80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

散財日記 in 任天堂コンプリートガイド -玩具編-

2017-10-29 20:16:12 | 散財日記・雑記

 ということで、散財日記の続き。5月分くらいから溜まっているため、すでに旬を逃したものもありますが、引き続き紹介します。量が多いのでなかなか終わらない。

任天堂コンプリートガイド -玩具編-・(古本/主婦の友社) 1,500円ほど(送料込み)

 任天堂コンプリートガイド -玩具編-は、主婦の友社より2014年に発売されたソフトカバー本。著者は、任天堂博士としても知られる任天堂コレクターの山崎功氏。これは、ずっと欲しい本だったのですが、この手のソフトカバー本としては、2,400円と定価が高めだったため保留にしていた。安めのもので帯付きを見かけたため購入しました。


 ファミコン登場までの任天堂の歴史を、その商品を紐解いてゆくことで紹介している。本の冒頭で書かれているが、その製品まで含めたビジネス本ではない任天堂の歴史本はこれまで書かれた事がなく、任天堂本社にも資料が残されていないとのこと。この本は氏のコレクションと膨大な資料を元にして書かれており、そのため前代未聞の任天堂の歴史本になっている。


 花札やトランプ、カルタなどを作っていた京都の小さな玩具メーカーだった頃の商品から、歴史を紐解いてゆく。この頃、いったい誰がこんな世界的な企業になると想像できたでしょうか。


 任天堂躍進のきっかけとなった横井軍平氏の初期の作品、ウルトラハンド、ウルトラマシン、ラブテスター、光線銃など、有名どころはしっかり抑えてある。それらよりも重要なのは、見たことのないボードゲームやらラジコンやら、ペーパークラフト、ブロックなど、膨大な製品群が収められている点。それらの数々の玩具の中であっても、フィギュアとかキャラクター玩具は少なめというかほとんど見当たらず、生粋のゲーム会社だったことがわかる。


 任天堂が飛躍する土台となった、横井軍平氏のゲーム&ウォッチもしっかり収録。ゲーム&ウォッチは、今でもほかの媒体でいくらでも見ることができますが、これがないと任天堂の歴史本にはならない。


 ウルトラマンのボードゲーム。トミーのポケットメイトみたいな、ミニゲームも作っていたことは知らなかった。任天堂の歴史というと、カルタ、花札を作っていて、横井軍平氏がアイデア玩具を発明して、レジャー施設経営で失敗して、ゲームウォッチのヒットで土台を作り、ファミコンでの大成功と簡略化して語られることがほとんどですが、語られない膨大な商品郡がその試行錯誤の歴史を伝えてくれる。


 ベビーカーやファックス、わた飴製造機など、玩具ではない商品も作っていたなんて知りませんでした。


 これら以外にも、任天堂製品のテレビコマーシャル、レジャー施設やタクシー会社等の多角経営など、任天堂に関することがらが多岐にわたって紹介されている。


 分厚い高価格本ではなく、安価なソフトカバー本なのですが、その内容は実に濃厚です。横井軍平氏の横井軍平のゲーム館と並んで、任天堂について知るためには必携の一冊だと思います。すべての世代の任天堂好きにお勧め。


ファミコンクエスト・(古本/三才ブックス) 140円(送料250円)

 ファミコンクエストは、2015年に三才ブックスより発売されたファミコン本。最近、ファミコンミニやスーパーファミコンミニの影響からかファミコン本ラッシュですが、こちらはそのレトロゲーム本バブルとは関係ない少し古めの一冊。Amazonのこんな商品も買われています欄にいつも出てくるため、ちょっと気になる本だった。帯付きの安めのものを見つけたため購入。


 ファミコンで発売された話題のソフトを年代別に並べて紹介していくことで、ファミコンブームの歴史をわかりやすく見せてくれるという構成になっている。


 紹介されているソフトの本数が少ないため、ちょっと地味な感じのファミコン本になっている。ただ、月刊ゲームラボの特別編集でゲームラボの記者の方が書いているため、内容は本格的。ファミコンにまつわる数々のトピックスも詳しく楽しい。


