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私の勘違いでした。ヘウォンの母ミョンジュは出所して既に時間が経っていたんですね。
なのに、どこに住んでいるかを娘に知らせることなく、別々に生きているようです。
そんな母と、年に2度、会話もなく食事をし、そのまま別れるというのが恒例となっていたようですね、ヘウォンは。
別れた直後ヘウォンが振り返ると、いつもミョンジュの姿は既にありませんでした。歩くのが早いのか、姿を消すのが早いのか。
それにしても、ミョンジュといい、ミョンヨといい、なぜいつもサングラスをしてるんでしょう。ミョンジュの場合は、理由がすぐに明らかになりますが・・・。
取り調べで、ミョンジュは、夫を殺してしまったと自ら告白しました。過失致死で済みそうだったにもかかわらず。
長い間、彼女は夫の暴力に耐えて来たのです。
サングラスの意味がここにありました。顔の傷を隠すためです。
服役している間、ミョンジュは娘ヘウォンの面会要請を拒否し続け、手紙すら送ってこなかったようです。
たった一度、祖母のお葬式の時、係官に連れられてやってきただけ。その時も、ヘウォンに言葉一つかけることはありませんでした。
面白いのは、ミョンジュに対するミョンヨの態度。あれほど言いたい放題で、自由だったミョンヨが、姉ミョンジュにはかなり従順なんです。
完全に力関係で負けてる感じ。
今回、突然嫌ってた実家に帰ってきた理由が、ヘウォンもミョンヨも分かりませんでした。
何か理由があるに違いないと思えるのですが。
3人で食事をしながら、さりげなくミョンヨが帰ってきた理由を問いました。
でも、“何ですって?”というミョンジュの一言で返答を断念し、黙り込んでしまいました。
ミョンジュは学生の頃、村では評判の美人でした。だから今でも覚えている人が多いのです。
ウンソプは、何人もの人に、ミョンジュの帰省を聞かれたことでそれを認識しました。
どんな男と結婚するんだろうと、皆噂していたんだとか。
そしたら、意外にも一番熱心に気持ちを伝えた男と結婚したんだ・・・と、ウンソプの知り合いで本の仕入れ先のパク・ヒンドルが言いました。彼もまたミョンジュに憧れていた一人だったようです。
幸せに暮らすと思ってたんだが・・・とパク・ヒンドルは言いました。
母とミョンヨとの食事会は、やはり会話も少ないうちに終了。そのまま別々の方向に別れた3人です。
この時も、振り向いたら既にミョンジュとミョンヨの姿はありませんでした。
ヘウォンは花屋に寄り、椿を買いました。亡き父の好きな花だったようです。
その花屋の前にあるカフェに、ウンソプとボヨンの姿を偶然見つけました。
ウンソプが、約束があると言っていた理由がこれか・・・とヘウォンは思いました。
あまり良い気分じゃありません。
ヘウォンは思い出しました。
高校時代にボヨンがウンソプを好きだったことを。
ウンソプの隣にヘウォンが偶然座っただけで、ボヨンの好きな人をヘウォンが奪った・・・なんて噂を立てられたこともありました。勿論、嘘ですが。
むしゃくしゃした気分でペンションに戻ったヘウォン。
そこにいたミョンジュに苛立ちをぶつけました。
「何故ここに来たの?用も無いでしょうに。」
一方的にキツイ口調で話すヘウォンに、ミョンジュは反対に聞きました。私と喧嘩したいの?と。
結局、ミョンジュは、帰ってきた理由を話さず、ヘウォンには関係ない事だからと言うだけでした。
ヘウォンはこれまで母に何度も“あなたには関係ない”と言われて来ました。
そうやって何も話してもらえないと、ヘウォンは母にどんな質問をし、どんな会話をすればよいのか、分からなくなってしまいました。
今だって、どこに誰と住んでて、ヘウォンと暮らさないのは何故なのか、父を本当に殺したのか、その理由は何なのか、たくさんの疑問はあるけど、何も質問出来ないのです、ヘウォンは。
自分だって苦しかったし死にたかった、私の何がいけなかったのか泣いて問いただしたかったけど出来なかった・・・とヘウォン。
問いただす人がいなかった、誰も私のことを気に掛ける人はいなかったから・・・と。
翌朝、ミョンジュはウンソプを見かけて声をかけました。
ミョンジュは手紙の束を差し出しました。パク・ヒンドルに返してほしいと言って。
伝言もあるんだけど・・・とミョンジュが言いかけると、ウンソプがそれは出来ないと言いました。
「いい話じゃないですよね?この手紙だけ承ります。」
ミョンジュは頷きました。
行きかけたミョンジュがふと振り向いて聞きました。会った事ある?見覚えがあるんだけど・・・と。
ウンソプは頷きました。
もうずいぶん昔の事でした。ウンソプが10歳の頃、バスターミナルで偶然会ったのです。
その時もミョンジュはサングラスをかけていました。
その様子が珍しいということで、ウンソプが彼女をしげしげと見つめていたのです。
「綺麗な人は目も綺麗な気がする。」
と、ウンソプが言うので、ミョンジュはサングラスを外して見せました。
彼女の左目の辺りには赤黒い痣が出来ていました。
驚いて声も出なかったウンソプ。
でも、この話を聞かせたヘウォンから、綺麗だった?と聞かれ、答えたのです。
「綺麗だったよ。」
ウンソプの心遣いです。
ヘウォンは少し気持ちが軽くなったようです。
だから、ボヨンと一緒の所を見かけたと正直に言いました。
ボヨンは、ヘウォンと昔のように親しくしたいから、協力してほしいとウンソプに持ち掛けたのです。
ウンソプは何と答えたのでしょう。
この話を聞いたヘウォンは言いました。
「私の気持ちも尊重してくれないと。仲直りしたくない気持ちも認めるべきじゃ?」
ウンソプはヘウォンの意見に納得しました。
気分がイマイチな様子を感じたウンソプは、映写機で映画を見せました。
これが「ラブストーリー」なんですよ
スンウssiとソン・イェジンさんがダンスパーティで会うシーンが結構長く映っていました。
楽しそうに画面に見入るヘウォンの横顔を、ウンソプは見つめていました。
ミョンジュは山に入り、一本の木の根元に椿の花を置きました。お酒もかけました。
亡き夫に声をかけました。
その日は、夫の誕生日だったのです。
そこは、夫からプロポーズされた場所のようです。自分の誕生日にプロポーズしたのです、ヘウォン父は。
恋しがっているようではありません。自分の不幸が始まった日だと呟きました。
ある夜、書店に一人の男性がやって来ました。偶然です。
オ・ヨンウという高校時代の同級生です。
ヘウォンの事をすぐに気づきました。
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