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ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

日和田での岩トレ―――T口さんが一日で10本のルートをリードし、4級+もリード成功させました!

2016年12月09日 | 岩登りトレーニング

2016/12/6  T口さんと二人で平日の日和田へ岩トレへ出かけて来ました。
平日ですから、岩場は空っぽかもと期待に胸を膨らませていたのですが、けっこうたくさん人がいました。元気な中高年(まあ、僕もそうですけれど)がいっぱいです。

T口さん自身はどのような練習メニューを考えていたのかは聞きませんでしたが、僕の方から一方的に決めさせていただきました。それは出来るだけ数多くリードをしてもらう、というメニューです。

岩トレで達成すべき最低限の目標は「4級+のオンサイト能力獲得」だと僕は考えています。ザイルワークはその能力と経験に応じて自然と身に付くものと思います。

さあ~て、と言うわけで今日の目標は「最低8本、出来れば10本のルートをリード」というもの。

【1本目】3級


▲まずは男岩南面の右側を登りました。9:44ころ。

3級などというグレードは一般的な評価に準じますが、記されていないルートもありますし、明らかに間違っている(評価が甘すぎる、つまり、高グレード評価になっている)場合もけっこうあります。そんな場合は僕自身の評価をしています。


▲そのまま上へ抜けるのかと思っていたら、右へと回り込んで抜けるT口さん。9:48ころ。

今日は数多くT口さんにリードしてもらいたいと思っていますから、懸垂下降では降りません。アンザイレン(ザイルを結び合ったまま)した状態で、横の山道を歩いて下ります。

【2本目】4級


▲男岩のさらに右に付随するようにある岩場があります。通常は上のオレンジ色の線の右側を3本の木の場所まで登るのですが、そうではなくへっこんだ場所からスタートします。3本の木の手前から左の凹角を登るのです。10:19ころ。


▲へっこんだ場所から上へ戻るあたりが、このルートの核心部。10:21ころ。


▲3本の木の手前から左へ凹角を登ります。この写真の直後からT口さんの姿は凹角へ入りこみ見えなくなります。10:24ころ。

【3本目】4級


▲3本目は男岩南面の左端。最初のフェースがちょっと難しい。10:46ころ。


▲本当はもっと中間部分でも左端を登って欲しかったですね。最上部を登るT口さん。10:54ころ。

【4本目】4級+


▲4本目は男岩南面右の三段フェースルート。僕の個人的かもしれない限定を加えています。それは右のカンテをホールドとして使わないこと。そんなルールのもとではひょっとしたら5級-である可能性もあります。11:17ころ。


▲一段目のフェース乗っ越しがこのルート最大の核心部。11:20ころ。

一段目はかなり手こずったり、三段目ではいったん理由があって右のカンテの場所に移ってからフェースに移ったので、核心のホールドが楽に捉えることが出来ました。まあ、訳ありですけれどもリード出来たことには相違ありません。凄いです!

【5本目】4級


▲僕もこのルートは登ったことがありませんでした。写真でちょうどT口さんがいる辺りが細かいホールド、スタンスしかないフェースなのです。ここも4級はあるように感じました。11:56ころ。


▲最後は幅広のクラックを抜けます。ここも4級のムーブなのですが、もう数え切れないほど登っていますから、僕はもう3級くらいにしか感じなくなっています。12:00ころ。

ここでお昼休憩。午前中に5本登ることが出来ました。いいペースです。

【6本目】4級


▲4本目で登った三段フェースルートの際、掴んではいけないと限定したカンテ、そのカンテを存分に使ってカンテ沿いに登るルート。思いのほかバランスが嫌らしい。カンテ登りによくあることですが、体がドアスイングするんですよね。でも、T口さん、そんなこともなく簡単そうに登ってしまいました。13:01ころ。


▲カンテ最上部は簡単です。青空が綺麗ですね。13:04ころ。

今日は天気予報通り、11時ころから冷たい西風が吹き始め、急に寒くなりました。でも、このころは風が止みましたから、わりと暖かです。

【7本目】4級+


▲男岩西面の左側にあるクラックルートです。以前、T口さんは一回だけフォロウしたことがあります。その時は思いのほか楽にフォロウしていました。でも、今日はリードです。まだ今日のリードは無理かなぁ、と思っていましたが、とにかくチャレンジが大切です。
下部も4級+の核心部です。ちょっと苦労はしましたが、抜けました。写真はその際のもの。13:30ころ。


