80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

散財日記 in ファッションセンターしまむら&CAPCOMコラボ 魔界村Tシャツ

2017-07-28 17:20:36 | 散財日記・雑記

 ということで、2ヶ月ぶりくらいの散財日記。特に忙しいというわけでもなかったのですが、資格試験のための準備中ということで、散財どころではなかった。月に中古の書籍やDVDを4~5冊買っている程度で、あまり欲しいもの自体がない。強いていえば、車用のドライブレコーダーとGoProのようなウェアラブルカメラが欲しいでしょうか。ただし、更新しないとどんどんと溜まっていくため、少しずつ消化します。

ファッションセンターしまむら&CAPCOMコラボ 魔界村Tシャツ・(新品/ファッションセンターしまむら) 700円

 こちらは、ファッションセンターしまむらとCAPCOMがコラボした魔界村Tシャツ。このようなレトロゲームTシャツは、ユニクロと任天堂のコラボが最近話題となりました。そちらも欲しいものは確保しているのですが、更新していなかったため旬は逃しているので、まずはこちらから。7月19日より発売開始で、CAPCOMだけではなくSNKともコラボしており、ファイナルファイト、餓狼伝説、侍スピリッツ、ザキングオブファイターズなどが販売されている。


 魔界村は、ロゴが大きくプリントされたバージョンとレッドアリーマー、アーサーのキャラクターがあしらわれたものの2種類。しまむらのTシャツは通常1,500円~くらいからなのですが、夏ということかしまむら安心価格の700円。キャラクターTシャツとしては、驚異的な価格だと思います。


 わかってるな~と思わせてくれるのが、ファミコン版パッケージを再現したタグが付いている点。これがあるとないとでは、商品価値に大きく差が付いてくると思います。


 キャラクターバージョンのデザインはこのような感じ。ブラックを背景に、アーサーとレッドアリーマーの対決を再現している。


 もともとは、単なる中ボスに過ぎなかったのに、そのトリッキーな動きとしぶとさから、後に主役としてゲームまで発売されるほどの人気となったレッドアリーマー。魔界村は難しかったため、こればっかり見る機会が多く印象に残ったということかもしれませんが。


 パンツ一丁が印象的なアーサー。パンツ一丁でデートしたりと、何かとパンツ一丁がトレードマークなお方。


 魔界村の思い出としては、ファンタジーやRPGがはやり始めた頃に登場し、世界観や音楽も良かったため大変惹かれた作品のひとつだった。ただ、その高難易度でも有名な作品で、アーケードでは早々と断念した。ちょうど夏という時期でもありますし、レトロゲームTシャツが700円というのも破格の値段なので、部屋着にも使えるし思い出のある方は買っておいて損はないのでは。


復刻版 週刊少年ジャンプ パック1(集英社ムック)・(新品/集英社) 900円

 こちらは、7月15日に発売された復刻版 週刊少年ジャンプ パック1。少年ジャンプの創刊号と653万部を記録した最大発行部数号をセットにして復刻したもの。このような復刻企画は好きなため迷わず購入。表紙しか見たことがなかったジャンプの創刊号と、当時確実に読んでいたと思われる1995年新年3・4合併号のセットということで、どちらも機会さえあれば読んでみたかった。2冊で900円という価格が迷うところですが、当時の広告まで再現されたかなり本気の企画のようです。古本専門店で買うと、この価格ではまず手に入らないということで、ジャンプ好きにはぜひ手に入れておきたいところだと思います。


 さすが最大部数号ということもあり、SLAM DUNK、DRAGON BALL、みどりのマキバオー、るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-、地獄先生ぬ~べ~、ジョジョの奇妙な冒険、こちら葛飾区亀有公園前派出所など、アニメ化された有名作品が一冊の雑誌に収録されているという、今では考えられない奇跡のような光景が。


 ひとつ問題もあって、2冊の雑誌を紙質までそのまま再現して2冊をパックしたという構成になっている。つまり開封してしまうと、帯と一緒には保存しにくい。本棚に並べられるよう大人のコロコロ復刻版のように、化粧箱などを付けて欲しかった。


 ということで、実はまだ読んでいないんですね。この後、第2弾、第3弾と予定されているようですから、そこが改善されると有難いなあ。


 ジャンプは、ワンピースの連載が始まった頃までは時々手にとって読んでいました。この最大部数を記録した頃は、子供も多かったですから、ゲームにしてもホビーに関しては何につけても活気があった。少子化の今となっては、もう二度とこのような時期が来ることはないんでしょうね。


