80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

バビル2世コンプリート DVD-BOX・秋田書店/東映アニメーション

2017-03-23 00:13:48 | 映画・DVD・CD

 こちらは、テレビアニメ版のバビル2世コンプリート DVD-BOX。例によってイタリア輸入版の廉価な輸入物DVDセット。バビル2世DVD-BOXは、国内版だと2004年と2006年に発売されており、2015年にはBlu-ray BOXも出ている。国内版の価格だとプレ値も付いているのか新品で30,000~40,000円程度、中古やオークションでも15,000円~程度はします。


 バビル2世は、横山光輝氏原作のSF超能力漫画。1971年から1973年にかけて週刊少年チャンピオンに連載されていた。テレビアニメ版は、テレビ朝日系列で1973年に放送開始。原作では、単行本12巻に渡る長編漫画だが、テレビ版は全39話にまとめられている。その後もOVA版が1994年に全4巻で発売され、平成版が2001年からテレビ東京系で、2010年よりバビル2世 ザ・リターナーという続編が週刊少年チャンピオン誌に連載されている。また原作の横山光輝氏自身も、その名は101という続編を後に書かれている。1976年から1977年にかけて、少年チャンピオン誌に連載されたマーズ(六神合体ゴッドマーズの原作)も、ある意味その世界観を受け継いだものと言えるかも。水木一郎氏の持ち歌として、懐かしのテレビアニメソング番組などでも繰り返し流されているため、その意味でも有名な作品。はるかな昔にバベルの塔を作ったバビル一世の後継者として選ばれた主人公が、3つのしもべと呼ばれる強力な兵器を従え、世界制服をたくらむ超能力者ヨミとの死闘を繰り広げる。


 ボックスから取り出したところ。アニメのキャラクターがふんだんに描かれていて、結構良い感じ。


 セットは、4つ折になっています。日本版のDVDセットでは、一巻ごとにパッケージングされていたそうですが、4,000円ほどで廉価に売られているものなのでこんなものでしょう。


 小冊子も着いている。所どころカラーで、設定画なども収録されている結構本格的なもの。イタリア語なので、全く読めませんが。


 DVDは、6枚組みに全39話を収録している。フランス版のウィングマンやエバンゲリオンなどとは違った、ちょっと変わった収納法。


 2枚が半分重なった形で収められており、上から押すことでストッパーが外れ取り出せるようになっている。これはちょっと傷付きやすいと思われるので、フランス語版DVD式の方がよかった。最初は外し方がわからなかったし。


 DVDのラベル部分にも、主要キャラクターが使われていていい感じ。イタリアとかフランスのおたくは、日本と感覚が近いのか、海外版といってもそれほど違和感はありません。


 ディスク5枚目からは、あの悪名高き牧場編。最初のテレビ版では、全39話のうち27話から牧場に舞台を移して、原作とは異なったオリジナルの展開になっている。これは、伸び悩む視聴率(平均9%)に対してのテコ入れだったとか。実は、このあたりの回はほとんど記憶にない。原作の漫画が非常に良いできなので、そちらを読むうちにそのイメージが上書きされたのかも。有名な割には、玩具化やゲーム化されるうことが少なかった作品なのも、その辺りが関係しているのかも知れません。


 最初の方でもブルーの戦闘服を着用し、バビル2世号、バビルカーという乗り物に乗って移動するなど、原作のストイックなイメージからは随分変えられている。原作は、その頃流行っていた超能力者(エスパー)を取り入れた本格的なSF漫画だったのですが、ヒーローっぽくしてもう少し低年齢層も狙ったのでしょうか。ただ後のOVA版などでは、現代風にキャラクターなども改変されていますから、原作のイメージにもっとも忠実なのはこの作品で、これを超えたアニメ版はないといえるでしょう。


 個人的には、本放送でなく夏休みに放送されていた再放送で見た覚えがある。調べてみると夏休みこどもアニメ劇場の定番作品だった様。本放送時には、視聴率で苦戦していたようですが、何度も再放送が繰り返されるうちに名作として認知されていったのかもしれません。アニメを見たのは一回きりで、その後は機会がなく文庫化された原作を読んでいたのですが、原作があまりにも出来が良すぎるため、思い出の中で美化されている部分もあるかも。とはいえ、野田圭一氏(新右衛門さん)のロデムと神谷明氏(これがデビュー作らしい)のバビル2世、黄金に輝くロプロス、どこかレトロで鋼のようなポセイドンが見れるのは73年アニメ版だけなので、そういった意味では見る価値はあるかと思います。