▲上部の核心部直前です。T口さんの左にある横に倒れたV字のクラックに入って抜けるのが、このルート。ここも4級+のムーブです。普通はクラックの奥にあるホールドを右手を捻るようにして突っ込んで、レイバックで登るのですが、T口さんは頭上のホールドを掴んで登りましたね。
初リードで登ってしまいましたから立派なものです。ちなみにK藤さんもリードしています。13:38ころ。


▲毎回、僕がフォロウしているのですが、T口さんが確保している場所をそのまま通過して、僕は安全な場所まで来ます。そこで撮ったT口さんの姿。だんだんカッコよく見えて来ます。13:51ころ。

【8本目】4級+


▲男岩西面の右端の、ほんの少し前傾しているフェースを次のターゲットに。いまT口さんが登っているルートより1mほど左なら4級くらいだと思うのですが、彼が登ったルートは少し嫌らしいですね。14:01ころ。


▲この写真の上の端あたりにテラス(松の木テラスとも呼ぶようです)があります。彼にはそこでピッチを切ってもらいました。その先はフォロウした僕が続けてリードして行きます。つまり、マルチピッチクライミングを経験してもらったということですね。14:06ころ。


▲2ピッチ目をフォロウしてくるT口さん。ここはもう岩場の上ですから歩いています。14:26ころ。

【9本目】4級

女岩西面の左端にあるチムニールートを登りました。
写真は撮り忘れました。

【10本目】4級~4級+


▲女岩南面のコーナークラックルート5級の左のフェースを登ってみました。細かいホールドです。14:55ころ。

【11本目】5級+、5.7


▲最後に男岩西面のアンダークーリングルートに挑戦しました。登れなくて当り前のルートです。チャレンジする気持ちがすごいですね。案の定、何度も何度も墜落します。まあ、墜落しても1本目のプロテクションより上へは登っていませんから、ぶら下がるような感じで止まります。15:14ころ。


▲何とか核心のアンダーホールドを掴むまでは行きました。でも、ここから足を上へ運ぶことが出来ません。ここでも何度も何度も墜落して、ついには断念。15:20ころ。

この後、僕がリードを代わりました。僕も左腕が相当に疲労していたようで、アンダーホールドを掴んでも耐えられずに、2度3度、墜落しました。左腕の疲労も原因のひとつですが、右足のスタンスが決まっていないのも理由でしたから、そのスタンスを探して、見つけました! 小さなスタンスですが、決まります。そのスタンスを使って、さらに上へ足を運ぶことができ、リード成功。ひと安心です。

僕が上で確保態勢に入り、T口さんのフォロウを待ちますが、結局、フォロウ出来ずにT口さんは断念。まあ、今日のトレーニングで腕がパンプしていたのでしょうね。
このルートですが、ガイドブック等には日本のRCCⅡでは5級+、アメリカのデシマルでは5.7となっています。でも、僕には5級、5.6くらいに感じますね。
最後に僕が懸垂下降して降りて、今日のトレーニングは終了です。16時少し前だったでしょうか。

T口さんは今日の目標通り、MAX10本をリードしました。大したものだと思います。これからはさらに上を目指してください。とりあえずは4級+のオンサイト能力を確実なものにすることですね。


▲高麗川にはたくさんのカルガモが浮かんでいました。16:23ころ。

いつもの『しょうへい』は17時からしか開きませんから、飯能へ行くことにしました。いつもの大衆的な居酒屋さん『鳥千』(千鳥なのかなぁとも思いますが)へ。でも、閉まっていました。結局、駅ビル内のチェーンの居酒屋さんへ。
岩トレのこと、雪山のこと、今後のYYDのこと、ネパールのことなど、いろいろと話題も尽きず楽しいひと時を過ごしました。


寒い寒い、曇り時々ほんの少し小雨の中、日和田で岩トレをしました

2016年12月03日 | 岩登りトレーニング

2016/11/23  19日の土曜日にも日和田での岩トレを計画していたのですが、雨天中止になりました。今日は予報では飯能辺りは昼間は晴れ。気温は低く北風も強い予報だったのですが、晴れればさほど悪い天気ではありません。
でも、朝から予想外のぶ厚い雲。日和田に着くと、ほんの僅かですが、雨粒が落ちて来ることも・・・・
いつ岩トレが出来ないほど降り始めるか心配しつつの一日でしたが、結果的には大丈夫で、充実したトレーニングが出来ました。

