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80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

パーフェクト麻雀・バンダイ

2011-07-27 23:14:22 | 電子ゲーム


 パーフェクト麻雀は、バンダイより1983年に発売された麻雀の携帯ゲーム機。バンダイより発売された、電子ゲームとしては最初のものになります。当時の価格は、電子ゲームとしては、かなり高めな16,800円。麻雀を題材とした電子ゲーム機としても、初めてのものだったと思います。


 コンピュータを使用した麻雀ゲームとしては、ジャンピューター(81・アルファ電子)があり、これが麻雀を題材としたアーケードゲームとしては、実質的に初のものだったようです。これはタイトー、セガ、日本物産、シグマなどのメーカーが、製造許諾を得るなどのかなりのヒットになったようです。


 そのジャンピューターをなんとなく連想させる、ボタンの並んだ操作部。ジャンピューターには、19個のボタンが付いていたようですから、実際にはぜんぜん少ないのですが。それでもこのボタンの多さは、電子ゲームとしては異例だったと思います。


 表示部は、麻雀牌を再現する必要からドットマトリックス方式を採用しています。ゲームウォッチなどこの頃の電子ゲームは、ほとんどがキャラクターがあらかじめプリント(固定)されたセグメント方式を採用していました。ドットマトリックスを採用してソフトの交換に対応したゲームポケコン(エポック社)が85年、ゲームボーイが89年ですから、これもこの時期としては珍しいものだったと思います。ゲームは、ジャンピューターと同じ2人麻雀。このゲーム画面も、どことなくジャンピューターを連想させます。


 1983年7月15日にはファミリーコンピュータ、8月23日には麻雀が発売されており、パーフェクト麻雀は同年の8月に出たようです。価格的にもファミコン14,800円、麻雀3,800円に対して16,800円ですから、麻雀しかできないゲーム機としては微妙な時期、価格だったと思います。それでも初の携帯型ゲームということからヒットしたようで、その後にシリーズがパーフェクト麻雀Ⅳまで発売されています。

 
 この頃は、麻雀以外にもオセロ、チェス、バックギャモン、囲碁など大人向けの電子ゲームも発売されていました。大人向けのものは、思考ゲームが多かったこともあってか、子供向けの電子ゲームに比べて少し高価なものが多かったと思います。こちらは、ツクダオリジナルのCOMPUTER Othello M-Ⅱ13,500円。


 川崎電子・囲碁マスター39,800円。



 学研のLSIゲームポーカー。学研からは、バックギャモンや囲碁トレーナーなど大人向けの商品もたくさん発売されていた。


 個人的な思い出としては、価格が高価だったということ、麻雀のルール自体知らなかったということで、購入の対象にはなりませんでした。ただ思考型のゲームというところが、非常に高度な感じがして憧れていたことを思い出します。この頃の感覚では、コンピュータ=電子頭脳ですから、コンピュータが思考を始めたような気がして、ついにここまできたかといった感じでしたね。



参考:Wiki ジャンピューター、任天堂の麻雀の項

囲碁マスター・川電エンジニアリング/川崎電気株式会社

2011-07-27 22:58:46 | 電子ゲーム


 これは、1982年(昭和57年)に川電エンジニアリング株式会社より発売された、液晶囲碁ゲーム機『コンピュータ・囲碁マスター』(Kawasaki Igo-Master)です。G&W発売(1980)から、FCが発売(1983)されるまでの時期に電子ゲームのブームがありましたが、その時期に『パーフェクト麻雀』・バンダイ(16,800円)、『バックギャモン』・学研(13,800円)、『コンピュータオセロ』・ツクダオリジナル(13,500円)などの大人向けの商品も出回りました(これ以外にも詰め将棋、チェス、パチンコ、ピンボールなど)。これは、そんな中の一台ですね。但し当時39,800円という値段で発売されており、電子ゲームのブームに当て込んで登場してきたものとは少々趣が異なっているようです。


