ネットで次のタイトルが
目についた。
人生の終盤で気づく
5つの小さな後悔
結婚や出世に失敗して後悔する人
は確かにいます。しかし、「苦しい
けれど、些細な後悔」は回避できる
こともあります。
人生が終わりに近づいたとき、人は
どのような後悔をするのでしょうか?
これはある人がQ&Aサイトの「Quora
に寄せた質問です。
この質問に対して、不倫、出世の
機会を逃したこと、子どもを作らな
かったことなど、皆さんが想像する
ような回答も多く寄せられました。
もちろん、歳をとっても忘れること
のできない、ひどく心が痛む間違い
について知っておくのは意味のある
ことです。それによって、自分自身
の人生で同じような間違いを起こさ
ないように気をつけることができま
す。
でも、ウェブサイトをちょっと眺め
る程度では、複雑な人生の側面に
大きく影響することはあまりないか
もしれません。
だからと言ってQuoraの回答が
役に立たないというわけではありま
せん。誰もがやらなければよかった
と認識している後悔の中に、人生
の終わりで後悔するとは恐らく考
えられていない些細なことがいくつ
かあるのです。回答から回答へと
目を通すと、悲しみと共に振り返
るような過ちの多くは、相対的に
小さなものであるだけでなく、比較
的簡単に避けられるものであると
わかります。
結婚生活を続ける、キャリアパス
の選択、というようなことに関して
は、ブログ投稿だけで解決できる
ことはおそらくないでしょう。しか
し、ここではその他の小さいけれど
ありがちな後悔についてあげていま
すので、今から同じ間違いを犯さな
いように気を付けることができるで
しょう。5つの些細な後悔を下記に
紹介していきます。
1. 他人を喜ばせるために頑張りす
ぎた
これは、死に直面したときの後悔に
ついて知る機会がたくさんあったホ
スピスの看護師による有名な記事
で述べられたものと同じです。彼女
がホスピスでもっとも頻繁に聞いた
のは「他人が期待する人生ではな
く、自分自身に正直に人生を歩む
勇気を持てばよかった」という言葉
です。
Quoraにもこのような回答がたくさ
んありました。「世界中で愛情を注
ぐ価値のある人は、自分以外にはい
ません。そのことをもっと自分に言
い聞かせるべきでした。他の人を喜
ばせようとした時間をすべてとって
おけたら良かったのに」と、ブロガ
ーで投資家のJames Altucher氏が書
いていることもその一例です。「他
人に言われたことしてきた、そして
自分の役割を果たしてきたことを後
悔しています」と、作家のChristo
pher Page氏も同意しています。
2. 無用の心配をしすぎた
これは科学によって証明されています。
「コーネル大学の研究で、私は何百
人ものアメリカ人高齢者に何を後悔
しているかと質問しました」と、Karl
Pillemer教授は言います。「私は大
きな問題、例えば不倫、怪しげなビジ
ネス取引、中毒などといったものを期
待していました。だから『心配する
ことに自分の時間を費やすべきでは
なかった』というような反応がくる
とは思ってもみなかったのです。コ
ーネル・レガシー・プロジェクトで
1200人の高齢者に人生を振り返って
もらったのですが、繰り返しそこで
聞いたのは『心配する時間がもっと
少なければよかった』、『何に対し
ても心配しすぎたことを後悔してい
る』でした」。
3. モノを手に入れることにこだわり
過ぎた
「多くの人が、モノ、お金、さらには
人に至るまで、それらを快楽的に追い
求めることからは幸福と達成感は得
られないということに気が付くのが遅
すぎるのです」と、指導者のTrevor
Emdon氏が書いています。前述の
Altucher氏がこれに賛同し、「モノ
を買わずに、代わりに経験を買いま
しょう。経験によって、意義が生まれ
るのです」とアドバイスしています
(これについても、多くの研究でその
有効性が証明されています)。
4. 健康に無頓着だったこと
あまりにも些細なことなので心配す
るには及ばないと思えるようなライフ
スタイルの選択は、歳をとった人の
心からは離れないものです。例えば、
「定期的に活き活きと運動をする
習慣を身につけておけばよかった」
と会社設立者、Stephanie Vard
avas氏は書いています。
「走りましょう。血管が活性化しま
す。たくさんの酸素が脳に送られま
す。もっと賢くなって、人生が良く