80's 最強マンガ大解剖 (SAN-EI MOOK)・(新品/三栄書房) 980円
 
 こちらは、ジャンプ復刻版と合わせて購入した三栄書房の80's 最強マンガ大解剖。80年代という時代と少年漫画に焦点を絞って取り上げたムック本になります。時期的にもタイムリーですし、ジャンプ復刻版に合わせて企画されたものでしょうか?三栄ムックでは、ブラックジャック大解剖、ルパン大解剖、まんが道大解剖、北斗の拳大解剖、キン肉マン大解剖などの、漫画を特集したムック本を多数販売しています。


 中身は、この当時のヒット作品が多数取り上げられており、なかなか豪華。有名どころは抑えてあるように感じます。ただバカボンやがきデカなどの70年代からの漫画や、めぞん一刻などのように青年誌からの作品は取り上げられていません。あくまでも80年代、少年誌縛りということのようです。


 漫画作品だけでなく、ジャンプやサンデー、マガジン、チャンピオンそれぞれの元編集者のインタビューや、当時の裏話の漫画など作品だけでなく、それらに関わった当事者の視点からも掘り下げられている。


 ただ、薄いムック本なので、有名どころは抑えられているけれど、それに特化した感じになっており、80年代の漫画を広く網羅すると言う構成にはなっていない。出版社や漫画家の協力や快諾が得られた作品が大きく扱われているのかなという感じで、マイナーな作品郡はそのほとんどが抜け落ちてしまっている。それでも、オールカラーに近い構成になっている上に980円という価格とページ数を考えれば、上出来だとは思いますが。


 ということで、これら表紙に掲載されている漫画作品に思い入れのある方ならば買い。タイムリーな企画として、ジャンプの復刻版と合わせて買われるのも良いのではないでしょうか。


プロジェクトA2/史上最大の標的 デジタル・リマスター版・(中古/パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン) 1円(送料350円)

 こちらは、ジャッキーチェンの代表作といわれる1983年のプロジェクトAの第二段として、1987年に公開されたプロジェクトA2/史上最大の標的。プロジェクトAが未だにジャッキーの最高傑作として取り上げられることが多いのに対し、ほとんど忘れ去られてしまっているといってもよい一本。その最大の原因は、サモ・ハン・キンポーとユン・ピョウのスケジュールが合わず出演していないため、豪華さという点に欠けてしまったことだと思います。


 一応、ストーリーは前作とつながっていて、ジャッキーは海上警察の隊長なのだが、今作では陸上が舞台。前作の海賊も登場することはするのだが、すっかり脇役に追いやられてしまっている。本作での敵は、暗黒街のボスと結託して私服を肥やす悪徳警察署長と清朝の密偵。時期的に香港が中国に返還される前ということで、題材的に微妙な政治問題も絡んでおり、前作のからりとした娯楽性は少し後退しているでしょうか。


 ということで、世間一般的にはジャッキー映画としてそれほど人気がある作品ではないのですが、当時劇場に見に行った覚えがあり、MSX2用のゲームがポニーキャニオンより発売されていたということもあり、個人的には思い入れのある作品のひとつでした。


 香港がイギリスの統治領で、映画からも自由な空気が感じられていた最後の頃の作品のひとつだと思います。こんな時期もあったなという感じで鑑賞してみるのも悪くないんじゃないでしょうか。

メタルフィギュア・Ral Partha Enterprises

2017-07-22 04:26:49 | 玩具・雑貨

 こちらは、アメリカRal Partha Enterprises社製のメタルフィギュア。ラルパーサ社は、テーブルトークRPG用の25mmと15mmサイズのミニチュアフィギュアを作っていた会社で、オハイオ州シンシナティに拠点があったが、2000年に倒産している。メタルフィギュアは、現在でも多くの会社から発売されていますが、意外と高くて1個1,000円~くらいする。当然、1個だと様にならないし10個~10数個そろえると結構な金額になります。


 別にテーブルトークRPGを今更やったりはしないのですが、その独特な雰囲気が好きで幾つか手元に欲しかった。1個300円とわりと安めの価格で出ていたので落としてみました。RPGがブームの頃には、日本のアオシマ社もメタルフィギュアを扱っていて、ウィザードリィの末弥 純氏のキャラクターをフィギュア化したりしていた。現在だとAurora Model Japanというところから日本人向けに作られたものがアマゾンでも売られている。