 期待していなかったのですが、デジタルリマスターされているわけではないと思いますが、何気に画質も良い。また子供向けに改変されているはずの脚本も何気に良い出来で、ぐいぐい物語に引き込まれる。イタリア版ではオリジナルの日本語のセリフと日本語の主題歌も収録されており、十分に懐かしさを感じられるようになっています。再生方式が異なるため国内のDVD再生機では再生できませんが、価格の安さ、手軽さを考えると、なかなか良いと思います。バビル2世に思い入れのある人、3つのしもべという言葉に反応してしまう人にお勧め。

参考:Wiki バビル2世、マーズ、六神合体ゴッドマーズの項

夢戦士ウイングマン TV版 コンプリート DVD-BOX・集英社/東映アニメーション

2017-03-16 13:11:37 | 映画・DVD・CD

 ウイングマンは、1983年から少年ジャンプ誌上で連載された、桂正和氏原作の漫画。夢戦士ウイングマンは、その漫画の好評を受けて翌84年から85年まで、テレビ朝日系列で一年間放映されたTVアニメ。中学校生活という舞台に、変身ヒーローものを持ち込んで、(人間以外の)美女が日常生活の中に転がり込んできて一緒に暮らすという、うる星やつら以降定番となったラブコメ要素をも持たせた作品。


 異次元空間よりやってきた夢あおいとひょんなことから出会った主人公の広野健太は、あおいが持っていた書き込んだことが現実になるというドリームノートを手に入れる。早速、自作のヒーローであるウイングマンを書き込んだ健太は、夢にまで見た変身能力を手に入れることになるが・・・。今でもフィギュアが数多く発売されるなど、根強い人気を誇る作品です。


 全47話入った、DVD-BOXがこの値段(2,400円~程度)というのはえらく安い気がしますが、これはフランス・インポート版。国内版だと1と2に別れていて、それぞれが3万円(中古でも1万5千円)ほどします。フランス語版なのですが、吹き替えもオリジナル日本語とフランス語が入っていて、字幕も消せるので特に問題はない。画質の方は、さすがにデジタルリマスター版というわけではないのでそれなりですが、それでもこの値段であればOK。


 国内版のような豪華なBOXセットというわけには行きませんが、4つ折になっている。


 外国っぽいアレンジもなくて、素直で綺麗なパッケージング。


 四つ折のパッケージの中に、全47話、8枚組みDVDがどのように収められているかというと、ケースが2重になっており、裏表にDVDが収納されている。この値段で出すためのコストを抑える工夫として考えれば、好印象が持てるのではないでしょうか。


 輸入版を買う場合の注意点としては、DVDには国別のリージョンコードが決められている。そのためリージョンが異なると国内版のプレイヤーでは再生できない。(米国カナダはリージョン1、日本はリージョン2、中国、東南アジアはリージョン3)。英国や欧州の場合だと、日本と同じリージョン2なのだが、今度は映像方式(NTSC:日本、アメリカ、カナダ、PAL:英国、ドイツ、オーストラリア、シンガポール、中国、スペイン、SECAM:フランス、ロシア)が異なるため、やっぱり国内版のプレイヤーでは再生できない。ただし、PCで視聴する分には映像方式は問題ないし、リージョンフリーのDVDプレイヤーも3,000円~くらいから売っているため、それほどハードルは高くはない。


 テレビアニメのDVD-BOXやらドラマのDVD-BOXは、大概が高価でブックオフ等で半額で見つけたとしても1万円~1万5千円とか、なかなか買うことが難しいですが、海外版であればかなりハードルが低くなる。米国版でリージョン1だと、PCでは見ることができない(正確には、PCでの視聴には制限がかかる)ため、リージョンの同じヨーロッパ版が、手頃で無難かなと思います。懐かしいけど、一万円も出すのはなあという向きにはなかなか良い一品だと思います。