 なんだかかっちょいい川電マークと、コンピュータ囲碁マスターのロゴ。


 かなりシンプルな操作パネル部。


 ボリュームスイッチも家電製品のようなしっかりしたもの。

 流れとしては、1981年(昭和56年)にナショナルより電子碁盤『名局』(19万8000円)という囲碁練習機が発売されました(他にはスタット・サプライ社の『清流』(23万8000円)など)。これは碁盤に磁力感知センサーが埋め込まれ(碁石にも磁石が内蔵)、打った手を感知・記録するという電子機器で、専用のソフトを指す事で対局の記録、定石の学習、名局の再現などができるというものでした。値段からもわかるように、とても子供や一般の人が買うようなものではなく、(ある程度余裕のある)年配の囲碁好きが、趣味や囲碁の学習のために使用するためのものだったようです。その後、電子ゲームのブームや液晶携帯ゲームの登場を受けて、川崎電機の『コンピュータ・囲碁マスター』(82)や、ナショナル携帯用電子碁盤『名局ジュニア』(49,800円/84)など、液晶を使うことでそれらの機能を小型で安価に提供できるようにしたものが登場してきました。ということで、正確にはこれは電子ゲームではなく、定石の習得や詰碁、名局の再現・鑑賞などをするための“囲碁の独習機”ということになります。




 このコンピュータ囲碁マスターの解説書には、日本棋院推薦の文字と、監修/本因坊・武宮正樹氏の名前が記されており、子供向けの玩具とは一線を画した本格的なものということを示しています。


 まあ定価が39,800円ですから、FC+ディスクシステムや、ぴゅう太mk2(29,800円)、マックスマシーン(34,800円)が買えちゃう金額ですね。この手の大人向け電子ゲーム(麻雀、将棋、チェス、オセロ、バックギャモン)等はみな高価でしたので、当時購入を検討する対象にはなりませんでしたが、雑誌の広告やデパートのショーケース内で見る機会は多かったため、ちょっと憧れの電子ゲームでもありました。


 ソフトの差込口というよりは、コントロラーの端子部っぽい。


 写真下部を見ていただくとわかるように、これはソフトを交換して使用するようになっており、実にエポック社の『ゲームポケコン』(85)、任天堂『ゲームボーイ』(89)に先立って発売されたカセット交換式の液晶電子ゲームでもあったわけです。製造元(発売は川電エンジニアリング株式会社)の川崎電気は、現在は株式会社かわでんと社名変更をしており、電気機械器具の設計、製作、販売を行う会社として健在のようです。これ以外には、電子ゲームや液晶ゲームは販売してなかったようですから、そういった意味でも玩具とは一線を画した商品だったのでしょうね。また囲碁はオセロ、チェス、カードゲームなどと比べても(ゲームの思考ルーチン等が)格段に複雑そうですので、あまり電子ゲーム化されることの少ない題材でもありますね。最近では『ヒカルの碁』というヒット漫画もありましたので、携帯ゲーム等で出ていても不思議ではないと思うのですけどね。


 小学校高学年や中学になると、将棋やチェス、麻雀などにも興味を示すようになってきました。自分だけでなく周りもそうでしたので、この辺りから(背伸びもあって)思考型のゲームに興味を持つようになるんでしょうね。さすがに囲碁にはふれる機会が無いままで、ルールも知らないままですが。そのためなのか、これを見ているとなんだか小中学校の昼休みの図書館の陽だまりを連想させるものがあります。もちろん図書館で囲碁をしてたわけではないのですが、なぜだか妙に懐かしい気分になります。

※2007年9月8日の記事を修正して再構成

参考:囲碁の棋譜記録機/自分史、NIKKEI 将棋王国

コズモギャングズ・バンダイ/ナムコ

2011-05-18 02:40:22 | 電子ゲーム



 これは、ナムコのエレメカ、コズモギャングズ(1990)の液晶ゲーム版であるLSIゲーム・コズモギャングズ。バンダイより1991年に発売されたもの。オリジナルのエレメカは、当時のゲームセンターにたいてい置いてありましたから、記憶にある方も多いのではないかと思います。結構評判良かったのか、ビデオゲーム化もされてコズモギャングズ・ザ・ビデオ、コズモギャングズ・ザ・パズル(ともに92)も発表されていました。


 業務用のにぎやかな雰囲気を上手く再現した筐体。


 オリジナルはエレメカですが、こちらも雰囲気を上手く再現しています。


 口をあけた瞬間を狙って撃つ。

 オリジナルのエレメカは、奥より責めてくるコズモを光線銃で撃つシューティングで、打ち漏らすとプレイヤー側にあるコンテナを奪われてしまうコミカルなゲームでした。音声合成でギャアギャア喋りますので1人で遊ぶ類のゲームではなかったですが、当時のゲームセンターの風景には欠かせない物の1つでもあったように思います。このLSIゲーム・コズモギャングズが発売された1991年には、すでにPC-エンジン、メガドライブ、SFCが出ていますから、もう液晶ゲームが玩具の中心だった時期は過ぎていた頃の物になります。液晶ゲームとしては後期のためか、意外と凝っていてこいつも音声合成でしゃべります。(音声合成用LSIを積んでる!)


