カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

カメレオンの独り言-609 『親父の胡坐の上で』

2012年12月18日 | 日記








ちょっと、気が早いかな? そうでもないか、此の暮れと正月のお休みをばお知らせ申し上げます。


暮れは、30日から、正月の6日まで「カメレオンの独り言」は、お休みさせて頂きます。

本年は、当駄文にお付き合い頂きましたこと、大変、ありがとうございました。

来年も、相変わりませず、お付き合いの程、頂きますれば幸いです。よろしくお願い申し上げます。


こうして見て頂くのも、なにかしらのご縁かと思います。皆様の更なるご多幸をお祈り申し上げます。





















こうして、休みを確保させて頂くと気分的に大きなゆとりを生むね。不思議だね。満杯の湯船に深々と浸かった気分だね。

休みと云うのは、気侭を確保したということです。気分が乗れば、休みでも書きます。自由ほど、いいものはない。





















さて、まだ、自由じゃないね。

ここで、サントリーウイスキー黒ラベル43度を小さなグラスに注ぐ。チビッっと舐めるだけで酔う。「なんやねん」

チビッ、チビッと呑む。ぐでんぐでんに酔う。「呑むな」 そのぐらいに弱いということだよ。





さあ、もうすぐお正月。「子供か?」 其の前にクリスマス。なにかしら、気分がいいね。年の暮れは、気もそぞろ、ウキウキするね。

遠い昔、小さな家ん中で、職人の親父が、追われて徹夜で仕事してる。布団の中で聞く機械の単調な音が子守唄のように睡魔を誘う。

おふくろが、石油ストーブに注油して、手押しのハンドルで、カタン、カタン、カタンって圧を入れて点火すると、ブオオ~って炎が立つ。





炎を調整したストーブが赤々熱を発して冷えた空気を暖める頃、親父が「ありがと」って、夜食をとる。

油で真っ黒な手のまま、おふくろの造った豪勢なサンドイッチを「美味いっ」って頬張る。

「〇〇〇、まだ、起きとおるんか? 食べるか?」 うん、待ってましたと寝床から跳ね起き、親父の胡坐の上に座って豪勢なサンドイッチを貰ったね。





兄貴や妹、弟は、もう寝てる。オレだけ起きてて儲けたよ。おふくろの料理は、天才的に美味かった。

サンドイッチも、ハンバーグを挟んでプロ並みの味、其の料理捌きがとても早いんだね。料理が出来るのと片づけが同時に終わってる。

親父が休憩しておふくろと話してる、オレは、豪勢なサンドイッチを、親父の胡坐の上で大事に食べている、石油ストーブが赤々と熱を発してる。





暖められた空気に、親父の身体から発する油の匂い、おふくろの優しい笑顔、そんなのに包まれてるの。オレは、こんな年の暮れが大好きだったよ。





















あれから、もう、50数年が過ぎ去ったね。・・・夢幻の如くだね。幼い頃の、暖かな思い出は大切なもんだね。

子供たちには、そんなのを沢山プレゼントしてやらねばいかんね。大人になっても脈々と活き続けて人としての栄養になってるよ。





半口笛で(空気が漏れて霞んだ口笛)で、映画の騎兵隊や史上最大の作戦、クワイ河マーチなんかを演奏(自分ではオーケストラのように聞こえる)

しながら、幼い息子を膝の上に抱きテンポで揺らしつつ月刊誌の漫画を描いていた。

息子が、時折、思い出して「おとんのお陰で俺の感性は研ぎ澄まされた」なんて、大仰なことを云ってるよ。





















なんでもいい、おまえがオレぐらいの歳になって「ふっ」っと、昔を思い出す一篇になれば、おまえの心を少しでも暖めて遣れるだろう。

その温もりを人に施せ。人を暖めることの出来る人間になれ。

一人が出来ることなど、たかがしれている。だから、せめて、他人(ひと)さんには、暖かい気持ちで接して気だけでも和ませてあげな。





「おとん、俺はな、最近、変わったで」 そういえば、こいつ、最近、やたら難しい言葉連発して哲学めいたこと云うとるけど、

「おまえ、進路変更したんか?」 「内から変わらんとあかんのや、俺は目覚めたで、おとん」 

なんでもええけどな、おまえ、なんで、話すときに聖徳太子みたいな顔を、ドバアッと、オレの顔に寄せてくるの? 顔と顔、10センチ幅で喋る奴おるか?





「くっわっはははは」って笑って、30センチ幅に引いて喋くりまわしておるわ。で、声がでかいねん。 なんやねん、こいつ。































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