 ウイングマンの思い出としては、ジャンプの連載は毎号読んでいましたが、テレビ版は部活やらの関係でほとんど見てなかった。それまでは、子供向けと思われていた変身ヒーローを、ラブコメの要素を入れてもう少し上の年齢層に向けて再構成した点が新しかった。国家の秘密機関に所属する特殊部隊や改造人間とかでもなく、単なる中学生を主人公にすえ舞台を学校にしたことから、より身近なヒーローになった。聖戦士ダンバインやRPGなど、このころ流行り始めたファンタジーを取り入れていることも新鮮で、学校という日常の空間が異次元空間とつながり非日常の場所になるという設定が、学園祭などの学校でのちょっとした非日常の場面と重なって楽しかった。


 個人的には、原作の漫画版よりもテレビ版よりも印象に残っているのが、少年ジャンプの人気連載漫画をエニックスがゲーム化したウイングマン。同時期に北斗の拳などもゲーム化されていた。それまでのアドベンチャーゲームだとPCの性能の関係で、ラインで線を引きペイントで色を塗るという過程が見えるものだったが、こちらはグラフィックが瞬時に表示されるようになっており、完成度が高かった。進行の過程で、小さなウイングマンのキャラクターが敵と戦うアクションゲームも付いていて、ちょこまかと敵と戦うのが楽しい作品だった。


 ということで、80年代のジャンプ好き、ウイングマン好きにはお勧めしたい、フランスインポート版の夢戦士ウイングマン TV版 コンプリート DVD-BOXでした。

参考:Wiki ウイングマンの項、夢戦士ウイングマン・集英社/東映アニメーション、OLD GAMERS HISTORY Vol.11 アドベンチャーゲーム・パズルゲーム草創期編・メディア・パル

成龍 ジャッキー・チェン アクションDVD-BOX・ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

2017-02-20 15:33:46 | 映画・DVD・CD

 こちらは、2007年にユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンより発売された、ジャッキー・チェンの映画を3本セットにした成龍 アクションDVD-BOX。この企画が好評だったのか、成龍 アクションDVD-BOX2、成龍 アクションDVD-BOX3が発売されています。


 こういうジャッキー・チェンの詰め合わせみたいな企画は、わりと何回も企画されていて、DVDやブルーレイなどでジャッキー・チェン〈拳〉シリーズBox Set1、2などが売られている。このアクションDVD-BOXは、中古も1,000円ほどと、わりに安価で購入できる。


 収録されているのは、五福星、ヤングマスター、バトルクリーク・ブローの3本。特につながりのない見事にばらばらな作品群。


 ヤングマスター師弟出馬は、80年の作品。香港で記録的なヒットを飛ばし、古いカンフー映画から新しい映画へと移ろうという時期の記念碑的な作品。ここから、ドラゴンロード、プロジェクトAへと繋がった。バトルクリーク・ブローは、81年製作の香港・米国合作映画。ジャッキー・チェンの全米進出第一弾。ジャッキー・チェンは、81年のキャノンボール、85年のプロテクターでも全米市場に挑戦していますが、なかなか上手くいかなかった。アメリカ人がジャッキーを発見したのは、95年のレッド・ブロンクスから。ここから、ラッシュアワーやジャッキーのアニメなどハリウッドスターへと上り詰めた。五福星は、1983年に公開されたコメディ映画。日本ではジャッキー作品と認知されているが、実際は香港の人気スターを集めたサモ・ハン・キンポーの映画で、ジャッキーはゲスト出演のみ。


 そこそこの知名度はあるけれど、単品で売るには厳しいような作品が集められている様です。第二弾は6本の作品が収められていますが、新ポリス・ストーリー、奇蹟/ミラクル、レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳、ファイナル・ドラゴン、ジャッキー・チェンの秘龍拳/少林門、ジャッキー・チェンの飛龍神拳という微妙なラインナップになっている。


 こちらは、ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンより2006年に発売された成龍 ジャッキー・チェン アクションDVD-BOX3。一本売りでは難しいジャッキーチェンの初期の作品を集めたBOXセット。前述のアクションDVDセットは五福星、ヤングマスター師弟出馬、バトルクリークブローの3作品と少なめでしたが、こちらは豪快に初期の時代劇カンフーものを7作品も収録している。