 突出した特長はないけれど、良くできたほんわかしたファミコン本になっていると思います。


 月刊ゲームラボは、今年の5月までで休刊になってしまいました。個人的には、ゲームラボ誌は読んだことはなく読者ではなかったのだけれど、1985年から94年にリニューアルを経て、ここまで続いてきたことに賞賛を送りたい。特にゲームラボの読者だった方に、真面目に書かれたファミコン本としてお勧め。


蘇るファミコン必勝本(TJMOOK)・(新品/宝島社) 1,620円

 蘇るファミコン必勝本は、2017年4月に宝島社より発売されたファミコンムック本。1984年~1998年にJICC出版局(宝島社)より発行されていたファミコン必勝本の復刻企画本になります。前述のようにファミコン本バブルで、次々にファミコン本、レトロゲーム本が発売されていますが、どうせ買うならば当時の熱気を再現したものが良いということで購入。発売時期に入手しているのだけど、紹介が遅れて旬を逃した感じになってしまいました。


 さまざまな復刻本が出ていますが、この本の特徴としては当時の記事をサイズもそのままに掲載している点。個人的には、当時ファミ通は読んでいたけれど、ファミコン必勝本はあまり読んではいなかった。そのため、懐かしさもそれなりなのですが、やはり当時の記事そのままというのは、便乗して企画された下手なレトロ本には太刀打ちできない臨場感があると思います。


 堀井雄二氏のインタビュー記事や、ウィザードリィに力を入れていた必勝本らしく、ウィザードリィ関連の記事も掲載されている。欠点としてはもともとあまり厚い本ではないということもあって、当時と同じのサイズの記事をそのまま載せているため、復刻された記事の量は少なめ。後半部分では、当時の広告や攻略本、紙面に登場したゲストなどを紹介する企画になっている。


 モノクロのページでは、読者欄や当時連載されていたエッセイなどの紹介も。ポケモンで有名になった田尻智氏のパックランドでつかまえても、この本だったんですね。サブカルに強かった宝島社らしい特徴と言えるかも。


 ベニー松山氏のウィザードリィ小説、隣り合わせの灰と青春、風よ。龍に届いているかもこの本から。ファミコン誌が数多く発行されていたなか、各社それぞれ工夫をして紙面に特徴を出していて楽しかった。


 宝島社は、ファミコン必勝本の前に3冊のファミコン攻略のムック本を発行していた。これが好評だったことから、ファミコン必勝本が生まれた。この頃は、ファミコン関連の本だったら何でも売れた、出版社にとってもゲーム会社にとっても夢のような時間だったんでしょう。


 ファミコン必勝本発の数々の攻略本も紹介している。かなりの数に見覚えがある。


 と言うことで、ファミコン必勝本の読者だった方、読者でなくても当時の臨場感を味わって見たい方にお勧め。レトロゲームブームに便乗して発売された下手な企画本よりも、当時ものそのものはやはり込められた熱量が違います。


ファミコン通信創刊号・(古本/カドカワ/エンターブレイン) 840円(送料込み)

 ファミコン通信創刊号は、カドカワ/エンターブレインより、2016年に発売された雑誌。いわゆるペーパーバックと呼ばれる種類の本で、オンデマインドという形式で発売された。オンデマインドとは、注文を受けてから印刷するという形式の出版方法。在庫を持たなくても良いということから、通常の出版という形より出版社側にリスクが少なくてすみ、いろんな要望に答えやすいということみたい。この本は、そのオンデマインド方式を使って出版されたファミコン通信の創刊号ということになる。


 ファミコン必勝本は復刻版ということで、当時の記事を抜粋して編集されていたが、こちらは当時の創刊号をそのまま出版している。ファミ通創刊号は、以前雑誌の付録として縮小版が出されたことがあった。こちらは、それを付録ではなく新しい本としてフルサイズで出版されたという違いがある。付録の復刻版ももっていたはずだが、見当たらない。本棚に保存するという意味では、ミニサイズではないこの本の方が向いているでしょう。