本当は参加するはずだったI城さんは熱を出してしまったために欠席。4人でトレーニング。
まずは易しいルートでウォーミングアップ。T口さんとSS木さんは男岩南面の右端のルートでウォーミングアップとSS木さんのリード練習を行いました。一方、僕とS子も易しいルートへ。


▲まずは男岩南面の中央ルートへ。たくさんザイルがセットされていますから、僕は写真の左に写っているザイルのすぐ右側(登る際には左側)を登ったのですが、S子は通常のクラックルートを登って来ました。右の男性がS子が登り終わるまで下降を待ってくれています。10:36ころ。

その後、僕とS子は女岩の易しいルートでウォーミングアップ。


▲女岩から戻ってくると、T口さんとSS木さんの姿が見えました。男岩南面の右端の3級ルートの終了点にいます。11:30ころ。


▲T口さんが丁寧にいろんなことをSS木さんに教えてあげているようでした。11:47ころ。

僕は男岩の上へ来て、トップロープをセットしました。松の木ハングの上にトップロープをセットしたのです。ただ、松の木ハングを登ろうとしたわけではありません。その右の少し前傾した5級-程度のフェースを登ってみようと思ったのです。それに後で皆で松の木ハングにトライするかもしれませんし。
S子に確保してもらい、そのルートを登りました。意外と難しい。

その後、僕とS子はお昼を食べたのですが、人気の松の木ハングにザイルを張りっぱなしなのですから、気が引けます。昼食後、ザイルを外しました。


▲T口さんとSS木さんも昼食を終わり、4人で男岩南面の三段フェースルートを登ることに。
一段目の核心部で四苦八苦するSS木さん。13:32ころ。


▲T口さんは前回のチャレンジで「次は登れる」と語っていました。今日はこのルートをリードしてくれるものと僕は思っていたのですが、クライミングはそんなに甘くはなかったみたいです。一段目でなかなか体を上げることが出来ません。14:08ころ。


▲T口さんを確保するSS木さん。14:14ころ。


▲左手右手ともに所定のホールドを掴みました。なかなか上がらなかった左足も上げることが出来ました。さあ! これで体をあげられるか? 14:16ころ。


▲前の写真からの動きを何回か繰り返し、とうとう体が上がりました! 14:18ころ。


▲S子もチャレンジ。怪我をする前はこのルートをリードしていたS子です。身長が低いので、僕と同じムーブでは登れません。人が使わない小さなホールドを途中にはさんで登っていました。でも、今は無理。一段目核心部のさらに下で断念。シューズにも問題がありそうです。つま先が曲がり過ぎていますから。15:03ころ。


▲左を回って上へ来ましたが、ここより上へも無理でした。次には登れるように頑張ろう! 15:10ころ。


▲男岩西面のアンダークーリングルートにトップロープをセットしました。少し前傾したフェースです。95度くらいでしょう。T口さんがまずはトライ! 最初は右へ行き過ぎました。その後、何度かチャレンジして、アンダーホールドを掴むと見事、登って行きました。暗くなったのでフラッシュを焚いています。15:57ころ。


▲アンダーホールドを掴んだところ。右手で掴んでいます。16:01ころ。


▲SS木さんもトライ。小さなガバホールドを使えず、斜めのスタンスに立てず、アンダーホールドに触ることも出来ませんでした。乗り越えるべき課題が出来て、楽しみが増えたということでしょう。16:13ころ。


▲最後にT口さんがもう一度登って終了することにしました。右からT口さんが姿を現わすはずだったのですが、もうエネルギーが尽きたのでしょうか? 出て来ません。残念ですね。グレードは5.7くらいですけれど、これくらいのルートなら何度でも登れるように早くなって欲しいですね。16:22ころ。


