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リタイアーのよもやま話

二輪よもやま話ー21

2012-01-28 23:46:33 | 日記

二輪よもやま話ー21

走行距離が、やっと、1000㎞を越して、オイル交換も済んで、
ほっとしている。

思うに、スピード感がこんなにも違うものかと、びっくりして
いる。

スクーターの時速50㎞から、緊張している。
わたしの感じ方では、車の時速80㎞くらいに感ずる。

だから、この原付二種で、スピードの勝負の話しが出てくる
が、わたしの体力では、時速80㎞以上のスピードが出る、出ない
のの比較なんて、実質的に無意味である。

恐ろしくて、出せない。

ビッグスクーターだったどうなんだろう。

このリードは、80㎞を超えると、リミッターがかかっている。
という話しだが、スタートからその80㎞までは、スムーズに
スピードがあがっていくということもあったので、スピード
に関する執着は、無意味なようだ。

PCXが、時速60㎞あたりで、一度、リミッターがかかったように
なる方が、ストレスになろう。

また、シグナスが、走行中一度をスピードを落として、再加速
する時に、なかなかスピードがあがらないという話しもあった
が、やはり、こちらの方が、ストレスになるかも知れない。

ところで、どういうわけか、このリードのエンジンの音が、
乗るたびに、違う。

勝手に、きれいな音で、スピードがあがっていく時もあれば、
リミッターがかかったようになり、スピードが上がり辛く、
音も汚くなる時がある。どうしてだろう。不思議だ。

若い時は、車にのって、スピード感に酔う気質だったが、
もう、無理だ。

スクーターのスピードが、周囲の車の流れにつられて、あがり
っぱなしになると、疲れ方がひどい。

そのうち、走行していること自体、辛くなって堪らない。

だから、スクーターのスピードは、可能なかぎり、時速40㎞
前後で、運転した方が、不用意な緊張はしなくて済むし、
風景を見るゆとりもでてくるので、好ましい。

周囲の状況を見て、どうしても、スピードをあげる場所でない
かぎり、ゆっくりしたスピードで。

その方が、疲労感のないツーリングになる。

時折、時速30㎞くらいで、呑気に走ることのできる人が、
いるが、実のところ、わたしのような年齢になると、
そのような呑気な走り方がふさわしいのかもしれない。

二輪と四輪の走行中の気分は、やはり、臨場感の違いである。

二輪と比較すれば、四輪は、ソファに乗って、移動している
ようなものだ。姿勢的にも、シートの背もたれ部分に寄り
掛かって運転している。普通に運転している分には、二輪に
比較して、気が緩んでいる。

四輪の視野なんて、中望遠のレンズで、水平方向に回転
して見ているようなものだ。ある意味で、穴蔵の中に
いるようなものだ。

その点、二輪は、水平・縦とも自由な視野をもっている。
そして、風景の中の一部としての存在感を感ずる。

走行中の違いには、いろいろとあると思うが、わたしが、
一番感ずることは、重心の動きだろう。

ジェットコースターに乗っているような感覚に違い。

二輪がわたしを面白がらせる最大の要因にひとつは、
カーブを走行する際のこの重心の変化だと思う。

とにかく、面白いのである。感覚的に。

それから、視点の位置がある。

わたしのカローラワゴンは、車高が低い、今風の車
ではない。

穴蔵にいるようなものだ。

だから、二輪に乗ってみる風景は、「見渡している」
という感覚だ。それだけに、一段と視野が広くなる。

だから、余計、臨場感が、四輪とは違うことなる。


ニューズウィーク 2012年経済代予測に、「建築界ディー
バの不思議ワールド」という記事があって、次のような
興味深い文章があった。


ハディド自身は旅を愛し、旅先で出会う驚きや興奮を人々と
分かち合うために制作に取り組んでいる。奇抜な構造は「人
々が世界を今までとは違ったものとして体験する」ための
手段だと。


以上。

わたしの県は、小さい県だ。そこに、本土や外国の観光客が
くる。

県は、観光立県とは言うが、到来する県外や外国の観光客の方
が、観光資源が豊かではと思っているので、なんとも複雑な
気分でいる。

とは、言うものの、観光客からすれば、わたしにとって、日常
的世界でも、それなりに非日常的なものを感ずるのだろうと
思うと、わたしも、この日常的な世界を観光客の「目」で、見
渡し、非日常的な世界にしてみたいものだという気持ちになる。

基地もあるので、若い兵隊もいて、わたしが病院に向かう
途中、結構すれ違う。

このアメリカ兵にとって、この小さい島で、青春の一時を
過ごすのだが、この狭苦しい空間で、何かしら、旅先の
思い出をつくるかと思うと、やはり、彼らの視点に立てば、
わたしは、わたしの日常的な世界に、何か発見できるのでは
と、思われたりしてやまない。

わたしは、今、リードで、農道や旧道、路地裏、旧市街地
を走り回っている。

ハディドではないが、スクーターで走り回りながら、出会う
驚きや興奮に期待している。

老親を抱えて、身動きの不自由な生活にあって、ささやかな
時間をひねり出しては、わたしの日常的な空間に、新しい発見
をと。

わたしが、スクーターを乗って走り回ると、けっこう行き止まり
にぶつかる。

原付二種のリードは、重量が114㎏である。200㎏を超すビッグ
スクーターからすると、そのような行き止まりでの、身動き
の軽さは、重宝である。

わたしが、この狭苦しい空間に、どれだけの「驚き」を探し
だせるのだろうか。

楽しみにしている。