 BARBARIANの戦士、 DWARFの戦士、魔術師、HALFLINGのシーフ、ELFのシーフ。僧侶がいないのが残念。


 メタルフィギュアって、もっと大きい印象だったのだが、実際はすごく小さい。25mmなので500円玉より小さいくらい。指2本分くらいのサイズのフィギュアに服の模様や携帯する武器など、細かな造形が掘り込まれている。


 モンスターを発見!油断するな突撃するぞ!!ぐあ~!!噛まれた。あひ~助けて!


 助けるぞ!退散!退散!!こら逃げるな!あわてるな、落ち着け。僧侶がいないパーティなんて、最初から無茶だったんだ。


 日本だとゲームブックでひと山あてた社会思想社が次の展開として、フライングバッファロー社のT&Tを販売していた。これの特徴は、ソロシナリオが充実していたことで、TRPGに詳しい人を集めなくても、ゲームブック感覚で遊べた。TRPGの基本セットは安くとも5,000円~からと結構な値段がしたのだが、社会思想社のT&Tに関しては文庫本で展開したため、リーズナブルで一般の書店でも入手することが可能だった。


 TRPGの元祖というだけでなく、ウルティマやウィザードリィなどのコンピュータRPG、ゾーク、ミステリーハウスなどアドベンチャーゲームの元ともなったダンジョンズ&ドラゴンズ。現在でも新版がホビージャパンより売られている。基本セット1冊5,800円~7,600円×3冊、それとは別にシナリオ集、サプリメント(追加設定資料)、これにメタルフィギュア(1個1,000円×10数個)、ダイスなどが必要になるなど、大人の遊び。


 日本製のアニメ絵とかスマートなキャラクターではなく、イギリスの絵師が描いたゲームブックの挿絵のみたいな造形がたまらない。その内ドラゴンなどのフィギュアも手に入れようかな。



参考:ダンジョンズ&ドラゴンズ・ルールブック/ホビージャパン、トンネルズ&トロールズ/フライングバッファロー社・社会思想社

ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバー ポニーキャニオン&ビデオゲーム THE MOVIE・松竹

2017-07-22 04:23:04 | 映画・DVD・CD

 ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーは、2015年に発売されたドキュメンタリー映画。元々は、米国のエンターテイメント企業Fuel IndustriesとXbox Entertainment Studiosにより製作され、映像ドキュメンタリーとして2014年にXbox OneとXbox 360で独占配信されたもの。日本では、日本語訳と特典の日本版独自のドキュメンタリー映像を付けてパッケージ販売された。発売時より欲しいものリストのひとつだったのだが、ようやく入手した。


 内容は、1982年末の年末商戦を起点とするVideo game crash of 1983いわゆるアタリショックと、その原因とされ大量に廃棄されたゲームソフトE.T.の発掘作業の様子を描いている。アタリショックとは、1977年に発売されアメリカ市場を席巻していたゲーム機ATARI2600向けに作られたゲームソフトE.T.(スピルバーグの映画をゲーム化し1982年の年末商戦に向けて発売された)が、あまりにもクソゲーだったことから大量に売れ残り、それを契機として消費者のゲーム離れが進んでアメリカのゲーム市場が崩壊してしまったことを指す。この時、売れ残った大量のソフトは廃棄処分場に埋められてしまったと言われている。映画では、この都市伝説は、本当だったのかを解明しようとする。


 通常版には、薄い小冊子が付いてくる。簡単な解説とATARIの創始者ノーラン・ブッシュネルのインタビュー付き。CDの盤面に描かれているのがATARI2600版のE.T.のキャラクター。ぱっと見、口に見えるとこが顎から首と腕にかけて。


 ただ単に廃棄処分場を掘り起こせばよいという簡単な話ではなく、元々は砂漠だったという広大な場所であり、30年以上も昔の話なので記録にも残っていない。その上、ニューメキシコ州環境局の許可や処分場のあるアラモゴード市の許可をとる必要があるなど大掛かりなものとなった。作業当日には大勢の観客が詰め掛けマスメディアで報道されるなど、大々的なイベントになっている。伝説のクソゲーを作ってATARIの崩壊とアメリカゲーム市場の衰退の責任を一手に被せられたE.T.のデザイナー、ハワード・スコット・ワーシャウと、ATARI GAME OVERを監督するザック・ペンもこのイベントに参加している。