 アマゾンの商品説明ではわからないのですが、7作品収録ということで実物はかなりの分厚さ。ジャッキーチェンは、78年(日本公開は79年)の酔拳で日本に紹介されて注目を集めました。その勢いをかって同じようなフォーマットの蛇拳も公開され大ヒットを記録します。それまではブルースリーのシリアスなカンフー映画しかないところに、ギャグを取り入れた点が目新しかった。以降、ジャッキーの新作は順次日本でも公開されていくようになりますが、あまりの人気のため過去の作品も新作として劇場公開されるようになった。酔拳、蛇拳がヒットしたため、関係ないタイトルの映画でもジャッキーチェンの○○拳と日本だけのタイトルが付けられて公開されていた。


 少林寺木人拳(76)、クレージーモンキー 笑拳(79)、 カンニング・モンキー 天中拳(78)、ジャッキー・チェンの醒拳(83年)。この辺は一本売りでバラでも売っています。コミカルな日本版のパッケージとは異なった、微妙にシリアスなパッケージ。


 成龍拳(77)、龍拳(78)、蛇鶴八拳(77)。この辺だとタイトルを見ただけでは、区別が付かない。


 昔の香港映画なのであまったフイルムを繋げて一本新作を作ってしまったりだとか、1年間に3本も4本も新作を作っていたりだとか、全部B級といえばB級なのですが、日本では劇場公開された以外にゴールデン洋画劇場などでもバンバン放映されていたので、そういった意味でも懐かしい。中でも木製の木人が印象的だった少林寺木人拳、クレージーモンキー 笑拳、 カンニング・モンキー 天中拳などは、放送の翌日学校でも話題となっていました。


 日本公開当時は、こんなにコミカルだった。それまでシリアスだったカンフー映画に、ギャグを取り入れたところが新しかった。酔拳、蛇拳のヒットにより日本でも人気が爆発し、それ以前の古い映画もコミカルな装いに改められて公開された。ジャッキーチェンのコミカルカンフーは、ゴールデン洋画劇場の定番でもあり、休日前の楽しい時間を更に楽しくしてくれる映画として、わくわくして視聴したものです。


 ということで、初期ジャッキー映画がこれでもかと満喫できるお買い得セット、成龍 アクションDVD-BOXでした。

参考:Wiki ジャッキー・チェンの項

紅の豚・スタジオジブリ

2017-02-16 16:18:26 | 映画・DVD・CD

 紅の豚はスタジオジブリ製作のアニメーション映画。監督は宮崎駿監督で1992年に発表された。ルパン三世 カリオストロの城、風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタ、となりのトトロ、魔女の宅急便に続いて公開された。


 元々は、月刊誌モデルグラフィックスに連載されていた宮崎駿の雑想ノートの中の飛行艇時代が原作。子供向けにアニメーションを作ることを自分に課してきた宮崎監督が、自分のために作った趣味的な作品として知られている。


 物語は、1929年頃のイタリアが舞台。かってはイタリア軍のエースとして知られ、今では魔法により豚の姿となってしまったポルコは、空賊を退治する賞金稼ぎとして生計を立てていた。そこで、空賊たちは用心棒としてアメリカ人のカーチスを雇い入れる。愛艇のエンジン整備のためミラノに向かって飛んでいたポルコは、カーチスと遭遇し撃墜されてしまうが・・・。主役となるのは、それまで輝かんばかりの少年少女を主役としてきた宮崎映画としてはちょっと異質な中年男。しかも醜い豚の姿となっている。ヒロインも大人の色気を帯びた未亡人。まるで映画カサブランカのような世界観で物語が展開する。


 もうひとつの主役ともいえる水上機は、イタリア、アメリカ、ドイツなどの実在のものや監督オリジナルのものが混在して登場している。ルパン三世 カリオストロの城でルパンが乗ったフィアット500(イタリア)、クラリスが乗った2CV(フランス)は、それぞれ作画監督の大塚康生氏と宮崎監督の当時の愛車であったことは有名だが、アナログなレシプロ機に乗ってドックファイトを繰り返す様は、それらのヨーロッパ製の旧式の小型車を操縦して野を駆け回る監督の姿(趣味が)が反映されているようにも思える。