 Amazonのレビューで紙質がとか印刷の質が・・・と書かれていて、評価も星★★☆~と微妙だったため、なかなか手が出なかった。ただ当時の記事そのままのものを手に入れることができる機会とは限られているため、売っているうちに入手しておこうということで手に入れた。個人的には、紙質も印刷の質も気にならない綺麗なものだと感じた。


 もうひとつ評価が低い理由として、権利関係の問題からか当時の広告が削除されていること。広告のあった場所には白抜きでファミ通の文字が入れられおり、これはちょっと気分を損なう。広告こそが懐かしいと思うのだけれど、そこが一番の惜しい点。同じ理由からか、芸能人のインタビュー記事も白抜きにされていて、肖像権などの問題もあるのだろうけど中途半端だとは思った。


 とはいえ、それ以外の記事は綺麗に復刻されており、読んでいて不満はなかった。こちらは当時のPCで話題となっていたザナドゥの記事。ファミコン誌とはいえ、ファミ通創刊時だとまだまたPCゲームの存在感は健在で、無視はできなかったのか。


 ファミ通でおなじみゆるい読者欄も再現されている。当時は、ゲーム雑誌もそんなに何冊もは買えなかったので、ゲーム記事を読んだ後、だらだらと読者欄を読み四コマ漫画を読んで、最後まで味わいつくすのが楽しみだった。後、ファミ通といえば、お馴染みのガバスも創刊号より登場している。


 以上のように復刻版とはいえ、幾つかの欠点は存在しています。とはいえ、当時の創刊号そのままを復刻してくれる企画と言うのは、貴重だと思いますので応援したい。オンデマインドという形式をもっと活用して、より様々な復刻企画が出てくることを願います。


LOGICOOL ステレオスピーカー Z120BW・(新品/ロジクール) 1,180円(送料込み)

 レトロとは関係ないのですが、PCのスピーカーがいまひとつ物足りなかったため、PC用のスピーカーを購入。LOGICOOL ステレオスピーカーは、AmazonのPC用スピーカーカテゴリーで長いことベストセラー1位となっており、価格も安かったためためしに買ってみた。PC売り場に行けば、PC用のスピーカーというのは腐るほど売っているが、ロジクールの製品ということもあるのか箱も案外しっかりとしており、重量感もあってけっこう良さげ。


 箱を開けたところ。中国製には違いないのだろうけれど、パチもの臭さもなくてちゃんとしている。


 株式会社ロジクール(Logicool Co Ltd.)は、コンピュータ周辺機器の開発・製造を行う会社で、スイスのLogitech International S.A.が本社となる。世界的にはLogitechというブランドで展開しているが、日本のみ商標の関係でロジクール(Logicool)というブランド名になるらしい。最近ロゴが変わりましたが、あのフジテレビのロゴみたいなマークで、マウスなどPC関連製品を出している日本人にもお馴染みのメーカー。


 裏側はこんな感じ。1,000円~1,400円ほどの製品なので、安っぽいと言えば安っぽいが、デザインでカバーしている感じ。余ったコードは背面に巻いて収納しておける構造になっている。


 電源はUSBから取って、ヘッドホン用のイヤホンジャックに差し込むだけという、超簡単さが嬉しい。そもそも繋ぎ方の説明書自体付属してこない。


 スピーカーの前に音量のつまみがあるだけというシンプルさ。


 値段が値段なので音質とかは気にしていませんが、コストパフォーマンスも含めて考えれば超いい感じ。ノートパソコンなんかに最適だと思います。PCのスピーカーがちょっと気になるけど、そんなに高いものを買う気はないという方にお勧め。散財日記は、まだ続きます。