 発掘のドキュメントと平行して、ハワード・スコット・ワーシャウの当時の回顧録や黎明期のATARI社の様子が描かれている。それは、ゲーム産業の黎明期であり、初々しい希望と開放感に満ちたビデオゲームの輝かしくもナイーブな青春期だったことがわかる。


 ハワード・スコット・ワーシャウは、ヤーズ・リベンジやレイダース/失われたアーク《聖櫃》のヒットがきっかけとなりスターゲームデザイナーとなった。それが逆に仇となり、5週間という極端に短い開発期間でE.T.の製作を命ぜられる。このE.T.は500万本を製造したが、1982年12月には150万本が売れたのみで、残りは返品の山と化した。上の写真が、日本人だと99.9%が知らないと思われるヤーズリベンジ。プレイヤーが操作するのは宇宙蝿。なぜか、アメリカ人はこの作品が好きで好きでたまらないらしい。ちなみにYAR'S REVENGEのYAR'Sとは、その当時ATARI社の社長だったRay Kassar(レイ・カサール)氏の名を逆さまに読んだもの。


 こちらは、映画PIXELSにも登場したCentipede(ATARI2600版)。Centipedeとはむかでのこと。きのこ畑にやってくるむかでを退治するというシューティングゲーム。これもアメリカ人は好きで、好きでたまらないゲームのひとつらしい。車の行き交うハイウェイを蛙が横断するという日本製のフロッガーが、あちらでは日本以上に大受けしたらしいが、アメリカ人の好きなものの微妙なツボがわからない。


 ATARI社やATARI社の発売したゲームに関しては、日本で入手しやすいものとしては、ゾルゲ市蔵氏の謎のゲーム魔境2が詳しい。間違いが指摘されたり、でたらめ書いて読んでいる者を煙に巻くゾルゲ節が炸裂しているが、なかなかこれ以上詳しい書籍はない。


 ぶっちゃけ1時間かけて廃棄処分場を掘り起こすというドキュメンタリーなのだが、かなり面白い。これを見ると、ひとつ間違えばAppleやマイクロソフトみたいに世界を席巻する大企業になっているはずだったATARI社へのアメリカ人のATARI愛が理解できる。


 こちらは、ビデオゲームの成立から発達、隆盛まで40年間の歴史を描いたドキュメンタリー映画ビデオゲーム THE MOVIE。元々は、インターネット経由で不特定多数の人が他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うクラウドファンディングで、1,200万円以上の資金を集めて完成した経緯を持つ作品らしい。こちらも欲しいものリストのひとつだったのだが、中古が安く売っていたので入手した。


 ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーでは、アタリショックとゲーム市場の崩壊、ATARI社の都市伝説に焦点を当てており、それ以外のことは描かれていないし、その位置付けなども分かりにくい。こちらはビデオゲームの成立から紐解いていき、ATARI社の隆盛、アタリショック、アメリカ市場への任天堂の登場と席巻、プレイステーション登場と任天堂の没落、Wii、NDSによる任天堂のリベンジ、プレイステーション4やXbox Oneなどの次世代機からスマートフォンでのゲームなど最新のゲーム事情までを描いている。


 マリオやソニックが踊っているが、これらのキャラクターが活躍するアニメ映画ではなく、ビデオゲームの歴史について追ったごく真面目なドキュメンタリー映画。


 リオオリンピックの閉会式では、ゲームやアニメがプレゼンに登場するなど、日本製のソフトパワーを前面に出した演出が施されていた。実際、1995年の時点での日本製ゲームの世界シェアは7割を占めていた。ただ、その後は海外勢に押されて現在では3割ほどまでに減少。少子高齢化の影響で、昔は町中にあったファミコンショップも潰れて、アーケードから始まったゲーム産業の衰退は、据え置き機の市場にも及んでいる。スマートフォンの隆盛もあって日本ではゲーム機が売れない時代を迎えていますが、海外に目を向けるとプロゲーマーの試合をスタジアムで観戦するe-SPORTというイベントが開かれたり、まだまだゲームの可能性が感じられる。


