ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

日和田岩トレ。K藤さんは4級+ルートをリベンジリード! M力さんは初リード! おまけの脱出訓練も

2016年11月08日 | 岩登りトレーニング

2016/10/15   今日はK藤さんが計画した日和田での岩登りトレーニングに参加しました。
前回のK藤さんの計画は天気予報が悪くて前日に中止になってしまいました。でも、当日は雨はまったく降らず、午後には少し陽さえ差したのです。そんなK藤さんの無念さもあるでしょうし、僕もこの秋初めての日和田に参加したかったのです。


▲参加者はもう一人、若手のM力さん。男岩南面がすだれ状態でしたから、まずのウォーミングアップにそのさらに右の易しい3級ルートを登りました。リードはK藤さん、確保はM力さんです。10:12ころ。


▲僕が中間で登り、ラストはM力さんです。今日は僕が一番の初心者という設定で、お客様。すべてを二人に任せています。10:29ころ。


▲M力さんも懸垂下降は大丈夫。安心して見ておれます。10:44ころ。

次のルートとして、K藤さんは男岩西面の左側にあるクラックルートを登りたいと言います。「じゃあ、僕がリードするから、フォロウする?」と聞きました。と言うのも、前回の日和田では彼はここをフォロウで登れなかったからです。その様子は、下記のブログを読み直してください。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/9d5f14224a7699b2f48091013430c8aa
ところがK藤さんは「リードしてみる」と言います。その意気やよし、ですね。


▲4ヶ月前にフォロウできなかったルートですから、まだK藤さんにはリードできないだろうと、僕は思っていました。案の定、出だしのクラック部分も手こずっていました。
でも、そこを過ぎると、上部の核心部もスイッと突破してしまいました。確かに、核心部はプロテクションを取る余裕もなくランナウトしましたが・・・・
凄い! 大したものです! 4ヶ月前の悔しさ以降、クライミングジムで頑張った成果が目に見えて現れたのですね! 11:08ころ。


▲上部核心部にとりかかるK藤さん。ここから左上の岩の切れ目に向かって見事に登り切りました。11:10ころ。


▲僕がフォロウすると、続けてM力さん。下部核心部もなんなく突破、上部核心部もその岩場の形状に適合したムーブを自然にとってスムースに登って来ました。ザイルに体重をあずける感じもなく、完璧なフォロウでした。11:26ころ。


▲同ルートを懸垂下降するK藤さん。今日は青空です。11:44ころ。


▲次はM力さんにリードしてもらいました。男岩南面の3級ルートです。写真中央の日蔭の部分にM力さんがいます。12:17ころ。


▲小さくてよく見えないかもしれませんが、岩場の最上部にM力さんの姿が。通常は最も左端を回り込むように登って行くのですが、左端を直登しました。3級+に近いグレードになると思います。12:23ころ。


▲岩場の上、右にいるのはK藤さん。彼はこのルートはフォロウしなかったのですが、歩いて岩場上部へ行き、M力さんのセルフビレイや確保の仕方を指導してくれていました。懸垂下降しているのはM力さん。12:47ころ。


▲続いて、男岩南面の右端のルート、自分で名付けたのですが「3段フェースルート」4級+にK藤さんがリードチャレンジ。先ほどのクラックルートとはタイプがまったく異なるルートです。写真は1段目の垂直なフェースへ向かうところ。13:06ころ。


▲1段目のフェースにプロテクションをセットします。13:07ころ。

上の写真のヘルメットの上あたりにあるホールドを左手でつかみ、その右奥にあるガバホールドが右手で届けば、1段目は乗り越えることが出来ます。結果的にはK藤さんにはそれが出来ませんでした。初めてですし、ヒントなしで自分の対応力だけでチャレンジしましたから、なかなか難しいとは思います。それでも、写真の左腕上にある小テラスでマントリングして越えて行きました。そのルートでも4級+です。


▲結局、2段目のフェースも、写真でこれから越えるべき3段目のフェースも、正式なルートより少し左を越えて行きました。それでは易しいルートになってしまいます。まあ、それは仕方ありませんよね。すぐそばに登れるルートがあるのですから・・・・ 13:16ころ。

