80年代Cafe

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あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

ダンジョン飯 (ビームコミックス)・KADOKAWA/エンターブレイン

2019-04-26 16:45:02 | 書籍・漫画


 ダンジョン飯は、KADOKAWA/エンターブレインより発行されている漫画誌ハルタに連載中の九井諒子氏の作品。ダンジョンというファンタジーを舞台に食にスポットを当てたグルメ漫画という異色の作品。


 ダンジョン飯 3巻は、2016年8月に発売された。今作では、ダンジョン内に地底湖が広がる第4層が舞台となる。


 ダンジョン内に地底湖が広がるという発想は独特ではあるが、鍾乳洞のようなものを思えば、自然に存在するダンジョンには湖は付き物というふうにいえるのかも。


 今回メインのモンスターは、地底湖に住む巨大なクラーケン。クラーケン以外にも、半漁人、人魚、水の精霊、巨大蛙など、水にまつわるモンスターが多く登場する。


 ダンジョンに広がる地底湖に潜むクラーケンときて一番先に連想するものは、個人的にはハイドライド2の地下2階に広がる地底湖とクラーケン。日本初のRPGブラックオニキスにも、ゲームを象徴するモンスターとして井戸の底に潜むクラーケンが登場していた。そういえばウィザードリィ3でも地底湖がダンジョン内に登場していました。ただ、ハイドライド2もブラックオニキスも古く一般的な作品でもないため、九井諒子氏がご存知なのかは微妙なところ。


 ダンジョン飯 4巻は、2017年2月に発売された。今作の見せ場はなんといっても最初の目標であるレッドドラゴンとの対決。ダンジョン探索の本来の目的であるライオスの妹である僧侶ファンリンの救助もあり、中盤の山場といってよいかもしれません。


 ドラゴンとの対決は漫画を読んでいただくとしてとにかくディテールに凝っている。ファンリンを復活させるために骨を集めて組み立てるという展開になるのだが、手の構造を手根骨(舟状骨、月状骨、三角骨、豆状骨、大菱形骨、小菱形骨、有頭骨、有鈎骨)と中手骨、基節骨・中節骨・末節骨まで細かく描写している。こまかなディテールにこだわることで、荒唐無稽なファンタジー世界にリアリティを与え、キャラクターに実在感を出すということなのでしょう。


 ドラゴンを使ったダンジョン飯といえばドラゴンステーキ。地下のレッドドラゴン、ドラゴンステーキといえばダンジョンマスター。これはダンジョン飯の元ネタのひとつとして確定で良いと思います。


 こちらはダンジョン飯の5巻。2019年4月には7巻が発売されたというタイミング。この作品、非常にクオリティが高いため、そろそろアニメ化とか、実写映画化とか、そういう展開もあるのではないでしょうか。


 前巻4巻までで僧侶のファンリンを食べてしまったレッドドラゴンを倒し、腹の中のファンリンも無事復活を遂げた。物語の節目というか、一区切り終わった感じだった。このまま一気呵成にエンディングという方向もありだったかもしれないが、ここからこれまで物語内に散りばめられていた様々な伏線が繋がってきて、急にドラマ性が上がってくる。


 ダンジョン飯が受けた理由は様々でしょうが、ひとつに懐かしいRPGテイストが封じ込められた、ウィザードリィやダンジョンマスターなどのRPGあるあるという側面もあったように思います。もうひとつは、ダンジョンのモンスターで料理をしてしまおうという、どこかコミカルなコメディテイスト。


 ここから物語は急展開を見せる。遂にダンジョンの主といわれる狂乱の魔術師が登場。冒険のエピソードのひとつに絵画の国にライオスが飛ばされるというものがありましたが、そこで張られていた伏線が繋がった。竜の血肉を使うことで復活となったファンリンも、狂乱の魔術師により連れ去れてしまう。またこれまで雑魚だと思われてきたもうひとつのパーティが、本編に深く絡んでくる主要なキャラクターであることが判明。それ以外にも、ライオス達の元のパーティメンバーだった侍が登場。忍者や鬼など、新たなキャラクターが絡んでくる。


