煙草を吹かす足元を日差しが照らしてる。ゆっくり吹かせる場所が無くなってきたね。
表に出て道路の端で一服してる。風に巻かれて煙が飛んでいく。
どいつもこいつも根性なしやね。「手遅れですねって、云われて笑っていられるか?」 そん時は泣けばいいんだよ。
笑って、泣いて、一生じゃないか。どんなに神経質に身体を庇っても、くたばるときは、くたばるんだよ。
戦争なんかで弾丸が雨のように飛び交い砲弾があちこちで炸裂して、死んで当たり前の状況でも、死なない奴も多く居る。運命なんだよ。
何気に手のひらを見る。日差しが手のひらを照らして皺(しわ)を鮮明に浮き立たせてる。
ちょうど、今ぐらいの年頃で生命線が切れていたのに、なんか伸びて手首まで行ってるね。寿命が伸びたのかなあ? 神さんにお任せだね。
もし、寿命が伸びたんなら、まだ、この世で果たさねばならん仕事が残ってるんだろうね。
「あれえ~」 手相は変わるって聞いてるけど、確かに変わってきてるよ。日差しが浮き立たせて明確だね。
小指の付け根の下に3本ほど立て皺だったのが、1本の太い皺に変わってるよ、濃いね。これは財運線のはずだよ。
う~む、愈々、ジャンボの当選が、オレのほうに来たね。「幸せなおっさん」
中国3000年の歴史を誇る手相学だから信憑性は高いよ。この際、なんでもええわ、この世は、運気が大きく影響しておるからね。
愈々、写真が無くなってきたよ。綺麗なお姉さんで繋いどこう。「どこから盗ってきた?」 いや、落ちてたの。
オレの人生、なんにも無さ過ぎるからね、神さんが哀れになって応援してくれてるって解釈しよう。「幸せなおっさん」
期せずして、神なる太陽の光線が、其れを教えてくれた。「神さん、ありがとう」 まるで、映画のようだね。
「それは、答えが出てからやろが?」 出たも同じだよ。「なんでやねん?」 信じることだよ、信じれば何事も成るんだよ。
よしんば、何も変わらずままでも致し方ない。無事に生きて来れたではないかいな。人は、自分の人生を全うすればいいんだよ。
「坊主の心境だね?」 浮世で悟れば、坊主より進んでいるよ。
こうして生きよう、こう生きざるを得ないという思いは、半ば、宿命(さだめ)の為せるところがあるんだよ。
己が、力だけではない、己が、劣るがばかりじゃない、与えられた道を歩いていくんだよ。汝、驕るなかれ、汝、嘆くなかれだね。
手相は、下(手首方向)から上(指先方向)に向かって刻まれている皺(生命線、感情線、頭脳線、運命線を除いて)は、総じて善しとし、
横に刻まれた皺は悪しきとしているね。生命線や運命線と交差して細かな横線が無数にある場合は、苦労が絶えないらしい。
手相は、心がけ次第で変わるから、「うわっ、無数にあるわ」なんて、落ち込むことはない。
オレを、モルモットにして解説すると、オレの人生は最悪なことが有りすぎたのに、手相には、昔から目立つ横線が無かったのね。
横線ってのは、物事の捉えようで出たり消えたりするもんだと思うよ。嘆くことを減らすんですよ。受け入れれば笑いに変わりますよ。
病は気からって言うでしょ、嘆きの心は身体までイカレる。何を遣ってもダメな時は、笑ってりゃいいんですよ。
明けぬ夜はない、終わらぬ冬もないんですよ。夜と冬を受け入れて一生懸命に生きてりゃ、春の朝を迎えるときが来ますよ。
そういう思いが、横線を消してくれるんですよ。そいで、今度は、縦線に変わっていくんですよ。哀しさを知った喜びは大きいですよ。
「これも落ちてたの?」 そう。
全てが運命じゃないだろうとは思う。でも、運命の力は強いね。「神の祝福のあらんことを」って、あちら(米国)の人は、必ず、云うね。
導きの力、抗せぬ力の働きを信じているんだね。主張の強い国民性で有りながら、あと一歩の謙虚を弁えている。好きだね。
前にも書いたような気がするね。ついでに、足の裏なんて日頃、気に掛けないと思うけど、よく洗って常に綺麗に保つようにしなさいよ。
足の裏が、見苦しい(皮が剥けたり、踵の皮がバリバリ割れたり)状態になると、生活に影をもたらしますよ。これホントよ。
「これもか?」 そう。
最近、アメリカで240億円当てた奴が居る。デブの黒人さんだったね。
ガソリンスタンドで当選を知って、誰彼なしに当たりくじ見せて興奮しまくってたね。撃たれて盗られんど。
「あぶくの金で身を立てた人は居らんらしいよ」 立たんなら、贅沢三昧、優雅に寝ながら生きていけるね。「まあ、それでも余るだろうね」
こんなのと比べると、日本のは、ちっちゃいね、まあええわ、今年最後の年末ジャンボを買いに行くか。「運試しやね」 そう。