。カメラマン斎藤 巧一郎氏の作品で、東京都練馬区桜台で2012年まで57年間営業していたおもちゃのすぎやまという小さな玩具店の日常から閉店までの一年間を追ったもの。


 個人の玩具店は、すでに80年代頃から姿を消し始めていたように思います。電子ゲームやファミコンのブームでそれまでプラモデル、人形などの素朴なおもちゃを扱ってきたお店が対応できなくなり、90年代に入るとアメリカからの外圧で大店法が改正されて、米資本の大型店トイザらスが日本各地に進出して行った。その後、2000年代には少子化の影響もあってか、おもちゃのバンバンやハローマックなどの大手資本によるチェーン店が姿を消し、個人の玩具屋さんというのは大変難しい時代になっている。専門の工具や細かな品揃えで固定客を掴んでいる模型店などは、まだちらほら残っていますが、店主の高齢化など跡継ぎがいないことから、そちらも少しずつ減ってきています。


 そんな中、2012年まで個人の玩具屋さんを守り抜いた店主の記録と、そこに通った(かっての)子供たちの記憶が写真集の中に封じ込められています。昔は、学校の近くに駄菓子屋や文房具店と兼務している店があったり、ビデオゲーム全盛の頃には駄菓子屋兼玩具店にゲームが入って駄菓子屋ゲームセンターになったり、ファミコン全盛期になると中古ファミコンソフトを扱いだしてファミコンショップへと鞍替えしたりと、そんな多くの人の記憶に残っているだろう、それぞれの思い出の中の玩具店の残像を見ることが出来ます。


 店が閉店するということで、商店街の有志が集まり、この写真集が作られたみたいです。東京のど真ん中で、57年間個人のお店を守り抜いた店主(おばあちゃん)の姿に、なにかすごく人生を感じてしまう一冊。


バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー・ボックスセット・(中古/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン) 1,170円(+送料350円)

 バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー・ボックスセットは、2003年にユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンより発売されたバック・トゥ・ザ・フューチャーのDVDセット。定価だと10,000円ほどして、ブックオフなどでは2,980円~3,980円くらいで売られていたと思います。バック・トゥ・ザ・フューチャーのセットは、バック・トゥ・ザ・フューチャー DVDコレクターズBOXとして新しいバージョンが発売されており、旧版のBOXセットが1,000円台になっていたため購入。


 バック・トゥ・ザ・フューチャーは、1985年に公開され1990年までに3部作が作られたいわずと知れたタイムパラドックスものの金字塔。好きな映画ベスト10などのランキングでは、常に上位に入る作品。1,000円ちょいと廉価でしたが、ブックレットも付いており綺麗なものだった。3枚組みで、それぞれにメイキングや未公開シーン、NG集などの特典映像などを収録している。


 製作はスピルバーグで、監督はロバートゼメキス。主演は、マーティ役のマイケル・J・フォックスとエメット・ブラウン博士(ドク)役のクリストファー・ロイド。その後、マイケル・J・フォックス氏が30歳の若さでパーキンソン病にかかり闘病生活に入ったことでも話題となった。バック・トゥ・ザ・フューチャー PART4の製作が何度も噂されては立ち消えとなり、2015年には、トヨタのCM内でマイケル・J・フォックス氏とクリストファー・ロイド氏の出演により、当時予想されていたものが、どれほど実現したかという短編、長編映像が公開された。


 とにかく明るくて楽しい作品。脚本の完成度がやたらと高い作品という印象。この作品とスターウォーズ3部作、インディアナジョーンズ3部作は、80年代のみならずSF映画を代表するトリロジーだと思います。


ルパン三世 - カリオストロの城 [DVD]・(中古/スタジオジブリ) 1,180円(+送料350円)

 ルパン三世 - カリオストロの城は、1979年に公開された劇場用ルパン三世の第2作目。宮崎駿氏の初監督作品でもある。スタジオジブリが出来る前の作品ですが、後にジブリがいっぱいコレクションにも収録された。何度もVHS、DVD化されており、これもバージョンによっては宮崎駿監督作品としてはなんとか安く入手できる。


 今では名作として認知されていますが、公開当時は宇宙戦艦ヤマトや銀河鉄道999など宇宙を舞台とした作品が流行っていたため、劇場に観客が入らず、宮崎監督はしばらく劇場用作品が作れない事態となった。当時、徳間書店のアニメージュ編集部にいた鈴木敏夫氏の勧めで、アニメージュ誌上で漫画版のナウシカを連載するようになり、そこから鈴木氏との付き合いが始まり、スタジオジブリが誕生する契機となった。


 79年当時は、この映画の存在自体を知らなかったよう思います。80年代に入るとアニメージュ誌上で何度も取り上げられたり、テレビ放映が行われたことで再評価が高まってゆき、パソコンやファミコン用のゲームとしてゲーム化もされるようになっていた。宮崎監督の名も一般にはまだあまり知られていなかったと思いますが、すでにコアなアニメファンの間では知名度、評価とも高まっていた。


 90年代頃にテレビやVHS版で見たきりだったのですが、改めて見直してみると、やはり凄い完成度。当時の劇場用アニメ映画としては破格の5億円という制作費で作られたが、その後のジブリ映画の水準からすると一桁ほど少ない費用であり、製作期間が足りなくてたった4ヶ月ほどの突貫工事で作られたとは思えない完成度を誇る作品だと思います。