今日はまだ一度も僕はリードしていません。本当は男岩西面のクラックルートをリードしたかったのですが、K藤さんに譲りました。で、どうしたかと言いますと、リードし終えたK藤さんにそのまま安全地帯まで進んでもらい、そこでザイルを外してもらったのです。ザイルを引いて降ろし、ヌンチャクがプリセットされた状態で僕にリードさせてもらいました。
まあ、このルートは何度も登っていますから、問題はありません。K藤さんも僕の登りを見て、「次は登れる」と思ったようです。


▲最後にM力さん。このルートは先ほどのよりは微妙なバランスや細かなホールドへの対応が要求されます。彼はそれに手こずったようでした。右手のカンテは使わないルールを僕は課しているのですが(それを使うと4級にグレードダウンしてしまうと僕は感じます)、カンテを使いまくっていたようでした。それでも、最後の3段目のフェースは僕が教えてあげた右手でつかむガバホールドをなんなくつかみ、登って来たのは流石です。13:41ころ。


▲そして最後に、K藤さんがリクエストしたルートは松の木ハング。トップロープをセットし、まずはM力さんがチャレンジ! ハング取付きであえなくダウン! 三角形の松の木ハングの右辺(左も)のカンテは使わないルールなのですが、とりあえずは許可しています。14:14ころ。


▲続いてK藤さん。M力さんとほぼ同じ場所でダウン! 悔しそうです。14:22ころ。


▲さらに続いて僕もチャレンジ。久し振りですし、松の木ハングにチャレンジしたのも2年ぶりなんです。その時の様子は下記のブログを参照してください。
http://blog.goo.ne.jp/1940sachiko/e/ed3a683a5fec421fa5274a07429c913f
このちょうど2年前のブログでも分かるように、昔は登れていた(と言ってもトップロープでですが)松の木ハングも2年前の時点ではまったく歯が立っていません。
ですから僕の心中穏やかならぬものがあります。「登れそうにない」と感じていますから・・・・
ところが、何がこの2年間で僕の中では変化があったのでしょうか? 1回だけはぶら下がりましたけれど、上まで問題なく登れてしまいました。嬉しい! 不思議です。本当に嬉しい! 14:33ころ。

そのまま、松の木ハングの上部ルートも問題なく登れました。

M力さんが2度目のトライ。でもやはりダメでした。ハングを右側から越して、上部にもチャレンジしましたが、一歩も上がらず。初めてのトライではかなり難しいので、仕方がないでしょうね。


▲K藤さんも2度目のトライ。でも、最初と同じでした。15:06ころ。


▲M力さん同様にして、上部にもチャレンジ。結果はやはりM力さんと同じ。かなり悔しがっていましたね。彼の場合はこの悔しさが上達の原動力になっているようですから、きっと次回はもっと登れるようになっているでしょう!15:10ころ。


▲最後に、男岩北面で脱出訓練をしました。ダブルプルージックやクレムハイストノットで、短い方は自分のハーネスに、長い方は足場用に使って体を引き上げていくのです。15:51ころ。


▲上から見ています。K藤さんは宙ぶらりん状態になっています。16:02ころ。


▲実際に懸垂下降をしてから、途中で止まってみることにしました。実際に沢登り等で懸垂下降したものの、沢床にザイルが届かない場合があります。そんな際にはまた上まで戻らなければならなくなるケースも想定されますが、そんな際にこの技術が必要なわけです。16:10ころ。


▲エイト環なら仮固定をして、両手で作業できますが、ATCでの仮固定はどのようにするのでしょうか? ともかく片手でプルージックをセットし、ハーネスにつなぎます。それからATCを外します。慣れていないと、なかなかに面倒くさい。16:12ころ。


▲すべてのセットが完了したら、登って行きます。16:18ころ。


▲M力さんも同様に。16:30ころ。

脱出訓練を終えたころには、岩場には他のクライマーの姿は消えていました。僕たちがいちばん最後まで練習していたことになります。

充実した岩トレでした。K藤さんは4級+ルートをリードしリベンジできました。M力さんは初リード。僕にとっては松の木ハングをトップロープとはいえワンテンションだけで登れたのがすごく嬉しかったですね。


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