4月29日の平城遷都祭の際、上空を飛行船が飛んでいた。
眺めていると、風に煽られてかなり揺れている。乗っている人々は大変だろう。
それでも、ふんわり浮かんで上空を旋回しているのは気持ち良さそう。飛行機とは違った良さがある。
ところで、飛行船を林業に利用する話をご存じだろうか。欧米では実用化しているらしい。飛行船なら伐採現場の上で止まって、原木をゆっくり持ち上げられるだろう。搬出に使うと便利だというわけだ。ヘリコプターもホバリングするが、持ち上げられる重量に限界があるし、燃料代が高くつく。
残念ながら日本では、行われていない。以前、高知の有志グループが試みたが、採算が合わないことがわかって打ち切った。
ところが、今度は島根で研究されている。「新世代気球架線システム構想」である。具体的に研究しているのは東京の技術者(NPOマイスター・プロモーション・ネット)だが、島根県で試そうとしているのだ。すでに机上計算では可能と出ているらしい。
こちらは、正確には飛行船ではなく気球で、それも人が乗らない係留気球を使う案らしい。これで原木を持ち上げては無線操縦で集材地に運ぼうというものだ。
ただ、最初にセッティングするコストが馬鹿にならないため、たしか100ha程度の伐採地が集約されないと赤字になる計算だった。ヘリより安いが、集約した森林を用意するのが大変かもしれない。
でも、平城宮跡の青空は気持ちよさそうだよ。
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