天空の城ラピュタ [DVD]・(中古/スタジオジブリ) 1,388円(+送料350円)

 天空の城ラピュタは、1986年に公開された宮崎駿監督の劇場用アニメーション映画。宮崎監督にとってはオリジナルの劇場用作品の第2作目であり、スタジオジブリ作品の第1作目。宮崎監督の初期の作品としては、ナウシカ、トトロと並んで1、2位を争うほど人気が高い作品だと思います。ジブリがいっぱいコレクションは新版が発売されており、旧版のこちらであればなんとかこのくらいの金額で入手できる。


 今では、テレビで放送のたびにパルス祭りが開かれるなど人気の高い作品ですが、公開当時は興行収入約11.6億円、配給収入5億8,300万円と、宮崎監督のジブリ作品の中でも振るわなかった。ナウシカは、松本隆、細野晴臣という豪華な布陣によりテーマソングが作られて、安田成美さんがテレビ番組でも歌っため、アニメを知らない一般層にも作品を知る機会があったのですが、こちらはアニメファンでない一般層にはあまり知られていなかった。後のテレビ放送やビデオ化によって、徐々にその知名度が浸透していった。


 宮崎監督の映画は、もののけ姫のようにテーマを持っていることが多かったり、トトロや千尋、ポニョなど子供向けに作られることも多いため、単純明快な冒険映画ということで、監督の作品の中でも一番好きと上げる人も多い作品。30年前の映画とは思えない完成度で、今見ても全く古くなっていないところが凄い。


 個人的には、劇場公開時には知らなくて、後に地上波かビデオ版で見たと思います。見たときの感想は、未来少年コナンの世界がより広がりを見せて、さらに発展したものという印象でした。当時、インディ・ジョーズシリーズが好きでしたので、古代の遺跡を舞台にした冒険活劇ということにもロマンを感じた。更には、主人公パズーが暮らす町並みや親方、町の人の様子にどこかしらアルプスの少女ハイジの世界観を感じて、懐かしいと思った。


 ということで、宮崎監督の作品としても、日本で作られたアニメーション映画としても、冒険活劇ものの映画として見ても、完成度が高く、上位に入ってくる作品だと思います。


がんばっていきまっしょい [DVD]・(中古/ポニーキャニオン) 1円(+送料350円)

 がんばっていきまっしょいは、1998年に公開された田中麗奈さん主演の青春映画。監督は磯村一路監督、製作はShall we ダンス?の周防正行氏。1996年に発表された同名の小説が原作となっている。2005年にはテレビドラマ化もされた。


 1970年代の愛媛県松山市の高校を舞台に、ボート部の活動を描いている。朝日ベストテン映画祭第1位、1998年日本インターネット映画大賞 日本映画作品賞、キネマ旬報ベストテン第3位などを受賞しており、主演の田中麗奈さんも1998年度 キネマ旬報ベスト・テン 新人女優賞、第22回日本アカデミー賞 新人俳優賞、第36回ゴールデン・アロー賞 映画新人賞など数々の賞を受賞するなど、田中さんの代表作とも言える作品。この作品のチームにより後にウォーターボーイズ、スウィングガールズなど、青春部活動ものの同路線のヒット作が生まれた。


 このように評価の高い青春映画ということで手に入れてみました。VHS版も持っているのですが未視聴のため、またいずれネタとして紹介したいと思います。


アイコ十六歳 [DVD]・(中古/アミューズ・ビデオ) 1,100円(送料込み)

 アイコ十六歳は、1983年に公開された富田靖子さん主演の青春映画。こちらも、1981年の堀田あけみさんの原作小説を元に映画化したもの。堀田さんは、当時現役の高校生であり、当時史上最年少の17歳で文藝賞を受賞したということで話題となった。いとうつかささんの主演でテレビドラマ化もされている。


 物語は、名古屋郊外に住む高校生1年生の日常を描いたもの。主演の富田靖子さんは、この映画のためのオーディションで選ばれ、女優としてデビューした。当時まだ14歳。


 ストーリー自体は、高校生の等身大の生活を描いているため、それほど起伏がなく大きな事件も起こらない。ごくありふれた日常生活の中に飼い猫が死んだ思い出話、友人の中絶へのカンパ、憧れの先生の自殺未遂といった、死を匂わせるエピソードが挟み込まれ、元彼の暴走行為による死亡事故でクライマックスを迎える。


 誰にも訪れるまぶしくて仕方がない季節を描いており、きらきらとした映画。藤田弓子さんがお母さん役を演じており、その後さびしんぼうでも富田さんと共演していた。この時、藤田さんは30代の後半から40歳位。今では、富田さんがその年齢以上になっていて、誰にとっても一度きりの時間のはかなさも表現している。


 80年代はアイドル主演の青春映画が数多く作られましたが、ほとんどはVHSどまりでDVD化されていない。DVD化されても、再販がないものがほとんどで、プレミア的な値段が付いている。30年前の作品にも関わらず今でも再販され普通の値段で入手できるということで、この作品もすでに青春映画の名作のひとつとなっているのかもしれませんね。