消費期限終了

リタイアーのよもやま話

確定申告

2014-02-14 21:49:05 | 生活

確定申告の季節である。

今年の1月末は、天気が良かったことと、
病院がインフルエンザで、長居できなかった
ということがあって、バイクで遠出をしてし
まい、申告の作業が遅れぎみかと?気にかけ
ていたが、ほどなく、提出の見込みがついた。

しかし、今年は、少し欲張って、ひと工夫した
ので、2,3日提出するのをのばした。

 わたしが、確定申告をするようになったのは、
父親が病気で寝たきりになったからである。

元職場の同僚は、退職してからはじめるので、
わたしは、数年早くなっている。

わたしが、父親の申告をやりだした頃は、ま
だ、インターネットが、対応していない時代
だった。

わたしは、事務作業が苦手で、特に手書きの
作業が入ると、もうだめである。

手書きの事務作業になると、全く、集中しな
いものだから、脱字・誤字ばっかり書いて、
いつまでも作業が終わらない。一カ所直した
ら、別の場所で、ミスをと、繰り返すのであ
る。

なかなか仕事が進まず、そのうち追い詰めら
れ、気が狂いそうになって、作業をすること
になる。

税務署で、書類を何部ももらってくるのだが、
恥ずかしい思いをしたものだ。

 

しかし、時代は、進んだ。

ネットで、確定申告の作業ができるようになっ
たからだ。

やっと今年あたりから、作業中の戸惑いがかなり
少なくなった。ネットのソフトも良くなったよう
な気がしている。気のせいかな?

もし、収入が年金だけだったら、こんな簡単
なことはない。ネット上の作業だけで済むか
らだ。

ただ、わたしの場合は、父親がちょっとばかし、
不動産を持っていて、一手間余計にかかるので、
ネットだけでは、作業が完了しない。

それは、不動産所得用の収支内訳書を書く作業
があるからである。

このなかで、
〇不動産所得の収入の内訳や〇減価償却費
の計算、〇修繕費の内訳

等についての記載作業がある。

これが、字が小さく、枠も小さく、退職者の
老眼と動かなくなった指先では、とてもじゃな
いが、拷問に近い。とにかく、心労である。

 

最初は、手書きで疲労困憊していたが、その辛さ
から逃げるために、いつしか、パソコンで処理
することを覚えた。

昨年まで、〇不動産所得の収入の内訳や
〇修繕費の内訳の箇所については、エクセルで、
様式をまねして作って貼り付けをして、かなり
楽してきた。

今回、思い立って、〇減価償却費の計算の表も
作ってみようとした。

しかし、どうも思うようにならず、諦めかけた
が、手作りの〇不動産所得の収入の内訳の表を
見ているうちに、この表を流用できることに気
づいた。

それで、早速作り直す作業をやってみたところ、
なんとか、それらしくできた。ちょっと強引な
感じもするが。

一番、戸惑ったのは、この表には、①のように
〇で囲まれたカタカナのイロハニが使われてい
る点であった。

というのは、エクセルにはそのような文字がない
のである。


そこで、描画機能を使って〇を作り、その中に
イ、ロ、ハを入れ込むことにした。

なんとか、それらしく、〇付きイロハを作ること
ができた。

 

表を作成する時に、コンピュータに様式をダウン
ロードして、印刷し、その表の枠をパソコンのディ
スプレイ上のエクセルに移していった。

ただ、この時に、パソコン上のエクセルは、はっ
きりメモすれば良かったが、100%ではなく、95%
くらいだった。このへんの一工夫が必要だった。

そうしないと、印刷した時に、同じサイズになら
ないのである。

とりあえず、なんとか、実際の様式とほぼ同じの
表を作ることができ、気の遠くなるような小さな
文字を書かなくて、すむようになった。

ラッキーである。


これで、来年の確定申告は、一段とノンストレス
で、作業できることになった。

今回は、もうひとつ、成果があった。
わたしの名前が旧漢字になっている。

これが、ネット上で作業すると出てこない。


そこで、パソコン上で、手書き入力パネルで
旧漢字のわたしの名前をだして、ワードに出力
し、それを、ネット上の申告書に張り付けた。

なんと、うまくいった。やっと、こちらも
手書きから解放された。

 

このような快適な作業状況になって、ふと気づ
いた。

これって「人間万事塞翁が馬」ではないか。

 ということである。

 

もし、あの時、わたしが不当人事にあってい
なかったら、このような力を身につけること
はなかったかもということである。

もしあの時、不当人事で、遠い南の島の猛烈
に職員の入れ代わる職場に放り込まれていな
かったら。

そこで、一番やりたくない仕事で、押しつぶ
されそうになっていなかったら。

わたしが、ブラックリストの一員だという負い
目を背負うことがなかったら。

Et cetera

あの日々が、わたしの人生の転回点だったの
かもしれない。

その職場で,仕事におわれ、パソコンワープロを
打つために、私費でパソコンを購入し、使いだ
した。

その後、次の職場で、わたしはマックとであった。

遊休化していたマックでコンピュータミュージッ
クはじめだした。

そのうち、仕事におわれ、私費でエクセル買い、
インストールし、使いだした。

そして、パワーブックを2台購入することになった。

2台で120万円くらいだ。

その金額が大きすぎて、わたしは、パワーッブッ
クを購入したことを口にすることはできなかった。

振り返ってみれば、ワープロ、パソコン、そのソ
フトに膨大な散財をしたものだ。

しかし、今、その日々で得たノウハウが、我が身
を助けている。こんな日々がくるなんて、と思う
ばかりである。

しかし、それも、はるか昔の不当人事で、遠い南
の島に放り込まれたあの怒りの日々があったれば
こそとなると、そこに、えも言われぬものを感じ
てしまう。

人生って、なんだろう。