散財日記 in 1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱

2017-10-25 01:18:46 | 散財日記・雑記

 ということで、なんだかんだと続いていた用件から開放されて多少はゆとりが戻ってきました。ただ、連休みたいなものはないので遠出をしたりだとか、そういうことはできません。前回に引き続いて、これまでに溜まっている散財日記の続きになります。

1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱・(新品/タイトー・ヘルメッツ) 3,240円

 1/12 スペースインベーダー筐体 貯金箱は、昨年2016年にタイトーより発売されたインベーダー筐体を再現した貯金箱。同時期にナムコの筐体を再現したフィギュアが出ていたので、こちらまで手が回らずようやく手に入れた。開発は、これまで同人でゲーム筐体を再現したフィギュアを手がけてきたヘルメッツというメーカー。インベーダーゲームのテーブル筐体を再現した貯金箱は、以前タカラトミーから発売されていましたが、今回はアップライト型筐体の再現ということになります。


 箱を開けたところ。タカラトミーのもののように複雑な機構や電子部品が組み込まれているわけではなく、素材にMDF材を使用して組み立てられた素朴な貯金箱のため、シンプルで軽いです。当然(残念)ながら、これでゲームができるわけではありません。


 スケールは、1/12ということでスタンダードサイズのフィギュアや他社より発売されたナムコ筐体なんかと絡ませて使用できるようになっているが、若干小さめ。


 ギミックはなにもなく、筐体上部にコイン投入口、筐体下部にコイン取り出し口が付いている。100円投入口のステッカーも付属。


 細かいディテールは、そのほとんどを筐体に張られたシールに依存しているが、再現度はなかなか高い。別パーツとして用いられているのは、待ち針を流用したコントロールレバーのみ。


 コイン投入口やボタンなども、そのほとんどはシールにて再現。素材がプラスチックではなく、木質繊維を原料とする成型板のため細かいディテールや凸凹を再現するのは難しかったでしょうか。実際のアップライト筐体自体が、木製の合成版使用しているものがほとんどだったと思いますので、触った感触や質感など木材の板独特の風合いは出ていると思います。


 サークル侵略帽子屋=ヘルメッツの製作ということで、以前紹介したゲームインパクトのゲームセンターあらしのミニゲーム筐体と同じところが製作している。こちらは、タイトーより完成した製品として販売されているということでクオリティは上がっているけれど、合成板を組み合わせて作られているという構造は同じだと思う。


 残念なことにゲームセンターあらしのミニゲーム筐体と並べて飾るにも若干小さい。これは、コイン取り出し口の関係で、筐体下部の土台が省略されてしまったという事から来ている様。完全再現を目指すならば、そこにも配慮が欲しかった。


 ファングッズのひとつなので、万人にお勧めというわけではありませんが、手作りに近い品なので、Amazonでも幾つか入荷しては売り切れてということを繰り返しているようです。気になる方は市場にあるうちに早めに入手されていたほうが良いかもしれません。


ダンジョン飯 3巻(ビームコミックス)・(古本/KADOKAWA/エンターブレイン) 50円
ダンジョン飯 4巻(ビームコミックス)・(古本/KADOKAWA/エンターブレイン) 120円(各送料250円)

 こちらは以前紹介したダンジョン飯の続刊。ダンジョン飯は、KADOKAWA/エンターブレインより発行されている漫画誌ハルタに連載中の九井諒子氏の作品。ダンジョンというファンタジーを舞台に食にスポットを当てたグルメ漫画という異色の作品。


 ダンジョン飯 3巻は、2016年8月に発売された。今作では、ダンジョン内に地底湖が広がる第4層が舞台となる。


 ダンジョン内に地底湖が広がるという発想は独特ではあるが、鍾乳洞のようなものを思えば、自然に存在するダンジョンには湖は付き物というふうにいえるのかも。


 今回メインのモンスターは、地底湖に住む巨大なクラーケン。クラーケン以外にも、半漁人、人魚、水の精霊、巨大蛙など、水にまつわるモンスターが多く登場する。


 ダンジョンに広がる地底湖に潜むクラーケンときて一番先に連想するものは、個人的にはハイドライド2の地下2階に広がる地底湖とクラーケン。日本初のRPGブラックオニキスにも、ゲームを象徴するモンスターとして井戸の底に潜むクラーケンが登場していた。そういえばウィザードリィ3でも地底湖がダンジョン内に登場していました。ただ、ハイドライド2もブラックオニキスも古く一般的な作品でもないため、九井諒子氏がご存知なのかは微妙なところ。