 そのようなゲームの歴史とゲームの未来、可能性を感じられるドキュメンタリー映画に仕上がっている。例えるなら、日本の電子産業が注目されて期待されていた時期に製作された1991年のNHKのドキュメンタリー電子立国、1995年の新電子立国を足して、アメリカ人好みにしたような感じ。ここでもアメリカ人のATARI愛と任天堂好き、マリオ好きが感じられる。日本だとゲーム市場は終わったような感じですが、世界的に目を向けてみると映画や音楽、小説などと融合し、それらを超えた新しいメディアへと発展する可能性を感じさせてくれる。


 一般的に、映像作品や音楽など売れるものを作る場合には、マーケティングをしたり、売れる要素を取り入れてみたり、関係各所とのしがらみがあったりとなりますが、これは売れるものをではなく作りたいものを作ったという感じ。ゲームへの愛情が感じられる稀有なドキュメンタリーだと思います。


 ということで、ゲーム史の温故知新、大河ドラマを見ているかのようなこの2作品。ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバーとビデオゲーム THE MOVIEは、ぜひセットで見ていただきたい作品だと思います。

参考:ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバー ポニーキャニオン、ビデオゲーム THE MOVIE・松竹、謎のゲーム魔境〈2〉美食倶楽部バカゲー専科外伝・キルタイムコミュニケーション

日本懐かし夏休み大全・辰巳出版

2017-07-22 04:16:53 | 書籍・漫画

  日本懐かし夏休み大全は、日本懐かし大全シリーズが好調な辰巳出版より、昨年2016年に発売されたムック本。この懐かし大全は、(仮)の状態で予告されてから発売まで数ヶ月はかかるのですが、こちらはかなりのスピードで発売されました。夏休みという時期をねらった企画だったと思います。季節的にちょうどよいので紹介します。


 これまでの懐かし大全では、レトロ食品自販機だとか10円ゲームだとか、カセットテープ、アイス、インスタント麺など、ニッチな隙間を狙って企画されたシリーズでしたが、こちらは夏休みということで、より広い層にアピールする一冊になっています。特別編ということなのか他のシリーズ違って版が大型で、ページ数も100ページ足らずと少なめ。価格も780円とかなり安い。書店の店頭に置いてあったら、懐かし大全シリーズを知らない人でも思わず手にとってしまいそうな一般性があります。


 内容は、70年代~80年代あたりの小学生位の年代の夏休みを広く扱っている。海水浴、プール、山、キャンプ、夏祭り・・・。夏休みの風景というものは、いつの時代も変わらないと思いますが、風物詩のひとつとして登場してくる商品郡が、そのあたりの年代に焦点を絞っている。


 夏休みの友。毎日少しずつ進めていく形式でした。毎日の天気なんかも書かなければならなかったため、溜めてしまうと後で困った。自由研究やら工作などもやりました。


 夏の定番、風物詩ともいえる商品郡。CMがいかにも夏という感じがして印象的でした。金鳥の蚊取り線香などは、現在でもほぼ同じものが売られているのですけどね。


 冷蔵庫に麦茶などを冷やしてあったアイスポット。家にあったのは、真ん中のオレンジのやつ。今はペットボトルでしょうが、この当時はこれとカルピスが定番だった。


 当時のアイスから、家庭で作るシャービック、ゼリーエース、フルーチェ。雪印の宝石箱は、掲示板の懐かしい話題では必ずといってよいほど貼られる定番。それだけインパクトがあったのでしょう。


 ビン入りのジュース、スターウォーズ、スーパーカーなどのコーラの王冠。王冠の裏がめくれるようになっていて、そこにイラストが書かれていて、集める楽しさがあった。


 朝の6時半には、近所の広場や学校に集まってラジオ体操。自宅に帰ってから朝の子供劇場でアニメを見た。


 カブトムシの飼育セットと、今は珍しい昆虫採集セット。今では、安全面から売られることのない玩具のひとつ。やはり今と比べると、おおらかな時代だったんでしょう。


 薄い本なので、掲載されている商品数が少なかったり、夏休みに関する思い出やエッセイなどの記事も少なかったりと、喰い足りない部分はあります。しかし、リーズナブルな価格ですし、このようなワンテーマに沿って懐かしものを集めてくれたムックは、それほど多くないと思いますので、この表紙やタイトルにビビットくる人にはお勧め。

参考:日本懐かし夏休み大全・辰巳出版