昨日の記事は、かなり酔っぱらって記したので、後でヒヤヒヤ読み返したが、木を小さくすることで思いついたのが、分子レベルの話。
実はすでに研究は行われている。
木質の接着成分であるリグニンを分解すると、残るのはセルロースなど繊維類。これがパルプだ。当然、紙の材料である。
一方、セルロースだけを分解すると、リグニンが得られる。これまでリグニンは、さらに分解してベンゼン核を持つ高分子化合物とするか、燃料にしかならなかった。しかし、リグニンそのものの利用法が開発されている。
実は取り出したリグニンをパルプに染み込ませると、再び木質となる。たとえばトイレットペーパーを水に溶かして紙粘土のようにしてキリンさんの人形を作り、そこにリグニン溶液をたらせば、あらびっくり、木彫のキリンさんが出来上がり!
というようなこともできる。
この再生木材を「りぐぱる」と名付けて実用実験が進む。実験室では完成しているが、現在は実証プラントで実用化の道を探っているようだ。
ちなみに分解したセルロース類は、でんぷん・糖類となる。
http://www.nishigaki-lumber.co.jp/him/24/01_5.htm参照
これが産業ベースに乗れば、林産業は大きく変わる。間伐材どころか枝の切れ端でも何でも木質物なら何でも分解してリグニンと糖類を取り出す。どちらも溶液化が可能だし、かさばらないから簡単に輸送できる。パルプは再生紙から取り出してもよい。
木製品はパルプで成形してから作るようになり、糖類は食品産業に使える。
りぐぱるの製造工程は、プラスチックの成形と同じようなものだ。
ものすごいリサイクル産業が育ち、山村活性化となる……かもよ。
ところで森コロも読ませて頂きました。木の利用とは何の関係もない感想ですが、実家の庭に屋根を超す程度のコウヤマキが3本あり、古代のコウヤマキの利用を興味深く読みました。よい木材なるんだと思うの同時に、植林には向かないようなので今後利用されることもないのかと寂しくも思いました。庭木にいい木です。成長は遅く、手入れをすればきれいな円筒形(先に行くにしたが細くはなりますが)になります。
でも、腐りにくいというのは本当に棺桶に向いていたのかどうか。地中に埋めるにしても早く土に還る方がいいと感じるのは私だけ?
リグニンを取り出すのは、高温も高圧もいらないから、プラントは小規模ですむはずです。ただ木を小さく刻む施設はいる。それにリグニンをりぐぱるとして使うシステムがないと、リグニンと糖ばかり生産しても広がらない。
理論と大量生産は別だんだなあ。
とても尊敬しました。早く一般に普及して欲しいなあ。と思います。
売られたらそく買います^^
頑張ってください☆
「りぐぱる」はすごいですね。
でも、リグニンが不足しそうな...。
天然からの抽出以外にも安価な化学合成っていうのも研究してほしいですね。
でも5年たっても商品化されないなあ……。
りぐぱるは木質から取り出すから価値があるのであって、化学合成なんかしたら何の意味もありませんよ。不足するわけないし。