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これは、学研より80年代後半(おそらくそれくらい)に発売されたでんパチくん。一見、たわいもない子供の玩具で電動のパチンコです。この手のものは今でもアンパンマンのものが販売されていて、特に珍しいものでもありません。しかし、これは羽根モノ機を再現した玩具だったりします。
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蓋を開けたところ。プチプチと発泡スチロールの緩衝財が入ってます。
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実物の1/2程度はあるでしょうか。かなりでかいです。
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玉を打ち出すためのハンドル。もちろん電動。
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玉は内部で回っており払い出しはありませんが、出玉数をカウントする機能付き。
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灰皿があれば、80年代頃の羽根ものの雰囲気をほぼ再現。
羽根モノとはパチンコ遊戯台の区分のひとつで、台の下方にあるチャッカーに玉が入ると中央の役モノについた羽根が1~2回開き、その間に玉が役モノ内の入賞口に入ると大当たりとなって、羽根が15回程度開いて当りが続くという機種のこと。調べてみると1981年の『ゼロタイガー』が初めで、80年代中盤~90年代中盤位にかなり流行った機種でした。(羽根が開いた形からヒコーキ台とも言われていた)
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役モノ。箱絵に登場している怪獣。入賞時には光って動きます。
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チャッカー。ここに入賞すると羽が一回開きます。その間に役モノ内のVゾーンに玉が入ると大当たり。
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チューリップもちゃんと再現。
羽モノ機は大当たりはしない代わりに、3,000円程でのんびりと半日くらいは遊べます。確率よりも台のクセや釘を読んだりすることが必要で、ギャンブル性よりも、どちらかというとゲーム性が強いピンボールやエレメカのような面白さがありました。中央の役モノの動きも、『ちんどん屋』だったり『応援団』が腕をひろげたりとギミックが凝っていて、眺めているだけでも楽しいものでした。私はギャンブルはしませんが、予備校生や学生の時には暇潰しでよく遊んでました。90年代中盤までは、結構な人気でパチンコ屋の台の半分くらいを占めてる時期もあったように思います。
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取り扱い説明は、箱裏に記載。実に漢らしい仕様。
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でんパチくん必勝法が。天釘を狙えだとか、ぶっ込み打ちをマスターせよ(プロ向け)とか書いてあります。いいんでしょうか。
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MADE IN JAPAN GAKKENと刻印が。良い時代だったんですな。
このでんパチくんですが、こいつは子供の玩具のクセにこの凝った羽根モノの動きを再現しています。チャッカーに玉が入ると役モノの羽根が1回開いて、入賞するとちゃんと15回程大当たりするようにできています。玩具ですからギャンブル性はないのですが、ちゃんと羽根モノの動きと面白さのエッセンスは再現しています。なぜこんなに凝っているのか、学研に聞きいてみたいくらいです。
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ピンボールでもスマートボールでも同じでしょうが、釘に弾かれてランダムに動き回る玉の楽しさには、ゲームの根源的な面白さがあるように感じられます。今のパチンコはキャラクターが色々凝っていて見ていて楽しいですが、もうああいう羽根モノみたいな玉や役モノの動き(ギミック)を楽しむような、のんびりした物が流行するってことはないのでしょうね。
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※2006年10月17日の記事を修正して再構成
参考:Wiki パチンコ・羽モノの項