 これまでのコメディ要素が薄れて、急にキャラクターが増えて物語が複雑化したためか、Amazonなんかでの評価も分かれている。ダンジョン飯という要素や、RPGあるあるという要素は後退し、物語世界が動き始めたという印象。物語の展開の仕方によっては、すごい名作として化ける可能性もあるかなという感じもする。このコメディ的な世界観に悲劇的な要素が入ってくれば、違った方向性への作品へと飛躍があるかも。


 個人的には、唯一の不満が狂乱の魔術師。こういった世界観で、ダンジョンを支配している狂乱の魔術師といったら、ダンジョン奥深く本だらけの一室に鎮座している、こういうじじいだろうと思う。今風の美少女キャラになっていて、こういうのの方が受けがいいのでしょうけど。


 どちらにしてもファンタジー世界を扱った作品としては、稀有な出来の漫画といえる。新刊の7巻が出たというタイミングですので、未読の方にはお勧めしたい。昔、RPGで世界を救ったり、ダンジョン内を彷徨った記憶のある方に。

参考:ダンジョン飯3、4、5巻 (ビームコミックス)・KADOKAWA/エンターブレイン

超ファミコン/超超ファミコン・太田出版&ファミコンクエスト・三才ブックス

2019-03-04 22:07:08 | 書籍・漫画

 超ファミコンは、2013年に太田出版より発売されたファミコン本。超超ファミコンは、2014年に発売された、その続編。著者は、多根 清史氏、阿部 広樹氏、箭本 進一氏と、おなじみ超クソゲーの面々。 超クソゲーの筆者によるファミコン本ということで、癖のある内容を想像していたのだけれど、意外と普通のファミコン本になっていた。


 超クソゲーはシリーズ化されて、太田出版より何冊も発売されている人気のシリーズだが、わりと毒があるというか、ちょっと斜め上から斜に見たような文体が特徴。好き嫌いは分かれると思う。個人的には嫌いではない。


 この本の特徴は、結構分厚いこと。モノクロだが、びっしりと詰まったたくさんのレビューが読める。ファミコンの記念本ということもあってか、クソゲー本でのような毒はひかえめで、わりと素直なファミコンゲームの思い出が語られている。


 超超ファミコン。前作に比べると若干薄めだが、堀井雄二氏へのインタビュー、押切蓮介氏(ピコピコ少年)とのレトロゲーム巡りなど、企画に力が入っている。


 ゲームや据置機が売れない時代となっていますが、ここだけ妙に熱いプレイステーション、セガ・サターンが発売された当時のままのようなノリがある。この熱だけでも、買いかなと思います。


 ゲームの紹介は、他の超クソゲーや超アーケードなどと一緒のお馴染みのレイアウト。


 写真が小さく、モノクロなのが惜しいところですが、その分レビューはお腹一杯読める。


 高橋名人の映画、GAME KINGの裏話(名人のスターソルジャーは無敵モードだった)、堀井雄二氏のインタビュー、ナムコのファミコンの裏話、飯野賢治の特集、押切蓮介氏とのレトロゲーム散策など、企画も楽しい。


 がっつりとファミコンの思い出話を読みたい人にお勧めします。


 ファミコンクエストは、2015年に三才ブックスより発売されたファミコン本。最近、ファミコンミニやスーパーファミコンミニの影響からかファミコン本ラッシュですが、こちらはそのレトロゲーム本バブルとは関係ない少し古めの一冊。Amazonのこんな商品も買われています欄にいつも出てくるため、ちょっと気になる本だった。


 ファミコンで発売された話題のソフトを年代別に並べて紹介していくことで、ファミコンブームの歴史をわかりやすく見せてくれるという構成になっている。


 紹介されているソフトの本数が少ないため、ちょっと地味な感じのファミコン本になっている。ただ、月刊ゲームラボの特別編集でゲームラボの記者の方が書いているため、内容は本格的。ファミコンにまつわる数々のトピックスも詳しく楽しい。


 突出した特長はないけれど、良くできたほんわかしたファミコン本になっていると思います。


 月刊ゲームラボは、2018年の5月までで休刊になってしまいました。個人的には、ゲームラボ誌は読んだことはなく読者ではなかったのだけれど、1985年から94年にリニューアルを経て、ここまで続いてきたことに賞賛を送りたい。特にゲームラボの読者だった方に、真面目に書かれたファミコン本としてお勧め。

