ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

今年の尾瀬は異常な寡雪 4/4 ――― 山小屋関係者が続々入山。楽しみながら戸倉まで歩きました。

2016年05月15日 | 雪山/尾瀬

2016/4/18  今日は下山の日です。
今回の山行は中日に平ヶ岳ピストンを予定していたのですが、その日は悪天候予報でしたから、不完全燃焼確実な予感がありました。他にもひとつふたつの事情が重なって、平ヶ岳登頂は初日の段階で諦めざるを得なくなりました。
しかし、何が幸いするか分かりませんね。寒冷前線通過後の午後からの好天を利用した尾瀬ヶ原散策がとても感動的なものになりました。広い尾瀬ヶ原を僕たち二人で独占できたのです。

ですから、幸福な充実感を抱きながらこの日を迎えることが出来たのです。 


▲S君の作ってくれた朝食は何だったのか、忘れてしまいました。子供のころからのS家の定番食べ物だったとか、そう説明されたような記憶もありますが、それがこの朝食だったかどうかは分かりません。お餅が入っていたような。7:04ころ。


▲のんびりと出発です。ふた晩お世話になった山小屋の軒の下に感謝して元通りにしておきます。8:20ころ。


▲下山日が好天なのも心地よいものです。8:25ころ。


▲初日よりも木道の雪が消えているようです。8:55ころ。


▲シカの足跡が残されていました。でも、少し変でしょ? ふたつの蹄(偶蹄目ですから)が開いています。S君の解説では、滑りそうだったので指(蹄)を開いて踏ん張ったのだそうです。9:04ころ。

写真には撮らなかったのですが、鳩待峠へ登っている途中、山小屋の方々が続々と入山していました。その中に竜宮小屋の関係者もいたのですが、その方が言うには「こんなに雪が少ない尾瀬は初めてだ」と言います。50年近くの体験からの発言です。GWはもう予約いっぱいで、竜宮小屋はその立地ゆえに写真を撮る人が多く泊まるのだそうです。彼らは朝夕は外で撮影し、昼間は寝ているのだとか。


▲この木道に貼られたゴムの網も来た時よりも多く現われています。9:44ころ。


▲鳩待峠到着です。9:57ころ。


▲いつもならここで終了なのですが、今日はここからが大変。9:58ころ。

戸倉へ向かって車道歩きがスタートです。


▲タテハチョウの仲間です。調べてみるとエルタテハのような気がするのですが・・・・ こんな時期に飛んでいるのですから、成虫で冬を越したのでしょうか? 10:49ころ。


▲津奈木橋まで来ました。まだまだ先は長いです。ここでしばし休憩。11:25ころ。


▲津奈木橋のそばで休憩していると、「ツナギ」という小さな湿地がこの近くにあることに気づきました。そこで行ってみることに。林道を入っていくとその終点から木道がスタートしていました。11:42ころ。


▲湿原と言っても、尾瀬を見た後ではさほど湿原っぽくありませんね。乾燥化も進んでいるようで笹原になってしまっています。11:43ころ。


▲閉まっていますけれど、立派な建物がありました。「東京電力自然学校」の看板が掛けられていました。トイレもあります。ここがいちばん奥です。戻ることにしました。11:45ころ。


▲笠ヶ岳2057.5mですね。11:48ころ。



▲津奈木橋から再び歩き始めました。途中車道の横に湿地があり、ミズバショウが満開です。12:12ころ。


▲同じ湿地に写真の卵が産み付けられていました。S君が※◆♯ガエルだと、教えてくれたのですが、忘れてしまいました。ネットで調べてみました。おそらくヤマアカガエルなのではないでしょうか? 12:13ころ。


▲車道下には笠科川が流れています。その支流の小赤沢の出合が見えて来ました。笠科川流域の沢にも入渓したいものですが、小赤沢も候補のひとつです。12:20ころ。


▲中央部分に見える支流の出合。この支流は大赤沢です。市川学園山岳OB会・佐藤勉編著の『帝釈山脈の沢』には「赤沢」とだけなっていますね。12:26ころ。


▲車道すぐそばの木に洞(うろ)があり、以前の鳥の巣の跡が見えます。S君によれば、この洞はとても条件の良い場所で今年も絶対に鳥が巣を作るはず、と言っていましたね。13:23ころ。



▲ヤドリギがたくさん生えていました。13:44ころ。


▲あのゲートを通りすぎました。今日も工事関係の車が入っていきます。13:48ころ。


▲戸倉に着きました。車を停めてある場所へ急ぎます。14:06ころ。

寄り道をしたり、休憩も充分取りながら鳩待峠から戸倉まで歩いて戻って来ました。4時間ほどかかりました。でも、それほど大変ではありませんでしたよ。
S君は出張の多い仕事ですから、明日からまたすぐに出張なのだそうです。せっかくの休みを僕と山で過ごしてくれました。せめて今晩ゆっくりと家族と過ごそうと、彼はすぐに出発することを提案します。温泉に入らないのはそれほど気にはなりませんが、今回の山行の余韻に浸りながらS君と酒を酌み交わし(あっ! それは無理か。彼は運転だ。僕だって運転助手として・・・・)打上げの食事が出来ないことは残念です。でも、仕方のないことです。息子さんの話しを本当に楽しそうに語ってくれる彼の姿を見せつけられた後では、すぐの出発は納得ですね。

S君と約束を交わしました。
GWに再び尾瀬に来ようと。
僕はGWの尾瀬には雪山を期待して毎年のごとく来ていましたから、雪が期待できない今年のGWには来ても意味がないと、最初は考えました。でも、よく考えてみるとこんなに珍しい尾瀬は人生で一度しか味わうことが出来ないはずと、考えなおしたのです。
一方、S君一家はGWを毎年家で静かに過ごす決まりだったようです。息子さんはもちろんですが、まだ山慣れていない奥さんを、おそらくミズバショウもけっこう咲き始めているはずの静かな尾瀬に連れてきてあげたいと思ったようです。例年ならばミズバショウの季節は登山者が列をなして歩いていますから。
S君は奥さんを説得して、GWの尾瀬でまた会うことを約束してくれました。

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