 ダンジョン飯 4巻は、2017年2月に発売された。現時点では、8月発売の第5巻が最新刊となるようです。


 今作の見せ場はなんといっても最初の目標であるレッドドラゴンとの対決。ダンジョン探索の本来の目的であるライオスの妹である僧侶ファンリンの救助もあり、中盤の山場といってよいかもしれません。


 ドラゴンとの対決は漫画を読んでいただくとしてとにかくディテールに凝っている。ファンリンを復活させるために骨を集めて組み立てるという展開になるのだが、手の構造を手根骨(舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨、大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨)と中手骨、基節骨・中節骨・末節骨まで細かく描写している。こまかなディテールにこだわることで、荒唐無稽なファンタジー世界にリアリティを与え、キャラクターに実在感を出すということなのでしょう。


 ドラゴンを使ったダンジョン飯といえばドラゴンステーキ。地下のレッドドラゴン、ドラゴンステーキといえばダンジョンマスター。これはダンジョン飯の元ネタのひとつとして確定で良いと思います。


 ということで、ウィザードリィやダンジョンマスターなどの80年代、90年代RPGやファンタジーにはまった人にもお勧めの一作。今、連載進行形真っ只中の作品ですが、どこか懐かしいそんな気にもなる作品だと思います。


コロコロ創刊伝説 1(てんとう虫コミックススペシャル)・(古本/小学館) 50円(送料250円)

 コロコロ創刊伝説 1は、小学館の雑誌コロコロアニキに2014年より連載されているのむらしんぼ氏の漫画作品。コロコロアニキとは、かってコロコロコミックの読者だった層に向けた大人向けの漫画誌であり、かってのヒット漫画の続編や特別編などが掲載されている。のむらしんぼ氏は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸で80年代に一世を風靡したコロコロコミックを代表する漫画家のひとり。


 のむらしんぼ氏の名前は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸以来久しぶりに聞く名前で、氏は昨年辺りからテレビ番組や動画配信等メディアに露出することが多くなっていた。取り上げられ方としては、落ちぶれてしまい借金を抱えたかっての人気漫画家みたいな扱いで、ゲームセンターあらしのすがや先生(現在は大学で教えている)と比較されたりすることも。しくじり先生にも登場して、自分の身の上をさらけだしていた。


 コロコロ創刊伝説は、そののむらしんぼ先生の現在の身の上と、コロコロコミック創刊時(のむらしんぼ氏のデビュー時)とが、リンクしながら物語が展開してゆくことになる。とどろけ一番やゲームセンターあらしの誕生秘話や若き作家、編集者たちの青春群像が描かれている。


 テレビやメディアに急に露出が増えたのは、小学館の広告戦略のひとつだったと思うのですが、これが上手くはまったように思います。のむらしんぼ先生自身が、漫画よりも本人の方が面白いと思うくらいキャラが立っています。結果、漫画の方にも脚光が当たることになり、コロコロアニキの看板作品として好評なようです。


 漫画は、もう基本的に読まないのですが、上記ダンジョン飯とともに気になる作品のひとつでした。かってのコロコロコミックの読者だった方へお勧め。


パーソナルコンピュータ博物史/京都コンピュータ学院KCG資料館(コンピュータミュージアム)、京都情報大学院大学(監修)・(古本/講談社) 850円(送料250円)

 パーソナルコンピュータ博物史は、70年代から90年代にかけての日本のコンピュータ史を簡単に紹介したハンドブック。京都コンピュータ学院のKCG資料館に保存されている実機の写真を元に、名機と呼ばれる数々のコンピュータがカラーの写真とともに紹介されている。
 

