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リタイアーのよもやま話

神様の褒美

2011-05-01 12:02:25 | 日記

今回の世界フィギュアで、いろいろと思うことがあった。

SPしか見てないが、安藤美姫と他選手との演技の格の違いで
ある。

前回の演技で、金妍児の演技に魅了され、浅田真央とのあまり
の差にショックを覚えたが、今回、違う意味で、ショックを覚えた。

安藤美姫と金妍児の演技の差にである。

表現を通して感じられた成熟した女性と女の子の差に愕然とした。


浅田真央と金妍児の演技の超えがたい差について、ショックを感
じた時は、フィギュア選手として、埋めがたいセンスの差について、
ショックを覚えたのである。

今回の安藤美姫と金妍児の演技の差に、どんなに才能があっても、
年齢を超えては、表現することができないものがある。

というものを感じてしまった。


今回の金妍児は、燃えつき症候群に陥っていると思っている。
そのため、コンクールの場に戻ってきただけでも賞賛すべき
だろう。

このような心理状態で、彼女の本来の演技からすれば、多いに
不本意な演技なったのはいたしかたないだろう。

そういう意味では、試合としては、安藤美姫の名演技とはいえ、やはり
「敵失」の優勝となった。

しかし、それでも、安藤美姫の選手としての評価が落ちるものでは
なかろう。

というのは、安藤美姫4年ぶりの優勝ということであるが、わたしは、
実は、彼女がそのまま消えていくのかと気がかりであった。

ここ数年、浅田真央と金妍児村の優勝争い、鈴木明子の復活、上村
佳菜子の台頭と、安藤美姫の影が薄くなってきたからである。

このような状況にあって、自分の時代が終わったと落ち込んでも、
不思議でないと思ったからである。

しかし、この苦しい状況のなかで、彼女は変身してきた。
そして、その方向性に着実に結果がついてくるようになって
きた。

その結果の優勝である。

この苦しい状況に、スケートを捨てることなく、精進できた彼女の
スケートへの情熱と精神力に、燃えつき症候群になった金妍児村の
不本意な「敵失」は、チャンスとして彼女に与えられたと感じたの
である。

「神様のご褒美」と、安藤美姫は言ったが、それだけの情熱に対して、
神様は、微笑んだのだろう。

彼女が、幸運を引き寄せるに値する努力をしたことに、賞が与えられた。

いろいろと人生を感じ入った、今回のフィギュアであった。


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