昨夜(4月19日)のNHK「クローズアップ現代」では、日本の林業事情が取り上げられていた。森林復活?と題して、活況を呈しはじめた国産材の現場と、その問題点を紹介していた。
しょっぱなから「安い外材」を連発し、皆伐を悪とする論調だったのでうんざりしたが、全体としてはよくまとめていたのではないだろうか。途中で木材の値段が国産材と外材で逆転したことも説明していたし、コメンテーターの遠藤日雄・鹿児島大学教授が、注釈を入れて間違いを正していた。「スギは世界一安い木材」という発言には、ちょっと驚いたが。
また、乾燥していない国産材が、建築材としては欠陥材扱いされる様子も描いている。あれを見ていたら、私も国産材で家を建てたくなくなる。
それにしても、熊本の100haを越える大面積皆伐・再造林放棄の現場は、聞きしにまさる。単に広大な皆伐というだけでなく、フォワーダによるひどい作業道が山肌を破壊している。やっぱり、アレじゃいかんだろう。視聴者の中には、林道は自然破壊、林業が盛んになったら森林が荒れると思った人も少なくないのではなかろうか。
国は、間伐推進に血道を上げて、それで美しい森林づくりを唱えているが、禿山よりは無間伐林の方がマシ。再造林放棄問題にも力を入れてほしい。だいたい熊本は、松岡農水大臣の地元だぞ。
ところで、このプログでクローズアップ現代を紹介するのは、3度目である。案外、相性がいいのかも。
どんな抜け道使ったか、NHKには追求してほしいですね。
3年間再造林しなくても、「これからするところだ」と言えば通じるのか。100haでも皆伐率20%と主張しているのか。
行政側は、どう判断したのか。そもそも伐った業者の名前も出してほしい。
森林計画、森林施業計画、長期的な視点に立った響きがあります。
法が改正されたのか知りませんが、パラグライダーが飛行の妨げとなる小面積の木々を無許可で伐採したことが警察沙汰(森林法違反)となり、広大な面積が皆伐されていることが全く問題とされていません。手続きの問題ではなく山を守るためにの法律であるはずなのに、法を運用する行政に問題があります。
その点をどのようにクリアしたのか。
まさか○○大臣の地元だから…ということはないと思いたいが。
遠藤教授も「これは例外では」と発言していましたが、ちょっと異常に感じましたね。
大きな販売先があり事前に販売価格が判るようになれば、それに見合う施業方法をとれば良いことになります。紹介された皆伐地は当然の結果です。そして今後この様なことは増えてくると予想できます。
皆伐の面積規制などを行わなければなりません。
再造林放棄など二次的な問題です。
小規模な皆伐であれば放置しても問題がなく、大規模な皆伐であれば再造林してもなにも解決にはなりません。
再造林の仕事を森林組合の当てがはずれることがあるかもしれませんが。