私的図書館

本好き人の365日

『つかぬことをうかがいますが…』

2008-11-07 23:58:00 | 本と日常
今日は立冬(りっとう)。

暦の上では今日から冬です。

くせ毛を隠せるという理由で帽子をかぶるのが好きなのですが、11月ということでさっそくニットの帽子を出してきてかぶったりしています。

昨日買い物に行ったスーパーでは、レジ打ちの店員さんの足元に、足を温めるための電気ストーブがもう用意されていました。

そうかと思うとお客さんの中にまだTシャツ姿の強者もいたりして、ニットの帽子をかぶっている自分の格好の方がおかしいのかもと、思わずキョロキョロしてしまいました。
本格的な冬物にはまだ早いかな?

この季節は着る物の選択に迷います。

小学生の時の同級生Nくんは、一年中季節を問わず、靴下をはかないことで有名でした。

今となっては何がそんなにすごかったのか不思議な感じですが、とにかくどんなに寒い日でも靴下をはかず、しかも風邪をひかないということが当時としてはすごかった。

先日、イギリス科学雑誌のQ&Aのコーナーでのやりとりをまとめた本を読んでいると、

「体が冷えることと風邪をひくことに関係はない…」

という文章が目に飛び込んで来ました。

この本、雑誌に寄せられた日常の何気ない科学上の疑問に、読者である素人、玄人、SF作家などが時に真剣に、時に冗談を交えながら回答を寄せているのですが、そのやりとりがとても面白い♪

冷凍庫では冷たい水より温かい水のほうが早く凍るって本当?

瞬間接着剤はどうしてチューブの内側にくっつかないの?

北極点ではいったい時刻はどうなってるの?

などなど♪

そんな日常のささいな疑問の一つとして、「体が冷えることと風邪をひくことに関係はあるの?」というものがあったんです。

もともと風邪をひく原因は、ウィルスに感染するから。

だから、ウィルスに感染さえしなければ、いくら体が冷えても、外が寒くても風邪をひくことはない。

ただ、室内に閉じこもり、換気をあまりしない冬場は、風邪のウィルスを含んだ空気が外の新鮮な空気により薄まることがないので、風邪が蔓延しやすい環境にはなりやすいとか。

寒いから風邪をひくわけじゃなくて、風邪に感染した症状として寒気がするだけ。

確かに、ウイルスそのものと接触しないかぎり、感染はしないよな。

だから、靴下をはかないことと風邪をひくことには因果関係はないわけです。

雨の日も雪の日も、小学校6年間ずっと靴下をはかないことに挑戦していたNくん…

今も元気かな?

参考までに、その本はハヤカワ文庫から『つかぬことをうかがいますが…』という題名で出版されています。(ニュー・サイエンティスト編集部編/金子浩訳)

風邪の予防にはウイルスに感染しないための、うがいと手洗い、それといくら寒くても部屋の換気をすることが有効的です。

皆さん、お体にお気を付け下さい☆