▲ザイルやシュリンゲカラビナを回収し、下山する準備をします。すでに日没時間は過ぎ、懐電を用意します。16:43ころ。


▲日和田での最寄りのお店『しょうへい』に寄って帰ります。17:17ころ。

下山後の打ち上げ(=反省会)は楽しいものです。S子もいますから、話題も広がりますし。


日和田での岩トレに三人が初参戦! 熱心に楽しくトレーニングしました

2016年11月27日 | 岩登りトレーニング

2016/11/13  YYDは沢登りと雪山登山中心の山岳会です。沢登りもせいぜい中級下レベルまでですし、雪山もアイゼンとピッケルをガリガリさせながら登って行くような厳しい山へは行きません。雪山歩きといった山行ですね。今の僕にはちょうど楽しめるレベルです。
とは言え、沢登りでは何が起こるか分かりませんから、沢のオフシーズンにクライミングとザイルワーク(分けて考えるものでもありませんが)のトレーニングをしておくことはことさらに重要なことだと僕は考えています。
というわけで、今日は僕もいれて5人のYYDメンバーによる日和田での岩登りトレーニングです。

I城さんは岩トレはほぼ初めてのようです。でも、基本は理解されているようですから、T口さんと組んでもらいました。SRさんもほぼ初心者です。今年、沢登りに初めて行きました。SRさんは僕とSS木さんの組に入ります。


▲女岩が空いていましたから、まずは女岩の中央ルートから。3級でしょう。僕がリードし、SRさんに登って来てもらいました。出だしで少し手間取ります。10:13ころ。

続けて、SS木さんにも登って来てもらい、脇の山道で降りてもらいました。そして、僕はトップロープをセットします。


▲SS木さんに確保をしてもらいました。10:54ころ。


▲登っているのはSRさん。この時はもうクライムダウン中です。ただ、ここから下はSRさんには少し難しいクライムダウンになりそうですから、最後の2mほどをザイルにぶら下がってロワーダウンの練習をしてもらいました。11:02ころ。


▲これがそのロワーダウン。まだちょっとおっかなびっくり気味。11:03ころ。

同じルートをもう一度登ってクライムダウンして最後少しロワーダウンしてもらいました。

続いてSS木さんも同様に2回。僕の確保ですから写真はありません。

今度は少し右のルートを僕が登ってみました。出だしが3級+くらいでしょうか?


▲出だしの足場を教えてあげると、スイと体が上がります。その先は左に寄りすぎて登れなくなったので、また少し右へ戻って来ました。上部は楽に登れます。11:48ころ。


▲最上部からザイルに体重をあずけて、ロワーダウンです。まだ少々体が立ち過ぎですね。11:55ころ。

ここでも2回同じことを繰り返します。


▲SS木さんはスムースに2回終了。ロワーダウンではなく、クライムダウンしました。12:07ころ。


▲SRさんが確保もしてみたいというので、体験してもらいました。しっかりと間違いなく、確保してくれています。12:07ころ。


▲今度は女岩南面の左端をできるだけカンテ沿いに登りました。僕がリードして、上で確保。SRさんが登りましたが、カンテ沿いは難しいようで、右に行ってしまいます。登り着いたらそのままロワーダウンし、もう一度繰り返します。12:39ころ。

SS木さんも同様に。


▲SRさんが所用で14時ころには下山しなければなりませんから、ぶっ続けで練習することに。最後に懸垂下降を練習しました。SS木さんはもう問題ありませんね。12:54ころ。


▲SRさんはほぼ初めての懸垂下降。確保用のザイル(青ザイル)をセットしてあります。13:02ころ。

確保用ザイルをセットした状態で4回繰り返しました。そのたびに脇の山道を登って来てもらいます。


▲ついに5回目は確保用ザイルを外しました。ただ、念のために下でザイルを持っておきます。写真は6回目。下のザイルをSS木さんに持ってもらっています。13:25ころ。

これから2度3度、練習すればSRさんも懸垂下降は安心して行えるようになるでしょう。これで沢登りの幅も広がります。

T口さんとI城さんパーティーは男岩でトレーニング。I城さんも初めてのリ-ドを体験できたようです。おめでとうございます!

僕たちは遅い昼食をとり、SRさんは下山しました。


▲男岩南面の三段フェースルートにT口さんたちのトップロープがセットしてありましたから、合流した僕とSS木さんもトライさせてもらいました。4級+のルートですから、まだSS木さんには手の負えないレベルです。一段目のフェースを何度も何度もトライしたのち、結局左の易しい場所から登りました。二段目も三段目も限定されたフェース内では登れませんでした。この課題もトライし続ければいつか解決するでしょう。14:46ころ。


▲T口さんも再度のトライ。やはりダメでしたが、もう少しと言った感じです。15:04ころ。


▲僕も登ってみました。T口さんたちにホールドの説明をしながら登りました。今日は暖かくて快晴の最高な日和です。(I城さん撮影)


