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80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

ポケットメイト13 フィールドアスレチックス・トミー(タカラトミー)

2010-11-03 10:41:58 | ポケットメイト
 
 復刻ポケットメイト13弾『フィールドアスレチックス』です。復刻版のラスト、トリを飾るのにふさわしい傑作ポケットメイトです。登場は、ラインナップも増えポケットメイトの隆盛期ともいえる第3期で76年頃。野球ゲーム、将棋と並んでポケットメイトを代表する一本だと思います。


 ゲーム内容は、この当時流行っていたフィールドアスレチックスを、銀玉を使ったミニゲームとして再現したもの。ループ坂、橋、丸太跳び、トンネル、階段、イカダと細かなアイデアとギミックのオンパレードで、この小さなフィールド内によくここまで詰め込んで、アスレチックスの雰囲気を再現したものだと感心させられます。盤面にはイラストが施されていて、箱庭感、ジオラマ感もバッチリで、見ただけで遊んでみたいと思わせるものに仕上がっていました。ポケットメイトに限らず、この手のミニゲームは単純なものがほとんどで、しばらくすると飽きてしまうのですが、これは例外的にやり込み度も高い作品となっていました。


 関門ごとにポイントが付されており、ポイントの加算で得点を競うようになっています。今となっては攻略はとても無理なため、以下簡単にコースを紹介していきます。


 まず、スタート地点を出てループ状の坂を上っていきます。その後は長い滑り台と橋。


 ひょっとすると一番の難関ターンベース。あらかじめ橋側にセットしておいたターンベースに玉を乗せ、くるりと回転させて次のルートへ移動させます。ターンベースには小さなくぼみがありますが、滑り台を降りてくる間に動いてしまったり、勢い良過ぎて落ちてしまったり。


 その後はジグザグコース、丸太跳びへと続きます。


 丸太跳びは、段差の付いた6つのサークルを順に跳び越していくというもの。ケースの下をコツコツと叩くような感じで跳んでいきます。ここも、勢い良過ぎて飛び出したりと難関のひとつ。


 丸太跳びを超えると、玉が一時的に見えなくなるトンネル。


 その後は、橋を渡ります。このあたりは雰囲気を出すために設けられていると思われ、特に難しくはありません。


 玉を乗せ手動でコースを変える回転盤。


 階段。一段ごとでなく一気にいけますが、勢い良過ぎてコースアウトも。


 くるりと回って再び回転盤。次はコースでなくイカダ乗り場。


 イカダに玉を乗せ、池を移動。イカダは固定されておらず、コースのないところを移動するため最後の難関。イカダ中央に穴が見えますが、ここに玉を乗せ安定を図ります。


 反対側の岸にたどり着いたらパチンコちっくな回転羽(回転扉?)を抜けて・・・


 最終コーナーを回って・・・


 スタート地点横にゴール!となり、この小さなフィールドを一周したことになります。


 個人的な思い出としては、当時クラスの誰かが持っていて瞬く間にブームとなり、自分も入手して遊んだ記憶があります。野球ゲームを買った駄菓子屋で、これもパチモノだったと思います。人気があっただけに、エポック社からもブックゲームシリーズ『アセリチック』(79)、ミニゲーム『アスレチック湖コース、海コース』(79)、『アスレチックレース』(79)などが出ており、タカラ社のスクールパンチにもあったようです。本家トミーからは電子ゲームも。密封型ではないオープン型のボードゲームは、ある種の定番となっていて、最近でもトイザらスなどで『アスレチックランドゲーム』(オリジナルはトミー/79で、これも復刻版らしい)として売られていました。また、当時のアスレチックの流行を参考にしたと思われる、TV番組『風雲!たけし城』からアスレチック型のゲームがいくつも発売されていました。


 復刻版は、一度に13種ではなく段階的に復刻されていったため、復刻が決まった後もこのアスレチックスを望む声がネット上でもよく見られました。というわけで、ポケットメイトの最高傑作というにふさわしい一品だったと思います。



参考:POCKETMATE collection、TNCおアソビ探偵団、目で見る駄菓子屋グッズ大図鑑DX/扶桑社、路じうらダマシイ、HANDHELD MUSEUM、gioco del mondo、痛快なりゆきサイト風雲!たけし城 歴史資料館

ポケットメイト12 マーブルキャッチゲーム・トミー(タカラトミー)

