「ナルニア国物語」の中で、私が一番気に入っているお話が、この『銀のいす』です☆
主人公は前回『朝びらき丸東の海へ』で、嫌々ながらナルニア国に来てしまった男の子ユースチス・スクラブ(変わった名前でしょう☆)。
学校でいじめられて泣いていた同級生の女の子、ジル・ポールを慰めてやりたい彼は、誰にも言わないという約束で、彼女にナルニアの話をしてしまいます。
「どうして、そこにいけたの?」
「いける方法はただ ―魔法でだけだ。」
今回も、ナルニアへの扉は、思いもよらない形で二人の前に開かれます。そして、思いがけずたった一人で金色に輝くライオンに出会ったジルは、行方不明になっている王子、ナルニア王カスピアン十世の息子を捜すよう、その金色に輝くライオン、アスランその人から言いつかるのです。
自分の弱さを認めたくなくて苛立ったり、自分の強いところをみせびらかそうとして失敗してしまう、そんな人間味あふれた女の子のジルがとっても魅力的☆
でもやっぱり今回のキャラクターナンバーワンは、子供たちのお供をして、王子探索の旅に出るナルニア国の住人、沼人の”泥足にがえもん”です☆(水かきのある長い手足を持っています)
物事の悪い面のことを考えずにはいられない性格で、しかも必ず口に出さずにはいられない超マイナス思考でお喋りな泥足にがえもん。ところが最悪の結果を常に口にするくせに、やるべきことはやり通す勇敢さは誰にも負けないのだからカッコイイ!
激しい吹雪に襲われながら。
温かくて美味しそうな料理を前にして。
三人は様々な時と場所で、信じること、信じ続けて行動することを試されます。
地下の国で三人を誘惑する魔女。
太陽なんてない。
地上の国なんてない。
すべてはこの地下の国にあるものを手がかりに、想像で作り上げた存在にすぎない。
世界は今その人が見ているとおりのものであって、ナルニアなんて国も、アスランなんてライオンも存在しない。
魔女のたくみな言葉に、つい認めてしまいそうになる三人。
暖かいベットに豪華な料理。
夢を求めて愚かな苦労をするよりも、もっと利口になって現実の世界でいい暮らしをしたらどう?
甘い魔女の言葉に、いったい子供たちはどう反論するのか?
そして行方不明の王子は無事見つかるのか?
ハラハラドキドキの展開の中、魔女との息詰る論戦が今回一番興奮しました。
天国なんてない。神などいない。さあ、現実の快楽を追求し、幸せになろうじゃないか。
信じるということはどういうことなのか。
そのことの意味がおぼろげに伝わってきたような気がして、読んでいてビックリ。
改めて物語の持つ力に感動してしまいました☆
ラスト。ジルをいじめていた同級生達が目にすることになる光景も見物ですよ♪
「あたしにいえることは、心につくりだしたものこそ、じっさいにあるものよりも、はるかに大切なものに思えるということでさ。」
あなたの心の中の大切なものはなんですか?
それをずっと信じてきましたか?
あなたが何かを信じている時、きっとどこかでナルニアへの扉が開いているはずです。
ユースチスやジルと共に、その扉を見つけにいきませんか☆
C・S・ルイス 著
瀬田 貞二 訳
岩波少年文庫
主人公は前回『朝びらき丸東の海へ』で、嫌々ながらナルニア国に来てしまった男の子ユースチス・スクラブ(変わった名前でしょう☆)。
学校でいじめられて泣いていた同級生の女の子、ジル・ポールを慰めてやりたい彼は、誰にも言わないという約束で、彼女にナルニアの話をしてしまいます。
「どうして、そこにいけたの?」
「いける方法はただ ―魔法でだけだ。」
今回も、ナルニアへの扉は、思いもよらない形で二人の前に開かれます。そして、思いがけずたった一人で金色に輝くライオンに出会ったジルは、行方不明になっている王子、ナルニア王カスピアン十世の息子を捜すよう、その金色に輝くライオン、アスランその人から言いつかるのです。
自分の弱さを認めたくなくて苛立ったり、自分の強いところをみせびらかそうとして失敗してしまう、そんな人間味あふれた女の子のジルがとっても魅力的☆
でもやっぱり今回のキャラクターナンバーワンは、子供たちのお供をして、王子探索の旅に出るナルニア国の住人、沼人の”泥足にがえもん”です☆(水かきのある長い手足を持っています)
物事の悪い面のことを考えずにはいられない性格で、しかも必ず口に出さずにはいられない超マイナス思考でお喋りな泥足にがえもん。ところが最悪の結果を常に口にするくせに、やるべきことはやり通す勇敢さは誰にも負けないのだからカッコイイ!
激しい吹雪に襲われながら。
温かくて美味しそうな料理を前にして。
三人は様々な時と場所で、信じること、信じ続けて行動することを試されます。
地下の国で三人を誘惑する魔女。
太陽なんてない。
地上の国なんてない。
すべてはこの地下の国にあるものを手がかりに、想像で作り上げた存在にすぎない。
世界は今その人が見ているとおりのものであって、ナルニアなんて国も、アスランなんてライオンも存在しない。
魔女のたくみな言葉に、つい認めてしまいそうになる三人。
暖かいベットに豪華な料理。
夢を求めて愚かな苦労をするよりも、もっと利口になって現実の世界でいい暮らしをしたらどう?
甘い魔女の言葉に、いったい子供たちはどう反論するのか?
そして行方不明の王子は無事見つかるのか?
ハラハラドキドキの展開の中、魔女との息詰る論戦が今回一番興奮しました。
天国なんてない。神などいない。さあ、現実の快楽を追求し、幸せになろうじゃないか。
信じるということはどういうことなのか。
そのことの意味がおぼろげに伝わってきたような気がして、読んでいてビックリ。
改めて物語の持つ力に感動してしまいました☆
ラスト。ジルをいじめていた同級生達が目にすることになる光景も見物ですよ♪
「あたしにいえることは、心につくりだしたものこそ、じっさいにあるものよりも、はるかに大切なものに思えるということでさ。」
あなたの心の中の大切なものはなんですか?
それをずっと信じてきましたか?
あなたが何かを信じている時、きっとどこかでナルニアへの扉が開いているはずです。
ユースチスやジルと共に、その扉を見つけにいきませんか☆
C・S・ルイス 著
瀬田 貞二 訳
岩波少年文庫