▲最後にT口さんの希望で松の木ハングにトップロープをセット。T口さんがチャレンジします。この写真の場所より上には行けませんでした。K藤さんやM力さんと同じ場所です。15:38ころ。


▲結局、松の木ハングの右の易しいルートから上のテラスに出て、上部にもチャレンジ。これもK藤さんやM力さんとまったく同じ。でも、上部はT口さんの方が少しだけ上まで登りましたね。ただ、左へ登って行ったので、小ハングにぶつかりそこで力尽きました。15:52ころ。

最後に僕にもやらせてもらいました。前回は松の木ハングでワンテンションだけで登ることが出来たのですが、今回は数回テンションが入りました。残念! でも、登ることは出来ているので、登り続けていればノーテンションで、さらにはリードも出来るようになるかもしれません。頑張るぞ!

16:30少し前に下山開始。『しょうへい』に16:55ころに着いたのですが、まだ開いていないのは当然として(17時開店なので)、中から何の音もしませんし、灯りも見えません。同様な時間帯の経験も何回かありますけれど、中の灯りが見えたりしたものです。今日はお休みなんだろうとしか思えませんでした。じゃあ、飯能で下山後の反省会(YYDではよくこう言います)をするしかないなと、駅へ向かい始めました。でも、まだ未練があるので、チラチラと振り返って見てみます。
すると、店の中にほんのりと小さな灯りがともりました。直後、店の内外のたくさんの灯りが一斉にともります。
喜んで、僕たちは戻り、無事に反省会も終了。


S子と二人、散歩感覚で日和田で岩トレを楽しんで来ました

2016年11月24日 | 岩登りトレーニング

2016/11/6  日曜日の天気が晴れて暖かいということですから、3日の日に山を歩いてきたばかりですけれど、急遽、日和田へ岩トレしに行くことにしました。S子と二人だけですから、レベルの高いトレーニングは出来ませんけれど、S子も岩登りは好きですし、僕も岩に触るだけでもいいことですから、散歩気分で行くことにしたのです。


▲家をゆっくり出ましたから、日和田の岩場に着いたのは10時をずいぶん過ぎたころ。久し振りに女岩を登ってみることにしました。女岩といっても西面の難ルートはお呼びでありません。南面の左半分の易しいルートが対象です。
写真に矢印がありますが、そこにはリングボルトが打たれています。左半分の易しいルートの下部にはここにしかピンがありませんでした。ですから、まずはこのピンのある位置から登りました。11:00ころ。


▲女岩での2本目は1本目のさらに左を登ります。グレードは3級+くらいでしょうが、真ん中を少し過ぎたあたりまでプロテクションを取れませんから、ちょっと緊張しますね。S子には易しいところでいいからと登って来てもらいました。12:00ころ。


▲女岩から男岩へ移ってきました。ザイルをトップロープ状態にして張っています。日和田の日曜日にしては少ない方ですから、写真中央部の易しいルートを登ります。上部では左に垂れているザイルをくぐって左上へと登って行きました。12:16ころ。


▲叫んだり、笑ったり、泣いたり、わめいたり、ワイワイガヤガヤ楽しんでいるグループがいました。小さな子供も3人います。そのうちの一人の女の子が登って来ました。ザイルを張っている箇所の最上部はけっこう難しい箇所、5級はあるでしょう。その真下までこの女の子が来ると、下から「もうそこから降りて来なさい!」と声がかかります。女の子は「いやだ~っ! のぼる~っ!」と泣きそうな声でわめきます。上へ登りたくて仕方がない様子。でも、下からは何度もそこで諦めるよう促す言葉が。女の子はとうとう諦めて下へ降りて行きました。この子は将来楽しみですね。この負けん気の強さが上達の強烈な武器ですよね。12:26ころ。


▲僕が確保している場所から男岩のてっぺんを見ました。今日も空は秋晴れ! 12:34ころ。


▲女の子が降りて来るのを待って、S子が登って来ました。12:40ころ。


▲男岩西面へ懸垂下降。13:05ころ。


▲左の2本はセルフビレイ用、右はフォロワーの確保用です。14:06ころ。


▲今日最後の4本目のルートは男岩中央の広いクラックを抜けるルート。下部は凹角を登って来ました。写真は最後の核心部。14:18ころ。


▲男岩南面を懸垂下降。この直後、S子は右へ傾き体の右側を岩へ付けてしまいました。何故だか体が右へ右へと傾いています。右足の踏ん張りに欠けているのでしょうか? 14:39ころ。