 筐体上部の“COSMO GANGS”ロゴもいい感じ。


 バンプガン(BUMP GUN)は、シールで再現。


 ちりばめられたキャラも気分を盛り上げてくれます。


 キャラ作り上手いのは、80年代から続くナムコの伝統でしょうか。


 この項を書くためにいろいろ検索してみたのですが、液晶だけでなく家庭用のエレメカとしてもコズモギャングズは発売されていたみたいです。コズモの人形が動きながら迫ってくるのを、BB弾で倒すゲームになっていたようです。得点やレベルなどもLEDで表示され、なかなか本格的で欲しくなってしまいました。


 この時期のナムコ・エレメカとしては、ワニワニパニック(いわゆるモグラ叩き)もありました。こちらの方はエポック社よりLCDゲームとして販売されていて、現在でも入手可能だと思います。発売元は、もちろんあのハンドヘルド社。


 意外と厚みがあって、LCDゲームとしては大きな筐体です。

 他にもコズモギャングズの少し前に、ワギャン(1987)というエレメカがありました。これは、檻の中にいるゴジラみたいな怪獣・ワギャンに大声で話しかけると、ワギャンが様々な反応(憎まれ口)を返してくるといったものでした。(FCゲームにもなっている)。このワギャンも家庭用のエレメカがあって、当時買おうかと思っていたのですが機会がないまま見送ってしまいました。(当時6,800円もしたそうです)。エレメカのワギャンに関しては、検索してもネット上にもあまり情報がないですね。あの時手に入れなかったことを、今になってちょっと後悔してしまいます。



※2006年11月11日の記事を修正して再編集

参考:Wiki コスモギャングズの項、LSIゲーム・コスモギャングズ取扱説明書/バンダイ、星のカービィグッズ紹介みどりのあくま

ペンギンレストラン・エポック社

2011-05-17 02:00:07 | 電子ゲーム



 『ペンギンレストラン』は、エポック社より1983年に発売されたLCDゲーム。『パクパクマン』『モンスターパニック』等ポケットデジコムシリーズの内の1つで、ソーラーパネルを搭載したポケットデジコムソーラーシリーズになります。同シリーズには、ほかに『ジャックと豆の木』が発売されていました。


 本体は、ソーラーパネルをイメージしたような黒色の透明な蓋付き。


 海中面と氷上面の2画面構成。この時期、バンダイもソーラーパネルを使った2画面式の『ソーラーパワー』シリーズを発売していました。


 ポケットデジコムシリーズは、電子ゲームブーム絶頂期の81年に登場していますので『パクパクマン』や『モンスターパニック』は好評でかなり売れたようです。当時クラスの誰かしらが持っていて、馴染み深いシリーズでした。しかしFC登場の83年には、急速に電子ゲームブームが終わって注目度も下がっていましたので、これはご記憶に無い方も多いのでは。(私も最近まで知りませんでした)


 登場人物。ペンギン、意地悪エスキモー、お客のトド、オルカ


 水中面ではオルカを避けながら、魚を捕まえます。


 氷上面では、ソリへ魚を取りにゆき、焚き火に刺して、焼けたらトドに食べさせる複雑なアクションをします。
 

 トドに魚が間に合わないと暴れだし水中面へ。ミスとはなりません。


 ゲームはペンギンを操作して魚を捕まえる海中面と、捕まえた魚をエスキモーの攻撃を避けながら焼いて、トドに食べさせる氷上面からなっています。(だからペンギンレストランなわけです) 特に氷上面は,魚をソリに取りにゆき、焚き火で焼いて(焼きすぎると魚が焦げてしまう)トドに食べさせるなど、電子ゲーム後期らしくかなり凝っています。バンダイの『ソーラーパワー』シリーズでもそうでしたが、2画面構成のものは、ギミックやストーリー展開の面白さはあっても、ゲーム性ではシンプルなゲーム&ウォッチにはかなわなかったような気がします。これもペンギンのレストランというアイデアや、キャラクター性を売りにしたものといえるでしょう。