 京都コンピュータ学院KCG資料館や京都情報大学院大学が著者、監修ということからもわかるように技術寄りのお堅い本であり、コンピュータを学ぶ学生が、コンピュータの歴史を知るために書かれた教科書(ハンドブック)のような作りになっている。よって、懐古成分は薄め。まさに今これからコンピュータを学ぼうとする、今の学生に向けたような内容になっている。


 レトロパソコン資料館として、京都コンピュータ学院のKCG資料館に保存されている実機の数々がカラー写真で紹介されており、レトロパソコン情報館として、8ビットの代表的な機種が取り上げられている。それだけではなく、周辺機器や発展の歴史、代表的なCPUまでが取り上げられ紹介されている。


 学生のためのハンドブックと書きましたが、それほど理系の学生でないとわからないような専門的なことが書かれているわけではない。ごく初歩的な、コンピュータに最初に触れる学生のための入り口みたいな感じで、素人にもわかりやすい。


 マイナーハードなどを集めた書籍とは異なりますので、それほどマニアックな内容というわけではない。ただ、教科書のような作りということで、懐古本とは切り口が異なっていて面白い。まさに今これからコンピュータを学ぼうとするひとのための、さわやかな青春の書というような感じがします。


 さりげなくMZ-1500なんかが掲載されており、これはファミコンのディスクシステムと同じクイックディスクを使用して販売価格を下げていた名機でした。ああこれも歴史のひとつとなったのだななんて思わされます。


 日本が電子立国なんて呼ばれていた時代の遺産が残されている。


 ということで、懐古本ではないレトロコンピュータの書籍ということでコンピュータの歴史、成り立ちを知りたいという方にお勧め。価格も手ごろですし、レトロや懐古趣味というフィルターを外して見ると、また違ったものが見えてくるような気がします。

散財日記 in WAVE 1/12 ハングオン筐体[ライドオンタイプ] プラモデルキット

2017-10-18 16:53:42 | 散財日記・雑記

 ということで、3ヶ月振りほどと久々の更新です。仕事関連の資格試験の準備があったり、イベント事の担当になったりと、更新を控えていました。特にこれといって大きな買い物や出来事等もなく、時間が空いているときには、ひたすらyoutubeの動画なんかを見ていたりとそんな感じでした。そうはいっても、前回から相当時間が経っているため、購入したものはそうとう溜まっています。一遍には無理なので、小出しにして紹介。 

WAVE 1/12 ハングオン筐体[ライドオンタイプ] プラモデルキット・(WAVE/新品) 2,300円

 こちらは、WAVEというメーカーより2015年に発売された、セガのハングオン筐体[ライドオンタイプ]のプラモデル。ずいぶん前に発売され、話題となったものですが、定価で4,000円ほど~実売価格でも3,000円前後ということから、なかなか手が出なかった。たまたま新品がこのくらいの値段で出ていたので購入。昔のゲーム筐体は、プラモでも何種類か出ており、貯金箱や完成品フィギュアなど、ここのところ良く発売されています。ネット上では、本物の筐体を集めて自宅のガレージや物置にゲーセンを再現している方々や、海外ではスケールの違う方などおられますが、自分的には全然無理。せめてミニチュアくらいなら・・・ということで。


 ハングオンは、1985年に発表されたオートバイレースを題材とした作品。バイクの形をした筐体に跨って操作するという、これまでになかった特徴をもっており、セガの体感ゲームと呼ばれる作品群の最初のものとなりました。作者は、スペースハリアー、アウトランなど、スターゲームデザイナーとして全盛期のセガを支えた鈴木裕氏。


 こちらは、その独特なスタイルを持つハングオン筐体をプラモデルとして再現してしまったという一品。ゲーム筐体の中でもセガの体感ゲーム筐体は、ひときわ目立つ特徴を持っており、プラモデル化してもいけるという判断だったのでしょう。食玩としては、過去に何度か商品化されており①その②、見ていると手元に欲しくなってしまう。