今日はこれで終了です。15時くらいに下山開始。高麗駅発15:51の電車に乗って帰りました。
今日のように家を朝遅く出て、まだ陽のあるうちに帰ってくるのですから、ちょっと長い散歩に出かけたようなものです。


日和田岩トレ。K藤さんは4級+ルートをリベンジリード! M力さんは初リード! おまけの脱出訓練も

2016年11月08日 | 岩登りトレーニング

2016/10/15   今日はK藤さんが計画した日和田での岩登りトレーニングに参加しました。
前回のK藤さんの計画は天気予報が悪くて前日に中止になってしまいました。でも、当日は雨はまったく降らず、午後には少し陽さえ差したのです。そんなK藤さんの無念さもあるでしょうし、僕もこの秋初めての日和田に参加したかったのです。


▲参加者はもう一人、若手のM力さん。男岩南面がすだれ状態でしたから、まずのウォーミングアップにそのさらに右の易しい3級ルートを登りました。リードはK藤さん、確保はM力さんです。10:12ころ。


▲僕が中間で登り、ラストはM力さんです。今日は僕が一番の初心者という設定で、お客様。すべてを二人に任せています。10:29ころ。


▲M力さんも懸垂下降は大丈夫。安心して見ておれます。10:44ころ。

次のルートとして、K藤さんは男岩西面の左側にあるクラックルートを登りたいと言います。「じゃあ、僕がリードするから、フォロウする?」と聞きました。と言うのも、前回の日和田では彼はここをフォロウで登れなかったからです。その様子は、下記のブログを読み直してください。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/9d5f14224a7699b2f48091013430c8aa
ところがK藤さんは「リードしてみる」と言います。その意気やよし、ですね。


▲4ヶ月前にフォロウできなかったルートですから、まだK藤さんにはリードできないだろうと、僕は思っていました。案の定、出だしのクラック部分も手こずっていました。
でも、そこを過ぎると、上部の核心部もスイッと突破してしまいました。確かに、核心部はプロテクションを取る余裕もなくランナウトしましたが・・・・
凄い! 大したものです! 4ヶ月前の悔しさ以降、クライミングジムで頑張った成果が目に見えて現れたのですね! 11:08ころ。


▲上部核心部にとりかかるK藤さん。ここから左上の岩の切れ目に向かって見事に登り切りました。11:10ころ。


▲僕がフォロウすると、続けてM力さん。下部核心部もなんなく突破、上部核心部もその岩場の形状に適合したムーブを自然にとってスムースに登って来ました。ザイルに体重をあずける感じもなく、完璧なフォロウでした。11:26ころ。


▲同ルートを懸垂下降するK藤さん。今日は青空です。11:44ころ。


▲次はM力さんにリードしてもらいました。男岩南面の3級ルートです。写真中央の日蔭の部分にM力さんがいます。12:17ころ。


▲小さくてよく見えないかもしれませんが、岩場の最上部にM力さんの姿が。通常は最も左端を回り込むように登って行くのですが、左端を直登しました。3級+に近いグレードになると思います。12:23ころ。


▲岩場の上、右にいるのはK藤さん。彼はこのルートはフォロウしなかったのですが、歩いて岩場上部へ行き、M力さんのセルフビレイや確保の仕方を指導してくれていました。懸垂下降しているのはM力さん。12:47ころ。


▲続いて、男岩南面の右端のルート、自分で名付けたのですが「3段フェースルート」4級+にK藤さんがリードチャレンジ。先ほどのクラックルートとはタイプがまったく異なるルートです。写真は1段目の垂直なフェースへ向かうところ。13:06ころ。


▲1段目のフェースにプロテクションをセットします。13:07ころ。

上の写真のヘルメットの上あたりにあるホールドを左手でつかみ、その右奥にあるガバホールドが右手で届けば、1段目は乗り越えることが出来ます。結果的にはK藤さんにはそれが出来ませんでした。初めてですし、ヒントなしで自分の対応力だけでチャレンジしましたから、なかなか難しいとは思います。それでも、写真の左腕上にある小テラスでマントリングして越えて行きました。そのルートでも4級+です。


