カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

独り言-141 『宣告』

2011年07月12日 | 日記







「癌」と診断されたら、それは死刑宣告をされたも同様に絶望の淵に追いやられる衝撃だろうね。

思いもかけぬ展開に「なんでわたしが・・・」と納得がいかないだろう。

病は或る日突然にが相場だ。晴天の空がにわかに黒い雲に覆われ豪雨と変わるように、昨日までの日常は奪い去られて恐怖一色の日々に染まるだろう。






早期発見が唯一の救いだ。でも、見落としがあまりにも多いように思う。元気そうだった方が「癌です」って仰る。

返す言葉が見つからない。「大丈夫ですよ」なんて気休めは云えないし、相手さんの発する次の言葉を待つしかない。

知り合いの方々が何人か「癌」で亡くなられた。皆、元気だった方で癌と解って数ヶ月の命でした。






情状酌量の余地のない殺人者が裁判で人権を盾に擁護される。被害者は人権も糞もなしに擁護されることなく殺された。

人の人生を断った者に死刑をもって償わせることを声高に反対される人が居る。

それを云うなら「殺された人を元通りに生き返らせてあげなさい」できぬことをその人は遣ったのですよ。






例えれば通りがかりの何の脈絡もない人を歴然と遣ったことが明白な場合は、躊躇なく死刑にすべきです。

死の訪れる恐怖を味わいながら苦痛の中で死ぬべきです。

其の人の過去の経緯から同情すべき事柄が判明しようとも、其れと此れとを混同すべきではないのです。






殺された方にもいろいろな事情や思いが詰まった人生があったでしょう。

其れを無視して命を断ったのではないんですか?

同等に処されてしかるべきです。情状酌量の思いは事後でいいのです。






罪を犯したわけでも無いのに「死」と対峙して昨日今日を刻む思いで生きている人々がいる。

医療の擁護も叶わずただ死の訪れを待つしか術の無い人々が居る。

この人たちのことを想うとき、脈絡のない人を対象に許しがたい殺人を犯した者に、なんの人権云々かと憤りを覚えるのです。






心に思いを閉じ込めて健気なさまで静かに生きておられる女性と顔が合った。「暑いですね」「ほんと暑いですねぇ」と挨拶を交わした。






会わずに済むならと思っていた。「お身体の調子はどうですか?」「ぼちぼちです。抗癌剤で押さえているんですけど肝臓のほうも・・・」

「そうですか・・・奥さんはいつもシャキッってされてますから負けませんよ」「あははは・・・ありがとうございます」

下手な言葉にも明るく笑っておられる。少し痩せられたかな。



















救うことが出来ない底なし沼に、沈みゆく人が優しく笑って居られる。「奇跡よ、起きたれよっ」






















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