ロールプレイングゲームサイド Vol.1(GAMESIDE BOOKS)・マイクロマガジン

2019-03-03 22:40:00 | 書籍・漫画

 ロールプレイングゲームサイド Vol.1は、2014年にマイクロマガジン社より発売された雑誌。ユーゲー、ゲームサイドときて、2010年よりジャンル別ゲーム専門誌になった時に出た一冊。ユーゲー、ゲームサイド誌は、レトロゲームをメインで取り上げていましたが、今回は特にレトロゲームに拘らず、現行の作品、レトロゲーム、同人、ゲームブックなど、RPGというジャンルそのものに特化している。


 この号の特集はメタルマックス。データーイーストより1991年に発売されたゲームということですが、メタルスラッグとごっちゃになるくらい、個人的には思い入れがない。


 ではなぜ、この号を入手したかというとRPG専門誌ということで、国産RPGの歴史が取り上げられていたから。レトロゲームが得意な出版社ということもあって、ドラクエからではなくきちんと国産8ビットパソコンのRPGから追っている。国産初のRPGがいったい何かという問題があって、本格的なRPGは1984年発表のBPSのザ・ブラックオニキスといわれることも多いけれど、83年の時点でRPGの要素を含んだ作品は、光栄のものを初めとして数多く発売されていた。そこら辺りを詳しく掘り下げて解説している。


 国産RPGの大きな流れを示しているだけなので、ひとつひとつの作品の紹介や解説はそれほど多くはない。なので細部はチャレアベ等の当時の資料を参照する必要があります。


 その上で日本では長らくウィザードリィ、ウルティマ、ローグがRPGの源流だという言われ方がされていた。それはドラクエが発売された時に、堀井さんがウィザードリィ、ウルティマを参考にしたと言われていたことの影響が大きいよう思う。海外から日本へとRPGが入って来る際の様子を知るには、当時ログイン等で掲載されていた海外最新RPG事情等を参考にするしかなく、ある意味当時も今も詳しく知る術は無かった。


 第二特集としては、その世界的なコンピュータRPGの源流は何かということを解説している。日本語の記事としては、Wikiであってもウルティマ、ウィザードリィ、ローグ以外のものはほとんど書かれていない。なおかつ当時の状況をあわせて解説した記事は本当に少ないため、これらの記事は資料として貴重だと思います。アメリカでのCPRGの起こりは、教育機関(大学)においてあったネットワーク端末システムPLATOからであったことが詳しく紹介されています。この辺りの事情は、日本ではすっぽりと抜け落ちていることがほとんど。またCPRGが生まれてくるもうひとつの基盤として、TRPGがかなり若者に浸透していたという事情があった。


 日本でのイメージだと、1974年にDungeons & DragonsによりRPGが生み出され、AppleⅡの普及とともにウルティマ、ウィザードリィが登場して、コンピュータRPGの流れが始まったと思いがちですが、電源を使わないボードゲームであるDungeons & Dragonsと、その頃は高価で珍しい機械だったAppleⅡ上で動いていたウィザードリィとでは、2桁くらい売れた数((AD&D1stのみで)700万本と2万4千本)が違っていたそう。それほど圧倒的にD&Dがメジャーだったため、その再現を目指したコンピュータRPGは、想像するより多かったようです。日本ではコンピュータRPGやゲームブックが先に入ってきて、D&Dは85年からと逆だった。しかもTRPGを遊ぶ層は限られていたため、状況がまったく異なります。


 1985年に新和より発売された日本で最初のDungeons & Dragons。そのBOXの色から、通称赤箱と呼ばれている。コンピュータ誌やゲーム雑誌でRPGの元祖という時には、必ずといってよいほどこの赤箱が登場するが、1974年に発売されたOriginal Dungeons & Dragonsは、白い箱に入っていた。日本に初めて登場したのは1983年発売の第4板。つまりDungeons & Dragonsの元祖が赤箱のイメージなのは日本だけということになります。当時は大変なRPGブームであったため20万部~30万部と良く売れたらしい。それでも売れた数が二桁ほどは違うなど、アメリカとは状況が全く異なる。


 Dungeons & Dragonsと並んで有名なホラータイプのRPGクトゥルフの呼び声。最初の版だけBOXタイプで発売されて、以後は書籍タイプとなった。この当時のコンピュータRPGにも様々な影響を与えていた。根強い人気を誇り、現在でも新版が売られている。またSFタイプのTRPGとしてはトラベラー(ホビージャパン/GDW)が有名だった。