▲結局、2段目のフェースも、写真でこれから越えるべき3段目のフェースも、正式なルートより少し左を越えて行きました。それでは易しいルートになってしまいます。まあ、それは仕方ありませんよね。すぐそばに登れるルートがあるのですから・・・・ 13:16ころ。

今日はまだ一度も僕はリードしていません。本当は男岩西面のクラックルートをリードしたかったのですが、K藤さんに譲りました。で、どうしたかと言いますと、リードし終えたK藤さんにそのまま安全地帯まで進んでもらい、そこでザイルを外してもらったのです。ザイルを引いて降ろし、ヌンチャクがプリセットされた状態で僕にリードさせてもらいました。
まあ、このルートは何度も登っていますから、問題はありません。K藤さんも僕の登りを見て、「次は登れる」と思ったようです。


▲最後にM力さん。このルートは先ほどのよりは微妙なバランスや細かなホールドへの対応が要求されます。彼はそれに手こずったようでした。右手のカンテは使わないルールを僕は課しているのですが(それを使うと4級にグレードダウンしてしまうと僕は感じます)、カンテを使いまくっていたようでした。それでも、最後の3段目のフェースは僕が教えてあげた右手でつかむガバホールドをなんなくつかみ、登って来たのは流石です。13:41ころ。


▲そして最後に、K藤さんがリクエストしたルートは松の木ハング。トップロープをセットし、まずはM力さんがチャレンジ! ハング取付きであえなくダウン! 三角形の松の木ハングの右辺(左も)のカンテは使わないルールなのですが、とりあえずは許可しています。14:14ころ。


▲続いてK藤さん。M力さんとほぼ同じ場所でダウン! 悔しそうです。14:22ころ。


▲さらに続いて僕もチャレンジ。久し振りですし、松の木ハングにチャレンジしたのも2年ぶりなんです。その時の様子は下記のブログを参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/ed3a683a5fec421fa5274a07429c913f
このちょうど2年前のブログでも分かるように、昔は登れていた(と言ってもトップロープでですが)松の木ハングも2年前の時点ではまったく歯が立っていません。
ですから僕の心中穏やかならぬものがあります。「登れそうにない」と感じていますから・・・・
ところが、何がこの2年間で僕の中では変化があったのでしょうか? 1回だけはぶら下がりましたけれど、上まで問題なく登れてしまいました。嬉しい! 不思議です。本当に嬉しい! 14:33ころ。

そのまま、松の木ハングの上部ルートも問題なく登れました。

M力さんが2度目のトライ。でもやはりダメでした。ハングを右側から越して、上部にもチャレンジしましたが、一歩も上がらず。初めてのトライではかなり難しいので、仕方がないでしょうね。


▲K藤さんも2度目のトライ。でも、最初と同じでした。15:06ころ。


▲M力さん同様にして、上部にもチャレンジ。結果はやはりM力さんと同じ。かなり悔しがっていましたね。彼の場合はこの悔しさが上達の原動力になっているようですから、きっと次回はもっと登れるようになっているでしょう!15:10ころ。


▲最後に、男岩北面で脱出訓練をしました。ダブルプルージックやクレムハイストノットで、短い方は自分のハーネスに、長い方は足場用に使って体を引き上げていくのです。15:51ころ。


▲上から見ています。K藤さんは宙ぶらりん状態になっています。16:02ころ。


▲実際に懸垂下降をしてから、途中で止まってみることにしました。実際に沢登り等で懸垂下降したものの、沢床にザイルが届かない場合があります。そんな際にはまた上まで戻らなければならなくなるケースも想定されますが、そんな際にこの技術が必要なわけです。16:10ころ。


▲エイト環なら仮固定をして、両手で作業できますが、ATCでの仮固定はどのようにするのでしょうか? ともかく片手でプルージックをセットし、ハーネスにつなぎます。それからATCを外します。慣れていないと、なかなかに面倒くさい。16:12ころ。


▲すべてのセットが完了したら、登って行きます。16:18ころ。


▲M力さんも同様に。16:30ころ。

脱出訓練を終えたころには、岩場には他のクライマーの姿は消えていました。僕たちがいちばん最後まで練習していたことになります。

充実した岩トレでした。K藤さんは4級+ルートをリードしリベンジできました。M力さんは初リード。僕にとっては松の木ハングをトップロープとはいえワンテンションだけで登れたのがすごく嬉しかったですね。