2010-11-01 21:34:45 | ポケットメイト

 復刻ポケットメイト第12弾『マーブルキャッチゲーム』です。発売は、75年の第一弾のヒットを受けて、ラインナップが大幅に追加された第二期75~76年頃。パチンコ系のゲームは、第一弾でも複数発売されましたが、こちらはオリジナリティの高い一作となりました。


 ゲーム内容は、6個の銀玉をケース上部の受け皿に集め、送りレバーを使って一個ずつ落としてゆき、それをフィールド下部のブルーの玉受けでキャッチするというもの。キャッチした銀玉は、真ん中のポイント穴より落とし、下段ポイント窓に溜まっていきます。キャッチできなかった玉は、ケース下段のミスポイント窓に溜まり、ポイント窓に溜まった玉の数が得点となります。フィールドの中央部は、半分ほどマーブルキャッチゲームのロゴシールで目隠しされており、どこに落ちてくるかは直前までわからないようになっています。


 かなり単純なゲームなのですが、マーブルキャッチロゴシールには2箇所だけ覗き穴が開いており、ここでどちら側に落ちてくるか予想を立てるようになっていて、この小さな覗き窓がゲーム性を生んでいます。


 ということでシンプルなゲームなのですが、これに類似したものは、ミニゲーム、エレメカとも思い当たりません。強いて言えば、駄菓子屋に置いてあった、10円玉をキャッチするような電気を使わない類のエレメカでしょうか。個人的には、当時は『プロドライバーゲーム』とか、『レーシングゲーム』、『ダービーゲーム』、『つりきちゲーム』のような、盤上やギミックの華やかなものしか目に入りませんでしたので、選択肢には入っていませんでした。これネットでの評価は、面白いというのが多いようですが、盤上が半分目隠しで覆われている関係上、どこか地味な感じは否めなかったかなと思います。


 実はこれのバージョン違いには、『パックマン(Puckman、Pacman』があります。こちらは目隠しシールがパックマンのものになっており、画面の華やかさも十分です。トミーは、ナムコよりパックマンが発売される(80)以前に、74年にパックマン貯金箱、76年にパックマンゲームというものを発売しており、その関係でこの当時パックマンの関連玩具をたくさん発売していました。有名なところでは、LSIゲーム・パックマン、ゼンマイ仕掛けのテクノボーイ・パックマン、ゼンマイで歩くTOMYトコトコパックマンなど。このポケットメイトパックマンも、この時期のものだと思います。できれば、こちらの方を復刻して欲しかったですね。他には『King Kong』や『Burger Catch』なども復刻して欲しかったですが、やはり難しいのでしょうね。


 ということでシンプルな一作でした。ただポップなマーブルキャッチのロゴは、70'sの楽しげな雰囲気をよく表しており、今の目から見るとなかなか捨てがたい魅力もあるのかなと思います。

参考:POCKETMATE collection、TNCおアソビ探偵団、The Online Guide to Pocketeers、目で見る駄菓子屋グッズ大図鑑DX/扶桑社、FROG-PORT、HANDHELD MUSEUM

ポケットメイト11 スマートボール・トミー(タカラトミー)

2010-10-28 20:55:36 | ポケットメイト

 復刻ポケットメイトの第11弾『スマートボール』です。登場は1975年で、ポケットメイトの第一弾として発売されました。発売当時のネーミングは、『アレンジボール』。この第一弾のラインナップ中には、同じようなゲームである『ラッキーボール』も入っていました。これらはノスタルジアをくすぐるゲームとして、パチンコ系のミニゲームには欠かせないもののひとつだと思います。


 ゲーム内容は、本体を傾けて玉を一箇所に集めレバーを弾きます。入賞穴には番号が振ってあり、入賞した玉はそれぞれ対応した窓に出てきます。9個の銀玉を打って縦、横の列の合計数を競うというものです。スマートボールは、パチンコやピンボールの仲間である遊技機のことで、現在では温泉歓楽街や観光地というイメージですが、パチスロが出回るまではパチンコ店などにも置いてあったようです。スマートボールとは、正確には5とか15と書いてある入賞口に玉が入ると玉が払い戻され、持ち玉を増やしてゆくゲームのことで、このゲームのようにラインを揃えるものは『ラッキーボール』と呼ばれ区別されているようです。ポケットメイト第一弾のものはまさにこれで、後に『ニューラッキーボール』も発売されています。これらとは別に、『アレンジボール(アレパチ)』というものもあって、これはボールが入賞すると4×4のラインにランプが点滅し、ランプの付き方によってコイン(玉)が払い戻されるというものでした。アレパチは規制により撤去され、現在ではなくなってしまったようです。この復刻版の内容はまさにアレンジボール(アレパチ)のもので、それが『スマートボール』と名前を変更されて復活したのには、この辺りの事情があったのかもしれません。