なります」と、Altucher氏はアド
バイスしています。作家Kurt Vonn
egutでさえこの主張に賛同していま
した。「あなたの将来にとって役立
つヒントを1つあげるとすれば、そ
れは日焼けに注意することです」と、
その作家の言葉を引用してある回答
者が書いています。
5. たくさん旅行をしなかったこと
これはPillemer教授の研究でみ
られた他の後悔です。「子どもが大
きくなったら、または定年退職を待
つのではなく、若いうちにたくさん
旅行をしましょう」と、同教授チー
ムの結論をまとめたニューヨークタ
イムズ紙の記事は推奨しています。
「旅行から得られるものは大きいの
で、他の何よりも優先して若い人は
旅行にお金を使うべきでしょう」と、
Pillager教授は述べています。
Quoraに回答を寄せた人たちは、
人生の早い段階で行っておきたい
旅行先のリストに関心を向けるべき
だという点に同意しています。「私
に関して言えば、これまでの人生で
今実感しているもっとも深刻な後悔
は失った時間に関することです」と、
ITマネージャー、Gary Teal氏は書
いています。「マチュピチュを見ず
して人生を終えてしまう可能性がま
すます高くなっているという実感が
あり、ショック、そして不安です」。
以上。
この記事を読んだ当初は、「そうか
も」なんて気にもなったのだが。
最近、観たDVDの文言で、ふと同調
するのに、迷いを生じた。
「なんであれ、成果をあげるには、
代償を伴う」というセリフだった。
DVDの内容にあったことである。
昔、魔物のとの大戦争で大活躍し
た魔法使いが戦争後、隠遁生活を
し、アルコール中毒で死んだ。
アルコール中毒状態の親父しか知
らないその息子が成長して、父親
の名誉ある活躍を聞いて、そんな
に偉い父親がなぜ、アルコール中
毒で死んだのかと問うたのだが、
魔法使いとして歴史に残る活躍の
代償がアルコール中毒者として、
子どもにしてもみれば、だらしな
い老後と死だったと答えた。
このDVD、3流の作品だ。
しかし、この一言は、胸に染みた。
誰かが言った。人生は最終的に、
プラスマイナス0だ。
言えることは、どれだけの振幅ある
人生だったかということかもしれな
い。
問題は、どのような活躍をし、どの
ような代償を払うのを「良し」とす
るかということだろう。
わたしの近隣に元校長がいる。
子供がアル中で、自殺をした。
近隣の者にも内緒で、内輪で
葬式をした。
その隣のアルミ缶拾いをして
いる男の奥さんが亡くなった。
ちゃんと、新聞で告別式の呼
びかけをして、通常の法事を
した。
この違いに、深く人生を感じ
てしまった。
1. 他人を喜ばせるために頑張り
すぎた
2. 無用の心配をしすぎた
政治家は、このようなことを厭う
ては、なりたたない。
1. 他人を喜ばせるために頑張りす
ぎた
というが、タレントもアーティストも
これができなければ成り立たない商売
だ。もちろん、商売だって、そうだ。
自分が可愛すぎては、飲み屋のママさ
んだって、無理なはなしだ。
4. 健康に無頓着だったこと
これだって、有名人であれば、致し方
ないものがあるのではないか。
5. たくさん旅行をしなかったこと
これだって、ノーベル賞級の才能にと
っては、望めるものではないはずだ。
わたしは、少々好きだが、無い才能
に拘りすぎた。
そういう意味では、失敗だったと思
わんこともない。
しかし、わたしは、技術系ではなく、
大学の経済学部なんかに進学してい
たら、あの当時の左翼運動にのめり
込んで、人生を棒に振っていたかも
しれないと思うと、3・4流の人生
でも、ゴールまで辿り着いたのは、
幸と評していいのではと思ったりせ
んこともない。
だから、少々の後悔は是としなけれ
ばと思ったりするのだ。
おそらく、人生の終わりに全く後悔
しない人間は、後悔しないことが後
悔というしかないかもしれない。
しかし、そのような不幸な人には、
大抵の人が出会うことはないのでは。
例外があった。
ファミリーヒストリーという番組が
ある。
矢野顕子のお母さんが亡くなった。
その葬式のお礼状を、本人が生前
に、書いた。
その内用にこんなに見事な人生が
あるものかと、打ちのめされた。
これほど、堂々と死んでいけるもの
かと。
ところ、塩野七生のローマ人物語を
読んでいる。
多種多様な登場人物が出てくる。
後悔なく人生を終える人が、なかな
か見当たらない。