 最初期のRPGは高価なBOXタイプがほとんどだったが、ゲームブックからの流れで文庫版として出版されたトンネルズ&トロールズ。価格が1/10程度と手頃だったため普及した。近年でも新たにBOX版が出たり、新装のソロアドベンチャーが発売されるなど根強い支持を受けている。


 こちらは、コンピュータRPGとして大人気だったウィザードリィを、日本でTRPGへと仕立て直したという変り種のウィザードリィRPG。本国以上に受け入れられた、日本でのウィザードリィ人気の凄さを知る貴重な資料のひとつ。


 ということで、日本でも受け入れられたRPGですが、その受け入れられ方やスケールは本国とは全く異なっていた。またコンピュータRPGのウィザードリィやウルティマにしても、唯一それらが先行していた訳ではなく、いくつも発表されていた作品の中のひとつであったというのが正確な様です。その辺りの当時の事情や空気感はもはや知る余地はありませんが、その辺りの事情をほんの少しだけ垣間見せてくれる貴重な資料とは言えそうです。



参考:ロールプレイングゲームサイド Vol.1(GAMESIDE BOOKS)・マイクロマガジン社、Wiki TRPG、Dungeons & Dragons、ウルティマ、ウィザードリィの項、Koダイヤモンドは砕けない(エコーズAct2)RPG Reference

懐かしファミコン物語 思い出ピコピコ (懐マン)・少年画報社&RYU-TMRのレゲー解体劇場 (ガムコミックス)・ワニブックス

2019-03-03 10:50:33 | 書籍・漫画

 懐かしファミコン物語 思い出ピコピコ (懐マン)は、2016年に少年画報社より発売されたファミコンを題材としたアンソロジー形式の漫画本。カバーの付いていないペーパーバック、日本ではいわゆるコンビニ本です。


 前作は、ファミコンの思い出と言う大きなくくりでしたが、今回は個々のゲームソフトに焦点が当たっている。具体的なゲーム作品を題材にして、それぞれの作家さんが思い思いの作品を発表しています。


 特にゲーム系の作家さんという感じではなく、一般の(特に少女マンガ的な)作風の作品が並んでいる。それが、逆に一般の素人の子供の頃の思い出という感じで良い味を出している。


 以前に紹介した、同じ少年画報社による僕らのファミコン日記の第二段ということになります。こちらは、その後カバー付きの一般のコミックとしても売られており、好評だったんでしょうか。


 それで、前回と同じですが、個人的にツボだったのは漫画のほうではなく、いかにもコンビニコミックらしい広告のほう。コンビニでわざわざ漫画を買わずとも、食べ歩きとかB級グルメだとか、youtubeでいくらでも見らてしまう時代になっていますから、逆に妙に懐かしい。ネットがない時代では、ブックオフ散策とかコンビ二本が楽しみだった。


 価格的にも安く入手できますので、ほのぼのとノスタルジっくな気分に浸りたい時にお勧め。こういうほんわかしたものも、味があっていいものです。


 RYU-TMRのレゲー解体劇場 (ガムコミックス)は、2013年にワニブックスより発売されたレゲー漫画。元々は、ワニブックスより刊行されていた月刊コミックガムという雑誌に連載されていたもの。レトロ関係の本を探しているとAmazonのこんなものも買っています欄にいつも表示されていたため気になる作品だった。


 コミックガムという雑誌は読んだことはないのですが、ゲーム誌ではなく一般誌らしい。漫画のほうは、見開き2ページという短い読みきり形式になっており、その中で懐かしいレトロゲーム一作品をテーマとして取り上げて、漫画化しています。一般誌というよりもゲーム誌に連載されてたといってもおかしくない作品になっています。


 選ばれるゲームがファミコン時代の有名作品というところがポイント。ボコスカウォーズや魔界村、ボンジャック、アトランティスの謎、Rタイプなど、8ビット世代にはどストライクのものが選ばれています。この作家さんは絵も上手いため、懐かしのレトロゲームが実に魅力的なキャラに変換されている。