 フィールドの下部に数字が入った入賞口が並びます。


 この辺りもスマートボールやピンボールというよりは、パチンコ系の雰囲気。


 ちなみに海外版(イギリス)はそのままストレートにPinball、米国版はTic-Tac Scoreというタイトル。Tic-Tac Score(Tic Tac Toe)とは、これのこと。大元となったコリントゲーム(バガテール)が、アメリカに渡ってピンボールへと進化し、このコリントゲーム(バガテール)→ウォールゲームが日本でパチンコ、スマートボールへと進化したという経緯のようです。


 個人的には、正式なスマートボールでは遊んだ経験はありません。下手すると実物は見たこともないかも(アレンジボール&アレパチも)。それでもスマートボールという名称と、このタイプのゲームにノスタルジアを感じるのは、寂れた観光地や遊園地に置いてあった、玉を入賞させ列を揃えるピンボール型のエレメカからだと思います。縁日などでも子供向けのものがあったようで、そこから思い出す方もいらっしゃるかも。また駄菓子屋などで売られていたミニゲームの定番でもあって、エポック社からもミニゲームシリーズに『ミニパチンコ(ミニミニパチンコ)』、『ミニラッキーボール(ミニミニラッキーボール)』、『ミニミニアレンジボール』などが発売されていました。そこからも懐かしく思い出すのかもしれません。


 ということで、人によって連想するものは異なるかもしれませんが、どこかノスタルジアを感じさせるという点では共通している一本だと思います。

参考:Wiki スマートボール、アレンジボールの項、POCKETMATE collection、TNCおアソビ探偵団、The Online Guide to Pocketeers、目で見る駄菓子屋グッズ大図鑑DX/扶桑社、パチンコ物語/ネクストビンテージ館、旅打ち ぱちんこみなし機篇/とまとまるーむ

ポケットメイト10 ゴルフゲーム・トミー(タカラトミー)

2010-10-26 22:16:07 | ポケットメイト

 復刻版ポケットメイト第10弾『ゴルフゲーム』です。発売は1975年のポケットメイト第1弾で、全20種中にラインナップされての登場となりました。野球ゲームと並んで、最後期までラインナップに残る人気を誇ったようです。人形(フィギュア)を使った展開型のゲームで、ある意味室内用ゴルフゲームの定番といえるものでした。


 復刻されたゴルフゲーム2種です。『ホールインワンゴルフ-9(ナイン)』は、78~79年頃の発売ですから、かなり後から登場したものになります。かたやフィギュアを使った定番のゴルフゲーム、かたやピンボール型のオリジナリティ溢れる意欲作ということで、ゲーム性は全く異なっています。この当時、学研より75年に『パーゴルフ』、株式会社アオプラニングというところより77年に『パーフェクトゴルフ(DELUXE)』というフィギュアを使ったゴルフゲームが発売されており、『ポケットメイト10 ゴルフゲーム』の方は、これらと同じタイプのものになります。このタイプのものは、洋の東西、有名無名メーカー問わず時代を超えて販売されており、現在でもバンダイナムコグループの株式会社ハピネットより『めざせ!かっ飛び王子どこでもファミリーゴルフ』というものが発売されています。こちらはドイツのPITGREEN社のもの。ということで、これらはある意味室内用ゴルフゲームの王道といえるでしょうか。


 ということで『ポケットメイト10 ゴルフゲーム』の中身です。例によって未開封品のためパッケージのみで紹介しようと思ったのですが、包装があまかったため破ることなく箱より取り出せましたので、展開していきます。このような感じで、コース、ゴルファー、クラブ、ボール、ピンの旗、木が、ポケットメイトの小さなケース内に収められています。70年代を感じさせるゴルファーのイラストがいかしてます。


 ケースより取り出したところ。9ホールのコースレイアウト表、ケースへの仕舞いかた(収納方法)を書いた説明書、池やバンカーのシールが付属しています。400円にしては凝っている(豪華)といえるかも。


 コースは、縦横様々な形で組み合わせができるようになっていて、3つのコースを組み合わせて9ホールをつくります。コースの表面には芝っぽい感触の素材が張ってあり、気分を盛り上げてくれます。


 ジオラマチックな感じがいかしてます。ゴルファーが板状なのが残念なところ。学研『パーゴルフ』やアオプラニング『パーフェクトゴルフ』と比べると、こちらはパターゴルフといった趣き。


