森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

毎日放送と朝日放送の番組

2006-08-22 23:54:30 | 林業・林産業

昨日、コメント欄で告知のあったとおり、毎日放送(MBS)が、夕方のニュース番組「VOICE」の中の特集で、森林問題を扱った。昨日が違法伐採、今日が国産材問題。

 

さて、見ようとしてびっくり。なんと同じ時間帯に朝日放送(ABC)のニュース番組の中でも森林問題を取り上げていたのだ。こちらは割り箸と森林。なんとまあ、不思議なバッティングだ。おかげで私は両方見るため、テレビとパソコンを使って録画セットするなど大変でした(笑)。

 

せっかくだから、寸評をする。

 

毎日放送の方は、昨日の違法伐採問題は、また別に取り上げるとして、今日の分。国産材が売れない状況の中で新しく起きている動きとして、立木販売制度sound woodsと無垢材を扱って業績を伸ばす材木店を紹介した。その内容は、ちょっとできすぎている気がした(^^;)。
というのも、どちらもお客さんが出来杉、いやデキすぎなのだ。立木を自分で選んで家を建てようとする施主の興奮気味の喜びよう。無垢材の家を建てた人も、無垢材ゆえに柱や梁が割れてきたり曲がってくることを、かえって自然だ、素晴らしいという。

こんな人、実際は少数派でしょう。ほとんどの人は、木が割れて音をたてたら、すわっ、欠陥住宅だ! とクレームをつけるだろうし、家を建てるために森へ行きましょうと言っても「きつい」「面倒だ」と渋るのがオチだ。
つまり紹介されたケースは、少数派のユーザーであり、ニッチを狙ったビジネスなのだ。

木の特質を知らず、面倒なことを嫌う施主を、どのように説明して納得させるか、施主の特性に頼らず、誰にでも興味を持たせて巻き込んで多数派にすべきだ。本当に国産材を売れるようにするためのシステムに進化させられないかと感じた。方法はあるはず。

 

 

朝日放送の分は、がっかり。これまで放映済みの森林・割り箸関連の番組映像を切り貼りしたものだったから。中国が値上げしたから100円ショップの割り箸の本数が減ったとか、間伐材の割り箸を普及しようとする樹恩ネットワークの試み(もっとも映像は、材料は間伐材ではなく端材だったけど)など。
中途半端な説明で、日本の森林事情と中国製割り箸の値上げの因果関係がわからない。一般の人は理解に苦しんだのではないか。

 

ちなみに両方に言いたい文句は、「安い外材に押されて」という意味の言葉がナレーションに使われていたこと。安くないって。もう

 


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