 惜しむらくは2ページしかないため、あまりストーリー性がないこと、コマ割りも含めて肝心の絵が小さいこと。もっとシンプルな構成にして、レトロゲームあるあるを2ページで展開してくれたら面白くなったのにという気がします。


 この作品には続編があり、RYU-TMRのレゲー解体劇場 セガハード編、昭和アーケード編とこちらも惹かれる題材を扱っている。いずれ続編も手に入れたいと思います。どこかしらファミ通などに連載されていたゲーム漫画を思い出させるような、懐かしい雰囲気もありますので、レゲー漫画でほっこりしてみたい人にはお勧め。

参考:懐かしファミコン物語 思い出ピコピコ (懐マン)・少年画報社、RYU-TMRのレゲー解体劇場 (ガムコミックス)・ワニブックス

コロコロ創刊伝説 1(てんとう虫コミックススペシャル)&コロコロアニキ 2019冬号・小学館

2019-03-02 17:45:00 | 書籍・漫画

 コロコロ創刊伝説 1は、小学館の雑誌コロコロアニキに2014年より連載されているのむらしんぼ氏の漫画作品。コロコロアニキとは、かってコロコロコミックの読者だった層に向けた大人向けの漫画誌であり、かってのヒット漫画の続編や特別編などが掲載されている。のむらしんぼ氏は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸で80年代に一世を風靡したコロコロコミックを代表する漫画家のひとり。


 のむらしんぼ氏の名前は、とどろけ一番やつるピカハゲ丸以来久しぶりに聞く名前で、氏は昨年辺りからテレビ番組や動画配信等メディアに露出することが多くなっていた。取り上げられ方としては、落ちぶれてしまい借金を抱えたかっての人気漫画家みたいな扱いで、ゲームセンターあらしのすがや先生(現在は大学で教えている)と比較されたりすることも。しくじり先生にも登場して、自分の身の上をさらけだしていた。


 コロコロ創刊伝説は、そののむらしんぼ先生の現在の身の上と、コロコロコミック創刊時(のむらしんぼ氏のデビュー時)とが、リンクしながら物語が展開してゆくことになる。とどろけ一番やゲームセンターあらしの誕生秘話や若き作家、編集者たちの青春群像が描かれている。


 テレビやメディアに急に露出が増えたのは、小学館の広告戦略のひとつだったと思うのですが、これが上手くはまったように思います。のむらしんぼ先生自身が、漫画よりも本人の方が面白いと思うくらいキャラが立っています。結果、漫画の方にも脚光が当たることになり、コロコロアニキの看板作品として好評なようです。


 漫画は、もう基本的に読まないのですが、扱っている時代が漫画を読んでいた時期と重なっているため読みやすかった。かってのコロコロコミックの読者だった方へお勧め。


 コロコロアニキ 2019冬号は、今年の12月15日に発売された現時点での最新号。コロコロアニキは、2014年10月15日に小学館より発刊された青年漫画雑誌。コロコロコミックを卒業した、かっての読者である大人を対象にしており、キャッチフレーズは「小学生お断り」。こちらもTwitter上で大変な話題となっていた。久々に実店舗の書店にて購入。


 話題となっていたのは、ゲームセンターあらしが久々に復活するということと、あらし復活記念としてあらしのトレードマークであるインベーダーのマーク付きの帽子を商品化して、それを応募者全員に購入プレゼントという企画が発表されたから。それ以外にもビックリマンシールが付録として付いたり、ミニ4駆の購入プレゼント企画があったりと盛りだくさん。


 中でも一番の話題はこちら。タイトー、すがや先生公認で、コロコロコミックが製作するというプレミア必至のインベーダーキャップ。プレゼントではなくお金を払って購入する権利なのですが、応募者のみという懸賞ものなので本誌を買わなければ手に入らない。


 オールパソコンで書かれたというあらしの新作も、まったくそれを感じさせない自然な仕上がり。絵柄も変わっていなくて、80年代連載当時を思い起こさせる。


 今はどちらかというと断捨離が課題となっておりレトログッズ等を買うのは止めているのですが、応募の締め切りは4月末までなので悩みどころです。Twitter上で話題となったお祭りに参加するといった意味からも、これはなかなか楽しい企画だったと思います。

参考:コロコロ創刊伝説 1(てんとう虫コミックススペシャル)、コロコロアニキ 2019冬号・小学館