 実際遊んで面白いかというと、どうなんでしょうか。学校の休み時間に、机の上で友達と遊ぶのなら楽しいかも。カップインしやすい様、グリーン周りは凹型になってますね。


 実際展開するまでは、圧倒的に『ホールインワンゴルフ-9(ナイン)』の方が好みだったのですが、展開してみると『ゴルフゲーム』の方もなかなか味があってよいです。学研の『パーゴルフ』や『パーフェクトゴルフ』などは、コースに人工芝っぽい素材が使われていたりして、(当時としては)かなり高価だったように思います。子供の玩具というよりは大人向けみたいな(高級な)雰囲気もありました。(思いっきりタイニー版ですが)それらの雰囲気を400円で再現してくれて、子供の手の届く範囲で提供してくれていたわけですから、これが最後までラインナップに残るベストセラーだったというのもわかる気がします。


 ということで、基本的に休み時間などに友達とわいわい複数で遊ぶタイプのゲームです。密封型のパチンコ&ピンボールタイプとは、また違った魅力のある一本だと思います。

参考:POCKETMATE collection、TNCおアソビ探偵団、電脳@梁山泊、おもちゃのギャラリー、めざせ!かっ飛び王子どこでもファミリーゴルフ/株式会社ハピネット

ポケットメイト09 ターゲットレンジゲーム・トミー(タカラトミー)

2010-10-24 21:09:48 | ポケットメイト

 復刻版ポケットメイト第9弾『ターゲットレンジゲーム』です。登場は、75年の第1弾に続いての第2期目で75~76年頃。オリジナル発売当時は、『ターゲットゲーム』というネーミングでした。同時期にラインナップに加わった『コンバットタンクゲーム』に比べて、こちらは正統派のシューティングゲームでした。


 ゲーム内容は、7発の銀玉を使い7つの的を狙って撃つというもので、まんま射的ゲームです。本体を起こして玉を集めシューターにセットします。その時に、的の方も起き上がりますので、全ての的が起き上がったら本体を水平にします。的は端のほうが高得点になっていて、倒した的の得点を競います。元ネタは何かと、いろいろ考えてみたのですが、魚雷戦ゲームだったり、エレメカだったりと似た雰囲気のものはありそうですが、そのまんま夜店や寂れた観光地にあった射的ゲームと考えてもよさそうな気がします。


 射的というのは、古くからある遊びのようで、日本に限らずカーニバルの夜店や遊園地など、西洋でもお馴染みのもののようです。イメージとしては、コルク銃ですが、輪投げ、フリスビー、バスケットボール、弓、蹄鉄投げなど、様々なバリエーションがあるようです。ゲームセンターやデパートの遊戯コーナーではお目にかかることのできない遊びで、縁日や寂れた観光スポットというイメージでしょうか。現在では、あまり見かけないイメージもありますが、『射的 スマートボール』で検索すると、温泉地の施設がずらずらっと並び、そのような場所では現役の遊びとして親しまれているようです。ということで、復刻版『スマートボール』とは、ある意味セットのような関係といえるのかもしれません。またカーニバルの遊戯場といったイメージからだと、『コンバットタンクゲーム』のバージョン違いである『Shooting Gallery』の方が、お祭りの楽しげな感じが出ているでしょうか。セガの『カーニバル(Carnival)』(80)は、まんまこのCarnival shooting galleryを題材にしたものでした。


 個人的な思い出当時としては、デパートの玩具売り場でポケットメイトシリーズを選ぶ時に間違いなくこれを見てると思いますが、ほとんど印象に残ってません。シューティングならば、インベーダー人気を当て込んだ『ポケットベーダー』や、絵柄や設定が凝っている『コンバットタンクゲーム』、『クレージーマシンガン』の方に惹かれていたからだと思います。また的が磁石という変わったアイデアの、『ムーンターゲット』も印象に残ってます。どちらにしても、いくつも見比べてこれぞ!というものを選ぼうとしている子供には、シンプルすぎ正統派すぎて、物足りなかったのだと思います。


 ただ大人になった今の目から見ると、カーニバルの射的を連想させるような『TARGETRANGE GAME』のにぎやかなロゴが、なかなかいい味を出していると思います。さしずめポケットの中の400円のカーニバルといったところでしょうか。

参考:Wiki 射的の項、POCKETMATE collection、TNCおアソビ探偵団、The Online Guide to Pocketeers、目で見る駄菓子屋グッズ大図鑑DX/扶桑社