 プラモデルとしては、成形色が実物に近い色合いになっており、塗装もある程度は不要、接着剤のいらないスナップフィットになっているなど簡単な部類と言える。ただ数が出るものではないので、値段もそれなりにしますが。


 箱を開けたところ。


 プラモデルパーツの入った袋が2種類とかなり部品点数も少なめ。


 取扱説明書、デカール、ゲーム画面再現用のアクセサリーパーツ。デカールは、昔のプラモにあったような水をつけて貼るやつではなくシール。


 もともとの筐体の形自体が、バイクをデフォルメしたもので単純なため、再現度はなかなか。この体感シリーズプラモ、これ以降は続編が発売されていませんが、アウトランやスペースハリアー、アフターバーナーなどやって欲しいところ。ナムコのポールポジション、ATARIのスターウォーズ、ガントレット、など欲しい筐体はまだまだあります。


 プラモは作れないし、そんな時間もないので積どくだけですが、手元にあるだけでも楽しい。


 ということで、お安く売っているタイミングに遭遇されたら、ぜひお勧めな一品。自宅ゲームセンターは無理でも、これくらいのささやかな贅沢ならば許されるのではないでしょうか。


懐かしファミコン物語 思い出ピコピコ (懐マン)・(古本/少年画報社) 1円(送料250円)

 懐かしファミコン物語 思い出ピコピコ (懐マン)は、2016年に少年画報社より発売されたファミコンを題材としたアンソロジー形式の漫画本。カバーの付いていないペーパーバック、日本ではいわゆるコンビニ本です。


 前作は、ファミコンの思い出と言う大きなくくりでしたが、今回は個々のゲームソフトに焦点が当たっている。具体的なゲーム作品を題材にして、それぞれの作家さんが思い思いの作品を発表しています。


 特にゲーム系の作家さんという感じではなく、一般の(特に少女マンガ的な)作風の作品が並んでいる。それが、逆に一般の素人の子供の頃の思い出という感じで良い味を出している。


 昨年紹介した、同じ少年画報社による僕らのファミコン日記の第二段ということになります。こちらは、その後カバー付きの一般のコミックとしても売られており、好評だったんでしょうか。


 それで、前回と同じですが、個人的にツボだったのは漫画のほうではなく、いかにもコンビニコミックらしい広告のほう。コンビニでわざわざ漫画を買わずとも、食べ歩きとかB級グルメだとか、youtubeでいくらでも見らてしまう時代になっていますから、逆に妙に懐かしい。ネットがない時代では、ブックオフ散策とかコンビ二本が楽しみだった。


 価格的にも安く入手できますので、ほのぼのとノスタルジっくな気分に浸りたい時にお勧め。こういうほんわかしたものも、味があっていいものです。


負け組ハード列伝 ホビーパソコン編・(古本/オークラ出版) 1,120円(送料250円)
負け組ハード列伝 家庭用ゲーム機編・(古本/オークラ出版) 1,297円(送料込み)

 こちらは、2017年1月に出版された近年レトロゲーム関連の本を出版しまくっている、元コナミの前田尋之氏の新作。氏は、これまで主にレトロハードの歴史について扱ったホビーパソコン興亡史 国産パソコンシェア争奪30年の歴史、家庭用ゲーム機興亡史を出版されていますが、それらを補完するようなマイナーハードに特化した内容になっています。今、任天堂ファミコンミニやスーパーファミコンミニの影響からか、レトロゲーム本の出版ブームでファミコン、SFC、ゲームボーイ、プレイステーション本などラッシュと言えるほど出ていますが、こちらは中でも個人的に優先度の高かった一冊。定価が1,600円とこの手のソフトカバー本にしては高かったのですが、帯付きの中古本が若干安く買えたので入手した。