 当時見たときには、ナウシカやラピュタと比べてストーリー的、盛り上がり的にちょっと物足りないかなという印象でした。少なくとも、ジブリ映画として一番好きな作品ではなかった。宮崎監督は飛行機好きなことで有名で、この映画に出てくるような飛行艇も欲しいとインタビューで答えている。但し、それはこの映画に出てくるような秘密の隠れ家とセットでなければならないとのこと。モデルグラフィックス誌上で、同じ趣味を持った同好の士に向けて好きなことをやっていく中で生まれた作品なので、そういう秘密の隠れ家でこっそりと好きなことをして過ごすとことが、監督のやりたいことで、自分の趣味の映画になってしまったと言われる所以なのかも。舞台となった地中海の秘密の隠れ家は、実在する場所がモデルのまさに地上の楽園、天国みたいな場所で、このような秘密の場所で人生の休暇のような時間を過ごすのは、確かに夢の映画なのだと理解できる。年をとってくると良さが分かる作品なのかもしれません。


 ということで、人生の余暇ともいえる時間にリゾートを自由に駆け回ったり、自分の秘密基地にこっそりとこもる趣味人の中年男の話。休みの日や休みの前日に見るのにふさわしい映画といえるのかも知れません。

参考:Wiki 紅の豚、ルパン三世 カリオストロの城の項

ドリフダョ!全員集合(ドリフの赤盤・青盤)・東芝EMI

2017-02-16 10:22:20 | 映画・DVD・CD

 ドリフだョ!全員集合は、2000年にドリフターズ結成35周年を記念して東芝EMIより発売された、ザ・ドリフターズのベスト版。ビートルズにちなんでドリフの赤盤・青盤と呼ばれることもあります。発売元が、ビートルズと同じ東芝EMIということから実現した企画だと思います。


 デビュー時から、映画出演などのアイドル的人気があった頃のドリフのシングルなどが収められた赤盤。荒井注さんが在籍しており、音楽バンドとしても活躍していた頃をメインに収録してある。2枚目は、軍歌を歌った2枚のLPからドリフの軍歌、民謡など。テレビに出演するようになってからのメジャーなヒット曲を収録してあるため加藤茶さんがメインボーカルを務めた楽曲がほとんど。いかりやさんの自伝などに出てくる仲本工事さんがメインボーカルを務めていた頃の、洋楽のカバーなどは収録されていない。


 志村けん人気が爆発した後期ドリフが収められた青盤。東村山音頭、ヒゲダンスのゲーマ、ドリフノ人形劇(飛べ孫悟空)など。


 赤盤のほうは、軍歌なども収められているため、ほんとに懐メロといった感じがする。


 青盤のほうは、早口言葉やワンダードッグ、加藤ちゃんのラップ、スキャットなどもあって、実に今風。右の歌詞カードに掲載されているのは、1970年代にトンボの高級鉛筆「MONO」を1ダース買うともらえたおまけドリフの首チョンパ。今だととんでもない値で取引されている。


 歌詞カードなどはかなり簡素。当時発売されたドリフグッズなども紹介されている。せっかくの記念盤なのだから、もうすこし詳しい解説やおまけなどを付けて欲しかった。


 若い頃のドリフは、ザ・ビートルズの日本公演の前座を務め、主演映画が1967年(昭和42年)から1975年(昭和50年)までで、実に21本にも上ったというスーパーアイドルグループだったんですね。今でいうとSMAPといったところでしょうか。このCDが発売された2000年頃というと、まだDVDが出ていない頃だったので、全盛期のドリフを振り返るという意味では貴重な資料だった。


 荒井さんが脱退後、志村さんは生粋のコメディアンでバンドマンではなかったため、音楽コントがなくなったTVのドリフという感じの後期。リアルタイムでわかるのは、こちらのドリフ。それにしても、軍歌から民謡、ラップ、スキャットまでやったバンドは他にはないように思う。


 ヒゲダンスのテーマなども収録されているため余興用としても使える。ドリフの音楽を知るという意味では決定版と言えるでしょう。個人的には、日本のビートルズと言っても過言ではないスーパーグループ、ドリフの青盤、赤盤でした。
 
参考:ザ・ドリフターズ、ザ・ドリフターズの映画の項