 この83年という年は、サントリーCM『ペンギンカサブランカ』が話題になった年でありペンギンを題材にしたゲームが、続々と作られていた頃でもありました。ペンゴ(82)から始まって、けっきょく南極大冒険(83)、夢大陸アドベンチャー(86)、バイナリーランド(83)、どきどきペンギンランド(85)、ペンギンくんウォーズ(85)などなど。これもそんなもののうちの1つですね。これは電子ゲームとしてはマイナーな作品ですが、ペンギンがレストランを運営するというアイデアが可愛らしくて結構気に入りました。'80sなパッケージ絵も底抜けに明るいというか、罪がないというか、ほのぼのとしていてなごみます。どこまでも高かった'80sの空を思い出して、たまにはこんなのに触れてみるのもいいと思いました。


※2007年2月4日の記事を修正して再構成

参考:ペンギンレストラン取り扱い説明書/エポック社

EL-SPIRITS クレイジークライマー・日本物産/エポック

2011-05-10 19:10:41 | 電子ゲーム


 『EL-SPIRITS クレイジークライマー』は、EL-SPIRITSレトロシリーズとして2007年にエポック社より販売されました。発売元は、ハンドヘルド社。元ネタは、1980年に日本物産より発売された『クレイジークライマー』。2本のレバーを操作してクライマーを操り、ビル登りをする日本物産の代表作ともいえる作品でした。


 オリジナルのクレイジークライマーは、ナムコのパックマン等と同じく、電子ゲームのブーム期の真っ最中に発売されましたので、ツインレバーで人の腕の動きを再現するという特殊な操作性にも関わらず、けっこう電子ゲームにも移植されていました。代表的なものとして、ニチブツの許諾品・バンダイの“クレイジークライミング”、海外のENTEX製“クレイジークライマー”、“ヒステリックママ”(タカトク)という亜種や、株式会社JIM製の“fighting climber”、90年代にはバンダイよりパックマン、ギャラクシアンとともに豆ゲームとして再登場してました。ということで、電子ゲーム的にはそれほど新鮮味はないのですが、オリジナルより27年を経過して完全新作として登場した、EL-SPIRITS版の出来はどうだったのでしょうか。


 ゲーム画面はこのような感じ。画面下にクライマー、一番上の窓におじゃまMAN、その上にしらけコンドル、窓下左側にコンドルのフン、右下におじゃまMANの植木鉢と、クレクラ移植の中で一番初めに登場した、バンダイ“クレイジークライミング”の配置がほぼ踏襲されています。異なっている点として、スタート時クライマーが登ってくる、登頂時にヘリコプターが登場・梯子が下りてくる、ビルの高さ(100階)・幅が広くなっている(クレイジークライミングは50階・5列)、BGMの再現など。ハンドヘルド製ということで、キングコング、風船、看板等を期待したいところですが、それはさすがに無理だったのでしょうか。全体的に軽快感が増して、“クレイジークライミング”のパワーアップ版といった感じ。


 パッケージ背景には、オリジナル版“クレイジークライマー”の画面も使われており、抜かりはありません。コストをかけずに商品価値を高めるという、パッケージのお手本のような出来。


 バンダイ“クレイジークライミング”のツインレバー


 クレクラのもうひとつの特徴であるのが、ツインスティックによる腕の操作。バンダイ“クレイジークライミング”では、FLの大型の専用筐体ということで、ツインレバーで見事に再現。FCに移植されたときには、十字キーにかぶせるクライマースティックというもので再現されていました。こちらも1,000円という低コストながら、左右に配置された3つのボタンで再現しています。上下ボタンで腕の上げ下げ、真ん中で横となっており、あの腕を上下させて登ってゆく感じが再現されています。


 ということで、バンダイ“クレイジークライミング”が81年に初めて登場した時に、電子ゲームへの移植の基本形は、ほぼできあがっていたと言えるでしょう。EL-SPIRITS版は、あれをリニューアルした感じになってますので、当時“クレイジークライミング”を遊んだことのある方には、特に感涙モノと言えるかも。 Pocket Boyでも出ていますので、現在でも入手は簡単だと思います。



参考:GAME&WATCH ゲームウォッチカンストへの道、PLAY&TIME