 一般の人にもより親しみやすいと思われるのが、負け組ハード列伝の家庭用ゲーム機編。18機種の負け組み(と言われるマイナーハード)が紹介されている。


 レトロゲーム本にしては珍しく、らしくないイラストが表紙となっている。団地内の部屋を想像させるところがどこかノスタルジーをくすぐる。団地に住んだことはありませんが、どうしてなんでしょう。


 紹介されているゲームは、インテレビジョン、アルカディア、アタリ2800、アタリリンクス、高速船、3DO、バーチャルボーイ、プレイディア、ピピン@アットマークなど、わりと有名どころ。ある程度ゲームに親しんできた人ならば、大体知っているのではというラインナップが紹介されている。そのため、超マニアックというわけでもない。個人的にも18台中、10台を所有していたりする。


 こちらは、よりマニアックな負け組ハード列伝 ホビーパソコン編。ナイコンさんとか言われて、家庭にパソコンが入ってくる日を待ち焦がれていた人でないとわからないハードが並ぶ。


 この表紙に関連性の薄いイラストを使用したことについては賛否あるようですが、個人的には綺麗な絵柄で良いと思います。


 ナショナルのJR-100・200、富士通のFM-8、東芝のパソピア、日立のS1、ソニーのSMC-777、ソードのM5、トミーのぴゅう太など負けハードだけれども有名どころが並ぶ。変わったところではファミリーベーシックがホビーパソコンの負けハードとして取り上げられている。負けハード=知名度が低い、マイナーというわけでもない模様。最後には、IBM PCにメガドライブが入ったテラドライブで終わっている。この本にはないけれど、シャープX1にPCエンジンがはいったX1 Twinとか、最後にはホビーパソコン自体がゲーム機に負けて飲み込まれてしまった。


 それほど内容が詳しくない、ネットで調べればわかるという感想もあるようですが、このような題材の本と言うのは滅多にありませんので、そういった意味でも超貴重。レトロゲーム本の出版ラッシュの中をかいくぐってでも、セットで入手しておきたい一冊だと思います。


NHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防・(古本/日本放送出版協会) 346円(送料込み)

 こちらは、1997年に日本放送出版協会より出版されたNHKスペシャル 新・電子立国〈4〉ビデオゲーム・巨富の攻防。帯付きのものが安く売っていたので購入。1995~96年にNHKで放送されたNHKスペシャル 新・電子立国の書籍版になります。ゲーム関連の本が出版される際に、それは「ポン」から始まったに次いで参考文献として多く使われている一冊になると思います。


 ちなみに放送された新・電子立国自体は、さがせばyoutbeなんかで見ることもできます。その書籍版であるこれはブックオフなんかの100円コーナーなんかにおいてあることも多いのですが、狙って探せるものでもないということで入手して置きたかった。


 バブル崩壊後の長期不況で、日本の産業が曲がり角になって、次に来るのはコンピュータや半導体関連だという機運が高まっていた頃に放送されたシリーズで、全6巻出版されている。その中でも特にビデオゲームに焦点を当てた巻が、第4巻ビデオゲーム・巨万の攻防ということになる。


 テレビ放映されたものの書籍版なので、専門書のように詳しいというわけではない。おそらくテレビ栄えするように脚色も加えられていると思います。でも、詳しくない人にも基本から順にテレビゲームビジネスの成り立ちについて解説をしてくれている。


 DVD版が欲しいけれど、ばら売りはしてない模様。6巻セットだと結構な金額となる。


 それでも公共放送という信用と機動力を生かして、アタリ社のノーラン・ブッシュネル氏、任天堂USAのハワード・リンカーン氏、スペースインベーダーの西角友宏氏、任天堂の宮本茂氏など、そうそうたるメンバーが登場し、ゲームの偉人たちのインタビューが納められていますので、やっぱり資料としても一級品であるし超貴重。


 この当時としては、ビジネス書の一種として読まれたのでしょうけれど、今となってはコンピュータ史、ゲーム史をより詳しく知るために必携と言える一冊なっているよう思います。ということで、どっさりネタが溜まっていますので、まだまだ散財日記は続きます。